JP2009194337A - 光半導体パッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化に伴うVCSELと光ファイバの光結合の低下を防ぎ、光出力の低下を抑えた光半導体パッケージを提供する。
【解決手段】光半導体パッケージ10は、キャンパッケージ12と、円筒状の樹脂からなるハウジング14と、ハウジング14を構成する材料と異なる材料で形成されハウジング14内に収容されるレンズ部材16とを有する。ハウジング14の第1の端部14aには、VCSEL30を含むキャンパッケージ12が結合され、第2の端部14bには、光ファイバ20が結合される。レンズ部材16は、ハウジング14の内壁14h、14iに接着剤等より固定されている。パッケージが高温になると、ハウジング14とレンズ部材16の熱膨張率の差により生じた熱応力がレンズ部材16に与えられ、レンズ部材16の屈折率が大きくなる。これにより、光ファイバ20の光結合の損失が抑制され、パッケージからの光出力の低下が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、面発光型半導体レーザ(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser diode:以下VCSELと呼ぶ)等の半導体レーザ素子からのレーザ光を光ファイバに結合する光半導体パッケージに関し、特に、温度変化による光出力の低下を抑制する技術に関する。
VCSELなど半導体レーザ素子を通信分野の光源に用いる場合、光源の信頼性や安定性を高めるため、半導体レーザ素子をパッケージ内に収容している。図10は、従来の光半導体パッケージの典型的な構成を示す概略断面図である。同図に示す光半導体パッケージ200は、ハウジング212とレンズ214とを一体化したレセプタクル210を有している。ハウジング212の一方の端部には、キャンパッケージ220が結合され、他方の端部には、光ファイバ230が挿入されている。このように、キャンパッケージ220とレセプタクル210とを固定した光半導体パッケージ200は、TOSA(Transmitter Optical Subassembly)と呼ばれている。
キャンパッケージ220は、その内部にVCSEL222を含み、VCSEL222から出射されたレーザ光は、レンズ214により集光され、光ファイバ230のコアに入射され、VCSEL222と光ファイバ230とが光結合される。
この他にも、VCSELを用いた光半導体パッケージに関する技術は、いくつかの特許文献により開示されている。特許文献1は、レンズと、ハウジングと、光電変換素子とを含み、レンズの一方が入射光をコリメートする機能を有し、他方が意図的に収差をつけて光ファイバを結合するサブアセンブリに関する技術を開示している。意図的にZ方向に収差をつけ、Z方向の調芯を省くことで、アライメント工程を簡略化している。
特許文献2は、レンズとハウジングとを一体化し、光デバイスを収納する空間が形成されたサブアセンブリに関する技術を開示している。これにより、小型化、低コスト化を可能にしている。
特許文献3は、レンズを樹脂によりインサート成形した一次成形ピースを作製した後、さらにインサート成形してハウジング形状となるように二次成形するような二段階成形の製造方法を開示している。レンズとハウジングを同一の材料により形成することで、低コスト化を図っている。
米国特許5537504号 米国特許6302596号 特開平11−54849号
図11は、VCSEL単体の常温での光出力特性を示すグラフであり、図12は、VCSELをパッケージした後の常温での光出力特性を示すグラフである。VCSELをキャン(TO−can)やTOSAなどにパッケージすると、サーマルロールオーバーポイント、すなわち最大光出力を得るための駆動電流が低下するという問題がある。VCSEL単体では、図11に示すように最大光出力が3.7mWであるが、その時の駆動電流が21.5mAであり、キャン封止されたパッケージでは、最大光出力が0.98mAであるが、その時の駆動電流は22mAである。ところが、TOSAでは、最大光出力0.58mW時の駆動電流が18mAにまで低下してしまう。
