JP2009196475A - 操縦システム、操縦桿リンク切り離し方法 - Google Patents

操縦システム、操縦桿リンク切り離し方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固着が発生した操縦桿を、操縦桿のリンク機構から切り離す操縦システムを提供する。
【解決手段】第1センサ21A、22Aは、第1操縦桿に10A対して外部から加わる力を検出する。フライトコントロールコンピュータ30は、第1センサで検出された力の大きさに基づいて、第1センサで検出された力と第2センサ101、102で検出された力とに基づいて第1操縦桿において固着が発生したかどうかを判定する固着判定部31を備える。固着判定部は、第1操縦桿において固着が発生したと判定すると切り離しコマンドCkを切り離しユニット100に出力する。リンク機構120A、120Bは、第1操縦桿と、第2操縦桿10Bとを機械的に連結し、第1操縦桿からの力を第2操縦桿へ伝達する。切り離しユニットは、切り離しコマンドに応じて、第1操縦桿と第2操縦桿との連結を切り離すようにリンク機構を切断する。
【選択図】図3

Description

本発明は、2つの操縦桿がリンク機構により連結された操縦システム、及び操縦桿リンクの切り離し方法に関する。
操縦桿は、パイロットによって操作されるホイールとコラムを備える。パイロットは、ホイールを回転することによりロール方向の操舵入力(ロール入力)を、コラムを押し引きすることによりピッチ方向の操舵入力(ピッチ入力)を行うことができる。ロール入力、又はピッチ入力は、ホイール及びコラムの変位センサによって電気信号に変換され、ピッチコマンド、ロールコマンド(総称して操舵コマンドと称す)としてフライトコントロールコンピュータに入力される。フライトコントロールコンピュータでは、この操舵コマンドに基づいて制御則演算が行われ、演算結果に応じて制御されたアクチュエータによって舵面が駆動され、機体(例えば航空機)を機動させることができる。このようなフライバイワイヤを利用した航空機の操縦システムが特開2000−335496に記載されている(特許文献1参照)。
ホイール・コラム式の操縦桿を利用した操縦システムでは、一般的にパイロット側とコパイロット側の操縦桿はリンク機構により機械的に結合されており、いずれかの操縦桿に入力があれば操縦が可能である。又、一方の操縦桿に加えられた力(操舵入力)は、リンク機構によって他方の操縦桿に伝搬するため、2つの操縦桿は連動して動作する。
上述のような操縦桿は、可動部において固着(スタック)することが想定される。固着が発生すると、操縦が不可能となり、機体喪失に至る可能性がある。
このような固着による制御不能な状態を回避する為に、従来技術では、両操縦桿の機械的な結合(リンク機構)を何らかの方法で解除する仕組み(切り離し機構)が備えられている。
関連する技術として、操縦桿からリンク機構に規定以上の力が加わると、滑りが発生することで固着を回避する機構を備える操縦システムがある。この場合、一方の操縦桿で固着が発生していても、固着してない方の操縦桿に規定以上の力を加えることで操縦が可能となる。但し、このような技術では固着部位が不明の為、可動な操縦桿を特定するために、両操縦桿に大きな力を入れる必要がある。又、固着を回避するために、規定以上の力を加えて滑りを発生する必要があるため、パイロットは常時大きな操舵力を入力する必要がある。更に、滑りを利用して固着を回避する技術では、固着以外でも状況によっては滑りが発生する場合がある。この時、操縦桿のセンサ信号の誤検出や、両操縦桿のつながっている系統間での競合(ファイティング)などの悪影響が、発生することがある。
このため、固着の発生した操縦桿を、問題のない操縦桿から切り離す技術が求められている。
特開2000−335496
本発明の目的は、固着が発生した操縦桿を、操縦桿のリンク機構から切り離す操縦システム、及び操縦桿リンクの切り離し方法を提供することである。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。この番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による操縦システムは、第1センサ(21A、22A)と、フライトコントロールコンピュータ(30)と、リンク機構(120A、120B)と、切り離しユニット(100)と第2センサ(101、102)とを具備する。第1センサ(21A、22A)は、第1操縦桿に対して外部から加わる力を検出する。第2センサ(101、102)は、第1操縦桿(10A)からリンク機構(120A、120B)に伝達される力を検出する。フライトコントロールコンピュータ(30)は、第1センサ(21A、22A)で検出された力と第2センサ(101、102)で検出された力とに基づいて第1操縦桿(10A)において固着が発生したかどうかを判定する固着判定部(31)を備える。固着判定部(31)は、第1操縦桿(10A)において固着が発生したと判定すると切り離しコマンド(Ck)を切り離しユニット(100)に出力する。リンク機構(120A、120B)は、第1操縦桿(10A)と、第2操縦桿(10B)とを機械的に連結し、第1操縦桿(10A)からの力を第2操縦桿(10B)へ伝達する。切り離しユニット(100)は、切り離しコマンド(Ck)に応じて、第1操縦桿(10A)と第2操縦桿(10B)との連結を切り離すようにリンク機構(120A、120B)を切断する。これにより、操縦桿における固着の発生の検出、固着のある操縦桿の特定、及び固着のある操縦桿の切り離しが可能となる。
本発明による操縦桿リンクの切り離し方法は、第1操縦桿(10A)と、第1操縦桿(10A)と異なる第2操縦桿(10B)とを機械的に連結し、第1操縦桿(10A)からの力を第2操縦桿(10B)へ伝達するリンク機構(120A)を切り離す方法である。本発明による操縦桿リンクの切り離し方法は、第1センサ(21A、22A)が、第1操縦桿(10A)に対して外部から加わる力を検出するステップと、第2センサ(101、102)が、第1操縦桿(10A)からリンク機構(120A)に伝達される力を検出するステップと、第1センサ(21A、22A)で検出された力と第2センサ(101、102)で検出された力とに基づいて第1操縦桿(10A)において固着が発生したかどうかを判定するステップと、固着の判定ステップにおいて、第1操縦桿において固着が発生したと判定すると切り離しコマンド(Ck)を出力するステップと、切り離しコマンド(Ck)に応じて、第1操縦桿(10A)と第2操縦桿(10B)との連結を切り離すようにリンク機構(120A)を切断するステップとを具備する。
本発明による操縦システム、操縦桿リンクの切り離し方法によれば、固着が発生した操縦桿を操縦桿のリンク機構から切り離すことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明による操縦システム、及び操縦桿リンクの切り離し方法の実施の形態を説明する。図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等価な構成要素又は処理を示している。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、フライバイワイヤを利用した航空機に設けられた操縦システムを一例に説明する。フライバイワイヤとは、パイロットの操作を電気的な信号に変え、電気−油圧サーボ・アクチュエータに入力して電気的に操舵する方法である。図1は本発明に係る航空機の構成を示す図である。図1を参照して、フライバイワイヤを利用した航空機の制御動作の詳細を説明する。操縦桿10に対する操舵入力Fsは、操舵センサ20によって電気信号(操舵コマンドCpr)に変換されてフライトコントロールコンピュータ30に入力される。又、機体60の加速度等の機体運動や気圧高度等の大気緒元等がセンサ70で検出され、機体運動データやエアデータとしてフライトコントロールコンピュータ30に入力される。フライトコントロールコンピュータ30は操舵コマンドCprや機体運動データ及びエアデータに基づいてアクチュエータコマンドCaを出力する。アクチュエータ40は、アクチュエータコマンドCaに基づいて舵面50を制御し、機体60の運動を制御する。このように、フライバイワイヤを利用した航空機では、フライトコントロールコンピュータ30を利用して、機体の運動が制御される。
