JP2009185357A - 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】近年の永久磁石モータや小型変圧器における一般的な動作磁束密度である1.4〜1.6T付近での透磁率の低下を最小限としつつ、これより低い磁束密度域では透磁率を適度に低下させて磁化曲線の非線形性を低減することによって、永久磁石モータの損失や小型鉄心での波形の歪みの増加を防止可能な、電磁鋼板について提案する。
【解決手段】Siを0.1〜4mass%含有する、板厚が0.10〜1.0mmで特定の磁気特性を有する無方向性電磁鋼板の表面に、5MPa以上の圧縮応力を付与する。
【選択図】なし

Description

本発明は、モータ鉄心の素材として供される無方向性電磁鋼板およびその製造方法に関するものである。
従来、モータ鉄心用の無方向性電磁鋼板における主要な開発課題は、主として透磁率の向上と鉄損の低減であった。鉄心素材の透磁率が向上することにより、モータのトルクが向上する。これは、鉄心の磁束密度の増加によって、電機子と磁極の間の吸引力および反発力が増加するからである。このため、無方向性電磁鋼板の開発においては、B50と称される磁化力5000A/mでの磁束密度を高めることを目標に開発が行われてきた。
50を高める手法のひとつとして、合金元素の低減があるが、この場合は、渦電流損の増加による鉄損の劣化を招くという難点がある。これに対して、{1OO}面方位などの透磁率特性に有利な方位を増加させ{111}面方位などの透磁率特性に有害な組織を低減する、集合組織の改善は、B50の有効な改善方法として知られている。従来、電磁鋼板開発における透磁率の改善は、主として、この集合組織の改善によって行われてきた。
一方、永久磁石モータの磁極となる永久磁石は、近年、飛躍的な進歩を遂げており、Sm−Co系磁石やNd-Fe−B系の希土類のような、非常に強力な永久磁石が開発されており、高効率モータを中心に使用頻度が高まっている。これら希土類磁石あるいは従来のフェライト磁石を用いた永久磁石やモータは、高効率化の要請から多くの機器で使用されるようになっている。
ところで、近年になって普及の著しいハイブリッド電気自動車の駆動用モータやEPSモータなどは、駆動軸に直結されて使用される場合が多い。このような場合、外力によりモータが「回される」状態となり、前述の永久磁石の磁気力によって鉄心が交番に磁化されて損失が発生する。ハイブリッド電気自動車の駆動用モータにおいて、このような外力による交番の磁束は、モータを発電機として利用することによって制動時のエネルギーとして回生利用されるが、発電時の過度な電力発生は種々の問題を起こすため、永久磁石による鉄心磁束密度の過度な増加は好ましくない。
また、EPSモータでは、ハンドルを回して戻す際、永久磁石による磁束変化に起因した損失によって、操舵時の引きずり抵抗(引きずり損失)が増加する。このためEPSモータの鉄心材料としては、ヒステリシス損の低い材料が有利となるが、操舵時のトルク増加を狙って永久磁石をより強いものとするに従い、固定子鉄心の磁束密度が増加し、引きずり抵抗の増加を招く。
さらに、上記のような自動車用モータのならず、永久磁石を用いたモータの一般でも、過剰な磁束が永久磁石に起因して生成した場合、無負荷時の損失や軽負荷時の損失がかえって劣化する場合がある。
さらにまた、リラクタンストルクを利用するスイッチトリラクタンスモータやシンクロナスリラクタンスモータにおいては、磁化曲線の非線形化のために制御が困難になることが知られており、制御性の観点からは、磁化曲線の形状がより線形に近いものが有利である。
この他、無方向性電磁鋼板の用途として一般的な、小型変圧器の鉄心においても、磁化曲線の非線形性が増加すると、二次電圧波形の歪みが大きくなり、出力電圧の品質が低下する。
以上のように、磁性体の磁化曲線が低磁束密度域から急激に立ち上がる非線形性のために種々の問題が発生する。ただし、磁化曲線を線形なものとするために低磁場の透磁率を低下させようとすると、必要とされる磁化力域での磁束密度まで低下させてトルクの低下を招いたり、鉄損を増加させてしまうという、問題点があった。
