JP2009192625A - 電気光学装置、駆動回路および電子機器 - Google Patents

電気光学装置、駆動回路および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】容量線132の電圧を変化させる場合に、横方向に発生する表示むらを抑える。
【解決手段】画素は、画素容量と、一端が画素電極に接続され他端が容量線132に接続された蓄積容量とを含む。容量線132は、1〜320行のそれぞれに対応して設けられ、容量線駆動回路150は、1〜320行のそれぞれにおいてTFT151、152、157の組を有する。あるi行目の走査線112が選択されるとき、i行目のTFT151、152の一方をオン、他方をオフとし、当該走査線の選択が終了した後にTFT151、152の一方をオフ、他方をオンに切り替えてi行目の容量線132を電圧変化させるとともに、再びi行目の走査線112が選択されるまで、切り替え後の状態を維持する。i行目のTFT157は、i行目の走査線が選択されるときにオンして、i行目のTFT151、152のうちオンするものと同じ電圧を、第3給電線183を介して給電する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶などの電気光学装置において容量線の電圧を変化させる場合に、横方向に発生する表示むらを抑える技術に関する。
液晶などの電気光学装置では、走査線とデータ線との交差に対応して画素容量が設けられる。この画素容量を駆動するに際し、データ線に供給されるデータ信号の電圧振幅を狭めるために、画素容量に並列して蓄積容量を設けるとともに、各行において蓄積容量を共通接続した容量線を、走査線の選択に同期させて2値電圧で駆動することにより、データ信号の電圧振幅を狭める技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−83943号公報参照
ところで、この技術では、画素容量への電圧書き込み時において、容量線の電圧が、ノイズ等の重畳によって所定の電圧から乖離してしまうと、当該容量線に対応した画素は、目的とする階調とならなくなる。1行の容量線には多数の画素に対応しており、これらの画素がすべて目標とする階調にならなくなるので、表示ムラが容量線・走査線の延在方向である横方向に沿って現れることになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的の1つは、容量線を2値電圧で駆動する構成において、横方向に発生する表示むらを抑える技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る電気光学装置の駆動回路は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記複数の走査線に対応して設けられた複数の容量線と、前記複数の走査線と前記複数のデータ線との交差に対応して設けられ、各々は、一端が前記データ線に接続されるとともに、前記走査線が選択されたときに前記一端と他端との間でオン状態となる画素スイッチング素子と、一端が前記画素スイッチング素子の他端に接続され、他端がコモン電極に接続された画素容量と、前記画素容量の一端と前記走査線に対応して設けられた容量線との間に電気的に介挿された蓄積容量と、を含む画素と、を有する電気光学装置の駆動回路であって、前記複数の走査線を所定の順番で選択する走査線駆動回路と、前記容量線の各々に対応して第1トランジスタ、第2トランジスタ、および補助トランジスタの組を有し、一の容量線に対応する前記第1トランジスタのソース電極は、第1電圧を給電する第1給電線または前記第1電圧とは異なる第2電圧を給電する第2給電線のいずれか一方に接続され、前記一の容量線に対応する前記第2トランジスタのソース電極は、前記第1給電線または前記第2給電線のいずれか他方に接続され、前記一の容量線に対応する前記補助トランジスタは、そのゲート電極が当該一の容量線に対応する前記走査線に接続され、そのソース電極が第3給電線に接続され、前記一の容量線に対応する前記第1トランジスタ、前記第2のトランジスタ、および前記補助トランジスタのドレイン電極同士が当該一の容量線に接続されて、前記一の容量線に対し、前記一の容量線に対応する一の走査線が選択される期間に、前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタのいずれか一方がオン状態になって、前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか一方を印加するとともに、前記補助トランジスタがオン状態になって、前記第3給電線に給電される前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか一方を印加し、当該一の走査線に対する選択が終了した後に、前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタのいずれか他方がオン状態になって、前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか他方を印加する容量線駆動回路と、選択された前記走査線に対応する画素に対し、当該画素の階調に応じた電圧のデータ信号を、前記データ線を介して供給するデータ線駆動回路と、を具備することを特徴とする。
この発明によれば、一の容量線は、自身に対応する走査線が選択される期間から、当該選択が終了した後に至ると、第1または第2電圧の一方から他方へと電圧変化する。このときに、蓄積容量に蓄積された電荷が画素容量に再配分されるので、画素容量に対して、データ信号に応じた値以上の電圧を保持させることができる。さらに、第1、第2トランジスタのオン抵抗が高くなっても、一の走査線が選択される期間では、第1、第3トランジスタとは別に補助トランジスタがオン状態になって当該一の走査線に対応する容量線に第1または第2電圧のいずれか一方を印加するので、画素容量および蓄積容量に電圧を書き込むとともに、容量線の電圧変化前の状態において、当該容量線に正しく第1または第2電圧のいずれか一方を印加することができる。
本発明において、奇数行の容量線に対応する第1トランジスタのソース電極は、前記第1給電線に接続され、前記奇数行の容量線に対応する第2トランジスタのソース電極は、前記第2給電線に接続され、偶数行の容量線に対応する第1トランジスタのソース電極は、前記第2給電線に接続され、前記偶数行の容量線に対応する第2トランジスタのソース電極は、前記第1給電線に接続され、前記一の走査線が選択される期間にオン状態となる前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタは、前記一の走査線の選択毎に交互に切り替えられる構成としても良い。この構成によれば、行毎に書込極性を反転することができる。
ここで、前記容量線駆動回路は、前記走査線の各々に対応して、第3乃至第6トランジスタを有し、前記一の走査線に対応する第3乃至第6トランジスタのゲート電極は、当該一の走査線に共通接続され、前記第3トランジスタおよび第5トランジスタのソース電極は、論理レベルが一方である信号線に接続され、前記第4トランジスタおよび第6トランジスタのソース電極は、前記論理レベルの反転レベルである反転信号線に接続され、前記一の容量線に対応する前記第1トランジスタは、そのゲート電極が当該一の容量線に対応する走査線よりも所定数だけ一方向に離間した走査線に対応する第3トランジスタのドレイン電極、および、当該一の容量線に対応する走査線よりも所定数だけ他方向に離間した走査線に対応する第6トランジスタのドレイン電極に接続され、前記一の容量線に対応する前記第2トランジスタは、そのゲート電極が当該一の容量線に対応する走査線よりも所定数だけ一方向に離間した走査線に対応する第4トランジスタのドレイン電極、および、当該一の容量線に対応する走査線よりも所定数だけ他方向に離間した走査線に対応する第5トランジスタのドレイン電極に接続された構成としても良い。この構成によれば、走査線を選択する順番を一方向とする場合のみならず、多方向とする場合にも適用可能となる。
一方、前記第3給電線は2本であって、2本のうち、一方には、前記第1または第2電圧のいずれか一方が給電され、他方には、前記第1または第2電圧のいずれか他方が給電され、奇数行の容量線に対応する補助トランジスタのソース電極は、前記第3給電線の一方に接続され、偶数行の容量線に対応する補助トランジスタのソース電極は、前記第3給電線の他方に接続された構成としても良い。この構成によれば、第3給電線を1本とするときと比較して、電圧の切り替わり頻度が低減するので、第3給電線に寄生する容量によって消費される電力を抑えることが可能となる。
また、本発明において、前記容量線駆動回路は、前記容量線の各々に対応した検出トランジスタと、演算回路と、を有し、前記一の容量線に対応する検出トランジスタは、そのゲート電極が当該一の走査線に接続され、そのソース電極が当該一の容量線に接続され、そのドレイン電極が検出線に接続され、前記演算回路は、前記検出線の電圧が前記第1電圧または前記第2電圧の一方となるように制御した電圧を、前記第1給電線または前記第2給電線の一方あるいは第3給電線、若しくは、前記第1給電線または前記第2給電線の一方と前記第3給電線と、に給電する構成としても良い。この構成によれば、一の容量線は、対応する走査線が選択される期間において、第1または第2電圧の一方に速やかに安定させることが可能となる。
