JP2009185884A - クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1摩擦係合手段及び第2摩擦係合手段が作動しても第1シリンダチューブに生じる大きな曲げモーメントを抑制することができ、第1シリンダチューブの肉厚を大とすることを不要として軽量且つコンパクトに形成することができるクラッチ装置を提供する。
【解決手段】回転軸6に同心で円筒状の連結ドラム17の内側に第1摩擦係合手段2と第2摩擦係合手段3とを設ける。連結ドラム17の一端側に連結ドラム17が一体に連設された第1シリンダチューブ9を備える第1油圧シリンダ4を設ける。第1油圧シリンダ4の第1ピストン10の内側に第2油圧シリンダ5を設ける。第2油圧シリンダ5の第2ピストン21を収容する第2シリンダチューブ20に、第1ピストン10の貫通孔18aを通って径方向外側に突出する突部28を設ける。第1シリンダチューブ9に、第2シリンダチューブ20の突起28が回転軸6の軸線方向に当接する当接部29を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、各別に作動する2つの摩擦係合手段を備えるクラッチ装置に関する。
従来、車両用の自動変速機においてプラネタリギヤ等により形成される複数の回転要素の連結及び連結解除を行うためのクラッチ装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に見られるクラッチ装置は、回転軸と同心の円筒状の連結ドラムの内面側に、軸線に沿って第1摩擦係合手段と第2摩擦係合手段とが配設されている。連結ドラムの内方には第1連結部材と第2連結部材とが位置しており、連結ドラムは、第1摩擦係合手段により第1連結部材に連結され、第2摩擦係合手段により第2連結部材に連結される。
即ち、第1摩擦係合手段は、連結ドラムに摺動自在に支持された複数の摩擦板を、第1連結部材に支持されて各摩擦板の間に位置する複数の係合板に圧接することで互いに摩擦係合して連結ドラムと第1連結部材とを連結する。第1摩擦係合手段の摩擦板は、回転軸に支持された第1油圧シリンダの第1ピストンにより係合板への圧接方向に押圧される。このとき、連結ドラムに支持された摩擦板は、第1ピストンによる押圧方向の反対側で連結ドラムに固設されたストッパにより止められ、第1ピストンとストッパとの間で摩擦板と係合板とが挟圧される。
同じように、第2摩擦係合手段は、連結ドラムに摺動自在に支持された摩擦板を、第2連結部材に支持された係合板に圧接することで互いに摩擦係合して連結ドラムと第2連結部材とを連結する。そして、第2摩擦係合手段の摩擦板が、回転軸に支持された第2油圧シリンダの第2ピストンにより係合板への圧接方向に押圧されることで、連結ドラムに支持された摩擦板は、第2ピストンによる押圧方向の反対側でストッパにより止められ、第2ピストンとストッパとの間で摩擦板と係合板とが挟圧される。
また、第1油圧シリンダは、第1ピストンを移動させる油圧室を構成する第1シリンダチューブを備えている。第1シリンダチューブは、第1ピストンに対向する側壁が回転軸に固設され、側壁の外周縁から回転軸の軸線方向に延びる筒状の周壁により第1ピストンの移動を案内する。そして、第1シリンダチューブの周壁には前記連結ドラムが一体に連設されている。一方、第2油圧シリンダは、第2ピストンを移動させる油圧室を構成する第2シリンダチューブを備え、第2シリンダチューブは、第1ピストンの内側の位置で回転軸に固設されている。これによって、第1ピストンは連結ドラムの内面側に沿って進退され、第2ピストンは更に第1ピストン内面側に沿って進退される。
