JP2009182563A - 画像出力装置及びその方法並びに画像出力装置用プログラム - Google Patents

画像出力装置及びその方法並びに画像出力装置用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】原稿の読取領域内にゴミが付着している場合であっても、原稿の読み取り動作を継続することができると共に、原稿の元画像情報を失うことなく、ゴミによる画像ノイズを消去して出力することができる画像出力装置を提供する。
【解決手段】1枚ずつ搬送される原稿(8)が所定位置Pを通過する際に原稿を読み取る画像読取手段(37)と、画像読取手段(37)の読取領域に付着するゴミを検出するゴミ検出手段(42)と、原稿(8)に付加された該原稿の元画像データの保存場所を示す原稿付加情報(9)を検出する原稿付加情報検出手段(28)と、原稿付加情報(9)に基づいて原稿の元画像データを取得する元画像データ取得手段(56,53)と、ゴミが検出された場合に元画像データ取得手段(56,53)が取得した元画像データを、原稿を読み取った原稿画像に置き換える画像編集手段(57)と、編集された原稿画像を出力する出力手段(58)とを備える構成である。
【選択図】図3

Description

本発明は、コピー、スキャナ又はFAXなどの画像読取機能を備えた画像出力装置及びその方法並びにその画像出力装置用プログラムに関する。
近年、複合機やMFP(Multi Function Peripherals)などと呼ばれる画像読取機能を備えた画像出力装置が普及している。このような装置では、原稿画像を読み取る際のスループットを向上させるため、いわゆる流し撮りという技術が採用されている。この技術は、CCDなどの読取センサを移動させるのではなく、固定した読取センサに対して原稿を移動させることにより原稿画像を読み取るというものである。そのため、読取センサの読取領域内にゴミ、紙粉、埃、傷などの異物(以下、これらを総称して「ゴミ」という。)が付着している場合、読取センサは原稿が流れている間中、常にゴミを読み取ることとなる。その結果、ゴミの付着位置に対応して、原稿を読み取った画像には筋状の画像ノイズが現れる。そしてこのような画像ノイズは、原稿の移動に伴ってゴミが読取領域外に移動しない限り、出現し続けることになる。例えば20枚の原稿をコピーする場合、ゴミによる画像ノイズが1枚目の原稿画像から出現した場合には、20枚全ての原稿画像に筋状の画像ノイズが出現する可能性もある。
上記のような不具合を解消するため、従来は、原稿の読取領域内にゴミが付着しているか否かを検出し、ゴミが付着している場合には、ページ間であっても原稿の読み取り動作を禁止し、ユーザに対して清掃を促す処理などを実行することが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2007−13585号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、原稿の読取領域内でゴミが検出された場合、原稿の読み取り動作が中断するので、原稿を効率的に読み取ることができないという問題がある。また上記特許文献1の技術では、原稿の読取領域内のガラスに傷が付いた場合には、ガラスを取り替えない限り、原稿の読み取りができないという問題もある。
上記問題点を解消するため、例えばゴミの付着の有無にかかわらず、原稿の読み取り動作を継続して、ゴミの付着が検出された場合には、読み取った原稿画像を画像補正することにより、ゴミによる画像ノイズを消去することが考えられる。しかし、この場合、画像補正によって画像ノイズだけを消去することは難しく、画像ノイズの消去に伴い、必要である原稿の元画像情報が失われる可能性がある。
そこで、本発明は、上記従来の問題点を解決することを目的としてなされたものであり、原稿の読取領域内にゴミが付着している場合であっても、原稿の読み取り動作を継続することができると共に、原稿の元画像情報を失うことなく、ゴミによる画像ノイズを消去して出力することができる画像出力装置及びその方法並びにその画像出力装置用プログラムを提供するものである。
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、画像出力装置であって、原稿を1枚ずつ搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿が所定位置を通過する際に原稿画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段の読取領域に付着するゴミを検出するゴミ検出手段と、原稿に付加された該原稿の元画像データの保存場所を示す原稿付加情報を検出する原稿付加情報検出手段と、前記原稿付加情報に基づいて原稿の元画像データを取得する元画像データ取得手段と、前記ゴミ検出手段によりゴミが検出された場合、前記元画像データ取得手段が取得した元画像データを、前記画像読取手段が読み取った原稿画像に置き換える画像編集手段と、前記画像編集手段で編集された原稿画像を出力する出力手段と、を備える構成としている。
