JP2009184301A - 画像記録装置、その装置によるインク温度調整方法及びプログラム - Google Patents

画像記録装置、その装置によるインク温度調整方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】劣化を生じさせることなくインクの温度調整を可能とする画像記録装置、その装置によるインク温度調整方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】画像記録部6は、複数のノズルより形成される少なくとも1つのノズル列8を有する。第2のインク温度検出部9は、このノズルに連通するインク室内に貯えられるインクの温度を検出する。インク経路14は、インクを貯留する第1の貯留部11及び第2の貯留部12と画像記録部6との間でインクを循環させる。温度調整部16は、インク経路14中に配設されインクの温度を加温して調整する。循環器15は、インク経路14中に配設されインクをインク経路14中で循環させる。制御部17は、インク循環制御部19に基づいて、温度調整部16に対するインクの調整温度の制御と循環器15に対するインクの循環流量の制御とを、第2のインク温度検出部9が検出するインクの温度に基づいて行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像記録技術に関し、特にインク循環系を有する画像記録装置におけるインク温度調整によるインク劣化の防止技術に関する。
インクジェット方式の画像記録装置は、コンピュータやワークステーション、ファクシミリ、複写機などの出力装置の記録方式として、多く用いられている。その記録方式は、記録ヘッドに形成された複数のインク吐出口であるノズルから、記録データに基づいてインクを吐出し、そのインクの液滴を記録媒体に付着させて記録処理を行う。
このインクジェット方式の画像記録装置に使用されるインクは、そのインクの温度より粘度が変化する。一般に、このインク粘度は、インク温度が高いほど低くなり、インク温度が低いほど高くなる傾向がある。
このようなインク粘度の変化は、記録処理時においてノズルから吐出されるインクの吐出量を変化させるため、記録媒体に記録されるインク滴のドット径を変化させてしまう。このドット径変化は、インクの粘度変化が小さい場合には殆ど問題にならないが、インクの粘度変化が大きい場合には、ドット径の変化により生じる濃度ムラや色差が、記録媒体に記録された画像上で目立つようになる。
また、インクジェット方式の画像記録装置は、所定の温度範囲(仕様として定められている使用範囲)から外れた状態のインクを記録ヘッドのノズルから吐出させると、その吐出が安定しない。ここで、インクを所定の温度範囲よりも高くしてしまうと、インクに物性変化を生じさせてしまうこともあり、好ましくない。一方、所定の温度範囲に満たないインクをノズルから吐出させた場合には、主なインク滴の他に、サテライト(意図しない小さなインク滴)やインクミスト(インクが噴霧状に吐出される状態)などを発生させてしまうことがある。このようなサテライトやインクミストは、画像記録装置内部や記録媒体を汚してしまう虞がある。
このように、インクジェット方式の画像記録装置では、インク温度を所定の温度範囲に保つ必要があるため、一般に記録ヘッドに供給するインクを所定の温度まで上昇させた上で、記録処理を行っている。
インク温度を所定の温度に設定する技術に関しては、例えば特許文献1に開示されている技術が知られている。
この特許文献1に開示されているインクジェットプリンタは、インクタンクに蓄えられているインクを、送りポンプで、インク供給チューブ及び加熱手段を介して印字ヘッド(記録へッド)へ供給する。そして、印字ヘッドを通過したインクを、戻しポンプで、インク戻しチューブを介して再びインクタンクへ戻すことでインクを循環させている。
この特許文献1のインクジェットプリンタには、インク経路を切り替えるための切り替え弁が印字ヘッド上流側に設けられており、この切り替え弁を切り替え制御すると、第1のインク経路と第2のインク経路とのどちらかへの切り替えが行われる。ここで、第1のインク経路は、インクタンクから、送りポンプ及び加熱手段を介して、再びインクタンクへとインクを循環させるインク経路である。また、第2のインク経路は、インクタンクから、送りポンプ、加熱手段、印字ヘッド、及び戻しポンプを介して、再びインクタンクへとインクを循環させるインク経路である。
この特許文献1のインクジェットプリンタでは、印字動作(記録処理)の中断時には、インク経路を第2のインク経路から第1のインク経路に切り替えることで、印字ヘッドにインクを供給しない場合でも、加熱手段でインクを所定の温度に保つようにしている。特許文献1のインクジェットプリンタでは、このようにして印字動作の中断時にもインクを所定の温度に保つことで、その後の印字動作再開時における印字品質を確保している。
特開平11−91125号公報
しかしながら、特許文献1のようなインクの加温方法では、例えばインク温度が極低温であったために急速加温を必要とする場合にヒータの発熱量を単純に高めると、ヒータとの界面付近のインクだけが高温にさらされることとなる。つまり、このような急速加温を行うと、インクを劣化させてしまうことがある。ここで、このインク劣化を回避するためにヒータの発熱量を抑制すれば、インク温度を所定の温度範囲内にまで上昇させるまでの所要時間が長くなってしまう。