ここで、第1ピストンと第1摩擦係合手段の摩擦板との間には第2摩擦係合手段の摩擦板が存在するが、第2摩擦係合手段の摩擦板には切欠部が形成され、この切欠部を通って第1ピストンが第1摩擦係合手段の摩擦板に当接するようになっている。
特許第3743425号公報
しかし、上記特許文献1のクラッチ装置においては、第1摩擦係合手段の摩擦板が第1ピストンにより押圧され、同時に第2摩擦係合手段の摩擦板が第2ピストンにより押圧された際には、両ピストンによる押圧力が前記ストッパを介して共に連結ドラムに付与される。このとき、連結ドラムには両油圧シリンダのシリンダチューブから離反する方向に力が作用するだけなく、特に、第1ピストンよりも回転軸寄りにある第2ピストンが連結ドラムから比較的遠い位置で第2摩擦係合手段の摩擦板に当接して押圧力を付与するために、ストッパで受けた押圧力が連結ドラムの先端側(両油圧シリンダの反対側の位置)を斜め方向に拡径させるように作用し、第1シリンダチューブには連結ドラムに向かう引っ張り力とが付与されて過大な曲げモーメントが発生する。そこで、連結ドラム及び第1シリンダチューブに、このときの曲げモーメントに対抗できる強度を付与するためには、肉厚を比較的大とすることが考えられるが、肉厚を大とすることによりクラッチ装置が大型化し重量も大となる不都合がある。
上記の点に鑑み、本発明は、第1摩擦係合手段及び第2摩擦係合手段が作動しても第1シリンダチューブに生じる大きな曲げモーメントを抑制することができ、第1シリンダチューブの肉厚を大とすることを不要として軽量且つコンパクトに形成することができるクラッチ装置を提供することをその課題とする。
かかる課題を解決するために、本発明は、回転軸を中心として第1シリンダチューブが該回転軸に固設され、該第1シリンダチューブに保持された第1ピストンが該回転軸の軸線に沿って進退する第1油圧シリンダと、該第1油圧シリンダの第1ピストン側に隣設された第2シリンダチューブが前記第1ピストンに包囲された内側に位置して前記回転軸に固設され、該第2シリンダチューブに保持された第2ピストンが前記回転軸の軸線に沿って進退する第2油圧シリンダと、前記第1シリンダチューブにおける第1ピストンの進出側の周端縁に一体的に連設され、前記回転軸と同心の円筒状に形成されて前記第1ピストン及び前記第2ピストンの進出方向に沿って延びる連結ドラムと、該連結ドラムの内周に設けられた第1摩擦係合手段と、該第1摩擦係合手段を介して前記連結ドラムに連結される第1連結部材と、前記第1摩擦係合手段と前記第2油圧シリンダとの間に位置して前記連結ドラムの内周に設けられた第2摩擦係合手段と、該第2摩擦係合手段を介して前記連結ドラムに連結される第2連結部材とを備え、前記第1摩擦係合手段は、前記連結ドラムにその軸線方向に摺動自在に配設された複数の摩擦板と、前記第1連結部材に支持されて各摩擦板と交互に配設され、該摩擦板の圧接により該摩擦板に係合する係合板と、前記連結ドラムに固設されて各摩擦板及び各係合板の摺動を前記第1ピストンの反対側で止めるストッパとを備え、前記第2摩擦係合手段は、前記連結ドラムにその軸線方向に摺動自在に配設された複数の摩擦板と、前記第2連結部材に支持されて各摩擦板と交互に配設され、該摩擦板の圧接により該摩擦板に係合する係合板と、前記連結ドラムに固設されて各摩擦板及び各係合板の摺動を前記第2ピストンの反対側で止めるストッパとを備え、前記第1ピストンは、前記第2摩擦係合手段の各摩擦板に形成された切欠部を通って前記第1摩擦係合手段の摩擦板に向かって延び、前記第1シリンダチューブにより形成される油圧室への作動油の供給により前記第1摩擦係合手段の摩擦板及び係合板を押圧して互いに摩擦係合させ、前記第2ピストンは、前記第2シリンダチューブにより形成される油圧室への作動油の供給により前記第2摩擦係合手段の摩擦板及び係合板を押圧して互いに摩擦係合させるクラッチ装置において、前記第2シリンダチューブにおける第2ピストンの進出側の周端縁に、該第2シリンダチューブの径方向外側に向かって突出する複数の突部を、該第2シリンダチューブの周方向に所定間隔を存して配設し、前記第1ピストンに、前記第2シリンダチューブの各突起が貫通して該第1ピストンの進退を可能とする貫通孔を設け、前記第1シリンダチューブにおける第1ピストンの進出側の周端縁に、前記第2シリンダチューブの各突起が前記回転軸の軸線方向に当接する当接部を設けたことを特徴とする。
