JP2009183997A - ワークの支持体および該支持体を用いたワークの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザーダイシングにおいて、チャックテーブルの損傷およびダイシングシートのチャックテーブルへの融着を防止すること。
【解決手段】 本発明に係る支持体は、ポリ(オキシアルキレン)からなることを特徴としている。かかる支持体は、レーザーダイシングにおいて、ワークを保持するチャックテーブルのワーク保持部材として特に好ましく用いられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザー光でワークをダイシングしてチップ化する際にワークを保持するために好適に用いられるワークの支持体、および、該支持体を用いて好適に行われるワークの加工方法に関する。
レーザーダイシングは、ブレードダイシングでは切断困難なワークも切断可能である場合があり、近年特に注目されている。レーザーダイシングでは一般に、半導体ウエハ等の被加工物(以下、「ワーク」と記載する)をチャックテーブル等の支持体上に保持し、レーザー光によりワークのダイシングを行っている。そのようなレーザーダイシングに用いられる支持体は種々提案されている(特許文献1、2)。
レーザーダイシングにおいては、ワークが固定されたダイシングシートを、支持体(チャックテーブル)上に保持し、ワークにレーザー光を走査してワークを切断(ダイシング)している。この際、レーザー光の焦点は、次のように移動している。レーザー光の焦点は、ワークが貼付されていないダイシングシート表面(ワークの外縁部)から加速し、ワーク表面を一定速度で走査し、ワークの他方の外縁部で減速、停止する。その後、進行方向を反転し、加速後、ワーク表面を走査し、再度減速、停止、反転する。
したがって、レーザー光焦点の移動における加速・減速時には、ワークが貼付されていないダイシングシートの端部に直接レーザー光が照射されている。この際、レーザー光によりダイシングシートが切断されたり、レーザー光がダイシングシートを透過し、チャックテーブルに到達したレーザー光によりチャックテーブルを損傷するという問題が発生することがあった。さらに、レーザー光によって加熱されたチャックテーブルに接するダイシングシートの面が溶融し、チャックテーブルに融着するという問題が発生することもあった。
特開2006−205202号公報 特開2006−205187号公報
本発明は上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものである。すなわち、本発明は、レーザーダイシングにおいて、レーザー光によるチャックテーブルの損傷およびダイシングシートの融着を防止しうる、チャックテーブルにおけるワーク保持部材として好適に用いられる支持体およびそれを用いたワークの加工方法を提供することを目的としている。
このような課題の解決を目的とした本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)レーザー加工されるワークの支持体であって、ポリ(オキシアルキレン)からなる支持体。
(2)前記ポリ(オキシアルキレン)の主鎖を構成するアルキレンオキシ基(-(-R-O-)n-)のアルキレン基Rが、炭素数1〜6のアルキレン基である(1)に記載の支持体。
(3)前記アルキレンオキシ基(-(-R-O-)n-)のアルキレン基Rが、メチレン、エチレンのうち少なくとも1つである(2)に記載の支持体。
(4)ワークをレーザー光により加工する際に、ワークを保持するチャックテーブルのワーク保持部材として用いられる(1)に記載の支持体。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の支持体にワークを保持し、該ワークをレーザー光により加工するワークの加工方法。
本発明においては、支持体の構成樹脂としてポリ(オキシアルキレン)を用いているため、かかる支持体をチャックテーブルのワーク保持部材として用いたレーザーダイシングにおいて、レーザー光によるチャックテーブルの損傷およびダイシングシートのチャックテーブルへの融着が防止され、レーザーダイシングによるチップ体の製造工程が円滑に行われるようになる。
以下、本発明についてさらに具体的に説明する。
本発明に係る支持体は、ポリ(オキシアルキレン)を主たる構成成分とする。ポリ(オキシアルキレン)は、アルキレンオキシ基(-(-R-O-)n-)を主骨格とするポリマーである。アルキレンオキシ基を構成するアルキレン基Rの炭素数は、好ましくは1〜6であり、直鎖あるいは分枝アルキレン基であってもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)中には2種以上のアルキレン基が含まれていてもよい。アルキレン基Rとしては、具体的にはメチレン、エチレン、メチルメチレン、プロピレン、トリメチレン、エチルメチレン、テトラメチレン、1-メチルトリメチレン、2-メチルトリメチレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、エチルエチレン、n-プロピルメチレン、イソプロピルメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンが挙げられ、好ましくはメチレンおよびエチレンが挙げられる。