なお、本発明は、電気光学装置の駆動回路のみならず、電気光学装置としても、さらには、当該電気光学装置を有する電子機器としても概念することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、電気光学装置10は、表示領域100の周辺に、走査線駆動回路140、容量線駆動回路150、データ線駆動回路190が配置するとともに、制御回路20が、これらの各部をそれぞれ制御する構成となっている。
表示領域100は、画素110が配列する領域であり、本実施形態では、0行目から321行目までの計322行の走査線112が行(X)方向に延在するように設けられ、また、240列のデータ線114が列(Y)方向に延在するように設けられている。そして、図1において最も上の0行目および最も下の321行目を除いた1〜320行目の走査線112と1〜240列目のデータ線114との交差に対応して、画素110がそれぞれ配列している。したがって、本実施形態では、画素110が表示領域100において縦320行×横240列でマトリクス状に配列することになる。ただし、本発明をこの配列に限定する趣旨ではない。
0行目および321行目の走査線112は、画素110に対応していないので、ダミー走査線として機能する。このため、0行目および321行目の走査線112は、表示領域100の垂直走査(走査線に順番に選択電圧を印加する動作)において、選択されても画素110に対する電圧書込にはなんら寄与しない。
なお、図1において、0行目および321行目の走査線112は、説明のために表示領域100まで延在されているが、延在されなくても良い。
また、1〜320行目の走査線112に対応して、それぞれ容量線132がX方向に延在して設けられている。このため、本実施形態において、容量線132については、ダミーとなる0行目および321行目の走査線112を除いた1〜320行目の走査線112に対応してそれぞれ設けられることになる。
ここで、画素110の詳細な構成について説明する。図2は、画素110の構成を示す図であり、i行目及びこれに下方向で隣接する(i+1)行目と、j列目及びこれに右方向で隣接する(j+1)列目との交差に対応する2×2の計4画素分の構成が示されている。
なお、i、(i+1)は、画素110が配列する行を一般的に示す場合の記号であって、1以上320以下の整数であり、j、(j+1)は、画素110が配列する列を一般的に示す場合の記号であって、1以上240以下の整数である。ここで、i、(i+1)については、画素110が配列する行を一般的に示す場合には、1以上320以下の整数であるが、走査線112の行を説明する場合には、ダミーである0行目および321行目を含める場合があるので0以上321以下の整数となる。
図2に示されるように、各画素110は、画素スイッチング素子として機能するnチャネル型の薄膜トランジスタ(thin film transistor:以下単に「TFT」と略称する)116と、画素容量(液晶容量)120と、蓄積容量130とを有する。各画素110については互いに同一構成なので、i行j列に位置するもので代表して説明すると、当該i行j列の画素110において、TFT116のゲート電極はi行目の走査線112に接続される一方、そのソース電極はj列目のデータ線114に接続され、そのドレイン電極は画素容量120の一端たる画素電極118に接続されている。
また、画素容量120の他端はコモン電極108に接続されている。このコモン電極108は、図1に示されるように全ての画素110にわたって共通であり、コモン信号Vcomが制御回路20から供給される。なお、本実施形態においてコモン信号Vcomは、時間的に電圧LCcomで一定である。
図2において、Yi、Y(i+1)は、それぞれi、(i+1)行目の走査線112に供給される走査信号を示し、また、Ci、C(i+1)は、それぞれi、(i+1)行目の容量線132の電圧を示している。
表示領域100は、画素電極118が形成された素子基板とコモン電極108が形成された対向基板との一対の基板同士を、電極形成面が互いに対向するように一定の間隙を保って貼り合わせるとともに、この間隙に液晶105を封止した構成となっている。このため、画素容量120は、画素電極118とコモン電極108とによって誘電体の一種である液晶105を挟持したものとなり、画素電極118とコモン電極108との差電圧を保持することになる。このような構成の画素容量120では、その透過光量が当該保持電圧の実効値に応じて変化する。
なお、本実施形態では説明の便宜上、画素容量120において保持される電圧実効値がゼロに近ければ、光の透過率が最大となって白色表示になる一方、電圧実効値が大きくなるにつれて透過する光量が減少して、ついには透過率が最小の黒色表示になるノーマリーホワイトモードとする。
また、i行j列の画素110における蓄積容量130は、一端が画素電極118(TFT116のドレイン電極)に接続されるとともに、他端がi行目の容量線132に接続されている。ここで、画素容量120および蓄積容量130における容量値を、それぞれCpixおよびCsとする。
説明を再び図1に戻すと、制御回路20は、各種の制御信号を出力して電気光学装置10における各部の制御等をするとともに、第1容量信号Vc1を第1給電線181に供給し、第2容量信号Vc2を第2給電線182に供給し、第3容量信号Vc3を第3給電線183に供給し、さらにコモン信号Vcomをコモン電極108に供給する。なお、制御信号や第1容量信号Vc1、第2容量信号Vc2、第3容量信号Vc3については後述する。
表示領域100の周辺には、上述したように、走査線駆動回路140や、容量線駆動回路150、データ線駆動回路190などの周辺回路が設けられている。
このうち、走査線駆動回路140は、制御回路20による制御にしたがって、1フレームの期間において、走査信号Y0、Y1、Y2、Y3、…、Y320、Y321を、それぞれ0、1、2、3、…、320、321行目の走査線112に供給するものである。詳細には、走査線駆動回路140は、走査線112を図1において上から数えて0、1、2、3、…、320、321行目という順番で選択して、選択した走査線への走査信号を選択電圧Vddに相当するHレベルとし、それ以外の走査線への走査信号を非選択電圧Vssに相当するLレベルとする。例えば、走査線駆動回路140は、図4に示されるように、制御回路20から供給されるスタートパルスDyを、クロック信号Clyにしたがって順次シフトすること等によって、走査信号Y0、Y1、Y2、Y3、Y4、…、Y320、Y321を出力する。
なお、ある走査線でみれば、当該走査線への走査信号がHレベルとなる期間が選択期間であり、当該走査信号がLレベルとなる期間が非選択期間である。また、本実施形態において1フレームの期間には、走査信号Y1がHレベルになってから走査信号Y320がLレベルになるまでの有効走査期間Faのほか、それ以外の垂直帰線期間が含まれる。さらに、1行の走査線112が選択されて選択電圧が印加される期間を、水平走査期間(H)としている。くわえて、走査線駆動回路140は、走査線112を、0行目から321行目への下方向に順番に選択するが、後述するように321行目から0行目への上方向に順番に選択することも可能である。
制御回路20が出力する制御信号等のうち、スタートパルスDy、クロック信号Cly以外の信号について説明する。まず、極性指定信号Polは、画素容量120における書込極性を指定する信号である。詳細には、極性指定信号Polは、Hレベルとなったときに、奇数(1、3、5、…、319)行の画素に対して正極性書込を指定し、偶数(2、4、6、…、320)行の画素に対して負極性書込を指定する一方、Lレベルとなったときに、奇数行の画素に対して負極性書込を指定し、偶数行の画素に対して正極性書込を指定する信号である。ここで、極性指定信号Polは、本実施形態では、図4に示されるように、ある1フレームの期間(「nフレーム」と表記)にわたってHレベルとなるので、画素への書込極性が、走査線毎に反転する走査線反転(ライン反転)方式となる。
なお、極性指示信号Polは、次の(n+1)フレームでは、Lレベルとなって、nフレームと比較して各行について書込極性が反転する。このように書込極性を反転する理由は、直流成分の印加による液晶の劣化を防止するためである。
また、本実施形態における書込極性については、画素容量120に対して電圧を保持させる際に、コモン電極108へ供給するコモン信号Vcomの電圧LCcomよりも画素電極118の電位を高位側とする場合を正極性といい、低位側とする場合を負極性という。
電圧については、特に説明のない限り、図示しない電源の接地電位を電圧ゼロの基準としている。
また、極性指定信号Polは、NOT回路50によって論理反転された信号/Polとともに、容量線駆動回路150に供給される。