そこで本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、劣化を生じさせることなくインクの温度調整を可能とする画像記録装置、その装置によるインク温度調整方法及びプログラムの提供を目的とする。
前述した目的を達成するために、本発明の態様のひとつである画像記録装置は、複数のノズルより形成される少なくとも1つのノズル列を有すると共に、複数のノズルに連通するインク室内に貯えられるインクの温度の検出がなされる少なくとも1つの記録ユニットと、インクを貯留する貯留部と、記録ユニットと貯留部との間でインクを循環させるためのインク流路と、インク流路中に配設されインクの温度を加温して調整する温度調整部と、インク流路中に配設されインクを当該インク流路中で循環させる循環部と、を有する画像記録装置において、温度調整部に対するインクの調整温度の制御と循環部に対するインクの循環流量の制御とを、記録ユニットにおいて検出されるインクの温度に基づいて行うインク循環制御部を少なくとも備える、ことを特徴とする。
また、本発明の別の態様のひとつであるインク温度調整方法は、複数のノズルより形成される少なくとも1つのノズル列を有すると共に、複数のノズルに連通するインク室内に貯えられるインクの温度の検出がなされる少なくとも1つの記録ユニットと、インクを貯留する貯留部と、記録ユニットと貯留部との間でインクを循環させるためのインク流路と、インク流路中に配設されインクの温度を加温して調整する温度調整部と、インク流路中に配設されインクを当該インク流路中で循環させる循環部と、を有する画像記録装置によるインク温度調整方法であって、温度調整部に対するインクの調整温度の制御と循環部に対するインクの循環流量の制御とを、記録ユニットにおいて検出されるインクの温度に基づいて行う、ことを特徴とする。
また、本発明の更なる別の態様のひとつであるプログラムは、複数のノズルより形成される少なくとも1つのノズル列を有すると共に、複数のノズルに連通するインク室内に貯えられるインクの温度の検出がなされる少なくとも1つの記録ユニットと、インクを貯留する貯留部と、記録ユニットと貯留部との間でインクを循環させるためのインク流路と、インク流路中に配設されインクの温度を加温して調整する温度調整部と、インク流路中に配設されインクを当該インク流路中で循環させる循環部と、を有する画像記録装置におけるインク温度調整の制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって、記録ユニットにおいて検出されるインクの温度を取得する記録ユニットインク温度取得処理と、温度調整部に対するインクの調整温度の制御と循環部に対するインクの循環流量の制御とを、記録ユニットインク温度取得処理により取得した温度に基づいて行う制御処理と、を演算処理装置に行わせる、ことを特徴とする。
本発明によれば、劣化を生じさせることなくインクの温度調整を可能とする画像記録装置、その装置によるインク温度調整方法及びプログラムを提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る画像記録装置を概念的なブロック構成で示している。
画像記録装置1は、記録媒体搬送部2と、画像記録部6と、インク循環部10と、制御部17と、を少なくとも備えている。
記録媒体搬送部2は、搬送部材3、搬送駆動部4、及び搬送情報生成部5を有している。ここで、搬送部材3は、記録媒体を載置搬送する部材、搬送駆動部4は、制御部17の駆動指示により搬送部材3を駆動する。また、搬送情報生成部5は、搬送される記録媒体の搬送距離情報(移動距離情報)を生成する。この搬送距離情報に基づいて、画像記録部6のノズル列8によるインク吐出のタイミングが決定される。
画像記録部6は、インクを吐出して記録媒体上に記録処理(画像記録)を行うものであり、ノズル列駆動部7と、少なくとも1つのノズル列8と、第2のインク温度検出部9とを有している。
ノズル列8は、例えば記録処理のためのインクを吐出する複数のノズルより形成されている。また、ノズル列駆動部7は、ノズル列8の複数のノズルをそれぞれ駆動するものである。ここで、ノズル列8は、例えばピエゾ素子を各ノズル内に設けた構成とし、ノズル列駆動部7により駆動されて各ノズルに連通するインク室内に容積変化(インク室の膨張・圧縮)が生じると、ノズル列8はインク吐出を行う。
第2のインク温度検出部9は、ノズル列8の各ノズルに連通するインク室内に貯えられるインクの温度を検出する。
インク循環部10は、インク経路14と、第1の貯留部11と、第2の貯留部12と、循環器15と、温度調整部16と、第1のインク温度検出部13とを少なくとも有している。
第1の貯留部11及び第2の貯留部12は、どちらもインクを貯留する。また、インク経路14は、画像記録部6と第1の貯留部11及び第2の貯留部12との間でインクを循環させる流路を有する。
循環器15及び温度調整部16は、どちらもインク経路14中に配設される。温度調整部16は、インクを加温してその温度調整を行う。循環器15は、インクをインク経路14中で循環させる。
なお、このインク循環部10の構成の詳細については後述する。
