JP2009183083A - モータ制御装置およびモータ制御パラメータ設定方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御パラメータ設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】制御パラメータの設定において、モータ制御における安定性を維持しつつ、容易な設定操作を可能とする。
【解決手段】制御パラメータ群における各制御パラメータの設定値を記憶するパラメータ記憶部31と、制御パラメータを設定するための設定値が供給され、供給された設定値をパラメータ記憶部31に記憶させるとともに、記憶させた設定値をフィードバックループ20に設定するパラメータ設定部32と、パラメータ記憶部31に記憶された設定値を取り込み、所定の変更規則に基づいて設定値を変換し、変換した設定値をフィードバックループ20に設定するパラメータ変更部33とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータ制御装置およびモータ制御装置を含む制御機器に関し、特に、負荷の状態などに応じて制御パラメータを設定できる機能を有したモータ制御装置およびモータ制御パラメータ設定方法に関する。
モータを駆動するモータ制御装置には、通常、モータの回転速度あるいは回転位置を検出して、外部より入力される速度指令あるいは位置指令へ追従するようにフィードバックループが構成される。フィードバックループの動作安定性を確保し、速度指令あるいは位置指令への追従性能を十分に発揮させるためには、モータの負荷の慣性モーメントや機械剛性など負荷の状態に応じて、フィードバックループに内包される複数の制御パラメータ、すなわち速度ゲインや位置ゲインなどを最適に設定することが必要である。
このようなフィードバック制御系において、一般的に、フィードバックループの周波数帯域幅が広くなるように制御パラメータを設定するほど、速度指令などの指令信号に対して優れた応答性、あるいは追従性が得られることになる。一方、モータを含めた負荷は一般に機械的な共振特性をもち、周波数帯域幅を広くし過ぎると、フィードバックループに発振を生ずる可能性がある。さらに、このような制御ゲインはフィードバックループのダンピング係数に影響を及ぼすため、制御ゲインの設定によっては、指令信号に対し、応答が振動的になったり、逆に回転位置の追従性が悪化したりするなどの不都合が生じる。
このため、負荷の慣性モーメントなど負荷の状態に応じて、最適な動作状態でモータを駆動するために、制御パラメータに適切な値を設定できるパラメータ設定手段を装備したモータ制御装置が実用化されている。モータの使用者は、このようなパラメータ設定手段を用いて、指令信号に対するモータの応答を確認しながら、各制御パラメータの設定値を上下させて調整し、これによって、モータを最適な使用環境で動作させることができる。
ところが、このような制御パラメータとして、例えば、位置比例ゲイン、速度比例ゲイン、速度積分時定数、電流比例ゲイン、電流比例時定数など複数の制御パラメータを適切に設定する必要があった。特に、これらの制御パラメータは、それぞれの整合をとらなければ発振を誘発する場合などがあり、制御パラメータを設定するにあたり、複数個ある制御パラメータのどれをどのくらい変更すればよいかは、モータの使用者の経験や熟練度に頼らなければならなかった。
このような制御パラメータ調整における操作性を向上させるため、従来、複数個ある制御パラメータを1つのパラメータで自動的にチューニングするようなワンパラメータ調整機能を有したモータ制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような従来のモータ制御装置は、1つのパラメータと制御パラメータそれぞれとに所定の関係をもたせ、1つのパラメータを調整することにより複数の制御パラメータを同時に調整可能としている。このようなワンパラメータ調整機能により、モータの使用者が1つのパラメータとして例えば目標応答周波数を設定するのみで、各制御ゲインなど全ての設定箇所の値が決まり、制御装置全体の定数をおおよそ所望の値にすることができる。より具体的な一例として、1つのパラメータとしての目標応答周波数ωfに関連づけて、複数の制御パラメータとしての速度比例ゲインKvおよび位置比例ゲインKpを決定する場合、例えば、速度比例ゲインKvをKv=ωf、位置比例ゲインKpをKp=ωf/4と決定することで実現できる。この一例の場合、使用者が、目標応答周波数ωfのみ指示することで、速度比例ゲインKvと位置比例ゲインKpとの複数の制御パラメータが同時に調整されることになる。
