JP2010123357A - 蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】電極にバラツキが生じても蓄電デバイスの性能を十分に発揮させる。
【解決手段】蓄電デバイス10は電極積層ユニット11を収容する容器12を有する。この容器12はラミネートフィルム13によって形成される。また、電極積層ユニット11は正極14と負極15とを積層して形成される。ここで、正極14や負極15に厚みムラ等が発生すると、電極積層ユニット11の表面に凹凸が現れる場合がある。この凹凸は蓄電デバイス10の加圧状態を不均一にする要因となる。そこで、蓄電デバイス10には、電極積層ユニット11に対向する膨潤シート19が組み込まれている。この膨潤シート19は、電解液を吸収するとともに、電極積層ユニット11の凹凸に沿って膨張する。これにより、蓄電デバイス10を加圧する際に、電極積層ユニット11の加圧状態を均一にすることができ、蓄電デバイス10の性能を十分に発揮させることが可能となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、複数枚の電極が重ねられる電極積層ユニットを備える蓄電デバイスに関する。
電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される蓄電デバイスとして、リチウムイオンバッテリやリチウムイオンキャパシタ等がある。これらの蓄電デバイスは電極積層ユニットを有しており、電極積層ユニットは複数枚の電極を積層することによって構成されている(例えば、特許文献1参照)。また、電極積層ユニットを備える蓄電デバイスの性能を向上させるため、電極積層ユニットを積層方向に加圧する蓄電デバイスが提案されている。電極積層ユニットを加圧することにより、電極間距離を縮めて内部抵抗を引き下げることが可能となる。また、電極積層ユニットを加圧することにより、電極間距離を均一にして内部抵抗のバラツキを抑えることが可能となる。このように、電極積層ユニットを加圧することにより、蓄電デバイスの性能を十分に発揮させることが可能となっている。
特開2006−286919号公報
ところで、電極は極めて薄く形成されることから、電極を全く同じ品質で製造することは困難であった。このため、電極積層ユニットを構成する電極には、所定の許容範囲内で、厚みムラ、傷、シワ等が発生することになる。しかしながら、このような電極品質のバラツキは、電極積層ユニットの表面に凹凸を生じさせる要因となる。そして、電極積層ユニットの凹凸は、加圧板等による電極積層ユニットの加圧状態を部位毎に変動させる要因となる。このように、加圧状態にバラツキが生じることは、蓄電デバイスの出力低下や容量低下を招く要因となっていた。
本発明の目的は、電極品質にバラツキが生じた場合であっても、蓄電デバイスの性能を十分に発揮させることにある。
本発明の蓄電デバイスは、複数枚の電極が重ねられる電極積層ユニットと、前記電極積層ユニットに対向して設けられる膨潤シートと、前記電極積層ユニットおよび前記膨潤シートを収容する容器とを有し、前記膨潤シートに前記容器内の電解液を吸収させ、前記膨潤シートを前記電極積層ユニットの表面形状に沿って膨張させることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、2枚の前記膨潤シートが設けられ、一方の前記膨潤シートは前記電極積層ユニットの一端面に対向して設けられ、他方の前記膨潤シートは前記電極積層ユニットの他端面に対向して設けられることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記容器はフィルム材を用いて形成され、前記電極積層ユニットは前記容器の外側から加圧されることを特徴とする。
本発明では、電極積層ユニットの表面形状に沿って膨張する膨潤シートを設けている。これにより、蓄電デバイスを加圧する際には、電極積層ユニットの表面形状の影響を受けることなく、電極積層ユニットの各部位の加圧状態を均一にすることが可能となる。したがって、蓄電デバイスの性能を十分に発揮させることが可能となる。
図1は本発明の一実施の形態である蓄電デバイス10を示す斜視図である。図2は蓄電デバイス10の内部構造を概略的に示す分解斜視図である。図3は図1のA−A線に沿って蓄電デバイス10の内部構造を概略的に示す断面図である。