制御部17は、特には図示していないが、制御機能及び演算機能を有するMPU(Micro Processor Unit:演算処理装置)等による処理回路と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリ等からなる記憶部18と、本実施形態に係わるインク循環制御部19と、を備えて構成される。
制御部17は、MPUが制御プログラムを不揮発性メモリから読み出して実行することにより、画像記録装置1の各構成要素の制御を行う。このとき、制御部17は、インク循環制御部19としても機能する。
インク循環制御部19は、温度調整部16に対するインクの調整温度の制御と、循環器15に対するインクの循環流量の制御とを、第2のインク温度検出部9において検出されるインクの温度に基づいて行うものである。このインク循環制御部19による制御動作の詳細は後述する。
なお、MPUに制御プログラムを実行させることで制御部17をインク循環制御部19として機能させる代わりに、MPUによって制御される信号処理回路(ハードウェア)としてインク循環制御部19を構成して制御部17に備えるようにしてもよい。
記憶部18には、所定の記憶領域に、画像記録装置1の制御処理をMPUに行わせるための制御プログラム、又は記録処理のための記録データや、インク界面部の熱伝導量を制御するためのパラメータ値を予め記憶させておく。このパラメータ値としては、具体的には、例えば、インク循環部10に対するインクの循環流量の制御のためのパラメータである循環器15の駆動出力パタメータや、温度調整部16に対するインクの調整温度の制御のためのパラメータである温度調整部16の放熱出力パラメータが少なくとも含まれている。また、後述する第1の大気開放弁11c及び第2の大気開放弁12bの開閉状態の制御のためのパラメータにおける開閉制御パラメータについても、このパラメータ値に含まれる。
次に図2について説明する。図2は、本実施形態に係る画像記録装置1のインク循環部10の構成を模式的に示す図である。
インク循環部10内に設けられているインク経路14(14a乃至14j)は、例えば弾力性を有する合成樹脂により形成されている。
第1の貯留部11は、インク循環部10に充填されている全てのインク22を回収し収容可能な容量を有している。この第1の貯留部11は、第1のタンク11aと、負圧生成部11bと、第1の大気開放弁11cとで構成されている。
不図示のインクカートリッジからインク補給系21を経由してインク循環部10へと送られてきたインク22は、第1のインク補給経路14a、インク補給弁23、及び第2のインク補給経路14bを経て第1のタンク11aに貯留される。この第1のタンク11aは、例えば負圧タンクで構成されている。
負圧生成部11bは、第1のタンク11a内に負圧を発生させるためのものであり、負圧生成部経路14hにより第1のタンク11aの上部に連通されている。
第1の大気開放弁11cは、インク22の循環停止時に第1のタンク11aを大気開放するためのものであり、第1の大気開放弁経路14jにより第1のタンク11aの上部に連通されている。
第2の貯留部12は、記録処理が連続した場合においても、ノズル列8にインク22を安定して送液するために十分な容量を有するように構成されている。この第2の貯留部12は、第2のタンク12aと第2の大気開放弁12bとで構成されている。
インク22を貯留する第2のタンク12aは例えば加圧タンクで構成されており、その下部で第3の経路14fを介してノズル列8と連通されている。
第2の大気開放弁12bは、画像記録が可能な状態でのインク22の循環時に第2のタンク12aを大気開放するためのものであり、第2の大気開放弁経路14gにより第2のタンク12の上部に連通されている。
循環器15は、第1のタンク11aから第2のタンク12aへ、インク22を送液するための汲み上げ機構であり、例えば循環用のポンプで構成する。この循環器15は、その出力(単位時間当たりのインク汲み上げ量)を、制御部17内のインク循環制御部19で制御できるように構成されている。
温度調整部16は、温度調整器16aと熱伝導部材16bとで構成される。温度調整器16aは例えばヒータ若しくはペルチェ素子で構成されており、電力を与えることで発熱する。発生させた熱は、熱伝導部材16bを介してインク経路14に伝達されてインク22を加温する。なお、インク循環制御部19は、温度調整器16aへ与える電力量を変化させることにより、インク22への加温量を制御する。
第1のインク温度検出部13は、温度調整部16の出口近傍のインク調整部出口経路14e上に配置されており、温度調整部16により加温された直後のインクの温度を検出する。
次に、画像記録時におけるインク循環部10でのインク循環のための制御動作について説明する。
なお、これより説明するインク循環及びインク温度調整方法については、本実施形態に係る画像記録装置1による制御部17のMPUがインク循環制御部19における制御プログラムを実行した場合と想定する。
記録処理を行うには、第1のタンク11aに収容されているインク22を、第1のタンク11aと、第2のタンク12aと、ノズル列8との間で循環させる必要がある。このために、制御部17は、まず、第1の大気開放弁11cと第2の大気開放弁12bとを制御してこの2つの弁を閉止させる。次に、制御部17は、負圧生成部11bを制御して第1のタンク11a内に負圧を生成させると共に、循環器15を制御して駆動させる。これにより、第1のタンク11aに収容されているインク22は、第1の経路14cと、循環器15と、第2の経路14dを介し、更に温度調整部16を経由して、第2のタンク12aへと送液される。このとき、第1の大気開放弁11c及び第2の大気開放弁12bは閉止されているので、ノズル列8に対するインク22の圧力は、循環器15の出力に関わらず一定に保たれる。