図2は、本実施の形態における操縦桿10の模式図である。図2に示すように、操縦桿10は、ホイール11とコラム12とを具備する。ホイール11は、コラム12に接続され、例えばA軸を中心に所定の角度で回動する。ホイール11の回動に連動してコラム12内の力伝達軸(図示なし)は所定の角度で回動する。コラム12は、機体本体との接続部においてX軸を中心に所定の角度で回動する。パイロットは、ホイール11を回動させることで、コラム12内の力伝達軸を介してロール方向の操舵力を入力することができる(ロール入力)。又、パイロットは、ホイール11をY軸方向に押し引きすることでコラム12を回動させて、ピッチ方向の操舵力を入力することできる(ピッチ入力)。
図3は、本発明による操縦システムの第1の実施の形態における構成を示す図である。図3を参照して、第1の実施の形態における操縦システムの構成を説明する。以下では、主パイロット側の構成要素の符号にA又はmを付し、コパイロット側の構成要素の符号にB又はcを付して説明する。
第1の実施の形態における操縦システムは、主パイロット操縦桿10A、コパイロット操縦桿10B、切り離しユニット100、表示器130、フライトコントロールコンピュータ30、アクチュエータ40を具備する。主パイロット操縦桿10Aとコパイロット操縦桿10Bは、リンク機構120A、120Bを介して機械的に接続されている。このため、操縦桿10A、10Bの一方に対して加えられたロール方向の操作力(ロール入力)やピッチ方向の操作力(ピッチ入力)は、他方のリンク機構120A、120Bを介して操縦桿10A、10Bの他方に伝搬される。
主パイロット操縦桿10Aは、操舵センサ20A、ロールセンサ21A、ピッチセンサ22Aを備える。操舵センサ20Aは、ホイール11Aのロール方向への変位や、コラム12Aのピッチ方向の変位を検出して電気信号に変換し、操舵コマンドCprmとしてフライトコントロールコンピュータ30に出力する。ロールセンサ21A及びピッチセンサ22Aは、パイロットの操作力が主パイロット操縦桿10Aに伝達される部位に装着される。ロールセンサ21Aは、ホイール11Aに加わるロール方向の操作力(ロール入力)を検出して電気信号に変換し、ロール入力信号Frmとしてフライトコントロールコンピュータ30に出力する。ピッチセンサ22Aは、コラム12Aに加わるピッチ方向の操作力(ピッチ入力)を検出して電気信号に変換し、ピッチ入力信号Fpmとしてフライトコントロールコンピュータ30に出力する。ここで、パイロットが操作力を加える部位とロールセンサ21A及びピッチセンサ22Aの装着部位との間には、固着する可能性のある部分があってはならない。ロールセンサ21A、ピッチセンサ22Aは、例えば、歪ゲージ、静電容量式センサ、半導体センサ、圧電式センサ等の各種のセンサが好適に利用され得る。
コパイロット操縦桿10Bの構成は、主パイロット操縦桿10Aの構成と同様である。ただし、ロールセンサ21Bは、ホイール11Bに加わるロール方向の操作力を検出して電気信号に変換し、ロール入力信号Frcとしてフライトコントロールコンピュータ30に出力する。又、ピッチセンサ22Bは、コラム12Bに加わるピッチ方向の操作力を検出して電気信号に変換し、ピッチ入力信号Fpcとしてフライトコントロールコンピュータ30に出力する。
切り離しユニット100は、フライトコントロールコンピュータ30からの制御に応じてリンク機構120Aとリンク機構120Bとの接続を切断する。詳細には、切り離しユニット100は、ロールセンサ101、ピッチセンサ102、切り離し機構103を備える。ロールセンサ101は、リンク機構120A、120Bを介して伝達されるロール入力を検出して電気信号に変換し、ロール入力信号Frkとしてフライトコントロールコンピュータ30に出力する。ピッチセンサ102は、リンク機構120A、120Bを介して伝達されるピッチ入力を検出して電気信号に変換し、ピッチ入力信号Fpkとしてフライトコントロールコンピュータ30に出力する。ロールセンサ101、ピッチセンサ102はそれぞれ、リンク機構120A、120Bにおいてロール入力、ピッチ入力が伝達される部位に設けられることが好ましい。切り離し機構103は、リンク機構120Aとリンク機構120Bとの接続箇所に設けられることが好ましい。切り離し機構103は、フライトコントロールコンピュータ30から出力された切り離しコマンドCkに応じてリンク機構120Aとリンク機構120Bの機械的接続を切断する。この際、切り離し機構103は、ロール入力及びピッチ入力の伝達を切断することが好ましい。例えば、切り離し機構103として、ロール入力を伝達するところでは、電磁クラッチ式の機構が好適に利用され、ピッチ入力を伝達するところでは、油圧ダンパの機構が好適に利用される。
上述の全てのセンサ(操舵センサ20A、20B、ロールセンサ21A、21B、101、ピッチセンサ22A、22B、102)から出力される信号は、信号調整回路(SIG.COND:Signal Conditioner)によってデジタル信号に変化され、フライトコントロールコンピュータ30における固着判定部31に入力される。
フライトコントロールコンピュータ30は、固着判定部31、制御則演算部32、出力ユニット33を備える。固着判定部31は、操縦桿に加えられた操作力と、リンク機構に操縦桿から伝達される力とに基づいて、操縦桿において固着が発生したかどうかを判定する。詳細には、固着判定部31は、ロール入力信号Frm、Frc、Frk、又はピッチ入力信号Fpm、Fpc、Fpkに基づいて、固着の発生を判定する(固着の検出)と共に固着の発生した操縦桿を特定し、判定結果として出力する。出力される判定結果には、出力ユニット33に出力される判定結果J1、制御則演算部32に出力されるJ2、電力駆動部(PWR.DRVR:Power Driver)に出力される判定結果J3がある。
判定結果J1は、固着の有無を示す情報、固着が発生した操縦桿を特定する情報等を含む。出力ユニット33は、判定結果J1を表示信号OUTに変換して表示器130に出力する。表示器130は、表示信号OUTに基づき固着判定の結果を視認可能に表示する。例えば、表示器130は、操縦桿に対応付けられた固着有無を通知するランプ等であり、当該ランプを点灯することで固着をパイロットに通知する。あるいは、表示器130は、モニタ装置であり、表示信号OUTに基づき固着有無及び固着した操縦桿を示す情報を表示する。尚、表示器130に替えて判定結果J1に応じて固着の有無及び固着が発生した操縦桿を知らせる音声が出力される音響機器でも良い。この場合、出力ユニット33は、判定結果J1を、その内容に応じた音声信号に変換して当該音響機器に出力する。又、操縦システムは表示器130と判定結果を通知する音響機器の両方を備えても構わない。固着の有無を通知する出力装置(表示機130や音響機器)が設けられることで、パイロットは、固着の発生を容易に確認することができる。しかし、後述するように、本発明による操縦システムでは、固着が発生した操縦桿は、リンク機構から切り離され、操舵に利用されないため、表示器130がなくても、操舵可能な操縦桿を特定できる。このため、航空機の重量や、コストを削減するため、表示器130の搭載は省略しても良い。ただし、この場合、パイロットは、操舵不能となった原因が固着によるものかどうかは判別できない場合がある。
