JP2009185257A - 付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物 - Google Patents

付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物 Download PDF

Info

Publication number
JP2009185257A
JP2009185257A JP2008029247A JP2008029247A JP2009185257A JP 2009185257 A JP2009185257 A JP 2009185257A JP 2008029247 A JP2008029247 A JP 2008029247A JP 2008029247 A JP2008029247 A JP 2008029247A JP 2009185257 A JP2009185257 A JP 2009185257A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
silicone rubber
group
less
sio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008029247A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4947310B2 (ja
Inventor
Noriyuki Meguriya
典行 廻谷
Toshio Yamazaki
敏夫 山崎
Takao Uno
貴雄 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2008029247A priority Critical patent/JP4947310B2/ja
Publication of JP2009185257A publication Critical patent/JP2009185257A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4947310B2 publication Critical patent/JP4947310B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【解決手段】(A)アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)R3SiO1/2単位とSiO2単位を主成分とし、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5である樹脂質共重合体、
(C)SiH官能基を一分子中に2個以上含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(D)付加反応触媒
を含有してなり、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が組成物全体に対し0.5質量%以下であり、透明硬化物を与える付加硬化型シリコーンゴム組成物。
【効果】本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、周辺部材にくもりや濁りの発生などの問題を生じることのない、光学部材に好適な透明な硬化物を与えることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、反応性の揮発性シロキサン化合物、特には珪素原子と結合する水素原子(以下、SiH官能基と略記する)を含有する揮発性シロキサン化合物の含有量が少ない付加硬化型シリコーンゴム組成物、及びその硬化物、特にレンズ、プリズム、導光シートやその周辺部に使用される光学部材に関する。
シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、電気特性などを活かして、いろいろな分野で広く利用されている。更に、シリコーンゴムはこれら耐熱性や耐寒性などの性質だけでなく、透明ゴムとすることも可能なため、その意匠性等の点からダイビング用品などのレジャー用品、哺乳瓶用乳首などの保育用品、シャワーキャップなどのヘルスケア用品に使用されている。特に内部に可視光線を反射・屈折させる無機粉体を含まないゴムは透明性が非常に高いため、レンズ・プリズム、導光シートなどゴム内部を可視光線が透過することにより使用される用途や、その周辺部材などの光学部材用途にも使用されている。
しかしながら、シリコーンゴムを形成するシロキサンポリマーは、酸やアルカリなどによるシロキサンオリゴマーの平衡反応により生成されるため、重合度の大小にかかわらず、常に相当量の低分子シロキサンとよばれる重合度(即ち、一分子中の珪素原子の数)20以下の、分子中にSiH官能基やアルケニル官能性基などの反応性基を有さない、いわゆる無官能性の環状シロキサンが存在してしまうことが知られている。このような低分子シロキサンは、減圧下、高温で揮発させることにより除去されるが、完全に取り除くことは困難で、1質量%前後、あるいはそれ以下の0.5質量%(5,000ppm程度)のレベルが残存してしまう。これら低分子シロキサンは、高温雰囲気だけでなく、室温状態においてもわずかながらゴム硬化物より揮発して周囲に付着することにより、くもりや濁りの発生、接点障害の原因、接着阻害、表面の疎水化など多種多様な問題を引き起こすことが知られている。
特に光学部材においては、これら低分子シロキサンの付着による透明性の低下だけでなく、表面にシリコーン成分が存在することにより、周囲の塵や埃を吸着し易くなるため、著しい性能の低下を招くことがあった。これらは、ゴム硬化物を高温でポストキュアすることによりかなり減少させることができるが、ゴムが密閉状態で使用される場合や、耐熱性の低い樹脂などと組み合わされる部品等では、高温に曝すことができないなどの問題がある。
例えば、特開平3−157474号公報(特許文献1)に、200℃で10mmHg以上の蒸気圧を有する低分子シロキサン含有量が500ppm以下である付加反応硬化型シリコーンゴム接着剤が開示され、特公平6−54405号公報(特許文献2)には、重合度が20以下の低分子シロキサン含有量が0.75質量%以下である定着ローラーが示されている。また、特開平4−311764号公報(特許文献3)には、分子鎖両末端にSiH官能基を有するポリマーによって鎖長延長をすることにより低分子シロキサンの含有量が少ないシロキサンポリマーを得る方法が開示されている。特許第3344286号公報(特許文献4)には、フェニル基及びアルケニル基を有するポリシロキサンとフェニル基及びSiH基を有するポリシロキサンの付加架橋により透明な硬化物を得る方法が例示されている。特開2004−189945号公報(特許文献5)には、アルケニル含有ポリシロキサンとアルケニル含有樹脂質共重合体及びオルガノハイドロジェンポリシロキサンより得られる透明な粘着ゴムシートの組成が開示されている。更に、特開2002−362948号公報(特許文献6)には、低分子量成分の含有量が少ない光学部材が例示されている。
しかしながら、上記した揮発性の低分子シロキサン成分は、光学用途においては、濁りの原因となり、その結果光の透過性を低下させることにより著しい機能の低下に到ることがある。特にSiH官能基を有する低分子成分は、拭き取り除去が困難であることから、最も光学機能への障害となり得る物質である。
特開平3−157474号公報 特公平6−54405号公報 特開平4−311764号公報 特許第3344286号公報 特開2004−189945号公報 特開2002−362948号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、硬化物からの低分子シロキサン成分の揮発量が少なく、揮発した低分子シロキサンが周囲に付着することによるくもりや濁りの発生、接点障害の原因、接着阻害、表面の疎水化などの問題がない硬化物が得られる付加硬化型シリコーンゴム組成物、及びその硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、低分子シロキサン成分として、このような無官能性の低分子シロキサン成分とは別に、分子中にSiH官能基等の反応性基を有する低分子環状シロキサン成分もまたシリコーンゴムを形成するシロキサンポリマー中に相当量含有されるものであることを知見した。
上述したような前記の無官能性の低分子シロキサンは、ゴム硬化物より揮発し、周辺の物質に付着した場合、溶剤で拭き取るなどの作業により容易に除去できるものであるが、反応性基を有する低分子環状シロキサン成分は、その反応性のために基材と接着してしまい、容易に除去することができない。このように、SiH官能基含有シロキサンは、反応性を有するため、ジメチルシロキサンタイプなどの無官能性の低分子シロキサンに比較して遥かに大きな問題があることを知見した。
しかしながら、上述した特開平3−157474号公報(特許文献1)において例示される低分子シロキサンは、無官能タイプの環状又は直鎖状のシロキサン(ジメチルポリシロキサン)のみで、SiH官能基含有の低分子シロキサンについては全く触れられていない。また、特公平6−54405号公報(特許文献2)の低分子シロキサンについては、3〜20量体の環状ポリシロキサンとの記述があるのみで具体的な構造の例示はなく、SiH官能基については、何ら記述されていない。更に、特開平4−311764号公報(特許文献3)には、低分子シロキサンの具体的な構造についての記述はない。特許第3344286号公報(特許文献4)及び特開2004−189945号公報(特許文献5)には、透明な硬化物について述べられているが、低分子シロキサンについては、全く述べられていない。更に、特開2002−362948号公報(特許文献6)には、低分子量成分の含有量が少ない光学部材が例示されているが、低分子量成分についての具体的な構造についての記述は全くない。これら以外にも、低分子シロキサンに関する特許は種々提出されているが、SiH官能基含有の低分子シロキサンについて記述されたものは皆無である。
本発明者らは、更なる検討を行った結果、付加反応硬化型のシリコーンゴム組成物において、SiH官能基を有するポリマー成分自体は架橋剤として組成物を硬化させる上で必須のものであるため、これらSiH官能基を有するポリマー成分(即ち、オルガノハイドロジェンポリシロキサン成分)中に含有される架橋剤由来のSiH官能基を有する揮発性の低分子環状シロキサン成分の含有量を特定のレベル以下に制御することが、上記問題を解決する上で重要であることを知見した。
