JP2009186782A - 画像形成装置およびその制御方法。 - Google Patents

画像形成装置およびその制御方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】トナー濃度の上昇を未然に防ぎ、濃度過多の画像形成や地肌汚れをより予防的に抑止し確実に低減して安定した画像品質を得る。
【解決手段】現像装置内のトナー濃度を検知するトナー濃度センサと、像担持体上に基準パターンを形成する手段と、基準パターンの反射濃度を検知する反射濃度検知センサとを備え、前記反射濃度検知センサの検知結果に応じて2成分系現像剤へのトナー補給量により濃度制御する画像形成装置において、現像装置内へのトナー補給を伴った一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、トナー濃度目標値の再設定か基準パターン作成の間隔短縮を実行する。
【選択図】図7

Description

本発明は、電子写真方式の複写機やプリンタファクシミリ等に用いられる画像形成装置に係り、詳しくは、潜像担持体や転写体の非画像部の地肌汚れ発生や、濃度過多の画像発生を予防的に抑止し確実に低減するための技術に関するものである。
複写機、ファクシミリ、レーザビームプリンター等に応用されている電子写真装置では、像担持体である感光体を帯電した後、原稿画像の露光あるいは画像信号に応じた光書き込みにより静電潜像を形成し、感光体上に形成された静電潜像を2成分現像剤等の画像形成粒子(以下トナーという)を用いた現像装置で現像して可視化した後、感光体上の可視像(トナー像)を転写手段で転写用紙等の転写材に転写し、定着装置で定着して画像を得ている。その他、感光体等の像形成体上のトナー像を像担持体としての中間転写体に転写し、中間転写体から転写手段により転写紙に転写し定着することにより、転写紙に画像を形成するものもある。
このような電子写真装置には、トナー(画像形成粒子)とキャリアからなる2成分現像剤が多用され、現像に際してDCの現像バイアス電圧を印加することが行われている。2成分現像剤を用いての現像では、現像によってトナーのみが消費されるので、消費分に相当する適度の新しいトナーの補給を行う必要があり、適宜の粒子補給手段によって現像装置内へのトナー補給が行われる。また、トナーを、充分帯電させるまで攪拌するように制御して、トナー帯電不足による濃度過多の画像形成や上記地肌汚れを回避するようにしている。
2成分現像剤の場合、現像剤のトナー帯電量は攪拌時の環境や、使用頻度(攪拌時間)により、大きく異なってくる。条件によっては、新トナーを補給してもトナーの帯電状態が不充分のときは、画像の白部にトナーが付着して画像が汚れてしまう「カブリ(地肌かぶり)」が生じたり、補給したトナー量が追いつかないで濃度薄となる現象があり、これらを防止することが電子写真装置における大きな課題となっている。
2成分現像剤を用いた画像形成装置においては、現像装置内にトナー補給を行う手法として現像装置内のトナー濃度を透磁率センサ(以下Tセンサという)で判断しトナー補給を行う方式と、像担持体上に形成されたパッチ画像の濃度を光反射型センサ(以下Pセンサという)により検知し濃淡の判断によってトナー補給を行う方式とが知られている。PセンサはTセンサに較べて環境変動や現像剤劣化等に対して影響を受けることが少なく濃度を安定して検知することができる。
この種のトナー補給制御により発生するトナー濃度過多によるトナー飛散や地汚れを防止(併せてトナー濃度不足によるキャリア付着や画像濃度不足を防止)するための技術が、特許文献1に開示されている。この特許文献1にては、概略、トナーとキャリアからなる2成分系現像剤を担持し回転する現像スリーブとその内部に配設された複数の磁極を有する磁石ローラとからなり像担持体に形成された静電潜像を現像する現像ローラと、第1、第2の攪拌搬送部材を有し、現像剤を攪拌・搬送させながら循環する構成の現像装置を備え、前記現像装置の第2の攪拌搬送部材側にトナー濃度センサ(Tセンサ)を有し、前記現像剤のトナー濃度をトナー濃度センサを用いてコントロールするものであり、その時々の現像剤に対するトナー濃度センサ出力値と初期剤設定時に決めた基準トナー濃度センサ出力値(以下、制御基準値と言う)との差でトナー濃度制御を行う画像形成装置において、初期剤設定時には、トナー濃度センサの出力を検知する前に、初期現像剤を現像装置内で第1、第2の攪拌搬送部材で攪拌・搬送させながら、少なくとも1回は前記現像ローラの現像スリーブ上を通過させ、現像スリーブ内の磁石ローラにより現像剤が十分磁界の影響を受けた状態にし、磁気的に飽和した現像剤が前記トナー濃度センサに達した後、トナー濃度センサの出力値を検知し、その値を制御基準値とすることを特徴とする画像形成装置が提案されている。
また、2成分現像剤のトナー濃度を制御する手段としては、現像剤の透磁率を検知するTセンサと感光体上の基準パターンを反射率で検知するPセンサとを併用するトナー濃度制御も公知である。この場合は、一定枚数毎にPセンサで感光体上の基準パターンの濃度検出を行い、この検出値に応じて、Tセンサの制御目標値を制御することで行われている。
ただし、上述のTセンサの出力は、センサの検出面を通過する現像剤の流動性の影響を受けるため、帯電量によっては、出力を正常に検知できないことがある。具体的には、長期間、機械を使用されない状態で放置されると帯電量が低下するが、このような場合、現像剤のキャリア粒子同士が静電的に反発する力が低下するので、現像剤が凝集しやすくなる(流動性が低下)現象が起こる。一般的には、この現象は嵩密度の上昇と言われているが、このような場合には、実際にトナー濃度が変わっていないにも関わらず、Tセンサ出力が高い、即ち、トナー濃度が低いとして検知される。
また、帯電量が低い場合にトナー補給が行われると、現像剤の流動性が低下していることに起因して、Tセンサ付近の現像剤が、トナー補給されたトナー濃度が高い現像剤に置き換わるのが遅くなる遅延現象や、トナー濃度が上昇することによって更に流動性が低下し、実態とは逆にTセンサ出力は、トナー濃度が薄いという出力を行う場合も稀にある。このため、トナー補給が不要な場合でトナー補給を行うに留まらず、トナー補給後のTセンサ出力の遅延や、トナー補給による過渡的な逆方向への変位により、過剰なトナー補給がなされてしまう事態がしばしば生じる。