第2シリンダチューブの油圧室に作動油を供給したとき、第2ピストンに推力が発生して第2ピストンが進出し、それによって第2摩擦係合手段の摩擦板及び係合板が押圧されて互いに圧接される。同時に第2ピストンの推力を受けた第2シリンダチューブには、第2ピストンの反力として第2ピストンの進出方向とは逆方向に推力が発生する。本発明によれば、第2シリンダチューブに設けた突部が、第1シリンダチューブの当接部に当接しているので、第2シリンダチューブに発生する推力を突部及び当接部を介して第1シリンダチューブ及び連結ドラムに伝達させることができる。これにより、第2ピストンが摩擦板及び係合板を押圧したときに第1シリンダチューブに回転軸に向かって集束する方向の曲げモーメントが発生する状況となっても、第2シリンダチューブの推力が突部及び当接部を介して第1シリンダチューブ及び連結ドラムに伝達され、第1シリンダチューブに生じる曲げモーメントが打ち消される。
従って、第1ピストン及び第2ピストンの押圧力が各摩擦板を介して同時に連結ドラムに伝達されても、第1シリンダチューブに発生する曲げモーメントを小さく抑えることができ、当該曲げモーメントに対抗するために第1シリンダチューブの肉厚を大とすることが不要となるので、軽量且つコンパクトなクラッチ装置を得ることができる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態のクラッチ装置を示す断面図、図2は第1摩擦係合手段の摩擦板と連結ドラムとの関係を示す説明図、図3は第2摩擦係合手段の摩擦板と連結ドラム及び第1ピストンとの関係を示す説明図、図4は第2シリンダチューブと第1ピストンとの関係を示す説明図、図5は本実施形態のクラッチ装置の要部の作動を示す説明図である。
本実施形態のクラッチ装置は、図示しない車両の自動変速機に設けられるもので、自動変速機がトルクコンバータからの回転を複数のプラネタリギヤにより変速する際に、各プラネタリギヤが有する複数の回転要素のうち所定の回転要素同士の連結及び連結解除を行うものである。
図1に示すように、本実施形態のクラッチ装置1は、第1摩擦係合手段2と、第2摩擦係合手段3とを備えると共に、第1摩擦係合手段2を作動させるための第1油圧シリンダ4と、第2摩擦係合手段3を作動させるための第2油圧シリンダ5とを備えている。
第1摩擦係合手段2は、回転軸である入力軸6と第1連結部材である第1回転部材7(前述した回転要素のうちの一つ)との間で動力を解除自在に伝達し、第2摩擦係合手段3は、入力軸6と第2連結部材である第2回転部材8(前述した回転要素のうちの他の一つ)との間で動力を解除自在に伝達する。
これらの位置関係について、第2摩擦係合手段3と第2油圧シリンダ5とは、第1摩擦係合手段2と第1油圧シリンダ4との間に配置され、第2摩擦係合手段3は、第1摩擦係合手段2と第2油圧シリンダ5との間に配置されている。第1回転部材7は第1摩擦係合手段2の内側に位置し、第2回転部材8は第2摩擦係合手段3の内側に位置している。
第1油圧シリンダ4と第2油圧シリンダ5とは、何れも入力軸6を中心とする円環形状を成していて、入力軸6と同心に一体的に配設され、入力軸6と共にその軸線まわりに一体的に回転させられるようになっている。
