JP2009197360A - ポリエステル繊維の難燃・染色加工方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の難燃・染色加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハロゲン系難燃性化合物の環境への排出量を低減するとともに、難燃性に優れたポリエステル繊維を得ることを可能とするポリエステル繊維の難燃・染色加工方法を提供すること。
【解決手段】ハロゲン系難燃加工剤を含有する難燃加工処理液にポリエステル繊維を浸漬して前記難燃加工剤中のハロゲン系難燃性化合物を前記ポリエステル繊維に吸尽させた後、前記難燃加工処理液から前記ポリエステル繊維を取り出す難燃加工処理工程と、
前記ポリエステル繊維を取り出した後の難燃加工処理残液に、難燃加工処理に必要な量に対して不足分のハロゲン系難燃加工剤を追加補充して難燃加工処理液を再調製し、難燃加工処理に使用する準備をする難燃加工処理液準備工程と、
難燃加工処理液から取り出した前記ポリエステル繊維を染色加工処理液に浸漬して前記ポリエステル繊維を染色する染色加工処理工程と、
を含むことを特徴とするポリエステル繊維の難燃・染色加工方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハロゲン系難燃加工剤を用いたポリエステル繊維の難燃・染色加工方法に関する。
ポリエステル繊維に染色を施し且つ難燃性を付与する場合、生産性の観点から一般的には、難燃加工剤と染料とを含有する処理液にポリエステル繊維を浸漬して難燃加工処理と染色加工処理とを同時に施し、加工処理後の処理残液は廃棄される。このとき、難燃加工処理に用いられる難燃性成分としてはハロゲン系難燃性化合物やリン系難燃性化合物が知られている。
これらのうちハロゲン系難燃性化合物としては、ヘキサブロモシクロヘキサン、ヘキサブロモシクロドデカンなどの臭素化シクロアルカン化合物や、ヘキサブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテルなどの臭素化多核芳香族化合物が挙げられ、中でもヘキサブロモシクロドデカン(以下、「HBCD」と略す)がよく用いられている。
例えば、特公昭53−8840号公報(特許文献1)には、分散剤を使用してHBCDなどの臭素化シクロアルカン化合物を水に分散させた水分散体からなる防炎加工剤を調製し、これを合成繊維に吸尽させたり、パディングして、ポリエステル繊維などの合成繊維に防炎(難燃)加工処理を施す方法が開示されている。しかしながら、ハロゲン系難燃性化合物、特にHBCDは、ポリエステル繊維への吸尽率が低く、難燃加工処理液に残存し易い上に、難分解性・高蓄積性の物質であるため、加工処理後の処理残液の廃棄による環境への放出が問題となっており、排出量の削減が求められていた。
そこで、HBCDの吸尽率を高めるために、特開昭62−57985号公報(特許文献2)にはブロム化ジフェニル化合物を併用して融点を降下させる防炎加工方法、特公平3−35430号公報(特許文献3)には低融点HBCDと高融点HBCDとを特定量含有する浸染同浴で使用する防炎加工方法、特開2002−327370号公報(特許文献4)にはHBCDに分散剤とHLB値10以下の非イオン界面活性剤とを添加して微粒子化分散させた防炎加工剤を、浸漬法またはパディング法において使用する防炎加工方法などが提案されている。しかしながら、これらの方法においても難燃加工処理後の処理残液中のHBCDの濃度は高く、環境への負荷が問題となっていた。
一方、リン系難燃性化合物を使用する場合には、難燃性を発現させるためにはリン含有率の高い化合物を用いる必要がある。しかしながら、リン含有率が高いと繊維内部まで浸透せず表面に単に付着した状態となるため、洗濯で容易に脱落し、継続的な難燃性を得ることができない傾向にある。そこで、耐久性に優れた難燃性を有するポリエステル繊維の製造方法として、特開平8−260351号公報(特許文献5)には、ポリエステル繊維表面に、特定のリン系化合物と撥水撥油剤またはポリウレタン樹脂などの機能性薬剤とを付与する方法が開示されている。しかしながら、この方法で得られた難燃性ポリエステル繊維も洗濯後の難燃性という点ではまだ不十分であった。このため、十分な難燃性を確保するためには、環境汚染の問題はあるもののハロゲン系難燃性化合物に頼らざるを得ないのが現状であった。
