JP2009197460A - 建物 - Google Patents

建物 Download PDF

Info

Publication number
JP2009197460A
JP2009197460A JP2008039368A JP2008039368A JP2009197460A JP 2009197460 A JP2009197460 A JP 2009197460A JP 2008039368 A JP2008039368 A JP 2008039368A JP 2008039368 A JP2008039368 A JP 2008039368A JP 2009197460 A JP2009197460 A JP 2009197460A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
north
region
floor
south
building
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008039368A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5280703B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Fujiwara
広行 藤原
Toshiyuki Shishido
俊之 宍戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Forestry Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Forestry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Forestry Co Ltd filed Critical Sumitomo Forestry Co Ltd
Priority to JP2008039368A priority Critical patent/JP5280703B2/ja
Publication of JP2009197460A publication Critical patent/JP2009197460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5280703B2 publication Critical patent/JP5280703B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Residential Or Office Buildings (AREA)

Abstract

【課題】内部に風を積極的に取り込むと共に、取り込んだ風をスムーズに通過させる通風経路が容易に形成されるようにして、自然の通風を効果的に得ることのできる建物を提供する。
【解決手段】南北方向に横断する通風領域14が設けられた建物10であって、通風領域14は、開口窓18aを有する南側領域部15と、開口窓21aを有する北側領域部16と、南側領域部15と北側領域部16との間の中間領域部17とからなる。中間領域部17は、1.5層分の高さ位置にスキップ床26が設けられた中間吹き抜け部24を備える。北側領域部16は、床16aから2層分の高さ位置に天井部20が設けられた、上部が開口窓67を有する吹抜け部分23aとなった北側吹き抜け部23を備える。スキップ床26の下方の南側及び北側の段差部分には、通風開口62,63が設けられ、屋根裏部分70には、スキップ床26から出入れ可能な屋根裏収納部40が設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、南北方向に横断する通風領域が設けられた建物に関する。
気温や湿度などの外部の気候要素は季節や時刻とともに大きく変動するものであり、外部の気候要素のままでは住宅の屋内環境は快適とはいえず、何等かの対策が必要である。電気による冷暖房設備のなかった時代の日本の伝統的な民家では、特に夏場における過し易さに配慮して、日射を遮る厚い屋根や、深い軒や庇を設けると共に、開口を大きく形成して容易に通風が得られるようにするといった工夫がなされていた。
一方、近年の住宅では、充実した冷暖房設備によって、夏は涼しく、冬は暖かい快適な屋内環境が得られるようになっており、さらに住宅の高断熱化や高気密化を図ることによって、エネルギー消費を削減する工夫もなされている。
また、近年の住宅では、高断熱化や高気密化を図った場合でも、冷暖房設備の稼動によるエネルギー消費は年々増加の傾向にあり、地球温暖化などの環境問題を引き起こす要因の一つにもなっている。このようなことから、高断熱化や高気密化が図られた住宅等の建物においても、風による自然の恵みを利用して、より一層の省エネルギー化に寄与できるようにする工夫がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2007−120063号公報 特開2007−132154号公報