発明者らは、磁化飽和付近の高磁束密度域で使用される磁石モータに関し、無負荷時の鉄損や高磁束密度域でのインダクタンスの低下を防止する目的にて、従来は低減すべきと考えられていた{111}面方位の組織の含有率を高める方法を、特許文献1において提案している。この提案では、Siを0.1〜3.5%含有する無方向性電磁鋼板が、下記の特性を満たすことを特徴としている。

100≧1.75T
10/J100≦0.80
20≦3.0W/kg
(J100およびJ10は、それぞれ、磁化力10000A/mおよび1000A/mにおける磁気分極、W20は2000A/mおよび50Hzで磁化した場合の鉄損)
上記特許文献1に記載の技術は、磁化飽和域付近で使用されるような、モータでの無負荷損失や引きずり損失を従来よりも改善することが可能であるものの、多くのモータや変圧器の鉄心は必ずしも磁化飽和域まで磁化されるような条件では使用されないためこの技術を通用した場合には無負荷損失等の改善が小さいばかりでなく、トルク低下や無負荷電流の増加を招くという弊害があった。
特開2007-204787号公報
本発明は、上記した問題に鑑み、近年の永久磁石モータや小型変圧器における一般的な動作磁束密度である1.4〜1.6T付近での透磁率の低下を最小限としつつ、これより低い磁束密度域では透磁率を適度に低下させて磁化曲線の非線形性を低減することによって、永久磁石モータの損失や小型鉄心での波形の歪みの増加を防止可能な、電磁鋼板について提案することを目的とするものである。
発明者らは、上記した問題の解決策を検討した結果、磁化力1000A/m付近での磁束密度を低下させることなく磁化力200A/m付近の磁束密度を低下させることによって磁化曲線の線形性が増し、上記の種々の問題が軽減されることを知見し、本発明を完成するに到った。
なお、以下で示す磁束密度に関する表記B、BおよびB10は、それぞれ磁化力100A/m、200A/mおよび1000A/mにおける磁束密度である。
さて、一般的にほとんどの電磁鋼板の磁化曲線は50〜200A/mで透磁率が最大となり、200A/m以上で透磁率が急激に減少する。すなわち、磁化力200A/m以下の磁束密度が急激に増加する領域と、200A/m超の磁束密度増加が緩やかな領域を併せ持つ非線形な増加曲線となる。これを従来よりも線形な形状に近づけることによって、前述のような問題を軽減することが可能と考えた。ただし、動作磁束密度域での透磁率まで低下したのでは、モータのトルク特性の劣化や小型変圧器での励磁電流増加という問題が発生する。従って、動作磁束密度付近の透磁率を低下させることなく、200A/m付近での磁束密度を従来よりも低下させることによって、磁化曲線の非線形性が改善され、上記した問題を軽減することが可能となると考えられる。
このとき、多くのモータや小型変圧器での動作磁束密度は、おおよそ磁化力1000A/m程度での磁束密度であることから、この磁化力での磁束密度の低下を防止すれば、トルク特性や励磁電流特性の劣化を防止することが可能である。従って、従来の無方向性電磁鋼板で得られている水準の磁束密度である、B10を確保しつつB付近の磁束密度を低下させ、さらにB付近の磁束密度が過度に低下しないようにすればよい。このための条件として、B10≧1.45Tを確保したうえでB/B10≦0.75とし、さらにB≧0.4Tとすれば、理想的な磁化曲線となる。このような理想的な磁化曲線の例を、図1に示す。
上述したように、発明者らは、モータ鉄心の磁束密度がB50相当以上となるようなモータ用の電磁鋼板として、結晶組織中の{111}面方位の存在比率を増加させることによって10000A/mでのJ(磁気分極)を低下させずに、1000A/mでのJを適度に低下させる方法を提案している。
これに対して、本発明では、一般的な設計磁束密度のモータや変圧器における、上記した問題を解決するために、1000A/m付近での磁束密度の低下を防止しながら2000A/m付近の磁束密度を適度に低下させようとするものであり、磁化曲線の挙動は磁化力が1000A/m付近と200A/m付近とでは全く異なるため、同じ技術を適用することが出来ない。
