JP2009197340A - 金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムおよび金銀糸 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属蒸着フィルムの多様な発色を可能とし、また市場要望に応えられる価格で製造することが可能である金銀糸用の金属蒸着フィルムを提供すること。
【解決手段】 二軸配向ポリエステルフィルム層(F層)の片面に金属および金属酸化物を含む層(M層)が設けられてなり、一方の面のLab表色系におけるL値が20〜40、b値が5〜30であり、かつ他方の面とのb値の差(絶対値)が3〜22である金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムおよび金銀糸に関し、具体的には、二軸配合ポリエステルフィルム層の片面に金属および金属酸化物を含む層が設けられてなる金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムおよびこのフィルムを原材料として用いた金銀糸に関する。
従来、金銀糸用としてポリエステルフィルムなどに金属蒸着を施して金属光沢を付与し、得られた金属蒸着フィルムをマイクロスリットして金銀糸とする方法が広く用いられている(特許文献1)。
また、加飾布物にする際の金銀糸にかかる伸縮に対し、金属蒸着膜のひび割れを防ぐ方法として、金属蒸着層の上に樹脂層を形成させる方法が知られている(特許文献2)。
特開昭58−132129号公報 特開2001−123349号公報
しかしながら、最近の加飾布物では、色相の異なる布物を得るために2種類以上の金銀糸を使用し、所望の色相と金属光沢を得る方法が用いられている。特に、金糸と銀糸の組み合わせでは、それぞれ別個に蒸着フィルムを用意する必要があり、例えば二軸配向ポリエステルフィルムをロール状に巻き取り、そのロール状物を巻き取り式真空蒸着機内に入れ、アルミニウム、金、銀などを蒸発源として所望の色相の金属薄膜層をフィルム上に形成させる方法が知られているが、この場合、ポリエステルフィルム毎に蒸着を施すか、同一のポリエステルフィルムの片面づつ両面に金属薄膜層を形成させることで金光沢と銀光沢を有する平箔糸を得る必要があった。
しかし、このような方法では、真空蒸着を施す回数が用意する金銀糸の数だけ必要となり、必ずしも市場要求に応えられる価格では製造できていなかった。
また、金銀糸とした布物とする工程でかかる伸縮による蒸着層のひび割れを防止するために、金属薄膜層の上に保護層として樹脂層を設ける必要があった。
本発明は、金属蒸着フィルムの多様な発色を可能とするため、また市場要望に応えられる価格で製造することが可能である金銀糸用の金属蒸着フィルムの提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明は以下の特徴を有する。
(1)二軸配向ポリエステルフィルム層(F層)の片面に金属および金属酸化物を含む層(M層)が設けられてなり、一方の面のLab表色系におけるL値が20〜40、b値が5〜30であり、かつ他方の面とのb値の差(絶対値)が3〜22である金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
(2)M層の厚みが10〜200nmである、上記(1)に記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
(3)F層の厚みが3〜20μmである、上記(1)または(2)に記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
(4)M層に含まれる金属がアルミニウムである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
(5)M層に含まれる金属酸化物が酸化アルミニウムである、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムからなる金銀糸。
以上のように、本発明の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムによれば、表裏で異なる色相を発現するため、多用な市場ニーズに適用でき、また1回の蒸着により所望の金銀糸用蒸着フィルムが得られるので、市場要望に応えられる価格で製造することが可能となる、という効果が得られる。
以下、本願発明の実施の形態について説明する。なお、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施の形態に限定されるものではない。
本発明における二軸配向ポリエステルフィルム層(F層)は、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステルを構成成分とする二軸配向フィルムが好ましい。また、これらのフィルムは単独ポリマーのフィルムであっても、ブレンドポリマーのフィルムであってもよく、また、異種ポリマーの共重合体のフィルムであってもよい。さらに、これらのフイルムには本発明の効果を損なわない限り滑剤、色素、紫外線吸収剤、熱酸化安定剤などを添加してもよく、フイルムの表面をコロナ処理、プラズマ処理、サンドマット加工などの処理を施すことや、密着性向上等のための塗布層をあらかじめ設けたものでもよい。これらのフイルム(F層)の厚みは3〜20μmであることが好ましく、5〜10μmであることがより好ましい。フィルムの厚みが20μmを超えるとマイクロスリット後の平箔糸の剛性が大きくなり金銀糸として扱いにくくなる。また、3μmより薄いフィルムでは、蒸着時のシワや蒸着熱による平面性不良などが発生する傾向がある。