判定結果J2は、固着の有無を示す情報、固着の発生した操縦桿を特定する情報等を含む。通常、操縦桿10A、Bの両方に固着がない場合、制御則演算部32は、センサ70から入力される機体運動データ及びエアデータと、操舵センサ20A又は操舵センサ20Bから入力される操舵コマンドCprに基づいて演算し、演算結果をアクチュエータサーボ制御装置(ACTR.SERV)に出力する。アクチュエータサーボ制御装置は、当該演算結果に応じたアクチュエータコマンドCaをアクチュエータ40に出力する。操縦桿10A、10Bの一方に固着が発生した場合、すなわち、固着判定部31から固着発生を示す判定結果J2が出力された場合、制御則演算部32は、判定結果J2を参照して固着のある操縦桿10を特定する。そして、制御則演算部32は、固着のある操縦桿10からの操舵コマンドCprの使用又は入力を禁止し、他方の操縦桿10からの操舵コマンドCprを利用してアクチュエータを制御するための演算を行う。例えば、主パイロット操縦桿10Aに固着が発生した場合、制御則演算部32は、操舵コマンド20Aの利用を禁止し、操舵コマンド20Bを利用してアクチュエータの制御のための演算を実行する。これにより、固着した操縦桿による舵面制御を防止することができる。
判定結果J3は、固着の有無を示す情報を含む。電力駆動部(PWR.DRVR:Power Driver)は、固着判定情報J3が固着有りを示す場合、切り離し機構103を制御してリンク機構の切り離すための切り離しコマンドCkを切り離し機構103に出力する。切り離し機構103は、切り離しコマンドCkに応じて、ロール入力及びピッチ入力の伝達を切断するように、リンク機構120Aとリンク機構120Bの機械的接続を切断する。これにより、主パイロット操縦桿10Aとコパイロット操縦桿10Bとの機械的接続は切断され、固着のない操縦桿10を操作する際、他方の操縦桿10から固着による抵抗力を受けることがなくなる。
ここで、固着判定部31、制御則演算部32は、図示しない記憶装置に格納されたプログラムを図示しない演算装置によって実行することで実現されることが好ましい。
図4から図7を参照して、本発明による操縦システムにおけるリンク切り離し動作の第1の実施の形態を説明する。図4は、フライトコントロールコンピュータ30におけるリンク切り離し動作の全体を示すフロー図である。図4に示すように、本発明による固着判定部31は、操縦桿10及び切り離しユニット100におけるセンサ(操舵センサ20A、20B、ロールセンサ21A、21B、101、ピッチセンサ22A、22B、102ピッチセンサ)で検出された力に基づいて固着判定を行う(ステップS1)。次に、固着判定部31は、ステップS1における固着判定結果に基づき、制御則演算部32への操舵コマンドCpr(操舵コマンドCprm又は操舵コマンドCprc)の入力を切り離すかどうかを決定する(ステップS2)。又、固着判定部31は、ステップS1における固着判定結果に基づき、切り離し機構103を駆動するか否か(リンク機構120A、120Bの切り離しを行うか否か)を決定する(ステップS3)。ステップS2とステップS3の処理の順は図4に示す順とは限らず逆順でも同時的に行われても構わない。
図5は、ステップS1における固着判定動作の第1の実施の形態を示すフロー図である。図5を参照して、本実施の形態における固着判定動作の詳細を説明する。以下では、ロール入力に対する固着判定を例に固着判定動作を説明するが、ピッチ入力に対する固着判定も同様であるのでその説明は省略する。
固着判定部31は、入力されたロール信号Frm、Frc、Frkを所定のタイミングで取り込み、ロール信号Frm、Frc、Frkに対応するSrm、Src、Srkを取得する(ステップS101)。ここで、Srm、Src、Srkはそれぞれ、ロールセンサ20A、20B、101で検出された力を示す。
次に、固着判定部31は、Srm、Srcのそれぞれの大きさ(Srm、Srcの絶対値)のどちらか一方が、所定の基準値であるF0より小さいかどうかを判定する(ステップS102)。F0は、操縦桿10に外部から操作力が加わっていないと判定するための基準値である。このため、主パイロット操縦桿10Aとコパイロット操縦桿10Bのどちらか一方に基準値F0以上の操作力が加わっていない場合、ステップS103の処理に移行し(ステップS102Yes)、それ以外の場合はステップS101に移行する(ステップS102No)。
ステップS103の処理において固着判定部31は、Srmの大きさ(Srmの絶対値)が所定の基準値であるFxmより大きいかどうかを判定する。Fxmは、主パイロット操縦桿10Aに加わる操作力の大きさを判定する基準値である。Srmの絶対値がFxm以下である場合、すなわち、主パイロット操縦桿10AにFxmより大きな力が加わっていない場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrmを0に設定する(ステップS103No、S104)。ここで、Krmは、主パイロット操縦桿10A側のロール入力系統の固着を判定するためのカウンタ値である。後述するが、Krmは固着の可能性を示すバロメータであり、Krmが大きい場合、固着の可能性が高いと判断できる。又、Krmが、基準値であるKrm_stk以上となるとき、固着判定部31は、主パイロット操縦桿10A側のロール入力系統に固着が発生したと判定する。
ステップS103の処理において、Srmの絶対値がFxmより大きい場合、固着判定部31は、SrmとSrkの差の大きさ((Srm−Srk)の絶対値)が、所定の基準値であるFsmより小さいかを判定する(ステップS105)。Fsmは、主パイロット操縦桿10Aに加わる操作力がリンク機構120A、120Bに伝わっているかどうかを判定する基準値である。(Srm−Srk)の絶対値がFsmより小さい場合、すなわち、リンク機構120Aを伝搬してきた力であるSrkが所定の閾値より大きい場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrmを0に設定する(ステップS105Yes、S104)。(Srm−Srk)の絶対値がFsm以上である場合、すなわち、リンク機構120Aを伝搬してきた力であるSrkが所定の閾値以下である場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrmに1を加算する(ステップS105No、S106)。このようにステップS105の処理では、主パイロット操縦桿10Aに加えられたロール方向の操作力Srmのうち、どれだけリンク機構120Aに伝搬したかが検証される。ここで、SrmとSrkとの差が基準値であるFsm以上である場合、すなわち、ホイール11Aに加えられたSrmのうちリンク機構120Aに伝搬する力Srkが所定の閾値以下である場合、固着の可能性が高いと判定される。
ステップS106において、カウンタ値であるKrmをカウントアップすると、固着判定部31は、Krmが、基準値であるKrm_stk以上であるかを判定する(ステップS107)。Krm_stkは、固着であると判断するための基準値である。KrmがKrm_stkより小さい場合、Krmの値を維持したまま次の処理(ステップS109の処理)に移行する(ステップS107No)。一方、KrmがKrm_stk以上である場合、STKrmを1に設定し、次の処理(ステップS109の処理)に移行する(ステップS107Yes、S108)。この際、Krmは0にリセットされても良い。STKrmは、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統における固着の有無を示す情報である。STKrmが1に設定されている場合、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統に固着が発生していることを示し、0が設定されている場合、固着がないことを示す。固着判定部31は、STKrmが1に設定されている場合、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統に固着が発生したことを示す情報を判定結果J1として出力ユニット33に出力する。これにより、表示器130は、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統が固着していることを視認可能に表示する。