また、nは好ましくは50〜100,000、さらに好ましくは3,000〜50,000である。
ポリ(オキシアルキレン)は、アルキレンオキシ基を主たる構成単位とし、その他に、ヒドロキシル基、メトキシ基、アセチル基等の構成単位を分子鎖末端等に含んでいてもよい。アルキレンオキシ基以外の構成単位は、ポリ(オキシアルキレン)中に10モル%以下の割合で含まれていてもよい。
ポリ(オキシアルキレン)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは10,000〜3,000,000であり、さらに好ましくは100,000〜1,000,000である。
これらのポリ(オキシアルキレン)の中でも、本発明では特にポリアセタールが好ましく用いられる。
ポリアセタールは、オキシメチレン(-CH2O-)単位を含むポリマーであり、ホルムアルデヒドのみが重合したホモポリマー(-(-CH2O-)n-)と、オキシメチレンに加えて10モル%以下のオキシエチレン(-CH2CH2O-)単位を含むコポリマーが汎用されている。
ポリアセタール樹脂の製造方法は特に制限はなく、公知の方法により製造できる。ポリアセタールホモポリマーの代表的な製造方法の例としては、高純度のホルムアルデヒドを有機アミン、有機あるいは無機の錫化合物、金属水酸化物のような塩基性重合触媒を含有する有機溶媒中に導入して重合し、重合体を濾別した後、無水酢酸中、酢酸ナトリウムの存在下で加熱してポリマー末端をアセチル化して製造する方法や、精製されたホルムアルデヒドより触媒存在下、アニオン重合により合成する方法などが挙げられる。
また、代表的なポリアセタールコポリマーの製造方法としては、高純度のトリオキサンおよび、エチレンオキシドや1,3−ジオキソランなどの共重合成分をシクロヘキサンのような有機溶媒中に導入し、三弗化ホウ素ジエチルエーテル錯体のようなルイス酸触媒を用いてカチオン重合した後、触媒の失活と末端基の安定化を行うことによる製造法、あるいは溶媒を全く使用せずに、セルフクリーニング型攪拌機の中へトリオキサン、共重合成分、および触媒を導入して塊状重合した後、さらに不安定末端を分解除去して製造する方法などが挙げられる。
重合反応の性格上、ポリマー末端はオキシメタノール構造(-OCH2OH)となるが、末端がアルコールのままであると融点以上で容易に熱分解(解重合)するので、通常は無水酢酸を用いたアセチル化などのエンドキャップ処理が施され、熱安定性が改善されている。
支持体は上記ポリ(オキシアルキレン)を主たる構成成分とし、レーザー加工適性を損なわない程度に、炭酸カルシウム、シリカ、雲母などの無機フィラー、鉄、鉛等の金属フィラーが含まれていてもよい。また支持体には、顔料や染料等の着色剤が含まれていてもよく、柔軟性や成形性を制御するために、ポリオレフィン等の樹脂成分が含まれていてもよい。
これらポリ(オキシアルキレン)以外の添加成分は、支持体中にポリ(オキシアルキレン)100重量部に対して10重量部以下の割合で含まれていてもよい。
本発明の支持体は、上記のポリ(オキシアルキレン)および必要に応じて添加される他の添加成分からなる成形材料を、プレート状またはシート状に成形してなる。支持体は、稠密であってもよく、また多孔質であってもよい。多孔質の支持体の製造方法としては、ポリ(オキシアルキレン)に、アゾジカルボンアミド、1,1,2-ジニトロソペンタメチレンテトラアミン等の発泡剤を含有させ、製膜時の熱や化学反応により発泡させる方法、または、製膜時に、炭酸ガスなどの気体や気化可能な物質を、添加し発泡させる方法等がある。
また、本発明の支持体を用いてワークを吸引固定する場合には、支持体の上面と下面とを連通する吸引孔を設けてもよい。この際、吸引効率を向上させるため、支持体のワーク保持面側には溝が設けられていてもよい。吸引孔の形成方法としては、針もしくは精密ドリルを用いる形成方法や、射出成形による形成方法が挙げられる。溝の形成方法としては、射出成形による形成方法や、工作機械による削りだしによる形成方法が挙げられる。溝の断面の形状は特に限定されず、矩形状、台形状、三角形状、半円形状でもよい。
また、本発明の支持体は多層構造であってもよい。この場合、ワーク保持面側の層がポリ(オキシアルキレン)から形成されていればよく、他の構成層の材質はいかなるものであってもよい。
本発明の支持体をチャックテーブルに用いる場合、支持体はチャックテーブル最上面に配置され、ワーク保持部材として用いられる。すなわち、チャックテーブルは、吸引手段に連通された本体と、該本体の上面に配設された通気性を有するワーク保持部材(支持体)とからなっていてもよい。本体は、多孔質のセラミックスや金属材によって形成されている。
