JP2009194435A - 送信機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タイミング情報取得手段11、25が送信対象となるデータのオン状態及びオフ状態のタイミングに関する情報を取得し、歪補償手段3が送信対象となるデータに対してプリディストーションによる歪補償を行い、増幅器6が歪補償が行われた後のデータの信号を増幅し、増幅信号取得手段21が増幅器から出力された信号を取得し、戻りデータ記憶手段24、25が取得されたタイミング情報に基づいて送信対象となるデータがオン状態の時に対応する時にのみ前記取得された信号のデータを戻りデータとして記憶し、歪補償制御手段25が記憶された戻りデータに基づいて増幅器から出力される信号に含まれる歪が小さくなるように歪補償の態様を制御する。
【選択図】 図1
Description
また、TDD方式(Time Division Duplex system)を用いて、送受信で同じ周波数の1波を使用して、時間軸を分割し、送受信を高速で切り替えてみかけ上の同時送受信を実現するシステムが実施されている。
本例の送信機は、インターフェース(I/F)部32と、歪補償部33と、D/A(Digital to Analog)変換器34と、アップコンバータ35と、電力増幅器36と、方向性結合器41と、ダウンコンバータ42と、A/D(Analog to Digital)変換器43と、戻りデータ記憶部44と、歪値演算部45を備えている。
BTS31から送られてくる送信データをI/F部32で受信して、I/F部32が後段の歪補償部33で処理可能なフォーマットに加工した送信データとして歪補償部33へ出力する。
歪補償部33では、後段の電力増幅器36の非線形歪を補償するために、歪値演算部45で計算された歪補償パラメータが設定され、これに基づいて歪補償した信号をD/A変換器34へ出力する。
電力増幅器36は、入力された信号を増幅して出力する。この出力信号は、例えば、アンテナ(図示せず)から無線送信される。
この場合に、電力増幅器36からの出力の歪検出を行うために、方向性結合器41で電力増幅器36からの出力の信号(一部)を取り出して、戻りデータの信号としてダウンコンバータ42へ出力する。
戻りデータ記憶部44は、入力された信号、すなわち、電力増幅器36からの戻りデータを記憶する。戻りデータ記憶部44で記憶された戻りデータは、歪値演算部45へ送られる。
具体的には、本発明では、例えば、送信信号を時分割で送信する場合において、送信データがオン状態に相当する戻りデータを取得して、適正な歪値を検出して、歪補償を行うことを可能とする。
すなわち、タイミング情報取得手段が、前記送信対象となるデータのオン状態及びオフ状態のタイミングに関する情報を取得する。歪補償手段が、前記送信対象となるデータに対して、プリディストーションによる歪補償を行う。増幅器が、前記歪補償手段により歪補償が行われた後のデータの信号を増幅する。増幅信号取得手段が、前記増幅器から出力された信号(例えば、当該信号の一部)を取得する。戻りデータ記憶手段が、前記タイミング情報取得手段により取得されたタイミング情報に基づいて、前記送信対象となるデータがオン状態の時に対応する時にのみ、前記増幅信号取得手段により取得された信号のデータを戻りデータとして記憶する。歪補償制御手段が、前記戻りデータ記憶手段により記憶された戻りデータに基づいて、前記増幅器から出力される信号に含まれる歪が小さくなるように、前記歪補償手段により行われる歪補償の態様を制御する。
また、送信対象となるデータのオン状態及びオフ状態のタイミングに関する情報としては、種々な情報が用いられてもよく、例えば、送信対象となるデータそのもののタイミングの情報と、送信対象となるデータが送信系やフィードバック系で処理されることによる遅延時間の情報との両方を考慮した情報や、或いは、これら両方の別個な情報を用いることができる。要は、送信対象となるデータがオン状態の時に対応する時にのみ、戻りデータが記憶されればよい。
また、送信対象となるデータのオン状態及びオフ状態のタイミングに関する情報に基づいて、戻りデータを記憶する時(例えば、期間)を制御する態様としては、種々な態様が用いられてもよい。
また、歪補償の態様を制御する手法としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、歪補償手段により使用される歪補償のためのパラメータの値を変更するような手法を用いることができる。
図1には、本発明の一実施例に係る送信機の構成例を示してあり、また、BTS(基地局)1を示してある。
本例の送信機は、インターフェース(I/F)部2と、歪補償部3と、D/A変換器4と、アップコンバータ5と、電力増幅器6と、TDD信号生成部11と、方向性結合器21と、ダウンコンバータ22と、A/D変換器23と、戻りデータ記憶部24と、歪値演算部25を備えている。
また、本例の送信機が設けられる無線通信システムでは、TDD方式を用いて、送受信で同じ周波数の1波を使用して、時間軸を分割し、送受信を高速で切り替えてみかけ上の同時送受信を実現することが行われる。