ステップS109の処理において固着判定部31は、Srcの大きさ(Srcの絶対値)が所定の基準値であるFxcより大きいかどうかを判定する。Fxcは、コパイロット操縦桿10Bに加わる操作力の大きさを判定する基準値である。Srcの絶対値がFxc以下である場合、すなわち、コパイロット操縦桿10AにFxcより大きな力が加わっていない場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrcを0に設定する(ステップS109No、S110)。ここで、Krcは、コパイロット操縦桿10B側のロール入力系統の固着を判定するためのカウンタ値である。後述するが、Krcは固着の可能性を示すバロメータであり、Krcが大きい場合、固着の可能性が高いと判断できる。又、Krcが、基準値であるKrc_stk以上となるとき、固着判定部31は、コパイロット操縦桿10B側のロール入力系統に固着が発生したと判定する。
ステップS109の処理において、Srcの絶対値がFxcより大きい場合、固着判定部31は、SrcとSrkの差の大きさ((Src−Srk)の絶対値)が、所定の基準値であるFscより小さいかを判定する(ステップS111)。Fscは、コパイロット操縦桿10Bに加わる操作力がリンク機構120B、120Aに伝わっているかどうかを判定する基準値である。(Src−Srk)の絶対値がFscより小さい場合、すなわち、リンク機構120Bを伝搬してきた力であるSrkが所定の閾値より大きい場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrcを0に設定する(ステップS111Yes、S110)。(Src−Srk)の絶対値がFsc以上である場合、すなわち、リンク機構120Bを伝搬してきた力であるSrkが所定の閾値以下である場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrcに1を加算する(ステップS111No、S112)。このようにステップS111の処理では、コパイロット操縦桿10Bに加えられたロール方向の操作力Srcのうち、どれだけリンク機構120Bに伝搬したかが検証される。ここで、SrcとSrkとの差が基準値であるFsc以上である場合、すなわち、ホイール11Bに加えられたSrcのうちリンク機構120Bに伝搬する力Srkが所定の閾値以下である場合、固着の可能性が高いと判定される。
ステップS112において、カウンタ値であるKrcをカウントアップすると、固着判定部107は、Krcが、基準値であるKrc_stk以上であるかを判定する(ステップS113)。Krc_stkは、固着であると判断するための基準値である。KrcがKrc_stkより小さい場合、Krcの値を維持したまま次の処理(ステップS101の処理)に移行する(ステップS113No)。一方、KrcがKrc_stk以上である場合、STKrcを1に設定し、次の処理に移行する(ステップS113Yes、S114)。この際、Krcは0にリセットされても良い。STKrcは、コパイロット操縦桿10Bのロール入力系統における固着の有無を示す情報である。STKrcが1に設定されている場合、コパイロット操縦桿10Bのロール入力系統に固着が発生していることを示し、0が設定されている場合、固着がないことを示す。固着判定部31は、STKrcが1に設定されている場合、コパイロット操縦桿10Bのロール入力系統に固着が発生したことを示す情報を判定結果J1として出力ユニット33に出力する。これにより、表示器130は、コパイロット操縦桿10Bのロール入力系統が固着していることを視認可能に表示する。
ここで、ステップS103〜S108までの処理とステップS109〜S114までの処理の順は、上述した順に限らず、逆順でも、同時的に行われても構わない。
操縦桿10Aに加わる操作力Srmが所定の値Fxm以下である場合(ステップS103No)、あるいは、リンク機構120Aを伝搬してきた力Srkと操作力Srmとの差がFsmより小さい場合(ステップS105Yes)、Krmは0にリセットされる。このため、Krmが、固着の判定条件をクリアしてカウントアップされても、判定条件を満たさない場合、0にリセットされる。このため、固着判定部31に取り込まれたSrm、Srkが所定の期間、上述の判定条件を連続して満たす場合のみ、Krmは、所定の値Krm_stk以上となり、固着と判定される。一方、固着状態でない場合でも、偶然上述の判定条件を満たす場合がある。このような場合、所定の期間連続して判定条件を満たすことはなく、Krmは0にリセットされ、固着として判定されることはない。このように、本発明によれば固着の誤判定を防ぐことができる。又、操縦桿10Bに対する入力Srcやピッチ入力に対しても同様である。
又、F0、Fxm、Fxc、Fsm、Fsc、Krm_stk、Krc_stkは、システムの特性、機体の特性や操縦環境等に応じて設定される。例えば、操縦桿10と切り離しユニット100の間のフリクションが大きいと見積もられる場合は、Fxm、Fxc、Fsm、Fsc、Krm_stk、Krc_stkに大きな値を設定することが好ましい。
上述の固着判定処理と同様に、ピッチ入力系統の固着判定も行われる。以上のように、固着判定部31は、固着の判定の判定結果としてロール方向の入力系統における固着判定結果STKrm、STKrcとピッチ方向の固着判定結果STKpm、STKpcを得ることができる。固着判定部31は、STKrm、STKrc、STKpm、STKpcに基づいて固着の有無及び固着箇所を特定し、判定結果J1、J2、J3を出力する。
固着判定部31は、STKrm、STKrc、STKpm、STKpcに基づいて特定された固着の有無及び固着箇所を判定結果J1として出力ユニット33に出力する。例えば、STKrmが1、STKrc、STKpm、STKpcのそれぞれが0の場合、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統が固着していることを示す判定結果J1が出力される。あるいは、固着判定部31は、STKrm、STKrc、STKpm、STKpcを判定結果J1として出力ユニット33に出力し、出力ユニット33がSTKrm、STKrc、STKpm、STKpcに基づいて固着判定結果を表示するための表示信号OUTを出力しても良い。表示器130は、固着の有無や、固着が発生した際の固着の発生箇所を表示する。これによりパイロットは表示される固着箇所を確認することが可能となる。
更に、固着判定部31は、ロール入力系統の固着可能性を示すKrm、Krc、及びピッチ入力系統の固着可能性を示すKpm、Kpcの値を含む判定結果J1を出力ユニット33に出力しても良い。この際、出力ユニット33は、Krm、Krc、Kpm、Kpcの値に応じた固着可能性の度合いを表示するための表示信号OUTを表示器130に出力する。これにより、表示器130は、固着可能性の度合いを示す情報をタイムリーに表示することができる。パイロットは、表示された固着可能性の度合いを確認することで、固着の可能性が高まった操縦桿10を特定し、固着の発生を事前に予期することが可能となる。固着の発生を予期することで、使用する操縦桿10を切り替える等、固着の発生前に固着回避のための対処が可能となる。又、Kpm、KpcとKrm、Krcとが区別されて表示されていることで、固着しそうな箇所を特定することができる(例えばコパイロット側のホイールに固着の可能性ありと確認できる)。
図6は、ステップS2における操舵コマンドの切り離し処理の詳細を示すフロー図である。固着判定部31は、ステップS1の処理により得られた、ロール方向の入力系統における固着判定結果STKrm、STKrcとピッチ方向の固着判定結果STKpm、STKpcに基づいた固着判定結果J2を制御則演算部32に出力する。