即ち、付加硬化型のシリコーンゴム組成物において、重合度が10以下のSiH官能基等の反応性基を有する低分子シロキサン、特に低分子環状シロキサンの含有量を組成物全体の0.5質量%以下とすることにより、低分子シロキサンが揮発することによる硬化物周囲の接点不良、接着不良、外観の濁りなど各種の問題、更には、SiH官能基含有の低分子シロキサンが周辺物質と反応して接着してしまい容易に除去することができないという問題の解決がはかれることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示す付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物を提供する。
[1] (A)一分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)R3SiO1/2単位(式中、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5である樹脂質共重合体: 1〜100質量部、
(C)珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を一分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.3〜20質量部、
(D)付加反応触媒: 触媒量
を含有してなり、かつ、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が組成物全体に対し0.5質量%以下であり、透明硬化物を与えることを特徴とする付加硬化型シリコーンゴム組成物。
[2] (A)及び(B)成分中の珪素原子結合アルケニル基に対する(C)成分中のSiH官能基のモル比がSiH/アルケニル基=0.6〜3.0の範囲であることを特徴とする[1]記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
[3] 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンが、オルガノハイドロジェンシロキサン・ジオルガノシロキサン環状共重合体である[1]又は[2]記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
[4] 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンが、下記式(5)で示される環状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである[3]記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
Figure 2009185257
(式中、nは1〜9の整数、mは1〜9の整数、かつ、n+mは3〜10の整数である。R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なってもよい。)
[5] 式(5)において、nが1〜9の整数、mが1〜3の整数であり、かつ、n+mが3〜10の整数である[4]記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
[6] 重合度が10以下でSiH官能基を有しないオルガノポリシロキサンの含有量が(A)及び(B)成分中0.5質量%以下である[1]〜[5]のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
[7] 重合度が10以下でSiH官能基を有しないオルガノポリシロキサンが、下記式(2)で示される環状オルガノポリシロキサンである[6]記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
Figure 2009185257
(式中、xは3〜10の整数であり、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なってもよい。)
[8] (C)成分が、重合度が11以上の、直鎖状、環状、分岐状又は三次元網状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
[9] (C)成分が、下記式(4)で示される直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである[8]記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
Figure 2009185257
(式中、yは1〜98の整数、zは2〜50の整数、かつ、y+zは9〜100の整数である。R2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なってもよい。R3はR2又は水素原子である。)
[10] (C)成分の分子中の全炭素原子数に対する珪素原子に結合する全水素原子数が、モル比で、0.05<[水素原子]/[炭素原子]<0.7である[1]〜[9]のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
[11] 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が(C)成分中10.0質量%以下である[1]〜[10]のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
[12] [1]〜[11]のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなる透明なシリコーンゴム硬化物。
[13] [1]〜[11]のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなる透明な光学部材用シリコーンゴム硬化物。
[14] [1]〜[11]のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなる、硬化物の10mm厚さでの全光線透過率が90%以上である透明なシリコーンゴム硬化物。
[15] 硬化物中における、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が0.2質量%以下である[12]〜[14]のいずれかに記載のシリコーンゴム硬化物。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、その硬化物から重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有する周辺物質と反応して接着してしまう低分子シロキサン成分の揮発が少ないため、周辺部材にくもりや濁りの発生などの問題を生じることのない、光学部材に好適な透明な硬化物を与えることができる。
本発明の(A)成分としての一分子中に平均して少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、組成物の主剤(ベースポリマー)であり、このアルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(1)で示されるものを好適に用いることができる。ここで、一分子中のアルケニル基の平均値とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)分析におけるポリスチレン換算の数平均分子量(数平均重合度)から求められる一分子あたりのアルケニル基の数平均値を意味する。
4 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R4は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の正数である。)
ここで、上記R4で示される珪素原子に結合した非置換又は置換の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、全R4の90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
また、R4のうち少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ましくは2〜6であり、特に好ましくはビニル基である。)であることが必要である。なお、アルケニル基の含有量は、オルガノポリシロキサン中5.0×10-6〜5.0×10-3mol/g、特に1.0×10-5〜1.0×10-3mol/gとすることが好ましい。アルケニル基の量が5.0×10-6mol/gより少ないとゴム硬度が低く、十分なシール性が得られなくなってしまう場合があり、また5.0×10-3mol/gより多いと架橋密度が高くなりすぎて、脆いゴムとなってしまう場合がある。このアルケニル基は、分子鎖末端の珪素原子に結合していても、分子鎖途中の珪素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。
このオルガノポリシロキサンの構造は、通常、主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状構造を有するが、部分的には分岐状の構造、環状構造などであってもよい。分子量については、特に限定なく、粘度の低い液状のもの(通常、回転粘度計等による25℃における粘度が100〜1,000,000mPa・s、好ましくは300〜500,000mPa・s、より好ましくは1,000〜100,000mPa・s程度)から、粘度の高い(あるいは室温(25℃)においてほとんど流動性のない)生ゴム状(例えば、25℃における粘度が1,000,000mPa・sを超えて、特に2,000,000〜10,000,000mPa・s(平均重合度が3,000〜10,000)程度あるいはそれ以上の高粘度(高重合度))のものまで使用できる。