VCSELを常温で駆動する場合、その駆動電流は、サーマルロールオーバーポイントの電流値よりも十分に小さい。他方、VCSELを高温で駆動する場合には、図11および図12に示す光出力特性のグラフは右側にシフトし、常温のときと同等の光出力を得るためには、駆動電流を大きくしなければならない。しかしながら、図12に示すように、VCSELをパッケージした場合には、たとえ駆動電流を大きくしても、その最大光出力が規定の光出力に達しないという問題がある。これは、VCSELの駆動電流を大きくすると、VCSELから放射されるレーザ光の広がり角が大きくなり、レーザ光がレンズ(例えば、図10のレンズ214)の周縁部分に入射され、周縁部分のレーザ光の屈折が不十分となり、収差等の影響により光ファイバーへ適切に入射される光量が低下してしまうためである。特に、マルチモードのVCSELの場合は、シングルモードと比較して広がり角が大きいため、光量の損失が大きくなってしまう。
本発明は、このような課題を解決するものであり、広い温度範囲において光出力の低下を抑制した光半導体パッケージを提供することを目的とする。
本発明に係る光半導体パッケージは、第1の熱膨張係数を有する第1の樹脂から形成され、第1の端部と当該第1の端部と対向する第2の端部とを有し、第1および第2の端部にはそれぞれ第1および第2の開口部が形成され、第1の端部と第2の端部の間には内部空間が形成されているハウジングと、半導体レーザ素子を支持する支持部材と、第1の熱膨張係数と異なる第2の熱膨張係数を有する光透過性の第2の樹脂から形成され、前記ハウジングの内壁の一部と接触するように前記内部空間内に配されたレンズ部材とを有し、前記支持部材は、前記半導体レーザ素子が前記第1の開口部内に位置するように前記第1の端部に結合され、前記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光はレンズ部材を透過して前記第2の開口部へ導かれる。
支持部材は、例えば半導体レーザ素子を搭載するステムである。さらに支持部材は、半導体レーザ素子を封止するようなキャップを含むことができる。前記レンズ部材は、前記支持部材上の半導体レーザ素子を封止するものであってもよい。好ましくは前記第1の樹脂はエポキシ樹脂であり、前記第2の樹脂は、ポリカーボネートである。あるいは前記第1の樹脂はシリコーン樹脂であり、前記第2の樹脂はポリカーボネートである。好ましくは、前記第1の樹脂の第1の熱膨張係数は、前記第2の樹脂の第2の熱膨張係数よりも大きく、前記ハウジングと前記レンズ部材の熱膨張係数の差により前記レンズ部材に応力が与えられたとき、前記第2の樹脂の屈折率は大きくなる。好ましくは、前記第2の樹脂は、光弾性係数が30×10−12/Pa以上であり、屈折率の変化は、0.003以上である。
好ましくは前記レンズ部材は、前記半導体レーザ素子からのレーザ光を入射する入射面と、当該入射面に対向する出射面と、前記入射面と前記出射面とを連結する外周面とを含み。好ましくは外周面は、前記内壁の一部に接着剤により固着されている。好ましくは第2の開口部には、光ファイバが結合される。また、半導体レーザ素子は、マルチモードのレーザ光を出射する面発光型半導体レーザである。
本発明によれば、ハウジングと熱膨張係数の異なるレンズ部材をハウジング内に設け、高温時に両者の熱膨張係数の差によって生じる応力をレンズ部材に与えることで、レンズ部材の屈折率を大きくなるように変化させ、実質的にレンズ部材の開口数を大きくする。これにより、半導体レーザ素子から出射されたレーザ光がレンズ部材によって効果的に屈折されて第2の開口部へ導かれ、第2の開口部における光出力の低下を抑制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施例に係る光半導体パッケージの概略構成を示す断面図、図1(b)はハウジングの断面図である。第1の実施例に係る光半導体パッケージ10は、VCSELを含むキャンパッケージ12と、円筒状の樹脂から構成されたハウジング14と、ハウジング14内に収容されたレンズ部材16とを有する。
ハウジング14は、エポキシ等の樹脂をモールド成型することによって構成され、図1(b)に示すように、第1の端部14aと、当該第1の端部14aと対向する第2の端部14bとを有する。第1の端部14aと第2の端部14bとの間には、内部空間14cが形成されている。第1の端部14aには、円形状の第1の開口14dが形成され、第2の端部14bには、第1の開口14dよりも径の小さな第2の開口14eが形成されている。内部空間14cは、第1の開口14dおよび第2の開口14eにそれぞれ接続され、両者の境界に段差面14fを有している。さらに第2の開口14e内には、内径を幾分小さくした係止部14gが形成されている。