本発明は、上記したF層の片面に金属および金属酸化物を含む層(M層)を設けた金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムであるが、この金属および金属酸化物を含む層(M層)は、例えばアルミニウム、金、銀、クロム、錫、インジウム、コバルト等単独またはこれらの混合物(または合金)を蒸発源として用い、金属酸化物層を形成させるために真空蒸着機室内で蒸気流に対し酸素吹き込む反応性蒸着により得ることができる。これにより、M層中に金属と金属酸化物とをともに含有せしめることが可能となる。蒸発源としては、アルミニウムを主体とするものが、経済性、光輝性などの点からより好ましい。これにより、M層中に金属としてアルミニウムを、金属酸化物として酸化アルミニウムを含有せしめることが可能となる。この金属および金属酸化物を含む層(M層)の膜厚は10〜200nmであることが好ましく、より好ましくは50〜120nmである。200nmを超える膜厚の場合には、蒸着時にフィルムにかかる熱量が大きくなり、フィルム自体の熱劣化を引き起こしてしまうことがある。また、10nmより薄い膜厚では、金属光沢を十分に発現させることが困難となる。
二軸配向ポリエステルフィルム層(F層)表面に金属および金属酸化物を含む層(M層)を形成するには、たとえば図1に示すような真空蒸着装置を用いる。この真空蒸着装置1においては、真空チャンバ2の内部をポリエステルフィルムが巻出しロール部3からガイドロール5を経て冷却ドラム6で蒸着され巻取りロール部8へと走行する。そのときに、るつぼ23内の金属材料19を電子銃20から照射した電子ビーム21で加熱蒸発させる。酸化物を作製する場合、ガス供給ノズル24から酸素ガスを導入し、蒸発した金属を酸化反応させながら冷却ドラム16上のポリエステルフィルムに蒸着する。このとき冷却効率を高めるためにガイドロール15も冷却することが好ましい。ガイドロール15の表面温度は−40〜30℃の範囲内にすることが好ましい。より好ましくは−35〜20℃、さらに好ましくは−30〜10℃である。
ここで、二軸配向ポリエステルフィルム(F層)に金属および金属酸化物を含む層(M層)を欠陥なく形成させるためには、真空チャンバ2の内部は1.0×10−8〜1.0×10Paに減圧することが好ましい。さらにフィルムに蒸着膜を効率よく蒸着するために、好ましくは、1.0×10−6〜1.0×10−1Paに減圧することが好ましい。
冷却ドラム6は、その表面温度を−40〜60℃の範囲内にすることが好ましい。より好ましくは−35〜30℃、さらに好ましくは−30〜0℃である。また、冷却効率を向上させるために、冷却ドラム6を印加させ搬送するフィルムを静電密着させることが好ましい。
電子ビーム21は、その出力を2.0〜8.0kWの範囲内とすることが好ましい。より好ましくは3.0〜7.0kW、さらに好ましくは4.0〜6.0kWの範囲内である。なお、直接ルツボを加熱することで金属材料19を加熱蒸発させてもよい。
真空チャンバ2の内部における二軸配向ポリエステルフィルムの搬送速度は5〜200m/minが好ましい。より好ましくは10〜180m/min、さらに好ましくは20〜160m/minである。搬送速度が5m/minより遅い場合、上記のようなM層厚みに制御するために金属を蒸発させる熱が蒸着フィルムに過剰にかかるため、熱によるシワが発生しやすい。また、搬送速度が200m/minより速くなると、冷却ドラムとの接触時間が短くなるため蒸着されるフィルムの冷却効率が悪くなり、熱による破れやシワが発生し、生産性が損なわれる。
真空チャンバ2の内部における二軸配向ポリエステルフィルムの搬送張力は30〜150N/mが好ましい。より好ましくは50〜120N/m、さらに好ましくは60〜110N/mである。
酸化物を作製するために使用するガス供給ノズル14からは、200ml/分〜2,000ml/分の酸素ガスを導入することが好ましい。より好ましくは500〜1,800ml/分、さらに好ましくは1,300〜1,500ml/分である。酸素ガスの導入量が2,000ml/分を超えると蒸発材料のフィルムへの付着効率を阻害する傾向がある。また、200ml/分より少ないと幅方向に均一な酸化金属の蒸着膜を形成させることが難しくなる。
また、金属および金属酸化物を含む層を形成させる方法として、真空蒸着法のほかに、スパッタリング法、イオンプレーテイング法等の物理的製膜法を選んでもよい。
また、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテイング法等の物理的製膜法に先立ち前記したように、密着性向上のため等の塗布層をあらかじめポリエステルフイルム(F層)上に設けてもよい。これらの密着性向上等のための塗布層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、ケイ素アルコキシド、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド等有機金属化合物の塗布層が挙げられ、これらの層厚さとしては、1nm〜5μmが好ましい。