第2のタンク12aに送液されたインク22は、その後、第1のタンク11aに対する第2のタンク12a及びノズル列8の高低差と、負圧生成部11bが第1のタンク11aに生成した負圧とにより、第3の経路14f、ノズル列8、及び第4の経路14iを介して第1のタンク11aへと戻る。以上のインク流路を経ることで、インク22はインク循環部10内を循環する。
なお、インク循環部10のインク22の総量は、ノズル列8からの吐出によって減少するが、この減少分は、インク補給系21から、インク補給弁23を経由して、第1のタンク11aへ、必要に応じて供給される。
次に、本実施形態に係る画像記録装置1によるインク温度調整方法について説明する。
記録処理を開始する際に、例えばインク22の温度が適切な記録処理を行うための温度範囲の下限よりも低い温度である場合には、短時間でインク22を記録処理可能な温度にするために、インク22を通常の加温よりも急速に加温する必要がある。この急速加温は、次のような手順で行われる。
まず、制御部17は、インク循環制御部19に基づき、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度を判定する。
ここで、制御部17は、インク循環制御部19に基づき、急速加温が必要との判定を下すと、まず第1の大気開放弁11cと第2の大気開放弁12bとを閉じる制御を行う。次に、制御部17は、インク循環制御部19に基づき、負圧生成部11bを駆動制御して第1のタンク11a内に負圧を生成すると共に、循環器15と温度調整器16aとを、記録処理時における標準出力よりも高出力(例えば通常動作時の標準出力を100%としたときの120%の出力)で駆動させる制御を行う。
図3A及び図3Bは、どちらも温度調整部16内でのインク22の流速を模式的に示したものである。ここで、図3Aは、循環器15を通常動作時の標準出力である100%の出力で駆動している場合を示しており、このときのインク22の温度調整部16内での流速を矢印22aで表現している。また、図3Bは、急速加温のため循環器15を通常動作時の標準出力に対し120%の出力で駆動している場合を示しており、このときのインク22の温度調整部16内での流速を矢印22bで表現している。つまり、矢印22aと矢印22bとの大きさの大小でインク22の流速の遅速を表現している。
温度調整部16では、インク経路14の外周が温度伝達部材16bで覆われているので、温度調整器16aを発熱させてインク22の加温を行うと、インク経路14の内周部に接しているインク界面22c近傍のインク22から加温される。従って、インク経路14の内周部分と中心部分とでインク22の温度の上昇にむらが生じるため、温度調整器16aの出力を高め過ぎると、インク界面22c近傍のインク22が過度に加温されて劣化が発生する虞がある。
そこで、本実施形態に係る画像記録装置1では、急速加温のために温度調整器16aの出力を上昇させる際には、循環器15の出力も高めるように制御を行う。このような制御を行って、インク22の温度調整部16内での流速を高める(単位時間当たりのインクの循環流量を増やす)ことで、インク界面22c近傍で滞留するインク22が少なくなるので、インク22に対する過度な加温が軽減される。
ここで図4について説明する。図4は、インク循環制御部19に基づいて行われるインク温度調整のための制御のタイムチャートを示している。
まず、制御部17は、インク循環制御部19に基づき、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度が所定の下限温度より低いと判定した場合、その温度が当該下限温度以上のときよりもインク22に対する加温量を高めるように温度調整部16を制御すると共に、その温度が当該下限温度以上のときよりもインク22の循環流量を増やすように循環器15を制御する。
すなわち、制御部17は、図4において、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度Tlowが、適切な記録処理を行うための温度範囲(吐出最適温度域)の下限である温度Tminよりも低いと判定した場合、急速加温制御の開始として、第1の大気開放弁11cと第2の大気開放弁12bとを閉じた上で、温度調整器16aと循環器15とを、記録処理時における標準出力(100%出力)よりも高出力である120%の出力で駆動させる制御を行う。すると、インク22の温度は、図4でグラフ表示されているように、急速に上昇する。なお、この制御動作は前述した通りである。
その後、図4に示されているように、インク22の温度は、前述した下限の温度Tminに達する。すると、制御部17は、記録媒体搬送部2及び画像記録部6を制御して記録処理を開始する。このとき、制御部17は、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度が、この下限温度Tminに達したと判定すると、急速加温制御を終了して通常加温制御を開始する。通常加温制御は以下のように行われる。