更に、(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン(ベースポリマー)としては、従来技術において記載した無官能性の(即ち(A)成分と(C)成分とのヒドロシリル化付加反応に関与する官能性基を有さない)低分子シロキサン成分の含有量が所定量以下に低減されたものであることが好ましく、具体的には、重合度が10以下の官能基を有しない低分子シロキサンの含有量が、(A)成分中に0.5質量%以下(0〜0.5質量%)、好ましくは0.2質量%以下(0〜0.2質量%)、より好ましくは0.1質量%以下(0〜0.1質量%)であることが望ましい。無官能性の低分子シロキサン成分の含有量が0.5質量%を超えるとそれ自体が揮発により周辺部品等に悪影響を与えるだけでなく、SiH官能基を有する反応性の低分子シロキサンの揮発を容易にしてしまうなどの問題を与える。
このような無官能性の低分子シロキサン成分として、より具体的には、下記式(2)で示される環状構造のジオルガノシクロポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2009185257
(式中、xは3〜10の整数であり、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なってもよく、前記R4と同様のものが例示できるが、アルケニル基に代表される脂肪族不飽和基などの架橋反応に関与する官能基を含有しないことが好ましい。)
無官能性の低分子シロキサン成分を低減する方法としては、減圧状態で200〜300℃程度の高温加熱下に低分子シロキサン成分を気化除去する方法や、該気化除去中あるいはこの気化除去の後に、更に不活性ガスを吹き込んで気化を促進する方法などが挙げられる。
なお、この(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン中には、後述する重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有する反応性の低分子シロキサンは、通常、実質的に問題となるレベルでは含有されていない。
(B)成分の樹脂質共重合体(即ち、三次元網状構造の共重合体)は、R3SiO1/2単位及びSiO2単位を主成分とする。ここで、Rは、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、炭素数1〜10、特に1〜8のものが好ましく、Rで示される1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
(B)成分の樹脂質共重合体は、上記R3SiO1/2単位及びSiO2単位のみからなるものであってもよく、また必要に応じ、R2SiO単位やRSiO3/2単位(Rは上記の通り)をこれらの合計量として、全共重合体質量に対し、50%以下、好ましくは40%以下の範囲で含んでよいが、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5、特に0.5〜1.3が好ましい。このモル比が0.5より小さいとゴム強度が低下してしまい、成型物を得るのが困難になってしまう。1.5より大きいと、相溶性が低下してしまい、濁りが生じてしまう場合がある。更に、(B)成分の樹脂質共重合体は、アルケニル基を含有していてもしていなくてもよいし、含有するものとしないものとの混合であってもよいが、ゴム強度の面からアルケニル基を含有することが好ましい。含有する場合、含有量が、0.00005mol/g〜0.005mol/gであることが好ましく、より好ましくは0.0001mol/g〜0.001mol/gである。
なお、上記樹脂質共重合体は、常温(例えば25℃)で流動性のある液状でも流動性のない固体状のものでもよい。この樹脂質共重合体は、通常適当なクロロシランやアルコキシシランを当該技術において周知の方法で加水分解することによって製造することができる。
更に、(B)成分の樹脂質共重合体としては、従来技術において記載した無官能性の(即ち、(A)成分及び(B)成分と(C)成分とのヒドロシリル化付加反応に関与する官能性基を有さない)低分子シロキサン成分の含有量が所定量以下に低減されたものであることが好ましく、具体的には、重合度が10以下の官能基を有しない低分子シロキサンの含有量が、(B)成分中に0.5質量%以下(0〜0.5質量%)、好ましくは0.2質量%以下(0〜0.2質量%)、より好ましくは0.1質量%以下(0〜0.1質量%)であることが望ましい。無官能性の低分子シロキサン成分の含有量が0.5質量%を超えるとそれ自体が揮発により周辺部品等に悪影響を与えるだけでなく、SiH官能基を有する反応性の低分子シロキサンの揮発を容易にしてしまうなどの問題がある。
このような無官能性の低分子シロキサン成分を低減する方法としては、減圧状態で200〜300℃程度の高温加熱下に低分子シロキサン成分を気化除去する方法や、該気化除去中あるいはこの気化除去の後に、更に不活性ガスを吹き込んで気化を促進する方法などが挙げられる。
これら樹脂質共重合体の配合量は、(A)成分100質量部に対し1〜100質量部、好ましくは2〜80質量部、より好ましくは5〜50質量部である。1質量部未満では、ゴム強度が不十分で成型物を得るのが難しくなってしまい、100質量部を超えると、材料粘度が高くなりすぎて取り扱いが困難になってしまったり、硬化物が硬くて脆いものになってしまうなどの悪影響が出てしまう。
なお、この(B)成分の樹脂質共重合体中には、後述する重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有する反応性の低分子シロキサンは、通常、実質的に問題となるレベルでは含有されていない。
(C)成分は、一分子中に珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を少なくとも2個(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば、3〜200個)、更に好ましくは4〜150個程度含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、分子中のSiH官能基が前記(A)、(B)成分中の珪素原子に結合したアルケニル基とヒドロシリル化付加反応により架橋して組成物を硬化させるための硬化剤(架橋剤)として作用するものである。
この(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、例えば、下記平均組成式(3)
2 bcSiO(4-b-c)/2 (3)
(式中、R2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基である。また、bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0で、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示され、一分子中に少なくとも2個(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば、3〜200個)、より好ましくは4〜150個程度の珪素原子結合水素原子を有するものの1種又は2種以上が好適に用いられる。
ここで、R2の1価炭化水素基としては、R4で例示したものと同様のものを挙げることができるが、脂肪族不飽和基を有しないものが好ましい。また、bは好ましくは0.8〜2.0、cは好ましくは0.01〜1.0、b+cは好ましくは1.0〜2.5である。
この場合、一分子中の珪素原子の数(又は重合度)は2〜300個、好ましくは3〜250個、より好ましくは4〜200個、更に好ましくは5〜150個、とりわけ好ましくは11〜100個程度の室温(25℃)で液状(通常、回転粘度計等で0.1〜1,000mPa・s、好ましくは0.5〜500mPa・s程度)のものが好適に用いられる。
なお、珪素原子に結合する水素原子は、分子鎖末端、分子鎖の途中(分子鎖非末端)のいずれの珪素原子に結合したものであってもよく、両方に位置するものであってもよい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状のいずれの構造であってもよいが、直鎖状、分岐状又は三次元網状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであるか、オルガノハイドロジェンシクロポリシロキサン(即ち、オルガノハイドロジェンシロキサン単位のみからなる環状重合体)であるものから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましく、また、重合度(分子中の珪素原子の数)が11以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、一分子中に少なくとも4個のSiH官能基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましく、特には、重合度(分子中の珪素原子の数)が11以上で、一分子中に少なくとも4個のSiH官能基を含有する、直鎖状、環状、分岐状又は三次元網状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
ここで、直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、特に下記式(4)で例示されるものを挙げることができる。
Figure 2009185257
式(4)中、yは1〜98の整数、zは2〜50の整数、かつ、y+zは9〜100の整数である。R2は上記と同様である。R3はR2又は水素原子である。更に全R2のうち90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
また、環状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンである場合には、全ての繰返し単位がオルガノハイドロジェンシロキサン単位(例えば、R2HSiO2/2で示される2官能性シロキサン単位)のみからなるオルガノハイドロジェンシクロポリシロキサンであるか、あるいは、分子中に上記オルガノハイドロジェンシロキサン単位の他に、ジオルガノシロキサン単位(例えば、R2 2SiO2/2)を繰返し単位の一部として含有するジオルガノシロキサン・オルガノハイドロジェンシロキサン環状共重合体である場合には、重合度(分子中の珪素原子数)が11以上の高重合環状体であるか、又は、分子中のSiH官能性基の数(即ち、分子中のオルガノハイドロジェンシロキサン単位の繰返し数)が4個以上の高濃度SiH官能性であるものが望ましい。