キャンパッケージ12は、レーザ光を出射するVCSEL30と、VCSEL30を搭載する円盤状のステム32と、ステム32上のVCSEL30を封止するカップ状のキャップ34と、ステム32の底面側に取り付けられた導電性金属からなる複数のリード端子36とを含んでいる。キャップ34の上面中央には、円形の開口窓が形成され、開口窓には、平板ガラス34aが取り付けられている。リード端子36は、図示しない貫通孔を介してステム内に挿入され、VCSEL30の電極と電気的に接続される。ステム32は、VCSEL30を支持する支持部材として働くが、ステム32のみならずVCSELを封止するキャップ34もVCSEL30の支持部材として含めることができる。
キャンパッケージ12は、VCSEL30が第1の開口14d内に位置するように第1の端部14aに取り付けられている。例えば、ステム32の周縁部分を接着剤等を用いてハウジング14の第1の端部14aに固定することができる。このとき、VCSEL30の発光点は、第1の開口14dのほぼ中心に一致することが好ましい。また、第2の端部14bの第2の開口14e内には、光ファイバ20を保持するための円筒状のフェルール18が挿入される。フェルール18は、その内部に形成された貫通孔内に光ファイバ20のコア20aを保持する。フェルール18の先端は、第2の開口14e内の係止部14gに当接され、コア20aが第2の開口のほぼ中心に位置決めされている。
図2は、VCSELの典型的な構成を示す断面図である。VCSEL30は、n型のGaAs基板100の裏面にn側電極102を形成し、さらに基板100上に、n型のGaAsバッファ層104、Al組成の異なるn型のAlGaAs層を交互に重ねた下部DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ型反射鏡)106、活性領域108、周縁に酸化領域を含むp型のAlAsからなる電流狭窄層110、Al組成の異なるp型のAlGaAs層を交互に重ねた上部DBR112、p型のGaAsコンタクト層114を含む半導体層を積層している。積層された半導体層をエッチングすることにより円筒状のポスト(またはメサ)Pが形成されている。
ポストPの頂部には、層間絶縁膜116のコンタクトホールを介してコンタクト層114に接続されるAu/Ti等の導電性材料からなる環状のp側電極118が形成されている。p側電極118の中央に形成された開口は、レーザ光の出射窓となる。n側電極102とp側電極118間に、順方向バイアス電流を印加することで、例えば、850nmの近傍のマルチモードのレーザ光が出射窓から基板と垂直方向に出射される。出射されたレーザ光は、キャップ34の平板ガラス34aを介してレンズ部材16へ入射される。なお、キャンパッケージ12は、複数の発光スポットが形成されたマルチスポットタイプのVCSELを実装することもできる。
レンズ部材16は、ハウジング14を構成する樹脂と異なる樹脂をモールド成型することによって構成される。レンズ部材16を構成する樹脂は、光透過性を有し、ハウジング14の熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有することが望ましく、さらに応力が印加されたときに屈折率が変化する光弾性特性を有している。
レンズ部材16は、図3に示すように、VCSEL30からの光を入射する凸状の入射面40と、入射面40に接続された環状の平坦な面42と、平坦な面42からほぼ直角に延びる第1の接触面44と、第1の接触面44からほぼ直角に延びかつ平坦な面42と対向する第2の接触面46と、第2の接触面46からほぼ直角に延びる第3の接触面48と、第3の接触面に接続されかつ入射面40と対向する凸状の出射面50とを有する。
入射面40および出射面50の光軸は、VCSEL30の発光点およびコア20aの中心にそれぞれほぼ一致している。第1の接触面44は、図1(a)に示すようにハウジング14の円筒状の内壁14hに接触し、好ましくは、エポキシ系接着剤またはその他の方法等により内壁に面接触する状態で固定されている。第2の接触面46は、ハウジング14の内部空間の段差面14fに面接触し、第3の接触面48は、第2の端部の第2の開口の内壁14iに面接触する。好ましくは、常温(25℃)において、第1、第2、第3の接触面44、46、48とハウジング14との間には、熱膨張係数の差による熱応力は生じていない。パッケージ内の温度または周囲温度が高くなると、レンズ部材とハウジングとがそれぞれの熱膨張係数で熱膨張するが、第1の接触面44が内壁14hに固定されているため、レンズ部材16は、内壁14hによって熱応力を受ける。ハウジング14を構成する樹脂の熱膨張係数がレンズ部材16を構成する樹脂の熱膨張係数よりも大きい場合には、レンズ部材は、半径方向に引っ張られるような熱応力を受ける。ここでは、第2および第3の接触面46、48は、段差面14fおよび内壁14iと自由な状態で接触(つまり、接着剤等によって固定されていない)しているため、ハウジングによって熱応力を受けない。但し、第2、第3の接触面46、48を内壁に接着剤等により固定してもよく、この場合には、第2、第3の接触面46、48も同様に熱応力を受けることになる。