この場合において、元画像データ取得手段は、原稿の読み取り動作と並行して元画像データの取得を行うように構成することが好ましい。
また請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画像出力装置において、前記画像編集手段が、前記元画像データ取得手段が取得した元画像データを、1ページ単位で前記画像読取手段が読み取った原稿画像と置き換える構成としている。
また請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の画像出力装置において、前記ゴミ検出手段が、前記画像読取手段の読取領域におけるゴミの付着位置を検出し、前記画像編集手段が、前記元画像データ取得手段が取得した元画像データから前記ゴミの付着位置に対応する領域のデータを切り出し、前記画像読取手段が読み取った原稿画像の対応する領域と置き換える構成としている。
また請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像出力装置において、前記原稿付加情報検出手段が、前記搬送手段によって搬送される前の複数の原稿から前記原稿付加情報を検出するように構成されており、前記元画像データ取得手段が、前記ゴミ検出手段によりゴミが検出された場合、前記複数の原稿の元画像データを一括して取得する構成としている。
また請求項5にかかる発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の画像出力装置において、前記出力手段は、前記画像編集手段で編集された原稿画像と併せて、前記画像読取手段が読み取った原稿画像を出力する構成としている。
また請求項6にかかる発明は、原稿を1枚ずつ搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿が所定位置を通過する際に原稿画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段の読取領域に付着するゴミを検出するゴミ検出手段と、原稿に付加された該原稿の元画像データの保存場所を示す原稿付加情報を検出する原稿付加情報検出手段と、を備えた画像出力装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータを、前記原稿付加情報検出手段に対して検出要求信号を送出することにより得られる前記原稿付加情報に基づいて、原稿の元画像データを取得する元画像データ取得手段、前記ゴミ検出手段に検出要求信号を送出することによりゴミが検出された場合、前記元画像データ取得手段において取得した元画像データを、前記画像読取手段が原稿を読み取って得られた原稿画像に置き換える画像編集手段、前記画像編集手段で編集された原稿画像を出力する出力手段、として機能させることを特徴とする構成である。
さらに請求項7にかかる発明は、画像出力方法であって、原稿を1枚ずつ搬送し、原稿が所定位置を通過する際に原稿画像を読み取る画像読取工程と、原稿画像を読み取る読取領域に付着するゴミを検出するゴミ検出工程と、原稿に付加された該原稿の元画像データの保存場所を示す原稿付加情報を検出する原稿付加情報検出工程と、前記原稿付加情報に基づいて原稿の元画像データを取得する元画像データ取得工程と、前記ゴミ検出工程においてゴミが検出された場合、前記元画像データ取得工程で取得した元画像データを、前記画像読取工程において読み取った原稿画像に置き換える画像編集工程と、前記画像編集工程で編集された原稿画像を出力する出力工程と、を有する構成としている。
本発明の画像出力装置および画像出力方法によれば、原稿の読取領域内にゴミが付着している場合であっても、原稿の読み取り動作を継続することができると共に、原稿の元画像情報を失うことなく、ゴミによる画像ノイズを消去した高品質な画像を出力することができる。特に原稿の読取領域内に付着しているゴミが傷である場合であっても、原稿の元画像情報を失うことなく、傷による画像ノイズを消去した高品質な画像を出力することができる。
特に画像編集手段において、元画像データ取得手段が取得した元画像データを、1ページ単位で画像読取手段が読み取った原稿画像と置き換える構成とした場合には、編集処理に時間がかからず、効率的に画像ノイズのない原稿画像を得ることができる。
またゴミ検出手段が画像読取手段の読取領域におけるゴミの付着位置を検出し、画像編集手段において、元画像データ取得手段が取得した元画像データからゴミの付着位置に対応する領域のデータを切り出し、画像読取手段が読み取った原稿画像の対応する領域と置き換える構成とした場合には、ゴミの付着位置に対応した部分だけが元画像データと置き換えられるので、原稿に手書きなどの追加情報がある場合、その追加情報を失う可能性が低くなる。それ故、ゴミによる画像ノイズを消去しつつも、読み取った原稿に忠実な原稿画像を出力することができる。
また原稿付加情報検出手段が、搬送手段によって搬送される前の複数の原稿から原稿付加情報を検出し、ゴミ検出手段によってゴミが検出された場合には、元画像データ取得手段が、複数の原稿の元画像データを一括して取得する構成とした場合には、1枚ずつの原稿の元画像データを取得する場合と比較して、効率的に元画像データを取得することができる。