一旦、このような事態が生じた場合には、過多を検知してトナー濃度を低下させるように制御が行われたとしても、適正状態に修復するまでには、一定枚数の通紙を必要とするので、この間にカブリ、オフセット、トナー飛散により画像不良や地肌汚れが発生するという問題が生じてしまうことになる。
そこで、特許文献2のように像担持体の非画像領域の表面濃度をPセンサで監視し、検知された反射濃度が基準値以下のときは、カブリが発生したと判断し、トナー補給制御をトナー濃度を低下する方向に変更する手段が提案されている。
このように、Pセンサで像担持体上のカブリを検知する場合は、Tセンサのように現像剤の流動性の影響を受けることがないので、センサの故障などを除けば、カブリを正確に検出することは可能である。ただし、Pセンサでカブリを検知したときには、既にトナー濃度が一定レベルまで上昇していることも充分に考えられる。これは、前述したように、トナー濃度が変わっていないのにトナー濃度が低いと検知した場合等には、トナー補給を過剰に継続するためである。
然しながら、トナー補給時にトナー濃度が高い現像剤に置き換わるのが遅くなる遅延が見られる場合あるいは、トナー濃度が上昇することで更に流動性が低下し、逆にTセンサ出力は、トナー濃度が薄いという出力を行う場合もトナー補給を過剰に行うため、同様の現象が発生する。
特許第3578890号 特開2004−226798公報
そこで、本発明は、上述したようなケースに対処し、トナー濃度の上昇を未然に防ぎ、濃度過多の画像形成や地肌汚れをより確実に低減することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
このために、本発明では、後述するようにある程度の期間の処理を通じトナー補給時のTセンサ出力を監視するとともに、この間にトナー濃度の上昇を検知できなかった場合には、基準パターンを作成して適正濃度の再設定を行うようにしており、これにより、過度なトナー濃度上昇を防止する。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明によれば、像担持体上に形成された静電潜像をトナー及びキャリアを含有する2成分現像剤を用いた現像装置で現像して可視化した後、像担持体上の可視化像を転写材に転写、定着して画像を得る画像形成装置であり、前記現像装置内のトナー濃度を検知するトナー濃度センサと、前記像担持体上に基準パターンを形成する手段と、該像担持体上の前記基準パターンまたは転写された基準パターンの反射濃度を検知する反射濃度検知センサとを有し、前記反射濃度検知センサの検知結果に応じて現像装置内の2成分系現像剤へのトナー補給量を制御して前記現像装置内のトナー濃度を濃度目標値にフィードバック制御する画像形成装置において、現像装置内へのトナー補給を伴った一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、前記濃度目標値の再設定、または、基準パターン作成の間隔短縮、を実行することを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の画像形成装置において、トナー補給を伴った前記一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、基準パターンを強制的に作成して濃度目標値の再設定を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の画像形成装置において、電源ON後にトナー補給を伴った前記一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、基準パターン作成間隔を通常設定よりも短くして前記濃度目標値の再設定を実行することを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項2または3に記載の画像形成装置において、前回の印刷処理終了から一定時間Tr以上経過した状態で、トナー補給を伴った一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合に、基準パターン作成間隔Tpを通常設定よりも短くして前記濃度目標値の再設定を実行することを特徴とする請求項2または請求項3記載の画像形成装置。
請求項5に記載の発明では、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、温度または湿度を検知する機構を備えており、前回印刷終了時と開始時の環境状態を比較し、環境変動があった場合であり、且つトナー補給を伴った前記一定枚数nの間、トナー濃度上昇を検知しなかった場合、基準パターン作成間隔Tpを通常設定よりも短くして前記濃度目標値の再設定を実行することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明では、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、一定枚数n、基準パターン作成間隔Tp、一定時間Trのうちで必要とするものそれぞれの通常設定値を、外部の情報入力手段によって外部から設定可能としたことを特徴とする。
請求項7に記載の本発明方法は、像担持体上に形成された静電潜像をトナー及びキャリアを含有する2成分現像剤を用いた現像装置で現像して可視化した後、像担持体上の可視化像を転写材に転写、定着して画像を得る画像形成装置の制御方法であって、前記像担持体上に基準パターンを形成する過程と、前記基準パターンまたは転写された基準パターンの反射濃度を反射濃度検知センサで検知する過程と、反射濃度検知センサの検知結果に応じて現像装置内の現像剤のトナー濃度設定値を決定する過程と、現像装置内の現像剤のトナー濃度をトナー濃度センサにより検知する過程と、前記トナー濃度設定値と、前記トナー濃度に基づいて現像装置内へのトナー補給量を制御することで前記トナー濃度を濃度目標値に目標値にフィードバック制御する過程と、を少なくとも含む画像形成装置の制御方法において、現像装置内へのトナー補給を伴った一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、前記濃度目標値の再設定を実行することを特徴とする。