特公昭53−8840号公報 特開昭62−57985号公報 特公平3−35430号公報 特開2002−327370号公報 特開平8−260351号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、ハロゲン系難燃性化合物の環境への排出量を低減するとともに、難燃性に優れたポリエステル繊維を得ることを可能とするポリエステル繊維の難燃・染色加工方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、難燃加工処理後の処理残液に、難燃加工処理に必要な量に対して不足分のハロゲン系難燃加工剤を追加補充して難燃加工処理液を再利用することによりハロゲン系難燃性化合物の環境への排出量を削減でき、さらに難燃加工処理液を再利用しても難燃性に優れたポリエステル繊維が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポリエステル繊維の難燃・染色加工方法は、ハロゲン系難燃加工剤を含有する難燃加工処理液にポリエステル繊維を浸漬して前記難燃加工剤中のハロゲン系難燃性化合物を前記ポリエステル繊維に吸尽させた後、前記難燃加工処理液から前記ポリエステル繊維を取り出す難燃加工処理工程と、前記ポリエステル繊維を取り出した後の難燃加工処理残液に、難燃加工処理に必要な量に対して不足分のハロゲン系難燃加工剤を追加補充して難燃加工処理液を再調製し、難燃加工処理に使用する準備をする難燃加工処理液準備工程と、難燃加工処理液から取り出した前記ポリエステル繊維を染色加工処理液に浸漬して前記ポリエステル繊維を染色する染色加工処理工程と、を含むことを特徴とする方法である。
前記本発明にかかるハロゲン系難燃加工剤としては、臭素化シクロアルカンを微粒子化して界面活性剤により水に分散させた水分散体であることが好ましい。
本発明によれば、ハロゲン系難燃性化合物の環境への排出量を低減するとともに、難燃性に優れたポリエステル繊維を得ることが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明のポリエステル繊維の難燃・染色加工方法は、ハロゲン系難燃加工剤を含有する難燃加工処理液にポリエステル繊維を浸漬して前記難燃加工剤中のハロゲン系難燃性化合物を前記ポリエステル繊維に吸尽させた後、前記難燃加工処理液から前記ポリエステル繊維を取り出す難燃加工処理工程と、前記ポリエステル繊維を取り出した後の難燃加工処理残液に、難燃加工処理に必要な量に対して不足分のハロゲン系難燃加工剤を追加補充して難燃加工処理液を再調製し、難燃加工処理に使用する準備をする難燃加工処理液準備工程と、難燃加工処理液から取り出した前記ポリエステル繊維を染色加工処理液に浸漬して前記ポリエステル繊維を染色する染色加工処理工程と、を含むことを特徴とする方法である。
先ず、本発明に用いられるポリエステル繊維や難燃加工処理液、染色加工処理液などについて説明する。
(ポリエステル繊維)
本発明の難燃・染色加工方法においては、従来公知のポリエステル繊維を用いることができ、その形態としては、繊維状、糸状、布状などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
(難燃加工処理液)
本発明に用いられる難燃加工処理液はハロゲン系難燃加工剤および水を含有するものであり、必要に応じて分散均染剤、染色酸(例えば酢酸)、キレート剤、pH調整剤などが更に含まれていてもよい。
前記難燃加工剤中のハロゲン系難燃性化合物としては、ヘキサブロモシクロヘキサン(HBCH)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)といったハロゲン化シクロアルカン、デカブロモジフェニルエーテルといったハロゲン化多環系芳香族化合物などが挙げられ、中でも難燃性付与の観点から臭素化シクロアルカンが好ましく、HBCDが特に好ましい。これらのハロゲン系難燃性化合物は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、本発明においては、ハロゲン系難燃性化合物とリン系難燃性化合物とを併用することも可能である。
本発明に用いられる難燃加工剤としては、前記ハロゲン系難燃性化合物を界面活性剤により分散させたり、乳化させたものが好ましく、前記ハロゲン系難燃性化合物を微粒子化して界面活性剤により水に分散させた水分散体がより好ましい。分散された微粒子の平均粒子径は1μm以下であることが特に好ましい。