特許文献1や特許文献2に記載の建物は、春や秋等の気候が良い季節に、建物の内部に導入した外気によって、いわゆるセントラル換気装置を用いることなく、建物の内部の喚気を効率良く行えるようにしたものであるが、エネルギー消費をさらに効果的に削減できるように、日本の伝統的な民家の如く、必要に応じて建物の内部に風をより積極的に取り込み、例えば夏場の暑い時期に自然の通風による涼が得られるようにして、冷房装置の使用を抑制できるようにする新たな技術の開発が望まれている。
すなわち、一般に人間は、例えば0.3m/s以上の風速の風を体に受けると、体表面から熱の逃げるスピードが速くなって体感温度が下がることが知られている。したがって、例えば0.3m/s以上の適度な風速の風を建物の内部に積極的に取り込むと共に、取り込んだ風をスムーズに通過させる通風経路が建物の内部に容易に形成されるようにして、形成された通風経路上にいる居住者の体感温度を下げることにより、冷房装置への負荷を効果的に軽減することが可能になると考えられる。
本発明は、建物の内部に風を積極的に取り込むと共に、取り込んだ風をスムーズに通過させる通風経路が建物の内部に容易に形成されるようにして、例えば夏場の暑い時期に、自然の通風による涼を効果的に得ることのできる建物を提供することを目的とする。
本発明は、南北方向に横断する通風領域が設けられた建物であって、前記通風領域は、南側に面した外壁に開閉可能な開口窓を有する南側領域部と、北側に面した外壁に開閉可能な開口窓を有する北側領域部と、南側領域部と北側領域部との間に設けられた中間領域部とを含み、該中間領域部は、上方が吹抜け部分となった中間吹き抜け部を備えると共に、該中間吹き抜け部の上方には、前記中間領域部の床から1.5層分の高さ位置にスキップ床が設けられており、前記北側領域部は、前記開口窓が設けられた北側に面した部分に、上方が開口窓を有する吹抜け部分となった北側吹き抜け部を備えると共に、前記北側領域部には、当該北側領域部の床から2層分の高さ位置に天井部が設けられており、前記スキップ床の下方の南側及び北側の段差部分には、通風開口が設けられており、且つ前記北側領域部の天井部よりも上方の屋根裏部分には、前記スキップ床から出し入れ可能な屋根裏収納部が設けられている建物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
ここで、上記記載における南北方向は、厳密な南北方向を意味するものではなく、略南北方向として、例えば厳密な南北方向から0〜30度東側又は西側に向いた方向も含まれる。
また、上記記載における1.5層分の高さは、一般に230〜400cm程度の高さを有する建物の1層分の高さに、これの略半分程度の高さを加えて、1層分の高さと2層分の高さの中間部分に位置する高さを略称するものであり、1層分の高さの1.5倍の高さの他、1層分の高さの1.40〜1.75倍程度の高さを含むものである。また、スキップ床は、一般に230〜400cm程度の高さを有する1層分の高さの中間部分の高さ位置に配置される床を略称するものであり、基準となる床から1層分の高さの1/2の高さの他、1層分の高さの40〜75%程度の高さ位置に配置される床を含むものである。
そして、本発明の建物は、前記中間領域部と前記南側領域部との間、及び前記中間領域部と前記北側領域部との間が、開閉可能な通風開口を有する仕切り壁によって各々仕切られていることが好ましい。
また、本発明の建物は、前記南側領域部には、当該南側領域部の床から1層分の高さ位置に南側上階床が設けられていることが好ましい。
さらに、本発明の建物は、前記スキップ床と前記北側吹き抜け部との間の部分には、前記中間領域部の床から1層分の高さ位置に中間上階床が設けられていることが好ましい。
さらにまた、本発明の建物は、前記北側吹き抜け部の上方には、前記天井部から屋根部に致る排気開口が設けられていることが好ましい。
また、本発明の建物は、前記北側吹き抜け部が階段室となっていることが好ましい。
そして、本発明の建物によれば、南側に面した外壁に開閉可能な開口窓を有する南側領域部と、北側に面した外壁に開閉可能な開口窓を有する北側領域部と、南側領域部と北側領域部との間に設けられた中間領域部とからなる通風領域が、建物を南北方向に横断して設けられており、中間領域部は、上方が吹抜け部分となった中間吹き抜け部を備えると共に、中間吹き抜け部の上方には、中間領域部の床から1.5層分の高さ位置にスキップ床が設けられており、北側領域部は、開口窓が設けられた北側に面した部分に、上方が開口窓を有する吹抜け部分となった北側吹き抜け部を備えると共に、北側領域部には、当該北側領域部の床から2層分の高さ位置に天井部が設けられており、且つスキップ床の下方の南側及び北側の段差部分には通風開口が設けられている。
