JP2009191313A - 原子層成長装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーティクルによる汚染を低減することができるとともに、メンテナンス時のアンテナアレイのクリーニングも容易である原子層成長装置を提供する。
【解決手段】原料ガスおよび酸化ガスが供給される成膜容器と、この成膜容器内でプラズマを生成するための、棒状の複数のアンテナ本体が平行に配設されたアンテナアレイと、基板が載置される基板ステージとを備えている。アンテナアレイは、成膜容器の上壁と基板ステージとの間に、基板ステージと平行に配設されている。複数のアンテナ本体は、成膜容器側の面が基板ステージの面と平行に形成された誘電体からなる収納部材内に収納され、一体型に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に原子層単位で薄膜を形成する原子層成長(以下、省略してALD(Atomic Layer Deposition)ともいう)装置に関するものである。
ALD法は、形成しようとする膜を構成する元素を主成分とする2種類のガスを成膜対象基板上に交互に供給し、基板上に原子層単位で薄膜を形成することを複数回繰り返して所望厚さの膜を形成する薄膜形成技術である。例えば、基板上にSiO2膜を形成する場合、Siを含む原料ガスとOを含む酸化ガスが用いられる。また、基板上に窒化膜を形成する場合、酸化ガスの代わりに窒化ガスが用いられる。
ALD法では、原料ガスを供給している間に1層あるいは数層の原料ガスだけが基板表面に吸着され、余分な原料ガスは成長に寄与しない。これを、成長の自己停止作用(セルフリミット機能)という。
ALD法は、一般的なCVD(Chemical Vapor Deposition)法と比較して高い段差被覆性と膜厚制御性を併せ持ち、メモリ素子のキャパシタや、「high-kゲート」と呼ばれる絶縁膜の形成への実用化が期待されている。また、300℃程度の低温で絶縁膜が形成可能であるため、液晶ディスプレイなどのように、ガラス基板を用いる表示装置の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜の形成への適用なども期待されている。
以下、従来のALD装置について説明する。
図3は、従来のALD装置の構成を表す一例の概略図である。同図に示すALD装置70は、成膜容器(成膜チャンバ)12と、ガス供給部14と、排気部16とによって構成されている。
成膜容器12は、金属製の中空箱形であり、接地されている。成膜容器12の内部には、上壁側から下壁側に向かって順に、複数のアンテナ素子26からなるアンテナアレイ28、ヒータ30を内蔵する基板ステージ32が配設されている。アンテナアレイ28は、複数のアンテナ素子26を所定の間隔で平行に配設することによって構成される仮想平面が基板ステージ32と平行に配設されている。
アンテナ素子26は、図4に上方からの平面図を示すように、高周波電力の波長の(2n+1)/4倍(nは0または正の整数)の長さの導電体からなる棒状のモノポールアンテナ(アンテナ本体)39であり、誘電体からなる円筒部材40に収納されている。高周波電力供給部34で発生された高周波電力が分配器36で分配され、各々のインピーダンス整合器38を介して各々のアンテナ素子26に供給されると、アンテナ素子26の周囲にプラズマが発生される。
各々のアンテナ素子26は、本出願人が特許文献1で提案したものであり、例えば、供給孔20bから基板ステージ32に向けて供給される酸化ガスのガス流の方向に対して直交する方向に延びるように、電気的に絶縁されて成膜容器12側壁に取り付けられている。また、各々のアンテナ素子26は、所定の間隔で平行に配設されており、隣接して配設されたアンテナ素子26間の給電位置が互いに対向する側壁になるように配設されている。
次に、ALD装置70の成膜時の動作を説明する。
成膜時には、基板ステージ32上面に基板42が載置される。また、基板ステージ32がヒータ30で加熱され、基板ステージ32上に載置された基板42は、成膜が終了するまで所定の温度に保持される。
例えば、基板表面にSiO2膜を形成する場合、成膜容器12内が排気部16により水平方向に真空引きされた後、Si成分を含む原料ガスが、ガス供給部14から、供給管18a、成膜容器12の左壁に形成された供給孔20aを介して成膜容器12内へ水平方向に供給される。これにより、基板42表面に原料ガスが供給され、吸着される。なお、この時、アンテナ素子26によりプラズマは発生されない。
