JP2009188141A - 蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン供給源を備える蓄電デバイスの性能を向上させる。
【解決手段】蓄電デバイス10は、セパレータ13を介して正極14と負極15とを交互に積層させた電極積層ユニット12を備える。また、電極積層ユニット12の最外部には、負極15に接続されるリチウム極16が負極15に対向して設けられる。さらに、負極15とリチウム極16との間にはセパレータ13よりも厚い抵抗シート28が組み込まれる。この抵抗シート28によってリチウム極16から放出されるリチウムイオンの移動速度が制限される。すなわち、充放電時よりもドープ時におけるリチウムイオンの移動を抑制することができるため、リチウム極16から負極15にリチウムイオンを緩やかにドープさせることが可能となる。これにより、負極15を劣化させずに十分なリチウムイオンをドープさせることができ、蓄電デバイス10の性能を向上させることが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、イオン供給源を備える蓄電デバイスに適用して有効な技術に関する。
電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される蓄電デバイスとして、リチウムイオンキャパシタやリチウムイオン二次電池等がある。これら蓄電デバイスのエネルギー密度を向上させるため、蓄電デバイス内にイオン供給源としての金属リチウム箔を組み込むようにした蓄電デバイスが提案されている。この金属リチウム箔を負極に対して電気化学的に接触させることにより、金属リチウム箔からリチウムイオンをイオン化させて負極にドーピングすることが可能となる。これにより、負極電位を低下させてセル電圧を拡大させることが可能となり、蓄電デバイスのエネルギー密度を向上させることが可能となる(たとえば、特許文献1および2参照)。
特開2006−286919号公報 特開2007−173615号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載された蓄電デバイスは、薄いセパレータを介して負極と金属リチウム箔とを対面させる構造を有している。このように、低抵抗の薄いセパレータを用いることは、負極に対してリチウムイオンを急速にドーピングさせてしまう要因となる。この急速なドーピングは、負極表面に皮膜を形成して内部抵抗の上昇を招くことになるため、蓄電デバイスの性能を低下させてしまう要因となる場合があった。
また、薄いセパレータを介して負極と金属リチウム箔とを対面させた場合には、金属リチウム箔とセパレータとの間に隙間が生じ易くなる。このような隙間の発生は、電解液の不均一な浸透状態を招くとともに、負極面内におけるリチウムイオンのドーピング量の変動を招くおそれがある。このように、負極面内の各部位でドーピング量が変動してしまうと、負極面内で負極電位がばらつくことになるため、蓄電デバイスの性能を低下させる要因となる場合があった。
本発明の目的は、電極に対してイオンを適切にドーピングすることにより、蓄電デバイスの性能を向上させることにある。
本発明の蓄電デバイスは、セパレータを介して対向する正極と負極とを有する蓄電デバイスであって、前記正極と前記負極との少なくともいずれか一方に接続され、前記正極と前記負極との少なくともいずれか一方にイオンをドーピングするイオン供給源と、前記イオン供給源とこれに対向する前記正極または前記負極との間に設けられ、前記セパレータよりも厚く形成される抵抗シートとを有し、前記イオン供給源から放出されるイオンを、前記抵抗シートを通過させて前記正極と前記負極との少なくともいずれか一方に移動させることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、複数枚のシート材を重ねて前記抵抗シートを形成することを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記正極および前記負極が備える集電体には貫通孔が形成されることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記正極と前記負極とを短絡させたときの正極電位が2.0V(対Li/Li)以下であることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記負極に含まれる負極活物質は、前記正極に含まれる正極活物質に比べて活物質の単位重量当たりの静電容量が3倍以上であり、かつ正極活物質重量が負極活物質重量よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、イオン供給源とこれに対向する正極または負極との間に抵抗シートを設けるとともに、この抵抗シートを正極と負極との間に設けられるセパレータよりも厚く形成するようにしている。このため、充放電時に比べてドーピング時におけるイオンの移動を抑制することが可能となる。したがって、正極や負極に対して過度な負荷をかけずにイオンをドーピングすることができ、蓄電デバイスの性能を向上させることが可能となる。
