JP2009188766A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数の子機が接続された無線通信システムにおいて、子機4が、自装置の異常を検出する装置状態監視部47と、上位の回線の品質を監視する回線品質監視部46とを備え、装置状態検出部47において異常が検出された場合、又は回線品質監視部46で上位の回線品質の異常が検出された場合には、制御部48が、マスタポート42に下位装置への信号の出力を停止する指示を出力すると共に、無線部44の動作を停止する無線通信システムとしている。
【選択図】 図2
Description
デジタル移動体通信では、高出力の送信増幅器が用いられる。従来は、送信増幅器は基地局と同一の架に設置されることが多かったが、近年、無線部と送信増幅器の機能を備えた送受信増幅器を基地局と切り離して、両者を光ファイバで接続する構成も用いられている。このような構成をROF(Radio On Fiber)、RRH(Remote Radio Head)と称する。
ROF、RRHを用いることにより、通信品質を向上し、運用コストを低減し、保守を容易にするといった効果がある。
ROF、RRHにおける基地局と送受信増幅器の構成例について図7を用いて説明する。図7は、基地局と送受信増幅器の構成例を示す模式説明図であり、(a)はスター型(Star topology)、(b)はチェーン型(Chain topology)の例である。
図7(a)に示すように、スター型では、基地局55に、送受信増幅器(図では「TRX-AMP」)57a、57bが光ファイバ56を介して接続している。
光ファイバ56は、光信号を伝送するものであり、CPRI、OBSAI等の規格がある。
つまり、送受信増幅器57bは、送受信増幅器57aを経由して基地局55と接続されている。
スレーブポートは、つながり先のクロックで動作するための入出力ポートであり、マスタポートは、つながり先を出力クロックで動作させるための入出力ポートである。
また、光伝送システムは、基地局と中継機と子機を光ファイバもしくは同軸ケーブルによって接続したものであり、基地局が出力する信号をそのまま遠方の不感地帯へ伝送し、移動体通信のサービスエリアの拡大を図る無線通信システムである。基地局と中継機との間は、光ファイバを用いるのが一般的である。
図8に示すように、光伝送システムは、基地局(図では「BTS」)61と、光インタフェース(図では「BTS−IF」)62と、光ファイバ63と、中継機64と、複数の子機65とから構成されている。
光インタフェース62は、基地局61からの高周波信号を同軸接続で受信して、光信号に変換して光ファイバ63を介して中継機64に送信する。また、光インタフェース62は、光ファイバ63を介して受信した中継機64からの光信号を電気信号に変換して同軸ケーブルで基地局61に送信する。
この例では、中継機64と子機65との間は同軸ケーブルで接続されているが、中継機64と子機65との間の距離が長い場合等は光ファイバを用いる。
このように、光伝送システムは、ビル内等の無線信号が到達しない不感地帯でも移動体通信を可能とし、移動体無線システムのサービスエリアの拡大を図ることができるものである。
このような無線通信システムの例について図9を用いて説明する。図9は、従来のチェーン型接続可能な子機及びHUBを備えた無線通信システムの構成例を示す模式説明図である。
図9に示すように、チェーン型接続可能な子機及びHUBを備えた無線通信システムは、基地局(BTS)1と、中継機2と、子機4a〜4dと、HUB5とを備え、中継機2と子機4、子機4同士、子機4とHUB5とは光ファイバ3によって接続されている。
また、子機4及びHUB5にはスレーブポートとマスタポートが設けられている。HUB5には複数のマスタポートが設けられており、複数の下位装置が接続可能となっている。
図9の例では、HUB5のマスタポートの1つに子機4cが接続され、更に子機4cのマスタポートに子機4dが接続されている。
子機4やHUB5において異常が発生した場合、火災の発生や違法電波の放出を防ぐために、異常が発生した装置の運用を停止する必要がある。
従来は、中継機2が、異常発生装置及びその下位装置に対して運用停止命令を発行してそれらの装置の運用を停止するようにしていた。
例えば、図9において、子機4aに異常が発生した場合、中継機2は、子機4aと、HUB5、子機4c及び4dに運用停止命令を発行する。
尚、無線通信システムに関する先行技術としては、特開2003−163634号公報(特許文献1)がある。