続いて、原料ガスの供給が停止され、基板42表面に吸着された原料ガス以外の余剰の原料ガスが、排気部16により、成膜容器12から、成膜容器12の右壁に形成された排気孔24、排気管22を介して水平方向へ排気される。
続いて、酸化ガスが、ガス供給部14から、供給管18b、成膜容器12の左壁に形成された供給孔20bを介して成膜容器12内に水平方向に供給される。この時同時に、高周波電力供給部34から高周波電力が各々のアンテナ素子26に供給される。これにより、各々のアンテナ素子26の周囲に酸化ガスを用いてプラズマが発生され、基板42表面に吸着された原料ガスが酸化される。
その後、酸化ガスの供給およびアンテナ素子26への高周波電力の供給が停止され、酸化に寄与しない余剰の酸化ガスや反応生成物が、排気部16により、成膜容器12の右壁に形成された排気孔24、排気管22を介して水平方向に排気される。
以上のように、原料ガスの供給→余剰原料ガスの排気→酸化ガスの供給→余剰酸化ガスの排気からなる一連の工程により、基板42上にSiO2膜が原子層単位で形成される。この工程を数回繰り返すことにより、基板42上に所定膜厚のSiO2膜が形成される。
特開2003−86581号公報
ALD装置70では、基板42表面に膜を形成する時同時に各々のアンテナ素子26の表面にも膜が堆積する。このアンテナ素子26表面に堆積した膜の一部が落下して、もしくは、塵や気相中で生成された反応生成物(微粒子)がパーティクルとなり、基板42表面を汚染して膜質が低下するという問題があった。また、基板42の面積が大きくなるに従ってアンテナ素子の本数が多くなると、メンテナンス時のアンテナ素子26のクリーニングも大変になるという問題もあった。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解消し、パーティクルによる汚染を低減することができるとともに、メンテナンス時のアンテナアレイのクリーニングも容易である原子層成長装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、酸化ガスを用いてプラズマを生成することにより、基板上に酸化膜を生成する原子層成長装置であって、
原料ガスおよび酸化ガスが供給される成膜容器と、この成膜容器内でプラズマを生成するための、棒状の複数のアンテナ本体が平行に配設されたアンテナアレイと、前記基板が載置される基板ステージとを備え、
前記アンテナアレイは、前記成膜容器の上壁と前記基板ステージとの間に、前記基板ステージと平行に配設され、前記複数のアンテナ本体は、前記成膜容器側の面が前記基板ステージの面と平行に形成された誘電体からなる収納部材内に収納され、一体型に構成されていることを特徴とする原子層成長装置を提供するものである。
また、本発明は、窒化ガスを用いてプラズマを生成することにより、基板上に窒化膜を生成する原子層成長装置であって、
原料ガスおよび窒化ガスが供給される成膜容器と、この成膜容器内でプラズマを生成するための、棒状の複数のアンテナ本体が平行に配設されたアンテナアレイと、前記基板が載置される基板ステージとを備え、
前記アンテナアレイは、前記成膜容器の上壁と前記基板ステージとの間に、前記基板ステージと平行に配設され、前記複数のアンテナ本体は、前記成膜容器側の面が前記基板ステージの面と平行に形成された誘電体からなる収納部材内に収納され、一体型に構成されていることを特徴とする原子層成長装置を提供する。
ここで、前記収納部材は、前記成膜容器の上壁および側壁からシース厚以下の空間を空けて、前記成膜容器の壁面に当接しないように配設されていることが好ましい。
また、前記アンテナ本体は、熱膨張率が前記収納部材と略等しい材料で形成されていることが好ましい。例えば、前記収納部材の材料は石英であり、前記アンテナ本体の材料は、インバー合金、スーパーインバ、ステンレスインバのうちの1つであることが好ましい。
本発明では、複数のアンテナ本体が誘電体からなる収納部材内に収納されて一体型に構成されているので、アンテナアレイと成膜ガスとの接する面積を最小とすることができる。そのため、アンテナアレイ(収納部材の基板ステージ側の面)に付着する膜が大幅に減るので、パーティクルの発生を大幅に低減することができる。また、一体型に構成されているので、メンテナンス時のアンテナアレイ(収納部材の基板ステージ側の面)のクリーニングも簡単である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の原子層成長装置を詳細に説明する。