本発明の請求項1記載の画像形成装置においては、トナー補給を伴った一定枚数nの処理の間にトナー濃度上昇を検知しなかった場合に、現像装置内の濃度目標値の再設定か基準パターン作成間隔の短縮を行う。これによって、従来であればトナー濃度が上昇するような場合においても、トナー濃度の過度の上昇を抑えることができる。請求項2記載の発明では基準パターン作成とこれによる再設定(基準電圧のシフト)を行い現像装置内のトナー濃度を適切に制御することによって、トナー濃度の過度の上昇を抑えることが可能となる。
また、請求項3記載の画像形成装置においては、電源ON直後のトナー補給を伴った一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合に基準パターンの作成間隔を通常設定よりも短くする。従来は、電源OFF後に長時間放置した後の印刷開始時等には、トナー濃度が上昇する問題が発生する場合があったが、基準パターンによる濃度目標値の再設定(基準電圧のシフト)を頻繁に行うことができるので、トナー濃度の上昇を抑えることが可能となる。
また、請求項4記載の画像形成装置においては、前回の印刷終了から一定時間以上経過した起動直後のトナー補給が行われた後にトナー濃度上昇を検知しなかった場合、基準パターン作成間隔Tpを通常設定よりも短くする。同様に、待機時間などの長期放置が行われた後の印刷開始時には、トナー濃度が上昇する問題が発生する場合があったが、基準パターンによる基準電圧のシフトを頻繁に行うことができるので、トナー濃度の上昇を抑えることができる。
また、請求項5記載の画像形成装置においては、前回印刷終了時と開始時の環境状態を比較し、環境変動が認められた場合には、トナー補給が行われた後に一定枚数n処理が行われる間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合、基準パターン作成間隔Tpを通常設定よりも短くする。このため、環境変動によりトナー濃度が変動するような場合においても基準パターンによる基準電圧のシフトを頻繁に行うことができるので、トナー濃度の変動を抑えることができる。
さらに、請求項6記載の画像形成装置においては、通常設定よりも短くする基準パターン作成間隔を、外部からの情報入力手段によって可変とするので、ユーザの使用状況により、適正な値を設定することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。まず図1〜5を用いて本発明を適用した画像形成装置(電子写真装置)の全体構成、および基本の画像形成動作の概略を説明し、次いで本発明の特徴的動作を詳しく説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。また、図2はこの画像形成装置の作像部分の概略構成を示す拡大断面図である。図1に示す画像形成装置は、直接転写方式のモノクロ画像形成装置であり、原稿自動搬送装置を備えており複写機としての利用も可能な複合機である。
図1の画像形成装置は、画像形成装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とによって構成されている。なお、図1中の符号の付された部分でも、発明技術に関連薄いものについては、適宜に説明は省略する。
本発明要部である画像形成装置本体150には、図中右より部分に画像形成手段100が配置されている(図5も参照)。画像形成装置では、周知のように、外部のクライアント装置から送信される画像情報、あるいはスキャナ300によって読み取られた画像情報に基づいて画像形成手段100により画像形成が行われる。画像形成装置本体150の内部の温度・湿度は、明示しない温湿度センサ206で計測されている。
画像形成装置を用いた画像形成動作(コピー動作)を説明すると、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不示)を押しプリント開始命令が入力されると、感光体ドラム101周辺・転写ベルト106周辺・給紙搬送経路等にある各ローラが既定のタイミングで回転し始める。原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラーで反射し、結像レンズ35を通して読取りセンサ36で受光されて原稿(画像)が読み取られ、画像情報に変換される。そして、画像情報は、画像形成手段100にそれぞれ伝達され、画像形成手段において、トナー画像が形成される。
画像形成装置における画像形成手段100は、図2に拡大して示すように、感光体ドラム101と、該感光体を一様に帯電させる帯電装置301と、静電潜像を形成する光書き込み装置103(露光器)と、を備えており、光書き込み装置103では、画像情報に基づいて感光体を露光(図2中、r)する。
画像形成手段100においては、像担持体である感光体ドラム101は図中の矢印方向(反時計回り)に回転され、帯電装置301の帯電ローラ302により一様に帯電される。
すなわち、感光体ドラム101は、帯電装置301によってその表面を一様な電位に帯電される。感光体ドラム101を平均的に帯電させる帯電手段としての帯電装置301には、コロトロンデバイス、スコロトロンデバイス、固体放電素子、針電極デバイス、ローラ帯電デバイス、導電性ブラシデバイス等が用いられ、公知の接触帯電方式あるいは近接帯電方式が使用可能である。
次に、均一に帯電された感光体ドラム101上には、光書き込み装置103(書込ユニット)から照射される書込光によってその表面を画像データに従って露光され静電潜像が形成される。画像光書き込み装置103の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