この調整によりおおよその調整ができるので、この後、装置の性能をさらに上げるため、モータ使用経験の豊富な者が応答を見ながら制御パラメータを個別に微調整し、装置として所望する動作を実現する制御パラメータ調整をすることができる。
特許第3561911号公報
上述したようなモータ制御装置において、制御パラメータを最適に調整した後、経時変化などにより最適状態からのずれが生じ、装置が不安定な状態に変化する場合がある。すなわち、このような経時変化などにより、例えばモータの負荷となるベルトが弛み、機械剛性が低い負荷へと変化すると、この負荷を含めたフィードバック制御系における共振周波数が低くなり振動するなどの不安定状態へと変化する。このような不都合が生じると、装置を安定動作させるためには制御パラメータの再調整が必要となる。この場合、上述した従来のモータ制御装置のように、1つのパラメータの調整で複数の制御パラメータを同時に調整する機能を使用すると、経時変化前の各制御パラメータの関係と異なるため、まず1つのパラメータと各制御パラメータとを所定の関係をもって再調整した後、再調整前の関係に基づき使用環境などに併せた個別調整をする必要があった。
より具体的に、上述のように目標応答周波数ωfに関連づけた速度比例ゲインKvおよび位置比例ゲインKpの例を挙げて説明する。変化した共振周波数に対応させるため、目標応答周波数として、例えば最高の目標応答周波数を1000Hzから700Hzとする場合、これまでの目標応答周波数ωfを新たな目標応答周波数ωf’へと変更する。この新たな目標応答周波数ωf’に関連づけて、速度比例ゲインKvをKv=ωf’、位置比例ゲインKpをKp=ωf’/4と設定し直される。その後、モータの使用者は、新たな目標応答周波数ωf’に基づき設定されたそれぞれの制御パラメータに対して、再調整前の使用環境などに併せた個別設定に基づく個別調整をする必要があった。
このように、従来のモータ制御装置の場合、モータの使用環境に変化が生じた場合、複雑な手順により制御パラメータを設定し直す必要があった。このため、調整作業に不慣れな使用者には再調整が困難であった。
また、不慣れな使用者が、例えば応急処置として各制御パラメータを個別に変更設定したりする場合、各制御パラメータ間の整合バランスを崩してしまうおそれがあり、このようなバランスの崩れによって、より不安定な状態へと陥る可能性もあった。すなわち、上述の具体例の場合、速度比例ゲインKvと位置比例ゲインKpとは、経時変化前に安定な関係にあるが、再調整時において、例えば、速度比例ゲインKvのみをΔKvだけ変更すると、このような制御パラメータ間の関係が失われ、場合によっては不安定な関係になる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、経時変化等により装置が不安定になり制御パラメータを再調整する場合において、モータ制御における安定性を維持しつつ、容易な設定操作を可能としたモータ制御装置およびモータ制御パラメータ設定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のモータ制御装置は、外部から通知される指令情報と検出部により検出された回転動作に関する情報とからそれらの偏差量を求め、この偏差量に対して制御ゲインを含む所定の制御パラメータ群により演算処理を施し、演算処理により生成された回転制御信号によりモータの回転動作を制御することで、モータの回転動作が指令情報に追従するようにフィードバック制御するフィードバックループを有したモータ制御装置であって、制御パラメータ群における各制御パラメータの設定値を記憶するパラメータ記憶部と、制御パラメータを設定するための設定値が供給され、供給された設定値をパラメータ記憶部に記憶させるとともに、記憶させた設定値をフィードバックループに設定するパラメータ設定部と、パラメータ記憶部に記憶された設定値を取り込み、所定の変更規則に基づいて設定値を変換し、変換した設定値をフィードバックループに設定するパラメータ変更部とを備える。
このようなモータ制御装置によれば、あらかじめ設定された設定値に対して所定の変更規則に基づいて変換した新たな設定値を、変更が必要な制御パラメータへと設定できるため、各制御パラメータ間の整合バランスを崩すことなく、制御パラメータの変更設定ができ、これによって、調整作業に不慣れな使用者であっても、モータ制御における安定性を維持させながら、容易に制御パラメータの設定操作ができる。