図6に示すように、固着判定部31は、所定のタイミングでSTKrm及びSTKpmの値を確認する(ステップS21)。ここで、STKrm及びSTKpmのどちらか一方が1である場合、固着判定部31は、操舵コマンドCprmの値を0に設定するための判定結果J2(Cprm=0)を制御則演算部32に出力する(ステップS21Yes、S22)。この場合、制御則演算部32は、判定結果J2に応じて操舵コマンドCprmを0に設定し、主パイロット操縦桿10Aによる舵面制御を禁止する。一方、STKrm及びSTKpmの両方が0である場合、固着判定部31は、STKrc及びSTKpcの値を確認する(ステップS21No、S23)。ステップS23の処理において、STKrc及びSTKpcのどちらか一方が1である場合、固着判定部31は、操舵コマンドCprcの値を0に設定するため判定結果J2(Cprc=0)を制御則演算部32に出力する(ステップS23Yes、S24)。この場合、制御則演算部32は、判定結果J2に応じて操舵コマンドCprcを0に設定し、コパイロット操縦桿10Bによる舵面制御を禁止する。一方、STKrm、STKpm、STKrc、及びSTKpcの値が全て0である場合、ステップS21に移行する。この場合、制御則演算部32は、通常どおり、入力される操舵コマンドCprm及び操舵コマンドCprcを利用して操舵制御を実行する。
以上のように、本発明によれば、固着判定部31において固着が検出された場合、固着が発生した操縦桿からの操舵コマンドCpkの使用を禁止することができる。これにより、固着発生後、固着のある操縦桿からの操舵コマンドCpkをオーバーライドする様な他方の操縦桿からの操舵をパイロットが実施する必要が無く、操縦特性を固着発生前と同等に確保することが可能となる。
図7は、ステップS3における切り離し機構の駆動処理の詳細を示すフロー図である。固着判定部31は、ステップS1の処理により得られた、ロール方向の入力系統における固着判定結果STKrm、STKrcとピッチ方向の固着判定結果STKpm、STKpcに基づいた固着判定結果J3をPWR.DRVRに出力する。
図7に示すように、固着判定部31は、所定のタイミングでSTKrm、STKpm、STKrc、STKpcの値を確認する(ステップS31)。ここで、STKrm、STKpm、STKrc、STKpcのいずれかが1である場合、固着判定部31は、判定結果J3として“Pr=1、Pp=1”を出力する(ステップS31Yes、S32)。この場合、PWR.DRVRは、判定結果J(Pr=1、Pp=1に応じてリンク機構120Aとリンク機構120Bとを切り離すための切り離しコマンドCkを生成し、切り離し機構103に出力する。切り離し機構103は、この切り離しコマンドCkに応じてロール入力系統及びピッチ入力系統のリンク機構120A、120Bの接続を切断する。一方、ステップS31の処理において、STKrm、STKpm、STKrc、STKpcの全てが0である場合、リンク機構の切断は行わずステップS31に移行する。尚、判定結果として出力されるPrとPpは1つの信号に統合されても良い。
以上のように、本発明によれば固着判定部31において固着が検出された場合、操縦桿10同士を接続するリンク機構を切断することができる。これにより、操縦桿10を操作する際、固着のある操縦桿10から抵抗力を受けることがなくなる。これにより、パイロットはスムーズな運行を継続することができる。尚、固着の判定をして操縦桿間のリンク機構の切り離しを行った後、固着判定は実施されなくても良い。
(第2の実施の形態)
図8及び図9を参照して、本発明による操縦システムの第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態における操縦システムは、第1の実施の形態における操縦システムに、オートパイロット機能が付加された構成である。以下では、第1の実施の形態と異なる構成及び動作のみを説明し、第1の実施の形態と同様な構成及び動作の説明は省略する。
図8に示すように、第2の実施の形態におけるフライトコントロールコンピュータ30は、オートパイロット機能を実現するオートパイロットユニット34を備える。又、第2の実施の形態に置ける操縦システムは、リンク機構120A、120Bのどちらか一方に接続されたオートパイロットアクチュエータ140が設けられる。図8に示す一例では、コパイロット操縦桿10B側のリンク機構120Bにオートパイロットアクチュエータ140が接続されている。オートパイロットユニット34は、オートパイロットモードにおいて、センサ70からの機体運動データやエアデータ、及び予めプログラミングされた経路情報等に応じたオートパイロットアクチュエータ制御信号Caaによって、オートパイロットアクチュエータ140を制御し、航空機を自動航行させる。オートパイロットアクチュエータ140は、オートパイロットアクチュエータ制御信号Caaに基づいて、リンク機構120B、120Aを介して操縦桿10を操作する。すなわち、オートパイロットモードでは、パイロットの替わりにオートパイロットアクチュエータ140によって操縦桿10が操作されることで操舵制御が行われる。
又、オートパイロットユニット34は、オートパイロットモードの際、固着判定部31に対しエンゲージ信号ENが出力される。これにより、固着判定部31はオートパイロットモードで航行中であることを確認できる。オートパイロットユニットは、演算装置によって実行されるプログラムによって実現できる。尚、オートパイロットユニット34は、機種によっては、フライトコントロールコンピュータ30以外の機器で実現されている場合もある。この場合には、当該機器からエンゲージ信号ENがフライトコントロールコンピュータ30に取り込まれることで固着判定部31にオートパイロットモードを通知することができる。
図9は、ステップS1における固着判定動作の第2の実施の形態を示すフロー図である。図9を参照して、本実施の形態における固着判定動作の詳細を説明する。以下では、ロール入力に対する固着判定を例に固着判定動作を説明するが、ピッチ入力に対する固着判定も同様であるのでその説明は省略する。
第2の実施の形態における固着判定部31は、通常モードのとき、変数ENGapを0に設定し、エンゲージ信号ENが入力された場合、変数ENGapを所定の値、例えば1に設定する。第2の実施の形態における固着判定処理では、上述のステップS101の前に、所定のタイミングで変数ENGapの確認処理が行われる(ステップS201)。ステップS201において、ENGapが所定の値、例えば1に設定されている場合、すなわち、オートパイロットモードの場合、Krm及びKrcを0に設定し次の処理に移行する(ステップS201No、S202)。ステップS201においてENGapが0に設定されている場合、第1の実施の形態と同様にステップS101に移行し、固着判定処理を行う(ステップS201Yes)。
以上のように、オートパイロットモードの際には、フライトコントロールコンピュータ30は固着判定を実施しないことで、オートパイロットアクチュエータ140に対してオーバーライドするような操作を固着と判定しないようにすることが可能となる。
(第3の実施の形態)
図10及び図11を参照して、本発明による操縦システムの第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態における操縦システムは、第1の実施の形態における操縦システムに、人工感覚機能が付加された構成である。以下では、第1の実施の形態と異なる構成及び動作のみを説明し、第1の実施の形態と同様な構成及び動作の説明は省略する。
図10に示すように、第3の実施の形態におけるフライトコントロールコンピュータ30は、機体60の航行状況に応じた反力を生成する人工感覚ユニット35を備える。又、第3の実施の形態に置ける操縦システムは、リンク機構120A、120Bのどちらか一方に接続された人工感覚装置150が設けられる。図10に示す一例では、コパイロット操縦桿10B側のリンク機構120Bに人工感覚装置150が接続されている。人工感覚ユニット35は、センサ70からの機体運動データやエアデータ、及び、予め設定された人工感覚スケジューリング等に応じて生成する人工感覚装置制御信号Cafを出力して人工感覚装置150を制御する。人工感覚装置150は、人工感覚装置制御信号Cafに基づく反力をリンク機構120B、120Aを介して操縦桿10に加える。