前記界面活性剤としては、例えば、高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物、スチレン化アルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物、スチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドのアルキレンオキサイド付加物、油脂のアルキレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物といったポリアルキレングリコール型非イオン界面活性剤;グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミドといった多価アルコール型非イオン界面活性剤;および脂肪酸セッケンなどのカルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルポリアルキレングリコールエーテル硫酸エステル塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸、硫酸化オレフィンなどの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸などのホルマリン縮合物、α−オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジエステル塩などのスルホン酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩などのリン酸エステル塩といったアニオン界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、分散体を形成させる場合にはカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの安定化剤を使用することも可能である。
前記ハロゲン系難燃性化合物を分散または乳化させる方法は特に限定されず、例えば、ホモジナイザー、コロイドミル、ボールミル、サンドグラインダーなどの分散機や乳化機を用いる方法が挙げられる。
本発明に用いられるハロゲン系難燃加工剤は商業的に入手可能であり、例えば、HBCDの水分散体としてはニッカファイノンTS−55、ニッカファイノンTS−88(日華化学(株)製)などが挙げられる。
ハロゲン系難燃性化合物は一般的に非水溶性物質であるため、本発明の難燃加工処理工程においては、難燃加工処理液中でのハロゲン系難燃性化合物の分散効果を高めるために難燃加工処理液に分散均染剤を添加することが好ましい。このような分散均染剤としては従来の染色加工処理に使用される公知の分散均染剤(例えば、日華化学(株)製ニッカサンソルトRM−340E、ニッカサンソルトRE−5(いずれも商品名))を使用することが可能であり、これにより従来公知の染色条件と同様の条件で難燃加工処理を実施することが可能となる。
本発明に用いられる難燃加工処理液は以下の方法により調製することができる。すなわち、水に前記ハロゲン系難燃加工剤、および必要に応じて分散均染剤などを添加して難燃加工処理液を調製する。各成分の添加量は特に限定されず、ハロゲン系難燃加工剤の種類などに応じて適宜設定することができるが、ハロゲン系難燃加工剤の添加量は、ポリエステル繊維に対するハロゲン系難燃性化合物の添加割合が0.2〜10%o.w.f.となる量であることが好ましく、1〜8%o.w.f.となる量であることがより好ましい。ハロゲン系難燃化合物の添加割合が上記下限未満になるとポリエステル繊維へのハロゲン系難燃性化合物の固着量が少ないため、難燃効果が十分に発現しない傾向にあり、他方、上記上限を超えると繊維の品位を低下させる傾向にある。
(染色加工処理液)
本発明に用いられる染色加工処理液は水に染料を添加したものであり、必要に応じて分散均染剤、染色酸(例えば酢酸)、キレート剤、pH調整剤などの加工薬剤を更に添加してもよい。各成分の添加量は特に限定されず、ポリエステル繊維の形態、染料の種類などに応じて適宜設定することができる。
次に、本発明の難燃・染色加工方法について説明する。本発明の難燃・染色加工方法は、公知の染色機を用いて実施することができる。