次に、高温時における光半導体パッケージの動作を説明する。半導体光パッケージが、例えば120℃等の高温下で使用されるとき、上記したように、ハウジングとレンズ部材との熱膨張係数の差によりレンズ部材16には熱応力が加えられる。図4(b)は、レンズ部材16が引っ張り方向に熱応力を受けたときの様子を示している。すなわち、レンズ部材16の光軸Cを中心に半径方向にはほぼ均一な引っ張り力Pが作用する。
レンズ部材16には、光弾性効果を有する物質が用いられるため、レンズ部材16に熱応力が与えられると、レンズ部材16の屈折率が大きくなる。レンズ部材16の屈折率を大きくすることができれば、これは、レンズ部材16の開口数を大きくすることに事実上等しい。
図5は、光弾性係数と屈折率変化との関係を示すグラフである。横軸は光弾性係数、縦軸は屈折率変化である。同図に示すように、光弾性係数が大きな物質であれば、光弾性効果によって屈折率の変化Δnも大きくなる。光弾性係数が30×10−12/Pa以上になると、屈折率の変化Δnが0.003以上となり、この変化量は、レンズ特性の変化となって現れる。よって、レンズ部材16の材料は、光弾性係数が30×10−12/Pa以上であることが望ましい。レンズ部材の開口数NAは、以下の式により導き出すことができる。
Figure 2009194337
図6は、本実施例のハウジングとレンズ部材を構成する樹脂の組合せを示している。図6に示すように、好ましい第1の具体例として、ハウジングの材料にエポキシ樹脂を用い、レンズ部材16の材料にポリカーボネートを用いる。エポキシ樹脂の熱膨張係数は、30×10−5/℃であり、ポリカーボネートの熱膨張係数は、7×10−5/℃である。さらに、ポリカーボネートは、光弾性特性を有し、光弾性係数は、100×10−12/Paであり、応力がゼロのときの屈折率nは、1.59である。上記した図5のグラフを参照すると、ポリカーボネートは、光弾性によって屈折率変化Δnが約0.011である。従って、レンズ部材16に熱応力が与えられたとき、ポリカーボネートの屈折率nは、1.59から1.60に変化する。
また、好ましい第2の具体例として、ハウジングの材料にシリコーン樹脂を用い、レンズ部材16の材料にポリカーボネートを用いることができる。シリコーン樹脂の熱膨張係数は、20×10−5/℃であり、第1の具体例のときと比較してレンズ部材16に加えられる熱応力は幾分小さくなる。
図7は、図6に示す具体例1、具体例2および比較例の光学特性を示すグラフであり、横軸は温度、縦軸は開口数NAの変化を示している。式(1)に従い開口数NAを算出するときのレンズの直径D(入射面の径)を1.60mm、レーザビーム径dを1.66mmとしている。図7のグラフから明らかなように、具体例1および具体例2では、パッケージ温度または周囲温度が上昇すると、これに比例して開口数の変化ΔNAが増加する。パッケージ温度が約120℃になると、具体例1では、ΔNAが、0.014、具体例2では、ΔNAが、0.008に増加している。他方、比較例は、ハウジングおよびレンズ部材にそれぞれポリエーテルイミドを用いており、パッケージ温度にかかわらず、開口数NAはほとんど変化しないことがわかる。
高温度下で光半導体パッケージを使用するとき、パッケージからの光出力の低下を抑えるため、VCSELを常温時よりも大きな駆動電流で駆動する。この際、VCSELからのレーザ光の広がり角は広がる。しかし、レンズ部材16の屈折率は、光弾性効果により大きくなり、開口数NAが大きくなるため、レンズ部材16の入射面40(図3を参照)の周縁部分に入射されたレーザ光は、光軸方向に向けてより大きく屈折され、さらに出射面50により屈折され、光ファイバ20のコア20aに効果的に入射される。これにより、従来と比較して光ファイバへの入射光量の損失が抑制され、VCSEL30と光ファイバ20の光結合効率を改善することができ、高温環境下における光半導体パッケージの光出力の低下を抑制することができる。
