JP2009187983A - レーザ素子用フレームパッケージおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ素子が搭載されるダイアタッチ部10と、ダイアタッチ部に接続して設けられたリード12a、12b、12cとを備えるレーザ素子用フレームパッケージであって、前記ダイアタッチ部10およびリード12a、12b、12cは、金属板をプレス加工して形成され、前記ダイアタッチ部10は、リード素子を搭載する素子搭載面が平坦面に形成されるとともに、側縁部が前記素子搭載面に対して起立する折り曲げ部と10cして形成され、前記ダイアタッチ部10に連結して形成された折り曲げ片16a、16bの表面に電気的絶縁性を有する絶縁層20が形成され、該絶縁層20を内面側とし、前記ダイアタッチ部10と電気的に絶縁して、前記折り曲げ片16a、16bによりリード12a、12cが挟圧支持されている。
【選択図】図4
Description
3本のリード12a、12b、12cのうち、中央のリード12bはアースリードとして使用されるもので、ダイアタッチ部10に一体に連結されている。リード12aとリード12cは信号線として使用されるもので、リードフレーム5の一方側のレール部6aからダイアタッチ部10に向けて先端が延出して設けられる。リード12a、12cとダイアタッチ部10とが電気的に短絡しないように、リード12a、12cの先端部分の周囲のダイアタッチ部10はスリット状に切除されている。
(2)リードフレームは樹脂モールド金型を用いて樹脂成形することになるが、製品の形態が異なると、製品ごとに樹脂モールド金型を別個に製作する必要があり、金型の製作コストが高くなる。また、モールド金型を新たに製作して量産工程にはいるため、製品を立ちあげる期間が長くかかる。
(3)リードフレームは多数個取りとなっているから、樹脂成形の際のばらつきによって品質が不安定となり、製品の歩留まりが悪い。樹脂モールドの際に発生するガスによって品質が低下する。樹脂成形には耐熱性を有する比較的高価な樹脂を使用するが、製品に使用されるのは、成形に用いる樹脂量のうちの5〜10%程度であり樹脂が無駄になる。
すなわち、レーザ素子が搭載されるダイアタッチ部と、ダイアタッチ部に接続して設けられたリードとを備えるレーザ素子用フレームパッケージであって、前記ダイアタッチ部およびリードは、金属板をプレス加工して形成され、前記ダイアタッチ部は、リード素子を搭載する素子搭載面が平坦面に形成されるとともに、側縁部が前記素子搭載面に対して起立する折り曲げ部として形成され、前記ダイアタッチ部に連結して形成された折り曲げ片の表面に電気的絶縁性を有する絶縁層が形成され、該絶縁層を内面側とし、前記ダイアタッチ部と電気的に絶縁して、前記折り曲げ片によりリードが挟圧支持されていることを特徴とする。
また、前記折り曲げ片により前記リードを挟圧支持した部位にかしめ加工が施されていることによって、リードがより確実に支持される。
また、前記折り曲げ片の表面に絶縁層を形成した後、前記ダイアタッチ部の側縁と前記折り曲げ片とを、ダイアタッチ部の素子搭載面に直角に折り曲げ、次いで、前記絶縁層が形成された位置に合わせてリードをセットすることを特徴とする。
また、前記リードの配置位置に合わせてリードを形成した別体のリードフレームを用意し、前記絶縁層にリードをセットする工程において、前記ダイアタッチ部および折り曲げ片が形成されたリードフレームに位置合わせして前記別体のリードフレームをセットすることを特徴とする。リードを形成したリードフレームを使用することによって、リードを絶縁層に位置合わせしてセットすることが容易になる。
図1はレーザ素子を搭載するフレームパッケージの製造工程を示す。本実施形態のフレームパッケージの製造方法においては、樹脂成形方法を利用せず、かしめ加工を利用したプレス加工のみによってフレームパッケージを形成することを特徴とする。
リードフレームを加工する加工金型には、リードフレームを順送り(定寸送り)しながら所要の加工を施す複数の加工ステージが、リードフレームの送り方向に段階別に設けられている。リードフレームは加工金型上を順送りされつつ、これらの加工ステージにおいて順次加工が施され、所定の形状に加工される。