第1油圧シリンダ4は、一方側が開口する有底円筒状に形成されて入力軸6に移動不能に固設された第1シリンダチューブ9と、第1シリンダチューブ9内に入力軸6の軸線に沿って移動可能に嵌合された第1ピストン10とを備えている。第1シリンダチューブ9は第1ピストン10との間に油圧室11を形成しており、この油圧室11内に油路12から作動油が供給されることにより、第1ピストン10が進出し(即ち図1の左方向へ突出し)、第1摩擦係合手段2を摩擦係合させる。第1ピストン10の内外周部には、油圧室11を液密にシールするゴム等のシール部材13,14が設けられている。
第1シリンダチューブ9は、入力軸6に一体的に連結された側壁15と、その側壁15の外周縁から入力軸6と同心に軸線方向に一体に延びる周壁16とを備え、側壁15が第1ピストン10に対向するピストン壁となって周壁16は第1ピストン10を進退方向に案内する。第1シリンダチューブ9の周壁16の周端縁には、入力軸6と同心の円筒状に形成されて入力軸6の軸線方向に延びる連結ドラム17が一体に設けられている。これにより、連結ドラム17は、第1シリンダチューブ9を介して入力軸6と一体的に回転する。
第1ピストン10は、第2摩擦係合手段3を貫通して第1摩擦係合手段2に向かって延びる複数の延出部18を備えており、この延出部18の先端側には第1摩擦係合手段2を摩擦係合させるべく押圧する環状の押圧板19が設けられている。
第2油圧シリンダ5は、第1油圧シリンダ4と第2摩擦係合手段3との間に位置して第1油圧シリンダ4に隣接して設けられ、一方側が開口する有底円筒状に形成されて入力軸6に移動不能に固設された第2シリンダチューブ20と、第2シリンダチューブ20内に入力軸6の軸線に沿って移動可能に嵌合された第2ピストン21とを備えている。第2シリンダチューブ20は第2ピストン21との間に油圧室22を形成しており、この油圧室22内に油路23から作動油が供給されることにより、第2ピストン21が第1ピストン10と同じ方向へ進出(即ち図1の左方向へ突出)して、第2摩擦係合手段3を摩擦係合させる。第2ピストン21の内外周部には、油圧室22を液密にシールするゴム等のシール部材24,25が設けられている。
第2シリンダチューブ20は、入力軸6に一体的に連結された側壁26と、その側壁26の外周縁から入力軸6と同心に軸線方向に一体に延びる周壁27とを備え、側壁26が第2ピストン21に対向するピストン壁となって周壁27は第2ピストン21を進退方向に案内する。
第2シリンダチューブ20の周壁27の周端縁には、その径方向外側に向かって突出する複数の突部28が周方向に所定間隔を存して一体に設けられている。各突部28は、第1ピストン10を介して連結ドラム17の内周面に向かって延び、更にその先端部で屈曲して前記第1シリンダチューブ9に面する部分が第1シリンダチューブ9の周壁16の周端縁に形成された当接部29に当接している。
第1摩擦係合手段2は、連結ドラム17の内周側に配設された多数の摩擦板30と、その多数の摩擦板30と交互に配設されて前記第1回転部材7の外周側に支持された多数の係合板31とを備えている。摩擦板30は、連結ドラム17の内周側に回転不能且つ連結ドラム17の軸線方向に移動自在に装着され、係合板31は、第1回転部材7の外周側に回転不能且つ第1回転部材7の軸線方向に移動自在に装着されている。そして、第1ピストン10が摩擦板30と係合板31を押圧することにより、摩擦板30と係合板31とが互いに摩擦係合し、入力軸6に第1回転部材7が連結される。第1ピストン10の押圧方向の反対側には、連結ドラム17に支持された挟圧板32が設けられ、挟圧板32は連結ドラム17に嵌合されたストッパであるサークリップ33により移動が規制されている。これにより、第1ピストン10の先端側の押圧板19が、その押圧板19に対面する最端部位置の摩擦板30に当接して押し付けると、摩擦板30と係合板31とが互いに密着して押圧板19と挟圧板32との間で挟圧され、連結ドラム17と第1回転部材7とが連結状態となる。