露光された後の電位パターンを静電潜像と呼ぶが、この静電潜像をその表面に担持した感光体ドラム101は、静電潜像を可視化するための現像装置(現像ユニット)102からトナーを供給されることにより、担持している静電潜像を黒色に現像される(可視化)。
現像装置102では、現像剤4として、キャリアと呼ばれる磁性粉(磁性キャリア)と非磁性のトナー(非磁性トナー)の混合体である2成分系現像剤4(以下、単に「現像剤4」という)を使用している。この現像装置102は、現像ケース内に設けられた攪拌部303と現像部304とに大別できる。攪拌部303では、2成分系現像剤が攪拌されながら搬送されて現像剤担持体としての現像スリーブ305上に供給される。この攪拌部303には、スクリュー306が設けられている。現像装置102には、トナー補給手段によりトナーが補給される。また、現像ケースには現像装置102内の現像剤4のトナー濃度を検出するためのトナー濃度センサ108が取り付けられている。トナー濃度センサ108は、トナー濃度に応じて信号電圧Vt(以下Vtと記述)を出力し、後述する制御部700に入力する。
現像装置102においての感光体ドラム101との対向位置には、内部に複数の磁石あるいは複数の磁極を有するマグネットローラが配設された現像スリーブ305が配置されており、現像剤4は、現像スリーブ305に供給されマグネットの磁力によりにより汲み上げて現像スリーブ305上に担持されて穂立ち状態となり、磁気ブラシを形成し、現像スリーブ305の回転に伴って搬送され、ドクタブレード307により適正な量に規制され感光体ドラム101と対向する現像領域へと搬送される。
現像領域では、現像スリーブ305に印加されている現像バイアスにより、現像剤4中のトナーを感光体ドラム101上の静電潜像部分に移動させる現像電界が形成される。これにより、現像剤4中のトナーは、感光体ドラム101上の静電潜像部分に転移した現像剤4によって、感光体ドラム上感光体ドラム101上の静電潜像は可視像化され、トナー像が形成される(トナーによる現像)。現像領域を通過した現像剤4は、マグネットの磁力が弱い部分まで搬送されることで現像スリーブ305から離れ、攪拌部303に戻される。
感光体ドラム101の回転方向で現像装置102の下流側には転写ベルト106が配設されており、感光体ドラム101上に形成(現像)されたトナー像(ブラック画像)は、駆動ローラと従動ローラに張架されていて図中の矢印方向に回動される転写ベルト106との接点において、感光体ドラム101に対向して設置された一次転写ローラに印加される転写バイアス、及び押圧力によって、感光体ドラム101K上形成されたブラック画像が転写ベルト106上で転写紙Sに転写される。この転写ベルト106は図示しない接離機構により感光体ドラム101に対して接離可能に設けられており、転写時には感光体ドラム101に接触してニップ部を形成し転写紙Sを搬送する。また、転写ベルト106の裏面側にはバイアスローラ106aを介して図示しない電源によりトナーと逆極性の電圧(転写出力)が印加されている。
トナー像が形成されるのに合わせて、下部の給紙テーブル200において、給紙ローラ142のうちの1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙トレイからシート(記録紙)の給紙が開始される。給紙カセット144の1つからシートを繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出す、そして、搬送ローラ147で搬送して画像形成装置本体150内の給紙路に導き、レジストローラ107に突き当てて止める。
一方、レジストローラ107は、上述のようにして転写ベルト106上に形成された合成トナー画像が転写ベルト106に対向する2次転写部に搬送されるタイミングに合わせて回転を開始する。なお、レジストローラ107は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。
このようにして、給紙部から搬送された転写紙Sが、感光体ドラム101への作像タイミングに合わせてレジストローラ107により感光体ドラム101と転写ベルト106のニップ部に給紙され、感光体ドラム101上に現像されたトナー像は、上記転写ベルト106と感光体ドラム101間の電界により、感光体ドラム101と転写ベルト106の間に挾まれた転写紙S上に転写される。
転写ベルト106の転写紙115搬送方向下流側には、転写紙115上に転写されたトナー像を定着させるための定着装置208が設けられている。この定着装置208は、定着ローラ(加熱ローラ)と、これに押圧状態で対向配置された加圧ローラとを備えた構成となっている。
トナー像が転写された転写紙Sは、その後、転写ベルト106に吸着した状態で定着装置208まで搬送され、定着装置208において、トナー像を転写された転写紙Sは、定着装置ニップ部を通過することにより、熱と圧力とにより表面に担持している転写像が該転写紙(シート)上に加熱定着される。定着装置208で熱と圧力が加えられてトナー像は転写紙上に熱溶着され定着処理が完了する。定着装置208を通過した転写紙Sは図示しない排出ローラにより図示しない排紙トレイに排出されスタックされる。なお、この種画像形成装置では、用紙反転機構を付加してトナー像が定着された面の裏面にも画像形成を行うように構成することが可能であるが、ここでは触れない。
一方、転写しきれずに感光体上に残ったトナーは、クリーニングブレード308により堰き止められ、回収ばね8により回収コイル9の上に入れられる。そして回収コイル9によりトナーはリサイクルトナーとして、現像装置102に戻される(回収経路不図示)。またクリーニング後の感光体ドラム101は除電ランプ120で除電される。
以上説明した一連の画像形成動作を通じて、トナー濃度センサ108の出力Vtが計測され、制御部700において、設定されているそれまでの基準値、例えば2.43(V)と比較され、Vtが基準値より下まわっていないこと(トナー濃度不足)に対応してトナー補給量が多くなるように補給継続時間が長くなるように制御される。このトナー補給制御については、後で詳述する。