ワーク保持部材は、ポリ(オキシアルキレン)からなり、好ましくは多孔質である。また、好ましいワーク保持部材は、上面と下面を連通する複数の吸引孔を備えている。このワーク保持部材は、上面または下面の少なくとも一方が粗面に形成、または溝が形成されていることが望ましい。上面および下面の両方に粗面または溝が形成されていれば、ワーク保持部材をひっくり返すことにより両面を使用することができる。
以下、本発明に従って構成されたチャックテーブルの好適な実施形態について、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1および図2には、本発明に従って構成されたチャックテーブルの断面図および斜視図が示されている。図1および図2に示すチャックテーブル10は、円柱状の本体1と、該本体1の上面に配設された通気性を有するワーク保持部材2とからなっている。本体1は通気性を有さないステンレス鋼等の金属材によって形成されており、その上面には円形の凹部1aが設けられている。この凹部1aには、底面の外周部にワーク保持部材2が載置される環状の載置棚1bが設けられている。また、本体1には、凹部1aに開口する吸引通路1cが設けられており、この吸引通路1cは図示しない吸引手段に連通されている。従って、図示しない吸引手段が作動すると、吸引通路1cを通して凹部1aに負圧が作用せしめられる。このため、凹部1aは、吸引保持領域として機能する。
ワーク保持部材2は、円板状に形成されている。実施形態において、ワーク保持部材2の厚さは0.050〜50mmでよい。このように形成されたワーク保持部材2は、図1に示すようにチャックテーブル10の本体1に設けられた吸引保持領域として機能する凹部1aに嵌合する。
上述したワーク保持部材2は、従来用いられている吸引保持式のチャックテーブルの上面に載置して用いてもよい。この場合、従来用いられている吸引保持式のチャックテーブルがチャックテーブルの本体となる。
チャックテーブル10は、ワークを貼着したダイシングシートが装着されたダイシングフレームを固定するためのクランプ機構(図示しない)を備えている。
ダイシングシートとしては、各種のダイシングシートを特に制限されることなく用いることができる。
次に、本発明の支持体を使用したワークの加工方法について説明する。
本発明のワークの加工方法では、上記の支持体上にワークを保持し、該ワークにレーザー光を照射し加工する。ワークに照射されたレーザー光の一部は、ワークを保持する支持体にも照射されるが、本発明においては、支持体の材料としてポリ(オキシアルキレン)を用いているため、レーザー光が照射されても支持体の受ける損傷は小さい。
このような本発明のワークの加工方法は、特に半導体ウエハ等のレーザーダイシングに好ましく適用される。具体的には、ダイシングシートの粘着剤層にワークを貼付し、ダイシングシートの裏面側を、チャックテーブル上に配設された支持体(ワーク保持部材)に吸引固定し、ワーク表面をレーザー光で走査し、ワークを切断してチップ体を得る。このようなレーザーダイシング方法自体は公知である。レーザーダイシングにおいては、レーザー光の焦点は、次のように移動している。レーザー光の焦点は、ワークが貼付されていないダイシングシートの露出表面(ワークの外縁部)から加速し、ワーク表面を一定速度で走査し、ワークの他方の外縁部で減速、停止する。その後、進行方向を反転し、加速後、再度ワーク表面を走査し、再度減速、停止、反転する。通常は、ひとつのダイシングラインあたり、1〜複数回程度のレーザー光走査を行う。
レーザー光焦点の移動における加速・減速時には、ワークが貼付されていないダイシングシートの端部に直接レーザー光が照射されている。この際、レーザー光がダイシングシートを透過し、チャックテーブルを損傷するという問題が発生することがあった。さらに、レーザー光によって加熱されたチャックテーブルに接するダイシングシートの面が溶融し、チャックテーブルに融着するという問題が発生することもあった。
しかし、本発明においては、チャックテーブルのワーク保持部材を、上述したポリ(オキシアルキレン)フィルムで形成することで、上記の課題を解決している。すなわち、本発明のチャックテーブルを使用した場合、たとえレーザー光がワーク保持部材に照射されても、ワーク保持部材は、レーザー光による損傷を受けにくいことが確認された。具体的には、ワーク保持部材はまったく損傷を受けないか、またはワーク保持部材の表面の一部分がレーザー光により微量切り込まれるのみである。また、チャックテーブルとダイシングシートとの融着も確認されなかった。