本例の送信機では、時分割データを送信する。
BTS1は、送信データと、送信データに同期した送信オン/オフ(On/Off)情報をI/F部2へ送信する。ここで、送信オン/オフ情報は、送信データのオン状態及びオフ状態を識別することを可能とする情報である。
I/F部2は、BTS1から送信データと送信オン/オフ情報を受信して、送信データについては後段の歪補償部3で処理可能なフォーマットに加工した送信データとして歪補償部3へ出力し、送信オン/オフ情報については後段のTDD信号生成部11で処理可能なフォーマットに加工した送信オン/オフ情報としてTDD信号生成部11へ出力する。
なお、この時、TDD信号生成部11に入力される信号(送信オン/オフ情報の信号)としては、例えば、送信のオン/オフを示すタイミング信号が用いられてもよく、或いは、このようなタイミング信号を生成するためのパラメータ情報が用いられてもよい。
歪補償部3は、I/F部2から入力された送信データに対して、設定された歪補償パラメータに基づいて歪補償を行い、その結果(歪補償した信号)をD/A変換器4へ出力する。
D/A変換器4は、歪補償部3から入力された歪補償後の信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換して、アップコンバータ5へ出力する。
電力増幅器6は、アップコンバータ5から入力された信号を増幅して出力する。この出力信号は、例えば、アンテナ(図示せず)から無線送信される。
ここで、電力増幅器6では増幅の際に非線形歪が発生し、この非線形歪が歪補償部3で発生させられた予歪(プリディストーションによる歪補償のための歪)により打ち消され、理想的には、非線形歪がなくなる。
ダウンコンバータ22は、方向性結合器21から入力された信号を、周波数変換(ダウンコンバート)により、サンプリング可能な中間周波数(IF)の信号へ変換して、A/D変換器23へ出力する。
A/D変換器23は、ダウンコンバータ22から入力された信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換して、戻りデータ記憶部24へ出力する。
この時、データオン/オフ信号は送信データに同期しているため、本例では、戻りデータのタイミングに合わせるためには、歪補償部3、D/A変換器4、アップコンバータ5、電力増幅器6、方向性結合器7、ダウンコンバータ22、A/D変換器23による遅延を考慮して、データオン/オフ信号を遅延させる必要がある。
本例では、歪値演算部25が、予め、その遅延情報をTDD信号生成部11に対して設定する。TDD信号生成部11は、歪値演算部25により設定された遅延情報に基づいて、データオン/オフ信号を遅延させる。
戻りデータ記憶部24は、予め決められたデータ数の戻りデータを記憶した後に、記憶処理の終了を歪値演算部25へ通知(報告)する。
戻りデータ記憶部24は、記憶した戻りデータ(格納データ)を歪値演算部25へ出力する。
なお、歪補償パラメータとしては、例えば、歪補償部3において発生させる予歪の特性(例えば、振幅や位相や周波数などの1つ以上)を制御するためのパラメータが用いられる。
図2(a)には送信オン/オフのタイミングの一例を示してあり、図2(b)にはレベル信号を用いたデータオン/オフ信号(1)の一例を示してあり、図2(c)にはパルス信号を用いたデータオン/オフ信号(2)の一例を示してある。なお、横軸は時間を表しており、タイミングチャートとなっている。
本例では、図2(a)に示されるように、送信オン/オフ情報の信号としてレベル信号を用いており、オン(On)の状態を“ハイ(High)”で表し、オフ(Off)の状態を“ロウ(Low)”で表す。
本例では、図2(b)に示されるように、データオン/オフ信号において、オン(On)の状態を“ハイ(High)”で表し、オフ(Off)の状態を“ロウ(Low)”で表す。
これに応じて、戻りデータ記憶部24は、決められたデータ数の戻りデータを記憶した後に、記憶処理終了を歪値演算部25へ報告する。
一方、歪値演算部25は、戻りデータ記憶部24から記憶処理終了の報告を受けて、データオン/オフ信号を確認したときに、オフ状態(ロウ)である場合には、記憶した戻りデータがオン/オフ状態(オン状態とオフ状態)で混在していると判断し、歪値の演算処理を行わずに、データオン/オフ信号の監視状態へ移行する。
歪値演算部25は、データオン/オフ信号を割込信号のエッジとして検出し、このとき、戻りデータ記憶部24ヘデータの記憶開始指示を出す。
これに応じて、戻りデータ記憶部24は、決められたデータ数の戻りデータを記憶した後に、記憶処理終了を歪値演算部25へ報告する。
ここで、本例の場合には、データオン/オフ信号を構成するパルス信号の出力から戻りデータの記憶処理終了までの時間は、必ず戻りデータがオン状態でなくてはならない。この理由は、戻りデータの記憶処理中に戻りデータがオフ状態になると、記憶された戻りデータがオン/オフ状態(オン状態とオフ状態)の混在したものとなり、適正な歪値を計算できなくなるためである。