図11は、ステップS1における固着判定動作の第3の実施の形態を示すフロー図である。図11を参照して、本実施の形態における固着判定動作の詳細を説明する。以下では、ロール入力に対する固着判定を例に固着判定動作を説明するが、ピッチ入力に対する固着判定も同様であるのでその説明は省略する。
本実施の形態における固着判定処理では、操縦桿10に対する操作力Srmと切り離しユニット100で検出された力Srkとの差から更に人工感覚装置の反力であるFaf差し引いた力に基づいて、固着の判定が行われる。すなわち、第3の実施の形態における固着判定処理は、第1の実施の形態における固着判定処理のステップS105及びS111に替えてステップS301及びS302を備える。
詳細には、ステップS103の処理において、Srmの絶対値がFxmより大きい場合、固着判定部31は、SrmとSrkの差の大きさ((Srm−Srk)の絶対値)から反力の大きさFafを差し引いた大きさが、Fsmより小さいかを判定する(ステップS301)。ここで(Srm−Srk)の絶対値からFafを減じた値がFsmより小さい場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrmを0に設定する(ステップS301Yes、S104)。(Srm−Srk)の絶対値から反力の大きさFafを差し引いた値がFsm以上である場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrmに1を加算する(ステップS301No、S106)。同様に、ステップS109の処理において、Srcの絶対値がFxcより大きい場合、固着判定部31は、SrcとSrkの差の大きさ((Src−Srk)の絶対値)から反力の大きさFafを差し引いた大きさが、Fscより小さいかを判定する(ステップS302)。ここで(Src−Srk)の絶対値からFafを減じた値がFscより小さい場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrcを0に設定する(ステップS302Yes、S110)。(Src−Srk)の絶対値から反力の大きさFafを差し引いた値がFsc以上である場合、固着判定部31は、カウンタ値であるKrcに1を加算する(ステップS302No、S112)。
以上のように、第3の実施の形態における操縦システムは、人工感覚装置における反力を考慮して固着判定が可能となる。尚、上述のような固着判定方法は、可変型の人工感覚装置が設けられた場合に有効である。反力が固定の人工感覚装置が設けられた操縦システムでは、第1の実施の形態に示す方法において、反力を考慮して設定されたFsmやFscが用いられて固着判定されることが好ましい。
(第4の実施の形態)
図12、図13A及び図13Bを参照して、本発明による操縦システムの第4の実施の形態を説明する。第4の実施の形態における操縦システムは、第1の実施の形態における操縦システムに、固着確認機能が付加された構成である。以下では、第1の実施の形態と異なる構成及び動作のみを説明し、第1の実施の形態と同様な構成及び動作の説明は省略する。
図12に示すように、第4の実施の形態における操縦システムは、確認スイッチ(確認SW)160を備える。パイロットは、表示器130に表示される固着判定結果を確認し、固着がある場合は確認SW160を操作することで、リンク機構の切り離しを実行する。第4の実施の形態における固着判定部31は、固着を検出しても確認SW160から切り離しを指示する確認コマンドCcが入力されるまで、リンク機構の切り離し制御を行わない。
図13A及び図13Bは、ステップS1における固着判定動作の第4の実施の形態を示すフロー図である。図13A及び図13Bを参照して、本実施の形態における固着判定動作の詳細を説明する。以下では、ロール入力に対する固着判定を例に固着判定動作を説明するが、ピッチ入力に対する固着判定も同様であるのでその説明は省略する。
第4の実施の形態における固着判定処理では、第1の実施の形態におけるステップS108に替えてステップS401、ステップS114に替えてステップS402を備え、更に、確認信号Ccによる確認処理(ステップS403〜S405)が追加される。
詳細には、ステップS107の処理においてKrmがKrm_stk以上である場合、固着判定部31はXSTKrmを1に設定し、Krmをリセットする(ステップS401)。XSTKrmは、確定前の主パイロット側ロール入力系統の固着判定フラグである。例えばXSTKrmは、初期値として0が設定され(固着していない)、1に設定されている場合は固着を示す。固着判定部31は、XSTKrmが1に設定されている場合、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統に固着が発生したことを示す情報を判定結果J1として出力ユニット33に出力する。これにより、表示器130は、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統が固着していることを視認可能に表示する。同様に、ステップS113の処理においてKrcがKrc_stk以上である場合、固着判定部31はXSTKrcを1に設定し、Krcをリセットする(ステップS402)。同様に、XSTKpmは、確定前の主パイロット側ピッチ入力系統の固着判定フラグ、XSTKrcは、確定前のコパイロット側ロール入力系統の固着判定フラグ、XSTKpcは確定前のコパイロット側ピッチ入力系統固着フラグを示す。固着判定部31は、XSTKrmが1に設定されている場合、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統に固着が発生したことを示す情報を判定結果1として出力ユニット33に出力する。これにより、表示器130は、主パイロット操縦桿10Aのロール入力系統が固着していることを視認可能に表示する。
ステップS102Noの場合、ステップS110の処理が終了した場合、ステップS113Noの場合、ステップS402の処理が終了した場合、固着判定部31は変数SWkに設定された値を確認する(ステップS403)。ここで、SWkは、確認信号Ccによって値が設定される変数である。確認を示す確認信号Ccに応じてSWkは「確認」に設定され、リセットを示す確認信号Ccに応じてSWkは「リセット」に設定され、操作無しを示す確認信号Ccに応じてSWkは「操作無し」に設定される。SWkが「確認」に設定されている場合、固着判定部31は、XSTKrm、XSTKpm、XSTKrc、XSTKpcのそれぞれをSTKrm、STKpm、STKrc、STKpcに設定する(ステップS404)。この際、固着判定部31は、固着表示を消去する信号を、出力ユニット33を介して表示器130に出力しても良い。SWkが「リセット」に設定されている場合、固着判定部31は、XSTKrm、XSTKpm、XSTKrc、XSTKpcの全てを0に設定する(ステップS405)。この際、固着判定部31は、固着表示を消去する信号を、出力ユニット33を介して表示器130に出力しても良い。ステップS403においてSWkが「操作無し」に設定されている場合、何の処理もせず次の処理に移行する。
以上のように、第4の実施の形態における操縦システムによれば、固着を確認したパイロットによる確認が終了してから操縦桿間のリンク機構の切り離しが行える。このため、パイロットの意図しない時期における切り離しを防止できる。又、フライトコントロールコンピュータ30の判定誤りによる切り離しを防止することができる。
(第5の実施の形態)
図14及び図15を参照して、本発明による操縦システムの第5の実施の形態を説明する。第5の実施の形態における操縦システムは、第1の実施の形態における操縦システムに、判定指示機能が付加された構成である。以下では、第1の実施の形態と異なる構成及び動作のみを説明し、第1の実施の形態と同様な構成及び動作の説明は省略する。