したがって、例えば夏場の暑い時期において、南側に面した外壁の開口窓、北側に面した外壁の開口窓、及びスキップ床の下方の段差部分の通風開口が開放された状態となることにより、南側に面した外壁と北側に面した外壁との間で、各階毎に横方向に流れる通風経路の他、中間領域部に設けられたスキップ床の下方の段差部分の通風開口を介して、上下階に跨って斜めに流れる通風経路が確保されることになる。これによって、建物を南北方向に横断しつつ連続して流れる風の通風経路が、通風領域の上下階に亘る縦方向の広い範囲にスムーズに形成されることになる。また北側領域部の天井部よりも上方の屋根裏部分は、スキップ床から出し入れ可能な屋根裏収納部として有効利用することが可能になる。
そして、本発明の建物は、前記中間領域部と前記南側領域部との間、及び前記中間領域部と前記北側領域部との間が、開閉可能な通風開口を有する仕切り壁によって各々仕切られるようにしておけば、南側領域部と中間領域部と北側領域部との独立性を高めて、これらを異なる用途の居住部として効率良く用いることが可能になると共に、例えば南側領域部をサンルーム等として使用することが可能になる。またこれらの仕切り壁に設けられた通風開口と、南側領域部や北側領域部の外壁に設けられた開口窓とを閉塞状態とすることにより、南側領域部や北側領域部を、中間領域部に対する熱の緩衝空間として利用することが可能になる。
また、本発明の建物は、前記南側領域部に、当該南側領域部の床から1層分の高さ位置に南側上階床を設けておけば、当該南側上階床の上方を上階の居住部として有効利用することが可能になると共に、前記スキップ床と前記北側吹き抜け部との間の部分に、前記中間領域部の床から1層分の高さ位置に中間上階床を設けておけば、当該中間上階床の上方を上階の居住部として有効利用することが可能になる。
さらに、本発明の建物は、前記北側吹き抜け部の上方に、前記天井部から屋根部に致る排気開口を設けておけば、上昇気流による縦方向の通風を促進する北側吹き抜け部による作用効果と相俟って、人体や家電製品、照明機器等の建物の内部の熱源により加温されて天井付近に溜まりやすくなった温かい空気を、通風によって効率良く屋外に排出することが可能になり、排熱機能を発揮して、建物の内部の温度の上昇を効果的に抑制することが可能になる。
さらにまた、本発明の建物は、前記北側吹き抜け部を階段室とすることにより、2層分の高さ位置に天井部が設けられた前記北側吹き抜け部を有効利用して、効率の良い間取りのプランを設計することが可能になる。
本発明の建物によれば、建物の内部に風を積極的に取り込むと共に、取り込んだ風をスムーズに通過させる通風経路が建物の内部に容易に形成されるようにして、例えば夏場の暑い時期に、自然の通風による涼を効果的に得ることができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る建物10は、図1〜図4に示すように、例えば標準階高が2階建ての木造の住宅建築物であって、中央居住部11と、東側居住部12と、西側居住部13とからなり、中央居住部11が、建物10の南北方向に横断する通風領域14を構成している。本実施形態の建物10は、通風領域14を備えることにより、例えば夏場の暑い時期に、自然の通風による涼を効果的に得ることができるようにして、自然エネルギーを有効活用しつつ快適な室内環境を効率良く形成することを可能にするものである。
そして、本実施形態の建物10は、南北方向に横断する通風領域14が設けられた住宅建築物であって、通風領域14は、南側に面した外壁18に開閉可能な開口窓18aを有する南側領域部15と、北側に面した外壁21に開閉可能な開口窓21aを有する北側領域部16と、南側領域部15と北側領域部16との間に設けられた中間領域部17とを含み、中間領域部17は、上方が吹抜け部分24aとなった中間吹き抜け部24を備えると共に、この中間吹き抜け部24の上方には、中間領域部17の床17aから1.5層分の高さ位置にスキップ床26が設けられており、北側領域部16は、開口窓21aが設けられた北側に面した部分に、上方が開口窓67を有する吹抜け部分23aとなった北側吹き抜け部23を備えると共に、北側領域部16には、北側領域部16の床16aから2層分の高さ位置に天井部20が設けられており、スキップ床26の下方の南側及び北側の段差部分には、通風開口62,63が設けられており、且つ北側領域部16の天井部20よりも上方の屋根裏部分70には、スキップ床26から出し入れ可能な屋根裏収納部40が設けられている。
また、本実施形態では、中間領域部17と南側領域部15との間、及び中間領域部17と北側領域部16との間は、開閉可能な通風開口19a,22aを有する仕切り壁19,22によって各々仕切られている。
さらに、本実施形態では、南側領域部15には、当該南側領域部15の床15aから1層分の高さ位置に南側上階床71が設けられており、スキップ床26と北側吹き抜け部40との間の部分には、中間領域部17の床から1層分の高さ位置に中間上階床72が設けられている。