図1は本発明の一実施の形態である蓄電デバイス10を示す斜視図である。また、図2は図1のA−A線に沿って蓄電デバイス10の内部構造を概略的に示す断面図である。図1および図2に示すように、蓄電デバイス10の外装容器であるラミネートフィルム11内には、電極積層ユニット12が収容されている。この電極積層ユニット12は、セパレータ13を介して交互に積層される正極14と負極15とによって構成されている。また、電極積層ユニット12の最外部には、リチウム極16が負極15に対向するように配置されている。これら電極積層ユニット12とリチウム極16とによって三極積層ユニット17が構成されている。なお、ラミネートフィルム11内には、リチウム塩を含む非プロトン性有機溶媒からなる電解液が注入されている。
図3は蓄電デバイス10の内部構造を部分的に拡大して示す断面図である。図3に示すように、正極14は、多数の貫通孔20aが形成される正極集電体(集電体)20と、この正極集電体20に塗工される正極合材層21とを備えている。同様に、負極15は、多数の貫通孔22aが形成される負極集電体(集電体)22と、この負極集電体22に塗工される負極合材層23とを備えている。また、複数の正極集電体20は、互いに接続されるとともに正極端子24に接続されている。同様に、複数の負極集電体22は、互いに接続されるとともに負極端子25に接続されている。正極端子24と負極端子25とは、ラミネートフィルム11から外部に突出した状態となる。
また、リチウム極16は、負極集電体22に接続されるリチウム極集電体26と、これに圧着されるイオン供給源としてのリチウムイオン供給源27とによって構成されている。さらに、リチウム極16とこれに対向する負極15との間には、抵抗シート28が挟み込まれている。この抵抗シート28の厚み寸法T2は、セパレータ13の厚み寸法T1よりも大きく設定されている。なお、リチウムイオン供給源27としては、金属リチウムを薄く延ばした金属リチウム箔が用いられている。
正極14の正極合材層21には、リチウムイオンやアニオンを可逆的にドーピング・脱ドーピングすることが可能な正極活物質として活性炭が含まれている。負極15の負極合材層23には、リチウムイオンを可逆的にドーピング・脱ドーピングすることが可能な負極活物質としてポリアセン系有機半導体(PAS)が含まれている。また、負極15とリチウム極16とは電気的に接続されており、電解液の注入によって、リチウム極16から負極15にリチウムイオンがドーピングされることになる。このリチウムイオンのドーピングにより、負極電位を低下させることができるため、蓄電デバイス10のセル電圧を拡大することが可能となる。これにより、蓄電デバイス10のエネルギー密度を向上させることが可能となっている。
また、正極集電体20や負極集電体22には多数の貫通孔20a,22aが形成されており、貫通孔20a,22aを通してリチウムイオンを積層方向に移動させることが可能となる。これにより、積層される全ての負極15に対してスムーズにリチウムイオンをドーピングさせることが可能となる。なお、本発明において、ドーピング(ドープ)とは、吸蔵、担持、吸着、挿入等を意味しており、正極活物質や負極活物質に対してリチウムイオン等が入る状態を意味している。また、脱ドーピング(脱ドープ)とは、放出、脱離等を意味しており、正極活物質や負極活物質からリチウムイオン等が出る状態を意味している。
また、蓄電デバイス10の高容量化を図る観点から、正極14と負極15とを短絡させた後の正極電位が2.0V(対Li/Li)以下となるように、負極15に対するリチウムイオンのドープ量が設定される。このように、リチウムイオンのドープ量を設定することにより、正極電位が3V以下となる領域を使用することが可能となる。すなわち、従来の電気二重層キャパシタでは、放電時に正極電位が約3Vまで低下したときには、負極電位が約3Vまで上昇することになっていた。このため、正極電位が約3Vまで低下した時点で放電が終了することになるが、負極15に対するリチウムイオンのドープにより、正極電位が2V以下となる領域まで放電を継続させることができるのである。このように、正極電位が3V以下となる領域を使用することができ、蓄電デバイス10の高容量化を達成することが可能となる。なお、正極電位が3Vより上の領域では、正極14に対するアニオンのドープ・脱ドープによって電位が変化することになる。また、正極電位が3V以下の領域では、正極14に対するリチウムイオンのドープ・脱ドープによって電位が変化することになる。
