JP2021186982A - アルミニウム蒸着フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた遮光性、金属光沢、ガスバリア性能、密着強度を有するアルミニウム蒸着フィルム、および、そのアルミニウム蒸着フィルムのコストを削減し、安定に製造することが可能な製造方法の提供。【解決手段】基材フィルム9の少なくとも一方の面に、酸化アルミニウム層、アルミニウム層をこの順に有するアルミニウム蒸着フィルムであって、酸化アルミニウム層の膜厚が3〜30nm、アルミニウム層の膜厚が20〜100nmであり、光沢度が600%以上、基材フィルム9と酸化アルミニウム層との密着強度が1.0N/15mm以上であるアルミニウム蒸着フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム蒸着フィルムおよびその製造方法に関する。
食品包装用フィルムとして、製膜性、透明性および防湿性に優れたポリオレフィン系フィルムが汎用的に広く用いられている。この中でも無延伸ポリプロピレンフィルムはヒートシール性に優れることから、二軸延伸されたポリプロピレンフィルムあるいはポリエチレンテレフタレートフィルムなどの耐熱性基材フィルムとラミネートされ、ヒートシール可能な包装用積層体として広範に用いられている。この耐熱性基材フィルムと無延伸ポリプロピレンフィルムとの構成ではガスバリア性が不十分なため、ガスバリア性を付与するためアルミニウム箔やアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムを両層間に積層する構成も用いられているが、より簡易な構成として、無延伸ポリプロピレンフィルムに直接アルミニウム蒸着が施されたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムが用いられている。
このアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムは、無延伸ポリプロピレンフィルムのシール性、耐油性の特性を有し、更に遮光性や金属光沢、ガスバリア性能を付与したフィルムとなるが、無延伸ポリプロピレンフィルムとアルミニウム蒸着層間の密着力が弱いため、密着強度が低くなるという問題があった。この問題を改良する目的で、特許文献1では、プラスチックフィルムに酸化アルミニウム層を介してアルミニウム層を形成しているプラスチックフィルムの開示があり、酸化アルミニウム層やアルミニウム層の厚さについての適正範囲を取ることで、芳香族エステル系接着剤によるラミネートにより優れた密着力が得られることが示されている。
特許文献2では、無延伸ポリプロピレンフィルム表面に酸素ガスによるプラズマ処理面を設け、プラズマ処理面にアルミニウム蒸着膜を形成した、アルミ蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムが開示されている。
特開昭62−228461号公報 特開平11−279306号公報
ところが昨今、包装業界全体がコスト削減のため、密着性・速乾性のある脂肪族エーテル系接着剤を使用し、接着剤を薄く塗布することが主流となってきており、特許文献1の蒸着フィルムでは、密着強度が不足するという問題があがってきている。
また、特許文献1や特許文献2のフィルムでは、近年顧客から要求されるコスト削減と密着強度に対して不十分であり、密着強度を向上させるために、酸化アルミニウム層を厚くすることやプラズマ処理を強める方法が試みられているが、遮光性やガスバリア性能、金属光沢が失われることがある。また、これらのフィルムは、ガスバリア性能・密着強度は向上するが、酸化アルミニウムおよびアルミニウム蒸着層上に蒸着樹脂層があるためコストが高くなり、近年海外蒸着フィルムの参入による価格下落に対応できていないという問題がある。
本発明の目的は、優れた遮光性、金属光沢、ガスバリア性能、密着強度を有するアルミニウム蒸着フィルム、および、そのアルミニウム蒸着フィルムのコストを削減し、安定に製造することが可能な製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のアルミニウム蒸着フィルムは、基材フィルムの少なくとも一方の面に、酸化アルミニウム層、アルミニウム層をこの順番に有するアルミニウム蒸着フィルムであって、酸化アルミニウム層の膜厚が3〜30nm、アルミニウム層の膜厚が20〜100nmであり、光沢度が600%以上、基材フィルムと酸化アルミニウム層との密着強度が1.0N/15mm以上であることを特徴とする。