さらにまた、本実施形態では、北側吹き抜け部23の上方には、天井部20から屋根部60に致る排気開口25が設けられている。
本実施形態の建物10の1階部分29の間取りとしては、図2に示すように、東側居住部12の北側角部に位置して、玄関ポーチ32から出入り可能な、玄関収納室33aを備える玄関33が設けられている。玄関33の西側にはホール収納庫34aを備える玄関ホール34が設けられている。玄関ホール34の西側には、通風領域14を構成する中央居住部11の北側領域部16の北側吹き抜け部23が出入り可能に隣接しており、この北側吹き抜け部23は、階段室35となっている。玄関33の南側には、中央居住部11の中間領域部17によるリビング36の東側に隣接して、和室37がリビング36から出入り可能に設けられており、和室37の南側には、1階部分29の南東の角部に配置されて、デッキ部38が和室37から出入り可能に設けられている。
東側居住部12の西側に隣接する中央居住部11の1階部分29は、通風領域14を構成する部分であり、北側に北側領域部16の略全域を占める北側吹き抜け部23による階段室35が、中間部分に中間領域部17によるリビング36が、南側に南側領域部15によるサンルーム39が、南北方向に連設して設けられている。また、階段室35の上方は、2階部分30の天井部20に至る北側吹き抜け部23の吹抜け部分23aとなっていると共に、リビング36の中央部分略1/2〜2/3の領域の上方が、1.5層分の高さの中間吹き抜け部24の吹抜け部分24aとなっている(図1参照)。さらに、リビング36の東側の部分は、東側居住部12に一部食い込んでいて、リビング36を広く形成している。
中央居住部11の西側に隣接する西側居住部13の1階部分29には、リビング36の西側に配置されてダイニング41が設けらており、ダイニング41の北側にはキッチン42が設けられている。キッチン42の北側には、1階部分29の北西の角部に配置されて、洗面室43、浴室44、トイレ45等による水廻り領域が設けられている。
中央居住部11の階段室35に設けられた階段46を介して1階部分29から昇降する建物10の2階部分30の間取りとしては、図3に示すように、階段46の南側に配置されて、通風領域14を構成する中央居住部11の中央部分に2階ホール47が設けられており、2階ホール47の東側の東側居住部12には、クローゼット48a,49aの付いた2室の子供部屋48,49が、2階部分30の北東の角部及び南東の角部に配置されて設けられている。
また、2階ホール47の西側の西側居住部13には、階段46の西側に隣接して、2階ホール47から出入り可能なトイレ50が設けられていると共に、2階ホール47の西側の突き当たり部分から出入り可能な西側居住部13の本体部分として、北側からウォークインクローゼット51、スタディーコーナー52、及びベッドルーム53が、南北方向に連設して設けられている。スタディーコーナー52及びベッドルーム53の西側には、ベッドルーム53から出入り可能な西側バルコニー54が設けられている。
さらに、通風領域14を構成する中央居住部11における、リビング36の上方の中間吹抜け部24の吹き抜け部分24aを挟んだ2階ホール47とは反対側の南側部分には、2階サンルーム55が設けられている。この2階サンルーム55は、2階部分30の南西の角部に配置されたベッドルーム53から出入り可能となっている。またベッドルーム53と中間吹抜け部24の吹抜け部分24aとの間には階段56が設けられており、この階段56を介して、中間吹抜け部24の上方のスキップ床26に出入り可能となっている。
さらにまた、建物10の2階部分30には、建物10の東側の面及び南側の面に跨るようにL字形に延設して、南東側バルコニー58が設けられている。この南東側バルコニー58には、東側居住部12の各子供部屋48,49や中央居住部11の2階サンルーム55から、各々出入り可能となっている。
また、ベッドルーム53と中間吹抜け部24の吹抜け部分24aとの間に設けられた階段56を介して昇降するスキップ2階部分のスキップ床26は、図4に及び図1に示すように、通風領域14を構成する中央居住部11の中間吹抜け部24の上方を覆う、中間領域部17の1階部分29の床17aから1.5層分の高さ位置に配置された床部分である。スキップ床26の上方の天井部分は、屋根裏空間59に食い込むようにして設けられていることにより、スキップ床26の上方の空間は、居住者が立ったままの状態で立入ることのできる居住部としての書斎31となっている。
そして、本実施形態では、北側領域部16の略全域を占める北側吹き抜け部23の上方の天井部20は、2階ホール47の上方を覆う部分まで中間領域部17側に延設しており、この天井部20よりも上方の屋根裏部分70には、スキップ床26から出し入れ可能な屋根裏収納部40が設けられている。屋根裏収納部40は、北側領域部16の床16aから2層分の高さの天井部20の裏側に設けられることにより、スキップ床26から0.5層分の高さ位置に配置されることになり、これによってスキップ床26からの出し入れを容易に行うことが可能になる。