また、蓄電デバイス10の高容量化を図る観点から、負極活物質の単位重量当たりの静電容量が、正極活物質の単位重量当たりの静電容量の3倍以上に設定されている。このように、負極活物質の単位重量当たりの静電容量を正極活物質に比べて大きく設定することにより、充放電時における負極電位の変化量が抑えられるため、正極14の電位変化量を大きくすることができる。そして、蓄電デバイス10にあっては、負極活物質の単位重量当たりの静電容量が大きいため、正極活物質重量が負極活物質重量よりも大きくなるように、正極活物質の充填量を増加させる一方、負極活物質の充填量を減少させるようにしている。これにより、蓄電デバイス10の大型化を抑制しながら、蓄電デバイス10の静電容量およびセル容量を大きくすることが可能となっている。
続いて、負極15に対するリチウムイオンのドープについて説明する。ここで、図4および図5はリチウムイオンのドープ時における蓄電デバイス10内の状態を示す説明図である。なお、図4および図5はイメージ図であり、リチウムイオンの個数等については考慮していない。まず、図4に示すように、ラミネートフィルム11内に電解液を注入することにより、リチウム極16から負極15に対するリチウムイオンの移動経路が完成する。これにより、リチウム極16と負極15との電位差に応じた速度で、リチウムイオンがリチウム極16から負極15に移動することになる。このとき、リチウム極16から積層方向にリチウムイオンが放出されるが、リチウム極16と負極15との間にはセパレータ13よりも厚い抵抗シート28が設けられるため、セパレータ13を用いる場合に比べてリチウムイオンの移動を抑制することが可能となる。すなわち、充放電時には、正極14と負極15との間でリチウムイオンが移動するため、リチウムイオンは薄いセパレータ13を速く通過することになる。これに対し、ドープ時には、リチウム極16から負極15にリチウムイオンが移動するため、リチウムイオンは厚い抵抗シート28を遅く通過することになる。このように、リチウムイオンが厚い抵抗シート28を通過するドープ時には抵抗が高くなるため、リチウムイオンが薄いセパレータ13を通過する場合に比べて、リチウムイオンを緩やかに移動させることが可能となる。
このように、ドープ時においてはリチウムイオンを緩やかに移動させるようにしたので、負極15に対して過度な負荷をかけることなくリチウムイオンをドープすることが可能となる。すなわち、リチウム極16と負極15との間に薄いセパレータ13を用いた場合、リチウム極16と負極15との間の抵抗は小さくなるため、リチウム極16に最も近い位置の負極15には大きな負荷がかかり劣化しやすい。一方、このような電極構造の蓄電デバイスに対して、リチウム極16と負極15との間に厚い抵抗シート28を用いた場合、リチウム極16と負極15との間の抵抗は大きくなるため、緩やかにリチウムイオンをドープさせることができ、リチウム極16に最も近い位置の負極15を劣化させずにリチウムイオンをドープすることができるのである。しかも、抵抗シート28を介してリチウムイオンの移動速度を低下させるため、リチウム極16に対して近い負極15と遠い負極15との負荷を近づけることが可能となる。これにより、リチウム極16から全負極15に対するドープ量の均一化を図ることができ、負極電位のばらつきを抑えて蓄電デバイス10の性能を向上させることが可能となる。さらに、全負極15に対するドープ量の均一化を図ることにより、部分的な劣化を抑制することが可能となる。つまり、ドープ量が不均一の場合、ドープ量が浅い負極15と対向した正極14の電位は高くなるため、電解液の酸化分解が起こりやすくなり劣化する場合があるのである。
また、図5に示すように、抵抗シート28が厚く形成されるため、ドープ時にリチウムイオン供給源27が不均一に溶けてしまったとしても、リチウムイオン供給源27の凹凸形状に抵抗シート28を追従させることが可能となる。これにより、リチウムイオン供給源27の表面に対してほぼ均一に電解液を行き渡らせることができ、リチウムイオン供給源27を残存させることの無いように満遍なくイオン化を促すことが可能となる。すなわち、リチウムイオン供給源27の表面に凹凸形状が現れた場合に、抵抗シート28がリチウムイオン供給源27の凹凸形状に追従しない構造であると、リチウムイオン供給源27の表面に対して電解液が均一に供給されないことになる。このような電解液の供給状態は、リチウムイオン供給源27の不均一なイオン化を助長させてしまう要因となるが、厚い抵抗シート28を設けることにより、リチウムイオン供給源27の不均一なイオン化を回避することができるのである。このように、本発明の蓄電デバイス10にあっては、リチウムイオン供給源27の均一なイオン化を図ることができるため、負極電位のばらつきを抑えて蓄電デバイス10の性能を向上させることが可能である。さらに、リチウムイオン供給源27に対して抵抗シート28を密着させることにより、残存した金属リチウム片がリチウム極集電体26から剥離したとしても、抵抗シート28によって金属リチウム片の飛散を防止することができる。これにより、蓄電デバイス10の安全性を向上させることが可能となる。