また、酸化アルミニウム層の酸化効率が、2.0〜5.0nm/(L・m/(min・s))であることを特徴とする。また、前記基材フィルムがポリプロピレンフィルムであることを特徴とする。
また、本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法は、真空槽内に基材フィルム操出軸、アルミニウム蒸着フィルムの巻取軸、アルミニウム蒸発源、酸素ガス導入部を具備する長尺フィルムの連続蒸着装置において、酸素ガス導入部が、アルミニウム蒸発源より上方にあって、基材フィルムが繰り出されたのち、アルミニウムの基材フィルムへの付着が始まる箇所に、酸素ガス導入量に対する酸化アルミニウムの膜厚が、2.0〜5.0nm/(L・m/(min・s))となるように酸素ガスを供給することを特徴とする。また、前記酸素ガス導入部にアルミニウム蒸気の付着防止の措置がされていることを特徴とする。また、酸素ガス排気抑制の措置がされていることを特徴とする。また、前記基材フィルムがポリプロピレンフィルムであることを特徴とする。
本発明によれば、優れた遮光性、金属光沢、ガスバリア性能、密着強度を有するアルミニウム蒸着フィルム、および、そのアルミニウム蒸着フィルムのコストを削減し、安定に製造することが可能な製造方法を提供することができる。
本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法において用いられる製造装置の一例である。
本発明のアルミニウム蒸着フィルムは、基材フィルムの少なくとも一方の面に、酸化アルミニウム層、アルミニウム層をこの順番に有するアルミニウム蒸着フィルムであって、酸化アルミニウム層の膜厚が3〜30nm、アルミニウム層の膜厚が20〜100nmであり、光沢度が600%以上、密着強度が1.0N/15mm以上であるアルミニウム蒸着フィルムである。
本発明において、基材フィルムは、包装用途として用いられるポリエステルフィルムやポリオレフィンフィルムとすることができるが、本発明の効果を発揮しやすいのはポリオレフィンフィルムである。中でもポリプロピレンフィルムは透明性、防湿性に優れており、特に無延伸ポリプロピレンフィルムは、本発明によるアルミニウム蒸着フィルムとすることで、さらにガスバリア性能を向上させることができ、ヒートシール性も有することから優れた包装用ラミネート用材料とすることができる。
本発明において、酸化アルミニウム層の厚さは、3nm以上30nm以下であり、好ましくは4nm以上〜20nm以下、さらに好ましくは5nm以上15nm以下である。酸化アルミニウム層の膜厚が3nm以下では、目的とする密着強度を達成することができなかったり、ガスバリア性能が不十分となったりすることがある。酸化アルミニウム層の膜厚30nm以上では、アルミニウムの酸化反応時に反応熱量も大きくなるため、基材フィルムが反応熱で変形し、外観が実用に耐えない状態になることがある。
本発明において、アルミニウム層の膜厚は20nm以上100nm以下であり、好ましくは22nm以上80nm以下、さらに好ましくは25nm以上50nm以下である。光学濃度としては1.5以上が実用的であり、光沢度(金属光沢)は600%以上である。
本発明において、光沢度とは、アルミニウム層表面へ一定の角度で光を照射し、反射した光の数値のことをいう。光沢度の詳細な測定方法としては、スガ試験機株式会社の変角光沢度計 タイプ:UGV−5Dを用いて、JIS Z8741(1983年)に従って、蒸着面に対して入射角60゜/反射角60゜で測定し、測定値はフィルムの巾方向3点の平均値を求める。本発明において、光沢度は600%以上である。アルミニウム層の膜厚が20nm以下では光学濃度が1.5以下、光沢度が600%未満となり、遮光性及び金属光沢が失われ、外観が実用に耐えない状態になる。アルミニウム層の膜厚が100nm以上では遮光性及び金属光沢には問題ないが、アルミニウム層が厚くなることで、蒸着層は熱負けしやすくなり、ガスバリア性能及び密着強度が低下する。
酸化アルミニウム層及びアルミニウム層の膜厚は、X線光電子分光法やオージェ電子分光法によって得られたアルミニウムおよび酸素のスパッタ深さにおける組成分布(いわゆるデプスプロファイル)から算出することができる。X線光電子分光測定器(Physical Electronics社製Quantera XPS/ESCA)でArイオンを用いて1.0keVでエッチング処理しながら、深さ方向組成分析評価を行い、表層側から、アルミニウム/酸化アルミニウム/基材フィルムの組成(原子%)のデプスプロファイルを得る。エッチング深さの絶対値は、SiOのエッチングレートとエッチング時間により換算する。