また、結晶粒径を適度に微細とすることにより低磁場での透磁率を低下させることが可能であるものの、この場合は鉄損の増加を招くために好ましくない。
この点、発明者らは、鋼板の内部に適度な応力を残留させることにより、1.4〜1.5T付近の常用的な磁束密度域での透磁率を低下させることなく、200A/m付近での透磁率を減少させて磁化曲線の非線形性を軽減することが可能であるとの知見を得た。
従来、鋼板内部の残留応力は電磁鋼板の磁気特性を劣化させる作用のみを有していると考えられ、これを極力排除することが指向されてきたが、本発明は残留応力を積極的に利用することにより磁化曲線の非線形性が減じることを、新たに見出したのである。すなわち、本発明は、鋼板内部に圧縮応力が残留している場合には、鉄損の増加と透磁率の減少を招くが、残留させる圧縮応力を適正に制御することにより、鉄損の増加を最小限にしながら最大透磁率付近での透磁率を有効に減じせしめることを見出したことに基づいている。
また、残留応力の存在による鉄損の劣化は、結晶粒径の増加によって補うことが可能である。このような圧縮応力は高温域で曲げ変形させることにより導入することが可能であり、本発明の電磁鋼板はこの手法により製造するのが適している。
本発明は、上記の知見に基づくものであり、その要旨は以下の通りである。
(1)Siを0.1〜4mass%含有する板厚が0.10〜1.0mmの無方向性電磁鋼板であって、鋼板表面に5MPa以上の圧縮応力が付与、さらに磁気特性が下記の条件を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。

≧0.4T
10≧1.45T
/B10≦0.78
ここで、B、BおよびB10はそれぞれ、磁化力100A/m、200A/mおよび1000A/mにおける磁束密度
(2)Siを0.1〜4mass%含有する板厚0.10〜1.0mmの無方向性電磁鋼板であって、鋼板片面の地鉄を板厚中心面まで除去したときの鋼板の曲がり量が鋼板の長さ500mm当たり板厚t(mm)に関して1.5/t以上であり、さらに磁気特性が下記の条件を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。

≧0.4T
10≧1.45T
/B10≦0.78
ここで、B、BおよびB10はそれぞれ、磁化力100A/m、200A/mおよび1000A/mにおける磁束密度
(3)平均の結晶粒径が20μm以上であることを特徴とする上記(1)または(2)のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板。
(4)Siを0.1〜4mass%含有する板厚0.10〜1.0mmの無方向性電磁鋼板を製造するに際して、仕上げ焼鈍後の750℃以上の温度域において、直径1000mm以下の円筒状のロールに巻き付ける処理を施すことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば、無方向性電磁鋼板の磁化曲線の非線形性を軽減することが可能であるから、この電磁鋼板を用いることによって、モータの無負荷損失や引きずり損失、あるいは小型鉄心の二次電圧波形の歪みの改善を実現することができる。
以下、本発明の無方向性電磁鋼板について、構成要件毎に詳しく説明する。
まず、成分の限定理由から順に説明する。
[Si:0.1〜4mass%]
Siは、電気抵抗率を増加させることにより渦電流損を低減し、鉄損の低減に寄与する成分元素である。Si含有量が0.1mass%未満では上記の効果が得られず、一方4mass%を超えて含有させると、圧延性などの加工性を著しく劣化させるため、上記範囲に限定した。
[板厚:0.10〜1.0mm]
電磁鋼板の鉄損は、板厚の減少に伴って低下することが知られており、板厚が薄いほど機器の低損失化には有利であるが、反面、板厚が薄いと圧延や焼鈍といった材料の製造コストの上昇や鉄心の積み数が多くなるなどの問題点があり、コスト面や製造性の観点からは板厚の厚い材料が適している。本発明は、モータや小型変圧器用の鉄心として一般に用いられている電磁鋼板に適用可能であり、これらの範囲は0.10〜1.0mmである。