ところで、感光体ドラム(像担持体)101に対向する位置には、テストパターンの濃度を推定するための反射濃度検知センサが設けられている。反射濃度検知センサ109はフォトセンサ(Pセンサ)からなり、感光体ドラム101上の基準パターンに光を照射する赤外発光LED等からなる発光素子と、その基準パターンからの反射光を受光してその受光した光の強度に応じた電気信号を出力するフォトトランジスタ等からなる受光素子とにより構成されている。
図4は、反射濃度検知センサ109の構成例を示した断面図である。反射濃度検知センサ109には、発光素子602と感光体ドラム101上からの反射光を受光する受光素子603が設けられている。発光素子はレーザ発光素子等を用いてもよい。また受光素子603にはフォトトランジスタを用いているが、フォトダイオードの出力を増幅して用いてもよい。また光路の途中には集光レンズ605が設けられている。
次に、本体制御部700について説明する。図1では、便宜上外部に引き出して模式的に示してあるが、コンピュータ構成の本体制御部700は、画像形成装置本体150内部に備えられており、この本体制御部700が各部を駆動制御する。
図3は本実施の形態の画像形成装置(電子写真装置)が備える本体制御部700の構成の概略を示すブロック図である。この本体制御部700には、図に示すように、マイクロコンピュータからなる演算処理装置(CPU)701、RAM,ROMからなる記憶装置、クロック回路、作像ジョブ毎の作像動作時間をカウントするためにも用いられるタイマ回路702、入出力装置(I/O及びインターフェース)、A/D変換回路703、印刷枚数をカウントする機能を実現するためのカウンタ(ソフトウェア的に実現しても可)704、および各種制御回路等から構成されており、演算処理装置(CPU)701には図5の構成図に示すように、操作部(表示画面及び各種設定キー、テンキー、スタートキー等からなる)705が接続されると共に、反射濃度検知センサ109や現像装置102側に設けたトナー濃度センサ108、本体150内部に配設された温湿度センサ206等の各種センサからの出力がA/D変換回路703等を介して入力され、操作部からのキー入力情報と、各種センサからの検知情報に応じて電子写真装置各部を制御し、前述した作像動作の制御を行うものである。
その他に、光書き込み装置のレーザ703や、駆動部駆動源のモータ708の制御と監視も行っている。この制御部700では、装置全体の既知の各種制御を行うと共に、反射濃度検知センサ109や現像装置102側に設けたトナー濃度センサ108、そして、画像形成装置内部の温度もしくは、温湿度を検知するための温湿度センサ206等の各種センサからの出力がA/D変換回路703等を介して入力され、操作部705からのキー入力情報と、各種センサからの検知情報に応じて画像形成装置各部を制御し、前述した作像動作の制御をも行うものである。
そして制御動作の一つとして、制御部は、トナー濃度センサ108の検知結果に応じて現像装置102内のトナー濃度の基本的な制御(トナー補給時間制御)を行っている。すなわち、定常動作としてトナー補給動作が行われている。現像装置102内のトナー濃度設定目標値に従って、現像装置102側に設けたトナー濃度センサ108を使ってトナー補給手段の動作制御を行う(トナー濃度センサ108の出力を設定値(目標値)に近づけるフィードバック制御)。
図6(a)は、前日に、5kpを連続印刷後、HH環境に放置した翌日に印刷を開始したVtの推移を示したものである。図6(b)は、これに対応するトナー補給時間の推移を表したものである。このトナー補給時間は、Vt、基準値、印刷時の画像面積などから算出・決定されるものである。
また、制御部は、トナー濃度制御の精度を高く保つために、一定長時間経過の毎にあるいは一定枚数の画像形成が行われる毎に、定常処理として基準パターンを作成しプロセス制御の適切な設定値の再設定が行われている。
すなわち制御部は基準パターンを作成して、反射濃度検知センサ109の検知結果に応じて検知された基準パターンの濃度が濃いと現像装置102内の現像剤4中のトナー濃度を下げるように、また、基準パターンの濃度が薄いと現像剤4中のトナー濃度を上げるように、現像装置102内のトナー濃度の設定値を変更し、現像装置102側に設けたトナー濃度センサ108を使って(の出力を目標値に近づけるように)トナー補給手段の動作制御を続ける。
実施形態装置では、原則的に通紙枚数(プリント枚数)が所定の枚数に達したら(基準パターン作成間隔Tp)テストパターンの作成を行うようになっている。この場合の基準パターン作成間隔Tpは、予め実験等により求められるプロセス変動量によって基準となる間隔値が決められている。例えば、基準パターンを100〜200枚毎に作成するような設定がなされている。なお、基準パターン作成間隔Tpは、概略的な時間値に置き換えることもできる。
次に、上記基準パターンの作成と反射濃度検知センサ109の動作を詳しく説明する。反射濃度検知センサ109の動作に際しては、まず、感光体ドラム101上に基準パターンが作られる。この基準パターンは、基準パターン発生装置で作成でき、電子写真装置のメインスイッチオン時や作像動作終了時の空走中に所定の光量でのパターン露光がなされ画像信号により光書き込みするデジタル式ではレーザ光等により基準パターンを所定の光量で書き込む)、そのパターン潜像を現像装置102のトナーで現像することにより、感光体上に基準パターンが作られる。ちなみに、装置が原稿像を露光するアナログ式の場合であれば原稿載置台の原稿載置領域外に設置してある基準パターン像を所定の光量で露光させるような構成とすれば良い。
感光体ドラム101上に基準パターンが作られると、転写ベルト106が図示しない接離機構により感光体ドラム101から離され、基準パターンが反射濃度検知センサ109の下を通り、該パターンの反射濃度が検知される。こうして得られた反射濃度値に基づいて、前述したトナー濃度制御のための基準値は所望の濃度で画像形成が行える様に最適なものに変更される(既に、最適条件であった場合には、同値を上書きする、若しくは変更しない)。