レーザーダイシングを終えた後、必要に応じ、ダイシングシートをエキスパンドして、チップ間隔を広げる。チップ間隔を広げることで、チップ同士の接触による損傷が低減される。その後、チップをピックアップして取り出し、チップ体を得る。なお、粘着剤層が紫外線硬化型粘着剤からなる場合は、必要に応じて、ピックアップ前に紫外線照射を行う。紫外線硬化型粘着剤は、紫外線の照射により重合硬化し、粘着力が低下するため、チップのピックアップを円滑に行えるようになる。
本発明において適用可能なワークとしては、レーザー光によって切断処理を実施することができる限り、その素材に限定はなく、たとえば半導体ウエハ、ガラス基板、セラミック基板、FPC等の有機材料基板、又は精密部品等の金属材料など種々の物品を挙げることができる。
レーザーは、波長及び位相が揃った光を発生させる装置であり、YAG(基本波長=1064nm)、もしくはルビー(基本波長=694nm)などの固体レーザー、又はアルゴンイオンレーザー(基本波長=1930nm)などの気体レーザーおよびこれらの高調波などが知られており、本発明ではそれらの種々のレーザーを用いることができる。
本発明においては、支持体の構成樹脂としてポリ(オキシアルキレン)を用いているため、支持体にレーザー光が照射されても、支持体の受ける損傷は小さい。この結果、該支持体をワーク保持部材として用いたレーザーダイシングにおいては、レーザー光によるチャックテーブルの損傷およびダイシングシートのチャックテーブルへの融着が防止され、レーザーダイシングによるチップ体の製造工程が円滑に行われるようになる。
(実施例)
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、ダイシングシートは下記のように作成した。
[ダイシングシートの作成]
ブチルアクリレート84重量部、メチルメタクリレート10重量部、アクリル酸1重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート5重量部からなる共重合体(重量平均分子量700,000)のトルエン30重量%溶液に対し、多価イソシアナート化合物(コロネートL(日本ポリウレタン社製))3重量部を混合し、粘着剤組成物を得た。
上記粘着剤組成物を、シリコーン剥離処理を行ったポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製SP-PET3801)上に乾燥膜厚が10μmとなるように塗布乾燥(100℃、1分間)し、粘着剤層を形成した。
上記粘着剤層を、片面がコロナ処理された厚さ100μmのエチレン-メタクリル酸共重合体フィルム(メタクリル酸共重合比率9重量%)のコロナ処理面に転写し、ダイシングシートを得た。
[レーザーダイシング]
上記ダイシングシート上にシリコンウエハを貼付し、シートの周縁部をリングフレームにて固定した。
後述するワーク保持部材を、レーザーダイシング装置のチャックテーブル上に配設した。なお、チャックテーブルには吸引装置が連通している。シリコンウエハが貼着されたダイシングシート裏面をワーク保持部材上に保持し、以下の条件でレーザーダイシングを行った。ポリアセタールのNMR分析方法、レーザーダイシング条件、ダイシング結果の評価法を以下に示す。
[ポリアセタールのNMR分析方法]
下記実施例1〜3で用いるポリアセタールに対し、それぞれHFIP-d2(重水素化1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール(重水素化率97%以上))を溶媒として用い、3wt%溶液を調整し、測定試料を得た。測定装置として、Brucker社製「AVANCE500」を用い、測定温度を55℃、積算回数を256回として、メチレンオキシ基とエチレンオキシ基とのモル比を測定した。その他測定条件および解析条件は、特開平6−34583に準拠した。
[レーザーダイシング条件(1)]
・ 装置 :Nd−YAGレーザー
・ 波長 :355nm(第3高調波)
・ 出力 :8W
・ 繰り返し周波数 :10kHz
・ パルス幅 :35nsec
・ 照射回数 :2回/1ライン
・ カット速度 :200mm/sec
・ デフォーカス量 :テープ表面上から+100μm(ウエハの表面上から+50μm)
・ ウエハ材質 :シリコン
・ ウエハ厚 :50μm
・ ウエハサイズ :8インチ
・ カットチップサイズ :5mm□
[レーザーダイシング条件(2)]
・ 装置 :Nd−YAGレーザー
・ 波長 :355nm(第3高調波)
・ 出力 :8W
・ 繰り返し周波数 :10kHz
・ パルス幅 :35nsec
・ 照射回数 :8回/1ライン
・ カット速度 :150mm/sec
・ デフォーカス量 :テープ表面上から+100μm(ウエハの表面上から+50μm)
・ ウエハ材質 :シリコン
・ ウエハ厚 :50μm
・ ウエハサイズ :8インチ
・ カットチップサイズ :5mm□
[ワーク保持部材表面の損傷]
レーザーダイシングが終了した後にワーク保持部材表面を観察し、目視にて損傷の有無を確認した。損傷がなかったものは「A」、損傷があったものは「B」と表記した。
[チャックテーブルへの融着]