また、階段室35となった北側吹き抜け部23の上方には、天井部20から屋根部60に致る排気開口25が設けられている。排気開口25は、屋根60から上方に突出する通風採光塔61と連通しており、この通風採光塔61から、天井部20の付近に送られてきた温かい空気を屋外に排出することができるようになっている。
さらに、スキップ床26の南側の縁部分における、2階サンルーム55の床との間の段差部分には、これの略全域に亘って、開閉可能な通風開口62が設けられており、スキップ床26の北側の縁部分における、2階ホール47の床との間の段差部分にもまた、これの略全域に亘って、開閉可能な通風開口63が設けられている。
そして、中央居住部11の2階部分30における南側の外壁18は、その略全域が開閉可能な開口窓66となっている。スキップ床26の上方の書斎31と2階サンルーム55との間の仕切り壁には、開閉可能な開口窓64が設けられていると共に、スキップ床26の上方の書斎31と、2階ホール47との間の仕切り壁にもまた、開閉可能な開口窓65が設けられている。中央居住部11においては、図1に示すように、書斎31及び2階サンルーム55の天井部分は、屋根裏空間59に食い込むようにして設けられている。
また、本実施形態では、北側領域部16の北側に面した外壁21の外側には、植栽28が施されていて、クールスポットを形成している。
そして、上述の構成を有する本実施形態の建物10によれば、建物10の内部に風を積極的に取り込むと共に、取り込んだ風をスムーズに通過させる通風経路が建物の内部に容易に形成されるようにして、例えば夏場の暑い時期に、自然の通風による涼を効果的に得ることが可能になる。
すなわち、本実施形態の建物10によれば、南側に面した外壁18に開閉可能な開口窓18aを有する南側領域部15と、北側に面した外壁21に開閉可能な開口窓21aを有する北側領域部16と、南側領域部15と北側領域部16との間に設けられた中間領域部17とからなる通風領域14が、建物10を南北方向に横断して設けられており、中間領域部17は、上方が吹抜け部分24aとなった中間吹き抜け部24を備えると共に、中間吹き抜け部24の上方には、中間領域部17の床17aから1.5層分の高さ位置にスキップ床26が設けられており、北側領域部16は、開口窓21が設けられた北側に面した部分に、上方が開口窓67を有する吹抜け部分23aとなった北側吹き抜け部23を備えると共に、北側領域部16には、当該北側領域部16の床16aから2層分の高さ位置に天井部20が設けられており、且つスキップ床26の下方の南側及び北側の段差部分には通風開口62,63が設けられている。
したがって、例えば夏場の暑い時期において、南側に面した外壁18の開口窓18a,66、北側に面した外壁の開口窓21,67、及びスキップ床26の下方の段差部分の通風開口62,63が開放された状態となることにより、図1に示すように、南側に面した外壁18と北側に面した外壁21との間で、各階毎に横方向に流れる通風経路の他、中間領域部17に設けられたスキップ床27の下方の段差部分の通風開口62,63を介して、上下階に跨って斜めに流れる通風経路が確保されることになる。これによって、建物10を南北方向に横断しつつ連続して流れる風の通風経路が、通風領域14の上下階に亘る縦方向の広い範囲にスムーズに形成されることになる。また北側領域部16の天井部20よりも上方の屋根裏部分70は、スキップ床26から出し入れ可能な屋根裏収納部40として有効利用することが可能になる。
また、本実施形態の建物10は、中間領域部17と南側領域部15との間、及び中間領域部17と北側領域部16との間が、開閉可能な通風開口19a,22aを有する仕切り壁19,22によって各々仕切られているので、南側領域部15と中間領域部17と北側領域部16との独立性を高めて、これらを異なる用途の居住部39,36,35として効率良く用いることが可能になる。またこれらの仕切り壁19,22に設けられた通風開口19a,22aと、南側領域部15や北側領域部16の外壁18,21に設けられた開口窓18a,21aとを閉塞状態とすることにより、南側領域部15や北側領域部16を、中間領域部17に対する熱の緩衝空間として利用することが可能になる。
さらに、本実施形態の建物10は、南側領域部15に、当該南側領域部15の床15aから1層分の高さ位置に南側上階床71を設けておけば、この南側上階床71の上方を例えば2階サンルーム55として有効利用することが可能になると共に、スキップ床26と北側吹き抜け部23との間の部分に、中間領域部17の床17aから1層分の高さ位置に中間上階床72を設けておけば、この中間上階床71の上方を例えば2階ホール47として有効利用することが可能になる。