また、分子中の全炭素原子数(例えば、R2中の炭素原子の総数)に対する珪素原子に結合する全水素原子数の比は、モル比で、好ましくは0.05<[水素原子]/[炭素原子]<0.7、より好ましくは0.1<[水素原子]/[炭素原子]≦0.6、更に好ましくは0.15≦[水素原子]/[炭素原子]≦0.5、とりわけ好ましくは0.2≦[水素原子]/[炭素原子]≦0.45である。0.7以上ではSiH官能基の密度が高すぎて発泡してしまうことがあり、0.05以下では、反応が遅すぎて成形不良が発生してしまう場合がある。
上記(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体などや、これら各例示化合物において、メチル基の一部又は全部がエチル基、プロピル基等の他のアルキル基やフェニル基等で置換されたものなどが挙げられる。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分100質量部に対して0.3〜20質量部、好ましくは0.5〜15質量部、より好ましくは0.8〜10質量部である。(C)成分の配合量が少なすぎると架橋点が少なくなる(架橋密度が低くなる)ため、ゴム状の弾性体(ゴム硬化物)が得られなくなり、多すぎるとかえって架橋点の分散により、やはり十分なゴム物性が得られない。
更に、上記(C)成分中のオルガノポリシロキサンの珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)と(A)成分及び(B)成分中の珪素原子に結合するアルケニル基の総量とのモル比が、SiH官能基/アルケニル基=0.6〜3.0、特に0.8〜2.5であることが好ましい。この比が0.6より小さいと十分に架橋したゴムが得られなくなってしまう場合があり、3.0より大きいと未反応のSiH官能基含有低分子シロキサンが硬化後も多量に残存してしまう場合がある。
(D)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの公知の白金族金属触媒が挙げられる。なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、白金族金属として(A)、(B)、(C)成分の合計質量に対し、0.5〜1,000ppm、特に1〜500ppm程度である。
これらの成分以外に、必要に応じて、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、石英粉、珪藻土、炭酸カルシウムのような充填剤や、カーボンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、窒素含有化合物やアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、硫黄化合物等のヒドロシリル化反応制御剤、酸化鉄、酸化セリウムのような耐熱剤、ジメチルシリコーンオイル等の内部離型剤、接着性付与剤、チクソ性付与剤等を本発明の目的を損なわない範囲で配合することは任意とされる。
特に、光学部材に適するには、硬化物が透明であることが必要であり、固体を配合する場合、可視光線を反射・屈折させない程度に微分散させること、あるいはポリマーと屈折率を一致させることが必須である。液体の場合、ポリマーと相溶すること、あるいは非相溶でも硬化時に架橋に取り込まれること、あるいはポリマーと屈折率を合わせることが必須である。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、ニーダー、プラネタリーミキサーなどの通常の混合撹拌器、混練器等を用いて上記各成分を均一に混合することにより調製することができる。
上記(A)〜(D)成分、及び必要によりその他の成分を含有してなる本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、主として(C)成分の架橋剤としてのオルガノハイドロジェンポリシロキサンから由来する、前記した重合度が10以下で珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサン、例えば、重合度が10以下のジオルガノシロキサン・オルガノハイドロジェンシロキサン環状共重合体、特に、下記式(5)
Figure 2009185257
(式中、nは1〜9の整数、mは1〜9の整数(特には1〜3の整数)、かつ、n+mは3〜10の整数である。R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なってもよく、前記R4と同様のものが例示できるが、アルケニル基に代表される脂肪族不飽和基などの架橋反応に関与する官能基を含有しないことが好ましい。)
で示される環状オルガノハイドロジェンポリシロキサン、とりわけ分子中のSiH官能性基の数(即ち、分子中のオルガノハイドロジェンシロキサン単位の繰返し数m)が1〜3個とSiH官能性基濃度が低く、かつ重合度(分子中の珪素原子数)が10以下の低分子環状シロキサンを含むものであるが、この含有量が、組成物全体の質量に対して、特には(A)、(B)、(C)、(D)成分の合計量に対し0.5質量%以下(0〜0.5質量%)、好ましくは0.30質量%以下(0〜0.30質量%)、より好ましくは0.20質量%以下(0〜0.20質量%)に低減されたものである。これは、SiH官能基を有する低分子シロキサンが、従来の無官能性の低分子シロキサンと同様に硬化物中に残存した場合、雰囲気中に揮発して周囲に付着することにより様々な問題を引き起こすだけでなく、更には、SiH官能基を有するため、雰囲気中に揮発し、一旦周辺の物質に付着したSiH官能基低分子シロキサンは、溶剤で拭き取る等の手段では容易に取り除くことも困難であるという問題を回避するために必須とされるものである。
この場合、(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、上記重合度が10以下で珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を一分子中に1個以上(特には1〜3個)含有する低分子オルガノポリシロキサン、特には、環状の低分子オルガノポリシロキサン、とりわけ上記式(5)のオルガノハイドロジェンシロキサン・ジオルガノシロキサン環状共重合体の含有量が、できるだけ少ないことが好ましいが、この低分子オルガノポリシロキサンの(C)成分中における含有量は、組成物全体に対し、特には(A)、(B)、(C)、(D)成分の合計量に対し0.5質量%以下を達成し得る含有量である限り許容される。しかし、上記のSiH基含有低分子オルガノポリシロキサンの含有量は、(C)成分中に10.0質量%以下(0〜10.0質量%)、好ましくは5.0質量%以下(0〜5.0質量%)、より好ましくは3.0質量%以下(0〜3.0質量%)、更に好ましくは2.0質量%以下(0〜2.0質量%)であることが望ましい。
これらSiH基含有低分子環状シロキサンのうち、一部あるいは大半の付加反応性の高い架橋剤はゴムの架橋反応により硬化物内のシロキサンマトリックス中に組み込まれるが、特に、分子中のSiH官能性基の数(特には、R2HSiO2/2単位等で示される2官能性シロキサン単位中のSiH基など、分子鎖途中(非末端)の珪素原子に結合した水素原子としての比較的付加反応性が低いSiH基の数)が1〜3個とSiH官能性基濃度が低く、また、分子中にR2 2SiO2/2単位等のジオルガノシロキサン単位を1個以上有し、かつ重合度(分子中の珪素原子数)が10以下の低分子環状シロキサンは、付加反応性が低いため、未反応のSiH官能基を持つ低分子シロキサンとして、そのままフリーの状態で硬化物内に残存してしまう。これが保管時や使用時に雰囲気中に揮発して周辺部品等に付着すると、接点障害・接着不良・表面の疎水化・外観変化など多大な問題を引き起こしてしまう。特にSiH基含有低分子環状シロキサンが(C)成分中に10.0質量%よりも多く残存すると、硬化後でも多量に残存してしまう場合があるため、悪影響が大きい。
これらSiH基含有の低分子シロキサンを除去する方法は、いかなる方法でもよいが、従来の無官能性の低分子シロキサンを除去する際に適用されたような高温でかつ長時間の加熱処理により溜去する方法は、SiH官能基の反応性が高いため好ましくはない。低分子シロキサンを除去する際の温度としては、好ましくは210℃以下、より好ましくは200℃以下である。210℃を超える温度の場合、薄膜蒸留器のようなオイルが長時間高温に曝されない装置を使用する必要がある。また、210℃以下の温度の場合は、装置内の撹拌を十分に行うだけでなく、不活性ガスの強制吹き込み(バブリング)のように、低分子シロキサンの揮発を促進する方法が好ましい。
低分子シロキサンを揮発させる方法は、減圧下で高温撹拌により系外に揮発させる方法が一般的である。この場合、1,000〜1Paの減圧下、150〜210℃の温度で10分〜10時間で揮発させることが好ましい。
なお、シリコーンゴム組成物全体中の無官能性低分子シロキサン及びSiH官能性低分子シロキサンの合計含有量は、1質量%以下(0〜1質量%)、特に0.8質量%以下(0〜0.8質量%)とすることが好ましい。
本発明において、これら低分子シロキサン含有量の測定方法は、サンプルびん中に採取した試料1gにアセトン10ccを添加して室温(25℃)で24時間放置した後、該アセトン中に抽出された低分子シロキサンをガスクロマトグラフ分析(FID検出器)により測定する。なお、この場合、無官能性低分子シロキサン成分とSiH官能性低分子シロキサン成分の判別はGC−MS及びSi29−NMRにより同定、判別することができる。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化条件としては、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物と同様でよく、例えば常温でも十分硬化するが、必要に応じて加熱してもよく、この場合、80〜250℃、特に120〜220℃で3秒〜10分間、特に5秒〜3分間加熱することにより硬化することができる。