レーザーダイシング後にレーザーダイシング装置内臓の搬送機構でチャックテーブルからダイシングシート付きのウエハを取り出す際、搬送に問題がなかったものを「A」とし、ダイシングシートがワーク保持部材に熱融着してスムーズな搬送が困難だったものを「B」とした。
(実施例1)
ポリ(オキシアルキレン)として、メチレンオキシ基とエチレンオキシ基とのモル比が、97.8対2.2であるポリアセタール(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製ユピタールF20−03の溶融成形体、Mw=約15万、直径220mm、厚さ100μm)に、精密ドリルによりポリアセタールを貫通し吸引手段につながる吸引孔(直径100μm、ピッチ1mm)を形成し、ワーク保持部材を作成した。
得られたワーク保持部材を用い、「レーザーダイシング条件(1)」の条件でレーザーダイシングを行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
ポリ(オキシアルキレン)として、メチレンオキシ基とエチレンオキシ基とのモル比が、98.3対1.7であるポリアセタール(東洋プラスチック精工(株)製TPS−POM(NC)、Mw=約19万、直径220mmの円形状、厚さ2mm)に吸引孔および溝を形成し、ワーク保持部材を作成した。図3に示すように、幅500μm、深さ500μmの断面が矩形状の溝3を、直径205mmの同心円状に形成し、この溝3の内周部に、さらに、幅100μm、深さ50μmの断面が矩形状の溝4をピッチ300μmで碁盤目状に形成した。また、円形状に形成した溝3に沿って、等間隔で直径2mmの吸引孔5を8つ形成した。吸引孔5は、ポリアセタールを貫通し吸引手段につながっている。
得られたワーク保持部材を用いて、「レーザーダイシング条件(2)」の条件でレーザーダイシングを行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
ポリ(オキシアルキレン)として、ポリアセタール(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製ユピタールF20−03)に発泡剤としてアゾジカルボンアミドを混合し、溶融成型時に熱発泡させて、多孔質のワーク保持部材(気孔径30μm、気孔率50%、直径220mm、厚さ2mm)を得た。得られたワーク保持部材を用いて、「レーザーダイシング条件(2)」の条件でレーザーダイシングを行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
多孔性セラミックプレート((株)日本セラテック社製ポーラスチャック(気孔径30μm、気孔率50%、厚さ3mm))をワーク保持部材として用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
表面に溝を設けた石英プレート(厚さ:2mm)をワーク保持部材として用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。溝は、実施例2と同様の深さ、ピッチで機械加工により形成した。
(比較例3)
「レーザーダイシング条件(2)」の条件でレーザーダイシングを行った以外は比較例2と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009183997
実施例1〜3のチャックテーブルは、損傷およびチャックテーブルへのテープ融着もみられなかった。比較例1〜3のチャックテーブルは、損傷およびチャックテーブルへのテープ融着がみられた。
本発明のチャックテーブルの断面図を示す。 本発明のチャックテーブルの斜視図を示す。 本発明のワーク保持部材の平面図を示す。
符号の説明
1…チャックテーブル本体
1a…凹部
1b…載置棚
1c…吸引通路
2…ワーク保持部材
3…円形状の溝
4…碁盤目状の溝
5…吸引孔
10…チャックテーブル

Claims (5)

  1. レーザー加工されるワークの支持体であって、ポリ(オキシアルキレン)からなる支持体。
  2. 前記ポリ(オキシアルキレン)の主鎖を構成するアルキレンオキシ基(-(-R-O-)n-)のアルキレン基Rが、炭素数1〜6のアルキレン基である請求項1に記載の支持体。
  3. 前記アルキレンオキシ基(-(-R-O-)n-)のアルキレン基Rが、メチレン、エチレンのうち少なくとも1つである請求項2に記載の支持体。
  4. ワークをレーザー光により加工する際に、ワークを保持するチャックテーブルのワーク保持部材として用いられる請求項1に記載の支持体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の支持体にワークを保持し、該ワークをレーザー光により加工するワークの加工方法。
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