次に、第1容量信号Vc1は、電圧Vslで一定であって、第1給電線181に供給される。第2容量信号Vc2は、電圧Vshで一定であって、第2給電線182に供給される。第3容量信号Vc3は、正極性書込が指定される行の水平走査期間(H)にわたって電圧Vslとなり、負極性書込が指定される行の水平走査期間(H)にわたって電圧Vshとなる信号であって、第3給電線183に供給される。
ここで、電圧Vsl、Vshは、(Vss≦)Vsl<(LCcom)<Vsh(≦Vdd)という関係にあり、電圧Vslが、電圧Vshよりも相対的に低い電圧となっている。また、本実施形態では、電圧Vslと電圧Vshとの差をΔVとしている。
また、ラッチパルスLpは、クロック信号Clyの論理レベルが変化するタイミングで出力される。上述したように、走査線駆動回路140は、スタートパルスDyをクロック信号Clyにしたがって順次シフトすること等によって、走査信号Y0、Y1、Y2、Y3、Y4、…、Y320、Y321を出力するので、ラッチパルスLpの出力タイミングは、走査線がHレベルとなるタイミングである。
次に、容量線駆動回路150について図3を参照して説明する。図3は、容量線駆動回路150の構成を示す図である。
この図に示されるように、容量線駆動回路150は、本実施形態では、各行に対応して設けられたnチャネル型のTFT151、152、157、163〜166の組から構成される。ただし、ダミーとなる0行目および321行目については、TFT151、152、157が設けられず、TFT163〜166のみが設けられる。
まず、奇数(1、3、5、…、319)行目の容量線132に対応するTFT151、152について説明すると、当該TFT151(第1トランジスタ)のソース電極は、第1給電線181に接続され、また、TFT152(第2トランジスタ)のソース電極は、第2給電線182に接続されている。そして、TFT151、152のドレイン電極同士が対応する容量線132に共通接続されている。
一方、偶数(2、4、6、…、320)行目の容量線132に対応するTFT151、152については、ソース電極の接続先が奇数行と反対になっており、TFT151のソース電極が第2給電線182に接続され、TFT152のソース電極が第1給電線181に接続されている。なお、偶数行目のTFT151、152のドレイン電極同士が容量線132に共通接続されている点は、奇数行目と同様である。
次に、各行のTFT163〜166について説明する。同一行に属するTFT163〜166のゲート電極は、当該行の走査線112に共通接続されている。ここで、ある行のTFT163(第3トランジスタ)のソース電極は、極性指定信号Polが供給される信号線に接続され、当該行のTFT164(第4トランジスタ)のソース電極は、極性指定信号Polを論理反転した信号/Polが供給される信号線に接続されている。また、当該行のTFT165(第5トランジスタ)のソース電極は、極性指定信号Polが供給される信号線に接続され、当該行のTFT166(第6トランジスタ)のソース電極は、信号/Polが供給される信号線に接続されている。
TFT163〜166のドレイン電極は、TFT151、152のゲート電極に、次のような関係で接続されている。すなわち、本実施形態では、ある行のTFT163のドレイン電極と、当該行よりも2行下のTFT166のドレイン電極とは、当該行よりも1行下のTFT151のゲート電極に接続され、また、ある行のTFT164のドレイン電極と、当該行よりも2行下のTFT165のドレイン電極とは、当該行よりも1行下のTFT152のゲート電極に接続されている。
基準をTFT151、152の行に移して換言すると、ある行に着目したときに、当該着目行におけるTFT151のゲート電極は、当該着目行よりも1行上のTFT163のドレイン電極および当該着目行よりも1行下のTFT166のドレイン電極に接続され、当該行におけるTFT152のゲート電極は、当該着目行よりも1行上のTFT164のドレイン電極および当該着目行よりも1行下のTFT165のドレイン電極に接続されていることになる。
なお、0、1行目については、それよりも2行上が存在せず、また、320、321行目については、それよりも2行下が存在しない。このため、0、1行目のTFT165、166と、320、321行目のTFT163、164とは、動作的には不要であるが、本実施形態では、回路の対称性を確保するために設けられている。
1〜320行目に対応してそれぞれ設けられるTFT157(補助トランジスタ)については、ゲート電極が、対応する走査線112に接続され、ソース電極が第3給電線183に接続され、ドレイン電極が、対応する容量線132に接続されている。
データ線駆動回路190は、走査線駆動回路140によってHレベルの走査信号が供給される走査線(選択走査線)に位置する画素110に対して、階調に応じた電圧であって、かつ、極性指示信号Polで指定された極性に応じた電圧(この電圧の詳細については後述する)のデータ信号をデータ線114に供給するものである。
ここで、データ線駆動回路190は、縦320行×横240列のマトリクス配列に対応した記憶領域(図示省略)を有し、各記憶領域には、それぞれ対応する画素110の階調値(明るさ)を指定する表示データDaが記憶される。各記憶領域に記憶される表示データDaは、表示内容に変更が生じた場合に、制御回路20によって変更後の表示データDaが供給されて記憶領域の内容が書き換えられる。
データ線駆動回路190は、選択走査線に位置する画素110の表示データDaを記憶領域から1行分読み出すとともに、当該読み出した表示データで指定された階調および指定された極性に応じた電圧のデータ信号に変換し、データ線114に供給する動作を、選択走査線位置する1〜240列のそれぞれについて実行する。
なお、データ線駆動回路190は、ラッチパルスLpを1フレームの期間にわたってカウントし続けることによって何行目の走査信号がHレベルとなるのか、および、ラッチパルスLpの供給タイミングによってHレベルとなる期間の開始タイミングを知る。
次に、本実施形態に係る電気光学装置10の動作について説明する。
各フレームにおいて、走査線駆動回路140は、走査信号Y0、Y1、Y2、Y3、…、Y321を順番に、かつ、排他的にHレベルとするが、これらの各行のうち、まずi行目を基準とした動作について説明する。便宜的にiを奇数とする。nフレームにおいて、極性指定信号PolはHレベルとなるので、奇数i行目の画素に対しては、正極性書込が指定される。
まず、i行目よりも1行上の(i−1)行目の走査線112が選択されて、走査信号Y(i−1)がHレベルになる。走査信号Y(i−1)がHレベルになると、(i−1)行目のTFT163〜165が、特にTFT163、164がオンする。nフレームにおいて極性指定信号PolはHレベルであり、信号/PolはLレベルであるので、i行目のTFT151、152は、それぞれオン、オフする。また、走査信号YiがLレベルであるので、i行目のTFT157はオフしている。
このため、奇数i行目の容量線132は、第1給電線181のみに接続される。したがって、i行目の容量線132の電圧Ciは、第1給電線181に供給される第1容量信号Vc1の電圧Vslになる。
ここで、走査信号Y(i−1)がHレベルであるとき、i行目のTFT116はオフしている。また、i行目の容量線132は電圧Vslであるが、後述するように、それ以前の状態も電圧Vslである。このため、走査信号Y(i−1)がHレベルとなったとき、i行目における画素容量120および蓄積容量130の電圧保持状態に変化はない。
次に、着目しているi行目の走査線が選択されて、走査信号YiがHレベルとなり、走査信号Y(i−1)がLレベルとなる。走査信号Y(i−1)がLレベルになると、(i−1)行目のTFT163〜165がオフする。このため、i行目のTFT151、152のゲート電極は、いずれも電気的に接続されないハイ・インピーダンス状態となるが、寄生容量によって、直前の電圧状態を保持している。このため、i行目のTFT151、152は、それぞれオン、オフを維持する。また、走査信号YiがHレベルであるので、i行目のTFT157はオンする。このため、i行目の容量線132は、第1給電線181および第3給電線183の双方に接続される。ただし、走査信号YiがHレベルとなったときに第3給電線183に供給される第3容量信号Vc3も電圧Vslであるので、i行目の容量線132の電圧Ciは、電圧Vslのままである。
一方、走査信号YiがHレベルになると、i行1列〜i行240列の画素におけるTFT116がオンする。このため、i行j列の画素においては、正極性のデータ信号Xjが画素容量120の一端(画素電極118)と蓄積容量130の一端とにそれぞれ印加される。コモン電極108は電圧LCcomであり、i行目の容量線132は電圧Vslであるので、このときのデータ信号Xjの電圧をVjとすれば、走査信号YiがHレベルとなる期間においては図5(a)に示されるように、i行j列の画素容量120には電圧(Vj−LCcom)が充電され、蓄積容量130には電圧(Vj−Vsl)が充電される。
続いて、(i+1)行目の走査線が選択されて、走査信号Y(i+1)がHレベルとなり、走査信号YiがLレベルになる。走査信号YiがLレベルになると、i行1列〜i行240列の画素におけるTFT116がオフする。