続いて、図6は本発明の他の実施の形態である蓄電デバイス30の内部構造を部分的に拡大して示す断面図である。なお、図3に示す部材と同じ部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。図6に示すように、負極15とリチウム極16との間には、セパレータ13よりも厚い抵抗シート31が組み込まれている。この抵抗シート31は、重ねられた2枚のシート材31aによって構成されている。このように、複数枚のシート材31aを重ねて抵抗シート31を構成する場合であっても、リチウム極16から放出されるリチウムイオンのドープを緩やかに進行させることが可能となる。これにより、前述した蓄電デバイス10と同様に、蓄電デバイス30の性能を向上させることが可能となる。しかも、セパレータ13とシート材31aとの共用化を図ることができるため、部品の種類を削減して製造コストを引き下げることが可能となる。
以下、前述した蓄電デバイスの構成要素について下記の順に詳細に説明する。[A]正極、[B]負極、[C]負極集電体および正極集電体、[D]セパレータ、[E]リチウム極、[F]抵抗シート[G]電解液、[H]外装容器。
[A]正極
正極は、正極集電体とこれに一体となる正極合材層とを有している。正極合材層に含まれる正極活物質としては、イオンを可逆的にドープ・脱ドープできるものであれば特に限定されることはない。例えば、活性炭、遷移金属酸化物、導電性高分子、ポリアセン系物質等を用いることが可能である。
例えば、活性炭は、アルカリ賦活処理され、かつ比表面積600m/g以上を有する活性炭粒子から形成することが好ましい。活性炭の原料としては、フェノール樹脂、石油ピッチ、石油コークス、ヤシガラ、石炭系コークス等が使用される。フェノール樹脂や石炭系コークスは比表面積を高くできるという理由から好適である。これらの活性炭のアルカリ賦活処理に使用されるアルカリ活性化剤は、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの金属イオンの塩類または水酸化物が好ましい。中でも、水酸化カリウムが好適である。アルカリ賦活の方法は、例えば、炭化物と活性剤を混合した後、不活性ガス気流中で加熱することにより行う方法が挙げられる。また、活性炭の原材料に予め活性化剤を担持させた後加熱して、炭化および賦活の工程を行う方法が挙げられる。さらに、炭化物を水蒸気などのガス賦活法で賦活した後、アルカリ活性化剤で表面処理する方法も挙げられる。このようなアルカリ賦活処理が施された活性炭は、ボールミル等の既知の粉砕機を用いて粉砕される。活性炭の粒度としては、一般的に使用される広い範囲のものを使用することが可能である。例えば、D50が2μm以上であり、好ましくは2〜50μm、特に2〜20μmが最も好ましい。また、平均細孔径が好ましくは10nm以下であり、比表面積が好ましくは600〜3000m/gである活性炭が好適である。中でも、800m/g以上、特には1300〜2500m/gであるのが好適である。
また、正極合材層の高容量化を図るために、正極活物質として五酸化バナジウム(V)やコバルト酸リチウム(LiCoO)を用いるようにしても良い。この他にも、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiFeO等のLi(x,y,zは正の数、Mは金属、2種以上の金属でもよい)の一般式で表されうるリチウム含有金属酸化物、あるいはコバルト、マンガン、バナジウム、チタン、ニッケル等の遷移金属酸化物または硫化物を用いることも可能である。特に、高電圧を求める場合には、金属リチウムに対して4V以上の電位を有するリチウム含有酸化物を用いることが好ましい。例えば、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、あるいはリチウム含有コバルト−ニッケル複合酸化物が特に好適である。
前述した活性炭等の正極活物質は、粉末状、粒状、短繊維状等に形成され、この正極活物質をバインダーと混合してスラリーが形成される。そして、正極活物質を含有するスラリーを正極集電体に塗工して乾燥させることにより、正極集電体上に正極合材層が形成される。なお、正極活物質と混合されるバインダーとしては、例えばSBR等のゴム系バインダーやポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート等の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、正極合材層に対して、アセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等の導電性材料を適宜加えるようにしても良い。
[B]負極