さらに出力手段が、画像編集手段で編集された原稿画像と併せて、画像読取手段が読み取った原稿画像を出力する構成とした場合には、編集前後の原稿画像が併せて出力されるので、編集された原稿画像が手書きなどの追加情報を失っている場合であっても、編集前の原稿画像からその追加情報を入手できるようになる。
また本発明の画像出力装置用プログラムによれば、画像出力装置のコンピュータによって実行されることにより、原稿の読取領域内にゴミが付着している場合であっても、原稿の読み取り動作を継続することができると共に、原稿の元画像情報を失うことなく、ゴミによる画像ノイズを消去した高品質な画像を出力することができる画像出力装置を実現することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下の実施の形態においては、本発明にかかる画像出力装置として、コピー、スキャナ及びFAXなどの機能を備えた複合機やMFPなどと呼ばれる装置を例示して説明する。
図1は、本実施形態の画像出力装置1を備えた全体システムの概略構成を示す図である。図1に示すように、この画像出力装置1は、有線又は無線LANなどのネットワーク2を介してサーバコンピュータ3aやクライアントコンピュータ3bなどの外部の情報処理装置3に接続されており、これら情報処理装置3と相互にデータ通信を行うことができるように構成されている。情報処理装置3a,3bにはそれぞれ電子データを記憶するハードディスク4a,4bなどの記憶装置4が設けられており、これら記憶装置4には画像出力装置1において画像読み取りの対象となる原稿8の元画像データが記憶されている。尚、図例ではネットワーク2に対して2台の情報処理装置3が接続されている場合を示しているが、ネットワーク2に接続される情報処理装置3の台数は任意であり、少なくとも1台が接続されていれば良い。
画像出力装置1は、複数枚の原稿8を流し撮りすることができるように構成されたEDH(Electric Document Handler)などと呼ばれる自動原稿読取装置10と、白紙の用紙などに印刷することにより画像形成を行って出力するプリンタ部5と、プリンタ部5に対して用紙などを給紙する給紙部6と、ユーザが画像出力装置1に対する操作を入力するための液晶表示パネルを備えたタッチパネル式の入力センサや、液晶表示パネルの周囲に配置された複数の操作ボタンから成る操作部7とを備えている。尚、図示を省略するが、この画像出力装置1は、電話回線などの通信網にも接続されており、遠隔の装置とFAXの送受信が行えるようにも構成されている。このような画像出力装置1のコピー機能、スキャナ機能又はFAX機能を利用する際、ユーザは画像読み取りの対象となる原稿8を自動原稿読取装置10にセットし、操作部7を介して原稿8の読み取り開始を指示することにより、画像出力装置1は原稿8の流し撮り動作を開始し、原稿1枚ずつの画像読み取りを行う。
本実施形態では、図1において拡大図Aで示すように、自動原稿読取装置10が画像読み取りを行う原稿8には、1枚ずつ原稿付加情報9が付加されている。原稿付加情報9は、当該原稿の元画像データの保存場所を示す情報であり、例えば原稿8の元画像データがサーバコンピュータ3aのハードディスク4aに格納されている場合には、ネットワーク2を介してそのハードディスク4aにアクセスするためのアドレス、元画像データを格納しているフォルダ名、元画像データのファイル名、ページ番号などの情報が含まれる。本実施形態では、原稿付加情報9はシート状のICタグ9aに記録され、複数枚からなる原稿8の各ページに対応するICタグ9aが予め原稿8の各ページに対して一定の位置(例えば原稿の下端部又は上端部)に貼付されている。
自動原稿読取装置10は、自動原稿搬送部11と、スキャナ部12とを備えている。自動原稿搬送部11の上部には、読み取り対象である複数枚の原稿8を載置する原稿載置部11aが設けられており、原稿載置部11aの下部には原稿排出部11bが設けられている。自動原稿読取装置10は、原稿載置部11aにセットされた原稿8を1枚ずつ取り出し、スキャナ部12に対して順次搬送することにより、スキャナ部12が移動中の原稿8から原稿画像を読み取る。そして自動原稿搬送部11は、スキャナ部12によって原稿画像の読み取りが行われた原稿8を原稿排出部11bに排出する。
図2は、自動原稿読取装置10の内部構成を示す断面図である。自動原稿搬送部11は、傾斜した原稿載置部11aの一端側に原稿挿入部21を有しており、その内部には、原稿挿入部21に挿入してセットされた複数枚の原稿8を1枚ずつ搬送するためのローラ22,23,24を含む搬送機構部25を備えている。搬送機構部25によって搬送される原稿は、所定位置Pを通過する際にスキャナ部12によって読み取られ、その後、原稿排出部11bに向かって開口する排出口26から排出されるようになっている。所定位置Pは、スキャナ部12によって原稿の流し撮りが行われる際の原稿画像読取位置であり、自動原稿搬送部11にはこの所定位置Pに対応して白色のシート状部材27が設けられている。