本発明のシリコーンゴム組成物を硬化して得られるシリコーンゴム硬化物に関しても、硬化前の組成物と同様に、硬化物全体に対して前記SiH基含有低分子シロキサンが0.2質量%以下(0〜0.2質量%)、好ましくは0.1質量%以下(0〜0.1質量%)、より好ましくは0.08質量%以下(0〜0.08質量%)、前記無官能性低分子シロキサンとSiH基含有低分子シロキサンの合計が1質量%以下(0〜1質量%)、好ましくは0.5質量%以下(0〜0.5質量%)、特に0.2質量%以下(0〜0.2質量%)のものが得られる。
このようにして得られた付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物は、低分子シロキサン、特に反応性基を有する低分子シロキサン成分量が特定量以下であるために、ゴム硬化物からの低分子シロキサンの揮発が少なく、低分子シロキサンが周囲に付着することによるくもりや濁りの発生、接点障害の原因、接着阻害、表面の疎水化などの問題解決がはかれるものである。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、上記硬化により、透明な硬化物、特に10mm厚さの硬化物を、例えば、スガ試験機(株)製の全光線透過率・濁度測定装置(ヘーズメーター)等により測定した全光線透過率が90%以上(即ち90〜100%)、特に92%以上(92〜100%)の透明硬化物を形成することができる。このため、光学部材、特に光学レンズ、プリズム、導光シート等の用途に有効に用いられる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記の例において、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン(ベースポリマー)中の無官能性低分子シロキサンの含有量及び架橋剤中のSiH官能性低分子シロキサンの含有量は、GC−MS分析及びSi29−NMRにより同定、分析したものであり、組成物全体中及びシリコーンゴム硬化物中の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量は、前記した低分子シロキサン含有量の測定方法に従って、アセトン抽出後にGC−MS分析及びSi29−NMRにより同定、分析したものである。
[参考例]
下記のビニル基含有オルガノポリシロキサン((A)成分)中の低分子シロキサン、樹脂質共重合体((B)成分)及びオルガノハイドロジェンポリシロキサン((C)成分)中の低分子シロキサンは、以下のようにして低減した。
(A)成分のビニル基含有オルガノポリシロキサン及び(B)成分の樹脂質共重合体中の低分子シロキサン(無官能性低分子シロキサン)は、約100Paの減圧下で試料を撹拌下に200℃で6時間加熱して低分子シロキサン成分を除去した後、更に窒素ガスを試料中に吹き込んで(バブリングして)、4時間除去操作を行った後、最後に50Pa以下の減圧下に250℃で2時間加熱除去操作を行って、低分子シロキサン成分を低減した。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン中の低分子シロキサン(主としてSiH基含有低分子シロキサンと無官能性低分子シロキサンとを含む)は、約100Paの減圧下で試料を撹拌下に180℃で6時間加熱して低分子シロキサン成分を除去した後、更に、窒素ガスを試料中に吹き込んで(バブリングして)、4時間除去操作を行った。更に、20Pa以下の減圧状態で200℃に昇温した熱盤上を100μm以下の薄膜状で試料(オイル状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン)を流し、低分子シロキサン成分を低減した。
[実施例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が500のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサン(即ち、無官能性低分子シロキサン。以下同じ)の含有量=0.08質量%]50質量部、室温で固体の(CH33SiO1/2単位、CH2=CH(CH32SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.10質量%、((CH33SiO1/2単位+CH2=CH(CH32SiO1/2単位)/SiO2単位=0.8(モル比)、ビニル基含有量=0.0005mol/g]15質量部を室温で30分混合後、150℃に昇温して3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース65質量部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が250のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.03質量%]35質量部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として下記式
Figure 2009185257
で示される両末端及び側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=7.8質量%]を2.9質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=1.5]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、0.23質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.16質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.15質量%、直鎖状構造のものが0.01質量%)、官能基を有しないものは0.07質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×24時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.08質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.02質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが約0.01質量%で、直鎖状構造のものは0.001質量%未満)、官能基を有しないものが0.06質量%であった。
また、このゴムシートより、JIS−K6249に基づき、硬さ、引張り強度、切断時伸び、及び同硬化条件により得た10mmシートより硬化物の全光線透過率・濁度(ヘイズ値)[ヘーズメーター(スガ試験機株式会社)]を測定した結果を表1に示した。
同じくこのゴムシート(2mm)より、50mm×50mmの試験片を切り出し、約25mm×50mm×5mmのガラス板(全光線透過率・濁度測定)と共に500ccの金属缶に入れ、200℃のオーブンに2時間放置した。取り出したガラス板の表面をトルエンで拭き取った後、全光線透過率・濁度を測定した。更に1ヶ月、室温で放置した後の全光線透過率・濁度を測定した結果を表1に示した。
[実施例2]
両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を有する重合度が420のジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量:0.00022mol/g)65質量部、トルエンで溶解された室温で固体の(CH33SiO1/2単位、CH2=CH(CH32SiO1/2単位、SiO2単位及び(CH32SiO単位からなる樹脂質共重合体[((CH33SiO1/2単位+CH2=CH(CH32SiO1/2単位)/SiO2単位=1.0(モル比)、(CH32SiO単位含有率20質量%、ビニル基含有量=0.0008mol/g]25質量部(樹脂分質量)を室温で30分混合後、100℃に昇温して減圧下2時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベース[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.05質量%]を得た。
このシリコーンゴムベース90質量部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が180のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.08質量%]10質量部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として下記式
Figure 2009185257
で示される側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=1.9質量%]を7.5質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=2.0]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、0.20質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.14質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.14質量%、直鎖状構造のものが0.001質量%未満)、官能基を有しないものは0.06質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.10質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.05質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが約0.05質量%、直鎖状構造のものは0.001質量%未満)、官能基を有しないものが0.05質量%であった。
このゴムシートより、実施例1と同様に硬さ、引張り強度、切断時伸び、全光線透過率、濁度を測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に、ゴムシートと共に金属缶に入れたガラス板の全光線透過率、濁度の変化を表1に示した。
[実施例3]
