JP2006316335A - 透明蒸着フィルム製造法 - Google Patents

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JP2006316335A JP2005142696A JP2005142696A JP2006316335A JP 2006316335 A JP2006316335 A JP 2006316335A JP 2005142696 A JP2005142696 A JP 2005142696A JP 2005142696 A JP2005142696 A JP 2005142696A JP 2006316335 A JP2006316335 A JP 2006316335A
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Abstract

【課題】 少なくとも片面に無機酸化物層を持つプラスチックフィルムを蒸着装置を用い連続的に製造するときにおいて蒸着源からの輻射熱でおこるシワなどが発生するトラブルを防ぎかつ、透明蒸着フィルムのガス遮断性能を向上させること。
【解決手段】 少なくとも片面に無機酸化物層を持つプラスチックフィルムを蒸着装置を用い連続的に製造するときにおいて、該無機酸化物層を形成するプラスチックフィルムの温度を予め25℃以下にすることを特徴とする透明蒸着フィルム製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明性、ガスバリア性、印刷性、柔軟性に優れた食品、医薬品、電子部品等の気密性を要求される包装材料、または、ガス遮断材料として優れた特性を持つフィルムの製造に関するものである。
近年無機酸化物層をプラスチックフィルムにCVD法あるいは蒸着法を使って形成しガス遮断性に優れた透明蒸着フィルムが製造されている。生産性の観点から生産速度の速い蒸着法がよく使われている。
長尺なプラスチックフィルムまたは紙等の基材上に、金属等の無機薄膜を連続的に形成するのに、巻き取り式の半連続蒸着装置が良く使われている。図1に巻き取り式蒸着装置の概念図を示す。一般的には、巻き取り式蒸着装置は、長尺プラスチックフィルムの巻き出しロール12、巻き取りロール2が有るワインダー室1と蒸着を行う蒸着室10とに仕切り7で別れている。蒸着室10は蒸着可能圧力0.1Pa以下には少なくとも保持されている。対してワインダー室1は蒸着室10の圧力が保持できる圧力レベルに保持される。通常仕切り7により100倍程度の圧力差が有る。
巻き出しロール12よりプラスチックフィルム4が巻き出され、ガイドロール等3をへてコーティングロール6に移動する。コーティングロール6は通常プラスチックフィルム4を熱より守るために冷却されている。
蒸発源9には蒸着材料が入っており、加熱蒸発させプラスチックフィルム4上に膜形成する。工程としては、蒸着材料の昇温中、プラスチックフィルム4が低速で走行中などには、シャッター11が閉じている。蒸着条件が整ったときにシャッター11を開けて膜形成を開始する。
膜形成したプラスチックフィルム4は、ガイドロール等3を通り巻き取りロール2に巻き取られる。
蒸着源9としては、カーボン製の坩堝を交流電磁界により加熱する誘導加熱方式、BNとTiB2とのコンポジットセラミック等を材料としたボートに電流を流し加熱する抵抗加熱方式、さらに電子銃8により電子ビームを蒸着材料に直接照射して加熱する電子ビーム加熱方式がある。
最近は蒸着源9として高融点の物質を使用したり、蒸着速度を上げるため蒸着材料の温度が高く設定したりしている。それに伴い輻射熱が大きくなる。このために蒸着フィルムにシワなどが発生するトラブルがおきる。
さらに、本願発明者の鋭意検討の結果、蒸着時にプラスチックフィルムの表面温度が上がると形成される無機酸化物層のガス遮断性能が低下することも確認した。
さらに蒸着工程で発生する静電気により蒸着工程中に放電して無機酸化物層が損傷したり、透明蒸着フィルムとして次工程で静電気によるトラブルを発生したりしている。
透明蒸着フィルムは、包装材料として使用する場合フィルムに印刷し他のフィルムをラミネートして製袋するなど加工して使用する。これらの工程で静電気があるとトラブルが発生する。
プラスチックフィルムの蒸着時の温度問題に関しては、コーティングロールを帯電し、よりフィルムとコーティングロールの密着を良くして冷却効率を良くする方法が開示されている。(例えば、特許文献1)また、フィルム自身を帯電させて密着させる方法も開示されている。(例えば、特許文献2)また、輻射熱を防ぐために冷却板を設置する方法が開示されている。(例えば、特許文献3)