図1〜図3に示すように、蓄電デバイス10は電極積層ユニット11を収容する容器12を有している。この容器12はフィルム材であるラミネートフィルム13によって形成されている。また、電極積層ユニット11は、交互に積層される正極(電極)14と負極(電極)15とによって構成されている。正極14と負極15との間にはセパレータ16が設けられている。また、電極積層ユニット11の最外部には、リチウム極17が負極15に対向して配置されている。負極15とリチウム極17との間にはセパレータ16が設けられている。さらに、電極積層ユニット11を挟み込むように一対の膨潤シート18,19が設けられている。すなわち、一方の膨潤シート18は、電極積層ユニット11の一端面11aに対向するように配置されている。また、他方の膨潤シート19は、電極積層ユニット11の他端面11bに対向するように配置されている。これらの膨潤シート18,19は、電解液を吸収して膨らむフッ素ゴム等を用いて薄板状に形成されている。なお、容器12内に注入される電解液は、リチウム塩を含む非プロトン性有機溶媒によって構成されている。
図4は蓄電デバイス10の内部構造を部分的に拡大して示す断面図である。図4に示すように、正極14は多数の貫通孔20aを備えた正極集電体20を有している。この正極集電体20には正極合材層21が設けられている。なお、正極集電体20の貫通孔20a内に入り込むように正極合材層21が形成されている。また、正極集電体20には凸状に伸びる端子接続部20bが設けられている。複数枚の端子接続部20bは重ねた状態で互いに接合されている。さらに、互いに接合された端子接続部20bには正極端子22が接合されている。同様に、負極15は多数の貫通孔23aを備えた負極集電体23を有している。この負極集電体23には負極合材層24が設けられている。なお、負極集電体23の貫通孔23a内に入り込むように負極合材層24が形成されている。また、負極集電体23には凸状に伸びる端子接続部23bが設けられている。複数枚の端子接続部23bは重ねた状態で互いに接合されている。さらに、互いに接合された端子接続部23bには負極端子25が接合されている。
正極合材層21には正極活物質として活性炭が含まれている。この活性炭にはリチウムイオンやアニオンを可逆的にドーピング・脱ドーピングさせることが可能である。また、負極合材層24には負極活物質としてポリアセン系有機半導体(PAS)が含まれている。このPASにはリチウムイオンを可逆的にドーピング・脱ドーピングさせることが可能である。このように、正極活物質として活性炭を採用し、負極活物質としてPASを採用することにより、図示する蓄電デバイス10はリチウムイオンキャパシタとして機能することになる。なお、本発明が適用される蓄電デバイス10としては、リチウムイオンキャパシタに限られることはなく、リチウムイオンバッテリや電気二重層キャパシタであっても良く、他の形式のバッテリやキャパシタであっても良い。なお、本明細書において、ドーピング(ドープ)とは、吸蔵、担持、吸着、挿入等を意味している。すなわち、ドープとは、正極活物質や負極活物質に対してリチウムイオン等が入る状態を意味している。また、脱ドーピング(脱ドープ)とは、放出、脱離等を意味している。すなわち、脱ドープとは、正極活物質や負極活物質からリチウムイオン等が出る状態を意味している。
前述したように、蓄電デバイス10内にはリチウム極17が組み込まれている。このリチウム極17は、負極集電体23の端子接続部23bに接合されるリチウム極集電体26を有している。また、リチウム極集電体26にはイオン供給源としての金属リチウム箔27が圧着されている。このように、負極15とリチウム極17とは電気的に接続される構造を有している。したがって、容器12内に電解液を注入することにより、リチウム極17から負極15に対してリチウムイオンがドープ(以下、プレドープという)されることになる。また、正極集電体20や負極集電体23にはイオン通過用の貫通孔20a,23aが形成されている。このため、リチウム極17から放出されるリチウムイオンを積層方向に移動させることが可能である。これにより、積層される全ての負極15に対してスムーズにリチウムイオンをプレドープすることが可能となる。
このように、リチウムイオンを負極15に対してプレドープすることにより、負極電位を低下させることが可能となる。これにより、蓄電デバイス10のセル電圧を高めることが可能となる。また、負極電位の低下によって正極14を深く放電させることが可能となり、蓄電デバイス10のセル容量(放電容量)を高めることが可能となる。さらに、負極15にリチウムイオンをプレドープすることにより、負極15の静電容量を高めることが可能となる。これにより、蓄電デバイス10の静電容量を高めることが可能となる。このように、蓄電デバイス10のセル電圧、セル容量、静電容量を高めることができるため、蓄電デバイス10のエネルギー密度を向上させることが可能となる。なお、蓄電デバイス10の高容量化を図る観点から、正極14と負極15とを短絡させた後の正極電位が2.0V(対Li/Li)以下となるように、金属リチウム箔27の量を設定することが好ましい。