ジメチルシロキサン単位99.50モル%、メチルビニルシロキサン単位0.50モル%からなり、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された平均重合度が約8000である生ゴム状オルガノポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.49質量%]45質量部に、室温で固体の(CH33SiO1/2単位、SiO2単位、CH2=CH(CH3)SiO単位及び(CH32SiO単位からなる樹脂質共重合体[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.30質量%、(CH33SiO1/2単位/SiO2単位=0.9(モル比)、CH2=CH(CH3)SiO単位+(CH32SiO単位の含有率15質量%、ビニル基含有量=0.001mol/g]15質量部(樹脂分質量)を加圧ニーダーにて配合し、150℃で2時間撹拌を続け、ゴムコンパウンドを調製した。
このゴムコンパウンド60質量部に、ジメチルシロキサン単位98.80モル%、メチルビニルシロキサン単位1.20モル%からなり、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された平均重合度が約8000である生ゴム状オルガノポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.46質量%]40質量部、架橋剤として下記式
Figure 2009185257
で示される側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=1.5質量%]を9.7質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=2.5]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、2本ロールで15分ロール練を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、0.57質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.14質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.14質量%、直鎖状構造のものが0.001質量%未満)、官能基を有しないものは0.43質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.47質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.06質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが約0.06質量%、直鎖状構造のものは0.001質量%未満)、官能基を有しないものが0.41質量%であった。
このゴムシートより、実施例1と同様に硬さ、引張り強度、切断時伸び、全光線透過率、濁度を測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に、ゴムシートと共に金属缶に入れたガラス板の全光線透過率、濁度の変化を表1に示した。
[比較例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が500のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサン(即ち、無官能性低分子シロキサン。以下同じ)の含有量=0.52質量%]50質量部、室温で固体の(CH33SiO1/2単位、CH2=CH(CH32SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.68質量%、((CH33SiO1/2単位+CH2=CH(CH32SiO1/2単位)/SiO2単位=0.8(モル比)、ビニル基含有量=0.0005mol/g]15質量部を室温で30分混合後、150℃に昇温して3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100質量部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が250のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.48質量%]35質量部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として下記式
Figure 2009185257
で示される両末端及び側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサンと下記式
Figure 2009185257
で示されるジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン環状共重合体との混合物[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=62.0質量%]を2.6質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=1.5]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、2.13質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは1.61質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが1.29質量%、直鎖状構造のものが0.32質量%)、官能基を有しないものは0.52質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.67質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.18質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.16質量%、直鎖状構造のものが0.02質量%)、官能性基を有しないものが0.49質量%であった。
このゴムシートより、実施例1と同様に硬さ、引張り強度、切断時伸び、全光線透過率、濁度を測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に、ゴムシートと共に金属缶に入れたガラス板の全光線透過率、濁度の変化を表1に示した。
[比較例2]
両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を有する重合度が420のジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量:0.00022mol/g)65質量部、トルエンで溶解された室温で固体の(CH33SiO1/2単位、CH2=CH(CH32SiO1/2単位、SiO2単位及び(CH32SiO単位からなる樹脂質共重合体[((CH33SiO1/2単位+CH2=CH(CH32SiO1/2単位)/SiO2単位=1.0(モル比)、(CH32SiO単位含有率20質量%、ビニル基含有量=0.0008mol/g]25質量部(樹脂分質量)を室温で30分混合後、100℃に昇温して減圧下30分撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベース[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.36質量%]を得た。
このシリコーンゴムベース90質量部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が180のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.52質量%]10質量部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として下記式
Figure 2009185257
で示される側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=6.7質量%]を15.9質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=2.0]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、1.31質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.92質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.78質量%、直鎖状構造のものが0.14質量%)、官能基を有しないものは0.39質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.53質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.16質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.13質量%、直鎖状構造のものが0.03質量%)、官能基を有しないものが0.37質量%であった。
このゴムシートより、実施例1と同様に硬さ、引張り強度、切断時伸び、全光線透過率、濁度を測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に、ゴムシートと共に金属缶に入れたガラス板の全光線透過率、濁度の変化を表1に示した。
[比較例3]
ジメチルシロキサン単位99.50モル%、メチルビニルシロキサン単位0.50モル%からなり、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された平均重合度が約8000である生ゴム状オルガノポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.95質量%]45質量部に、室温で固体の(CH33SiO1/2単位、SiO2単位、CH2=CH(CH3)SiO単位及び(CH32SiO単位からなる樹脂質共重合体[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.35質量%、(CH33SiO1/2単位/SiO2単位=0.9(モル比)、CH2=CH(CH3)SiO単位+(CH32SiO単位の含有率15質量%、ビニル基含有量=0.003mol/g]15質量部(樹脂分質量)を加圧ニーダーにて配合し、150℃で2時間撹拌を続け、ゴムコンパウンドを調製した。