酸化アルミニウム層は、Alと表現した場合、xが1.0<x<3.0を満たす組成を有する層とし、アルミニウム層はx<1.0を満たす組成を有する層とした。すなわちx=1.0の位置をアルミニウム層と酸化アルミニウム層の界面とした。なお、スパッタ開始時の表層側のアルミニウム層においては、蒸着後の大気中での酸化による自然酸化膜と表面の有機物の汚染の影響により、x>1.0の領域が現れることがあるが、その部分はアルミニウム層として見なすことにした。また、エッチングの最終盤における炭素の最大値組成の半分の組成の位置を、酸化アルミニウム層と基材フィルムの界面とした。
前述のように、酸化アルミニウム層を厚くすることで密着強度やガスバリア性能が向上する。アルミニウム蒸着量を一定にして、酸素供給量を増大させることで酸化アルミニウム層を厚く形成することは可能であるが、相対的にアルミニウム層が薄くなり、また蒸着室の真空状態が悪くなるため、金属光沢が悪化したり、遮光性が低下したりすることがあり、さらにはガスバリア性能も悪化することがある。蒸着室の排気能力を上げることも考えられるが、コストが高くなるため限界がある。そのため酸素供給量を増大させることなく、酸化アルミニウム層を厚く形成する必要があるが、酸化アルミニウム層の程度は、アルミニウムの蒸着速度、フィルム搬送速度、酸素供給量等によって制御できるが、さらには蒸発源と冷却ドラムとの距離、防着板との位置関係、冷却ドラムの径等にも影響を受け、特性が大きく変化する。
本発明において、密着強度とは、基材フィルム層と酸化アルミニウム層との密着強度のことをいう。本発明において、密着強度は、1.0N/15mm以上であることを特徴とする。密着強度測定方法としては、蒸着ポリプロピレンフィルムと貼り合わせるポリエステルフィルムとして東レ(株)製二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム“ルミラー”(登録商標)P60タイプ(厚さ12μm)をコロナ処理面が接着剤層と向かい合うように重ね、富士テック(株)製“ラミパッカー”(登録商標)LPA330を用いて、ヒートロールを40℃に加熱して貼り合わせる。このラミネートフィルムを40℃に加熱したオーブン内で2日間エージングして積層フィルムを得る。次に該積層フィルムを幅15mm、長さ150mmに切断してカットサンプルを作成し、(株)エー・アンド・デイ製引張り試験機(RTG−1210タイプ)を使用してアルミニウム蒸着フィルムとポリエチレンテレフタレートフィルム間を界面として、Tピール法により引張り速度300mm/minで剥離し、剥離時の最大強度を測定した。得られた値を密着強度(N/15mm)とした。密着強度の値は1.0N/15mm以上を合格とした。
本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法は、前記本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法であって、真空槽内に基材フィルム操出軸、アルミニウム蒸着フィルムの巻取軸、アルミニウム蒸発源、酸素ガス導入部を具備する長尺フィルムの連続蒸着装置において、酸素ガス導入部がアルミニウム蒸発源より上方にあり、基材フィルムが繰り出されたのち、アルミニウムの基材フィルムへの付着が始まる箇所に、酸素ガス導入量に対する酸化アルミニウムの膜厚が、2.0〜5.0nm/(L・m/(min・s))となるように酸素ガスを供給するアルミニウム蒸着フィルムの製造方法である。
本発明において、酸化アルミニウム層の酸化効率とは、酸化アルミニウム膜厚をフィルム搬送速度(m/sec)、フィルム幅(m)、酸素導入量(L/min)によって割ることにより得られる値であり、(酸化アルミニウム膜厚×フィルム幅(m)×フィルム搬送速度(m/sec.))/酸素導入量(L/min.)から算出することができる。酸化アルミニウム膜厚、フィルム搬送速度、フィルム幅の積を酸素導入量で割ることで得られる値であり、酸化アルミニウム層の酸化効率は、2.0〜5.0nm/(L・m/(min・s))が好ましい。酸化アルミニウム層の酸化効率が5.0を超えた場合では、アルミニウム蒸気の蒸着量に対して酸素供給量不足となり、酸化アルミニウム層が十分に形成されず、密着強度が達成できなくなる傾向にある。一方、酸化アルミニウム層の酸化効率が2.0以下では、アルミニウム蒸気に対して酸素供給量が過剰となり、アルミニウム層が十分に厚く形成されず、目的とする金属光沢や、遮光性を達成することができなくなってしまう傾向にある。例えばフィルム搬送速度とフィルム幅が一定の条件下では酸素導入量が増加することによって、酸化アルミニウム膜厚が厚くなるため、酸化アルミニウム層の酸化効率としては2.0に近似する。また酸素導入量が減少することによって、酸化アルミニウム膜厚が薄くなるため、酸化アルミニウム層の酸化効率としては5.0に近似する。