以下、本発明の蓄電デバイス10が備える膨潤シート18,19の機能について説明する。前述したように、蓄電デバイス10の電極積層ユニット11は、複数枚の正極14と負極15とを交互に積層した構造を有している。ここで、薄く形成される正極14や負極15には、所定の許容範囲内で、厚みムラ、傷、シワ等が発生する場合がある。このような所定のバラツキを有する正極14や負極15を用いることから、電極積層ユニット11の表面には凹凸が形成されることになっていた。しかしながら、図示しない加圧板等によって電極積層ユニット11を加圧する際には、電極積層ユニット11の凹凸が加圧状態のバラツキを招く要因となっていた。
ここで、図5は膨潤シート18,19を備えていない従来の蓄電デバイス30の加圧状態を示す説明図である。なお、図5に示す蓄電デバイス30は、膨潤シート18,19以外の構成については前述した蓄電デバイス10と同様の構成を有している。図5に示すように、電極積層ユニット11の表面に凹凸が生じてしまうと、ラミネートフィルム13と電極積層ユニット11との間に隙間Sが生じることになる。この状態のもとで、加圧板等によってラミネートフィルム13の外側から電極積層ユニット11を加圧した場合には、電極積層ユニット11に作用する圧力が部位毎に変化することになる。すなわち、ラミネートフィルム13に接触し易い凸部31は強く押される一方、ラミネートフィルム13に接触し難い凹部32は弱く押されることになる。このように、電極積層ユニット11の凹凸に起因する加圧状態のバラツキは、電極間距離や電解液分布の不均一を招くことから、蓄電デバイス30の出力や容量を低下させる要因となっていた。
この問題を解消するため、本発明の蓄電デバイス10には、膨潤シート18,19が組み込まれている。ここで、図6は蓄電デバイス10に組み込まれる膨潤シート19を部分的に拡大して示す断面図である。なお、図6には電極積層ユニット11の他端面11bに対向する膨潤シート19が示されているが、電極積層ユニット11の一端面11aに対向する膨潤シート18も同様の構造を有している。図6に示すように、電極積層ユニット11の他端面11bに対向するように、電極積層ユニット11とラミネートフィルム13との間には膨潤シート19が設けられている。この膨潤シート19はフッ素ゴム等によって構成されており、電解液を吸収して膨張する特性を有している。これにより、蓄電デバイス10の製造過程において容器12内に電解液が注入されると、電極積層ユニット11の表面形状に沿って膨潤シート19が膨張することになる。そして、ラミネートフィルム13と電極積層ユニット11との間の隙間Sは、膨らんだ膨潤シート19によって埋められた状態となる。
ここで、図7は膨潤シート18,19が組み込まれた蓄電デバイス10の加圧状態を示す説明図である。なお、図7には電極積層ユニット11の他端面11bに対向する膨潤シート19が示されているが、電極積層ユニット11の一端面11aに対向する膨潤シート18も同様の機能を有している。図7に示すように、電解液を吸収して膨潤した膨潤シート19により、ラミネートフィルム13と電極積層ユニット11との間の隙間Sが埋められている。このため、加圧板等によってラミネートフィルム13の外側から加えられる圧力は、電極積層ユニット11に対してほぼ均一に伝達されることになる。このように、膨潤シート19を組み込むことにより、電極積層ユニット11に対する加圧状態のバラツキを抑制することが可能となる。これにより、電極積層ユニット11の表面に凹凸が生じていた場合であっても、電極積層ユニット11をほぼ均一に加圧することができ、蓄電デバイス10の性能を十分に発揮させることが可能となる。
さらに、電極積層ユニット11の隙間Sを膨潤シート18,19によって埋めることにより、電極面内の各部位における電解液の分布状態を均一にすることが可能となる。これにより、電解液を大きく偏在させることがないため、金属リチウムの析出を防止することが可能となる。このように、蓄電デバイス10に膨潤シート18,19を組み付けることにより、蓄電デバイス10の安全性を向上させることが可能となる。また、膨潤シート18,19を組み込むことにより、電極積層ユニット11の凹凸が容器表面に現れないため、蓄電デバイス10の外形を安定させることが可能となる。
なお、前述の説明では、加圧板によって蓄電デバイス10を加圧しているが、大気圧だけで蓄電デバイス10を加圧する場合であっても、本発明を有効に適用することが可能である。蓄電デバイス10を製造する際には、ラミネートフィルム13によって電極積層ユニット11を挟み込み、ラミネートフィルム13の三辺を融着する。次いで、真空状態のもとでラミネートフィルム13内に電解液を注入した後に、真空状態のもとでラミネートフィルム13の開口部を融着する。すなわち、完成した蓄電デバイス10の容器12内は真空状態であることから、電極積層ユニット11は大気圧によって外側から加圧されることになる。このように、大気圧だけで蓄電デバイス10を加圧する場合であっても、膨潤シート18,19を組み込むことにより、電極積層ユニット11に対する加圧状態を均一にすることが可能となる。これにより、蓄電デバイス10の性能を十分に発揮させることが可能となる。