また自動原稿搬送部11は、原稿8に付加された原稿付加情報9を検出するための原稿付加情報検出部28を備えている。この原稿付加情報検出部28は、排出口26の近傍と、原稿挿入部21の近傍の2箇所に設けられている。排出口26の近傍に設けられた第1検出部28aは、搬送機構部25によって1枚ずつ搬送される原稿8から当該ページに対応する原稿付加情報9を読み取る検出部である。また原稿挿入部21の近傍に設けられた第2検出部28bは、原稿載置部11aに原稿8がセットされている状態で原稿挿入部21に残っている原稿8の全てのページに対応する原稿付加情報9を一括して読み取る検出部である。このような検出部28a,28bとしては、例えばICタグ9aから情報を読み取る一般的なICタグリーダーを用いることができる。尚、第1検出部28aは、搬送中の1枚の原稿8から原稿付加情報9を読み取ることができれば良いので、必ずしも排出口26の近傍に設ける必要はなく、原稿8の搬送路中のどの位置にあっても構わない。
スキャナ部12は、原稿画像読取位置に対応して読取ガラス31を備えており、その内部には、原稿画像読み取り時に原稿を照明する読取ランプ32と、原稿からの反射光を固定された読取センサ37に導くためのミラー33,34,35及びレンズ36と、複数の画素が主走査方向に配列されたCCDラインセンサなどで構成される読取センサ37と、原稿画像生成部41と、ゴミ検出部42とを備えている。読取センサ37は、原稿8の画像を読み取る画像読取手段であり、原稿画像読取位置を原稿8が通過している時には主走査方向の読み取りを繰り返し行って原稿画像生成部41に順次出力することにより、原稿画像生成部41において原稿8の1ページ全体の原稿画像が生成されるように構成されている。また原稿画像読取位置を原稿8が通過していない時(原稿が搬送される前、或いは搬送される原稿のページとページの間)には、読取センサ37は白色のシート状部材27を読み取るように構成されており、この読み取り情報をゴミ検出部42に出力することにより、ゴミ検出部42において読取ガラス31の読取領域内にゴミが付着しているか否かが検出されるようになっている。またゴミ検出部42は、ゴミの有無だけでなく、読取ガラス31にゴミが付着している場合には、主走査方向におけるゴミの付着位置も検出するように構成されている。
またスキャナ部12は、読取ガラス31を原稿の搬送方向に沿って微動させるガラス微動機構部38を備えている。ガラス微動機構部38は読取ガラス31に付着したゴミの位置を主走査方向と直角の方向に移動させるためのものであり、例えばページ間で白色のシート状部材27を読み取った際にゴミが検出された場合、ガラス微動機構部38が読取ガラス31を微動させることによって読取センサ37の読取領域外にゴミを移動させることができる。しかし、ガラス微動機構部38による読取ガラス31の移動量は小さく、ガラス微動機構部38が読取ガラス31を微動させた場合であってもゴミは依然として読取センサ37の読取領域内に位置することがある。この場合、読取ガラス31の移動前後においてゴミの位置が異なり、原稿を読み取って得られた原稿画像に現れる筋状の画像ノイズの位置が変わることになる。
そして本実施形態の画像出力装置1は、上記のような自動原稿読取装置10において原稿8の流し撮りを行う際、原稿付加情報検出部28が原稿8に付加された原稿付加情報9を検出するように構成されている。そして読取ガラス31にゴミが付着していることが検出された場合には、原稿付加情報検出部28が検出した原稿付加情報9に基づいて、画像出力装置1がネットワーク2を介して原稿8の元画像データを記憶している情報処理装置3にアクセスし、その元画像データを取得すると共に、原稿8を読み取って得られた原稿画像を元画像データと置き換える編集処理を行い、その編集後の画像を出力するように構成される。
図3は、画像出力装置1の内部機能の一例を示す概略ブロック図である。この画像出力装置1は上述した構成の他、その内部機構として、CPU50、メモリ60、通信インタフェース70とを備えている。メモリ60は、CPU50によって実行されるプログラム61を記憶すると共に、CPU50がプログラム61を実行する際の各種パラメータを記憶するパラメータ記憶部62、原稿8を読み取って得られた原稿画像を記憶する原稿画像記憶部63、原稿画像を複製した複製画像を記憶する複製画像記憶部64、および、ネットワーク2を介して取得される原稿8の元画像データを記憶する元画像データ記憶部65を備えた記憶手段である。通信インタフェース70は、画像出力装置1がネットワーク2を介して他の情報処理装置2とデータ通信を行うための通信手段である。尚、メモリ60に格納されるプログラム61は、例えばネットワーク2を介してダウンロードすることにより、最新バージョンのプログラムに更新することができるようになっている。
CPU50は画像出力装置1においてコピー、スキャナ、FAXなどの各機能を実現するため、各部を制御するコンピュータであり、メモリ60に格納された画像出力装置用のプログラム61を読み出して実行することにより後述するフローチャートに基づいた処理を行う。このCPU50は、主制御部51と、原稿画像記録処理部52と、通信処理部53とを備えており、これらはCPU50において並列的に機能する。さらに主制御部51は、原稿8が原稿載置部11aにセットされた状態で操作部7を介してユーザから画像読み取りの指示が与えられると、画像読取制御部54、原稿付加情報検出処理部55、元画像データ取得制御部56、画像編集部57および出力制御部58が順次かつ循環的に機能するように構成されている。
