JP2009192374A - コンタクトプローブ及びこれを用いた電子回路試験装置、並びにコンタクトプローブの製造方法 - Google Patents

コンタクトプローブ及びこれを用いた電子回路試験装置、並びにコンタクトプローブの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プランジャーのクリーニングを簡単且つ安価に行うことが可能なコンタクトプローブを提供する。
【解決手段】円筒状のスリーブ22と、スリーブ22の内部を軸方向に摺動するプランジャー24と、スリーブ22の内部に収容され、プランジャー24をスリーブ22の軸方向に付勢するコイルスプリング26と、コイルスプリング26の固定端26aと接するショートピン28と備える。スリーブ22にはコイルスプリング26の脱落を防止するカシメ部22aが設けられており、プランジャー24はカシメ部22aと干渉することなく着脱可能に構成されている。本発明によれば、プランジャー24をスリーブ22から簡単に取り外すことができることから、プランジャー24をスリーブ22から取り外した後、プランジャー全体をメッキ浴に浸すだけでクリーニングを行うことが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明はコンタクトプローブに関し、特に、バネ性を有する可動型のコンタクトプローブに関する。また、本発明は、このようなコンタクトプローブを用いた半導体集積回路など電子回路の試験装置に関する。さらに、本発明は、このようなコンタクトプローブの製造方法に関する。
半導体集積回路の製造工程は、シリコンウェハ上に各種の電子回路を形成する拡散工程(前工程)と、個々のチップをパッケージングする組み立て工程(後工程)に分類され、これら前工程及び後工程のいずれにおいても個々のチップが正しく動作するか確かめるための動作テストが行われる。このうち、後工程にて行われる動作テストには、バネ性を有する可動型のコンタクトプローブを用いた電子回路試験装置(テスター)が用いられることが多い。その他、プリント基板や各種電子回路の特性評価などにおいても、可動型のコンタクトプローブが広く用いられている。この種のコンタクトプローブとしては、通称「ポゴピン」と呼ばれるコンタクトプローブが一般に用いられる(特許文献1〜7参照)。
図5は、一般的なポゴピンの構造を示す略断面図である。
図5に示すポゴピン10は、円筒状のスリーブ12と、スリーブ12の内部を軸方向に摺動するプランジャー14と、プランジャー14を付勢するコイルスプリング16と、コイルスプリング16の固定端16a側に配置されたショートピン18によって構成されている。これら部材の材料としては、いずれも金属などの導電材料が用いられる。
プランジャー14は、スリーブ12の内壁と接するとともに先端がスリーブ12から突出する摺動部14aと、コイルスプリング16の可動端16bと接するバネ受け部14bと、摺動部14aとバネ受け部14bを連結する連結部14cによって構成されている。摺動部14aの先端14xは、図示しない被検体(DUT:Device Under Test)の電極(DUT電極)と接触する部分である。一方、ショートピン18は、図示しないテスターの電極と接触する部分である。
スリーブ12には、リング状にカシメ加工されたカシメ部12aが設けられており、この部分においてスリーブ12の内径が狭くなっている。より具体的には、カシメ部12aが設けられた部分の内径は、プランジャー14の摺動部14a及びバネ受け部14bの外径よりも狭くなっている。連結部14cの外径は、カシメ部12aと干渉しないよう、カシメ部12aが設けられた部分の内径よりも細く設定されている。
かかる構成により、コイルスプリング16を収縮させる方向にプランジャー14をストロークさせると、プランジャー14の摺動部14aがカシメ部12aと干渉し、これ以上のストロークが阻止される。これにより、コイルスプリング16が密着長まで圧縮されることによる破損が防止される。一方、コイルスプリング16を伸張させる方向にプランジャー14をストロークさせると、プランジャー14のバネ受け部14bがカシメ部12aと干渉し、これ以上のストロークが阻止される。これにより、スリーブ12からのコイルスプリング16及びショートピン18の脱落が防止される。