以下、前述した蓄電デバイスの構成要素について下記の順に詳細に説明する。[A]正極、[B]負極、[C]正極集電体および負極集電体、[D]リチウム極、[E]膨潤シート、[F]セパレータ、[G]電解液、[H]容器。
[A]正極
正極は、正極集電体とこれに一体となる正極合材層とを有している。蓄電デバイスをリチウムイオンキャパシタとして機能させる場合には、正極合材層に含まれる正極活物質として、リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能な物質を採用することが可能である。すなわち、リチウムイオンとアニオンとの少なくともいずれか一方を可逆的にドープ・脱ドープ可能な物質であれば特に限定されることはない。例えば、活性炭、遷移金属酸化物、導電性高分子、ポリアセン系物質等を用いることが可能である。
例えば、活性炭は、アルカリ賦活処理され、かつ比表面積600m/g以上を有する活性炭粒子から形成することが好ましい。活性炭の原料としては、フェノール樹脂、石油ピッチ、石油コークス、ヤシガラ、石炭系コークス等が使用される。フェノール樹脂や石炭系コークスは比表面積を高くできるという理由から好適である。これらの活性炭のアルカリ賦活処理に使用されるアルカリ活性化剤は、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの金属リチウムイオンの塩類または水酸化物が好ましい。中でも、水酸化カリウムが好適である。アルカリ賦活の方法は、例えば、炭化物と活性剤を混合した後、不活性ガス気流中で加熱することにより行う方法が挙げられる。また、活性炭の原材料に予め活性化剤を担持させた後加熱して、炭化および賦活の工程を行う方法が挙げられる。さらに、炭化物を水蒸気などのガス賦活法で賦活した後、アルカリ活性化剤で表面処理する方法も挙げられる。このようなアルカリ賦活処理が施された活性炭は、ボールミル等の既知の粉砕機を用いて粉砕される。活性炭の粒度としては、一般的に使用される広い範囲のものを使用することが可能である。例えば、D50が2μm以上であり、好ましくは2〜50μm、特に2〜20μmが最も好ましい。また、平均細孔径が好ましくは10nm以下であり、比表面積が好ましくは600〜3000m/gである活性炭が好適である。中でも、800m/g以上、特には1300〜2500m/gであるのが好適である。
また、蓄電デバイスをリチウムイオンバッテリとして機能させる場合には、正極合材層に含まれる正極活物質として、ポリアニン等の導電性高分子や、リチウムイオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能な物質を採用することが可能である。例えば、正極活物質として五酸化バナジウム(V)やコバルト酸リチウム(LiCoO)を用いることが可能である。この他にも、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiFeO等のLi(x,y,zは正の数、Mは金属、2種以上の金属でもよい)の一般式で表されうるリチウム含有金属酸化物、あるいはコバルト、マンガン、バナジウム、チタン、ニッケル等の遷移金属酸化物または硫化物を用いることも可能である。特に、高電圧を求める場合には、金属リチウムに対して4V以上の電位を有するリチウム含有酸化物を用いることが好ましい。例えば、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、あるいはリチウム含有コバルト−ニッケル複合酸化物が特に好適である。
前述した活性炭等の正極活物質は、粉末状、粒状、短繊維状等に形成される。この正極活物質をバインダーと混合して電極スラリーが形成される。そして、正極活物質を含有する電極スラリーを正極集電体に塗工して乾燥させることにより、正極集電体上に正極合材層が形成される。なお、正極活物質と混合されるバインダーとしては、例えばSBR等のゴム系バインダーやポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート等の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、正極合材層に対して、アセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等の導電性材料を適宜加えるようにしても良い。
[B]負極