図1は、本発明のALD装置の構成を表す一実施形態の概略図である。同図に示すALD装置10は、ALD法を適用して、形成しようとする膜を構成する元素を主成分とする2種類の成膜ガス(原料ガス、および、酸化ガスないし窒化ガス)を成膜対象基板上に交互に供給する。その時、反応活性を高めるためにプラズマを生成して基板上に原子層単位で原料ガスの酸化膜ないし窒化膜を形成する。上記処理を1サイクルとして、処理を複数サイクル繰り返すことにより所望厚さの膜を形成する。
ALD装置10は、成膜容器12と、ガス供給部14と、真空ポンプなどの排気部16,17とによって構成されている。以下、基板上に酸化膜を形成する場合を例に挙げて説明するが、窒化膜の場合も同様である。
ここで、ガス供給部14は、それぞれ、供給管18a、18bを介して、成膜容器12(後述する成膜室48)の一方の側壁(図中左壁)に形成された供給孔20a、20bに接続されている。ガス供給部14は、供給管18aおよび供給孔20aを介して、成膜室48内に原料ガスを水平方向に供給する、ないしは、供給管18bおよび供給孔20bを介して、成膜室48内に、例えば、酸素ガスやオゾンガスなどの酸化ガスを水平方向に供給する。原料ガスと酸化ガスの供給は交互に行われる。
一方、排気部16は、排気管22を介して、成膜室48の、左壁に対向する側壁(図中右壁)に形成された排気孔24に接続されている。排気部16は、排気孔24および排気管22を介して、成膜室48内に交互に供給された原料ガスおよび酸化ガスを水平方向に排気する。また、排気部17は、排気管23を介して、成膜容器12(後述する真空室(ロードロック室)50)の下壁に形成された排気孔25に接続されている。排気部17は、基本的に、排気孔25および排気管23を介して真空室50を真空引きする。
図示省略しているが、供給管18a、18bの途中には、ガス供給部14と成膜室48との導通を制御する開閉弁(例えば、電磁弁)が設けられ、排気管22,23の途中には、それぞれ、排気部16,17と成膜室48および真空室50との導通を制御する開閉弁が設けられている。
ガス供給部14から成膜容器12の成膜室48内にガスを供給する場合には供給管18a、18bのいずれかの開閉弁が開放され、成膜室48内にガスを供給する。成膜室48内に供給されたガスを排気する場合には排気管22の開閉弁が開放される。また、成膜容器12の真空室50を真空引きする場合には排気管23の開閉弁が開放される。
成膜容器12は、金属製の中空箱形であり、接地されている。成膜容器12の内部には、上壁側から下壁側に向かって順に、棒状の複数のモノポールアンテナ(アンテナ本体)39からなるアンテナアレイ28、ヒータ30を内蔵する基板ステージ32が配設されている。アンテナアレイ28は、各々のアンテナ本体39によって構成される仮想平面が基板ステージ32と平行に配設されている。
アンテナアレイ28は、酸化ガスを用いてプラズマを発生するものであり、成膜容器12の、供給孔20が形成された左壁と、排気孔24が形成された、左壁に対向する右壁との間の空間で、かつ、成膜容器12の上壁と基板ステージ32との間の空間に、例えば、銅、アルミニウム、白金等の導電体からなる、棒状の複数のアンテナ本体39が所定の間隔で平行に配設されて構成されている。
図2に示すように、高周波電力供給部34で発生されたVHF帯(例えば、80MHz)の高周波電力(高周波電流)が分配器36で分配され、インピーダンス整合器38を介して、各々のアンテナ本体39に供給される。インピーダンス整合器38は、高周波電源供給部34が発生する高周波電力の周波数の調整とともに用いられ、プラズマの生成中にアンテナ本体39の負荷の変化によって生じるインピーダンスの不整合を是正する。
各々のアンテナ本体39は、本出願人が特許文献1で提案したものであり、供給孔20bから基板ステージ32に向けて供給される酸化ガスのガス流の方向に対して直交する方向に延びるように、電気的に絶縁されて成膜容器12側壁に取り付けられている。また、隣接して配設されたアンテナ本体39間の給電位置が互いに対向する側壁になるように(給電方向が互いに逆向きになるように)配設されている。これにより、電磁波はアンテナアレイ28の仮想平面にわたって均一に形成される。
アンテナ本体39の長手方向の電界強度は、高周波電力の供給端でゼロ、先端部(供給端の逆端)で最大となる。従って、隣接するアンテナ本体39間の給電位置が互いに対向する側壁になるように配設し、それぞれのアンテナ本体39に、互いに反対方向から高周波電力を供給することにより、それぞれのアンテナ本体39から放射される電磁波が合成されて均一なプラズマが形成され、膜厚が均一な膜を形成することができる。