図14に示すように、第5の実施の形態における操縦システムは、判定スイッチ(判定SW)170を備える。パイロットは、固着の確認を行いたい場合、判定SW170を操作することで、フライトコントロールコンピュータ30に固着判定を指示することができる。第5の実施の形態における固着判定部31は、判定SW170からの判定信号Cjに応じて固着処理を実行する。
図15は、ステップS1における固着判定動作の第5の実施の形態を示すフロー図である。図15を参照して、本実施の形態における固着判定動作の詳細を説明する。以下では、ロール入力に対する固着判定を例に固着判定動作を説明するが、ピッチ入力に対する固着判定も同様であるのでその説明は省略する。
第5の実施の形態における固着判定処理では、第1の実施の形態におけるステップS101の前に、所定のタイミングでSWjdgの確認処理が行われる(ステップS501)。SWjdgは、入力される判定信号Cjに応じて「1(判定)」又は「0(リセット)」に設定される判定指示フラグである。固着判定部31は、SWjdgが「判定」に設定されていない場合、例えば「0」が設定されている場合、Krm及びKrcを0に設定し(ステップS502)、次の処理に移行する(ステップS501No)。一方、ステップS501においてSWjdgが「判定」に設定されている場合、第1の実施の形態と同様にステップS101に移行し、固着判定処理を行う(ステップS501Yes)。
以上のように、第5の実施の形態における操縦システムは、パイロットによる確認SW170の操作に応じて固着判定が行われるので、常時、固着判定処理が行われることがなくなる。このため、パイロットが、固着が疑わしい判断した時に、判定スイッチを操作して判定モードの時だけ故障判定が行えるため、パイロットの意図しない時期における切り離しを防止でき、誤った固着判定による切り離しも防止できる。又、フライトコントロールコンピュータの処理負荷を軽減することができる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。又、第1の実施の形態から第5の実施の形態は、技術的に矛盾のない範囲で組み合せることができる。
図1は、本発明による航空機の実施の形態における構成を示すブロック図である。 図2は、本発明に係る操縦桿の模式図である。 図3は、本発明による操縦システムの第1の実施の形態における構成を示す図である。 図4は、本発明によるフライトコントロールコンピュータにおけるリンク切り離し動作の全体動作を示すフロー図である。 図5は、本発明による固着判定処理の第1の実施の形態における動作を示すフロー図である。 図6は、本発明による操舵コマンド切り離し処理の動作を示すフロー図である。 図7は、本発明による切り離し機構の駆動処理の動作を示すフロー図である。 図8は、本発明による操縦システムの第2の実施の形態における構成を示す図である。 図9は、本発明による固着判定処理の第2の実施の形態における動作を示すフロー図である。 図10は、本発明による操縦システムの第3の実施の形態における構成を示す図である。 図11は、本発明による固着判定処理の第3の実施の形態における動作を示すフロー図である。 図12は、本発明による操縦システムの第4の実施の形態における構成を示す図である。 図13Aは、本発明による固着判定処理の第4の実施の形態における動作を示すフロー図である。 図13Bは、本発明による固着判定処理の第4の実施の形態における動作を示すフロー図である。 図14は、本発明による操縦システムの第5の実施の形態における構成を示す図である。 図15は、本発明による固着判定処理の第5の実施の形態における動作を示すフロー図である。
符号の説明
10、10A、10B:操縦桿
11、11A、11B:ホイール
12、12A、12B:コラム
20、20A、20B:操舵センサ
21A、21B、101:ロールセンサ
22A、22B、102:ピッチセンサ
30:フライトコントロールコンピュータ
31:固着判定部
32:制御則演算部
33:出力装置
34:オートパイロットユニット
35:人工感覚ユニット
40:アクチュエータ
50:舵面
60:機体
70:センサ
100:切り離しユニット
103:切り離し機構
120A、120B:リンク機構
130:表示器
140:オートパイロットアクチュエータ
150:人工感覚装置
160:確認スイッチ
Frc、Frm、Frk:ロール入力信号
Fpc、Fpm、Fpk:ピッチ入力信号
Cs、Cprc、Cprm:操舵コマンド
Ck:切り離しコマンド
Ca:アクチュエータコマンド(サーボ信号)
Caa:オートパイロットアクチュエータ制御信号
Caf:人工感覚装置制御信号
Cc:確認コマンド
J1、J2、J3:判定結果
OUT:表示信号

Claims (20)

  1. 第1操縦桿に対して外部から加わる力を検出する第1センサと、
    前記第1操縦桿と、前記第1操縦桿と異なる第2操縦桿とを機械的に連結し、前記第1操縦桿からの力を前記第2操縦桿へ伝達するリンク機構と、
    前記第1操縦桿から前記リンク機構に伝達される力を検出する第2センサと、
    前記第1センサで検出された力と前記第2センサで検出された力とに基づいて前記第1操縦桿において固着が発生したかどうかを判定する固着判定部を備えるフライトコントロールコンピュータと、
    切り離しコマンドに応じて、前記第1操縦桿と前記第2操縦桿との連結を切り離すように前記リンク機構を切断する切り離しユニットと、
    を具備し、
    前記固着判定部は、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定すると前記切り離しコマンドを前記切り離しユニットに出力する
    操縦システム。
  2. 請求項1に記載の操縦システムにおいて、
    前記固着判定部は、前記第1センサで検出された力と前記第2センサで検出された力の差が基準値以上である場合、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定する
    操縦システム。
  3. 請求項1又は2に記載の操縦システムにおいて、
    前記固着判定部は、前記第1センサで検出された力と前記第2センサで検出された力の差が前記基準値以上である回数が、所定の回数を超える場合、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定する
    操縦システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の操縦システムにおいて、
    前記第1センサは、前記第1操縦桿に対するロール方向の力を検出する第1ロールセンサと、前記第1操縦桿に対するピッチ方向の力を検出する第1ピッチセンサとを備え、
    前記第2センサは、前記リンク機構に伝達される前記第1操縦桿に対するロール方向の力を検出する第2ロールセンサと、前記リンク機構に伝達される前記第1操縦桿に対するピッチ方向の力を検出する第2ピッチセンサとを備え、
    前記固着判定部は、前記第1ロールセンサで検出された力と前記第2ロールセンサで検出された力との差が第1基準値以上である場合、又は前記第1ピッチセンサで検出された力と前記第2ピッチセンサで検出された力との差が第2基準値以上である場合、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定する
    操縦システム。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の操縦システムにおいて、
    前記第1操縦桿と前記第2操縦桿の少なくとも一方に対し、反力を付与する人工感覚装置を更に具備し、
    前記固着判定部は、前記第1センサで検出された力と前記第2センサで検出された力の差から前記反力を減じた値が前記基準値以上である場合、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定する