特許文献1には、高周波信号を局部信号LOを用いて周波数変換器でダウンコンバージョンし、第1のレーザダイオードで第1波長の光信号に変換し、更にLOを第2のレーザダイオードで第2波長の光信号に変換し、第1波長の光信号と第2波長の光信号とをカプラで合成して光ファイバ伝送路に送信する光送信装置が記載されている。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムは、子機及びHUBが、それぞれ、自装置の異常を検出する装置状態監視部と、上位の回線の状態を監視する回線状態監視部とを備え、装置状態検出部において異常が検出された場合、又は回線状態監視部で上位の回線の異常が検出された場合には、自装置に接続された下位装置に対する光ファイバ伝送を停止するものであり、更に子機は、上述した異常が検出された場合には、無線部の動作を停止するものとしているので、装置又は回線に異常があった場合には、異常発生箇所以下の全ての子機及びHUBの運用を停止して、子機からの意図しない無線信号の出力を防ぐことができ、システムの安全性を向上させることができるものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る無線通信システム(本システム)の一例を示す概略構成図である。尚、ここでは、無線通信システムとして光通信システムを例として説明する。
図1に示すように、本システムの構成は、例えば、基地局(図では「BTS」と記載)1と、中継機2と、子機4a〜4fと、HUB5とを備え、中継機2と子機4、子機4同士、子機4とHUB5とは光ファイバ3によって接続されている。
中継機2は、光ファイバ3が接続する複数のポート(マスタポート)22を備えており、複数の子機4やHUB5が接続可能となっている。図1の例では、子機4a及び4bが中継機2のマスタポート22に接続されている。
すなわち、子機4は、上位装置(中継機2,HUB5,子機4のいずれか)から受信した光信号を無線信号に変換し、増幅して無線出力すると共に、移動局から受信した無線信号を増幅して光信号に変換し、上位装置に送信する。それと共に、子機4は、上位装置から受信した光信号を下位の子機4又はHUB5に出力する。
HUB5は、上位装置に接続する1つのスレーブポート51と、複数の下位装置に接続する複数のマスタポート52とを備えている。
このように、チェーン型での接続が可能な子機4及びHUB5を用いることによって、システム設計の自由度が広がるものである。
それぞれの装置の構成及び動作については後で詳細に説明する。
子機4の構成について図2を用いて具体的に説明する。図2は、子機4の構成を示す構成ブロック図である。
図2に示すように、子機4は、スレーブポート41と、マスタポート42と、信号処理部43と、無線部44と、アンテナ45と、回線品質監視部46と、装置状態監視部47と、制御部48とを備えている。
本システムの特徴として、無線部44は、制御部48からの動作停止指示が入力されると、送受信動作を停止する。
アンテナ45は、無線周波数信号の送受信を行う。
回線品質の監視は、一般的な方法で実現されるが、例えば受信信号強度を検出し、検出された受信信号強度が予め設定された基準値以上の場合には正常と判定し、基準値未満の場合には異常と判定する、といった方法が考えられる。
あるいは、受信信号中の誤り訂正符号に基づいて誤り率を検出し、誤り率が基準値よりも高ければ(誤りが多ければ)回線品質が異常であると判定するようにしてもよい。
尚、装置状態監視部47は、各項目毎に正常又は異常を示す信号を出力するようにしてもよい。
本システムの特徴として、子機4の制御部48は、回線品質監視部46から回線品質の異常を示す信号が入力された場合、又は、装置状態監視部47から装置状態の異常を示す信号が入力された場合に、無線部44に動作を停止する指示を出力すると共に、マスタポート42の光−電気変換部に光ファイバ3への伝送動作を停止する指示を出力する。
これにより、子機4同士がチェーン型に接続されている構成において、上位の子機4又は回線に異常が発生した場合、下位に接続された子機4は、順次自発的に運用を停止することができるものである。
子機4の自装置で不具合が発生した場合には、装置状態監視部47が異常を検出して自装置の異常を示す信号を出力し、制御部48は、装置状態監視部47からの異常を示す信号に基づいて、無線部44における無線信号の送受信動作と、マスタポート42からの光信号の送出とを停止する。