[鋼板表面に5MPa以上の圧縮応力が存在すること]
従来、圧縮応力は電磁鋼板の磁気特性を劣化させる要因として知られていたが、本発明では、これを適度に残留させることにより200A/m付近の透磁率を低下させ、磁化曲線の非線形性が改善されることを見出した。このためには、磁化方向に適度な圧縮応力を存在せしめることが透磁率の制御に最も適しているが、磁化方向以外の圧縮応力での同様の効果を有するため、圧縮応力の方向としては特に限定しない。
また、鋼板内部の圧縮応力は均一である必要はなく、むしろ部分的である方が鉄損の劣化量が過度とならないので望ましい。このような圧縮応力は鋼板表面で最大値をとるが、鋼板表面での圧縮応力が5MPaを下回ると、圧縮応力の導入による最大透磁率付近における透磁率の減少量が十分でないことから5MPa以上に限定した。なお、最大値が50MPaを超えると、鉄損の増加と低磁場から高磁場に亘る全域での透磁率の減少が生じるため、50MPa以下とすることが望ましい。
なお、本発明における鋼板表面の圧縮応力は、鋼板の片面から20μmの厚みだけ地鉄を化学研磨により除去したときの曲がり量から求めた圧縮応力とした。例えば、鋼板の厚さh、深さ(研磨量)z、曲率1/ρとすると、残留応力σは、
Figure 2009185357
により求めることができる(「残留応力とゆがみ」須藤 一著;内田老鶴圃、p.46)。ここで、Eはヤング率、νはポアソン比である。
次に、本発明の無方向性電磁鋼板における磁気特性の限定理由を述べる。なお、以下に示す磁気特性は、圧延方向(L方向)と圧延方向に直交する方向(C方向)とを試験片の半量ずつ用いて行う、エプスタイン試験法での結果、もしくはSST(単板試験器)でL方向とC方向とのそれぞれの特性を測定して両者の平均値を求めた結果を用いている。
[B10≧1.45T]
近年、用いられているモータの多くでは、固定子のティースやヨークといった部分の最大磁束密度は1.4〜1.5T程度である。このような磁束密度は素材側では磁化力1000A/mでの磁束密度B10に概ね相当する。従って、B10が低下した場合には、モータ鉄心の場合にトルクの低下が、変圧器鉄心の場合に一次電流の増加が、それぞれ問題となる。従って、実用域でのトルクや一次電流の劣化防止の観点から、B10としては1.45T以上である必要がある。
[B/B10≦0.78]
前述のように、電磁鋼板は磁化力50〜200A/m付近で透磁率が最大となる。従って、B10の減少を最小限としながら200A/m付近での磁束密度を減じることにより、磁化曲線の非線形性を軽減することが可能である。このためには、BとB10との比B/B10が0.75以下である必要がある。すなわち、B/B10≦0.78とすることにより、モータでの無負荷損失や引きずり損失、あるいは小型変圧器での二次電圧波形の歪みを改善することが可能である。
[B≧0.4T]
本発明の主旨は、特定の磁界域での透磁率を適度に低下させることにより電磁鋼板の磁化曲線における非線形性を軽減しようとするものである。このためB10といった鉄心が実際に使用される条件での磁束密度は低下させずに、Bに相当する磁束密度をB10に対する比として適度なレベルにまで低下させる。ただし、鉄心内部では部分的もしくは時間的に低磁場となる部分が生じるため、B〜B程度に相当する磁束密度が過度に低下した場合はトルクの低下を招く。また、Bが過度に低下した場合は磁化曲線の立ち上がりが悪くなり、磁化曲線が非線形となる。従って、Bが0.4T以上あれば、このような劣化を防止することが可能であるため、B≧0.4Tとした。
[平均の結晶粒径:20μm以上]
上述した残留応力を導入した場合、いくばくかの鉄損増加が生じる。これを防止するには結晶粒径を増加させるのが適しており、このために平均の結晶粒径が20μm以上とすることが好ましい。すなわち、平均の結晶粒径が20μmを下回ると、鉄損改善の効果を十分に得ることが難しくなる。平均の結晶粒径としてさらに望ましいのは、50μm以上である。
以上の平均結晶粒径は、製品の断面に観察される結晶粒の数を求め、(観察面積)/(結晶粒の数)から、結晶粒1個当り面積を求め、これから円相当径を求める方法がよい。