上述の通り、プランジャー14の先端14xはDUT電極と接触する部分である。DUT電極は、しばしば薄い金属酸化膜や有機性の汚れが付着しているため、動作テストを繰り返し行うと、プランジャー14の先端14xにも汚れが付着してしまう。さらには、DUT電極を構成する金属がプランジャー14側に拡散し、高抵抗の合金を形成することもある。このような汚れの付着や合金の形成が生じると、コンタクトプローブとDUT電極との接触抵抗が増大したり、抵抗値にばらつきが生じたりすることから、正常な動作テストが妨げられてしまう。このため、動作テストを所定回数行う度に、コンタクトプローブのクリーニングを行う必要がある。
コンタクトプローブのクリーニング方法としては、薬液を用いて汚れを除去する方法、研磨紙やワイヤーブラシを用いて汚れを除去する方法、再メッキ処理する方法などが挙げられる。しかしながら、薬液を用いて汚れを除去する方法は、有機性の汚れに対しては有効であるものの、金属酸化膜や合金を除去することができない。また、研磨紙やワイヤーブラシを用いて汚れを除去する方法は、金属酸化膜や合金に対しても有効であるが、プランジャー14を摩耗させることから、コンタクトプローブの寿命を縮めてしまう。
これに対し、再メッキ処理する方法は、あらゆる汚れに対して有効であり、しかも、プランジャー14の摩耗を生じさせないことから、最も望ましいクリーニング方法であると考えられる。
特開平5−55315号公報 特開平10−189087号公報 特開平11−174084号公報 特開平11−176548号公報 特開2002−22768号公報 特開2004−85260号公報 特開2005−351785号公報
しかしながら、スリーブ12の内部にメッキ液が侵入するとコンタクトプローブ自体が使用不能となってしまうことから、再メッキ処理においてはプランジャー14の先端14xだけを正確にメッキ浴に浸す必要がある。このため、再メッキ処理には、専用のメンテナンス治具を用いた非常に慎重な作業が必要であり、多数のコンタクトプローブを簡単且つ安価にクリーニングすることは困難であった。
したがって、本発明は、プランジャーのメンテナンスを簡単且つ安価に行うことが可能なコンタクトプローブ及びこれを用いた電子回路試験装置を提供することを目的とする。また、本発明は、このようなコンタクトプローブの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるコンタクトプローブは、筒状のスリーブと、スリーブ内を軸方向に摺動するプランジャーと、スリーブ内に収容され、プランジャーをスリーブの軸方向に付勢する付勢手段とを備え、スリーブは付勢手段の脱落を防止する脱落防止部を有しており、プランジャーは脱落防止部と干渉することなく着脱可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、プランジャーが着脱可能に構成されていることから、プランジャーをスリーブから簡単に取り外すことができる。このため、プランジャーをスリーブから取り外した後、プランジャー全体をメッキ浴に浸すだけでクリーニングを行うことが可能となる。
本発明においては、脱落防止部がスリーブの一部を内側に変形させたカシメ部からなり、スリーブのうちカシメ部と軸方向における位置が等しい部分は、非カシメ部を構成していることが好ましい。これによれば、カシメ部が形成された部分においてスリーブの内径が全体的に細くなるのではなく、部分的に細くなるにとどまることから、プランジャーの付勢手段に対する接触面の径を十分に確保することができる。これにより、カシメ部と干渉しない形状を持ったプランジャーによって、付勢手段を確実に押圧することが可能となる。
本発明においては、プランジャーがスリーブの内壁と接する摺動部とスリーブから突出する突出部とを有し、プランジャーの摺動部にはカシメ部と接するガイド面が設けられていることが好ましい。これによれば、ガイド面に沿ってプランジャーが摺動することから、ガタつきなどを生じることなくプランジャーを摺動させることが可能となる。また、ガイド面を螺旋状とすれば、プランジャーは軸線回りに回転しながら摺動することになる。このため、プランジャーの先端をDUT電極に接触させた状態でストロークさせると、DUT電極とプランジャーの先端とがワイピング(擦り合わせ)を行うことになる。この回転動作により、DUT電極に付着している金属酸化膜や有機性の皮膜が破壊され、良好なコンタクトを確保することが可能となる。