具体的には、例えば、1回のデータオン区間に1度のデータオン/オフ信号のパルス出力であれば問題ないが、データのオン区間中に複数回のデータを記憶して歪値の計算をする場合には、複数のパルス出力が必要となるため、戻りデータの記憶処理の処理時間を予め考慮して出力する必要がある。
そこで、本例では、データのオン状態において有効な戻りデータを記憶することができる送信時間が確保されている場合に、TDD信号生成部11がデータオン/オフ信号のパルス信号を出力する。
図3(1)には、データのオン区間に一度だけデータを取得して歪補償を行う場合について、(a)送信のオン/オフのタイミングと、(b)戻りデータのオン/オフのタイミングと、(c)データオン/オフ信号(パルス)の一例を示してある。横軸は時間を表している。
このように、データのオン区間でデータ取得を1回だけ行い、歪補償を1回行う場合には、例えば、データオンの始まりをパルス信号で歪値演算部25へ伝えればよい。データオン区間に対して取得区間が短くても或いは長くても、データオン区間に収まっていればよい。
また、この場合には、パルス信号の割込によって取得データの先頭タイミングを伝えることが行われるため、予め、データのオン区間の時間を考慮して、何回データを取得するか(パルスの出力数)を計算して決めておく必要がある。これにより、図3(2)(c)に示されるように戻りデータにおいてデータオン/オフ区間が混在してしまうこと(NGケース)を回避することができ、図3(2)(d)に示されるように、データオン区間のみで戻りデータを取得すること(正常ケース)が実現される。
これに関する他の構成例として、TDD信号生成部11から出力されるデータオン/オフ信号を(戻りデータではなく)送信データのオン/オフにタイミングを合わせて、前記した遅延情報を歪値演算部25が戻りデータ記憶部24に設定し、戻りデータ記憶部24が歪値演算部25から記憶開始指示があったときから設定された遅延情報に基づく遅延時間分遅れたタイミングで記憶を開始する構成とすることも可能であり、これにより、戻りデータのオン区間で戻りデータを適正に記憶することが可能である。
この場合に、一例として、歪値演算部25からTDD信号生成部11へ遅延情報を設定して、TDD信号生成部11がデータオン/オフ信号を戻りデータのオン/オフにタイミングを合わせることで、有効データのみを取得して歪補償することを実現する。
更に他の一例として、TDD信号生成部11から出力されるデータオン/オフ信号を送信データのオン/オフにタイミングを合わせて、歪値演算部25からの記憶開始指示のタイミングを遅延時間分遅らせることで、有効データのみを取得して歪補償することを実現する。
本例では、図1に示されるような送信機において、送信データがオン状態に相当する戻りデータを取得する際のデータ取得方法の一例として、図2(b)に示されるようにデータオン/オフ信号としてレベル信号を用いた場合について詳しく説明する。
なお、図4(a)、(b)では、送信データや戻りデータについて、色付けしてある部分がデータオンの区間である。
データオン/オフ信号は、図4(c)に示されるように、戻りデータに合わせて、送信データがオン状態である間は信号レベルがハイ(High)状態であり、送信データがオフ状態である間は信号レベルがロウ(Low)状態であるレベル信号であるとする。
このような構成により、送信データのオン/オフの区間を判断して、オン状態のデータのみを取得することができる。
(2−1)図5のタイミングチャートを参照して、本例における第1のデータ取得方法について説明する。本例の方法では、1つのデータオン区間内に数回戻りデータを取得する。
図5には、(a)送信データ、(b)歪補償パラメータの計算に使用する戻りデータ、(c)送信データのオン/オフ情報を伝えるためのデータオン/オフ信号、(d)歪値演算部25がデータオン/オフ信号を監視する動作、(e)戻りデータ記憶部24の動作、(f)歪値演算部25による歪補償パラメータの計算(演算)動作について、それぞれのタイミングの一例を示してある。
図5(c)に示されるように、TDD信号生成部11は、送信オン/オフ情報と遅延設定からデータオン/オフ信号を作成して、歪値演算部25へ送信する。
図5(d)に示されるように、歪値演算部11は、データオン/オフ信号のレベルをデータオン/オフ信号監視タイミングで監視し、オン状態であれば戻りデータ記憶部24に対して記憶開始指示を行う。
図5(f)に示されるように、歪値演算部25は、戻りデータ記憶部24から戻りデータを受信すると、データオン/オフ信号のレベルをデータオン/オフ信号監視タイミングでチェックしてオン状態が継続されていれば、取得した戻りデータから歪補償パラメータを計算して歪補償部3に対して設定する。
一方、歪値演算部25が戻りデータ記憶部24からの戻りデータを受信した後に、データオン/オフ信号のレベルをチェックしてオフ状態になっていた場合には、取得した戻りデータのタイミングにはデータオン状態とデータオフ状態が混在しているため、歪補償パラメータの計算を行わずに、データオン/オフ信号の状態監視を行う。