また、走査信号Y(i+1)がHレベルになると、(i+1)行目のTFT163〜165が、特にTFT165、166がオンする。このため、i行目のTFT151、152は、それぞれオフ、オンに切り替わる。また、走査信号YiがLレベルであるので、i行目のTFT157はオフしている。このため、奇数i行目の容量線132は、第2給電線182のみに接続される。したがって、i行目の容量線132の電圧は、第2給電線182に供給されている第2容量信号Vc2の電圧Vshに切り替わって、電圧ΔVだけ上昇する。
このため、i行j列の画素では、図5(b)に示されるように、画素容量120と蓄積容量130との直列接続において、画素容量120の他端(コモン電極)が電圧LCcomに保たれたまま、蓄積容量130の他端が電圧Vslから電圧Vshに電圧ΔVだけ上昇するので、電荷の再配分により画素電極118の電圧も上昇する。
詳細には、当該直列の接続点である画素電極118の電圧は、
Vj+{Cs/(Cs+Cpix)}・ΔV
となり、走査信号YiがHレベルであったときのデータ信号の電圧Vjよりも、i行目の容量線132の電圧変化分ΔVに、画素容量120および蓄積容量130の容量比{Cs/(Cs+Cpix)}を乗じた値だけ上昇することになる。
換言すれば、i行目の容量線132の電圧CiがΔVだけ上昇すると、画素電極118の電圧は、走査信号YiがHレベルであったときに書き込まれたデータ信号の電圧Vjよりも、{Cs/(Cs+Cpix)}・ΔV(=ΔVp ixとする)だけ上昇することになる。なお、各部の寄生容量は無視している。
そして、(i+2)行目の走査線が選択されて、走査信号Y(i+2)がHレベルとなり、走査信号Y(i+1)がLレベルになる。走査信号Y(i+1)がLレベルになると、(i+1)行目のTFT163〜165がオフする。このため、i行目のTFT151、152のゲート電極は、ハイ・インピーダンス状態となるが、寄生容量によって、直前の電圧状態を保持するので、i行目のTFT151、152は、それぞれオフ、オンを維持し、これにより、i行目の容量線132は、第2給電線182に接続された状態を保つ。したがって、i行目の容量線132の電圧Ciは、第2容量信号Vc2の電圧Vshを維持することになる。
以後、本実施形態においてi行目の容量線132の電圧Ciは、再度、走査信号YiがHレベルとなるまで、電圧Vshに維持されるので、画素容量120によって保持される電圧は、電圧ΔVpixだけ上昇した画素電極118の電圧とコモン電極108の電圧LCcomとの差電圧ということになる。
ここで、データ線駆動回路190は、正極性書込が指定されたときのデータ信号Xjを、画素電極118が電圧ΔVpixだけ上昇することを見越した電圧とする。すなわち、データ線駆動回路190は、データ信号Xjを、上昇後の画素電極118の電圧がコモン電極108の電圧LCcomよりも高位であって両者の差電圧がi行j列の階調に応じた値となるような電圧とする。
詳細には、図6に示されるように、電圧ΔVpixだけ上昇したときに、画素電極は、白色wに相当する電圧Vw(+)から黒色bに相当する電圧Vb(+)までの範囲cであって、階調が低く(暗く)なるにつれて電圧Vw(+)から高位側の電圧となるので、電圧ΔVpixだけ上昇する前に画素電極に印加すべきデータ信号は、範囲cをΔVpixだけ下降させた範囲dであって、低い階調を指定するにつれて高位側とした電圧となる。
次に、着目する行を奇数i行目から偶数(i+1)行目に移し、nフレームにおいて、当該偶数(i+1)行目の動作について説明する。
偶数(i+1)行目よりも1行上の走査線が選択されたとき、走査信号YiがHレベルになるので、(i+1)行目のTFT151、152は、それぞれオン、オフするが、偶数(i+1)行目のTFT151、152のソース電極の接続先は、奇数i行目のTFT151、152のソース電極の接続先を入れ替えてあるので、偶数(i+1)行目の容量線132は、第2給電線182のみに接続される。このため、(i+1)行目の容量線132の電圧C(i+1)は、第2容量信号Vc2の電圧Vshになる。
次に、着目している(i+1)行目の走査線が選択されたとき、走査信号Y(i+1)がHレベルとなり、走査信号YiがLレベルになる。このとき、(i+1)行目のTFT151、152のゲート電極は、ハイ・インピーダンス状態となるが、寄生容量によって、直前の電圧状態を保持しているので、TFT151、152は、それぞれオン、オフを維持する。また、走査信号Y(i+1)がHレベルであるので、(i+1)行目のTFT157はオンする。このため、(i+1)行目の容量線132は、第2給電線182および第3給電線183の双方に接続されるが、走査信号Y(i+1)がHレベルとなったときに第3給電線183に供給される第3容量信号Vc3は電圧Vshであるので、(i+1)行目の容量線132の電圧C(i+1)は、電圧Vshのままである。
一方、走査信号Y(i+1)がHレベルになると、(i+1)行1列〜(i+1)行240列の画素におけるTFT116がオンする。このため、(i+1)行j列の画素においては、負極性のデータ信号Xjが画素容量120の一端(画素電極118)と蓄積容量130の一端とにそれぞれ印加される。コモン電極108は電圧LCcomであり、i行目の容量線132は電圧Vshであるので、走査信号Y(i+1)がHレベルとなる期間においては図5(c)に示されるように、(i+1)行j列の画素容量120には電圧(LCcom−Vj)が充電され、蓄積容量130には電圧(Vsh−Vj)が充電される。
続いて、(i+2)行目の走査線が選択されたとき、走査信号Y(i+2)がHレベルとなり、走査信号Y(i+1)がHレベルになる。走査信号Y(i+1)がLレベルになると、(i+1)行1列〜(i+1)行240列の画素におけるTFT116がオフする。
また、走査信号Y(i+2)がHレベルになると、(i+2)行目のTFT163〜165が、特にTFT165、166がオンする。このため、(i+1)行目のTFT151、152は、それぞれオフ、オンに切り替わる。また、(i+1)行目のTFT157はオフする。このため、偶数(i+1)行目の容量線132は、第1給電線181のみに接続されるので、電圧C(i+1)は、第1容量信号Vc1の電圧Vslに切り替わり、電圧ΔVだけ下降する。
このため、(i+1)行j列の画素では、図5(d)に示されるように、画素容量120と蓄積容量130との直列接続において、画素容量120の他端(コモン電極)が電圧LCcomに保たれたまま、蓄積容量130の他端が電圧Vshから電圧Vslに電圧ΔVだけ下降するので、電荷の再配分により画素電極118の電圧も下降する。
詳細には、当該直列の接続点である画素電極118の電圧は、
Vj−{Cs/(Cs+Cpix)}・ΔV
となり、走査信号Y(i+1)がHレベルであったときのデータ信号の電圧Vjよりも、i行目の容量線132の電圧変化分ΔVに、画素容量120および蓄積容量130の容量比{Cs/(Cs+Cpix)}を乗じた値だけ下降することになる。
換言すれば、(i+1)行目の容量線132の電圧C(i+1)がΔVだけ下降すると、画素電極118の電圧は、走査信号Y(i+1)がHレベルであったときに書き込まれたデータ信号の電圧Vjよりも、ΔVpixだけ下降することになる。
そして、(i+3)行目の走査線が選択されて、走査信号Y(i+3)がHレベルとなり、走査信号Y(i+2)がLレベルになる。走査信号Y(i+2)がLレベルになると、(i+2)行目のTFT163〜165がオフする。このため、(i+1)行目のTFT151、152のゲート電極は、ハイ・インピーダンス状態となるが、寄生容量によって、直前の電圧状態を保持しているので、i行目のTFT151、152は、それぞれオフ、オンを維持する。
このため、(i+1)行目の容量線132は、第2給電線182に接続された状態を保つ。したがって、電圧C(i+1)は、第1容量信号Vc1の電圧Vslを維持することになる。
以後、本実施形態において電圧C(i+1)は、再度、走査信号Y(i+1)がHレベルとなるまで、電圧Vslに維持されるので、画素容量120によって保持される電圧は、電圧ΔVpixだけ下降した画素電極118の電圧とコモン電極108の電圧LCcomとの差電圧ということになる。
ここで、データ線駆動回路190は、負極性書込が指定されたときのデータ信号Xjを、画素電極118が電圧ΔVpixだけ下降することを見越した電圧とする。すなわち、データ線駆動回路190は、データ信号Xjを、下降後の画素電極118の電圧がコモン電極108の電圧LCcomよりも高位であって両者の差電圧が(i+1)行j列の階調に応じた値となるような電圧とする。詳細には、図6に示されるように、電圧ΔVpixだけ下降したときに、画素電極は、白色wに相当する電圧Vw(-)から黒色bに相当する電圧Vb(-)までの範囲eであって、階調が低く(暗く)なるにつれて電圧Vw(-)から低位側の電圧となるので、電圧ΔVpixだけ下降する前に画素電極に印加すべきデータ信号は、範囲eをΔVpixだけ上昇させた範囲fであって、低い階調を指定するにつれて低位側とした電圧となる。
図7は、極性指定信号PolがHレベル(信号/PolがLレベル)となるnフレームにおいて、(i−2)行目から(i+3)行目までの走査線が順番に選択されたときに、奇数i行目および偶数(i+1)行目の各TFT151、152、157のOn(オン)、おff(オフ)状態と、容量線132の電圧Ci、C(i+1)の変化とを示す図であり、上述した動作をまとめたものである。