図のA部分は、リードフレーム5にダイアタッチ部10と一対の折り曲げ片16a、16bと、アース用のリード12bが形成された状態を示す。
ダイアタッチ部10は平面形状が長方形に形成され、吊りピン10aにより、リードフレーム5の他方側のレール部6bの近傍に配置されている。
リード12bはリードフレーム5の一方側のレール部6aからダイアタッチ部10に向けて延出し、ダイアタッチ部10と一体に連結して設けられている。
ダイアタッチ部10、折り曲げ片16a、16b、リード12bは、通常、複数の加工ステージにより、順次プレス抜き加工を施して形成する。図のA部分は、これらの加工ステージにより加工した状態を示したものである。
半導体素子を搭載する一般的なリードフレームの製造工程には、インナーリードの変形を防止するためにリードに保護用のテープを貼着する工程がある。折り曲げ片16a、16bに絶縁テープ20を貼着する場合も同様の方法で行えばよい。すなわち、リードフレーム5の上方にリードフレーム5の長手方向と交差するように長尺状の絶縁テープを配置し、長尺状の絶縁テープからポンチによりテープを抜き、ポンチを突き下ろしてリードフレーム5の折り曲げ片16a、16bに絶縁テープ20を押接する。
折り曲げ片16a、16bおよびダイアタッチ部10を、スリット18aの基部位置において、素子搭載面に対し直角に、同じ方向に折り曲げる。
図2(a)に、加工ステージCにおいて、折り曲げ片16a、16bと、ダイアタッチ部10の側縁部をそれぞれ折り曲げた状態を正面方向から見た状態を拡大して示す。折り曲げ片16a、16bはダイアタッチ部10の側縁部よりも外方に長く延出するから、ダイアタッチ部10の側縁部を折り曲げた折り曲げ部10cよりも、折り曲げ片16a、16bの折り曲げ片16a、16bの方が長く延出する。折り曲げ片16a、16bの折り曲げ片16a、16bの内面には略全域にわたって絶縁テープ20が被着する。
図2(b)は、加工ステージDにおいて、リード12a、12cをセットした状態を示す。絶縁テープ20上にリード12a、12cが接した状態でセットされている。
リードフレーム7にリード12a、12cを形成する際には、ダイアタッチ部10や折り曲げ片16a、16bと干渉しないようにリード12a、12cを支持する吊りピン13を配置し、また、折り曲げ片16a、16bを曲げ加工等する加工の妨げにならない位置に吊りピン13を配置する。
リード12a、12cが形成されたリードフレーム7をダイアタッチ部10が形成されたリードフレーム5に位置合わせすることは容易である。リード12a、12cを支持する吊りピン13は後工程で、不要になったときにリード12a、12cの側縁位置から切り離して除去すればよい。
図2(c)が、この工程Eに対応する。リード12a、12bが折り曲げ片16a、16bによって挟み込まれて支持されている。折り曲げ片16a、16bのリード12a、12cが配置される内面(折り曲げる際に内側となる面)には絶縁テープ20が貼着されているから、リード12a、12cは絶縁テープ20を介して挟み込まれ、リード12a、12cとダイアタッチ部10とが電気的に短絡することが回避される。
図2(d)が、工程Fに対応する。絶縁テープ20を介して折り曲げ片16a、16bによりリード12a、12cが挟圧支持されている構成は前工程と変わらない。かしめ加工によって、折り曲げ片16a、16b、リード12a、12cが屈曲した形状となるが、絶縁テープ20もこれらにならって屈曲し、絶縁テープ20による電気的な絶縁作用が阻害されることはない。
なお、図3に示した、リード12a、12cを形成したリードフレーム7を用いて加工する場合も、図1に示す場合とまったく同様の加工工程による。
リード12a、12cは、絶縁テープ20を介してダイアタッチ部10上にセットしてかしめ固定するから、図4(a)に示すように、ダイアタッチ部10と一体形成されるリード12bとは、リード12bの厚さ分程度、側面方向の位置が偏位した配置となる。