このような方法を実行することにより、1つのデータオン区間内で戻りデータの取得と歪補償パラメータの更新を複数回行うことができ、このため、歪補償の収束時間を短縮することができる。
図6には、(a)送信データ、(b)歪補償パラメータの計算に使用する戻りデータ、(c)送信データのオン/オフ情報を伝えるためのデータオン/オフ信号、(d)歪値演算部25がデータオン/オフ信号を監視する動作、(e)戻りデータ記憶部24の動作、(f)歪値演算部25による歪補償パラメータの計算(演算)動作について、それぞれのタイミングの一例を示してある。
図6(c)に示されるように、TDD信号生成部11は、送信データに関する情報(本例では、送信オン/オフ情報)からデータオン/オフ信号を作成して歪値演算部25へ送信する。このとき、設定遅延量を(A[sec]+n[sec])とする。A[sec]は送信データと戻りデータとの間の遅延時間であり、n[sec]は戻りデータ記憶部24により取得することが可能なデータ時間であるとする。
これに応じて、図6(e)に示されるように、戻りデータ記憶部24は、1度に取得することが可能なデータ時間n[sec]分の戻りデータを記憶して、歪値演算部25へ戻りデータを送信する。
歪値演算部25は、データオン/オフ信号のレベルがオフからオンへ変化するのを監視して、オフからオンへ変化すると設定遅延量を変えながらこのような手順を繰り返して行う。
図7には、連続したデータオン区間について、図6と同様なタイミングチャートの一例を示してある。なお、図7(a)〜(f)に示される項目は、それぞれ、図6(a)〜(f)に示される項目と同様である。
図7の例では、図7(c)に示されるように、連続したデータオン区間について、順次、設定遅延量を(A[sec]+n[sec])、(A[sec]+3n[sec])、(A[sec]+4n[sec])といったように変化させることにより、データオン区間内にある所望のデータを取得している。
図8の例では、図8(c)に示されるように、連続したデータオン区間について、順次、設定遅延量を(A[sec]+1[サンプル])、(A[sec]+5[サンプル])、(A[sec]+10[サンプル])といったように変化させることにより、より細かい時間間隔でデータを取得している。
なお、本例では、1サンプルに相当する時間はn[sec]よりも短いとする。
図9には、(a)送信データ、(b)歪補償パラメータの計算に使用する戻りデータ、(c)1個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(d)2個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(e)3個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(f)4個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(g)x(ここでは、xは5以上の整数値)個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作について、それぞれのタイミングの一例を示してある。
図9(a)に示される送信データと図9(b)に示される戻りデータとしては、図示される信号が繰り返されるとする。
図9中の“(1)”〜“(4)”は時間の流れを表しており、図9(c)〜(g)は時間的に繋がっている動作であるとする。
次に、図9(d)に示されるように、2個目のデータオン/オフ信号がオフからオンになったことを検出すると、オン区間の先頭からn[sec]離れた場所からデータの取得が開始される。
このように、時間の経過につれて、先頭からn[sec]ずつデータの取得位置を変えることにより、最終的には、図9(g)に示されるように、最後の部分のデータを取得して、データオン区間内にある全てのタイミングのデータを取得することができる。
図10には、(a)送信データ、(b)歪補償パラメータの計算に使用する戻りデータ、(c)1個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(d)2個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(e)3個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(f)4個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(g)x(ここでは、xは5以上の整数値)個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作について、それぞれのタイミングの一例を示してある。
図10(a)に示される送信データと図10(b)に示される戻りデータとしては、図示される信号が繰り返されるとする。
図10中の“(1)”〜“(4)”は時間の流れを表しており、図10(c)〜(g)は時間的に繋がっている動作であるとする。