第2摩擦係合手段3は、第1摩擦係合手段2と第2油圧シリンダ5との間に位置し、連結ドラム17の内周側に配設された多数の摩擦板34と、その多数の摩擦板34と交互に配設されて前記第2回転部材8の外周側に支持された多数の係合板35とを備えている。摩擦板34は、連結ドラム17の内周側に回転不能且つ連結ドラム17の軸線方向に移動自在に装着され、係合板35は、第2回転部材8の外周側に回転不能且つ第2回転部材8の軸線方向に移動自在に装着されている。そして、第2ピストン21が摩擦板34及び係合板35を押圧することにより、摩擦板34と係合板35とが互いに摩擦係合し、入力軸6に第2回転部材8が連結される。第2ピストン21の押圧方向の反対側には、連結ドラム17に支持された挟圧板36が設けられ、挟圧板36は連結ドラム17に嵌合されたストッパであるサークリップ37により移動が規制されている。これにより、第2ピストン21が、それに対面する最端部位置の摩擦板34を押し付けると、摩擦板34と係合板35とが互いに密着して第2ピストン21と挟圧板36との間で挟圧され、連結ドラム17と第2回転部材8とが連結状態となる。
ここで、第1摩擦係合手段2の摩擦板30は、図2に一部を示すように、外周縁部の周方向に等間隔で複数個所に凹部30aが設けられて歯車状に形成され、この凹部30aを連結ドラム17の内周面側に形成されている複数の案内凸部17aに対応させることによって連結ドラム17に噛合するようにして支持されている。また、第2摩擦係合手段3の摩擦板34は、図3に一部を示すように、外周縁部における周方向の複数個所に凹部34aが設けられて歯車状に形成され、この凹部34aを連結ドラム17の内周面側に形成されている前記案内凸部17aに対応させることによって連結ドラム17に噛合するようにして支持されている。更に、図3に1箇所のみを示しているが、第2摩擦係合手段3の摩擦板34には、第1ピストン10の延出部18が挿通される切欠部34bが形成されている。第1ピストン10の延出部18は、周方向に間隔を存して複数延設され(図3はそのうち1つのみを示している)、これによって、第1ピストン10は第2摩擦係合手段3の摩擦板34に干渉することなく押圧板9を介して第1摩擦係合手段2の摩擦板30を押圧することができるようになっている。なお、第1ピストン10の延出部18には、一対の案内凸部17a間に対応する凸部18aが形成されており、連結ドラム17の軸線方向への摺動が精度よく案内されるようになっている。
また、第2シリンダチューブ20の突部28は、第1ピストン10の各延出部18間を貫通して第1ピストン10の外側に延び、図4に示すように、連結ドラム17の内周面側に形成されている複数の案内凸部17aに対応して突出している。即ち、第1ピストン10の周方向に設けられている複数の延出部18の間隔18bが、第2シリンダチューブ20の突部28を貫通させる貫通孔となっている。
図1に戻って、第1油圧シリンダ4は、第2油圧シリンダ5の第2シリンダチューブ20をリテーナとして兼用し、第2シリンダチューブ20と第1ピストン10との間に第1遠心油圧キャンセル室38が形成されている。第1遠心油圧キャンセル室38は、第1ピストン10を介して第1シリンダチューブ9の油圧室11と対向し、油路39から作動油が供給されることにより、入力軸6の回転に伴って第1シリンダチューブ9の油圧室11内に発生する遠心油圧をキャンセルする。第2シリンダチューブ20の周壁27の外面側は第1ピストン10の内周面にゴム等のシール部材40を介して当接し、第1遠心油圧キャンセル室38は第1ピストン10の移動を許容しつつ液密にシールされている。第1遠心油圧キャンセル室38内にはリターンスプリング41が配設されており、第1シリンダチューブ9の油圧室11内の油圧低下に応じて第1ピストン10を後退させて第1摩擦係合手段2を解放する。