プランジャーは、摺動部からみて突出部とは反対側に設けられ、付勢手段の収縮量を制限するストッパー部をさらに有していることが好ましい。これによれば、過度の収縮による付勢手段の破損を防止することが可能となる。また、ストッパー部によってプランジャーのストローク量が制限されることから、プランジャーとカシメ部との干渉を確実に防止することが可能となる。さらには、プランジャーをスリーブに挿入する作業を行う際に、ストッパー部がガイドとなることから、挿入作業を容易に行うことが可能となる。
本発明においては、付勢手段がコイルスプリング(スパイラル状のバネ)であり、ストッパー部はコイルスプリングの内径部に挿入されていることが好ましい。これによれば、コイルスプリングとストッパー部との干渉を防止しつつ、プランジャーのストローク量を確実に制限することが可能となる。
本発明においては、プランジャーの突出部の径がプランジャーの摺動部の径よりも小さいことが好ましい。これによれば、摺動部と突出部との境界部分に段差が形成されることから、この段差を利用して実使用時におけるプランジャーの脱落を防止することが可能となる。
また、本発明による電子回路試験装置は、上記のコンタクトプローブと、プランジャーの突出部が露出するようにコンタクトプローブを収容するプローブホルダと、プランジャーの突出部を貫通させる貫通孔を有するプランジャーストッパーとを備え、プランジャーストッパーに設けられた貫通孔の径がプランジャーの摺動部の径よりも小さいことを特徴とする。本発明によれば、実使用時においては、プランジャーストッパーによってプランジャーの脱落を防止することが可能となる。一方、メンテナンス時においては、プランジャーストッパーを取り外すことにより、スリーブからプランジャーを簡単に取り出すことが可能となる。
また、本発明によるコンタクトプローブの製造方法は、筒状のスリーブに少なくとも付勢手段を挿入した後、カシメストッパー面を有するカシメ組み立て治具をスリーブに挿入する工程と、カシメストッパー面に向けてスリーブを一方向からカシメ加工することにより、スリーブからの付勢手段の脱落を防止するカシメ部を形成する工程と、カシメ部を形成した後、カシメ部と接するガイド面が設けられたプランジャーを挿入する工程と、を備えることを特徴とする。本発明によれば、スリーブにカシメ部を形成した後、プランジャーを挿入していることから、コンタクトプローブの製造を非常に効率よく行うことが可能となる。
このように、本発明によれば、プランジャーのメンテナンスを簡単且つ安価に行うことが可能なコンタクトプローブ及びこれを用いた電子回路試験装置を提供することが可能となる。また、本発明によれば、コンタクトプローブの製造を非常に効率よく行うことが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコンタクトプローブの構造を示す略断面図である。
図1に示すように、本実施形態によるコンタクトプローブ20は、円筒状のスリーブ22と、スリーブ22の内部を軸方向に摺動するプランジャー24と、スリーブ22の内部に収容され、プランジャー24をスリーブ22の軸方向に付勢するスパイラル状のコイルスプリング26と、コイルスプリング26の固定端26aと接するショートピン28によって構成されている。これら部材のうち、少なくともスリーブ22、プランジャー24及びショートピン28については、いずれも金属などの導電材料が用いられる。コイルスプリング26の材料については特に限定されないが、これについても金属などの導電材料を用いることが好ましい。
プランジャー24は、スリーブ22の内壁と接する摺動部24aと、スリーブ22から突出する突出部24bと、摺動部24aからみて突出部24bとは反対側に設けられたストッパー部24cによって構成されている。突出部24bの先端24xは、図示しない被検体の電極(DUT電極)と接触する部分である。一方、ショートピン28は、図示しないテスターの電極と接触する部分である。図1に示すように、突出部24b及びストッパー部24cの径はいずれも摺動部24aの径よりも小さい。このため、摺動部24aと突出部24bとの境界部分には段差32が形成され、摺動部24aとストッパー部24cとの境界部分には段差34が形成される。ストッパー部24cは、コイルスプリング26の内径部に挿入されており、段差34がコイルスプリング26の可動端26bと接している。