さらにまた、本実施形態の建物10は、北側吹き抜け部23の上方に、天井部20から屋根部60に致る排気開口25が設けられているので、上昇気流による縦方向の通風を促進する北側吹き抜け部23による作用効果と相俟って、人体や家電製品、照明機器等の建物10の内部の熱源により加温されて天井付近に溜まりやすくなった温かい空気を、通風によって効率良く屋外に排出することが可能になり、排熱機能を発揮して、建物10の内部の温度の上昇を効果的に抑制することが可能になる。
また、本実施形態の建物10は、北側吹き抜け部23を階段室35とすることにより、2層分の高さ位置に天井部20が設けられた北側吹き抜け部23を有効利用して、効率の良い間取りのプランを設計することが可能になる。
さらに、本実施形態の建物10は、通風領域14における、南側領域部15の南側に面した外壁18の1階部分29の略全域に形成された大開口の開口窓18aや、2階部分30の略全域に形成された大開口の開口窓66を介して、例えば冬場の寒い時期に、温かさを得るための太陽光を屋内に効果的に取り込むことが可能になると共に、スキップ床26の南側の縁部分の下方が開口窓62となっていることにより、建物10の奥まで太陽光を取り込むことが可能になる。
さらにまた、本実施形態の建物10によれば、北側領域部16の北側に面した外壁21の外側には、植栽28が施されているので、この植栽28の部分をクールスポツトとして、木の葉の蒸散作用を利用して北側からの風を効果的に冷却することが可能になり、また冷却した北側からの風を、北側領域部16の1階部分29の外壁21に設けた開口窓21aから通風領域14に効率良く取り込むことが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、通風領域は、建物を南北方向に横断していれば良く、東側居住部と西側居住部との間の中央居住部に設けられる必要は必ずしもない。また本発明は、木造の住宅建築物に限定されることなく、その他の種々の建物に適用することができ、2階建ての建物に限定されることなく、1階部分を2階部分以上の部分に置き換えて、例えば3階建て以上の建物に適用することもできる。
本発明の好ましい一実施形態に係る建物の要部を説明する、図2のA−Aに沿った断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る建物の構成を説明する、図1のB−Bに沿った断面よる1階部分の間取り図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る建物の構成を説明する、図1のC−Cに沿った断面よる2階部分の間取り図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る建物の構成を説明する、図1のD−Dに沿った断面よるスキップ2階部分の間取り図である。
符号の説明
10 建物
11 中央居住部
12 東側居住部
13 西側居住部
14 通風領域
15 南側領域部
16 北側領域部
17 中間領域部
18 南側領域部の南側に面した外壁
18a 外壁に設けられた開口窓
19 仕切り壁
19a 仕切り壁に設けられた通風開口
20 天井部
21 北側領域部の北側に面した外壁
21a 外壁に設けられた開口窓
22 仕切り壁
22a 仕切り壁に設けられた通風開口
23 北側吹き抜け部
23a 北側吹き抜け部の吹抜け部分
24 中間吹き抜け部
24a 中間吹き抜け部の吹抜け部分
25 排気開口
26 スキップ床
28 植栽
29 建物の1階部分
30 建物の2階部分
35 階段室
40 屋根裏収納部
60 屋根部
62,63 スキップ床の下方の通風開口
67 北側吹き抜け部の吹抜け部分に設けられた開口窓
70 屋根裏部分
71 南側上階床
72 中間上階床

Claims (6)

  1. 南北方向に横断する通風領域が設けられた建物であって、
    前記通風領域は、南側に面した外壁に開閉可能な開口窓を有する南側領域部と、北側に面した外壁に開閉可能な開口窓を有する北側領域部と、南側領域部と北側領域部との間に設けられた中間領域部とを含み、
    該中間領域部は、上方が吹抜け部分となった中間吹き抜け部を備えると共に、該中間吹き抜け部の上方には、前記中間領域部の床から1.5層分の高さ位置にスキップ床が設けられており、
    前記北側領域部は、前記開口窓が設けられた北側に面した部分に、上方が開口窓を有する吹抜け部分となった北側吹き抜け部を備えると共に、前記北側領域部には、当該北側領域部の床から2層分の高さ位置に天井部が設けられており、
    前記スキップ床の下方の南側及び北側の段差部分には、通風開口が設けられており、
    且つ前記北側領域部の天井部よりも上方の屋根裏部分には、前記スキップ床から出し入れ可能な屋根裏収納部が設けられている建物。