まず、制御部17は、インク循環制御部19に基づいて、第1の大気開放弁11cを閉じたままで第2の大気開放弁12bを開く制御を行う。次に、制御部17は、循環器15と温度調整器16aとを、記録処理時における標準出力(100%出力)で駆動させる制御を行う。すると、インク22の温度は、図4でグラフ表示されているように、急速加温制御時よりも緩やかな上昇速度で上昇する。
インク22の通常加温では、温度調整部16によるインク22に対する過度な加温を行わないので、インク経路14の内周部分と中心部分とで生じるインク22の温度の上昇のむらが少ない。従って、インク22の温度調整部16内での流速を高めなくても(単位時間当たりのインクの循環流量を増やさなくても)、インク界面22c近傍で滞留するインク22の、過度な加温による劣化が発生する虞がない。このことから、通常加温制御では、制御部17が循環器15の高出力での駆動を行わせないようにして、消費電力を低減させている。
その後、インク22の温度は、図4に示されるように、適切な記録処理を行うための温度範囲(吐出最適温度域)の上限である温度Tmaxに達する。このとき、制御部17は、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度が、この上限温度Tmaxに達したと判定すると、通常加温制御を終了して加温を停止させる制御を行う。すなわち、制御部17は、第1の大気開放弁11c及び第2の大気開放弁12bの開閉状態を通常加温時のままで維持しながら、温度調整器16aによる加温を停止させる(0%出力とする)制御を行う。なお、このとき、制御部17は、循環器15に対して、記録処理時における標準出力(100%出力)のまま駆動させる制御を継続する。
このようにして、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度が、前述した上限温度Tmaxに達したときに、制御部17が温度調整部16を制御してインク22に対する加温を中止させる。すると、インク22の温度は、図4でグラフ表示されているように、上限温度Tmaxから徐々に下降し、やがて前述した下限温度Tminに達する。
制御部17は、このように温度調整部16がインク22に対する加温を中止した後、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度が下限温度Tminに達したと判定すると、前述した通常加温制御を再度行う。この制御により、温度調整部16によるインク22に対する加温が再開される。
以降、制御部17は、インク22の温度が上限温度Tmaxに達すれば、加温を停止させる制御を行い、インク22の温度が下限温度Tminに達すれば、通常加温制御を再開する。画像記録装置1は、制御部17がこうした制御を繰り返すことで、前述した吐出最適温度域内にインク22の温度を維持しながら、記録処理を行うことができる。
なお、制御部17は、温度調整部16によるインク22に対する加温を中止させる制御を、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度が上限温度Tmaxに達したときに行う代わりに、インク経路14中における温度調整部16の直近に配設されている第1のインク温度検出部13が検出したインク22の温度が上限温度Tmaxに達したときに行うようにしてもよい。
温度調整部16で加温されたインク22は、温度調整部16から第2のインク温度検出部9の配置位置に届くまでに冷めてしまうことが考えられる。このため、第2のインク温度検出部9が検出したインク22の温度が上限温度Tmaxのとき、温度調整部16の出口近傍のインク調整部出口経路14e上のインク22の温度は、上限温度Tmaxを超えている可能性があり、この場合には、インク22の劣化が発生する虞がある。従って、第1のインク温度検出部13で検出されるインク22の温度が上限温度Tmaxに達したときには、第2のインク温度検出部9において検出されるインク22の温度に関わらず、制御部17が温度調整部16を制御してインク22に対する加温を中止させるようにすることで、インク22の劣化をより確実に防止することができるようになる。
ここで図5について説明する。図5は、インク温度調整制御パラメータテーブルの一例を示している。
このインク温度調整制御パラメータテーブル25は、前述したインク循環制御部19に基づく制御部17による3つの制御(通常加温制御、急速加温制御、加温停止の制御)における、各制御対象(循環器15、温度調整器16a、第1の大気開放弁11c、及び第2の大気開放弁12b)に対する制御の内容の一覧を纏めて示している。なお、記憶部18は、例えばこのようなインク温度調整制御パラメータテーブル25において、制御部17が各制御対象に与える各パラメータ値を予め記憶している。
制御部17は、図5に示されるように、通常加温制御時において、循環器15と温度調整器16aとを、記録処理時における標準出力(100%出力)で駆動させる制御を行う。このとき、制御部17は、第1の大気開放弁11cを閉鎖する一方で、第2の大気開放弁12bを開放する制御を行う。
また、制御部17は、急速加温制御時において、温度調整器16aと循環器15とを、記録処理時における標準出力よりも高出力である120%の出力で駆動させる制御を行う。このとき、制御部17は、第1の大気開放弁11c及び第2の大気開放弁12bの両方を閉鎖する制御を行う。