図1は、本発明のアルミニウム蒸着フィルム製造方法の連続蒸着装置の一例を示す概略断面図である。本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法について図1を用いて説明する。本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法とは、真空槽内に基材フィルム操出軸3、アルミニウム蒸着フィルムの巻取軸、アルミニウム蒸発源8、酸素ガス導入部6を具備する長尺フィルムの連続蒸着装置1において、酸素ガス導入部が、アルミニウム蒸発源8より上方にあって、基材フィルム9が繰り出されたのち、アルミニウムの基材フィルムへの付着が始まる箇所Sに、酸素ガス導入量に対する酸化アルミニウムの膜厚が、2.0〜5.0nm/(L・m/(min・s))となるように酸素ガスを供給する。このような範囲にすることで、上述の本発明のアルミニウム蒸着フィルムを得ることができる。酸素ガス導入量に対する酸化アルミニウムの膜厚が、2.0nm/(L・m/(min・s))を満たさないように酸素ガスを供給すると、目的とする密着強度を達成することができなく、ガスバリア性能が不十分となり、5.0nm/(L・m/(min・s))を超えて、酸素ガスを供給するとアルミニウムの酸化反応時に反応熱量が大きくなり、基材フィルムが反応熱で変形し、外観が実用に耐えない状態になる傾向にある。
本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法の酸素ガス導入部に、アルミニウム蒸気の付着防止の措置がされている。一例として、図1にアルミニウム蒸気付着防止措置を示す。
アルミニウム蒸気の付着防止の措置とは、酸素ガス導入部に蒸発したアルミニウム蒸気を防ぐ措置のことである。アルミニウム蒸気付着防止措置は、酸素導入部に蒸発したアルミニウム蒸気が付着しない形であれば、どのような形でも良いが、酸素導入部の幅方向に延設された板状のものが好ましい。また、アルミニウム蒸気付着防止措置は、アルミニウム蒸気が付着し高温になるため、冷却機能を有しているものが好ましい。アルミニウム蒸気付着防止措置と基材フィルム間の距離は、5〜20mmが好ましい。一例として、図1にアルミニウム蒸気付着防止措置と基材フィルムの間の距離Dを示す。アルミニウム蒸気付着防止措置と基材フィルムの間の距離が、冷却ドラムと仕切り板間の距離より小さくなると、蒸発させたアルミニウム蒸気の多くが防着板に遮蔽され、材料の使用効率が悪いことに加えて防着板に堆積した蒸着物が加工中に落下や飛散するために、長時間の連続加工を行うことが困難となり、アルミニウム蒸気付着防止措置と基材フィルムの間の距離が、冷却ドラムと仕切り板間の距離より大きくなると防着板の端部付近を通過するアルミニウム蒸気の強度が小さく、蒸着の初期段階でアルミニウム蒸気が過剰に酸化されてしまい、ガスバリア性能や密着強度の低下が生じる傾向となる。
本発明において、酸素ガス排気抑制措置とは、上述の酸素ガス導入部から導入された酸素ガスが、アルミニウム蒸気と接触せずに、排気される酸素ガスの排気を抑制する措置のことをいう。本酸素ガス排気抑制措置は、酸素ガスが排気される経路に設置する。一例としては、図1に酸素ガス排気抑制措置a、11、酸素ガス排気抑制措置b、12、酸素ガス排気抑制措置c、13を示す。酸素が排気される経路としては、連続蒸着装置筐体7との隙間、連続蒸着装置筐体7とアルミニウム蒸気との間隙、仕切り板10と基材フィルムの隙間、基材フィルムの幅方向端部箇所や連続蒸着装置筐体と隙間などがあげられるが、すべての箇所に設定しても良いし、一か所でも良い。好ましくは、連続蒸着装置筐体7との隙間、連続蒸着装置筐体7とアルミニウム蒸気との間隙に設置することが良い。本発明の酸素ガス排気抑制措置は、酸素ガスの排気が抑制されれば、どのような形状でも良い。例えば、板状、管状、直方体状など限定されないが、メンテナンス時の取り外しなどを考慮すると、板状が好ましい。また、本発明の酸素ガス排気抑制措置に冷却機能を付加してもよい。
このように、本発明の酸素ガス排気抑制措置をすることで、酸素ガス導入部から導入された酸素ガスが、アルミニウム蒸気と効率的に接触および反応し、目的とした酸化アルミニウム層の酸化効率を得ることができ、金属光沢や密着強度を有するアルミ蒸着フィルムを製造することができる。