また、本発明のモータ制御装置は、パラメータ変更部が、制御パラメータを変更調整するための変更調整値が供給され、変更調整値に応じた所定の変更規則に基づいて、パラメータ記憶部から取り込んだ設定値を変換し、変換した設定値をフィードバックループに設定する構成である。
このようなモータ制御装置によれば、モータの使用者は変更調整値を変更操作するのみで再調整のような調整操作ができるため、調整作業に不慣れな使用者であっても、モータ制御における安定性を維持させながら、設定操作することができる。
また、本発明のモータ制御装置は、パラメータ変更部が、パラメータ記憶部に記憶された各制御パラメータの設定値のうち、所定の制御パラメータに対応する設定値を選択的に取り込み、取り込んだ設定値に対して変換を施す構成である。
また、本発明のモータ制御装置は、パラメータ設定部による制御パラメータの設定およびパラメータ変更部による制御パラメータ設定の可否を制御するパラメータ変更制御部をさらに備えたであってもよい。
このようなモータ制御装置によれば、不必要な制御パラメータへの変更操作を防止できるため、調整作業に不慣れな使用者であっても、モータ制御における安定性を維持させながら、設定操作することができる。
また、本発明のモータ制御装置は、パラメータ変更部が、制御パラメータを元に戻すためのリセット信号が供給され、リセット信号が制御パラメータを元に戻すことを示すとき、パラメータ記憶部に記憶された設定値を取り込み、取り込んだ設定値をフィードバックループに設定する構成である。
このようなモータ制御装置によれば、再調整作業がうまくできず制御パラメータを元に戻したい場合など、リセット信号を利用して制御パラメータを再調整前の状態へと戻せるため、再調整前に制御パラメータの値をなんらかの方法で覚えておく必要はなく、再調整前の状態へと戻すための手間や間違いなどを防止できる。
また、本発明のモータ制御パラメータ設定方法は、外部から通知される指令情報と検出部により検出された回転動作に関する情報とからそれらの偏差量を求め、偏差量に対して制御ゲインを含む所定の制御パラメータ群により演算処理を施し、演算処理により生成された回転制御信号によりモータの回転動作を制御することで、モータの回転動作が指令情報に追従するようにフィードバック制御するフィードバックループを有したモータ制御装置のモータ制御パラメータ設定方法であって、制御パラメータ群における各制御パラメータを設定するための設定値が供給され、供給された設定値をパラメータ記憶部に記憶させるステップと、記憶させた設定値をフィードバックループに設定するステップと、パラメータ記憶部に記憶された設定値を取り込み、所定の変更規則に基づいて設定値を変換するステップと、変換した設定値をフィードバックループに設定するステップとを備える。
このようなモータ制御パラメータ設定方法によれば、あらかじめ設定された設定値に対して所定の変更規則に基づいて変換した新たな設定値を、変更が必要な制御パラメータへと設定できるため、各制御パラメータ間の整合バランスを崩すことなく、制御パラメータの変更設定ができ、これによって、調整作業に不慣れな使用者であっても、モータ制御における安定性を維持させながら、容易に制御パラメータの設定操作ができる。
本発明によれば、あらかじめ設定された制御パラメータの設定値に対して所定の変更規則に基づいて変換した新たな設定値を、変更が必要な制御パラメータへと設定できるため、各制御パラメータ間の整合バランスを保ちながら制御パラメータの変更設定ができ、これによって、モータ制御における安定性を維持しつつ、容易な設定操作を可能としたモータ制御装置およびモータ制御パラメータ設定方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるモータ制御装置について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態におけるモータ制御装置のブロック図である。
本実施の形態では、モータの回転位置を検出して、外部より入力される位置指令信号へ追従するようなフィードバックループを構成するとともに、速度ゲインや位置ゲインなどのフィードバックループに内包される制御パラメータ群としての複数の制御パラメータに、適切な設定値を設定可能なモータ制御装置の一例を挙げて説明する。
図1において、モータ11には、回転位置を検出するための位置検出器13が接続されている。位置検出器13は、検出したモータ11の回転位置に対応した値を示す位置検出信号を出力する。位置検出信号は、減算部21および速度算出部24に供給される。速度算出部24は、位置検出信号に対する微分演算などにより、モータ11の回転速度を求め、速度検出信号として減算部23に供給する。