リード12a、12cは、ダイアタッチ部10側の一方のリード端を折り曲げ片16a、16bを超えて、ダイアタッチ部10側に延出させた配置とすることにより、ボンディング部12dは、ダイアタッチ部10の素子搭載面と平行な面として露出する。リード12a、12cの先端部とダイアタッチ部10との間にも絶縁テープ20が介在し、リード12a、12cとダイアタッチ部10との電気的短絡が回避されている。
また、樹脂成形用にモールド金型を製作するといった必要がなくなることから、モールド金型の製作費用が削減できるとともに、新製品の立ち上げに要する時間を短縮することが可能になる。
本実施形態のレーザ装置30は、プレス加工のみによって形成される簡易な構成からなるから、製造が容易で、製造コストを効果的に引き下げることが可能である。
また、フレームパッケージを構成する材料も、鉄ーニッケル合金、銅等の適宜材料を選択することができる。
10 ダイアタッチ部
10c 折り曲げ部
12a、12b、12c リード
12d ボンディング部
13 吊りピン
14 樹脂成形部
16a、16b、 折り曲げ片
20 絶縁テープ
22 かしめ部
24 フレームパッケージ
28 レーザ素子
29 ボンディングワイヤ
30 レーザ装置
Claims (7)
- レーザ素子が搭載されるダイアタッチ部と、ダイアタッチ部に接続して設けられたリードとを備えるレーザ素子用フレームパッケージであって、
前記ダイアタッチ部およびリードは、金属板をプレス加工して形成され、
前記ダイアタッチ部は、リード素子を搭載する素子搭載面が平坦面に形成されるとともに、側縁部が前記素子搭載面に対して起立する折り曲げ部として形成され、
前記ダイアタッチ部に連結して形成された折り曲げ片の表面に電気的絶縁性を有する絶縁層が形成され、該絶縁層を内面側とし、前記ダイアタッチ部と電気的に絶縁して、前記折り曲げ片によりリードが挟圧支持されていることを特徴とするレーザ素子用フレームパッケージ。 - 前記ダイアタッチ部に一体に連結して形成されたリードと、
該リードを挟む配置に、前記折り曲げ片により挟圧支持された一対のリードとを備え、該折り曲げ片により支持されたリードは、前記素子搭載面上に一方のリード端を延出して支持されていることを特徴とする請求項1記載のレーザ素子用フレームパッケージ。 - 前記折り曲げ片により前記リードを挟圧支持した部位にかしめ加工が施されていることを特徴とする請求項1または2記載のレーザ素子用フレームパッケージ。
- 請求項1〜3のいずれか一項記載のレーザ素子用フレームパッケージにレーザ素子を搭載してなるレーザ装置であって、
前記ダイアタッチ部の素子搭載面にレーザ素子が搭載され、
該レーザ素子と前記ダイアタッチ部に電気的に絶縁して支持されたリードとがワイヤボンディング接続されていることを特徴とするレーザ装置。 - 帯状に形成された金属板を順送りしながらプレス加工を施して形成するレーザ素子用フレームパッケージの製造方法であって、
前記金属板にレーザ素子を搭載するダイアタッチ部と、リードを支持する折り曲げ片を形成する工程と、
前記折り曲げ片の表面に、前記ダイアタッチ部とリードとを電気的に絶縁する絶縁層を形成する工程と、
該絶縁層が形成された位置に合わせてリードをセットする工程と、
前記絶縁層を内面側として前記折り曲げ片により前記リードを挟圧するように折り曲げる工程と
を備えることを特徴とするレーザ素子用フレームパッケージの製造方法。 - 前記折り曲げ片の表面に絶縁層を形成した後、
前記ダイアタッチ部の側縁と前記折り曲げ片とを、ダイアタッチ部の素子搭載面に直角に折り曲げ、
次いで、前記絶縁層が形成された位置に合わせてリードをセットすることを特徴とする請求項5記載のレーザ素子用フレームパッケージの製造方法。 - 前記リードの配置位置に合わせてリードを形成した別体のリードフレームを用意し、
前記絶縁層にリードをセットする工程において、前記ダイアタッチ部および折り曲げ片が形成されたリードフレームに位置合わせして前記別体のリードフレームをセットすることを特徴とする請求項5または6記載のレーザ素子用フレームパッケージの製造方法。
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