このゴムコンパウンド100質量部に、ジメチルシロキサン単位98.80モル%、メチルビニルシロキサン単位1.20モル%からなり、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された平均重合度が約8000である生ゴム状オルガノポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=1.08質量%]40質量部、架橋剤として下記式
Figure 2009185257
で示される側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=5.1質量%]を15.1質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=3.2]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、2本ロールで15分ロール練を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、1.85質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.66質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.51質量%、直鎖状構造のものが0.15質量%)、官能基を有しないものは0.98質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、1.08質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.13質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.09質量%、直鎖状構造のものが0.04質量%)、官能基を有しないものが0.95質量%であった。
このゴムシートより、実施例1と同様に硬さ、引張り強度、切断時伸び、全光線透過率、濁度を測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に、ゴムシートと共に金属缶に入れたガラス板の全光線透過率、濁度の変化を表1に示した。
Figure 2009185257
表1の結果から明らかなように、シリコーンゴム組成物を硬化させたシリコーンゴムシートを密封状態で保存した場合、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上(特には1〜3個)含有する低分子シロキサン成分を特定量以下とした組成物を用いた実施例は、周辺部材(ガラス板)に付着した低分子シロキサンを溶剤にて容易に拭き取ることができたのに対し、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有する低分子シロキサン成分を特定量より多く含有した組成物を用いた比較例は、周辺部材(ガラス板)にSiH官能基含有低分子シロキサンが付着し、溶剤でも容易に拭き取ることが困難で、透明部材への悪影響が甚大であることがわかった。

Claims (15)

  1. (A)一分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
    (B)R3SiO1/2単位(式中、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5である樹脂質共重合体: 1〜100質量部、
    (C)珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を一分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.3〜20質量部、
    (D)付加反応触媒: 触媒量
    を含有してなり、かつ、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が組成物全体に対し0.5質量%以下であり、透明硬化物を与えることを特徴とする付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  2. (A)及び(B)成分中の珪素原子結合アルケニル基に対する(C)成分中のSiH官能基のモル比がSiH/アルケニル基=0.6〜3.0の範囲であることを特徴とする請求項1記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  3. 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンが、オルガノハイドロジェンシロキサン・ジオルガノシロキサン環状共重合体である請求項1又は2記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  4. 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンが、下記式(5)で示される環状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである請求項3記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
    Figure 2009185257
    (式中、nは1〜9の整数、mは1〜9の整数、かつ、n+mは3〜10の整数である。R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なってもよい。)
  5. 式(5)において、nが1〜9の整数、mが1〜3の整数であり、かつ、n+mが3〜10の整数である請求項4記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  6. 重合度が10以下でSiH官能基を有しないオルガノポリシロキサンの含有量が(A)及び(B)成分中0.5質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  7. 重合度が10以下でSiH官能基を有しないオルガノポリシロキサンが、下記式(2)で示される環状オルガノポリシロキサンである請求項6記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
    Figure 2009185257
    (式中、xは3〜10の整数であり、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なってもよい。)
  8. (C)成分が、重合度が11以上の、直鎖状、環状、分岐状又は三次元網状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  9. (C)成分が、下記式(4)で示される直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである請求項8記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
    Figure 2009185257
    (式中、yは1〜98の整数、zは2〜50の整数、かつ、y+zは9〜100の整数である。R2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なってもよい。R3はR2又は水素原子である。)
  10. (C)成分の分子中の全炭素原子数に対する珪素原子に結合する全水素原子数が、モル比で、0.05<[水素原子]/[炭素原子]<0.7である請求項1〜9のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  11. 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が(C)成分中10.0質量%以下である請求項1〜10のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなる透明なシリコーンゴム硬化物。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなる透明な光学部材用シリコーンゴム硬化物。
  14. 請求項1〜11のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなる、硬化物の10mm厚さでの全光線透過率が90%以上である透明なシリコーンゴム硬化物。
  15. 硬化物中における、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が0.2質量%以下である請求項12〜14のいずれか1項記載のシリコーンゴム硬化物。
JP2008029247A 2008-02-08 2008-02-08 付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物 Active JP4947310B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008029247A JP4947310B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008029247A JP4947310B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009185257A true JP2009185257A (ja) 2009-08-20
JP4947310B2 JP4947310B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=41068812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008029247A Active JP4947310B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4947310B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015108147A (ja) * 2011-03-31 2015-06-11 信越化学工業株式会社 防水施工方法