また、外部より入力される位置指令の値を示す位置指令信号は、減算部21に供給される。減算部21は、位置指令信号と位置検出信号との減算演算を行い、この減算演算結果を位置誤差信号として出力する。この位置誤差信号は、位置指令と検出位置との偏差量である位置誤差に該当する。この位置誤差信号は、位置制御部22に供給される。位置制御部22は、位置誤差信号に対して制御ゲインの1つである所定の位置ゲインKpを乗じ、速度指令信号として出力する。また、位置制御部22には、このような位置ゲインKpの設定値が以下で説明するパラメータ設定部32あるいはパラメータ変更部33から供給される。
次に、減算部23には、速度指令信号および速度検出信号が供給される。減算部23は、速度指令信号と速度検出信号との減算演算を行い、速度誤差信号として出力する。この速度誤差信号は、速度制御部25に供給される。速度制御部25は、速度誤差信号に対して制御ゲインの1つである所定の速度ゲインKvを乗じ、トルク指令信号として出力する。また、速度制御部25には、このような速度ゲインKvの設定値が以下で説明するパラメータ設定部32あるいはパラメータ変更部33から供給される。
次に、トルク指令信号は、フィルタ部26に供給される。フィルタ部26は、トルク指令信号を滑らかにするローパスフィルタや負荷を含めた制御系の共振周波数成分を抑制するためのノッチフィルタなどを有している。本実施の形態では、以下で説明するパラメータ設定部32から制御パラメータに1つとしてノッチフィルタの中心周波数Fcを設定するための設定値が供給される一例を挙げている。フィルタ部26は、このようにフィルタ処理した信号を回転制御信号として出力する。
次に、回転制御信号は、トルク制御部27に供給される。トルク制御部27は、供給された回転制御信号に基づきモータ11を駆動するための駆動信号に変換し、この駆動信号をモータ11に供給する。
以上のような演算処理によって生成された回転制御信号に対応する駆動信号がモータ11に供給されることによって、モータ11が回転駆動される。
また、このように回転駆動されるモータ11に負荷12を接続することで、負荷12が回転するように駆動される。
以上説明したような構成により、外部から通知される指令情報としての位置指令信号と、検出部としての位置検出器13により検出された回転動作に関する情報としての位置検出信号とから、それらの偏差量を求め、偏差量に対して制御ゲインを含む所定の制御パラメータ群により演算処理を施し、演算処理により生成された回転制御信号によりモータ11の回転動作を制御することで、モータ11の回転動作が指令情報に追従するようにフィードバック制御するフィードバックループ20が構成される。なお、ここでは、フィードバックループ20に位置指令としての位置指令信号が入力されるような一例を挙げているが、位置指令に代えて速度指令を入力し、例えば、この速度指令と速度算出部24からの速度検出信号との差分を積分演算し、位置誤差信号として位置制御部22に供給するような構成であってもよく、その他、速度検出器により検出したモータ11の速度信号を利用してフィードバック制御するような構成であってもよい。
また、本実施の形態のモータ制御装置は、手動によるマニュアル調整などにより、フィードバックループ20における複数の制御パラメータに対して設定値を設定できる構成である。すなわち、本実施の形態では、図1に示すように、本モータ制御装置に対して外部から、位置指令信号とともに、制御パラメータとして、位置ゲインKp、速度ゲインKvおよびフィルタ中心周波数Fcそれぞれに対しての設定値が設定可能な構成例を挙げている。なお、本実施の形態ではこのような3つの制御パラメータを設定するような例を挙げて説明するが、これらの制御パラメータ以外にも、積分処理やフィルタ処理の時定数など必要に応じて設定可能な構成としてもよい。また、このような制御パラメータへの設定値は、例えばマイクロプロセッサやマイクロコンピュータ装置のような上位器、あるいは本モータ制御装置を収納するコントローラ装置のパネルスイッチなどから通知される。すなわち、使用者が本モータ制御装置に接続されたコントローラやパネルスイッチを操作することで、各制御パラメータに対する設定値がフィードバックループ20内に設定される。
上位器などによって外部から通知される制御パラメータの各設定値をフィードバックループ20内に設定するため、本実施の形態のモータ制御装置は、各制御パラメータの設定値を記憶するパラメータ記憶部31と、供給された設定値をパラメータ記憶部31に記憶させるとともに、記憶させた設定値をフィードバックループ20内に設定するパラメータ設定部32と、パラメータ記憶部31に記憶された設定値を所定の変更規則に基づいて変換し、変換した設定値をフィードバックループ20内に設定するパラメータ変更部33と、フィードバックループ20内への設定値の設定の可否を制御するパラメータ変更制御部34とを備えている。