一方、スリーブ22にはカシメ加工されたカシメ部22aが設けられており、この部分においてスリーブ22の内径が狭くなっている。本実施形態においては、カシメ部22aの形状は非リング状であり、一方向のみからカシメ加工された直線的な形状を有している。すなわち、スリーブ22のうち、カシメ部22aと軸方向における位置が等しい部分は、非カシメ部22bを構成している。
カシメ部22aは、コイルスプリング26及びショートピン28の脱落を防止する脱落防止部としての機能を有する。また、図1に示すように、プランジャー24の摺動部24aにはカシメ部22aと接するガイド面40が設けられている。このため、プランジャー24をストロークさせると、ガイド面40とカシメ部22aとが接触しながらストロークすることになる。また、プランジャー24の摺動部24aは、ガイド面40と軸方向における位置が同じである非ガイド面42を有しており、プランジャー24をストロークさせると、非ガイド面42と非カシメ部22bとが接触しながらストロークすることになる。
図2は、プランジャー24の構造をより詳細に説明するための図であり、(a)は略平面図、(b)は略側面図、(c)は(b)に示すC−C線に沿った略断面図、(d)は(b)に示すD−D線に沿った略断面図、(e)は(b)に示すE−E線に沿った略断面図である。
図2に示すように、本実施形態においてはプランジャー24のガイド面40が螺旋状である。このため、プランジャー24をストロークさせると、カシメ部22aの案内によってプランジャー24は軸線回りに回転する。このため、プランジャー24の先端24xがDUT電極に接触した状態でストロークさせると、DUT電極とプランジャー24の先端24xとがワイピング(擦り合わせ)を行うことになる。この回転動作により、DUT電極の付着している金属酸化膜や有機性の皮膜が破壊され、良好なコンタクトを確保することが可能となる。
本実施形態によるコンタクトプローブ20においては、摺動部24aとストッパー部24cとの境界部分に形成された段差34がバネ受け部として機能する。このため、コイルスプリング26がある程度収縮した状態から、伸張させる方向にプランジャー24をストロークさせると、当初はコイルスプリング26の可動端26bがプランジャー24の段差34と接しているものの、一定量伸張させると、コイルスプリング26の可動端26bがカシメ部22aと干渉し、プランジャー24から分離する。それ以上ストロークさせると、プランジャー24はコイルスプリング26による付勢から解放され、カシメ部22aと干渉することなくそのままスリーブ22から抜き出される。
逆に、スリーブ22にプランジャー24を挿入すると、当初はコイルスプリング26の可動端26bがカシメ部22aと接しているももの、プランジャー24を一定量挿入すると、コイルスプリング26の可動端26bがプランジャー24の段差34と接し、カシメ部22aから分離する。これにより、プランジャー24にはコイルスプリング26の付勢力が加わった状態となる。この状態でコイルスプリング26を収縮させる方向にプランジャー24をストロークさせると、プランジャー24のストッパー部24cがショートピン28と干渉し、これ以上のストロークが阻止される。尚、ストッパー部24cの径は、摺動部24aの径よりも小さいことから、抜き出したプランジャー24をスリーブ22に挿入する作業を容易に行うことができる。
このように、本実施形態によるコンタクトプローブ20においては、図5に示した従来のコンタクトプローブ10とは異なり、プランジャー24の段差34よりも先(コイルスプリング26側)には、カシメ部22aが設けられた部分の内径よりも大きなバネ受け部が設けられていない。つまり、摺動部24a自体がカシメ部22aと接しており、摺動部24aとストッパー部24cとの境界部分に形成された段差34がバネ受け部として機能する。その結果、カシメ部22aと干渉することなく、プランジャー24をスリーブ22から抜き出すことが可能となる。
また、カシメ部22aの形状が非リング状であり、一方向のみからカシメ加工された直線的な形状を有していることから、この部分においてスリーブ22の内径が全体的に細くなるのではなく、部分的に細くなるに過ぎない。このため、カシメ部22aと干渉することなく着脱可能なプランジャー24であっても、バネ受け部となる部分の径を十分に確保することができ、正しくコイルスプリング16を押圧することが可能となる。