    操縦システム。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の操縦システムにおいて、
    オートパイロットモードの際、前記固着判定部は、固着の判定処理を停止する
    操縦システム。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の操縦システムにおいて、
    前記固着判定部における固着判定結果を、パイロットが確認できる状態で出力する出力装置を更に具備する操縦システム。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の操縦システムにおいて、
    操縦者による操作に応じて判定信号を出力する判定スイッチを更に具備し、
    前記固着判定部は、前記判定信号に基づいて前記固着の判定を行う
    操縦システム。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の操縦システムにおいて、
    前記第1操縦桿の変位を検出する変位センサを更に具備し、
    前記フライトコントロールコンピュータは、前記変位センサで検出された変位に応じて舵面を制御し、
    前記固着判定部は、前記第1操縦桿において前記固着が発生したと判定すると、前記変位センサで検出された変位に応じた舵面の制御を禁止する
    操縦システム。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の操縦システムにおいて、
    操縦者による操作に応じて確認信号を出力する確認スイッチを更に具備し、
    前記フライトコントロールコンピュータは、前記確認信号に基づいて前記切り離しコマンドを出力する
    操縦システム。
  11. 第1操縦桿と、前記第1操縦桿と異なる第2操縦桿とを機械的に連結し、前記第1操縦桿からの力を前記第2操縦桿へ伝達するリンク機構を切り離す方法において、
    第1センサが、前記第1操縦桿に対して外部から加わる力を検出するステップと、
    第2センサが、前記第1操縦桿から前記リンク機構に伝達される力を検出するステップと、
    前記第1センサで検出された力と前記第2センサで検出された力とに基づいて前記第1操縦桿において固着が発生したかどうかを判定するステップと、
    前記固着の判定ステップにおいて、第1操縦桿において前記固着が発生したと判定すると切り離しコマンドを出力するステップと、
    前記切り離しコマンドに応じて、前記第1操縦桿と前記第2操縦桿との連結を切り離すように前記リンク機構を切断するステップと、
    を具備する操縦桿リンク切り離し方法。
  12. 請求項11に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    前記固着の判定ステップは、
    前記第1センサで検出された力と前記第2センサで検出された力の差を算出するステップと、
    前記力の差が基準値以上である場合、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定するステップと、
    を備える操縦桿リンク切り離し方法。
  13. 請求項11又は12に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    前記固着の判定ステップは、
    前記第1センサで検出された力と前記第2センサで検出された力の差を算出するステップと、
    前記力の差が前記基準値以上である回数を計数するステップと、
    前記回数が、所定の回数を超える場合、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定するステップと、
    を備える操縦桿リンク切り離し方法。
  14. 請求項11から13のいずれか1項に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    前記第1センサが、第1操縦桿に対して外部から加わる力を検出するステップは、
    第1ロールセンサが、前記第1操縦桿に対するロール方向の力を検出するステップと、
    第1ピッチセンサが、前記第1操縦桿に対するピッチ方向の力を検出するステップと、
    を備え、
    前記第2センサが、前記第1操縦桿から前記リンク機構に伝達される力を検出するステップは、
    第2ロールセンサが、前記リンク機構に伝達される前記第1操縦桿に対するロール方向の力を検出するステップと、
    第2ピッチセンサが、前記リンク機構に伝達される前記第1操縦桿に対するピッチ方向の力を検出するステップと、
    を備え
    前記固着の判定ステップは、
    前記第1ロールセンサで検出された力と前記第2ロールセンサで検出された力との差が第1基準値以上である場合、又は前記第1ピッチセンサで検出された力と前記第2ピッチセンサで検出された力との差が第2基準値以上である場合、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定するステップを備える
    操縦桿リンク切り離し方法。
  15. 請求項11から14のいずれか1項に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    前記第1操縦桿と前記第2操縦桿の少なくとも一方に対し、反力を付与するステップを更に具備し、
    前記固着の判定ステップは、
    前記第1センサで検出された力と前記第2センサで検出された力の差から前記反力を減じた値を算出するステップと、
    前記力の差から前記反力を減じた値が前記基準値以上である場合、前記第1操縦桿において固着が発生したと判定するステップと、
    を備える操縦桿リンク切り離し方法。
  16. 請求項11から15のいずれか1項に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    オートパイロットモードの際、前記固着判定部が、固着の判定処理を停止するステップを更に具備する
    操縦桿リンク切り離し方法。
  17. 請求項11から16のいずれか1項に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    前記固着の判定ステップにおける固着判定結果を、パイロットが確認できる状態で出力するステップを更に具備する操縦桿リンク切り離し方法。
  18. 請求項11から17のいずれか1項に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    操縦者による操作に応じて判定信号を出力するステップを更に具備し、
    前記固着の判定ステップは、前記判定信号に基づいて前記固着の判定を開始するステップを備える
    操縦桿リンク切り離し方法。
  19. 請求項11から18のいずれか1項に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    前記第1操縦桿の変位を検出するステップと、
    前記検出された変位に応じて舵面を制御するステップと、
    を更に具備し、
    前記固着の判定ステップは、前記第1操縦桿において前記固着が発生したと判定すると、前記検出された変位に応じた舵面の制御を禁止する
    操縦桿リンク切り離し方法。
  20. 請求項11から19のいずれか1項に記載の操縦桿リンク切り離し方法において、
    操縦者による操作に応じて確認信号を出力するステップを更に具備し、
    前記切り離しコマンドを出力するステップは、前記確認信号に基づいて前記切り離しコマンドを出力するステップを備える
    操縦桿リンク切り離し方法。
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