第1の実施例では、キャップ34によりVCSEL30を封止したキャンパッケージ12をハウジング14に結合させたが、必ずしもキャップ34は不要である。例えば、図4(a)に示すように、キャップ34を取り除いたステムをハウジング14の第1の端部14aに結合させてもよい。また、キャンパッケージ12は、VCSEL30の出力状態をモニターするための受光素子31を含むものであっても良い。
レンズ部材16の形状は、図1に示す形状に限られず、適宜変更することができ、例えば図4(a)に示すように、全面が凸状の入射面と、入射面に対向する平坦な出射面とを有するような平凸レンズ16aを用いたり、あるいは、球レンズ、非球面レンズ等のレンズ形状を用いることができ、そのようなレンズの側面をハウジング14の内壁に接合させることができる。また、レンズ部材は、図1に示したように必ずしも第2の開口14e内に挿入される必要はない。
さらに上記実施例では、レンズ部材16の第1の接触面44の全体をハウジングの内壁に面接触させるようにしたが、例えば、図4(c)に示すように、レンズ部材16の面内のX方向とY方向に複数の突出部52を形成し、これらの突出部52をハウジングの内壁に接合させるようにしてもよい。あるいは、図4(d)に示すように、ハウジングの内壁に複数の突出部54を形成し、これらの突出部54をレンズ部材の第1の接触部44に接合するようにしてもよい。突出部52、54は、レンズ部材の中心に回転対称の位置にあれば、レンズ部材にほぼ均等な熱応力を与えることができる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図8は、本発明の第2の実施例に係る光半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。第2の実施例に係る光半導体パッケージ10Aは、キャンパッケージを結合する代わりに、樹脂パッケージ60をハウジング14の第1の端部に結合している。樹脂パッケージ60は、1つのリード端子の先端に形成された台座上にダイアタッチ等を介してVCSEL30と受光素子31とを搭載し、VCSEL30および受光素子31を光透過性の樹脂62により封止している。樹脂62は、ハウジング14を構成する樹脂よりも小さな熱膨張係数を有し、かつ外力が加えられたときに光弾性特性により屈折率を変化させる。樹脂62は、例えば、図6に示したような具体例1、2に示すポリカーボネートを用いることができる。
樹脂62は、レーザ光を出射する凸状の出射面64と、出射面64に接続された外周面66とを含み、外周面66は、ハウジング14の第1の端部の第1の開口内に接着剤等により接合されている。このため、光半導体パッケージを高温環境下で使用するとき、樹脂62には外周方向に引っ張られるような熱応力が加えられ、樹脂62の屈折率が大きくなり、その開口数NAが大きくなる。これにより、VCSEL30のレーザ光の広がり角は大きくなるが、樹脂62の屈折率が大きくなるため、出射面64から出射されるレーザ光は、常温のときよりも大きく屈折され、その結果、光ファイバのコア20aに効率よく入射され、高温時の光出力の低下が抑制される。
図9は、第2の実施例に係る光半導体パッケージの温度変化と開口数の変化の関係を示すグラフである。第2の実施例においても、第1の実施例と同様に、温度が上昇するに従い樹脂62の開口数NAの変化が大きくなることがわかる。第2の実施例では、光半導体パッケージ内の温度が約120℃のとき、開口数NAは、0.008増加する。
以上のように本実施例によれば、ハウジングとレンズ部材を異なる材料とし、高温時にレンズ部材とレンズ部材を保持するハウジングの熱膨張係数の差に起因する応力をレンズ部材に与え、レンズ部材の屈折率を光弾性効果により上げることで高駆動電流下でもVCSELと光ファイバとの結合効率の低下を抑制することができる。従って、TOSA等のパッケージにおいても、高温時のサーマルロールオーバポイントが低下する減少を抑制することができ、その結果、高温時において良好な出力特性を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
上記実施例では、レンズ部材が引っ張られる方向の熱応力を与えるようにしたが、これとは反対に、圧縮方向の熱応力によって屈折率が大きくなる光弾性効果を樹脂であれば、レンズ部材の樹脂の熱膨張係数がハウジングの樹脂の熱膨張係数よりも大きくなるような組合せとしてもよい。