このように、本実施形態によるコンタクトプローブ20においては、プランジャー24が着脱自在であることから、プランジャー24をスリーブ22から取り外した後、プランジャー24全体をメッキ浴に浸すだけでクリーニングを行うことが可能となる。また、作業者のミスや、テスターの誤動作などによってプランジャー24が破損した場合であっても、コンタクトプローブ20の全体を交換する必要はなく、破損したプランジャー24だけを簡単に交換することも可能となる。
しかも、コイルスプリング26を一定量収縮させると、スリーブ22に対して位置決めされたショートピン28とストッパー部24cとが接触することから、過度の収縮によるコイルスプリング26の破損が防止される。また、ストッパー部24cによってプランジャー24のストローク量が制限されることから、プランジャー24とカシメ部22aとの干渉を確実に防止することが可能となる。
特に、本実施形態によるコンタクトプローブ20においては、カシメ部22aが非リング状であり、一方向のみからカシメ加工された形状を有していることから、カシメ部がリング状である場合と比べてこの部分におけるスリーブ22の強度が低い。このため、仮にストッパー部24cを削除してしまうと、カシメ部22aがプランジャー24に食い込むことによる破損を防止すべく、スリーブ22及びプランジャー24の長さを十分な長さに設定する必要が生じる。これに対し、ストッパー部24cを設けておけば、カシメ部22aがプランジャー24に食い込む前に、それ以上のストロークが制限されることから、スリーブ22及びプランジャー24の長さを短く設定することができる。その結果、コンタクトプローブ20の高周波特性を高めることが可能となる。
また、本実施形態によるコンタクトプローブ20においては、ショートピン28の先端に切り欠き28aが設けられている。これにより、ストロークするプランジャー24の中心線に対して、ショートピン28の先端がオフセットした状態でテスター側のランドと接触することになる。このため、プランジャー24をストロークさせると、コンタクトプローブ20全体に回転モーメントが加わり、スリーブ22の内壁とプランジャー24の摺動部24aとが押しつけられた状態で摺動することになる。これにより、スリーブ22とプランジャー24との一時的な接触不良によるノイズの発生などを確実に防止することが可能となる。また、ショートピン28とスリーブ22との接触についても確実となる。
図3は、本実施形態によるコンタクトプローブ20の製造方法を説明するための略断面図である。
本実施形態によるコンタクトプローブ20の製造においては、まずスリーブ22を用意し、その内部にショートピン28及びコイルスプリング26をこの順に挿入する。次に、カシメストッパー面50aを有するカシメ組み立て治具50をスリーブ22に挿入し、この状態で、カシメポンチ52によってスリーブ22をカシメ加工する。カシメ加工は、カシメストッパー面50aに向けて一方向から行う。これにより、スリーブ22にはカシメ部22aが形成され、コイルスプリング26及びショートピン28の脱落が防止される。カシメストッパー面50aとスリーブ22の内壁までの距離は、プランジャー24のガイド面40とスリーブ22の内壁までの距離とほぼ一致しており、これにより、カシメ量を正確に制御することが可能となる。
そして、カシメ組み立て治具50を抜き取った後、プランジャー24をスリーブ22に挿入すれば、本実施形態によるコンタクトプローブ20が完成する。このように、本実施形態によるコンタクトプローブ20は、カシメ部22aを形成した後にプランジャー24を挿入することができる。これに対し、プランジャー24を挿入した後にカシメ部22aを形成する場合には、プランジャー24のガイド面40に向けてカシメポンチ52を押し当てる必要があり、プランジャー24の位置制御が必須となる。本実施形態では、このような位置制御が不要であり、コンタクトプローブ20の製造を非常に効率よく行うことが可能となる。
図4は、コンタクトプローブ20を用いた電子回路試験装置の主要部の構造を示す略断面図である。
図4に示す電子回路試験装置100は、コンタクトプローブ20を保持するプローブホルダ110と、プランジャーストッパー120と、プリント配線基板130とを備えている。プローブホルダ110は、プランジャー24の突出部24bが露出するようにコンタクトプローブ20を収容することにより支持する部材であり、一方の面111にプランジャーストッパー120が固定され、他方の面112にプリント配線基板130が固定される。