ところで、画像を形成するに際してトナー補給を継続し続けた場合には、結果、トナー濃度上昇により、現像剤4の流動性低下を引き起こしてしまう場合がある。一旦、上昇したトナー濃度は、直ちには、下がらない。このため、しばらくの間、濃度過多で流動性が低下したままの現像剤4で画像形成が行われ、このことに起因して、従来の装置にあっては、カブリやトナー飛散を生じてしまうことがあった。
そこで、本実施形態では、制御部は、一定枚数n枚を通紙する間、トナー濃度上昇を検知するために、トナー補給時のVtを監視する。本実施形態装置においては、トナー濃度とトナー濃度センサ108の出力電圧Vtは、一般的な図5に示すような特性になっている。この特性の場合は、トナー補給を行うとVt出力は低下するので、この特性に合わせて実施形態では、トナーの補給動作は、トナー濃度センサ108の出力電圧Vtが目標の基準値である基準電圧を下回っている場合にトナー補給時間を長くして補給量を多くする様にフィードバック制御が行われる。
また、種々の事象を契機として、一定枚数n枚を通紙する間にVt低下(すなわち、トナー濃度上昇)を検知できない場合に、基準パターン作成とこれに続く評価過程を実行し、基準電圧の適正値を決定して、基準電圧のフィードバック(基準電圧値の再設定)を行う。すなわち、トナー補給をn枚行っているにも関わらず、トナー濃度の上昇を検出できない場合は、トナー補給制御が正常に行われていないと判断して強制的に基準パターンを作成しプロセス制御の適切な設定値を再設定してより適切な制御に近づけるようにする。
すなわち、濃度が薄いと検知した場合は、出力電圧の目標値である基準電圧を小さくし、逆に濃度が濃いと検知した場合は、基準電圧を大きくするようにフィードバック制御(基準電圧を再設定)する。基準電圧の再設定は、基準パターンの検知により反射濃度検知センサの現在の出力が新たに得られる度にこれに応じて、予めインプットされた制御テーブルに従って、基準値を変更が行われるようになっている。あるいは、現在設定されている基準値に一定値だけ増減させた基準値に段階的に変更することで実現しても良い。
本実施形態では、上記契機の一つとして電源ON(投入)を、設定可能になっている。電源ON直後は、定着ヒーターの加温時間やプリントコントローラの準備時間が必要であり、かつそれまでに放置されたり、使用環境が変化している可能性があるために必要に応じて画像プロセス制御を実施するように設定できる。この設定がされていると、電源投入直後から、現像剤4のトナー濃度の制御値の再設定を強制的に実行するようになっている。図7の制御フローチャートに示す。ステップS71〜ステップS82の各過程を流れに沿って順に実行することでトナー濃度の過度の上昇を抑えるための所望の制御結果が得られる。
この場合の動作の様子を、図8を用いて説明する。図8は、図6と対応させて実施形態の場合を示しており、印刷開始5枚でトナー濃度上昇を検知できないと判断して基準パターンを強制的に作成し基準電圧再設定処理を行ったときの結果が示されている。図8(a)は、HH環境に放置した翌日に印刷を開始したVtの推移を、また、図8(b)は、対応したトナー補給時間の推移示している。この時、基準パターン作成とその評価結果から、基準電圧値を2.43(V)→2.50(V)にアップさせることによって、トナー濃度は目標の濃度にあると検知するようになるので、すぐにトナー補給を抑止し(本例では、トナー補給時間を減じているが、停止させるように制御しても可)、トナー濃度上昇による不具合を防ぐことができる。
前述したように、トナー濃度上昇の検出がない場合にも、基準パターンを作成しプロセス制御の適切な設定値の再設定は、一定長時間経過の毎にあるいは一定枚数の画像形成が行われる毎に定常処理として繰り返し行われる。
以上説明した制御例では、強制的な基準値の更新が必要と検知された場合に、直ちに基準パターンの作成と、その濃度の評価結果から得られる新基準値の再設定(更新)が行われている。本実施形態では、設定により、以上説明した以外に、これとは異なる制御が考えられる。一定枚数n枚を通紙する間、トナー濃度上昇を検知した後の対応処理として、定常動作として行われている基準パターン作成とこれを評価しての基準値再設定処理が実行される間隔Tpを短縮するという処理を行うようにしても良い。
例えば、一度に大量に印刷を行うユーザの場合は、しばらくの間、Vtが安定しないことがあり、基準電圧のフィードバックを頻繁に行うことが望ましく、図7のフローチャートに示した制御例では、不十分なことがある。このような場合に対処するには、図9のフローチャートに示すように、同じく一定枚数nの間、トナー補給時のVtを監視して、トナー濃度上昇を検知できない場合には、基準パターン周期を短くするように制御すると有効である。ステップS91〜ステップS99、これに続くステップS91〜ステップS80〜ステップS82の各過程を流れに沿って順に実行することでトナー濃度の過度の上昇を抑えるための所望の制御結果が得られる。
以下では、上記制御について説明する。前述したように、既に知られた定常動作として、基準パターンは、通常は、一定間隔Tpで作成を行っている。基準パターン作成間隔Tpは、前回の基準パターン作成時からの枚数をカウントして行き、一定枚数Tpとなった時点で基準パターンを強制的に作成している。ここで、基準電圧のシフト量は、一定値が決まっているような制御形態を採っている場合は、頻繁に更新することにより、最適な基準値に早く収束させることができるメリットがある。従って、大量印刷を行うユーザの場合は、例えば、基準パターンを100〜200枚毎に作成するような通常設定の場合、この周期を通常設定よりも短く、例えば、5〜10枚に設定する。これにより、トナー濃度上昇による不具合を防ぐことができる。ただし、単位時間あたりの印刷量は一時的に低下するので、n枚トナー補給の間にトナー濃度上昇が検出できるようになった時点で、短縮されていた実行間隔を通常の設定値(間隔Tp)に戻すようにする。