各々のアンテナ本体39は、基板ステージ32の面(基板42の載置面)と平行な方向に配置され、複数のアンテナ本体39の配列方向は、基板ステージ32の載置面と平行な方向である。
例えば、アンテナ本体39の直径は約6mm、隣接するアンテナ本体39間の間隔は約50mmである。成膜容器12内の圧力が20Pa程度の場合、高周波電力供給部34から約1500Wの高周波電力を供給すると、アンテナ本体39のアンテナ長が、高周波電力の波長の(2n+1)/4倍(nは0または正の整数)に等しい場合に定在波が生じて共振し、収納部材41の下面近傍にプラズマが発生される。
複数のアンテナ本体39は、基板ステージ32側の面(下面)が、基板ステージ32と平行に形成された、例えば、石英やセラミックスなどの誘電体からなる収納部材41内に収納され、一体型に構成されている。アンテナ本体39を誘電体で覆うことにより、アンテナとしての容量とインダクタンスが調整され、その長手方向に沿って高周波電力を効率よく伝播させることができ、アンテナ本体39から周囲に電磁波を効率よく放射させることができる。
収納部材41の下面は平面状に形成されているので、アンテナアレイと成膜ガスとの接する面積を最小とすることができる。そのため、アンテナアレイ(収納部材41の下面)に付着する膜が大幅に減るので、パーティクルの発生を大幅に低減することができる。また、一体型に構成されているので、メンテナンス時のアンテナアレイ(収納部材41の下面)のクリーニングも簡単である。
成膜容器12内部には、側壁の内壁面から中心部に向かって突出するアンテナアレイの支持部材52が設けられている。収納部材41の縁部下面には、支持部材52の側面の高さに相当するL字型の段差が設けられている。アンテナアレイ28が支持部材52の上に載置された状態では、支持部材52の上面と収納部材41の縁部下面の段差部とが当接して、収納部材41下面の高さが、支持部材52下面の高さと略同一高さ(面一)となるように位置決めされる。
収納部材41は、成膜容器12の壁面(上壁および全側壁)からシース厚以下、例えば、0.1〜1mmの空間(隙間)を空けて、成膜容器12の壁面に当接しないように配設されている。成膜容器12の材料(材質)は、例えば、アルミニウムやステンレススチールであり、収納部材41の材料は、前述のように、石英やセラミックスである。従って、両者の間に空間を設けることにより、成膜時に、成膜室48内が高温になっても、両者の熱膨張率の違いによる問題(収納部材41のひび割れ等)を解消できる。
成膜容器12の壁面と収納部材41表面との間にシース厚以下の空間があっても、成膜時に、このシース厚以下の空間内にプラズマは発生しない。つまり、プラズマは、成膜に関与する、収納部材41の下面側にだけ発生され、成膜に寄与しないプラズマが無駄に消費されることはない。また、上記の通り、シース厚以下の空間内にプラズマは発生しないので、プラズマにより、成膜容器12の壁面に対向する収納部材41の表面が削られることもない。
アンテナアレイ28は、例えば、収納部材41に穴を開けてアンテナ本体39を挿入して作製してもよいが、溶融されたガラスの中にアンテナ本体39を入れ、その後、ガラスを冷却して作製する方が容易であり望ましい。この場合、アンテナ本体39は収納部材41と密着するので、熱膨張率の違いによる問題を解消するために、熱膨張率が収納部材41と略等しい材料でアンテナ本体39を形成することが望ましい。ここで、熱膨張率が略等しい材料とは、その差が10-6未満のものをいう。
収納部材41と熱膨張率が略等しい材料は何ら限定されないが、例えば、収納部材41の材料が石英である場合、アンテナ本体39の材料として、インバー(63.5Fe-36.5Ni)合金、スーパーインバ(63Fe-32Ni-5Co)、ステンレスインバ(36.5Fe-54Co-9.5Cr)などを例示することができる。これらの中でも、スーパーインバとステンレスインバが特に望ましい。
例えば、石英の熱膨張率(線膨張率)は、10-7/Kである。これに対し、スーパーインバおよびステンレスインバの熱膨張率(線膨張率)は、±0.1×10-6であり、石英の熱膨張率と略同程度であり、極めて小さい。このように、熱膨張率が収納部材41と略等しい材料でアンテナ本体39を形成することにより、両者の熱膨張率の違いによる問題を解消できる。