また、前記第2油圧シリンダ5は、入力軸6に一体的に配設されたリテーナ42を備えており、第2ピストン21との間に第2遠心油圧キャンセル室43を形成している。第2遠心油圧キャンセル室43は、第2ピストン21を介して第2シリンダチューブ20の油圧室22と対向して設けられており、油路44から作動油が供給されることにより、入力軸6の回転に起因して油圧室22内に発生する遠心油圧をキャンセルする。リテーナ42の外周縁は第2ピストン21の内周面にゴム等のシール部材45を介して当接し、第2遠心油圧キャンセル室43は第2ピストン21の移動を許容しつつ液密にシールされている。第2遠心油圧キャンセル室43内にはリターンスプリング46が配設されており、第2シリンダチューブ20の油圧室22内の油圧低下に応じて第2ピストン21を後退させて第2摩擦係合手段3を解放する。
以上のように構成された本実施形態のクラッチ装置1においては、図5に示すように、第1シリンダチューブ9の油圧室11に油路12から作動油が供給されると第1ピストン10に推力が生じ、第1ピストン10が前進して第1摩擦係合手段2の摩擦板30及び係合板31を押圧する。そして、その押圧力は挟圧板32及びサークリップ33を介して連結ドラム17に波及する。この状態で更に、第2シリンダチューブ20の油圧室22に油路23から作動油が供給されると、第2ピストン21に推力が生じて前進し、第2摩擦係合手段3の摩擦板34及び係合板35を押圧する。そして、その押圧力は挟圧板36及びサークリップ37を介して連結ドラム17に波及する。このとき、第1ピストン10による第1摩擦係合手段2の摩擦板30及び係合板31の押圧位置に対して、第2ピストン21による第2摩擦係合手段3の摩擦板34及び係合板35の押圧位置が連結ドラム17の内側にずれていることも相まって、連結ドラム17には、その先端側(図5において左端側)においては斜めに拡径する方向の押圧力が付与され、その影響で、第1シリンダチューブ9には両ピストン10,21の押圧方向に向かって矢印Mに示すような曲げモーメントが発生する。このような曲げモーメントMは、連結ドラム17や第1シリンダチューブ9を変形させるには至らないものの、連結ドラム17や第1シリンダチューブ9に対して耐久性の低下を誘発するおそれがある。そこで、本実施形態においては、第2シリンダチューブ20に突部28を設け、この突部28を第1シリンダチューブ9の当接部29に当接させておくこで、当該曲げモーメントMを抑制する。
即ち、第2シリンダチューブ20の油圧室22に油路23から作動油が供給されると、第2ピストン21に推力が生じるのと同時に、第2シリンダチューブ20にも第2ピストン21の進出方向と反対方向に矢印Pで示すような推力が発生する。この推力Pは、突部28及び当接部29を介して第1シリンダチューブ9に伝達され、前記曲げモーメントMを打ち消すように作用する。これにより、当該曲げモーメントMを抑制することができ、第1シリンダチューブ9の肉厚を大とすることが不要となるので、軽量でコンパクトなクラッチ装置1が得られる。
本発明の一実施形態のクラッチ装置を示す断面図。 第1摩擦係合手段の摩擦板と連結ドラムとの関係を示す説明図。 第2摩擦係合手段の摩擦板と連結ドラム及び第1ピストンとの関係を示す説明図。 第2シリンダチューブと第1ピストンとの関係を示す説明図。 本実施形態のクラッチ装置の要部の作動を示す説明図。
符号の説明