特開平2−247383 特開平6−2117 特開平11−323552
プラスチックフィルムの帯電に関しては、帯電極性を測定し測定と逆極性の電位を印可する手段が開示されている。(例えば、特許文献4)また、帯電を測定し除電を制御する方法が開示されている。(例えば、特許文献5)また、巻き取りロール直前に除電機を配した方法が開示されている。(例えば、特許文献6)
特開平5−86470 特開平7−109571 特開2003−301260
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2の方法には以下の問題があった。
特許文献1、特許文献2の方法は何れもコーティングロールとの密着を良くし冷却効率を上げるものである。従って無機酸化物層を形成する反対面は十分に冷却されるが、プラスチックフィルムの熱伝導性は良くないので無機酸化物層を形成する側の温度が上昇する欠点がある。
特許文献3の方法では輻射熱が軽減されるため無機酸化物層を形成する側の温度上昇は軽減される。しかしながら表面温度は巻き出しロールのフィルムの温度に依存される。
プラスチックフィルムの表面温度が高いと形成される無機酸化物層のガス遮断性能が低下する傾向がある。これはフィルムに含まれる水分等の揮発成分が無機酸化物層の形成に悪影響をしていると推定される。
特許文献4、特許文献5、特許文献6の方法ではプラスチックフィルムが巻き出しロールから出るときに発生する剥離帯電はフィルム面上に細かく島状に分布するため効果的に除電できない。
本発明は、少なくとも片面に無機酸化物層を持つプラスチックフィルムを蒸着装置を用い連続的に製造するときにおいて、該無機酸化物層を形成するプラスチックフィルムの温度を予め25℃以下にすることを特徴とする透明蒸着フィルム製造方法。
この場合において予め25℃以下にする手段が蒸着装置にプラスチックフィルムを装着する前にプラスチックフィルムを25℃以下の場所で保管することにより温度を調整することが好適である。
本発明によれば無機酸化物層を形成する側のプラスチックフィルム面の温度を下げることができる。このために表1で示すように実施例では比較例に対しガス遮断に優れた透明蒸着フィルムを得ることができる事がわかる。
また、鋭意検討の結果蒸着工程中に発生する帯電でプラスチックフィルムに島状に現れる帯電は巻き出しロール12より巻き出される際に剥離帯電として発生することを突き止つきとめ、剥離帯電がプラスチックフィルムが温度が高くなるとより顕著に発生することを確認した。図2と図3とで示す通りに比較例ではスパイク状に高い負電位観測されるが実施例では0電位のであり帯電していないのが確認できる。巻き出しロール12のプラスチックフィルムの温度を管理することによりプラスチックフィルムの帯電を防ぎ、放電による損傷を防ぐことが出来る。さらに透明蒸着フィルムとして次工程でのトラブルを防ぐことが出来る。
以下に図を交えて説明をする。
本発明で言う無機酸化物層とは金属酸化物をさしており、Al23、SiO2、MgO、CaO等々がある。また、その混合物も対象である。もっとも良く使われるのはAl23、SiO2である。最近では窒化物も使用されている。
本発明でいうプラスチックフィルムとは、有機高分子を溶融押し出しをして、必要に応じ、長手方向、及び、又は、幅方向に延伸、冷却、熱固定を施したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニールアルコール、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリッフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイドなどがあげられる。また、これらの(有機重合体)有機高分子は他の有機重合体を少量共重合をしたり、ブレンドしたりしてもよい。
更にこの有機高分子には、公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤などが添加されていてもよい。 特に限定はされないが、プラスチックフィルムは、その厚さとして5〜1000μmの範囲である。
半連続蒸着装置ではプラスチックフィルムはロール状に巻いたものが用いられる。幅500mmから3000mm、長さ1000mから60000mぐらいのプラスチックフィルムを巻いたものが一般的である。巻き径にして約1m程度が良く用いられている。