更に、制御部17は、加温停止の制御時において、循環器15を、記録処理時における標準出力(100%出力)で駆動させる一方で、温度調整器16aによる加温を停止させる(0%出力とする)制御を行う。このとき、制御部17は、第1の大気開放弁11cを閉鎖する一方で、第2の大気開放弁12bを開放する制御を行う。
次に、インク循環部10を循環するインク22のインク温度調整動作を実現するために制御部17が行う制御処理について説明する。図6は、この制御処理の処理内容をフローチャートで示したものである。
図6に示した処理は、制御部17のROMに予め記憶させておいた制御プログラムをMPUが読み出して実行することにより実現されるものであり、制御部17は、この制御プログラムをMPUが実行することで、インク循環制御部19として機能する。
制御部17は、図6の処理を開始すると、まず、ステップS1において、第2のインク温度検出部9を監視(若しくは、前述したように、第1のインク温度検出部13を監視)し、検出されたインク22の温度が、前述した吐出最適温度域の上限温度Tmax以上であるか否かを判定する処理を行う。ここで、制御部17は、検出されたインク22の温度が上限温度Tmax以上であると判定した場合(判定結果がYes)、ステップS4に処理を進める。一方、制御部17は、検出されたインク22の温度が上限温度Tmax未満であると判定した場合(判定結果がNo)、ステップS2に処理を進める。
次に、制御部17は、ステップS2において、第2のインク温度検出部9を監視し、検出されたインク22の温度が、前述した吐出最適温度域の下限温度Tmin未満であるか否かを判定する処理を行う。ここで、制御部17は、検出されたインク22の温度が下限温度Tmin未満であると判定した場合(判定結果がYes)、ステップS3に処理を進める。一方、制御部17は、検出されたインク22の温度が下限温度Tmin以上であると判定した場合(判定結果がNo)、ステップS5に処理を進める。
次に、制御部17は、ステップS3において、記憶部18に記憶されているパラメータのうち、急速加温制御のための各パラメータ値(前述した駆動出力パタメータ、放熱出力パラメータ、及び開閉制御パラメータ)を読み出す処理を行い、その後はステップS6へ処理を進める。この処理により読み出されるパラメータ値は、図5における急速加温制御時の状態とするためにインク循環部10の各制御対象(循環器15、温度調整器16a、第1の大気開放弁11c、及び第2の大気開放弁12b)に与えられるものである。
また、制御部17は、ステップS4において、記憶部18に記憶されているパラメータのうち、加温停止制御のための各パラメータ値(前述した駆動出力パタメータ、放熱出力パラメータ、及び開閉制御パラメータ)を読み出す処理を行い、その後はステップS6へ処理を進める。この処理により読み出されるパラメータ値は、図5における加温停止制御時の状態とするためにインク循環部10の各制御対象に与えられるものである。
また、制御部17は、ステップS5において、記憶部18に記憶されているパラメータのうち、通常加温制御のための各パラメータ値(前述した駆動出力パタメータ、放熱出力パラメータ、及び開閉制御パラメータ)を読み出す処理を行い、その後はステップS6へ処理を進める。この処理により読み出されるパラメータ値は、図5における通常加温制御時の状態とするためにインク循環部10の各制御対象に与えられるものである。
その後、制御部17は、前述したステップS3、S4、若しくはS5で記憶部18から読み出したパラメータ値をインク循環部10の各制御対象に与えて、図5に示した各制御時の状態とする処理を行い、その後はステップS1へと処理を戻して図6の制御処理を繰り返す。
制御部17は、以上説明したこれまでの制御処理を行うことでインク循環制御部19として機能し、温度調整器16aに対するインク22の調整温度の制御と循環器に対するインク22の循環流量の制御とを、インク22の温度に基づいて行う。
以上説明したように、本実施形態に係る画像記録装置1によれば、劣化を生じさせることなくインク22の温度調整を行うことができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
本実施形態に係る画像記録装置を概念的なブロック構成で示す図である。 本実施形態に係る画像記録装置のインク循環部の構成を模式的に示す図である。 温度調整部内でのインクの流速を模式的に示した図(その1)である。 温度調整部内でのインクの流速を模式的に示した図(その2)である。 インク循環制御部に基づいて行われるインク温度調整のための制御のタイムチャートである。 インク温度調整制御パラメータテーブルの一例を示す図である。 制御部が行う制御処理の処理内容をフローチャートで示した図である。
符号の説明
1 画像記録装置
2 記録媒体搬送部
3 搬送部材
4 搬送駆動部
5 搬送情報生成部
6 画像記録部
7 ノズル列駆動部
8 ノズル列
9 第2のインク温度検出部
10 インク循環部
11 第1の貯留部
11a 第1のタンク
11b 負圧発生器
11c 第1の大気開放弁
12 第2の貯留部
12a 第2のタンク
12b 第2の大気開放弁
13 第1のインク温度検出部
14 インク経路