なお、この図において、括弧書きの(On)は、ゲート電極がハイ・インピーダンス状態であるが、寄生容量によってHレベルの電圧を保持していることによるオン状態を示している。
また、次の(n+1)フレームでは、極性指定信号PolがLレベル(信号/PolがHレベル)に反転するので、図8に示されるように、TFT151、152のOn、Offがnフレ−ムのときと入れ替わる。極性指定信号Polは、1フレームの期間毎に論理レベルが反転するので、結局、奇数i行目および偶数(i+1)行目については、図7に示した状態と図8に示した状態とが交互に繰り返されることになる。したがって、例えば極性指定信号PolがHレベルであるnフレームにおいて(i−2)行目の走査線が選択されたときの奇数i行目のTFT151、152の(On)、Offは、極性指定信号PolがLレベルである前フレームにおいて(i+2)行目の走査線が選択されたときの奇数i行目のTFT151、152の(On)、Offを保ち続けた結果である。
図9は、走査信号と容量線と画素電極との電圧関係を示す図であり、i行j列の画素電極118の電圧をPix(i,j)で示し、i行(j+1)列の画素電極118の電圧をPix(i+1,j)で示している。
この図に示されるように、i行目に正極性書込が指定されている場合、i行目の容量線132の電圧Ciは、走査信号YiがHレベルとなる期間まで電圧Vslであり、その次の走査信号Y(i+1)がHレベルになったときに電圧Vshとなって電圧ΔVだけ上昇する。一方、i行j列の画素電極118の電圧Pix(i,j)は、容量線132の電圧Ciが電圧ΔVだけ上昇したときに、走査信号YiがHレベルとなったときに書き込まれたデータ信号Xjが電圧ΔVpixだけ上昇したものとなる。
なお、i行目に正極性書込が指定されている場合、(i+1)行目には負極性書込が指定されるので、(i+1)行目の容量線132の電圧C(i+1)は、走査信号Y(i+1)がHレベルとなる期間まで電圧Vshであり、その次の走査信号Y(i+2)がHレベルになったときに電圧Vslとなって電圧ΔVだけ下降する。(i+1)行j列の画素電極118の電圧Pix(i+1,j)は、容量線132の電圧C(i+1)が電圧ΔVだけ下降したときに、走査信号Y(i+1)がHレベルとなったときに書き込まれたデータ信号Xjが電圧ΔVpixだけ下降したものとなる。
次に、nフレームにおいて、実際の各行の動作について順番に説明する。
最初に、走査線駆動回路140によって0行目の走査線112が選択されて、当該走査線への走査信号Y0がHレベルになる。ただし、0行目の走査線112は、ダミーであるので、画素への電圧書込は実行されない。
続いて、1行目の走査線112が選択されて、当該走査線への走査信号Y1がHレベルになるとともに、ラッチパルスLpが出力される。走査信号Y1がHレベルになるタイミングにおいてラッチパルスLpが出力されると、データ線駆動回路190は、1行目であって1〜240列目の画素の表示データDaを読み出すとともに、当該表示データDaで指定された階調および正極性に応じた電圧(ΔVpixの上昇を見越して、範囲dであって低い階調を指定するにつれて高位側とした電圧)のデータ信号X1〜X240に変換し、それぞれ1〜240列のデータ線114に供給する。走査信号Y1がHレベルになると、1行1列〜1行240列の画素におけるTFT116がオンするので、これらの画素電極118には、データ信号X1〜X240が印加される。このため、走査信号Y1がHレベルとなる期間において、1行1列〜1行240列の画素容量120には、それぞれデータ信号X1〜X240の電圧とコモン電極108の電圧LCcomとの差電圧が書き込まれることになる。
また、走査信号Y1がHレベルであれば、1行目の容量線132は、第1給電線181および第3給電線183に接続されて、電圧Vslとなるので、1行1列〜1行240列の蓄積容量130には、それぞれデータ信号X1〜X240の電圧と電圧Vslとの差電圧が書き込まれることになる。
続いて、2行目の走査線112が選択されて、当該走査線への走査信号Y2がHレベルになるとともに、ラッチパルスLpが出力される。
走査信号Y2がHレベルになると、走査信号Y1がLレベルになるので、1行1列〜1行240列の画素におけるTFT116がオフする。また、走査信号Y2がHレベルになると、1行目の容量線132は、第2給電線182に接続されて電圧Vshとなり、電圧ΔVだけ上昇する。これにより、1行目における画素電極118は、電圧ΔVpixだけ上昇して、指定する階調が暗くなるにつれて高位側の電圧にシフトし、画素容量120で保持される電圧が階調に応じた差電圧となる。
一方、走査信号Y2がHレベルになるタイミングにおいてラッチパルスLpが出力されると、データ線駆動回路190は、2行目であって1〜240列目の画素の表示データDaを読み出すとともに、当該表示データDaで指定された階調および負極性に応じた電圧(ΔVpixの下降を見越して、範囲fであって低い階調を指定するにつれて低位側とした電圧)のデータ信号X1〜X240に変換し、それぞれ1〜240列のデータ線114に供給する。走査信号Y2がHレベルになると、2行1列〜2行240列の画素におけるTFT116がオンするので、これらの画素電極118には、データ信号X1〜X240が印加される。このため、走査信号Y2がHレベルとなる期間において、2行1列〜2行240列の画素容量120には、それぞれデータ信号X1〜X240の電圧とコモン電極108の電圧LCcomとの差電圧が書き込まれることになる。
また、走査信号Y2がHレベルであれば、2行目の容量線132は、第2給電線182および第3給電線183に接続されて、電圧Vshとなるので、1行1列〜1行240列の蓄積容量130には、それぞれデータ信号X1〜X240の電圧と電圧Vshとの差電圧が書き込まれることになる。
次に、3行目の走査線112が選択されて、当該走査線への走査信号Y3がHレベルになる。走査信号Y3がHレベルになると、走査信号Y2がLレベルになるので、2行1列〜2行240列の画素におけるTFT116がオフする。また、走査信号Y3がHレベルになると、2行目の容量線132は、第1給電線181に接続されて電圧Vslとなり、電圧ΔVだけ下降する。これにより、2行目における画素電極118は、電圧ΔVpixだけ下降して、指定する階調が暗くなるにつれて低位側の電圧にシフトし、画素容量120で保持される電圧が階調に応じた差電圧となる。
nフレームでは、以降同様にして画素への書き込み動作および容量線の電圧シフト動作が320行目まで実行される。これにより、nフレームにおいて、奇数1、3、5、…、319行目の画素容量120には、容量線132の電圧ΔVの上昇後に階調に応じた正極性電圧が保持される一方、偶数2、4、6、…、320行目の画素容量120には、容量線132の電圧ΔVの下降後に階調に応じた負極性電圧が保持されることになる。
次の(n+1)フレームでも同様な動作が繰り返されるが、各行の書込極性が反転されるので、奇数行目の画素容量120には、容量線132の電圧ΔVの下降後に階調に応じた負極性電圧が保持される一方、偶数行目の画素容量120には、容量線132の電圧ΔVの上昇後に階調に応じた正極性電圧が保持されることになる。
画素容量120の交流駆動では、電圧LCcomに一定に保たれたコモン電極108に対して、画素電極118に正極性および負極性の電圧を交互に印加するので、画素電極118の電圧は、ノーマリーホワイトモードであれば、図6に示されるように、負極性の黒色に相当する電圧Vb(-)から正極性の黒色に相当する電圧Vb(+)までの範囲Pにわたる。
ここで、本実施形態では、画素電極を正極性の電圧範囲cとする場合には、データ線を介して印加するデータ信号の電圧を容量線の電圧シフトにより電圧ΔVpixだけ上昇させる一方、画素電極を電圧範囲eとする場合には、データ信号の電圧を容量線の電圧シフトにより電圧ΔVpi xだけ下降させるので、データ信号の電圧範囲は狭くて済む。
このため、本実施形態によれば、データ線駆動回路190を構成する素子の耐圧が低く抑えられるだけでなく、データ線の寄生容量により無駄に消費される電力も少なくて済むことになる。
1〜320行目の容量線132の各々は、1〜240列のデータ線114とそれぞれ交差しているので、電圧が確定していないと、データ線の電圧変化が寄生容量を介して伝搬して電圧Vsl、Vshから変動してしまう。容量線が電圧Vsl、Vshから変動してしまうと、画素容量120における電荷の再配分量が設計値からずれてしまうので、表示むらの原因となる。この表示むらは、容量線毎に発生するので、横方向に沿って発生する。
これに対して本実施形態では、各行の容量線132、例えばi行目の容量線に対応して設けられたTFT151、152は、図7および図8に示されるように、当該i行目の画素に対する書込極性に応じて一方がオンし、他方がオフするとともに、当該i行目の走査線が選択される毎にオンオフが交互に切り替えられる。このため、各行の容量線132は、第1給電線181または第2給電線182のいずれか一方に必ず接続されるので、電圧が常に確定している。このため、上記横方向の表示むらを抑えることが可能となる。