負極は、負極集電体とこれに一体となる負極合材層とを有している。負極合材層に含まれる負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的にドープ・脱ドープできるものであれば特に限定されることはない。例えば、グラファイト、種々の炭素材料、ポリアセン系物質、錫酸化物、珪素酸化物等を用いることが可能である。グラファイト(黒鉛)やハードカーボン(難黒鉛化性炭素)は高容量化を図ることができるため負極活物質として好ましい。また、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であるポリアセン系有機半導体(PAS)は、高容量化を図ることができるため負極活物質として好適である。このPASはポリアセン系骨格構造を有する。このPASの水素原子/炭素原子の原子数比(H/C)は0.05以上、0.50以下の範囲内であることが好ましい。PASのH/Cが0.50を超える場合には、芳香族系多環構造が充分に発達していないことから、リチウムイオンのドープ・脱ドープがスムーズに行われず、蓄電デバイスの充放電効率が低下するおそれがある。PASのH/Cが0.05未満の場合には、蓄電デバイスの容量が低下するおそれがある。
前述したPAS等の負極活物質は、粉末状、粒状、短繊維状等に形成される。この負極活物質をバインダーと混合して電極スラリーが形成される。そして、負極活物質を含有する電極スラリーを、負極集電体に塗工して乾燥させることにより、負極集電体上に負極合材層が形成される。なお、負極活物質と混合されるバインダーとしては、例えば、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート等の熱可塑性樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム系バインダーを用いることができる。これらの中でもフッ素系バインダーを用いることが好ましい。このフッ素系バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−3フッ化エチレン共重合体、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、プロピレン−4フッ化エチレン共重合体等が挙げられる。また、負極合材層に対して、アセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等の導電性材料を適宜加えるようにしても良い。
[C]正極集電体および負極集電体
正極集電体および負極集電体の材料としては、一般にバッテリやキャパシタに提案されている種々の材料を用いることが可能である。例えば、正極集電体の材料として、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができる。負極集電体の材料として、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。また、前述した正極集電体や負極集電体の各部位における貫通孔開口率は、正極、負極、正極集電体、負極集電体、電極積層ユニットの構造等に応じて適宜設定される。なお、貫通孔の形状等について特に限定されることはない。
[D]リチウム極
リチウム極集電体の材料としては、一般に電池やキャパシタの集電体として提案されている種々の材料を用いることが可能である。これらの材料としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。また、リチウム極集電体として、エキスパンドメタル、パンチングメタル、エッチング箔、網、発泡体等の表裏面を貫く貫通孔を備えているものを使用しても良い。また、リチウム極集電体に貼り付けられる金属リチウム箔に代えて、リチウムイオンを放出することが可能なリチウム−アルミニウム合金等を用いても良い。
[E]膨潤シート
膨潤シートを構成する材料としては、電解液を吸収して膨らむ材料であれば良く、例えばフッ素ゴムを用いることが可能である。また、膨潤シートを形成するフッ素ゴムとしては、例えばバイトン(登録商標,デュポン パフォーマンス エラストマーズ エルエルシー)を用いることが可能である。
また、膨潤シートの膨潤方向としては、厚み方向(Z方向,図2参照)であることが必要である。すなわち、積層型の蓄電デバイスに膨潤シートを組み込む場合には、膨潤シートを積層方向に膨張させることが必要である。これに対し、幅方向(X方向,図2参照)や長さ方向(Y方向,図2参照)に対しては、厚み方向よりも膨張させないことが望ましい。可能であれば、幅方向や長さ方向に対して膨潤シートを膨張させないことが望ましい。さらに、膨潤シートの膨張率(膨潤後寸法/膨潤前寸法×100)は、100%よりも大きいことが好ましく、特に200%以上であることが好ましい。
[F]セパレータ
セパレータとしては、電解液、正極活物質、負極活物質等に対して耐久性があり、連通気孔を有する電子伝導性のない多孔質体等を用いることができる。通常は、紙(セルロース)、ガラス繊維、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等からなる布、不織布あるいは多孔体が用いられる。セパレータの厚みは、電解液の保持量やセパレータの強度等を勘案して適宜設定することができる。なお、セパレータの厚みは、蓄電デバイスの内部抵抗を小さくするために薄い方が好ましい。