14a 第1のインク補給経路
14b 第2のインク補給経路
14c 第1の経路
14d 第2の経路
14e インク調整部出口経路
14f 第3の経路
14g 第2の大気開放弁経路
14h 負圧生成部経路
14i 第4の経路
14j 第1の大気開放弁経路
15 循環器
16 温度調整部
16a 温度調整器
16b 熱伝導部材
17 制御部
18 記憶部
19 インク循環制御部
21 インク供給経路
22 インク
22a 矢印(循環器出力100%時のインク流量)
22b 矢印(循環器出力120%時のインク流量)
22c インク界面
23 インク補給弁
24 記録媒体
25 インク温度調整制御パラメータテーブル

Claims (19)

  1. 複数のノズルより形成される少なくとも1つのノズル列を有すると共に、前記複数のノズルに連通するインク室内に貯えられるインクの温度の検出がなされる少なくとも1つの記録ユニットと、前記インクを貯留する貯留部と、前記記録ユニットと前記貯留部との間で前記インクを循環させるためのインク流路と、前記インク流路中に配設され前記インクの温度を加温して調整する温度調整部と、前記インク流路中に配設され前記インクを当該インク流路中で循環させる循環部と、を有する画像記録装置において、
    前記温度調整部に対する前記インクの調整温度の制御と前記循環部に対する前記インクの循環流量の制御とを、前記記録ユニットにおいて検出される前記インクの温度に基づいて行うインク循環制御部を少なくとも備える、ことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記記録ユニットにおいて検出される前記温度が所定の下限温度より低いときには、前記インク循環制御部は、当該温度が当該所定の下限温度以上のときよりも前記インクに対する加温量を高めるように前記温度調整部を制御すると共に、当該温度が当該所定の下限温度以上のときよりも当該インクの循環流量を増やすように前記循環部を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記記録ユニットにおいて検出される前記温度が所定の上限温度に達したときには、前記インク循環制御部は、前記温度調整部を制御して前記インクに対する加温を中止させる、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 前記インク流路中における前記温度調整部の直近に配設され当該温度調整部により加温された直後のインクの温度を検出する温度検出部を更に備え、
    前記温度検出部で検出される前記温度が前記上限温度に達したときには、前記インク循環制御部は、前記記録ユニットにおいて検出される前記温度に関わらず、前記温度調整部を制御して当該インクに対する加温を中止させる、ことを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 前記温度調整部が前記インクに対する加温を中止した後に前記記録ユニットにおいて検出される前記温度が所定の下限温度に達したときには、前記インク循環制御部は、当該温度調整部を制御して当該インクに対する加温を再開させる、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像記録装置。
  6. 前記インク循環制御部を少なくとも備える制御部を更に備えており、
    前記制御部は、演算処理装置と当該演算処理装置に実行させる制御プログラムが予め記憶されている記憶部とを少なくとも備えて構成されており、当該演算処理装置で当該制御プログラムを実行させることにより前記インク循環制御部として機能する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  7. 前記記憶部は、少なくとも前記温度調整部に対する前記インクの調整温度の制御のためのパラメータと前記循環部に対する前記インクの循環流量の制御のためのパラメータとを予め記憶する、ことを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  8. 複数のノズルより形成される少なくとも1つのノズル列を有すると共に、前記複数のノズルに連通するインク室内に貯えられるインクの温度の検出がなされる少なくとも1つの記録ユニットと、前記インクを貯留する貯留部と、前記記録ユニットと前記貯留部との間で前記インクを循環させるためのインク流路と、前記インク流路中に配設され前記インクの温度を加温して調整する温度調整部と、前記インク流路中に配設され前記インクを当該インク流路中で循環させる循環部と、を有する画像記録装置によるインク温度調整方法であって、
    前記温度調整部に対する前記インクの調整温度の制御と前記循環部に対する前記インクの循環流量の制御とを、前記記録ユニットにおいて検出される前記インクの温度に基づいて行う、ことを特徴とするインク温度調整方法。
  9. 前記記録ユニットにおいて検出される前記温度が所定の下限温度より低いときには、当該温度が当該所定の下限温度以上のときよりも前記インクに対する加温量を高めるように前記温度調整部を制御すると共に、当該温度が当該所定の下限温度以上のときよりも当該インクの循環流量を増やすように前記循環部を制御する、ことを特徴とする請求項8に記載のインク温度調整方法。