ところで、各行のTFT151、152は、1フレームに相当する期間毎に交代でオンし続けるので、動作期間のうち、オンとなる期間の比率が互いに50%となる。他のトランジスタ、例えばTFT163〜164がオンとなる期間は、1フレームに相当する期間のうち、水平走査期間(H)に過ぎないから、TFT151、152がオンとなる期間の比率は、他のトランジスタと比べると、圧倒的に高い。
ここで、本願発明者らの研究によると、オンとなる期間の比率が高い状態でトランジスタを駆動すると、当該トランジスタの特性が劣化する、具体的には、しきい値電圧の上昇によりオン抵抗が徐々に高くなることが判っている。TFT151、152のオン抵抗が高くなると、データ線等の電圧変化によってノイズ等が容量線に重畳されたときに、当該容量線が電圧Vsl、Vshに戻るまで、それだけ時間が長くなることになる。このため、走査線の選択によってデータ信号を画素電極118の一端および蓄積容量130の一端に書き込む際に、ノイズ等の重畳によって当該走査線に対応する容量線が電圧Vsl、Vshに収束せずに、ずれてしまう可能性がある。容量線が電圧Vsl、Vshからずれた状態で、データ信号を書き込んでしまうと、書き込み後に当該容量線が電圧ΔVだけ正しく変化しないことになるので、再び上記表示むらを招くことになる。
本実施形態では、1〜320行の各々にTFT157をそれぞれ設けて、走査線の選択によってデータ信号を書き込むときにTFT157をオンさせて当該走査線に対応する容量線に対して書込極性に応じた電圧Vslまたは電圧Vshを給電する。TFT157がオンとなる期間は、図7および図8においてハッチングを付したように、1フレームに相当する期間のうち、対応する走査線が選択される水平走査期間(H)に過ぎないから、TFT151、152のようにオン抵抗が高くなることはない。
このため、走査線の選択によってデータ信号を書き込むときにノイズ等が重畳されても、さらに、TFT151、152のオン抵抗が高くなっていても、当該走査線に対応する容量線が素早く電圧Vsl、Vshに収束するので、書き込み後に当該容量線は、電圧ΔVだけ正しく変化する。したがって、本実施形態によれば、上記表示むらの発生を抑えることができるのである。
また、TFT151、152のオン抵抗が高くなっても良い、ということは、言い換えれば、ある行のTFT151、152については、当該行の非選択期間において容量線132を電圧Vsl、Vshに維持するだけの機能を有していれば良い、ということである。このため、本実施形態において、TFT151、152については、小さなトランジスタサイズで済ませることも可能となる。
上述した説明では、走査線駆動回路140は、走査線112を0行目から321行目への下方向に順番に選択したが、図10に示されるように、321行目から0行目への上方向に順番に選択することも可能である。
上方向選択の場合に、容量線駆動回路150では、例えばi行目でみれば、(i+1)行目の走査線が選択されたときに、(i+1)行目のTFT165、166のオンによってi行目のTFT151またはTFT152の一方がオンし、他方がオフし、次に、i行目の走査線が選択されたときに、当該(i+1)行目のTFT151、152の状態が継続するとともに、i行目のTFT157がオンして、i行目の容量線132が電圧Vslまたは電圧Vshの一方に速やかに収束した状態で、データ信号がi行目の画素容量120および蓄積容量130に書き込まれ、続いて、(i−1)行目の走査線が選択されたときに、(i−1)行目のTFT165、166のオンによってi行目のTFT151またはTFT152のオンオフが切り替えられて、i行目の容量線132が電圧Vslまたは電圧Vshの他方に電圧ΔVだけ変化し、以降、この状態が再びi行目の走査線が選択されるまで維持される。
なお、図10において第3容量信号Vc3が図4に示した例と比較して反転しているようにみえるが、これは時系列でみたときに、奇数行、偶数行の選択タイミングが水平走査期間(H)だけシフトするためである。図10における第3容量信号Vc3は、奇数行(偶数行)に正極性書込が指定された場合に電圧Vsl(Vsh)となり、奇数行(偶数行)に負極性書込が指定された場合に電圧Vsh(Vsl)となる点については図4と共通である。
<第1実施形態の応用>
図3に示した容量線駆動回路150では、1〜320行のTFT157のソース電極が1本の第3給電線183に共通接続され、当該第3給電線183に供給される第3容量信号Vc3が電圧Vsl、Vshの一方から他方に、水平走査期間(H)毎に交互に切り替えられる。このため、第3給電線183の電圧切り替えの頻度は、水平走査期間Hにつき1回となるので、当該第3給電線183に寄生する容量値が比較的大きいと、電圧切り替えに伴って消費される電力が無視できなくなる。
そこで、第3給電線183を、図11に示されるように第3給電線183a、183bの2本に分けるとともに、制御回路20が第3給電線183aに第3容量信号Vc3aを給電し、第3給電線183bに第3容量信号Vc3bを給電し、各行のうち、奇数行のTFT157のソース電極を第3給電線183aに接続し、偶数行のTFT157のソース電極を第3給電線183bに接続した構成としても良い。この構成において、制御回路20は、図12に示されるように、第3容量信号Vc3aについて、奇数行に正極性書込が指定されるnフレームでは電圧Vslとし、負極性書込が指定される(n+1)フレームでは電圧Vshとする一方、第3容量信号Vc3bについて、偶数行に負極性書込が指定されるnフレームでは電圧Vshとし、正極性書込が指定される(n+1)フレームでは電圧Vslとする。
なお、第1容量信号Vc1、第2容量信号Vc2は、図4と同様であり、それぞれ電圧Vsl、Vshで一定である。
この構成によれば、第3給電線183a、183bの電圧切り替えの頻度が1フレーム期間につき1回となり、図3に示される構成と比較して低減されるので、電圧切り替えに伴って、第3給電線183a、183bの寄生容量により消費される電力を抑えることができる。
また、実施形態では、1フレームにおいて画素への書込極性を走査線毎に反転させる走査線反転方式としたので、TFT151、152のソース電極の接続先を奇数行と偶数行とで入れ替えたが、例えば1フレームにわたって書込極性を揃えるフレーム反転とする場合、TFT151、152のソース電極の接続先を奇数行と偶数行とで入れ替える必要がなくなる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、容量線駆動回路150を表示領域100の一方の側(左側)に集約した構成とした。しかしながら、このように集約した構成では、特にTFT163〜166の各電極に接続される配線と他の配線との交差数が多くなる。交差する配線は、異なる二つの配線層から形成するとともに、接続部分であるコンタクトホールを必要に応じて設ける必要があるので、配線の交差数が多ければ、回路を形成するための面積が増大する傾向がある。このため、容量線駆動回路150を、表示領域100の構成素子と同一プロセスで形成するとき、表示領域外の、いわゆる額縁が広くなってしまう。
そこで、図13に示されるように、容量線駆動回路150における構成素子であるTFT151、152、157、163〜166のうち、奇数行の構成素子を表示領域100に対して一方の側(左側)の領域150aに設けるとともに、偶数行の構成素子を表示領域100に対して他方の側(右側)の領域150bに設けて、1行おきに左右に振り分けた構成としても良い。このように、1行おきに左右に振り分けた構成にすると、容量線駆動回路150における配線の交差数を減少させることができる。
なお、図13に示した領域150a、150bの構成は、TFT151、152のソース電極の接続先を除くと、表示領域100を中心にして左右対称となっている。また、図13では、奇数i行目、偶数(i+1)行目を中心に図示しているが、ダミーを含めた0〜321行目については、図11に示した構成と電気的にみて等価である。
一方、図13に示した構成では、奇数行の構成素子を左側に、偶数行の構成素子を右側に、それぞれ設けたが、それとは反対に奇数行の構成素子を右側に、偶数行の構成素子を左側に、それぞれ設けても良い。
また、図13に示されるように、走査線駆動回路140についても、奇数行と偶数行とを左右にわけて駆動する構成としても良い。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、図13で示した容量線駆動回路150を構成変更したものである。
図14は、第3実施形態における容量線駆動回路の構成を示す図である。この図に示されるように、第3実施形態における容量線駆動回路150には、各行にTFT171が設けられるとともに、さらに、奇数行に対応して検出線195aおよびオペアンプ(演算回路)30aが、偶数行に対応して検出線195bおよびオペアンプ30bが、それぞれ設けられた構成となっている。