画像読取制御部54は、自動原稿搬送部11に対して1枚の原稿を搬送させるための原稿搬送開始要求信号を送出すると共に、スキャナ部12に対して1枚の原稿を読み取るための原稿読み取り開始要求信号を送出することにより、自動原稿読取装置10における原稿8の読み取り開始を1枚ずつ指令する。これにより、自動原稿搬送部11は原稿8から1枚の原稿を取り出して搬送を開始し、スキャナ部12は自動原稿搬送部11の搬送動作と連携して1枚分の原稿を読み取って原稿画像を生成する。これに伴い、CPU50では、主制御部51と並列的に動作する原稿画像記録処理部52が機能し、スキャナ部12から得られる原稿画像をメモリ60の原稿画像記憶部63に記憶させる処理が主制御部51のバックグランドで行われる。
また画像読取制御部54は、自動原稿読取装置10が原稿の読み取りを行っていない時(原稿が搬送される前、或いは搬送される原稿のページとページの間)に、ゴミ検出処理を行ってゴミ検出部42からゴミの付着に関する情報を取得する。このとき取得する情報には、読取ガラス31にゴミが付着しているか否か示すゴミ有無情報と、ゴミの付着位置に関するゴミ位置情報とが含まれる。
原稿付加情報検出処理部55は、原稿付加情報検出部28の第1検出部28a及び第2検出部28bのそれぞれで検出される原稿付加情報9を取得し、原稿8のページごとに元画像データの保存場所を特定するように構成されている。第1検出部28aは排出口26の近傍に設けられているため、原稿付加情報検出処理部55は、第1検出部28aで検出された原稿付加情報9に基づいて排出された原稿1枚分の元画像データの保存場所を特定することができる。また第2検出部28bは原稿挿入部21の近傍に設けられているため、原稿付加情報検出処理部55は、第2検出部28aで一括検出された原稿付加情報9に基づいて原稿挿入部21に残っている全ての原稿8の元画像データの保存場所を特定することができる。
元画像データ取得制御部56は、原稿付加情報検出処理部55で特定された元画像データの保存場所に基づいて、通信処理部53に対して元画像データの取得を要求する。これに伴い、CPU50では、主制御部51と並列的に動作する通信処理部53が機能し、ネットワーク2を介して元画像データの保存場所にアクセスし、元画像データを取得すると共に、その取得した元画像データをメモリ60の元画像データ記憶部65に記憶させる処理が主制御部51のバックグランドで行われる。したがって、本実施形態では、元画像データ取得制御部56と通信処理部53とにより、原稿8の元画像データを取得する元画像データ取得手段が構成される。
画像編集部57は、読取ガラス31へのゴミの付着が検出されていた場合に、原稿8を読み取った原稿画像を、ネットワーク2を介して取得した原稿8の元画像データと置き換える編集処理を行う。例えば、メモリ60の元画像データ記憶部65に格納された元画像データを読み出し、原稿画像記憶部63に格納された原稿画像に上書きすることで編集処理が行われる。画像編集部57が行う編集処理には、原稿8を読み取って得られた原稿画像の1ページ単位で元画像データと置き換える1ページ単位での編集処理と、原稿8を読み取って得られた原稿画像において画像ノイズの出現する領域を特定し、その領域に対応する画像成分のみを置き換える領域単位での編集処理とがある。本実施形態では、1ページ単位での編集処理と、領域単位での編集処理とのいずれで編集処理を実行するかは、ユーザが自由に選択することができるようになっており、ユーザによって予め設定された編集モードに基づいていずれか一方の編集処理を行うように構成されている。
1ページ単位での編集処理の場合、自動原稿読取装置10が読み取った1ページごとの原稿画像を、これに対応する元画像データと入れ替えるだけで良いため、処理効率が良いという利点がある。ただし、その反面、原稿8に手書きなどで書き加えられた追加情報が含まれている場合には、1ページ単位で元画像データと置き換えてしまうと、その追加情報が完全に失われることになる。
これに対し、領域単位での編集処理の場合には、原稿画像において画像ノイズの出現する領域の画像成分のみが元画像データと置き換えられるため、手書きなどの追加情報が完全に失われる可能性は低い。図4は、領域単位での編集処理の概念を示す図である。図4に示すように、主走査方向に沿う原稿8の読み取り幅をほぼ等間隔に複数の領域R1〜R10に分割すると、図例の如く読取ガラス31にゴミWが付着していれば、読み取った原稿画像の領域R4に搬送方向(副走査方向)に延びる筋状の画像ノイズが発生する。そこで領域単位の編集処理では、ゴミ位置情報に基づいて、元画像データの領域R4に対応する帯状の画像成分のみを切り出し、読み取った原稿画像の領域R4に対応する部分に貼り付けることにより、画像ノイズの影響を取り除く処理が行われる。この処理により、手書きなどの追加情報が領域R4以外の領域に存在する場合には、その追加情報を失うことなく出力することができるようになる。尚、図例では、原稿画像の読み取り幅を10個の領域に分割する場合を示したが、この分割数は処理効率と追加情報の喪失の可能性とのバランスを考慮して任意に設定することができる。