次に、図10(d)に示されるように、2個目のデータオン/オフ信号がオフからオンになったことを検出すると、オン区間の先頭から1[サンプル]離れた場所からデータの取得が開始される。
このように、時間の経過につれて、先頭から1[サンプル]ずつデータの取得位置を変えることにより、最終的には、図10(g)に示されるように、最後の部分のデータを取得して、データオン区間内にある全てのタイミングのデータを取得することができる。
なお、本例では、1サンプルに相当する時間はn[sec]よりも短いとする。
他の一構成例として、本例の送信機では、TDD信号生成部11に設定される設定遅延量を、データオン区間の先頭から順番に1[サンプル]単位で変化させて設定して、戻りデータを取得し、これにより、最終的に戻りデータのオン区間にある全てのタイミングでデータを取得する。
本例では、図1に示されるような送信機において、送信データがオン状態に相当する戻りデータを取得する際のデータ取得方法の一例として、図2(c)に示されるようにデータオン/オフ信号としてパルス信号を用いた場合について詳しく説明する。
なお、図11(a)、(b)では、送信データや戻りデータについて、色付けしてある部分がデータオンの区間である。
データオン/オフ信号は、図11(c)に示されるように、戻りデータに合わせて、送信データがオン状態となる先頭のパルス信号であるとする。また、データのオン区間の時間の情報が予め設定されており、送信データの先頭を示すパルス信号とデータのオン区間の時間を考慮して、送信データのオン/オフの区間が判断される。
このような構成により、送信データのオン/オフの区間を判断して、オン状態のデータのみを取得することができる。
(3−1)図12のタイミングチャートを参照して、本例における第1のデータ取得方法について説明する。本例の方法では、1つのデータオン区間内に数回戻りデータを取得する。
図12には、(a)送信データ、(b)歪補償パラメータの計算に使用する戻りデータ、(c)データオン/オフ信号であるパルス信号が発生するとき(例えば、オフからオンへ変化する立ち上がりのとき)に発生させられる歪値演算部25へのエッジ検出割込(本例では、Lowアクティブ)、(d)戻りデータ記憶部24の動作、(e)歪値演算部25による歪補償パラメータの計算(演算)動作について、それぞれのタイミングの一例を示してある。
TDD信号生成部11は、送信オン/オフ情報と遅延設定からデータオン/オフ信号を作成して、歪値演算部25へ送信する。
図12(d)に示されるように、戻りデータ記憶部24は、1度に取得することが可能なデータ時間n[sec]分のデータを記憶して、歪値演算部25へ戻りデータを送信する。
そして、歪値演算部25は、歪補償パラメータを歪補償部3に設定した後に、再度、データオン/オフ信号であるパルス信号に対応したエッジ検出割込を受信すると、再度、上記と同様な手順を繰り返して行う。
このような方法を実行することにより、オン区間内にある戻りデータを確実に取得することができる。
図13には、(a)送信データ、(b)歪補償パラメータの計算に使用する戻りデータ、(c)データオン/オフ信号であるパルス信号が発生するとき(例えば、オフからオンへ変化する立ち上がりのとき)に発生させられる歪値演算部25へのエッジ検出割込(本例では、Lowアクティブ)、(d)戻りデータ記憶部24の動作、(e)歪値演算部25による歪補償パラメータの計算(演算)動作について、それぞれのタイミングの一例を示してある。
TDD信号生成部11は、送信データに関する情報(本例では、送信オン/オフ情報)からデータオン/オフ信号を作成して歪値演算部25へ送信する。このとき、設定遅延量を(A[sec]+n[sec])とする。A[sec]は送信データと戻りデータとの間の遅延時間であり、n[sec]は戻りデータ記憶部24により取得することが可能なデータ時間であるとする。
これに応じて、図13(d)に示されるように、戻りデータ記憶部24は、1度に取得することが可能なデータ時間n[sec]分の戻りデータを記憶して、歪値演算部25へ戻りデータを送信する。
歪値演算部25は、データオン/オフ信号であるパルス信号に対応したエッジ検出割込を受信し、設定遅延量を変えながら、上記の手順を繰り返して行う。
図14には、連続したデータオン区間について、図13と同様なタイミングチャートの一例を示してある。なお、図14(a)〜(e)に示される項目は、それぞれ、図13(a)〜(e)に示される項目と同様である。
図14の例では、連続したデータオン区間について、順次、設定遅延量を(A[sec]+n[sec])、(A[sec]+3n[sec])、(A[sec]+4n[sec])といったように変化させることにより、データオン区間内にある所望のデータを取得している。
図15の例では、連続したデータオン区間について、順次、設定遅延量を(A[sec]+1[サンプル])、(A[sec]+5[サンプル])、(A[sec]+10[サンプル])といったように変化させることにより、より細かい時間間隔でデータを取得している。
なお、本例では、1サンプルに相当する時間はn[sec]よりも短いとする。