更に、実施形態装置において、n枚トナー補給の間にトナー濃度上昇が検出できるか否かを判定し、結果に対応する処理を行うように設定することが可能な、その他の契機について、説明する。実施形態では、一例として、パワーオン直後に、感光体の停止時間が6時間以上であるかまたは、機内の温度が10℃以上変化したか、または機内の相対湿度が50%以上変化した場合に、上記の判定し、結果に対応する処理を実行させることができる。以下、順に説明する。
トナーの帯電量は、長期間にわたって電源OFF状態で放置された場合や省エネ機能移行で長時間待機状態が続く場合は、帯電量が低下する場合がある。装置の設置環境にも左右されるが、夏場に冷房が入った状態で使用した後に、冷房が切られ、夏期休暇などのように長期間使用されないで放置された場合が最も厳しい条件であると考えられる。このような状況下にては、数日間、装置が高温、高湿状態に放置されることになるので、トナー帯電量の低下を生じることになる。そこで、図10のフローチャートに示すように、電源ONを契機とする以外に、装置内部の計時機能を利用することで、長期間使用されていないことを判別するようにしても良い。また、近年、環境対応として、一定時間使用しない場合、自動的に電源をOFF状態にすることが行われていることが多い。この場合にも、装置に設けられた計時機能を利用して、一定時間Tr以上印刷が行われていないことを検知した場合に、既に説明したと同様に一定枚数nの間、トナー補給時のVtを監視し、結果によって制御基準値を再設定するようにすれば良い。
装置の停止時間は次のように求めることができる。感光体が停止したら、プリントコントローラの保持しているリアルタイムクロックから時刻情報を取得しRAMに保存する。パワーオン時に同様にリアルタイムクロックから時刻情報を取得し、その差分から感光体停止時間を求める。
また、温湿度センサを実装している機械であれば、環境変動が生じた場合、トナー補給後にVt上昇を監視するように設定できる。この場合は、図11のフローチャートに示すように印刷終了した後の状態を記憶装置に記録しておき、印刷開始時の状態と比較して所定の条件を満たしていれば強制制御を行うようにすれば良い。温度や湿度の変化の求め方は、感光体停止時に機内温湿度センサ206から温度情報、相対湿度情報を取得し、パワーオン時に同様に温湿度センサ206から温度情報、相対湿度情報を取得し、その差分から温度変化量、相対湿度変化量を求める。既述した場合と同様にトナー濃度上昇を防ぐことが可能で好適である。
なお、これまで説明した、制御動作を決定するための設定値、すなわち、一定枚数n、基準パターン作成間隔Tpや待機時の時間Trは、オペレータパネルのタッチ画面の数値入力やノートPCや端末のように情報を入力できる手段、または、デジタル回線のように遠隔で情報を入力する手段によって可変できるようにしておくとより好適である。これにより、顧客の使用状態、設定環境に応じて、装置外部あるいは遠隔地より簡単に対応が可能になって、使い勝手が更に向上する。また、一定枚数nについては電源ON直後,後述の環境変動検出時などでは各々実験的に異なる枚数設定に決めると良い。
前述したように、トナー濃度センサ108の出力電圧Vtは現像剤4の流動性の影響を受け、例えば、実施形態相当の画像形成装置が、長期間電源OFF即ち、未使用状態で放置され、帯電量が低下したような状態にある場合にも、キャリア粒子同士が静電的に反発する力が低下するので、密集することになり、Vtが高くなる(例えば、先の図6(a):5kp連続印刷後、HH環境に放置した翌日に印刷を開始したVtの推移、図6(b):トナー補給時間を参照)。
この種の画像形成装置では、高湿度環境(HH環境)に放置されることによって、前日からVtが上昇し、基準電圧よりも高くなり、トナー濃度が低いと検知する。この結果、トナー補給量を増やしている。また、この間、約20pの通紙の間は、トナー補給を継続している。これは、帯電量が低い、即ち、流動性が悪いため、トナー濃度センサ(Tセンサ)108付近の現像剤4が、トナー濃度が高い現像剤4に置き換わるのが遅くなっているためである。
そこで、実施形態装置では、温度または湿度を検知する機構を備えており、前回印刷終了時と開始時の環境状態を比較し、環境変動があった場合であり、且つトナー補給を伴った前記一定枚数nの間、トナー濃度上昇を検知しなかった場合、基準パターン作成間隔Tpを通常設定よりも短くして実行するようにしてある。
上述した実施形態では、基準パターンを作成しこれを評価して対応する基準電圧値を設定しているものがあるが、この対応処理に変えて予め定めた値だけ基準電圧値をシフトさせる処理を行うことでも同様の効果を得ることができる。
以上説明した実施形態によれば、トナー濃度の上昇を予防的に検知することが可能で、潜像担持体や転写体の非画像部の地肌汚れ発生や、濃度過多画像の発生を防止できる。
実施形態では、Vtとトナー濃度が図5に示す特性である場合を例にしている。しかし、制御回路の構成等によっては、図5とは異なり、Vtとトナー濃度が比例するような特性であることもある。このような場合でも、制御の向きが逆になるように、全体を構成すれば良く、トナー補給後にVt上昇を監視するようにすれば、これまで説明したと全く同様に、トナー濃度の上昇を予防的に検知することが可能で、潜像担持体や転写体の非画像部の地肌汚れ発生や、濃度過多画像の発生を防止できる。
なお、これまで説明した実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 実施形態における作像部分の概略構成を示す拡大断面図である。 実施形態における本体制御部の構成の概略を示すブロック図である。 実施形態に係る反射濃度検知センサの構成例を示した断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の制御部の構成図である。 (a)は、従来の5kpを連続印刷後、HH環境に放置した翌日に印刷を開始したVtの推移を示した図、(b)は、対応するトナー補給時間の推移を表した図である。 実施形態装置の制御動作例を示すフローチャートである。 (a)は、実施形態装置でにて5kpを連続印刷後、HH環境に放置した翌日に印刷を開始したVtの推移を示した図、(b)は、対応するトナー補給時間の推移を表した図である。 実施形態装置の制御動作例を示すフローチャートである。 実施形態装置の制御動作例を示すフローチャートである。 実施形態装置の制御動作例を示すフローチャートである。