プランジャーストッパー120は貫通孔121を有しており、この貫通孔121にはプランジャー24の突出部24bが貫通している。貫通孔121の径はプランジャー24の摺動部24aの径よりも小さく、このため、プランジャー24の段差32とプランジャーストッパー120とが干渉することにより、プランジャー24の脱落が防止されている。また、プリント配線基板130には、ショートピン28と接するプローブ接続用ランド131が形成されている。プローブ接続用ランド131は、図示しないテスト回路に接続されている。
尚、図4においては、コンタクトプローブ20が1つだけ示されているが、実際の電子回路試験装置100においては、DUT電極の数と同数のコンタクトプローブ20が用いられる。
このような構成により、実使用時においては、着脱自在なプランジャー24の脱落を防止しながら正しく動作テストを行うことが可能となる一方、プランジャー24をクリーニングする際には、プランジャーストッパー120をプローブホルダ110から取り外すことにより、プランジャー24を簡単に抜き取ることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においてはスリーブ22が円筒状であるが、本発明がこれに限定されるものではなく、筒状であればどのような形状であっても構わない。但し、上記実施形態のように、プランジャー24を軸線回りに回転しながらストロークさせるためには、スリーブ22が円筒状であることが望ましい。
また、上記実施形態においてはプランジャー24をスリーブ22の軸方向に付勢する手段としてコイルスプリング(スパイラル状のバネ)26を用いているが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、スパイラル状ではないバネを用いても構わないし、バネ以外の付勢手段を用いても構わない。但し、上記実施形態のように、プランジャー24にストッパー部24cを設ける場合には、付勢手段としてコイルスプリング26を用いることが望ましい。
また、上記実施形態においてはスリーブ22にカシメ部22aを設けることによってコイルスプリング26の脱落を防止しているが、本発明がこれに限定されるものではなく、コイルスプリングなどの付勢手段の脱落を防止可能であり、且つ、プランジャーを干渉しない手段であれば、どのような手段であっても構わない。
また、上記実施形態においてはプランジャー24に設けられたガイド面40を螺旋状とすることにより、プランジャー24が軸線回りに回転しながら摺動可能に構成されているが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、プランジャーが直線的にストロークするものであっても構わない。
また、上記実施形態においてはプランジャー24にストッパー部24cが設けられているが、本発明においてこれを設けることは必須でない。但し、プランジャー24にストッパー部24cを設ければ、プランジャーのストローク量が制限されるため、コイルスプリングやカシメ部の損傷が防止されるとともに、抜き出したプランジャーをスリーブに挿入する作業を容易に行うことが可能となることから、プランジャーにストッパー部を設けることは特に好ましい。
また、上記実施形態においてはプランジャー24の突出部24bの径が摺動部24aの径よりも小さいが、両者の径が同じであっても構わない。両者の径が同じであると、図4に示したプランジャーストッパー120を用いることができなくなるが、プランジャーを常に上に向けて使用するタイプのテスターであれば、重力の作用により、実使用時におけるプランジャーの脱落を防止することが可能となる。
また、上記実施形態においてはコンタクトプローブ20にショートピン28が設けられているが、本発明においてショートピン28を設けることは必須でなく、コイルスプリング26の固定端26aがスリーブ22自体と接する構造としても構わない。さらに、ショートピン28を設ける場合であっても、その先端にオフセット用の切り欠き28aを設けることは必須でない。
尚、本発明によるコンタクトプローブは、後工程における半導体集積回路の動作テストに限らず、電子部品やプリント配線基板など、各種電子回路の電気的特性の評価並びに検査に使用することが可能である。