以下本発明を詳細に説明するため実施例を挙げるが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[特性の評価方法]
本発明のアルミニウム蒸着フィルムの特性は、以下の評価方法を用いて評価した。
(1)ガスバリア性能(酸素透過率(cc/m・24hr・atm))
次の密着強度の評価法(2)で説明する、製造されたアルミニ蒸着フィルムとポリエステルフィルムとをラミネートした積層フィルムを用い、温度23℃、湿度0%RHの条件で、米国モコン(MOCON)社製の酸素透過率測定装置(OXTRAN 2/20)を使用して、JIS K7126(2000年版)に記載のB法(等圧法)に基づいて酸素透過率を測定した。サンプルはフィルム幅方向に両端部および中央部の3カ所から採取し、3つの測定値の平均値を各実施例、比較例における酸素透過率の値とした。酸素透過率の値は15cc/m・24hr・atm以下を合格とした。
(2)密着強度(N/15mm)
三井化学(株)製ポリエーテルウレタン系ドライラミネート用接着剤“タケラック”(登録商標)A969Vタイプ30重量部、三井化学(株)製ドライラミネート用硬化剤“タケラック”(登録商標)A10タイプ10重量部及び酢酸エチル100重量部を量り取り、30分攪拌して固形分濃度19重量%のドライラミネート用接着剤溶液を調整した。
次にアルミニウム蒸着フィルムの蒸着面にバーコート法により上記接着剤溶液を塗工し、80℃で45秒間乾燥して1.5μmの厚さの接着剤層を形成した。
次に、該接着剤層に、ポリエステルフィルムとして東レ(株)製二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム“ルミラー”(登録商標)P60タイプ(厚さ12μm)をコロナ処理面が接着剤層と向かい合うように重ね、富士テック(株)製“ラミパッカー”(登録商標)LPA330を用いて、ヒートロールを40℃に加熱して貼り合わせた。このラミネートフィルムを40℃に加熱したオーブン内で2日間エージングして積層フィルムを得た。次に該積層フィルムを幅15mm、長さ150mmに切断してカットサンプルを作成し、(株)エー・アンド・デイ製引張り試験機(RTG−1210タイプ)を使用してアルミニウム蒸着フィルムとポリエチレンテレフタレートフィルム間を界面として、Tピール法により引張り速度300mm/minで剥離し、剥離時の最大強度を測定した。得られた値を密着強度(N/15mm)とした。密着強度の値は1.0N/15mm以上を合格とした。
(3)酸化アルミニウム層とアルミニウム層の膜厚測定
X線光電子分光測定器(Physical Electronics社製Quantera XPS/ESCA)でArイオンを用いて1.0keVでエッチング処理しながら、深さ方向組成分析評価を行い、表層側からアルミニウム/酸化アルミニウム/基材フィルムの組成(原子%)のデプスプロファイルを得た。エッチング深さの絶対値は、SiOのエッチングレートとエッチング時間により換算した。
酸化アルミニウム層は、Alと表現した場合、xが1.0<x<3.0を満たす組成を有する層とし、アルミニウム層はx<1.0を満たす組成を有する層とした。すなわちx=1.0の位置をアルミニウム層と酸化アルミニウム層の界面とした。なお、スパッタ開始時の表層側のアルミニウム層においては、蒸着後の大気中での酸化による自然酸化膜と表面の有機物の汚染の影響により、x>1.0の領域が現れることがあるが、その部分はアルミニウム層として見なすことにした。また、エッチングの最終盤における炭素の最大値組成の半分の組成の位置を、酸化アルミニウム層と基材フィルムの界面とした。
(4)酸化アルミニウム層の酸化効率
酸化アルミニウム膜厚をフィルム搬送速度(m/sec.)、フィルム幅(m)、酸素導入量(L/min.)によって割って得られる値を酸化アルミニウム層の酸化効率とした。酸化アルミニウム層の酸化効率は、(酸化アルミニウム膜厚×フィルム幅(m)×フィルム搬送速度(m/sec.))/酸素導入量(L/min.)から算出し、2.0以上5.0以下を合格とした。
(5)光沢度(金属光沢(%))
光沢度は、スガ試験機株式会社の変角光沢度計 タイプ:UGV−5Dを用いて、JIS Z8741(1983年)に従って、蒸着面に対して入射角60゜/反射角60゜で測定し、測定値はフィルムの巾方向3点の平均値を求め、光沢度とした。600%以上を合格とした。
(実施例1)