したがって、ユーザは手書きした追加情報の有無などから、画像出力装置1において1ページ単位での編集処理と、領域単位での編集処理とのいずれで編集処理を実行させるかを選択すれば良い。
また画像編集部57は、原稿画像記憶部63に格納された原稿画像を元画像データで置き換える編集処理を行うことに先立ち、あらかじめ原稿8を読み取って得られた原稿画像をそのまま複製し、その複製画像をメモリ60の複製画像記憶部64に保存しておく。これにより、原稿画像記憶部63に格納された原稿画像が元画像データで置き換えられた場合であっても、原稿8を読み取って得られた原稿画像は複製画像として残しておくことができる。
図3に戻り、出力制御部58は、メモリ60の原稿画像記憶部64に保存された原稿画像を1枚ずつ読み出して画像出力を行う。例えばユーザによって指示された処理が原稿8のコピーである場合には、原稿画像のプリント出力となるため、出力制御部58は原稿画像を読み出してプリンタ部5にプリント要求を出力する。またユーザによって指示された処理が原稿8のFAX送信や原稿のスキャンである場合には、原稿画像のデータ送信出力となるため、出力制御部58は原稿画像を読み出し、ユーザによって指示された出力先にデータ出力を行う。出力制御部58が画像出力を行う際、上述の編集処理が行われた場合には、編集された後の原稿画像が出力されることになる。したがって、原稿8の読み取り時に、読取ガラス31にゴミの付着が検出されていた場合には、少なくともゴミの影響によって画像ノイズが出現する領域が元画像データと置き換えられた原稿画像が出力されるので、画像出力装置1から出力される出力画像には筋状の画像ノイズは生じない。
そして本実施形態では、画像編集部57で編集された原稿画像のみを出力することができると共に、画像編集部57で編集された原稿画像と併せて編集前の複製画像を出力することもできるように構成される。例えば、上述した領域ごとの編集処理を行う場合であっても、原稿画像の元画像データと置き換えられる領域に手書きなどの追加情報が含まれている場合には、編集処理によってその追加情報は失われる可能性がある。このような場合、ユーザは追加情報が含まれている出力画像を希望することがある。そのため、本実施形態では、画像編集部57で編集された原稿画像のみを出力する処理と、画像編集部57で編集された原稿画像と併せて編集前の複製画像を出力する処理とのいずれで画像出力を実行するかは、ユーザが自由に選択することができるようになっており、ユーザによって予め設定された出力モードに基づいていずれか一方の画像出力を行うように構成されている。
次に、上記構成を有する画像出力装置1の動作について説明する。図5乃至図15は、画像出力装置1における処理手順を示すフローチャートであり、主としてCPU50の主制御部51によって実行される処理シーケンスを示している。尚、この処理シーケンスは、画像出力装置1が原稿8を読み取ってプリント出力する場合を例示している。また、この処理シーケンスでは、上述したガラス微動機構部38を具備する構成の場合と、具備しない構成のいずれであっても適用可能なシーケンスを例示している。
まず図5のフローチャートに示すように、ユーザは、1枚ずつ原稿付加情報9を付加した原稿8を自動原稿搬送部11の原稿載置部11aにセットする(ステップS10)。このとき、原稿8に設けた原稿付加情報9が第2検出部28bによって検出可能であるように原稿8の向きを整え、原稿挿入部21に対して原稿8の一端を差し込んでおく。そしてユーザによって操作部7が操作され、原稿8の読み取り開始が指示されたか否かを判断する(ステップS11)。原稿8の読み取り開始が指示されると、画像出力装置1は各種パラメータの初期化処理を行う(ステップS12)。この初期化処理では、原稿8の読み取り枚数(ページ数)を示す読取値nを「1」に初期化する。そして原稿挿入部21に挿入された原稿8の全てのページを読み取り、かつ、全てのページに対応するプリント出力が終了するまでステップS13〜S23までの処理を繰り返し実行するメインルーチンへと移行する。ステップS13〜S23の処理では、上述した画像読取制御部54、原稿付加情報検出処理部55、元画像データ取得制御部56、画像編集部57および出力制御部58が順次機能する。
メインルーチンに移行すると、主制御部51においてまず画像読取制御部54が機能し、画像読取処理(ステップS13)が行われる。この画像読取処理(ステップS13)の詳細は、図6に示すフローチャートである。画像読取処理においては、まず画像読取制御部54は、原稿画像の読み取り中であるか否かを判断する(ステップS100)。ユーザによって原稿8の読み取り開始が指示された直後においては、自動原稿搬送部11による原稿8の搬送は未だ開始されていないので、ステップS100ではNOと判断される。また自動原稿搬送部11が、画像読取制御部54の要求に基づいて1枚の原稿を搬送し、既にスキャナ部12がその1枚の原稿から原稿画像を読み取る動作を終了している場合(すなわち、搬送される原稿のページとページの間である場合)にもステップS100ではNOと判断される。これに対して、自動原稿搬送部11が、画像読取制御部54の要求に基づいて1枚の原稿を搬送中であり、かつ、スキャナ部12がその1枚の原稿から原稿画像を読み取る動作を継続している場合には、ステップS100においてYESと判断され、それ以降の処理を行うことなく、画像読取処理を抜ける。