  10. 前記記録ユニットにおいて検出される前記温度が所定の第一上限温度に達したときには、前記温度調整部を制御して前記インクに対する加温を中止させる、ことを特徴とする請求項8に記載のインク温度調整方法。
  11. 前記画像記憶装置は、前記インク流路中における前記温度調整部の直近に配設され当該温度調整部により加温された直後のインクの温度を検出する温度検出部を更に備えており、
    前記温度検出部で検出される前記温度が所定の第二上限温度に達したときには、前記記録ユニットにおいて検出される前記温度に関わらず、前記温度調整部を制御して当該インクに対する加温を中止させる、ことを特徴とする請求項10に記載のインク温度調整方法。
  12. 前記温度調整部が前記インクに対する加温を中止した後に前記記録ユニットにおいて検出される前記温度が所定の下限温度に達したときには、当該温度調整部を制御して当該インクに対する加温を再開させる、ことを特徴とする請求項10又は11に記載のインク温度調整方法。
  13. 前記温度調整部に対する前記インクの調整温度の制御のための温度制御パラメータと前記循環部に対する前記インクの循環流量の制御のための流量制御パラメータとを、前記画像記録装置が備えている記憶部に、予め記憶させておき、
    前記温度調整部及び前記循環部の制御は、前記温度制御パラメータ及び前記流量制御パラメータを前記記憶部から読み出して当該温度調整部及び当該循環部へそれぞれ与えることにより行う、
    ことを特徴とする請求項9に記載のインク温度調整方法。
  14. 複数のノズルより形成される少なくとも1つのノズル列を有すると共に、前記複数のノズルに連通するインク室内に貯えられるインクの温度の検出がなされる少なくとも1つの記録ユニットと、前記インクを貯留する貯留部と、前記記録ユニットと前記貯留部との間で前記インクを循環させるためのインク流路と、前記インク流路中に配設され前記インクの温度を加温して調整する温度調整部と、前記インク流路中に配設され前記インクを当該インク流路中で循環させる循環部と、を有する画像記録装置におけるインク温度調整の制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって、
    前記記録ユニットにおいて検出される前記インクの温度を取得する記録ユニットインク温度取得処理と、
    前記温度調整部に対する前記インクの調整温度の制御と前記循環部に対する前記インクの循環流量の制御とを、前記記録ユニットインク温度取得処理により取得した前記温度に基づいて行う制御処理と、
    を前記演算処理装置に行わせる、ことを特徴とするプログラム。
  15. 前記制御処理では、前記記録ユニットインク温度取得処理により取得した前記温度が所定の下限温度より低いときには、当該温度が当該所定の下限温度以上のときよりも前記インクに対する加温量を高めるように前記温度調整部を制御すると共に、当該温度が当該所定の下限温度以上のときよりも当該インクの循環流量を増やすように前記循環部を制御する処理を行う、ことを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
  16. 前記記録ユニットインク温度取得処理により取得した前記温度が所定の第一上限温度に達したときには、前記温度調整部を制御して前記インクに対する加温を中止させる処理を前記演算処理装置に更に行わせる、ことを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
  17. 前記画像記憶装置は、前記インク流路中における前記温度調整部の直近に配設され当該温度調整部により加温された直後のインクの温度を検出する温度検出部を更に備えており、
    前記温度検出部により検出される前記インクの温度を取得する温度検出部インク温度取得処理と、
    前記温度検出部インク温度取得処理により取得した前記温度が所定の第二上限温度に達したときに、前記記録ユニットインク温度取得処理により取得した前記温度に関わらず、前記温度調整部を制御して当該インクに対する加温を中止させる処理と、を前記演算処理装置に更に行わせる、ことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
  18. 前記温度調整部が前記インクに対する加温を中止した後に前記記録ユニットインク温度取得処理により取得された前記温度が所定の下限温度に達したときには、当該温度調整部を制御して当該インクに対する加温を再開させる処理を前記演算処理装置に更に行わせる、ことを特徴とする請求項16又は17に記載のプログラム。
  19. 前記温度調整部に対する前記インクの調整温度の制御のための温度制御パラメータと前記循環部に対する前記インクの循環流量の制御のための流量制御パラメータとが、前記画像記録装置が備えている記憶部に予め記憶されており、
    前記制御処理では、前記温度制御パラメータ及び前記流量制御パラメータを前記記憶部から読み出して前記温度調整部及び前記循環部へそれぞれ与えることで、当該温度調整部及び当該循環部の制御を行う、
    ことを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
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