[鋼板片面の地鉄を板厚中心面まで除去したときの鋼板の曲がり量が鋼板の長さ500mm当たり板厚t(mm)に関して1.5/t以上]
200A/m付近の透磁率を有効に減少させるためには、鋼板内部に応力を残留させることが有効であり、高温での曲げ変形により応力を残留させることができる。このような場合、板厚方向の応力分布が生じる。このような応力が鋼板内部に残留している場合、鋼板片面から中心までの地鉄を除去して残った部分には、応力による反り(曲がり)が生じる。この場合、鋼板片面の地鉄を板厚中心面まで除去したとき(以下、減厚とも称す)の曲がり量は、板厚の増加に従って減少する。
ここで、後述の実施例1(板厚0.5mm)および実施例2(板厚0.35mm)に示されるように、鋼板の表面に5MPa以上の圧縮応力を残留させようとする場合、減厚時の曲り量は1.5/t(t:製品板厚)以上とすることが必要である。従って、鋼板表面に5MPa以上の応力が存在し、かつ板厚方向の応力分布が板厚中心に対して対称な鋼板について、片面から板厚中心までを歪みの導入無く除去した場合の曲がり量は、1.5/t(tは製品板厚:mm)以上となる。
なお、減厚する前に製品鋼板が圧延方向の曲がりを有している場合には、上記の地鉄を板厚中心面まで除去したときの曲がり量は、前記製品鋼板での曲がり量と減厚時の曲がり量との差によって表すこととする。
なお、板厚方向の応力分布が板厚中心面に対して対称である場合は、片面から徐々に地鉄を除去した場合の反り量(曲がり量)の変化から応力分布を知ることが可能であり、表層部のみの応力を知ることもできる。
なお、片面からの地鉄の除去は、鋼板に歪みを導入しないような、化学研磨などの方法を用いるのがよい。また、鋼板に予め若干の曲がりがある場合には地鉄の片面除去前後での変化量が上記の範囲であればよい。
また、以上の要件を備える無方向電磁鋼板は、次に示す製造方法に従って得ることができる。
[仕上げ焼鈍後の750℃以上の温度域において、直径1000mm以下の円筒状のロールに巻き付ける処理を施すこと]
仕上げ焼鈍後の鋼板を巻き取るに際し、円筒状のロールに巻き付ける処理を高温で行うことにより鋼板表面が高温で延ばされ、高温で延ばされた部分は、平坦にした際に弾性的な圧縮応力が付与された状態となる。このような処理を鋼板の片面に対して行った場合は、製品に反りがもたらされ、モータ等の鉄心に組んで平坦な状態となった際に元の素材の凹面側には引張応力が、凸面側には圧縮応力がかかることになる。
また、ロールに巻き付ける処理を鋼板の上下面に対してそれぞれ1回以上、ほぼ等しい回数行った場合、鋼板上面と下面の表層付近を延ばすことになり、板厚方向での応力分布が板厚中心面に対して対称である応力分布をもたらし、製品には反りが現れずに圧縮応力が内在している鋼板とすることができる。
以上のようなロール巻き付け処理は、750℃以上で行うのがよい。これは高温では降伏歪みが低下して表層付近が伸びやすくなると同時に、高温のため塑性歪みの残留を抑制することが可能であるからである。このため、750℃に満たない温度でロールへの巻き付け処理を行った場合は、十分な応力が導入されないか、あるいは塑性歪みが残留して鉄損が著しく劣化することがある。従って、上記処理は、750℃以上で行うのが望ましい。この処理でのロールの直径は、処理温度(750℃以上)での降伏点を考慮して表層部付近に5MPa以上の圧縮応力が残留するように選ぶのがよい。また、巻き付け角度が増加するに従って残留する歪量は大きくなるが、これについても温度やロール径、必要とする歪量に応じて決定される。
ここで、鋼帯を巻き付けるロールの直径は、1000mm以下であれば所望の圧縮応力を鋼板表面付近に導入することが可能である。また、ロールへの鋼板の巻き付けは、750℃以上の温度域での複数回のロール巻き付けでの積算量にして、1/8周以上とする。例えば、ロール直径がそれぞれ1000mm以下であるD,D,D・・・の各ロールへの巻き付け長が、各ロール周長に対してそれぞれr、r,r・・・の比率とすると、
+r+r+・・・≧1/8
となる。