  2. 前記中間領域部と前記南側領域部との間、及び前記中間領域部と前記北側領域部との間は、開閉可能な通風開口を有する仕切り壁によって各々仕切られている請求項1に記載の建物。
  3. 前記南側領域部には、当該南側領域部の床から1層分の高さ位置に南側上階床が設けられている請求項1又は2に記載の建物。
  4. 前記スキップ床と前記北側吹き抜け部との間の部分には、前記中間領域部の床から1層分の高さ位置に中間上階床が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の建物。
  5. 前記北側吹き抜け部の上方には、前記天井部から屋根部に致る排気開口が設けられている請求項1〜4のいずれかに記載の建物。
  6. 前記北側吹き抜け部が階段室となっている請求項1〜5のいずれかに記載の建物。
JP2008039368A 2008-02-20 2008-02-20 建物 Active JP5280703B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008039368A JP5280703B2 (ja) 2008-02-20 2008-02-20 建物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008039368A JP5280703B2 (ja) 2008-02-20 2008-02-20 建物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009197460A true JP2009197460A (ja) 2009-09-03
JP5280703B2 JP5280703B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=41141261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008039368A Active JP5280703B2 (ja) 2008-02-20 2008-02-20 建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5280703B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014115551A1 (ja) * 2013-01-24 2014-07-31 パナソニック株式会社 通風制御装置、通風システムおよびプログラム
JP2015014164A (ja) * 2013-07-08 2015-01-22 ミサワホーム株式会社 建物の通風構造
JP2016079724A (ja) * 2014-10-20 2016-05-16 旭化成ホームズ株式会社 建物
CN114809724A (zh) * 2022-05-18 2022-07-29 西安科技大学 一种通过热压风压加强拔风通风的绿色住宅及其设计方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03180644A (ja) * 1990-11-29 1991-08-06 Sekisui House Ltd 独立住宅
JP2002129757A (ja) * 2000-10-19 2002-05-09 Sekisui Chem Co Ltd 建 物
JP2003048387A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Asahi Kasei Corp 住宅の提案手法及び図面セット
JP2004232210A (ja) * 2003-01-28 2004-08-19 Misawa Homes Co Ltd 微気候デザイン建物
JP2004308283A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Misawa Homes Co Ltd 建物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03180644A (ja) * 1990-11-29 1991-08-06 Sekisui House Ltd 独立住宅
JP2002129757A (ja) * 2000-10-19 2002-05-09 Sekisui Chem Co Ltd 建 物
JP2003048387A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Asahi Kasei Corp 住宅の提案手法及び図面セット
JP2004232210A (ja) * 2003-01-28 2004-08-19 Misawa Homes Co Ltd 微気候デザイン建物