(難燃加工処理工程)
前記方法により調製した難燃加工処理液にポリエステル繊維を浸漬させる。これにより、ポリエステル繊維にハロゲン系難燃性化合物が吸尽され、難燃性が付与される。浸漬時の難燃加工処理液の温度は110〜140℃であることが好ましい。前記温度が上記下限未満になるとハロゲン系難燃性化合物がポリエステル繊維内部に十分に吸尽されない傾向にある。したがって、前記温度は高い方が好ましいが、上記上限を超えると繊維強度が低下する傾向にある。また、前記温度範囲での浸漬期間は30〜90分間であることが好ましい。浸漬期間が30分未満ではハロゲン系難燃性化合物がポリエステル繊維内部に十分に吸尽されない傾向にあり、他方、90分を超えると生産性が低下する。
次に、前記難燃加工処理液から前記ポリエステル繊維を取り出す。ポリエステル繊維を取り出す方法としては、染色機に難燃加工処理液を残してポリエステル繊維を取り出す方法や、染色機にポリエステル繊維を残して難燃加工処理液をストックタンクなどに移送する方法が挙げられる。
前者の方法でポリエステル繊維を取り出した場合には、取り出したポリエステル繊維に難燃加工処理液が含浸しているため、この難燃加工処理液に残存するハロゲン系難燃性化合物(未固着のもの)がポリエステル繊維とともに染色機外に持ち出され、工場などの床面を汚染する虞がある。さらにこの床面を洗浄するとハロゲン系難燃性化合物が排水溝から工場外に流出し、排水負荷の増大や環境汚染を招く虞がある。このような汚染を防止するためにポリエステル繊維に含浸した難燃加工処理液を機械的に搾り取ったり、染色機外に難燃加工処理液の受け皿を設置して染色機外に持ち出された難燃加工処理液を回収することが好ましい。
他方、後者の方法でポリエステル繊維を取り出す場合には、前記のような難燃加工処理液の持ち出しを回避することができるとともに既設の染色機での実施が可能である。なお、前記ストックタンクには、ハロゲン系難燃性化合物の分散状態を維持するために攪拌機が備えられていることが好ましい。また、難燃加工処理液をストックタンクから染色機の処理浴に戻す際には、ホモジナイザー、コロイドミル、サンドミルなどの分散機や乳化機によりハロゲン系難燃性化合物を微粒子化分散させることが好ましい。
(難燃加工処理液準備工程)
本発明の難燃・染色加工方法においては、前記ポリエステル繊維を取り出した後の難燃加工処理残液に、難燃加工処理に必要な量に対して不足分のハロゲン系難燃加工剤を追加補充して難燃加工処理液を再調製し、この難燃加工処理液を次の難燃加工処理に使用する。すなわち、前記ポリエステル繊維を取り出した後の難燃加工処理残液中のハロゲン系難燃性化合物の濃度を、高速液体クロマトグラフィーなどを用いて測定し、この濃度と次の難燃加工処理に必要なハロゲン系難燃性化合物の量とからハロゲン系難燃加工剤の補充量を算出する。この補充量のハロゲン系難燃加工剤、および必要に応じて水、分散均染剤、染色酸、キレート剤などを前記難燃加工処理残液に追加補充して所定の難燃加工処理液を再調製し、これを用いて新たなポリエステル繊維に前記難燃加工処理と同様にして難燃加工処理を施す。
ハロゲン系難燃性化合物の濃度は、ポリエステル繊維を前者の方法により難燃加工処理液から取り出した場合には、ポリエステル繊維とともに染色機外に持ち出された難燃加工処理液を回収して処理浴中の難燃加工処理残液と混合し、均一に攪拌した後で測定することが好ましい。他方、後者の方法によりポリエステル繊維を取り出した場合には、ストックタンク内の難燃加工処理残液を十分に攪拌した後、このストックタンク内の難燃加工処理残液について測定してもよいし、ストックタンク内の難燃加工処理残液を染色機の処理浴に戻し、均一に攪拌した後で測定してもよい。
前記ハロゲン系難燃加工剤の補充量は下記式(1)により算出することができる。
A=100×(C×V−C×V)/X (1)
ここで、式(1)中のAはハロゲン系難燃加工剤の補充量[g]、Cは次の難燃加工処理に必要なハロゲン系難燃性化合物の濃度[g/L]、Vは次の難燃加工処理に必要な難燃加工処理液の総量[L]、Cはポリエステル繊維を取り出した後の難燃加工処理残液中のハロゲン系難燃性化合物の濃度[g/L]、Vは難燃加工処理残液の量[L]、Xはハロゲン系難燃加工剤中のハロゲン系難燃性化合物の含有率[質量%]を示す。