なお、収納部材41の下面をブラストがけ(例えば、サンドブラスト)して、下面の表面に凹凸をつけ、物理的(構造的)な吸着力を増大させることが望ましい。これにより、収納部材41の下面に付着した反応生成物が剥離してパーティクルが発生することを軽減できる。また、収納部材41の表面は、プラズマによって削られるので、これを防ぐため、収納材料41の表面にアルミナなどの保護層を被覆しておくことが望ましい。
続いて、基板ステージ32は、成膜容器12の内壁面よりも小さい寸法の、例えば矩形の金属板であり、パワーシリンダなどの昇降機構44により上下に昇降される。成膜容器12内部には、側壁の内壁面から中心部に向かって突出するヒータストッパ(すなわち、基板ステージ32のストッパ)46が設けられている。基板ステージ32の縁部上面には、ヒータストッパ46の側面の高さに相当するL字型の段差が設けられている。
基板ステージ32が上昇されると、ヒータストッパ46下面と基板ステージ32縁部上面の段差部とが当接して、基板ステージ32上面の高さが、ヒータストッパ46上面の高さと略同一高さ(面一)となるように位置決めされる。この時、成膜容器12の内部は、基板ステージ32よりも上側の空間である成膜室48と、基板ステージ32の下側の空間である真空室50とに分離され、真空室50内が排気部17により真空引きされることによって、成膜室48は密閉される。
すなわち、図1に示すように、基板ステージ32の上面を含む、成膜室48の下壁は、基板42上に所定の膜を形成する時に面一となるように形成されている。
一方、基板ステージ32が下降されると、ヒータストッパ46下面と基板ステージ32縁部上面の段差部との間には所定間隔の隙間51ができる。成膜室48に供給された原料ガス等の排気時に基板ステージ32を下降させることによって、成膜室48内に供給された成膜ガスを、この隙間51から、もしくは、この隙間51および排気孔24の両方から排気させることも可能である。隙間51の寸法は排気孔24の寸法に比べて大きいため、成膜ガスを成膜室48から高速に排気することができる。
次に、ALD装置10の成膜時の動作を説明する。
以下の説明は、縦370mm×横470mm角の基板42表面にSiO2膜を形成した場合の一例である。
成膜時には、昇降機構44により、基板ステージ32が下降され、真空室50内において基板ステージ32上面に基板42が載置される。その後、基板ステージ32は、基板ステージ32縁部上面がヒータストッパ46下面に当接する位置まで上昇され、排気部17により真空室50が真空引きされて成膜室48が密閉される。また、基板ステージ32がヒータ30で加熱され、基板ステージ32上に載置された基板42は、成膜が終了するまで所定の温度、例えば、400℃程度に保持される。
成膜室48内が排気部16により水平方向に真空引きされて、2〜3Pa程度の圧力とされた後、ガス供給部14から成膜室48内に、Siを含む原料ガスが約1秒間水平方向へ供給され、20Pa程度の圧力とされる。これにより、基板42表面に原料ガスが吸着される。なお、この時、アンテナアレイ28によりプラズマは発生されない。
続いて、原料ガスの供給が停止され、基板42表面に吸着された原料ガス以外の余剰の原料ガスが、排気部16により成膜室48から約1秒間水平方向へ排気される。この時、ガス供給部14から、供給管18aおよび供給孔20aを介して成膜室48内にパージガス(不活性ガス)を供給しながら、排気部16により、成膜室48内に供給された原料ガスを排気しても良い。
続いて、ガス供給部14から成膜室48内部へ酸化ガスが約1秒間水平方向へ供給される。この時同時に、高周波電力供給部34から各々のアンテナ本体39に約1500Wの高周波電力が供給される。これにより、複数のアンテナ本体39が収納された収納部材41の下面近傍に酸化ガスが導入され、酸化ガスによってできるプラズマが発生され、基板42表面に吸着された原料ガスが酸化されてSiO2膜が形成される。
その後、酸化ガスの供給およびアンテナ本体39への高周波電力の供給(すなわち、プラズマの発生)が停止され、酸化に寄与しない余剰の酸化ガスや反応生成物が排気部16により成膜室48から約1秒間水平方向に排気される。この時、ガス供給部14から、供給管19および供給孔21を介して成膜室48内にパージガスを供給しながら、排気部16により、成膜室48内に供給された酸化ガスを排気しても良い。
以上のように、原料ガスの供給→余剰原料ガスの排気→酸化ガスの供給→余剰酸化ガスの排気からなる一連の工程により、基板42上にSiO2膜が原子層単位で形成される。この工程を数回繰り返すことにより、基板42上に所定膜厚のSiO2膜が形成される。