本発明に係る光半導体パッケージは、光情報処理や光高速データ通信等の各分野において利用することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施例に係る光半導体パッケージの概略構成を示す断面図、図1(b)はハウジングの断面図である。 VCSELの典型的な構成を示す断面図である。 図3(a)はレンズ部材の平面図、図3(b)はそのA−A線断面図である。 図4(a)は、第1の実施例の他の光半導体パッケージの構成を示す断面図、図4(b)は、高温時のレンズ部材の熱応力を説明する図、図4(c)、図4(d)は、レンズ部材の他の接合状態を説明する図である。 光弾性係数と屈折率変化との関係を示すグラフである。 第1の実施例におけるハウジングとレンズ部材にそれぞれ用いられる材料の組合せを示す図である。 図6に示す材料の組合せの開口数の変化と温度変化との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施例に係る光半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。 第2の実施例によるレンズ部材の開口数の変化と温度変化との関係を示すグラフである。 従来の光半導体パッケージを示す概略側面断面図である。 VCSEL単体の光出力特性を示すグラフである。 パッケージ後のVCSELの光出力特性を示すグラフである。
10:光半導体パッケージ 12:キャンパッケージ
14:ハウジング 14a:第1の端部
14b:第2の端部 14c:内部空間
14d:第1の開口 14e:第2の開口
14f:段差面 14g:係止部
14h:内壁 14i:内壁
16:レンズ部材 18:フェルール
20:光ファイバ 20a:コア
30:VCSEL 32:ステム
34:キャップ 34a:平板ガラス
36:リード端子 40:入射面
42:平坦な面 44:第1の接触面
46:第2の接触面 48:第3の接触面
50:出射面 52、54:突出部
60:樹脂パッケージ 62:樹脂
64:出射面 66:外周面

Claims (10)

  1. 第1の熱膨張係数を有する第1の樹脂から形成され、第1の端部と当該第1の端部と対向する第2の端部とを有し、第1および第2の端部にはそれぞれ第1および第2の開口部が形成され、第1の端部と第2の端部の間には内部空間が形成されているハウジングと、
    半導体レーザ素子を支持する支持部材と、
    第1の熱膨張係数と異なる第2の熱膨張係数を有する光透過性の第2の樹脂から形成され、前記ハウジングの内壁の一部と接触するように前記内部空間内に配されたレンズ部材とを有し、
    前記支持部材は、前記半導体レーザ素子が前記第1の開口部内に位置するように前記第1の端部に結合され、
    前記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光はレンズ部材を透過して前記第2の開口部へ導かれる、光半導体パッケージ。
  2. 前記レンズ部材は、前記支持部材上の半導体レーザ素子を封止する、請求項1に記載の光半導体パッケージ。
  3. 前記第1の樹脂は、エポキシ樹脂であり、前記第2の樹脂は、ポリカーボネートである、請求項1または2に記載の光半導体パッケージ。
  4. 前記第1の樹脂は、シリコーン樹脂であり、前記第2の樹脂は、ポリカーボネートである、請求項1または2に記載の光半導体パッケージ。
  5. 前記第1の樹脂の第1の熱膨張係数は、前記第2の樹脂の第2の熱膨張係数よりも大きく、前記ハウジングと前記レンズ部材の熱膨張係数の差により前記レンズ部材に応力が与えられたとき、前記第2の樹脂の屈折率は大きくなる、請求項1または2に記載の光半導体パッケージ。
  6. 前記第2の樹脂は、光弾性係数が30×10−12/Pa以上であり、屈折率の変化は、0.003以上である、請求項5に記載の光半導体パッケージ。
  7. 前記レンズ部材は、前記半導体レーザ素子からのレーザ光を入射する入射面と、当該入射面に対向する出射面と、前記入射面と前記出射面とを連結する外周面とを含み、前記外周面は、前記ハウジングの内壁の一部と接触する、請求項1または2に記載の光半導体パッケージ。
  8. 前記外周面は、前記内壁の一部に接着剤により固着されている、請求項7に記載の光半導体パッケージ。
  9. 前記第2の開口部には、光ファイバが結合される、請求項1または2に記載の光半導体パッケージ。
  10. 前記半導体レーザ素子は、マルチモードのレーザ光を出射する面発光型半導体レーザである、請求項1ないし9いずれか1つに記載の光半導体パッケージ。
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