なお、前記ハロゲン系難燃加工剤の補充量A[g]をポリエステル繊維質量基準で算出する場合には、繊維質量をW[kg]、繊維質量に対する次の難燃加工処理に必要なハロゲン系難燃性化合物の割合をY[%o.w.f.]として、前記式(1)中のC×Vを10×W×Y[g]に置き換えることができる。
(染色加工処理工程)
前記方法により調製した染色加工処理液に、難燃加工処理液から取り出した前記ポリエステル繊維を浸漬させる。これにより、前記ポリエステル繊維に染料が含浸し、ポリエステル繊維が染色される。浸漬時の染色加工処理液の温度は特に制限されないが、110〜140℃であることが好ましい。前記温度が上記下限未満になると染料がポリエステル繊維内部に十分に吸尽されない傾向にある。したがって、前記温度は高い方が好ましいが、上記上限を超えると繊維強度が低下する傾向にある。また、難燃加工処理の次に染色加工処理を施す場合には、上記範囲の温度で染色加工処理を施すことにより、ポリエステル繊維に同伴している未固着のハロゲン系難燃性化合物もポリエステル繊維に固着させることができるため、染色加工処理後の染色加工液に残存するハロゲン系難燃性化合物の量を低減することが可能となる。
本発明の難燃・染色加工方法においては、前記難燃加工処理を実施した後に別個独立して前記染色加工処理を実施する以外に特に制限はなく、必要に応じて、前記難燃加工処理と前記染色加工処理との間に各種繊維加工処理を実施してもよいし、前記難燃加工処理前に各種繊維加工処理を実施してもよいし、前記染色加工処理後に各種繊維加工処理を実施してもよい。また、難燃加工処理液の再調製は次の難燃加工処理の前であれば実施時期は特に制限されない。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、処理液中のHBCD濃度測定、繊維へのHBCD固着量測定、難燃性評価、および色相試験は以下の方法により実施した。
<HBCD濃度測定>
処理浴から難燃加工処理残液を一部採取してジクロロメタンを加え、HBCDを有機相に抽出した。この有機相を分液ロートを用いて分離回収し、有機相中のHBCD量を高速液体クロマトグラフィーを用いて下記の条件で測定し、難燃加工処理残液中のHBCD濃度を求めた。
高速液体クロマトグラフィー:(株)島津製作所製。
カラム:(株)島津製作所製HRC−ODS。
移動相:アセトニトリル/水=80/20(v/v)。
<繊維へのHBCD固着量測定>
難燃加工処理前の繊維製品を20℃、65%RHの環境下に24時間放置した後、質量を測定した。難燃加工処理後、再び、繊維製品を20℃、65%RHの環境下に24時間放置した後、質量を測定した。難燃加工処理前後の繊維製品の質量変化からHBCD固着量を求めた。
<難燃性評価>
(i)45°ミクロバーナー法:JIS L1091 A−1法に準じて残炎時間を測定した。
(ii)コイル法:JIS L1091 D法に準じて接炎回数を測定した。
<色相試験>
染色加工後の繊維製品の色相を測色計(ミノルタ(株)製CM−3700d)を用いて測定し、実施例1〜3については比較例1に対する差(色差[ΔE])として、実施例4〜6については比較例2に対する色差(色差[ΔE])として表した。なお、これらの色差と目視観察の結果とは表1に示すように対応する。
Figure 2009197360
(比較例1)
ポリエステル繊維製品として目付270g/mの横糸原着レギュラーポリエステル100質量%の未染色布を使用した。また、染色難燃加工処理はミニカラー染色機((株)テクサム技研製)を用いて実施した。
<染色難燃加工処理液の調製>
染料(三井BASF(株)製、商品名「MIKETON POLYESTER BLACK PBSF ULTRA conc.」)、HBCD系難燃加工剤(日華化学(株)製、商品名「ニッカファイノンTS−88」、HBCD含有率=約45質量%)、分散均染剤(日華化学(株)製、商品名「ニッカサンソルトRM−340E」)および80質量%酢酸を水に添加して、ポリエステル繊維製品に対する染料の割合が3%o.w.f.、HBCD系難燃加工剤の割合が10%o.w.f.であり、分散均染剤濃度が0.5g/L、酢酸濃度が0.3mL/Lである染色難燃加工処理液(浴比1:15)を調製した。
<染色難燃加工処理>
この染色難燃加工処理液に135℃で30分間、ポリエステル繊維製品を浸漬した。その後、このポリエステル繊維製品に、ソーピング剤(日華化学(株)製、商品名「エスクードFRN」)2g/L、ハイドロサルファイトナトリウム2g/Lおよび苛性ソーダ2g/Lを含む水溶液を用いて80℃で20分間ソーピングを施し、170℃で1分間乾燥して、染色された難燃性ポリエステル繊維製品を得た。