基材フィルムとして、無延伸ポリプロピレンフィルム(東レフィルム加工(株)製“トレファン”(登録商標)9041)厚さ25μm、幅2000mm、長さ24600mを使用した。通常のフィルム搬送室および蒸着室からなるロール・ツー・ロール型の真空蒸着機により、ボート式抵抗加熱方式のアルミニウム蒸発源を用い、酸化アルミニウムからアルミニウムに組成変化する層を連続的に形成した。
基材フィルムには、半径300mmの冷却ドラム上で、酸化アルミニウム層が3nm、アルミニウム層が20nm、酸化アルミニウム層の酸化効率が2.0、冷却ドラムとアルミニウム蒸気付着防止措置間の距離Dが5mmとなるように、フィルム搬送速度、酸素供給量、アルミニウム蒸発源、冷却ドラム、防着板の位置を調整し、さらに酸素ガス排気抑制措置aが仕切り板に取り付けられ、冷却ドラムとの距離が10mmであり、冷却機能を有した2mm厚の奥行50mmのステンレス板を使用し、酸素ガス排気抑制措置bが防着板に取り付けられ、筐体との距離が10mmであり、冷却機能を有した2mm厚の30mm角ステンレスL字板を使用し、酸素ガス排気抑制措置cが筐体に取り付けられ、アルミニウム蒸気との距離が10mmであり、冷却機能を有した2mm厚の30mm角ステンレス中空角パイプを使用し、また酸素ガス導入部へのアルミニウム蒸気付着防止措置として、冷却機能を有した2mm厚、奥行50mmのステンレス板をアルミニウム蒸発源側に施したことによって、アルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムを得た。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例2)
酸化アルミニウム層が30nm、アルミニウム層20nm、酸化アルミニウム層の酸化効率が5.0、冷却ドラムとアルミニウム蒸気付着防止措置間の距離Dを20mm、となるようにフィルム搬送速度、アルミニウム蒸発源、冷却ドラムの位置関係、および酸素供給量を調整し、実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例3)
アルミニウム層が100nmとなるようにアルミニウム蒸発源、冷却ドラム、防着板の位置関係を調整し、実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例4)
アルミニウム層が100nmとなるようにアルミニウム蒸発源、冷却ドラム、防着板の位置関係を調整して、実施例2と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例5)
実施例1において酸化アルミニウム層が15nm、アルミニウム層が60nm、酸化アルミニウム層の酸化効率が3.5、冷却ドラムとアルミニウム蒸気付着防止措置間の距離Dが10mmとなるようにして、実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例6)
実施例5において、酸素ガス排気抑制措置b、cを除いて実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例7)
実施例5において、酸素ガス排気抑制措置cを除いて実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例8)
実施例5において、酸素ガス排気抑制措置a、cを除いて実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例9)
実施例5において、酸素ガス排気抑制措置aを除いて実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(実施例10)
実施例5において、酸素ガス排気抑制措置a、bを除いて実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも合格であった。
(比較例1)
実施例5において、酸化アルミニウム層が2nm、酸化アルミニウム層の酸化効率が1.5として実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。酸化アルミニウム層の膜厚が薄くなり、ガスバリア性能、密着強度が不十分であった。
(比較例2)
実施例5において、酸化アルミニウム層が40nm、冷却ドラムとアルミニウム蒸気付着防止措置間の距離Dが30mm、酸化アルミニウム層の酸化効率が5.5として、実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。酸化アルミニウム層の膜厚が厚くなり、比較例1よりも密着強度が良くなったが、金属光沢が不十分であった。