上記のロール巻き付け処理は、連続焼鈍ラインにおいて、図3または図4に示すような形態で実施するのが、生産効率上すぐれている。なお、組み合わされる複数のロールの直径は、全て同じとしても必要に応じて異なる直径としてもよい。
最後に、本発明の電磁鋼板の成分としてはSiの他はとくに限定しないが、必要に応じてAl(≦3mass%)、Mn(≦3mass%)、Sb(≦0.5mass%)、Sn(≦1mass%)、P(≦0.5mass%)、Cr(≦10mass%)を添加することが可能である。
Si:2.0mass%、Mn:0.5mass%およびAl:0.5mass%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物になる珪素鋼スラブを製造し、熱間圧延により2.2mmの熱延板とした後、1000℃×30秒の熱延板焼鈍の後、冷間圧延により板厚0.50mmとし、続いて850℃×60秒の仕上げ焼鈍を行ってから鋼板表面に、重クロム酸アルミニウム、エマルジョン樹脂およびエチレングリコールを混合したコーティング液を塗布し、300℃で焼き付けて製品とした。
以上の製造工程の仕上げ焼鈍の最終部分において、図3に示した形態にて連続焼鈍中に鋼板をロールに巻き付ける処理を行った。その際、ロール1、2の温度および直径を表1に示すように変化させた。
なお、ロールへの鋼板の巻き付け量は、ロール1とロール2への巻き付け角度の合計値で60°(ロール1周長の17%)とした。
かくして得られた電磁鋼板について、板の片面から20μmの厚みだけ地鉄を化学研磨により除去したときの曲がり量から、この部分の圧縮応力を求めた。さらに、板厚中心まで地鉄を除去し、鋼板長さ500mm当たりの曲がり量を測定した。これらの測定結果を表1に示す。
次に、この材料から圧延方向(L方向)および圧延直角方向(C方向)を長手方向(=磁化特性の測定方向)とする、280mm×100mmのSST試験片を切り出し、圧延方向および圧延直角方向の磁気特性を単板磁気試験器(SST)により測定した。圧延方向および圧延直角方向の測定結果について平均したものを、この材料の磁気特性とした。これら磁気特性を表2に示す。
なお、表中の備考欄では、「鋼板内部に5MPa以上の圧縮応力が存在すること」の要件に適合するものに「発明例(1)」と、この要件に併せて「仕上げ焼鈍後の750℃以上の温度域において、直径1000mm以下の円筒状ロールに対する巻き付け処理」の要件に適合するものに「発明例(1)(3)」と記載した。
上記の製品から、3相4極24スロットの分布巻き希土類磁石IPMモータ(定格出力720W)の固定子および回転子を作製し、モータに組み上げた。鉄心は電磁鋼板を回し積みして積層した。
次に、作製したモータについて、ブレーキモータと回転計、トルク計、電力計などからなるモータ特性測定装置を用いてトルク定数と無負荷損失を測定した。
この測定結果を表2に示すように、本発明の請求項1の条件に適合する電磁鋼板ではトルク乗数の劣化を招くことなく、無負荷損失の低いモータが得られていることが分かる。また、本発明の請求項5の方法によって同請求項1に従う電磁鋼板が得られていることが分かる。また、記号Dの改善量がそれほど大きくないのは、ロール巻き付け処理の温度が700℃と低いために、ロール巻き付け処理により導入された転位が十分に抜けていないことが原因と考えられ、従って750℃以上でロール巻き付け処理を行うことが推奨される。
Figure 2009185357
Figure 2009185357
Si:3.0mass%、Mn:0.3mass%およびAl:0.3mass%を含有し、残部鉄および不可避的不純物になる珪素鋼スラブを製造し、熱間圧延により2.0mmの熱延板とした後、1000℃×30秒の熱延板焼鈍の後、冷間圧延により板厚0.35mmとし、続いて表3に記載の温度での仕上げ焼鈍を行ってから、鋼板表面に重クロム酸アルミニウム、エマルジョン樹脂およびエチレングリコールを混合したコーティング液を塗布し、300℃で焼き付けて製品とした。
以上の製造工程の仕上げ焼鈍の最終部分において、図4に示した形態にて連続焼鈍中に鋼板をロールに巻き付ける処理を行った。その際、ロール3および4の温度および直径は同じにし、その値を表3に示すように種々に変更した。