本発明における金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムは、表裏どちらか一方の面がLab表色系においてL値が20〜40であることが好ましく、さらに22以上であることがより好ましい。L値が40を超える場合、光沢度が際立ち、色彩が妨げられることがある。L値が20より小さい場合は、明度が落ち、金属光沢が鈍くなる傾向がある。また、Lab表色系においてb値が5〜30であることが好ましく、さらに7以上であることがより好ましい。b値が30を超える場合、黄色みが強調されるため金属光沢が妨げられる傾向がある。b値が5より小さい場合、黄色みが少なくなり金光沢が得られにくくなる。また、この面のb値と他方の面のb値の差(絶対値)が3〜22であることが好ましく、さらに6以上であることが好ましい。b値の差が3より小さいと表裏の色相差が小さくなりすぎる。より好ましい態様は、表裏どちらか一方の面のL値が22以上であり、かつb値が7以上であり、さらに他方の面のb値との差が絶対値で6以上となる場合である。
本発明におけるLab表色系の範囲を満足させるための蒸着プロセスとして、L値は、蒸着される金属量に左右されるので、蒸着速度に合わせ金属材料の蒸気化量を適宜調整することで制御可能であり、電子ビームによる加熱蒸発方式では、電子ビームの出力を調整することで所望の金属量をフィルムに蒸着させることができる。また、b値は蒸着される金属酸化物の酸化度合いに左右されるので、金属の蒸気濃度に対し、導入する酸素量を適宜調整することで制御可能であり、酸素ガスの流量をガス流量制御装置を用いて調整することで、所望の酸化度合いの金属酸化物膜を得ることができる。さらに、蒸着フィルムの表裏で、所望のb値の差を得るためには、金属および金属酸化物層(M層)の厚み方向の酸化度合いに傾斜を付けることが効果的であり、蒸気流に対し、酸素ガスを導入する方向をガス供給ノズルの位置により調整することで、M層の酸化度合いの傾斜をつくることができる。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
実施例、比較例における特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである。
(1)M層の厚み
下記条件にて断面観察を行い、得られた合計9点の厚み[nm]の平均値を算出し、M層の厚み[nm]とした。
測定装置:透過型電子顕微鏡(TEM)H−7100FA型 日立製
測定条件:加速電圧 100kV
測定倍率:20万倍
試料調整:超薄膜切片法
観察面 :TD−ZD断面
測定回数:1視野につき3点、3視野を測定した。
(2)二軸配向ポリエステルフィルム(F層)の厚み
フィルムの長手幅方向に約100mm、幅方向は全幅にわたる試験片を10枚とり、これを重ね合わせて幅方向10箇所を等間隔に外側マイクロメーター(JIS B7502−1994)を用いて測定し、その平均値をフィルム枚数10で除した値をフィルム厚みとした。
(3)L値およびb値
分光式色差計SE−2000型(日本電色工業(株)製)を用い、反射法(JIS Z−8722−2000)に準じた光学条件にて、金属蒸着フィルムのF層側とM層側より色の三刺激値であるX値、Y値、Z値を測定し、その値よりL、a、b値をJIS Z 8730−2002に従って求めた。
なお、上記におけるL、a、b値は各々JIS−Z8722及びJIS−Z8730に規定された方法により求められる表面反射特性を表わす記号である。Lは明度を表わし数値が大きい程明度が高いことを示す。aは赤味を表わし、数値が大きい程赤味が強いことを示し、マイナスになると赤味が不足していること、換言すれば緑色味が強いことを示す。b値は、赤色味の指標で数値が大きい場合は、黄色味が強いことを示し、マイナスになると黄色味が不足し青くなることを示している。a及びbのいずれも0の場合には無彩色であると表現される。
[実施例1]
厚み5.0μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に、アルミニウムを蒸発源として蒸着をおこない、厚みが120nmの均一な金属および金属酸化物層(M層)を形成した。この際、図1に示すように、蒸気流に対し、フィルム進行方向の下流側から酸素を1,300ml/分導入し、蒸着後半でのみ酸化反応を発現させるように蒸着速度15m/分、搬送張力65N/mで金属蒸着フィルムを得た。このフィルムのF層側のL値は21.2、b値は7.8であり、M層側のb値は−0.7であった。得られた金銀糸用フイルムを従来公知の手法によりマイクロスリッターを用いて、0.5mm幅に細断することにより金銀糸を得た。
[実施例2]
厚み5.0μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に金属蒸着層を形成させる際、蒸着速度を22m/分、搬送張力90N/mとした以外は、実施例1と同様の条件で金属蒸着フィルムを得た。得られた金属蒸着フィルムのL値およびb値を表1に示した。
[実施例3]
厚み9.4μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に、アルミニウムを蒸発源として蒸着をおこない、厚みが75nmの均一な金属および金属酸化物層(M層)を形成した。この際、図2に示すように、蒸気流に対し、フィルム進行方向の上流側から酸素を1,480ml/分導入し、蒸着前半でのみ酸化反応を発現させるように蒸着速度15m/分、搬送張力100N/mで金属蒸着フィルムを得た。得られた金属蒸着フィルムのL値およびb値を表1に示した。
[実施例4]
厚み20.0μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に金属蒸着層を形成させる際、蒸着速度を22m/分、搬送張力100N/mとした以外は、実施例3と同様の条件で金属蒸着フィルムを得た。得られた金属蒸着フィルムのL値およびb値を表1に示した。