ここで、各行について、奇数i行目および偶数(i+1)行目で代表して説明すると、奇数i行目におけるTFT171(検出トランジスタ)は、そのゲート電極が当該i行目の走査線112に接続され、そのソース電極が当該i行目の容量線132に接続され、そのドレイン電極が検出線195aに接続されている。オペアンプ30aは、その反転入力端(−)が検出線195aに接続され、その非反転入力(+)には目標信号として第3容量信号Vc3aが供給され、その出力端が第3給電線183aに接続されるとともに、抵抗素子を介して自己の反転入力端(−)に負帰還される。
偶数(i+1)行目についても同様に、TFT171は、そのゲート電極が当該(i+1)行目の走査線112に接続され、そのソース電極が当該(i+1)行目の容量線132に接続され、そのドレイン電極が検出線195bに接続されている。オペアンプ30bは、その反転入力端(−)が検出線195bに接続され、その非反転入力(+)には目標信号として第3容量信号Vc3bが供給され、その出力端が第3給電線183bに接続されるとともに、抵抗素子を介して自己の反転入力端(−)に負帰還される。
このような構成において、奇数i行への走査信号YiがHレベルであると、i行目のTFT157、171がいずれもオンする。このため、TFT171のオンによって検出線195aにはi行目の容量線132の(実際の)電圧が現れる一方、オペアンプ30aの出力端は、i行目のTFT157のオンによってi行目の容量線132に接続される。
したがって、当該オペアンプ30aは、走査信号YiがHレベルである水平走査期間にわたって当該i行目の容量線132が第3容量信号Vc3aの電圧に一致するように負帰還制御することになる。
同様に、偶数(i+1)行への走査信号Y(i+1)がHレベルである水平走査期間では、(i+1)行目のTFT157、171がいずれもオンするので、オペアンプ30bは、当該(i+1)行目の容量線132が第3容量信号Vc3bの電圧に一致するように負帰還制御する。
なお、ここでは動作説明を、奇数i行目および偶数(i+1)行目で代表させて説明しているが、1〜320行についても同様に順番に実行される。
したがって、第3実施形態によれば、1〜320行の各走査線の選択終了までに、各行の容量線132を、正確に電圧Vslまたは電圧Vshの一方に正確に安定化させることが可能となる。このため、第1、第2実施形態と比較して、横方向の表示むらの発生をより確実に抑えることが可能となる。
また、各容量線は、オペアンプ30a、30bによって負帰還制御されるので、TFT157のオン抵抗は高くても良い。このため、TFT157のトランジスタサイズを第1、第2実施形態と比較すると、小さくて済むので、額縁についても狭くすることが可能となる。
なお、負帰還制御した電圧を、第1給電線181または第2給電線182を介して給電する構成としたとき、選択行の容量線のみならず、非選択行の容量線についても、負帰還制御することになるので、横方向の表示むらや、オペアンプの消費電力増加など原因となりやすい。
<第3実施形態の応用>
図14に示した構成では、奇数行に対応してオペアンプ30aを、偶数行に対応してオペアンプ30bを、それぞれ設けたが、容量線への電圧負帰還制御は1行ずつ実行されるものであり、同時に2行実行されることはない。そこで、図15に示されるように、1個のオペアンプ30によって、容量線への電圧負帰還制御を実行する構成としても良い。なお、この構成においては、オペアンプ30の出力を、奇数行の走査線が選択される場合に第3給電線183aに、偶数行の走査線が選択される場合に第3給電線183bに、それぞれ振り分けるスイッチ40が設けられる。
また、オペアンプ30、30a、30bを用いて容量線の電圧を負帰還制御する構成は、左右に振り分けない図11に示される構成にも適用可能である。
<第1〜第3実施形態の関連事項>
上述した実施形態では、i行目のTFT151、152のゲート電極を、1行上の(i−1)行目のTFT163、164のドレイン電極、および、1行下の(i+1)行目のTFT165、165のドレイン電極に接続したが、一定の行数m(mは2以上の整数)だけ離間した走査線112に接続する構成でも良い。ただし、離間行数mが多くなると、配線が複雑化するだけでなく、ダミーの走査線112が1行目よりも上にm行、320行目よりも下にm行、計(2m)行必要となる。
また、垂直帰線期間においては書込極性を指定することは無意味であるので、極性指定信号Polなどの論理信号を一定のレベルに固定しても良い。さらに、コモン電極108の電圧Vcomを、正極性書込が指定されたときに低位とし、負極性書込が指定されたときに高位として切り替える構成でも良い。
また、各実施形態では、画素容量120として画素電極118とコモン電極108とで液晶105を挟持して、液晶にかかる電界方向を基板面垂直方向とした構成としたが、画素電極、絶縁層およびコモン電極とを積層して、液晶にかかる電界方向を基板面水平方向とした構成としても良い。
さらに、画素容量120はノーマリーホワイトモードとしたが、電圧無印加状態において暗い状態となるノーマリーブラックモードとしても良い。また、画素容量120は透過型に限られず、反射型であっても良いし、透過型および反射型の両者を組み合わせた、いわゆる半透過半反射型としても良い。
くわえて、R(赤)、G(緑)、B(青)の3画素で1ドットを構成して、カラー表示を行うとしても良いし、さらに、例えばGを、YG(黄緑)およびEG(エメラルドグリーン)に分けて、これらの4色の画素で1ドットを構成して、広色帯化を図った構成としても良い。
上述した説明では、書込極性の基準を、画素容量の他端であるコモン電極108の電圧LCcomとしているが、これは、画素110におけるTFT116が理想的なスイッチとして機能する場合であり、実際には、TFT116のゲート・ドレイン間の寄生容量に起因して、オンからオフ状態が変化するときにドレイン電極(画素電極118)の電位が低下する現象(プッシュダウン、突き抜け、フィールドスルーなどと呼ばれる)が発生する。このプッシュダウンによる電位低下量は、TFT116のオン時に書き込む電圧が低くなるにつれて、大きくなるので、負極性書込による画素容量120の電圧実効値が、正極性書込による実効値よりも若干大きくなってしまう(TFT116がnチャネルの場合)。このため、プッシュダウンの影響が相殺されるように、書込極性の基準電圧を、電圧LCcomよりも高位側にオフセットして設定するようにしても良い。
さらに、蓄積容量130は、直流的には絶縁されているので、電圧Vsl、Vshの差が上述の関係となっていれば良いので、例えば電圧LCcomとの電位差は何ボルトであっても構わない。
<電子機器>
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置10を表示装置として有する電子機器について説明する。図16は、いずれかの実施形態に係る電気光学装置10を用いた携帯電話1200の構成を示す図である。
この図に示されるように、携帯電話1200は、複数の操作ボタン1202のほか、受話口1204、送話口1206とともに、上述した電気光学装置10を備えるものである。なお、電気光学装置10のうち、表示領域100に相当する部分の構成要素については外観としては現れない。
なお、電気光学装置10が適用される電子機器としては、図16に示される携帯電話の他にも、デジタルスチルカメラや、ノートパソコン、液晶テレビ、ビューファインダ型(またはモニタ直視型)のビデオレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、フォトストレージビューワ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示装置として、上述した電気光学装置10が適用可能であることは言うまでもない。
本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の構成を示す図である。 同電気光学装置における画素の構成を示す図である。 同電気光学装置における容量線駆動回路の構成を示す図である。 同電気光学装置の動作を説明するための図である。 同電気光学装置の書き込みを説明するための図である。 同電気光学装置のデータ信号の電圧と画素電極の電圧との関係を示す図である。 同容量線駆動回路の動作を説明するための図である。 同容量線駆動回路の動作を説明するための図である。 同電気光学装置の動作を説明するための電圧波形図である。 同電気光学装置の動作を説明するための図である。 同容量線駆動回路構成の別構成を示す図である。 別構成の動作を説明するための図である。 第2実施形態に係る容量線駆動回路の構成を示す図である。 第3実施形態に係る容量線駆動回路の構成を示す図である。 同容量線駆動回路構成の別構成を示す図である。 実施形態に係る電気光学装置を用いた携帯電話を示す図である。
符号の説明
10…電気光学装置、20…制御回路、30、30a、30b…オペアンプ、40…スイッチ、50…NOT回路、100…表示領域、108…コモン電極、110…画素、112…走査線、114…データ線、116…TFT、120…画素容量、130…蓄積容量、132…容量線、140…走査線駆動回路、150…容量線駆動回路、151、152、163〜166、171…TFT、181…第1給電線、182…第2給電線、183、183a、183b…第3給電線、195…検出線、1200…携帯電話

Claims (7)

  1. 複数の走査線と、