ステップS100において原稿画像の読み取り中でないと判断された場合には、読取ランプ32に対してランプを消灯させる消灯要求信号を出力する(ステップS101)。これにより、読取ランプ32は一旦消灯する。そして画像読取制御部54は、原稿挿入部21に原稿8があるかどうかを判断する(ステップS103)。この判断は、原稿付加情報9を検出する第2検出部28bからの出力信号に基づいて行っても良いし、第2検出部28bの他に別途原稿検知センサなどを設けてその検知結果に基づいて行っても良い。そして原稿載置部21に原稿8が存在する場合にはステップS104に進み、原稿8が存在しない場合には原稿読み取り処理を終了するための処理を行い(ステップS115)、さらに読取値nをリセットした後(ステップS116)、画像読取処理を抜ける。
原稿挿入部21に原稿が存在する場合、画像読取制御部54はスキャナ部12にガラス微動機構部38が設けられているか否かを判断する(ステップS104)。そしてガラス微動機構部38が設けられている場合には、ガラス微動機構部38に対して読取ガラス31を微動させるガラス微動要求信号を出力する(ステップS105)。これにより、スキャナ部12では、ガラス微動機構部28が読取ガラス31を微動させる。したがって、読取ガラス31にゴミが付着している場合には、読取ガラス31の微動によって読取センサ37が読み取るゴミの位置が移動することになる。一方、スキャナ部12にガラス微動機構部38が設けられていない場合には、ステップS105の処理をスキップする。
そして画像読取制御部54がゴミ検出処理を実行する(ステップS106)。このゴミ検出処理(ステップS106)の詳細は、図7のフローチャートである。ゴミ検出処理に進むと、画像読取制御部54はゴミ検出準備が完了しているか否かを判断する(ステップS120)。ここでは、スキャナ部12に設けられたゴミ検出部42が作動していることが確認できればYESと判断される。これに対し、ゴミ検出部42が作動していない場合には、ゴミ検出はできないのでNOと判断され、ゴミ検出処理を一旦抜けることになる。
ステップS120においてゴミ検出準備が完了していた場合には、画像読取制御部54はゴミの検出を行うべく、読取ランプ32に対して点灯要求信号を送出すると共に(ステップS121)、ゴミ検出部42に対してゴミ検出要求信号を送出する(ステップS123)。これにより、読取ランプ32は点灯し、ゴミ検出部42は読取センサ37を駆動して原稿画像読取位置に原稿8が存在しない状態で画像読み取りを行い、ゴミを検出する。このとき、読取センサ37は白色のシート状部材27を読み取ることになるので、読取ガラス31にゴミが付着していれば、ゴミに対応する画素の濃度値は高くなる。そのため、ゴミ検出部42は読取センサ37が読み取った各画素の濃度値から所定レベル以上のものをゴミであると認識し、そのゴミの付着している位置を特定する。そしてゴミ検出部42はゴミの検出結果を画像読取制御部54に対して出力する。
画像読取制御部54は、ゴミ検出部42においてゴミ検出が終了するまで待機し(ステップS124)、ゴミ検出部42からゴミの検出結果を受信すれば、ゴミが付着しているか否かを示すゴミ有無情報を保存すると共に(ステップS125)、ゴミが付着している場合にはそのゴミの付着位置を示すゴミ位置情報を保存する(ステップS126)。尚、ゴミ検出処理(ステップS106)は1枚の原稿8が搬送される度に行われるため、ゴミ有無情報およびゴミ位置情報は、それぞれ原稿の読取値n(ページ数)と対応させてメモリ60のパラメータ記憶部62に保存される。そしてメモリ60への保存処理が終了すると、画像読取制御部54は読取ランプ32に対して消灯要求信号を出力し(ステップS127)、ゴミ検出処理を終了する。
そして図6のステップS107に進み、画像読取制御部54は、メモリ60の原稿画像記憶部63においてスキャナ部12が読み取る1枚分の原稿画像の記憶領域を確保する(ステップS107)。そして原稿を読み取る準備が完了しているか否かを判断する(ステップS108)。ここで原稿を読み取るための準備が完了していない場合には、画像読取処理(ステップS13)を一旦抜けることになる。
ステップS108において原稿を読み取る準備が完了している場合には、画像読取制御部54は、読取ランプ32に対して点灯要求信号を出力し、読取ランプ32を点灯させる(ステップS109)。また自動原稿搬送部11に対して1枚の原稿8を搬送させるための原稿搬送開始要求信号を出力すると共に(ステップS110)、スキャナ部12に対して原稿の読み取り開始要求信号を出力する(ステップS111)。これにより、自動原稿搬送部11は原稿載置部11aにセットされた原稿8から1枚の原稿を取り出して搬送を開始すると共に、スキャナ部12は自動原稿搬送部11と連携して原稿8が原稿画像読取位置を通過する際に原稿画像の読み取りを行う。そしてスキャナ部12から出力される原稿画像は、このメインルーチンのバックグランドで作動する原稿画像記録処理部52によってメモリ60の原稿画像記憶部63に格納されていく。