(比較例3)
実施例5において、アルミニウム層が140nmとなるようにして実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。比較例2よりも金属光沢が良くなったが、ガスバリア性能、密着強度が不十分であった。
(比較例4)
実施例5において、酸素ガス排気抑制措置を全て除き、実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。実施例5よりも酸化アルミニウム層が5nmと薄くなり、金属光沢は良好だが、ガスバリア性能、密着強度が不十分であった。
(比較例5)
実施例5において、酸素ガス導入部へのアルミニウム蒸気付着防止措置を除き、実施例1と同様に蒸着を行った。得られたアルミニウム蒸着無延伸ポリプロピレンフィルムの特性を表1に示す。酸素ガス導入部へアルミニウム蒸気が付着することにより酸素ガス導入穴が塞がり、酸化アルミニウム層が蒸着されなかった。金属光沢は良好だが、ガスバリア性能、密着強度が不十分であった。
Figure 2021186982
以上の各実施例、比較例の結果より明らかなように、本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法により、遮光性、金属光沢、ガスバリア性能、密着強度いずれも良好なアルミニウム蒸着フィルムを製造することができる。
本発明のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法は、優れた金属光沢、ガスバリア性能および密着強度を有するアルミニウム蒸着フィルムを製造することができるため、食品包装用フィルムの製造方法等として有用である。
1:真空槽
2:巻取軸
3:操出軸
4:冷却ドラム
5:防着板
6:酸素ガス導入部
7:筐体
8:蒸発源
9:基材フィルム
10:仕切り板
11:酸素ガス排気抑制措置a
12:酸素ガス排気抑制措置b
13:酸素ガス排気抑制措置c
14:アルミニウム蒸気付着防止措置
C:アルミニウム蒸発源の端部
D:該開口部における防着板端部と冷却ドラム間の領域
E:防着板の端部
L:冷却ドラムとアルミニウム蒸発源の最短距離
O:冷却ドラムの中心
S:冷却ドラム上で蒸着が開始される位置

Claims (6)

  1. 基材フィルムの少なくとも一方の面に、酸化アルミニウム層、アルミニウム層をこの順に有するアルミニウム蒸着フィルムであって、酸化アルミニウム層の膜厚が3〜30nm、アルミニウム層の膜厚が20〜100nmであり、光沢度が600%以上、基材フィルムと酸化アルミニウム層との密着強度が1.0N/15mm以上であるアルミニウム蒸着フィルム。
  2. 基材フィルムがポリプロピレンフィルムである請求項1に記載のアルミニウム蒸着フィルム。
  3. 請求項1または2に記載のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法であって、真空槽内に基材フィルム操出軸、アルミニウム蒸着フィルムの巻取軸、アルミニウム蒸発源、酸素ガス導入部を具備する長尺フィルムの連続蒸着装置において、酸素ガス導入部が、アルミニウム蒸発源より上方にあり、基材フィルムが繰り出されたのち、アルミニウムの基材フィルムへの付着が始まる箇所に、酸素ガス導入量に対する酸化アルミニウムの膜厚が、2.0〜5.0nm/(L・m/(min・s))となるように酸素ガスを供給するアルミニウム蒸着フィルムの製造方法。
  4. 酸素ガス導入部に、アルミニウム蒸気の付着防止の措置がされている請求項3に記載のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法。
  5. 酸素ガス排気抑制の措置がされている請求項3または4に記載のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法。
  6. 基材フィルムがポリプロピレンフィルムである請求項3〜5のいずれかに記載のアルミニウム蒸着フィルムの製造方法。
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WO2023228535A1 (ja) * 2022-05-25 2023-11-30 日東電工株式会社 導電層付フィルムおよびフィルムアンテナ用積層フィルム

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