図2は、これらパラメータ設定部32、パラメータ記憶部31およびパラメータ変更部33の詳細を示すブロック図である。
次に、図2を参照しながら、本実施の形態のモータ制御装置において、制御パラメータを設定するための詳細な構成およびその動作について説明する。
図2に示すように、パラメータ設定部32には、外部の上位器などから位置ゲインKpの設定値Nkp、速度ゲインKvの設定値Nkv、フィルタ部26の中心周波数Fcの設定値Nfcが供給される。パラメータ設定部32は、このようにして供給された各パラメータの設定値をパラメータ記憶部31に記憶させる。さらに、パラメータ設定部32は、パラメータ記憶部31に記憶させた各設定値をフィードバックループ20に設定する。すなわち、使用者が本モータ制御装置に接続されたパネルスイッチなどを操作し、例えば、制御パラメータを選択しながらその設定値を入力することで、パラメータ設定部32を介して、各制御パラメータに対する設定値がフィードバックループ20内に設定される。なお、本実施の形態では、各制御パラメータを個別に設定するような例を挙げて説明するが、例えば、上述した従来例のように1つのパラメータを指定することで複数の制御パラメータが設定されるような構成であってもよい。このようにして、パラメータ設定部32は、位置ゲインKpの設定値Nkpを位置制御部22に設定し、速度ゲインKvの設定値Nkvを速度制御部25に設定し、中心周波数Fcの設定値Nfcをフィルタ部26に設定する。
また、パラメータ変更部33には、制御パラメータを変更調整するための変更調整値αが供給される。パラメータ変更部33は、フィードバックループ20にすでに設定されている設定値に対して、その設定値を変更調整値αに応じて変更調整するようにして、所定の制御パラメータに対応した設定値を、フィードバックループ20に再設定する。このため、パラメータ変更部33は、変更調整値αに応じた所定の変更規則に基づいて、現在設定されている設定値を変換する変換演算部331を有している。パラメータ変更部33は、パラメータ記憶部31からまず所定の制御パラメータに対応した設定値を取り込む。そして、パラメータ変更部33は、パラメータ記憶部31から取り込んだ設定値を所定の変更規則に基づいて変換し、変換した設定値をフィードバックループ20に設定する。
図2では、このような所定の変更規則として、例えば、位置ゲインKpの設定値Nkpに対しては、変換された設定値をNkp’とする場合、Nkp’=αNkpとするような演算を施す。すなわち、パラメータ記憶部31に記憶した設定値Nkpに対してα倍した値を、変更した値として出力する。速度ゲインKvの設定値Nkvに対しては、変換された設定値をNkv’とする場合、Nkv’=αNkvとするような演算を施す。すなわち、パラメータ記憶部31に記憶した設定値Nkpに対してα倍した値を、変更した値として出力する。このようにしてパラメータ変更部33により変換された値がフィードバックループ20に設定されることになる。なお、変更調整値αの値としては1もとりうる。1の場合は再調整の前に戻すことを意味する。
以上、本実施の形態のモータ制御装置は、パラメータ設定部32のように各制御パラメータを直接設定するための機能に加えて、パラメータ変更部33のようにフィードバックループ20に設定された各制御パラメータを1つの変更調整値αで再調整できる機能を有している。このため、パラメータ設定部32を利用して1つの制御パラメータのみを変更することで生じる制御パラメータ間の整合バランスの崩れを防止でき、かつ、変更調整値αのみを変更すればよいため、使用者は容易に制御パラメータの変更などの設定操作を行うことができる。
なお、このとき、パラメータ変更部33は、パラメータ記憶部31に記憶された各制御パラメータの設定値のうち、所定の制御パラメータに対応する設定値を選択的に取り込み、取り込んだ設定値に対して変換を施す。すなわち、図2では、各制御パラメータとしての位置ゲインKp、速度ゲインKvおよび中心周波数Fcの中から、所定の制御パラメータとしての位置ゲインKpおよび速度ゲインKvに対応する設定値を選択的に取り込み、変換処理を施す。このような構成とすることにより、不必要な制御パラメータへの変更操作を防止できるため、調整作業に不慣れな使用者であっても、モータ制御における安定性を維持させながら、設定操作することができる。