この難燃性ポリエステル繊維製品について前記方法によりHBCDの固着量を測定し、難燃性を評価した。その結果を表2に示す。また、前記方法により色相試験を実施した。
(実施例1)
ポリエステル繊維製品として目付270g/mの横糸原着レギュラーポリエステル100質量%の未染色布を使用した。また、難燃加工処理および染色加工処理はミニカラー染色機((株)テクサム技研製)を用いて実施した。
<難燃加工処理液の調製>
HBCD系難燃加工剤(日華化学(株)製、商品名「ニッカファイノンTS−88」、HBCD含有率=約45質量%)および80質量%酢酸を水に添加して、ポリエステル繊維製品に対するHBCD系難燃加工剤の割合が10%o.w.f.であり、酢酸濃度が0.3mL/Lである難燃加工処理液(浴比1:15)を調製した。
<難燃加工処理>
この難燃加工処理液に135℃で60分間、ポリエステル繊維製品を浸漬した後、このポリエステル繊維製品を取り出した。このとき、処理浴から持ち出された難燃加工処理液の量は浸漬処理前の液量の20質量%であった。
<難燃加工処理液の再調製>
前記処理浴中の難燃加工処理残液のHBCD濃度を前記方法により測定し、前記式(1)に従ってHBCD系難燃加工剤の補充量を求めた。次に、前記難燃加工処理残液に水および前記酢酸を補充し、さらに前記補充量(ポリエステル繊維製品に対して4.8%o.w.f.に相当する量)の前記HBCD系難燃加工剤を補充して、ポリエステル繊維製品に対するHBCD系難燃加工剤の割合が10%o.w.f.であり、酢酸濃度が0.3mL/Lである難燃加工処理液(浴比1:15)を再調製した。
<難燃加工処理>
再調製した難燃加工処理液に新たなポリエステル繊維製品を前記条件と同一の条件で浸漬した後、このポリエステル繊維製品を取り出した。
前記難燃加工処理液の再調製および難燃加工処理を繰り返して3枚のポリエステル繊維製品に難燃加工処理を施した。
<染色加工処理液の調製>
染料(三井BASF(株)製、商品名「MIKETON POLYESTER BLACK PBSF ULTRA conc.」)、分散均染剤(日華化学(株)製、商品名「ニッカサンソルトRM−340E」)、および80質量%酢酸を水に添加して、ポリエステル繊維製品に対する染料の割合が3%o.w.f.であり、分散均染剤濃度が0.5g/L、酢酸濃度が0.3mL/Lである染色加工処理液を調製した。
<染色加工処理>
この染色加工処理液に135℃で30分間、前記難燃加工処理を施した3枚のポリエステル繊維製品をそれぞれ浸漬した。その後、これらのポリエステル繊維製品に、ソーピング剤(日華化学(株)製、商品名「エスクードFRN」)2g/L、ハイドロサルファイトナトリウム2g/Lおよび苛性ソーダ2g/Lを含む水溶液を用いて80℃で20分間ソーピングを施し、170℃で1分間乾燥して、3枚の染色された難燃性ポリエステル繊維製品を得た。
これらの難燃性ポリエステル繊維製品について前記方法によりHBCDの固着量を測定し、難燃性を評価した。また、前記方法により色相試験を実施し、比較例1に対する色差を求めた。これらの結果を表2に示す。
(実施例2)
難燃加工処理液に分散均染剤(日華化学(株)製、商品名「ニッカサンソルトRM−340E」)を、濃度が0.5g/Lとなるように添加した以外は実施例1と同様にして3枚の染色された難燃性ポリエステル繊維製品を得た。
これらの難燃性ポリエステル繊維製品について前記方法によりHBCDの固着量を測定し、難燃性を評価した。また、前記方法により色相試験を実施し、比較例1に対する色差を求めた。これらの結果を表2に示す。
(実施例3)
難燃加工処理液に分散均染剤(日華化学(株)製、商品名「ニッカサンソルトRE−5」)を、濃度が0.5g/Lとなるように添加した以外は実施例1と同様にして3枚の染色された難燃性ポリエステル繊維製品を得た。
これらの難燃性ポリエステル繊維製品について前記方法によりHBCDの固着量を測定し、難燃性を評価した。また、前記方法により色相試験を実施し、比較例1に対する色差を求めた。これらの結果を表2に示す。
(比較例2)
ポリエステル繊維製品として、カチオン可染ポリエステル50質量%およびレギュラーポリエステル50質量%からなる目付160g/mの未染色布を使用した以外は比較例1と同様にして染色された難燃性ポリエステル繊維製品を得た。