[実施例5]
厚み5.0μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に、アルミニウムを蒸発源として蒸着をおこない、厚みが100nmの均一な金属および金属酸化物層(M層)を形成した。この際、図3に示すように、蒸気流に対し、フィルム進行方向の下流下方側(ルツボ横)から酸素を1,480ml/分導入し、蒸着後半でのみ酸化反応を発現させるように蒸着速度22m/分、搬送張力90N/mで金属蒸着フィルムを得た。得られた金属蒸着フィルムのL値およびb値を表1に示した。
[比較例1]
厚み5.0μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に、アルミニウムを蒸発源として蒸着をおこない、厚みが120nmの均一な金属および金属酸化物層(M層)を形成した。この際、図4に示すように、蒸気流に対し、フィルム進行方向の上流側および下流側から酸素をそれぞれ530ml/分ずつ導入し、蒸着全域で酸化反応を発現させるように蒸着速度15m/分、搬送張力65N/mで金属蒸着フィルムを得た。このフィルムのF層側のL値は27.7、b値は6.9であり、M層側のb値は5.9であった。
[比較例2]
厚み5.0μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に金属蒸着層を形成させる際、蒸着速度を22m/分、搬送張力90N/mとした以外は、比較例1と同様の条件で金属蒸着フィルムを得た。得られた金属蒸着フィルムのL値およびb値を表1に示した。
[比較例3]
厚み5.0μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に金属蒸着層を形成させる際、蒸着速度を32m/分、搬送張力110N/mとした以外は、実施例3と同様の条件で金属蒸着フィルムを得た。得られた金属蒸着フィルムのL値およびb値を表1に示した。
[比較例4]
厚み2.8μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に、アルミニウムを蒸発源として蒸着をおこない、厚みが50nmの均一な金属および金属酸化物層(M層)を形成させる条件で蒸着を行ったが、蒸着中の熱によるシワが発生し、蒸着フィルムが得られなかった。この際、図2に示すように、蒸気流に対し、フィルム進行方向の上流側から酸素を1,480ml/分導入し、蒸着前半でのみ酸化反応を発現させるように蒸着速度22m/分、搬送張力90N/mで蒸着を行った。
[比較例5]
厚み5.0μm、幅200mmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(F層)の片面に、アルミニウムを蒸発源として蒸着をおこない、厚みが230nmの均一な金属および金属酸化物層(M層)を形成させる条件で蒸着を行ったが、蒸着中の熱によるシワが発生し、蒸着フィルムが得られなかった。この際、図1に示すように、蒸気流に対し、フィルム進行方向の下流側から酸素を240ml/分導入し、蒸着後半で酸化反応を発現させるように蒸着速度4m/分、搬送張力50N/mで蒸着を行った。
Figure 2009197340
本発明の実施例1、2および比較例5の方法で金属蒸着フィルムを製造する際に用いられる真空蒸着装置の概略模式図である。 本発明の実施例3および4の方法で金属蒸着フィルムを製造する際に用いられる真空蒸着装置の概略模式図である。 本発明の比較例1および2の方法で金属蒸着フィルムを製造する際に用いられる真空蒸着装置の概略模式図である。 本発明の比較例3および4の方法で金属蒸着フィルムを製造する際に用いられる真空蒸着装置の概略模式図である。
符号の説明
1:真空蒸着装置
2:真空チャンバ
3:巻出しロール部
4:ポリエステルフィルム
5:ガイドロール
6:冷却ドラム
7:蒸着チャンバ
8:巻取りロール部
9:金属材料
10:電子銃
11:電子ビーム
12:酸素ガスボンベ
13:るつぼ
14:ガス供給ノズル
15:マスク
16:ガス流量制御装置

Claims (6)

  1. 二軸配向ポリエステルフィルム層(F層)の片面に金属および金属酸化物を含む層(M層)が設けられてなり、一方の面のLab表色系におけるL値が20〜40、b値が5〜30であり、かつ他方の面とのb値の差(絶対値)が3〜22である金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
  2. M層の厚みが10〜200nmである、請求項1に記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
  3. F層の厚みが3〜20μmである、請求項1または2に記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
  4. M層に含まれる金属がアルミニウムである、請求項1〜3のいずれかに記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
  5. M層に含まれる金属酸化物が酸化アルミニウムである、請求項1〜4のいずれかに記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の金銀糸用金属蒸着ポリエステルフィルムからなる金銀糸。
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