    複数のデータ線と、
    前記複数の走査線に対応して設けられた複数の容量線と、
    前記複数の走査線と前記複数のデータ線との交差に対応して設けられ、各々は、
    一端が前記データ線に接続されるとともに、前記走査線が選択されたときに前記一端と他端との間でオン状態となる画素スイッチング素子と、
    一端が前記画素スイッチング素子の他端に接続され、他端がコモン電極に接続された画素容量と、
    前記画素容量の一端と前記走査線に対応して設けられた容量線との間に電気的に介挿された蓄積容量と、
    を含む画素と、
    を有する電気光学装置の駆動回路であって、
    前記複数の走査線を所定の順番で選択する走査線駆動回路と、
    前記容量線の各々に対応して第1トランジスタ、第2トランジスタ、および補助トランジスタの組を有し、
    一の容量線に対応する前記第1トランジスタのソース電極は、第1電圧を給電する第1給電線または前記第1電圧とは異なる第2電圧を給電する第2給電線のいずれか一方に接続され、
    前記一の容量線に対応する前記第2トランジスタのソース電極は、前記第1給電線または前記第2給電線のいずれか他方に接続され、
    前記一の容量線に対応する前記補助トランジスタは、そのゲート電極が当該一の容量線に対応する前記走査線に接続され、そのソース電極が第3給電線に接続され、
    前記一の容量線に対応する前記第1トランジスタ、前記第2のトランジスタ、および前記補助トランジスタのドレイン電極同士が当該一の容量線に接続されて、
    前記一の容量線に対し、
    前記一の容量線に対応する一の走査線が選択される期間に、
    前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタのいずれか一方がオン状態になって、前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか一方を印加するとともに、前記補助トランジスタがオン状態になって、前記第3給電線に給電される前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか一方を印加し、
    当該一の走査線に対する選択が終了した後に、
    前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタのいずれか他方がオン状態になって、前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか他方を印加する容量線駆動回路と、
    選択された前記走査線に対応する画素に対し、当該画素の階調に応じた電圧のデータ信号を、前記データ線を介して供給するデータ線駆動回路と、
    を具備することを特徴とする電気光学装置の駆動回路。
  2. 奇数行の容量線に対応する第1トランジスタのソース電極は、前記第1給電線に接続され、前記奇数行の容量線に対応する第2トランジスタのソース電極は、前記第2給電線に接続され、
    偶数行の容量線に対応する第1トランジスタのソース電極は、前記第2給電線に接続され、前記偶数行の容量線に対応する第2トランジスタのソース電極は、前記第1給電線に接続され、
    前記一の走査線が選択される期間にオン状態となる前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタは、前記一の走査線の選択毎に交互に切り替えられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動回路。
  3. 前記容量線駆動回路は、
    前記走査線の各々に対応して、第3乃至第6トランジスタを有し、
    前記一の走査線に対応する第3乃至第6トランジスタのゲート電極は、当該一の走査線に共通接続され、
    前記第3トランジスタおよび第5トランジスタのソース電極は、論理レベルが一方である信号線に接続され、
    前記第4トランジスタおよび第6トランジスタのソース電極は、前記論理レベルの反転レベルである反転信号線に接続され、
    前記一の容量線に対応する前記第1トランジスタは、
    そのゲート電極が当該一の容量線に対応する走査線よりも所定数だけ一方向に離間した走査線に対応する第3トランジスタのドレイン電極、および、当該一の容量線に対応する走査線よりも所定数だけ他方向に離間した走査線に対応する第6トランジスタのドレイン電極に接続され、
    前記一の容量線に対応する前記第2トランジスタは、
    そのゲート電極が当該一の容量線に対応する走査線よりも所定数だけ一方向に離間した走査線に対応する第4トランジスタのドレイン電極、および、当該一の容量線に対応する走査線よりも所定数だけ他方向に離間した走査線に対応する第5トランジスタのドレイン電極に接続された
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置の駆動回路。
  4. 前記第3給電線は2本であって、2本のうち、
    一方には、前記第1または第2電圧のいずれか一方が給電され、
    他方には、前記第1または第2電圧のいずれか他方が給電され、
    奇数行の容量線に対応する補助トランジスタのソース電極は、前記第3給電線の一方に接続され、
    偶数行の容量線に対応する補助トランジスタのソース電極は、前記第3給電線の他方に接続された
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置の駆動回路。
  5. 前記容量線駆動回路は、
    前記容量線の各々に対応した検出トランジスタと、
    演算回路と、を有し、
    前記一の容量線に対応する検出トランジスタは、そのゲート電極が当該一の走査線に接続され、そのソース電極が当該一の容量線に接続され、そのドレイン電極が検出線に接続され、
    前記演算回路は、前記検出線の電圧が前記第1電圧または前記第2電圧の一方となるように制御した電圧を、前記第1給電線または前記第2給電線の一方あるいは第3給電線、若しくは、前記第1給電線または前記第2給電線の一方と前記第3給電線と、に給電する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動回路。
  6. 複数の走査線と、
    複数のデータ線と、
    前記複数の走査線に対応して設けられた複数の容量線と、
    前記複数の走査線と前記複数のデータ線との交差に対応して設けられ、各々は、
    一端が前記データ線に接続されるとともに、前記走査線が選択されたときに前記一端と他端との間でオン状態となる画素スイッチング素子と、
    一端が前記画素スイッチング素子の他端に接続され、他端がコモン電極に接続された画素容量と、
    前記画素容量の一端と前記走査線に対応して設けられた容量線との間に電気的に介挿された蓄積容量と、
    を含む画素と、
    前記複数の走査線を所定の順番で選択する走査線駆動回路と、
    前記容量線の各々に対応して第1トランジスタ、第2トランジスタ、および補助トランジスタの組を有し、
    一の容量線に対応する前記第1トランジスタのソース電極は、第1電圧を給電する第1給電線または前記第1電圧とは異なる第2電圧を給電する第2給電線のいずれか一方に接続され、
    前記一の容量線に対応する前記第2トランジスタのソース電極は、前記第1給電線または前記第2給電線のいずれか他方に接続され、
    前記一の容量線に対応する前記補助トランジスタは、そのゲート電極が当該一の容量線に対応する走査線に接続され、そのソース電極が第3給電線に接続され、
    前記一の容量線に対応する前記第1トランジスタ、前記第2のトランジスタ、および前記補助トランジスタのドレイン電極同士が当該一の容量線に接続されて、
    前記一の容量線に対し、
    前記一の容量線に対応する一の走査線が選択される期間に、
    前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタのいずれか一方がオン状態になって、前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか一方を印加するとともに、前記補助トランジスタがオン状態になって、前記第3給電線に給電される前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか一方を印加し、
    当該一の走査線に対する選択が終了した後に、
    前記第1トランジスタまたは前記第2トランジスタのいずれか他方がオン状態になって、前記第1電圧または前記第2電圧のいずれか他方を印加する容量線駆動回路と、
    選択された走査線に対応する画素に対し、当該画素の階調に応じた電圧のデータ信号を、前記データ線を介して供給するデータ線駆動回路と、
    を具備することを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項6に記載の電気光学装置を有する
    ことを特徴とする電子機器。
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