図9には、(a)送信データ、(b)歪補償パラメータの計算に使用する戻りデータ、(c)1個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(d)2個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(e)3個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(f)4個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(g)x(ここでは、xは5以上の整数値)個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作について、それぞれのタイミングの一例を示してある。
図9(a)に示される送信データと図9(b)に示される戻りデータとしては、図示される信号が繰り返されるとする。
図9中の“(1)”〜“(4)”は時間の流れを表しており、図9(c)〜(g)は時間的に繋がっている動作であるとする。
次に、図9(d)に示されるように、2個目のデータオン/オフ信号であるパルス信号に対応したエッジ検出割込を認識すると、オン区間の先頭からn[sec]離れた場所からデータの取得が開始される。
このように、時間の経過につれて、先頭からn[sec]ずつデータの取得位置を変えることにより、最終的には、図9(g)に示されるように、最後の部分のデータを取得して、データオン区間内にある全てのタイミングのデータを取得することができる。
図10には、(a)送信データ、(b)歪補償パラメータの計算に使用する戻りデータ、(c)1個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(d)2個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(e)3個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(f)4個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作、(g)x(ここでは、xは5以上の整数値)個目のデータオン/オフ信号に対する戻りデータ記憶部24の動作について、それぞれのタイミングの一例を示してある。
図10(a)に示される送信データと図10(b)に示される戻りデータとしては、図示される信号が繰り返されるとする。
図10中の“(1)”〜“(4)”は時間の流れを表しており、図10(c)〜(g)は時間的に繋がっている動作であるとする。
次に、図10(d)に示されるように、2個目のデータオン/オフ信号であるパルス信号に対応したエッジ検出割込を認識すると、オン区間の先頭から1[サンプル]離れた場所からデータの取得が開始される。
このように、時間の経過につれて、先頭から1[サンプル]ずつデータの取得位置を変えることにより、最終的には、図10(g)に示されるように、最後の部分のデータを取得して、データオン区間内にある全てのタイミングのデータを取得することができる。
なお、本例では、1サンプルに相当する時間はn[sec]よりも短いとする。
他の一構成例として、本例の送信機では、TDD信号生成部11に設定される設定遅延量を、データオン区間の先頭から順番に1[サンプル]単位で変化させて設定して、戻りデータを取得し、これにより、最終的に戻りデータのオン区間にある全てのタイミングでデータを取得する。
また、他の構成例として、送信データのオン/オフ情報を伝えるためのデータオン/オフ信号としてレベル信号を用いて、データオン/オフ信号(レベル信号)のエッジ(例えば、オフからオンへ変化する立ち上がりのエッジ)を検出したときにエッジ検出割込を発生させるような構成を用いることも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (1)
- 送信対象となるデータがオン状態の時とオフ状態の時がある送信機において、
前記送信対象となるデータのオン状態及びオフ状態のタイミングに関する情報を取得するタイミング情報取得手段と、
前記送信対象となるデータに対してプリディストーションによる歪補償を行う歪補償手段と、
前記歪補償手段により歪補償が行われた後のデータの信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器から出力された信号を取得する増幅信号取得手段と、
前記タイミング情報取得手段により取得されたタイミング情報に基づいて、前記送信対象となるデータがオン状態の時に対応する時にのみ、前記増幅信号取得手段により取得された信号のデータを戻りデータとして記憶する戻りデータ記憶手段と、
前記戻りデータ記憶手段により記憶された戻りデータに基づいて、前記増幅器から出力される信号に含まれる歪が小さくなるように、前記歪補償手段により行われる歪補償の態様を制御する歪補償制御手段と、
を備えたことを特徴とする送信機。
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