かくして得られた鋼板から圧延方向に半量、圧延直角方向に半量のエプスタイン試験片を切り出しJISで定める方法により磁気測定を行った。なお、得られた鋼板の曲がり量は500mmあたり0.5mm以下で無視することができる程度であった。従って、板厚方向の応力の分布がほぼ対称であると見做すことができる。
この鋼板について、板の片面から20μmの厚みだけ地鉄を化学研磨により除去したときの曲がり量から、この部分の圧縮応力を求めた。さらに、板厚中心まで地鉄を除去し、試料長500mm当たりの曲がり量を測定した。これらの測定結果を表3に示す。
次に、この製品から、3相4極24スロットの分布巻き希土類磁石IPMモータ(定格出力720W)の固定子および回転子を作製し、モータに組み上げた。鉄心は電磁鋼板を回し積みして積層し鉄心とした。そして、作製したモータについて、ブレーキモータと回転計、トルク計、電力計などからなるモータ特性測定装置を用いてトルク定数と無負荷損失を測定した。
表4にモータ特性の測定結果を示す。なお、表中の備考欄では、「鋼板に5MPa以上の圧縮応力が存在すること」の要件に適合ものに「発明例(1)」と、「平均の結晶粒径:20μm以上」の要件に適合ものに「発明例(2)」と、「仕上げ焼鈍後の750℃以上の温度域において、直径1000mm以下の円筒状ロールに対する巻き付け処理」の要件に適合するものに「発明例(3)」と記載した。
表4に各評価結果を示すとおり、本発明に適合する電磁鋼板を鉄心として使用したモータではトルク乗数の劣化を招くことなく無負荷損失が低下している。また、焼鈍温度を高くして結晶粒径を増加させるに従って無負荷損失が低下しているが、本発明による電磁鋼板を使用したモータでは比較例AおよびBよりも焼鈍温度増加による改善率が大きい。これは、弾性応力を内在させることによる弊害として起きる鉄損の劣化を結晶粒径増加の効果が補っているからであると考えられる。
Figure 2009185357
Figure 2009185357
磁化曲線に関する説明図である。 曲がり量に関する説明図である。 ロール巻き付け処理に関する説明図である。 ロール巻き付け処理に関する説明図である。
符号の説明
1 ロール
2 ロール
3 ロール
4 ロール

Claims (4)

  1. Siを0.1〜4mass%含有する板厚が0.10〜1.0mmの無方向性電磁鋼板であって、鋼板表面に5MPa以上の圧縮応力が付与され、さらに磁気特性が下記の条件を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。

    ≧0.4T
    10≧1.45T
    /B10≦0.78
    ここで、B、BおよびB10はそれぞれ、磁化力100A/m、200A/mおよび1000A/mにおける磁束密度
  2. Siを0.1〜4mass%含有する板厚0.10〜1.0mmの無方向性電磁鋼板であって、鋼板片面の地鉄を板厚中心面まで除去したときの鋼板の曲がり量が鋼板の長さ500mm当たり板厚t(mm)に関して1.5/t以上であり、さらに磁気特性が下記の条件を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。

    ≧0.4T
    10≧1.45T
    /B10≦0.78
    ここで、B、BおよびB10はそれぞれ、磁化力100A/m、200A/mおよび1000A/mにおける磁束密度
  3. 平均の結晶粒径が20μm以上であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板。
  4. Siを0.1〜4mass%含有する板厚0.10〜1.0mmの無方向性電磁鋼板を製造するに際して、仕上げ焼鈍後の750℃以上の温度域において、直径1000mm以下の円筒状のロールに巻き付ける処理を施すことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
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