符号の説明
4 現像剤(2成分系現像剤)、100 画像形成手段、101 感光体ドラム(像担持体)、102 現像装置、103 光書き込み装置(露光器)、106 転写ベルト(転写手段)、106a バイアスローラ、107 レジストローラ、108 トナー濃度センサ、109(109F、109R)反射濃度検知センサ、120 除電ランプ、150 画像形成装置本体、206 温湿度センサ、300 スキャナ、301 帯電装置、302 帯電ローラ、303 攪拌部、304 現像剤、305 現像スリーブ、306 搬送スクリュー、307 ドクタブレード、308 クリーニングブレード、400 原稿自動搬送装置(ADF)、700 制御部、701 演算処理装置(CPU)、702 タイマ回路、703 A/D変換回路、704 カウンタ、705 操作部、707 レーザ、708 モータ、709 基準パターン発生回路、S 転写紙

Claims (7)

  1. 像担持体上に形成された静電潜像をトナー及びキャリアを含有する2成分現像剤を用いた現像装置で現像して可視化した後、像担持体上の可視化像を転写材に転写、定着して画像を得る画像形成装置であり、
    前記現像装置内のトナー濃度を検知するトナー濃度センサと、前記像担持体上に基準パターンを形成する手段と、該像担持体上の前記基準パターンの反射濃度を検知する反射濃度検知センサとを有し、
    前記反射濃度検知センサの検知結果に応じて前記現像装置内の2成分系現像剤へのトナー補給量を制御して前記現像装置内のトナー濃度を濃度目標値にフィードバック制御する画像形成装置において、
    現像装置内へのトナー補給を伴った一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、前記濃度目標値の再設定、または、基準パターン作成の間隔短縮、を実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー補給を伴った前記一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、基準パターンを強制的に作成して前記濃度目標値の再設定を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 電源ON後にトナー補給を伴った前記一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、基準パターン作成間隔を通常設定よりも短くして前記濃度目標値の再設定を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前回の印刷処理終了から一定時間Tr以上経過した状態で、トナー補給を伴った一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合に、基準パターン作成間隔Tpを通常設定よりも短くして前記濃度目標値の再設定を実行することを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置は、温度または湿度を検知する機構を備えており、前回印刷終了時と開始時の環境状態を比較し、環境変動があった場合であり、且つトナー補給を伴った前記一定枚数nの間、トナー濃度上昇を検知しなかった場合、基準パターン作成間隔Tpを通常設定よりも短くして前記濃度目標値の再設定を実行することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、一定枚数n、基準パターン作成間隔Tp、一定時間Trの設定値を、外部の情報入力手段によって外部から設定可能としたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 像担持体上に形成された静電潜像をトナー及びキャリアを含有する2成分現像剤を用いた現像装置で現像して可視化した後、像担持体上の可視化像を転写材に転写、定着して画像を得る画像形成装置の制御方法であって、
    前記像担持体上に基準パターンを形成する過程と、
    前記基準パターンまたは転写された基準パターンの反射濃度を反射濃度検知センサで検知する過程と、
    反射濃度検知センサの検知結果に応じて現像装置内の現像剤のトナー濃度設定値を決定する過程と、
    現像装置内の現像剤のトナー濃度をトナー濃度センサにより検知する過程と、
    前記トナー濃度設定値と、前記トナー濃度検知結果に基づいて現像装置内へのトナー補給量を制御することで前記トナー濃度を濃度目標値に目標値にフィードバック制御する過程と、
    を少なくとも含む画像形成装置の制御方法において、
    現像装置内へのトナー補給を伴った一定枚数nの処理の間に、トナー濃度上昇を検知しなかった場合には、前記濃度目標値の再設定を実行することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10185270B2 (en) 2016-09-23 2019-01-22 Konica Minolta, Inc. Image forming apparatus which determines a toner supplying amount based on predicted toner consumption and predicted density of stored toner, toner supply method, and non-transitory computer-readable recording medium encoded with toner supply program

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