[G]電解液
電解液としては、高電圧でも電気分解を起こさないという点、リチウムイオンが安定に存在できるという点から、リチウム塩を含む非プロトン性有機溶媒を用いることが好ましい。非プロトン性有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化メチレン、スルホラン等を単独あるいは混合した溶媒が挙げられる。また、リチウム塩としては、例えば、LiClO、LiAsF、LiBF、LiPF、LIN(CSO)等が挙げられる。また、電解液中の電解質濃度は、電解液による内部抵抗を小さくするため、少なくとも0.1モル/L以上とすることが好ましい。更には、0.5〜1.5モル/Lの範囲内とすることが好ましい。
また、有機溶媒に代えてイオン性液体(イオン液体)を用いても良い。イオン性液体は各種カチオン種とアニオン種の組み合わせが提案されている。カチオン種としては、例えば、NメチルNプロピルピペリジニウム(PP13)、1エチル3メチルイミダゾリウム(EMI)、ジエチルメチル2メトキシエチルアンモニウム(DEME)等が挙げられる。また、アニオン種としては、ビス(フルオロスルフォニル)イミド(FSI)、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド(TFSI)、PF 、BF 等が挙げられる。
[H]容器
容器を構成する材料としては、一般にバッテリやキャパシタに用いられる種々の材料を用いることができる。蓄電デバイスの小型化や軽量化の観点からは、アルミニウムのラミネートフィルムを用いることが好ましい。一般的には、外側にナイロンフィルム、中心にアルミニウム箔、内側に変性ポリプロピレン等の接着層を有した3層ラミネートフィルムが用いられる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、本発明が適用される蓄電デバイスとしては、前述したリチウムイオンキャパシタやリチウムイオンバッテリに限られることはなく、様々な形式のバッテリやキャパシタであっても良い。また、前述の説明では、電極積層ユニット11を挟むように2枚の膨潤シート18,19を設けているが、これに限られることはなく、膨潤シートを1枚だけ設けるようにしても良い。さらに、前述の説明では、電極積層ユニット11に対して直に膨潤シート18,19を設けるようにしているが、電極積層ユニット11と膨潤シート18,19との間にセパレータを設けるようにしても良い。なお、前述の説明では、リチウム極から負極に対してリチウムイオンをプレドープしているが、リチウム極が組み込まれていない蓄電デバイスに対して本発明を適用しても良いことはいうまでもない。
本発明の一実施の形態である蓄電デバイスを示す斜視図である。 蓄電デバイスの内部構造を概略的に示す分解斜視図である。 図1のA−A線に沿って蓄電デバイスの内部構造を概略的に示す断面図である。 蓄電デバイスの内部構造を部分的に拡大して示す断面図である。 膨潤シートが組み込まれない従来の蓄電デバイスの加圧状態を示す説明図である。 蓄電デバイスに組み込まれる膨潤シートを部分的に拡大して示す断面図である。 膨潤シートが組み込まれた蓄電デバイスの加圧状態を示す説明図である。
符号の説明
10 蓄電デバイス
11 電極積層ユニット
11a 一端面
11b 他端面
12 容器
13 ラミネートフィルム(フィルム材)
14 正極(電極)
15 負極(電極)
18,19 膨潤シート

Claims (3)

  1. 複数枚の電極が重ねられる電極積層ユニットと、
    前記電極積層ユニットに対向して設けられる膨潤シートと、
    前記電極積層ユニットおよび前記膨潤シートを収容する容器とを有し、
    前記膨潤シートに前記容器内の電解液を吸収させ、前記膨潤シートを前記電極積層ユニットの表面形状に沿って膨張させることを特徴とする蓄電デバイス。
  2. 請求項1記載の蓄電デバイスにおいて、
    2枚の前記膨潤シートが設けられ、一方の前記膨潤シートは前記電極積層ユニットの一端面に対向して設けられ、他方の前記膨潤シートは前記電極積層ユニットの他端面に対向して設けられることを特徴とする蓄電デバイス。
  3. 請求項1または2記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記容器はフィルム材を用いて形成され、前記電極積層ユニットは前記容器の外側から加圧されることを特徴とする蓄電デバイス。
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