負極は、負極集電体とこれに一体となる負極合材層とを有している。負極合材層に含まれる負極活物質としては、イオンを可逆的にドープ・脱ドープできるものであれば特に限定されることはない。例えば、グラファイト、種々の炭素材料、ポリアセン系物質、錫酸化物、珪素酸化物等を用いることが可能である。グラファイト(黒鉛)やハードカーボン(難黒鉛化性炭素)は高容量化を図ることができるため負極活物質として好ましい。また、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって、水素原子/炭素原子の原子数比(H/C)が0.05以上、0.50以下であるポリアセン系有機半導体(PAS)は、高容量化を図ることができるため負極活物質として好適である。このPASのH/Cは0.05以上、0.50以下の範囲内であることが好ましい。PASのH/Cが0.50を超える場合には、芳香族系多環構造が充分に発達していないことから、リチウムイオンのドープ・脱ドープがスムーズに行われず、蓄電デバイスの充放電効率が低下するおそれがある。PASのH/Cが0.05未満の場合には、蓄電デバイスの容量が低下するおそれがある。
前述したPAS等の負極活物質は、粉末状、粒状、短繊維状等に形成される。この負極活物質をバインダーと混合してスラリーが形成される。そして、負極活物質を含有するスラリーを、負極集電体に塗工して乾燥させることにより、負極集電体上に負極合材層が形成される。なお、負極活物質と混合されるバインダーとしては、例えばポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート等の熱可塑性樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム系バインダーを用いることができる。これらの中でもフッ素系バインダーを用いることが好ましい。このフッ素系バインダーとしては、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−3フッ化エチレン共重合体、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、プロピレン−4フッ化エチレン共重合体等が挙げられる。また、負極合材層に対して、アセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等の導電性材料を適宜加えるようにしても良い。
[C]正極集電体および負極集電体
正極集電体および負極集電体としては、表裏面を貫く貫通孔を備えているものが好適である。例えば、エキスパンドメタル、パンチングメタル、エッチング箔、網、発泡体等を挙げることができる。貫通孔の形状や個数等については、特に限定されることはない。アニオンやリチウムイオンの移動を阻害しないものであれば適宜設定することが可能である。また、正極集電体および負極集電体の材料としては、一般に電池やキャパシタに提案されている種々の材料を用いることが可能である。例えば、正極集電体の材料として、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができる。負極集電体の材料として、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。
[D]リチウム極
リチウム極集電体の材料としては、一般に電池やキャパシタの集電体として提案されている種々の材料を用いることが可能である。これらの材料としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。また、リチウム極集電体として、エキスパンドメタル、パンチングメタル、エッチング箔、網、発泡体等の表裏面を貫く貫通孔を備えているものを使用しても良い。また、リチウム極集電体に貼り付けられるリチウムイオン供給源の材料としては、リチウムイオンを放出することが可能な材料であれば良く、金属リチウムの他にリチウム−アルミニウム合金等を用いても良い。
[E]セパレータ
正極と負極とを絶縁するセパレータとしては、電解液、正極活物質、負極活物質等に対して耐久性があり、連通気孔を有する電子伝導性のない多孔質体等を用いることができる。通常は、紙(セルロース)、ガラス繊維、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等からなる布、不織布あるいは多孔体が用いられる。セパレータの厚みは、電解液の保持量やセパレータの強度等を勘案して適宜設定することができる。なお、セパレータの厚みは、蓄電デバイスの内部抵抗を小さくするために薄い方が好ましい。
[F]抵抗シート
リチウム極と負極との間に設けられる抵抗シートとしては、連通気孔を有する電子伝導性のない多孔質体等を用いることができる。通常は、セパレータと同様の紙(セルロース)、ガラス繊維、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等からなる布、不織布あるいは多孔体が用いられる。抵抗シートはセパレータよりも抵抗が高い方が望ましいため、厚く形成するか、透気度を高めれば良い。ただし、エネルギー密度の観点からはリチウムイオンの緩やかな移動を損なわない範囲で薄く形成することが望ましい。例えば、抵抗シートの厚みを100μm以上、500μm以下の範囲で設定することが好適である。また、リチウムイオン供給源の表面形状に抵抗シートを追従させる観点から、抵抗シートをリチウムイオン供給源よりも厚く設定することが好ましい。また、リチウムイオン供給源の表面形状に抵抗シートを追従させる観点から、圧縮時の回復率が50%以上となる材料を用いて抵抗シートを形成することが好ましい。なお、回復率とは、材料を元の厚みの半分まで圧縮した後に開放して厚みを回復させ、この回復した厚みの割合を百分率で表したものである。例えば、材料の元の厚みが200μmである場合には、材料の厚みが100μmになるまで圧縮した後に開放する。その後、材料の厚み寸法が175μmまで回復した場合に、この材料の回復率は75%となる。