なお、本発明において形成する膜は何ら限定されない。また、原料ガスは、形成する膜に応じて適宜決定すべきものである。また、基板上に膜を形成する場合、成膜容器内の圧力、温度、処理時間、ガス流量などは、形成する膜の膜種、成膜容器および基板の寸法等に応じて適宜決定すべきものであり、上記実施形態に限定されない。
基板上に酸化膜を形成する場合、反応ガスの1つとしてOを含む酸化ガスが用いられ、窒化膜を形成する場合、反応ガスの1つとしてNを含む窒化ガスが用いられる。原料ガスは、酸化膜を形成する場合、形成する酸化膜を構成する元素のうち、O以外の元素を主成分とする反応ガスである。また、原料ガスは、窒化膜を形成する場合、形成する窒化膜を構成する元素のうち、N以外の元素を主成分とする反応ガスである。
アンテナ本体の本数に制限はないが、発生されるプラズマの均一性を考慮して、隣接するアンテナ本体間で給電位置が互いに対向する側壁になるように配設することが望ましい。アンテナ本体の配置、寸法等も特に制限はない。また、本発明のALD装置において、昇降機構44および真空室50は必須の構成要素ではない。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明の原子層成長装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の原子層成長装置の構成を表す一実施形態の概略図である。 図1に示すアンテナアレイの構成を表す平面概略図である。 従来の原子層成長装置の構成を表す一例の概略図である。 図3に示すアンテナアレイの構成を表す平面概略図である。
符号の説明
10,70 原子層成長装置(ALD装置)
12 成膜容器
14 ガス供給部
16,17 排気部
18a,18b 供給管
20a、20b 供給孔
22,23 排気管
24,25 排気孔
26 アンテナ素子
28 アンテナアレイ
30 ヒータ
32 基板ステージ
34 高周波電力供給部
36 分配器
38 インピーダンス整合器
39 アンテナ本体
40 円筒部材
41 収納部材
42 成膜対象基板(基板)
44 昇降機構
46 ヒータストッパ
48 成膜室
50 真空室
51 隙間
52 支持部材

Claims (5)

  1. 酸化ガスを用いてプラズマを生成することにより、基板上に酸化膜を生成する原子層成長装置であって、
    原料ガスおよび酸化ガスが供給される成膜容器と、この成膜容器内でプラズマを生成するための、棒状の複数のアンテナ本体が平行に配設されたアンテナアレイと、前記基板が載置される基板ステージとを備え、
    前記アンテナアレイは、前記成膜容器の上壁と前記基板ステージとの間に、前記基板ステージと平行に配設され、前記複数のアンテナ本体は、前記成膜容器側の面が前記基板ステージの面と平行に形成された誘電体からなる収納部材内に収納され、一体型に構成されていることを特徴とする原子層成長装置。
  2. 窒化ガスを用いてプラズマを生成することにより、基板上に窒化膜を生成する原子層成長装置であって、
    原料ガスおよび窒化ガスが供給される成膜容器と、この成膜容器内でプラズマを生成するための、棒状の複数のアンテナ本体が平行に配設されたアンテナアレイと、前記基板が載置される基板ステージとを備え、
    前記アンテナアレイは、前記成膜容器の上壁と前記基板ステージとの間に、前記基板ステージと平行に配設され、前記複数のアンテナ本体は、前記成膜容器側の面が前記基板ステージの面と平行に形成された誘電体からなる収納部材内に収納され、一体型に構成されていることを特徴とする原子層成長装置。
  3. 前記収納部材は、前記成膜容器の上壁および側壁からシース厚以下の空間を空けて、前記成膜容器の壁面に当接しないように配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の原子層成長装置。
  4. 前記アンテナ本体は、熱膨張率が前記収納部材と略等しい材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の原子層成長装置。
  5. 前記収納部材の材料は石英であり、前記アンテナ本体の材料は、インバー合金、スーパーインバ、ステンレスインバのうちの1つであることを特徴とする請求項4に記載の原子層成長装置。
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