JP2016155967A (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 信越化学工業株式会社 付加硬化性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置用ダイアタッチ材
JP2018131482A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 信越化学工業株式会社 付加硬化型液状シリコーンゴム組成物
WO2019240122A1 (ja) 2018-06-12 2019-12-19 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 シリコーン硬化物の製造方法、シリコーン硬化物および光学用部材
WO2019240124A1 (ja) 2018-06-12 2019-12-19 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 成形用ポリオルガノシロキサン組成物、光学用部材、および成形方法
WO2020138401A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社朝日ラバー 低分子シロキサン含有率を低減させた光学部材及びその製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02229860A (ja) * 1988-12-23 1990-09-12 Bayer Ag 光学的に透明なシリコーン組成物
JPH05209127A (ja) * 1991-04-17 1993-08-20 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd 硬化性オルガノポリシロキサンゲル組成物
JPH0637213A (ja) * 1992-07-16 1994-02-10 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd 半導体素子被覆剤および半導体装置
JP2004182758A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Shin Etsu Chem Co Ltd 難燃性シリコーン組成物
JP2005042099A (ja) * 2003-07-09 2005-02-17 Shin Etsu Chem Co Ltd シリコーンゴム組成物並びに発光半導体被覆保護材及び発光半導体装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02229860A (ja) * 1988-12-23 1990-09-12 Bayer Ag 光学的に透明なシリコーン組成物
JPH05209127A (ja) * 1991-04-17 1993-08-20 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd 硬化性オルガノポリシロキサンゲル組成物
JPH0637213A (ja) * 1992-07-16 1994-02-10 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd 半導体素子被覆剤および半導体装置
JP2004182758A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Shin Etsu Chem Co Ltd 難燃性シリコーン組成物
JP2005042099A (ja) * 2003-07-09 2005-02-17 Shin Etsu Chem Co Ltd シリコーンゴム組成物並びに発光半導体被覆保護材及び発光半導体装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015108147A (ja) * 2011-03-31 2015-06-11 信越化学工業株式会社 防水施工方法
JP2016155967A (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 信越化学工業株式会社 付加硬化性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置用ダイアタッチ材
KR20160104559A (ko) * 2015-02-26 2016-09-05 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 부가 경화성 실리콘 수지 조성물 및 광반도체 장치용 다이 어태치재
KR102511923B1 (ko) * 2015-02-26 2023-03-22 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 부가 경화성 실리콘 수지 조성물 및 광반도체 장치용 다이 어태치재
JP2018131482A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 信越化学工業株式会社 付加硬化型液状シリコーンゴム組成物
WO2019240122A1 (ja) 2018-06-12 2019-12-19 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 シリコーン硬化物の製造方法、シリコーン硬化物および光学用部材
WO2019240124A1 (ja) 2018-06-12 2019-12-19 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 成形用ポリオルガノシロキサン組成物、光学用部材、および成形方法
KR20210018999A (ko) 2018-06-12 2021-02-19 모멘티브 파포만스 마테리아루즈 쟈판 고도가이샤 실리콘 경화물의 제조 방법, 실리콘 경화물 및 광학용 부재
KR20210019001A (ko) 2018-06-12 2021-02-19 모멘티브 파포만스 마테리아루즈 쟈판 고도가이샤 성형용 폴리오르가노실록산 조성물, 광학용 부재, 및 성형 방법
WO2020138401A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社朝日ラバー 低分子シロキサン含有率を低減させた光学部材及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4947310B2 (ja) 2012-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4957898B2 (ja) 付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物
JP5972511B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物
EP2845880B1 (en) Addition curable liquid silicone rubber composition and silicone rubber cured article
JP3912525B2 (ja) 付加硬化型シリコーンゴム組成物及び粘着ゴムシート
US20120029151A1 (en) Curable polyorganosiloxane composition
JP4947309B2 (ja) オイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物
KR102561854B1 (ko) 경화성 실리콘 조성물, 그의 경화물 및 광학 디스플레이
US10851242B2 (en) Addition-curable silicone rubber composition and silicone rubber
JP2006335857A (ja) 透明な硬化物を与えるポリオルガノシロキサン組成物
JP4947310B2 (ja) 付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物
JP4455218B2 (ja) 自己接着性付加反応硬化型シリコーン組成物
JPS6330562A (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物
US10316148B2 (en) Organopolysiloxane, production method thereof, and curable silicone composition
JP6468115B2 (ja) 付加硬化性シリコーンゴム組成物及び硬化物
US8674037B2 (en) Silicon-containing polymer, method of manufacturing thereof, and curable polymer composition
JP2009091547A (ja) 付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物並びに架橋剤
JP5913537B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法
JP7403281B2 (ja) マイクロ流路を形成するための硬化性シリコーン組成物及びその硬化物、並びにマイクロ流路デバイス及びその製造方法
JP6657340B2 (ja) 硬化性シリコーン樹脂組成物
KR102664559B1 (ko) 부가 경화형 실리콘 고무 조성물 및 실리콘 고무

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120221

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4947310

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150