また、パラメータ変更部33には、リセット信号が供給されている。パラメータ変更部33は、リセット信号が制御パラメータを元に戻すことを示すとき、パラメータ記憶部31に記憶された設定値を取り込み、取り込んだ設定値をフィードバックループに設定する。このような構成とすることにより、再調整作業がうまくできず制御パラメータを元に戻したい場合など、リセット信号を利用して制御パラメータを再調整前の状態へと戻せるため、再調整前に制御パラメータの値をなんらかの方法で覚えておく必要はなく、再調整前の状態へと戻すための手間や間違いなどを防止できる。
また、本実施の形態では、さらに、フィードバックループ20内への設定値の設定の可否を制御するパラメータ変更制御部34を備えた構成である。パラメータ変更制御部34は、パラメータ設定部32による制御パラメータの設定およびパラメータ変更部33による制御パラメータ設定の可否を制御する。このため、パラメータ変更制御部34は、パラメータ設定部32、パラメータ変更部33による制御パラメータの設定が有効か無効かを示す設定制御信号を出力する。
図2の場合、パラメータ変更制御部34がパラメータ設定部32による設定を許可しパラメータ変更部33による設定を無効にすると位置ゲインKp、速度ゲインKv、中心周波数Fcへの個別設定ができ、パラメータ変更制御部34がパラメータ設定部32による設定を無効にしパラメータ変更部33による設定を許可すると位置ゲインKp、速度ゲインKvを一括変更のみ可能とし中心周波数Fcへの設定変更はできなくなる。
すなわち、例えば、最初の調整において、パラメータ変更制御部34がパラメータ変更部33のみ許可する設定を無効にし、パラメータ設定部32を操作することにより調整する。調整が終わると、パラメータ変更制御部34は、パラメータ変更部33の操作による制御パラメータ変更のみ許可する設定を有効にする。このようにすることで、再調整が必要になったとき、パラメータ変更部33を通してのみ制御パラメータの調整が可能となる。このような構成とすることにより、調整に不慣れなユーザが誤って変更する必要のない制御パラメータを、パラメータ変更部33を利用して変更してしまうことを防止できる。
以上説明したように、本実施の形態のモータ制御装置は、制御パラメータ群における各制御パラメータの設定値を記憶するパラメータ記憶部31と、制御パラメータを設定するための設定値が供給され、供給された設定値をパラメータ記憶部31に記憶させるとともに、記憶させた設定値をフィードバックループ20に設定するパラメータ設定部32と、パラメータ記憶部31に記憶された設定値を取り込み、所定の変更規則に基づいて設定値を変換し、変換した設定値をフィードバックループ20に設定するパラメータ変更部33とを備えた構成としている。このため、パラメータ変更部33を利用して、あらかじめ設定された設定値に対して所定の変更規則に基づいて変換した新たな設定値を、変更が必要な制御パラメータへと設定できる。したがって、各制御パラメータ間の整合バランスを崩すことなく、制御パラメータの変更設定ができ、これによって、調整作業に不慣れな使用者であっても、モータ制御における安定性を維持させながら、容易に制御パラメータの設定操作ができる。
なお、上述した実施の形態では、この発明に必要な全ての部が同一の制御装置に含まれているが、それぞれの部が別々の装置に含まれていてもよい。
また、上述した実施の形態では、本発明のモータ制御装置が図1に示したような機能ブロックで構成されるような実施の形態の例を挙げて説明したが、例えば、各ブロックにおける処理を手順に従ったステップの実行により実現されるようなモータ制御パラメータ設定方法であってもよい。また、フィードバックループにおける各演算処理においても、処理手順に従ってモータ11を制御するための回転制御信号を生成するような構成であってもよい。具体的には、各ブロックの処理に対応したステップを順次実行するようなプログラムをメモリなどに記憶させ、例えば、マイクロプロセッサのようなCPUが、メモリに記憶されたプログラムを順次読み取り、読み取ったプログラムに従って処理を実行するような構成であってもよい。
すなわち、例えば、制御パラメータ設定手順として、制御パラメータ群における各制御パラメータを設定するための設定値が供給され、供給された設定値をパラメータ記憶部31に記憶させるステップと、記憶させた設定値をフィードバックループ20に設定するステップと、パラメータ記憶部31に記憶された設定値を取り込み、所定の変更規則に基づいて設定値を変換するステップと、変換した設定値をフィードバックループ20に設定するステップと、フィードバックループにおける各演算処理を実行するステップとを備えたプログラムをメモリに記憶させ、マイクロプロセッサがメモリに記憶されたこのプログラムを順次読み取り、読み取ったプログラムに従って処理を実行することで、本発明のモータ制御パラメータ設定方法が実現できる。