[G]電解液
電解液としては、高電圧でも電気分解を起こさないという点、リチウムイオンが安定に存在できるという点から、リチウム塩を含む非プロトン性有機溶媒を用いることが好ましい。非プロトン性有機溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化メチレン、スルホラン等を単独あるいは混合した溶媒が挙げられる。また、リチウム塩としては、例えばLiClO、LiAsF、LiBF、LiPF、LIN(CSO)等が挙げられる。また、電解液中の電解質濃度は、電解液による内部抵抗を小さくするため、少なくとも0.1モル/L以上とすることが好ましい。更には、0.5〜1.5モル/Lの範囲内とすることが好ましい。
[H]外装容器
外装容器としては、一般に電池に用いられている種々の材質を用いることができる。例えば、鉄やアルミニウム等の金属材料、樹脂フィルム等を使用しても良い。また、外装容器の形状についても特に限定されることはない。円筒型や角型など用途に応じて適宜選択することが可能である。蓄電デバイスの小型化や軽量化の観点からは、アルミニウムのラミネートフィルムを用いたフィルム型の外装容器を用いることが好ましい。一般的には、外側にナイロンフィルム、中心にアルミニウム箔、内側に変性ポリプロピレン等の接着層を有した3層ラミネートフィルムが用いられている。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、リチウム極と正極とを接続することにより、リチウム極から正極に対してリチウムイオンをドープしても良い。また、正極と負極とのそれぞれに対してリチウム極を設けたり、ドープ中に正極と負極とを短絡させたりすることにより、リチウム極から正極と負極との双方に対してリチウムイオンをドープしても良い。さらに、図示する場合には、積層型の蓄電デバイスに対して本発明を適用しているが、捲回型の蓄電デバイスに対して本発明を適用しても良い。
本発明の一実施の形態である蓄電デバイスを示す斜視図である。 図1のA−A線に沿って蓄電デバイスの内部構造を概略的に示す断面図である。 蓄電デバイスの内部構造を部分的に拡大して示す断面図である。 ドープ時における蓄電デバイス内の状態を示す説明図である。 ドープ時における蓄電デバイス内の状態を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態である蓄電デバイスの内部構造を部分的に拡大して示す断面図である。
符号の説明
10 蓄電デバイス
13 セパレータ
14 正極
15 負極
20 正極集電体(集電体)
20a 貫通孔
22 負極集電体(集電体)
22a 貫通孔
27 リチウムイオン供給源(イオン供給源)
28 抵抗シート
30 蓄電デバイス
31 抵抗シート
31a シート材

Claims (5)

  1. セパレータを介して対向する正極と負極とを有する蓄電デバイスであって、
    前記正極と前記負極との少なくともいずれか一方に接続され、前記正極と前記負極との少なくともいずれか一方にイオンをドーピングするイオン供給源と、
    前記イオン供給源とこれに対向する前記正極または前記負極との間に設けられ、前記セパレータよりも厚く形成される抵抗シートとを有し、
    前記イオン供給源から放出されるイオンを、前記抵抗シートを通過させて前記正極と前記負極との少なくともいずれか一方に移動させることを特徴とする蓄電デバイス。
  2. 請求項1記載の蓄電デバイスにおいて、
    複数枚のシート材を重ねて前記抵抗シートを形成することを特徴とする蓄電デバイス。
  3. 請求項1または2記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記正極および前記負極が備える集電体には貫通孔が形成されることを特徴とする蓄電デバイス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記正極と前記負極とを短絡させたときの正極電位が2.0V(対Li/Li)以下であることを特徴とする蓄電デバイス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記負極に含まれる負極活物質は、前記正極に含まれる正極活物質に比べて活物質の単位重量当たりの静電容量が3倍以上であり、かつ正極活物質重量が負極活物質重量よりも大きいことを特徴とする蓄電デバイス。
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