本発明で言う該無機酸化物層を形成するプラスチックフィルムの温度を予め25℃以下にするとは、プラスチックフィルムが図1で示す概略図のコーティングロールに接触する前に25℃以下になっていることを言う。
本発明で言うプラスチックフィルムを25℃以下の場所で保管することにより温度を調整するとは、温度調節が可能な倉庫等でロール状に巻いたプラスチックフィルムを気温25℃以下の状態で保管することである。プラスチックフィルムの材質、巻きの太さにも依存するが24時間以上保管することが好ましい。
プラスチックフィルムの可撓性の問題からあまり低温にするのも問題であり、0℃以上であることが好ましい。
ガス遮断性の改善のためにはコーティングロールにフィルムが入る前に該無機酸化物層を形成する側の温度調節するための機構を設置することでも達成できる。例えば図1で示した温調ロール13の様にコーティングロール6にプラスチックフィルム4をいれる前に接触することで温度調整する方法がある。
以下に具体例をあげて本発明を説明する。
(実施例1)
図1に示す電子ビーム加熱方式蒸着装置を使用し、長尺プラスチックフィルム4に無機酸化物層としてアルミナ−シリカ層を蒸着した。
長尺プラスチックフィルムとしてフィルム幅2000mmフィルム長50000mの12μm厚みPETフィルムを使用し、巻き出しロール12にセットした。PETフィルムはポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製 エステルフィルム E5100)である。
PETフィルムは、予め23℃に保った倉庫に24時間保管した。
蒸着装置にセットし表面温度を測定したところ23℃に保たれていた。
粒状の二酸化ケイ素と酸化アルミニウムとを蒸着原料として約2800mm×800mm×180mm銅製水冷坩堝にいれ、蒸着源9とした。
巻き出しロール12より出たフィルムは、コーティングロール6に移動する。電子銃8により蒸着源9に入った材料を加熱、蒸発させコーティングロール6上でプラスチックフィルム4にアルミナ−シリカ層を形成する。その後除電器5を通過して巻き取りロール2にまきとる。温調ロール13は23℃に設定してある。
蒸着中の帯電の状態を測定するために静電気モニター14(表面電位計 トレック社製 Model341A)を設置した。
透明蒸着フィルムの概観を確認したがシワなどの不良はなかった。
静電気の測定結果を図2に示す。
生産した透明蒸着フィルムの酸素透過量(OTR)をJIS K 7126 B法(等圧法)で酸素透過率測定装置(モダンコントロールズ社製 OX−TRAN100)を用いて10点測定した。
酸素透過量の測定結果を表1に示す。
(比較例1)
プラスチックフィルムを一般倉庫に保管していた以外は同様に実験を行った。ただし、温調ロール13は温度設定せず他のガイドロール3と同様の温度である。
蒸着装置にセットしたフィルムの表面温度を測定すると29℃であった。
静電気の測定結果を図3に示す。
酸素透過量の測定結果を表1に示す。
蒸着装置の概略図 実施例1の帯電の状態 比較例1の帯電の状態
符号の説明
1:ワインダー室
2:巻き取りロール
3:ガイドロール等
4:プラスチックフィルム
5:除電器
6:コーティングロール
7:仕切り
8:電子銃
9:蒸着源
10:蒸着室
11:シャッター
12:巻き出しロール
13:温調ロール
14:静電気モニター

Claims (2)

  1. 少なくとも片面に無機酸化物層を持つプラスチックフィルムを蒸着装置を用い連続的に製造するときにおいて、該無機酸化物層を形成するプラスチックフィルムの温度を予め25℃以下にすることを特徴とする透明蒸着フィルムの製造方法。
  2. 請求項1において予め25℃以下にする手段が蒸着装置にプラスチックフィルムを装着する前にプラスチックフィルムを25℃以下の場所で保管することにより温度を調整することを特徴とする透明蒸着フィルムの製造方法。
JP2005142696A 2005-05-16 2005-05-16 透明蒸着フィルム製造法 Withdrawn JP2006316335A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011202268A (ja) * 2010-03-04 2011-10-13 Mitsubishi Materials Corp 薄膜形成用の蒸着材及び該薄膜を備える薄膜シート並びに積層シート

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