本発明の好ましい実施形態によるコンタクトプローブの構造を示す略断面図である。 プランジャー24の構造をより詳細に説明するための図であり、(a)は略平面図、(b)は略側面図、(c)は(b)に示すC−C線に沿った略断面図、(d)は(b)に示すD−D線に沿った略断面図、(e)は(b)に示すE−E線に沿った略断面図である。 本発明の好ましい実施形態によるコンタクトプローブの製造方法を説明するための略断面図である。 本発明の好ましい実施形態による電子回路試験装置の主要部の構造を示す略断面図である。 一般的なポゴピンの構造を示す略断面図である。
符号の説明
20 コンタクトプローブ
22 スリーブ
22a カシメ部
24 プランジャー
24a 摺動部
24b 突出部
24c ストッパー部
24x 先端
26 コイルスプリング
26a 固定端
26b 可動端
28 ショートピン
28a 切り欠き
32,34 段差
40 ガイド面
50 カシメ組み立て治具
50a カシメストッパー面
52 カシメポンチ
100 電子回路試験装置
110 プローブホルダ
111 プローブホルダの一方の面
111 プローブホルダの他方の面
120 プランジャーストッパー
121 貫通孔
130 プリント配線基板
131 プローブ接続用ランド

Claims (9)

  1. 筒状のスリーブと、前記スリーブ内を軸方向に摺動するプランジャーと、前記スリーブ内に収容され、前記プランジャーを前記スリーブの軸方向に付勢する付勢手段とを備え、
    前記スリーブは前記付勢手段の脱落を防止する脱落防止部を有しており、前記プランジャーは前記脱落防止部と干渉することなく着脱可能に構成されていることを特徴とするコンタクトプローブ。
  2. 前記脱落防止部は、前記スリーブの一部を内側に変形させたカシメ部からなることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
  3. 前記プランジャーは、前記スリーブの内壁と接する摺動部と、前記スリーブから突出する突出部とを有し、
    前記プランジャーの前記摺動部には、前記カシメ部と接するガイド面が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のコンタクトプローブ。
  4. 前記ガイド面は螺旋状であり、前記プランジャーは軸線回りに回転しながら摺動することを特徴とする請求項3に記載のコンタクトプローブ。
  5. 前記プランジャーは、前記摺動部からみて前記突出部とは反対側に設けられ、前記付勢手段の収縮量を制限するストッパー部をさらに有していることを特徴とする請求項3又は4に記載のコンタクトプローブ。
  6. 前記付勢手段はコイルスプリングであり、前記ストッパー部は前記コイルスプリングの内径部に挿入されていることを特徴とする請求項5に記載のコンタクトプローブ。
  7. 前記プランジャーの突出部の径は、前記プランジャーの前記摺動部の径よりも小さいことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載のコンタクトプローブ。
  8. 請求項7に記載のコンタクトプローブと、前記プランジャーの突出部が露出するように前記コンタクトプローブを収容するプローブホルダと、前記プランジャーの突出部を貫通させる貫通孔を有するプランジャーストッパーとを備え、
    前記プランジャーストッパーに設けられた前記貫通孔の径は、前記プランジャーの前記摺動部の径よりも小さいことを特徴とする電子回路試験装置。
  9. 筒状のスリーブに少なくとも付勢手段を挿入した後、カシメストッパー面を有するカシメ組み立て治具をスリーブに挿入する工程と、
    前記カシメストッパー面に向けて前記スリーブを一方向からカシメ加工することにより、前記スリーブからの前記付勢手段の脱落を防止するカシメ部を形成する工程と、
    前記カシメ部を形成した後、前記カシメ部と接するガイド面が設けられたプランジャーを挿入する工程と、を備えることを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。
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