JP2004308283A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Misawa Homes Co Ltd 建物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014115551A1 (ja) * 2013-01-24 2014-07-31 パナソニック株式会社 通風制御装置、通風システムおよびプログラム
JP2014141841A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Panasonic Corp 通風制御装置、通風システムおよびプログラム
CN104956009A (zh) * 2013-01-24 2015-09-30 松下知识产权经营株式会社 通风控制装置、通风系统和程序
JP2015014164A (ja) * 2013-07-08 2015-01-22 ミサワホーム株式会社 建物の通風構造
JP2016079724A (ja) * 2014-10-20 2016-05-16 旭化成ホームズ株式会社 建物
CN114809724A (zh) * 2022-05-18 2022-07-29 西安科技大学 一种通过热压风压加强拔风通风的绿色住宅及其设计方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5280703B2 (ja) 2013-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Givoni Indoor temperature reduction by passive cooling systems
Yang et al. Natural ventilation in built environment
Ghiaus et al. Strategies for natural ventilation
JP5280703B2 (ja) 建物
JP5248101B2 (ja) 自然環境を考慮した建物
JP5791883B2 (ja) 建物
JP2678840B2 (ja) 建築物
JP4974920B2 (ja) 蓄温蓄涼機能を有する建物
JP2002167986A (ja) 住宅建物
JP4638831B2 (ja) 床暖房システム
JP2006274800A (ja) 微気候デザイン建物
JP2015021360A (ja) 通風建物
JP2016056533A (ja) 建物
Al-Sallal Passive and low energy cooling
Su A Pilot Study on the Indoor Thermal Comfort of the “Wind-Rain” House
JP4248886B2 (ja) 微気候デザイン建物
Kubota et al. Re-Evaluating passive cooling techniques of traditional Malay houses in Malaysia
Baharun et al. Thermal Comfort Assessment: A Comparative Study of Passive Ventilation System in Modern and Malay Traditional House
JP6831182B2 (ja) 住宅
Tran Optimization of Natural Ventilation Design in Hot and Humid Climates Using Building Energy Simulation
TW564278B (en) Micro-climate adjustment system for energy saving and non-mechanically ventilated subtropical building
Schwede et al. HCMC: climate-adapted town houses
JP2006299803A (ja) 微気候デザイン建物
Ayatollahi The passive solar of Yazd: Reflections and performance evaluation after 10 years use
JP4147259B2 (ja) 建物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120904

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130405

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20130415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5280703

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250