本発明のモータ制御装置は、調整作業に不慣れな使用者であっても再調整作業を容易に行うことができるため、制御パラメータの設定機能を備えたモータの制御装置として有用である。
本発明の実施の形態におけるモータ制御装置のブロック図 同モータ制御装置の要部の詳細を示すブロック図
符号の説明
11 モータ
12 負荷
13 位置検出器
20 フィードバックループ
21,23 減算部
22 位置制御部
24 速度算出部
25 速度制御部
26 フィルタ部
27 トルク制御部
31 パラメータ記憶部
32 パラメータ設定部
33 パラメータ変更部
34 パラメータ変更制御部
331 変換演算部

Claims (6)

  1. 外部から通知される指令情報と検出部により検出された回転動作に関する情報とからそれらの偏差量を求め、前記偏差量に対して制御ゲインを含む所定の制御パラメータ群により演算処理を施し、前記演算処理により生成された回転制御信号によりモータの回転動作を制御することで、前記モータの回転動作が前記指令情報に追従するようにフィードバック制御するフィードバックループを有したモータ制御装置であって、
    前記制御パラメータ群における各制御パラメータの設定値を記憶するパラメータ記憶部と、
    前記制御パラメータを設定するための前記設定値が供給され、供給された前記設定値を前記パラメータ記憶部に記憶させるとともに、記憶させた前記設定値を前記フィードバックループに設定するパラメータ設定部と、
    前記パラメータ記憶部に記憶された前記設定値を取り込み、所定の変更規則に基づいて前記設定値を変換し、変換した前記設定値を前記フィードバックループに設定するパラメータ変更部とを備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記パラメータ変更部は、前記制御パラメータを変更調整するための変更調整値が供給され、前記変更調整値に応じた所定の変更規則に基づいて、前記パラメータ記憶部から取り込んだ前記設定値を変換し、変換した前記設定値を前記フィードバックループに設定することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記パラメータ変更部は、前記パラメータ記憶部に記憶された各制御パラメータの前記設定値のうち、所定の制御パラメータに対応する前記設定値を選択的に取り込み、取り込んだ前記設定値に対して前記変換を施すことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記パラメータ設定部による制御パラメータの設定および前記パラメータ変更部による制御パラメータ設定の可否を制御するパラメータ変更制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  5. 前記パラメータ変更部は、前記制御パラメータを元に戻すためのリセット信号が供給され、前記リセット信号が制御パラメータを元に戻すことを示すとき、前記パラメータ記憶部に記憶された前記設定値を取り込み、取り込んだ前記設定値を前記フィードバックループに設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 外部から通知される指令情報と検出部により検出された回転動作に関する情報とからそれらの偏差量を求め、前記偏差量に対して制御ゲインを含む所定の制御パラメータ群により演算処理を施し、前記演算処理により生成された回転制御信号によりモータの回転動作を制御することで、前記モータの回転動作が前記指令情報に追従するようにフィードバック制御するフィードバックループを有したモータ制御装置のモータ制御パラメータ設定方法であって、
    前記制御パラメータ群における各制御パラメータを設定するための設定値が供給され、供給された前記設定値をパラメータ記憶部に記憶させるステップと、
    記憶させた前記設定値を前記フィードバックループに設定するステップと、
    前記パラメータ記憶部に記憶された前記設定値を取り込み、所定の変更規則に基づいて前記設定値を変換するステップと、
    変換した前記設定値を前記フィードバックループに設定するステップとを備えたことを特徴とするモータ制御パラメータ設定方法。
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