1…クラッチ装置、2…第1摩擦係合手段、3…第2摩擦係合手段、4…第1油圧シリンダ、5…第2油圧シリンダ、6…入力軸(回転軸)、7…第1回転部材(第1連結部材)、8…第2回転部材(第2連結部材)、9…第1シリンダチューブ、10…第1ピストン、11,22…油圧室、17…連結ドラム、18a…間隔(貫通孔)、20…第2シリンダチューブ、21…第2ピストン、28…突部、29…当接部、30,34…摩擦板、31,35…係合板、33,37…サークリップ(ストッパ)、34b…切欠部。

Claims (1)

  1. 回転軸を中心として第1シリンダチューブが該回転軸に固設され、該第1シリンダチューブに保持された第1ピストンが該回転軸の軸線に沿って進退する第1油圧シリンダと、
    該第1油圧シリンダの第1ピストン側に隣設された第2シリンダチューブが前記第1ピストンに包囲された内側に位置して前記回転軸に固設され、該第2シリンダチューブに保持された第2ピストンが前記回転軸の軸線に沿って進退する第2油圧シリンダと、
    前記第1シリンダチューブにおける第1ピストンの進出側の周端縁に一体的に連設され、前記回転軸と同心の円筒状に形成されて前記第1ピストン及び前記第2ピストンの進出方向に沿って延びる連結ドラムと、
    該連結ドラムの内周に設けられた第1摩擦係合手段と、
    該第1摩擦係合手段を介して前記連結ドラムに連結される第1連結部材と、
    前記第1摩擦係合手段と前記第2油圧シリンダとの間に位置して前記連結ドラムの内周に設けられた第2摩擦係合手段と、
    該第2摩擦係合手段を介して前記連結ドラムに連結される第2連結部材とを備え、
    前記第1摩擦係合手段は、前記連結ドラムにその軸線方向に摺動自在に配設された複数の摩擦板と、前記第1連結部材に支持されて各摩擦板と交互に配設され、該摩擦板の圧接により該摩擦板に係合する係合板と、前記連結ドラムに固設されて各摩擦板及び各係合板の摺動を前記第1ピストンの反対側で止めるストッパとを備え、
    前記第2摩擦係合手段は、前記連結ドラムにその軸線方向に摺動自在に配設された複数の摩擦板と、前記第2連結部材に支持されて各摩擦板と交互に配設され、該摩擦板の圧接により該摩擦板に係合する係合板と、前記連結ドラムに固設されて各摩擦板及び各係合板の摺動を前記第2ピストンの反対側で止めるストッパとを備え、
    前記第1ピストンは、前記第2摩擦係合手段の各摩擦板に形成された切欠部を通って前記第1摩擦係合手段の摩擦板に向かって延び、前記第1シリンダチューブにより形成される油圧室への作動油の供給により前記第1摩擦係合手段の摩擦板及び係合板を押圧して互いに摩擦係合させ、
    前記第2ピストンは、前記第2シリンダチューブにより形成される油圧室への作動油の供給により前記第2摩擦係合手段の摩擦板及び係合板を押圧して互いに摩擦係合させるクラッチ装置において、
    前記第2シリンダチューブにおける第2ピストンの進出側の周端縁に、該第2シリンダチューブの径方向外側に向かって突出する複数の突部を、該第2シリンダチューブの周方向に所定間隔を存して配設し、
    前記第1ピストンに、前記第2シリンダチューブの各突起が貫通して該第1ピストンの進退を可能とする貫通孔を設け、
    前記第1シリンダチューブにおける第1ピストンの進出側の周端縁に、前記第2シリンダチューブの各突起が前記回転軸の軸線方向に当接する当接部を設けたことを特徴とするクラッチ装置。
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JP2016023763A (ja) * 2014-07-23 2016-02-08 マツダ株式会社 変速機のクラッチ装置
JP2021032254A (ja) * 2019-08-13 2021-03-01 光洋シーリングテクノ株式会社 ボンデッドピストンシール

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