この難燃性ポリエステル繊維製品について前記方法によりHBCDの固着量を測定し、難燃性を評価した。その結果を表2に示す。また、前記方法により色相試験を実施した。
(実施例4)
ポリエステル繊維製品として、カチオン可染ポリエステル50質量%およびレギュラーポリエステル50質量%からなる目付160g/mの未染色布を使用した以外は実施例1と同様にして3枚の染色された難燃性ポリエステル繊維製品を得た。なお、難燃加工処理時に処理浴から持ち出された難燃加工処理液の量は浸漬処理前の液量の15質量%であり、HBCD補充量はポリエステル繊維製品に対して5.1%o.w.f.に相当する量であった。
得られた難燃性ポリエステル繊維製品について前記方法によりHBCDの固着量を測定し、難燃性を評価した。また、前記方法により色相試験を実施し、比較例2に対する色差を求めた。これらの結果を表2に示す。
(実施例5)
難燃加工処理液に分散均染剤(日華化学(株)製、商品名「ニッカサンソルトRM−340E」)を、濃度が0.5g/Lとなるように添加した以外は実施例4と同様にして3枚の染色された難燃性ポリエステル繊維製品を得た。
これらの難燃性ポリエステル繊維製品について前記方法によりHBCDの固着量を測定し、難燃性を評価した。また、前記方法により色相試験を実施し、比較例2に対する色差を求めた。これらの結果を表2に示す。
(実施例6)
難燃加工処理液に分散均染剤(日華化学(株)製、商品名「ニッカサンソルトRE−5」)を、濃度が0.5g/Lとなるように添加した以外は実施例4と同様にして3枚の染色された難燃性ポリエステル繊維製品を得た。
これらの難燃性ポリエステル繊維製品について前記方法によりHBCDの固着量を測定し、難燃性を評価した。また、前記方法により色相試験を実施し、比較例2に対する色差を求めた。これらの結果を表2に示す。
Figure 2009197360
このように、ハロゲン系難燃性化合物の固着量にばらつきはあるものの、難燃加工処理残液に難燃加工処理に必要な量に対して不足分のハロゲン系難燃加工剤を追加補充して繰り返し使用しても十分な難燃性繊維を得ることができ、染色性への影響は極わずかであることを確認した。
表2に示した結果から明らかなように、本発明の難燃・染色加工方法によると、難燃・染色加工処理を施したポリエステル繊維製品(実施例1〜6)のHBCD固着量は誤差範囲内のばらつきであり、難燃加工処理液を再調製して繰り返し使用しても十分な難燃性を有するポリエステル繊維を得ることができ、染色性にもほとんど影響しないことが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、ポリエステル繊維製品に難燃性を低下させることなく、難燃加工処理液を再調製して繰り返し使用することが可能となる。したがって、本発明の難燃・染色加工方法は、難燃加工処理に使用した難燃加工処理液に残存する未固着のハロゲン系難燃性化合物を再利用することが可能であり、ハロゲン系難燃性化合物、特に環境への排出量の削減が求められているHBCDの排出量を最小限に留めることが可能な方法として有用である。

Claims (2)

  1. ハロゲン系難燃加工剤を含有する難燃加工処理液にポリエステル繊維を浸漬して前記難燃加工剤中のハロゲン系難燃性化合物を前記ポリエステル繊維に吸尽させた後、前記難燃加工処理液から前記ポリエステル繊維を取り出す難燃加工処理工程と、
    前記ポリエステル繊維を取り出した後の難燃加工処理残液に、難燃加工処理に必要な量に対して不足分のハロゲン系難燃加工剤を追加補充して難燃加工処理液を再調製し、難燃加工処理に使用する準備をする難燃加工処理液準備工程と、
    難燃加工処理液から取り出した前記ポリエステル繊維を染色加工処理液に浸漬して前記ポリエステル繊維を染色する染色加工処理工程と、
    を含むことを特徴とするポリエステル繊維の難燃・染色加工方法。
  2. 前記ハロゲン系難燃加工剤が、臭素化シクロアルカンを微粒子化して界面活性剤により水に分散させた水分散体であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル繊維の難燃・染色加工方法。
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