これにより、子機4の自装置で故障が起こった場合に、正常ではないおそれのある無線周波数信号の送出を無くすことができるものである。
このようにして本システムの子機4の故障時の動作が行われる。
本システムのHUB5の構成について図3を用いて説明する。図3は、HUB5の構成ブロック図である。
図3に示すように、HUB5は、スレーブポート51と、マスタポート52と、回線品質監視部53と、装置状態監視部54と、制御部55とを備えている。
各構成部分は、子機4において説明したものと同様の構成及び動作であるため、ここでは説明を省略するが、回線品質監視部53と、装置状態監視部54と、制御部55とが本システムの特徴部分となっている。
本システムの中継機2の構成について図4を用いて説明する。図4は、中継機2の構成ブロック図である。
中継機2は、マスタポート22と、装置状態監視部23と、信号処理部24と、制御部25と、通信部26とから構成されている。
これにより、中継機2は、自装置に故障が発生した場合に、下位に接続された装置に対する光信号の送信を停止でき、基地局への無線信号の出力を停止するものである。
本システムの動作例について図2,図3,図5を用いて説明する。図5は、本システムの第1の動作例を示す模式説明図である。
図5に示すように、例えば、子機4aにおいて異常が発生した場合、図2に示した子機4aの装置状態監視部47が装置の異常を制御部48に出力し、制御部48が、無線部44の動作停止指示と、マスタポート42での光信号の送信停止指示とを出力する。
これにより、子機4aのアンテナからの電波放射と、マスタポート42からの光信号の出力が停止される。つまり、子機4aの下位に接続されているHUB5のスレーブポート51では光信号が受信されなくなる。
これにより、HUB5から下位の装置には光信号が送信されない。
このようにして、異常が発生した装置の下位に接続された全ての装置から不要な無線信号が出力されるのを防ぐことができ、下位装置の運用を停止して、システム全体の安全性を向上させることができるものである。
図6に示すように、子機4aとHUB5とを接続する光ケーブル3に異常が発生した場合、上述した第1の例と同様に、HUB5の回線品質監視部53が回線品質の異常を検出して、制御部55が下位装置への光信号の送信停止を指示するので、HUB5から下位の装置へは光信号が送信されず、子機4c〜4fも同様に回線品質の異常を検出して無線部44の動作を停止し、更にマスタポート42から下位装置への光信号送信を停止する。
これにより、第1の例と同様に、異常発生箇所以降に接続された下位装置からの不要な無線信号の送出を防ぐことができ、下位装置の運用を停止できるものである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムによれば、子機4が、自装置の異常を検出する装置状態監視部47と、上位の回線の回線品質を監視する回線品質監視部46とを備え、装置状態検出部47において異常が検出された場合、又は回線品質監視部46で上位の回線品質の異常が検出された場合には、制御部48が、マスタポート42に光信号の出力を停止する指示を出力すると共に、無線部44の動作を停止するものであり、HUB5が、装置状態監視部54と、上位の回線の状態を監視する回線状態監視部53とを備え、装置状態検出部54又は回線品質監視部53で異常が検出された場合には、制御部55が、マスタポート52に光信号の出力を停止する指示を出力する無線通信システムとしているので、装置又は回線に異常があった場合には、中継機からの運用停止指示を送出しなくても、異常発生箇所以下の全ての子機4及びHUB5が自発的に運用を停止することができ、意図しない無線信号の出力を防いで、システムの安全性を向上させることができる効果がある。
Claims (1)
- 基地局からの信号が中継機を介して伝送され、当該伝送された信号を増幅してアンテナから出力すると共に、下位に接続された通信回線に出力する子機を備えた無線通信システムであって、
前記子機が、無線信号の送受信を行う無線部と、
自装置の状態を監視し、前記自装置の状態が正常か異常かを検出する装置状態監視部と、
上位に接続する通信回線の回線品質を監視し、前記回線品質が正常か異常かを検出する回線品質監視部と、
前記装置状態監視部又は前記回線品質監視部で異常が検出されると、前記無線部の動作を停止すると共に、前記下位に接続された通信回線への信号の送出を停止する制御を行う制御部とを備えたことを特徴とする無線通信システム。
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