画像読取制御部54はステップS110,S111の処理を行った後、これに引き続いて原稿付加情報検出要求信号を出力すると共に(ステップS112)、原稿元画像データ転送要求信号を出力する(ステップS113)。これらのステップS112,S113で出力される信号は、メモリ60のパラメータ記憶部62に出力され、パラメータ記憶部62において制御用のフラグ信号として一時的に保持される。そして画像読取制御部54は、原稿の読取値nをカウントアップする(ステップS114)。このカウントアップにより、読取値nには、ステップS110,S111に応答して画像読み取りが開始される原稿8のページ数が付与されることになる。その後、画像読取制御部54は画像読取処理を終了して図5のフローチャートに戻る。尚、これに伴い、画像読取制御部54の機能は停止する。
図5に戻り、画像読取処理(ステップS13)が終了すると、次に主制御部51において原稿付加情報検出処理部55が機能し、第1の原稿付加情報検出処理(ステップS14)と第2の原稿付加情報検出処理(ステップS15)が順に実行される。
まず第1の原稿付加情報検出処理(ステップS14)の詳細は、図8に示すフローチャートである。この処理は、自動原稿搬送部11によって搬送される1枚ずつの原稿8から、原稿付加情報検出部28の第1検出部28aによって原稿付加情報9を検出するための処理である。この処理において原稿付加情報検出処理部55は、まずメモリ60のパラメータ記憶部62を参照し、原稿付加情報検出要求信号が出力されているか否かを判断する(ステップS200)。その結果、原稿付加情報検出要求信号が出力されていなかった場合には、第1の原稿付加情報検出処理(ステップS14)を抜ける。これに対し、原稿付加情報検出要求信号が出力されていた場合には、自動原稿搬送部11によって搬送される1枚の原稿が第1検出部28aの検出位置を通過しているか否かを判断する(ステップS201)。原稿が第1検出部28aの検出位置を通過していないときには、原稿付加情報9を検出できないので、NOと判断され、第1の原稿付加情報検出処理(ステップS14)を抜ける。これに対し、原稿が第1検出部28aの検出位置を通過しているときには、原稿付加情報9の検出が可能であるので、YESと判断され、ステップS202に進んで第1検出部28aに原稿付加情報9の検出動作を開始させる。
第1検出部28aはICタグ9aに記録された原稿付加情報9を読み取ることにより、当該原稿の元画像データの保存場所を示す情報を取得する。これにより、当該原稿の元画像データが保存されている情報処理装置3のアドレス、元画像データを格納しているフォルダ名、元画像データのファイル名、ページ番号などの情報を取得することができる。そして第1検出部28aは、その取得した情報を原稿付加情報検出処理部55に対して出力する。
原稿付加情報検出処理部55は、第1検出部28aにおいて原稿付加情報9の検出が終了するまで待機し(ステップS203)、第1検出部28aから検出結果を受信すると、原稿付加情報9を検出することができたか否かを示す検出結果情報を保存すると共に(ステップS204)、原稿付加情報9を検出することができた場合には当該原稿の元画像データの保存場所を示す保存場所情報を保存する(ステップS205)。尚、このような処理は1枚の原稿8が搬送される度に行われるため、ステップS204およびS205において保存される検出結果情報および保存場所情報は、それぞれ原稿の読取値n(ページ数)と対応させてメモリ60のパラメータ記憶部62に保存される。そしてメモリ60への保存処理が終了すると、第1の原稿付加情報検出処理は終了する。
つぎに第2の原稿付加情報検出処理(図5のステップS15)の詳細は、図9に示すフローチャートである。この処理は、自動原稿搬送部11の原稿挿入部21に残っている全ての原稿8から、原稿付加情報検出部28の第2検出部28bによって原稿付加情報9を一括して検出するための処理である。この処理においても原稿付加情報検出処理部55は、まずメモリ60のパラメータ記憶部62を参照し、原稿付加情報検出要求信号が出力されているか否かを判断する(ステップS300)。その結果、原稿付加情報検出要求信号が出力されていなかった場合にはNOと判断され、第2の原稿付加情報検出処理(ステップS15)を抜ける。これに対し、原稿付加情報検出要求信号が出力されていた場合には、YESと判断され、ステップS301に進んで第2検出部28aに原稿付加情報9の検出動作を開始させる。
第2検出部28bは、原稿挿入部21に残っている全ての原稿8のICタグ9aから原稿付加情報9を読み取ることにより、原稿挿入部21に残っている全ての原稿の元画像データの保存場所を示す情報を取得する。また第2検出部28bによる原稿付加情報9の検出数から原稿挿入部21に残っている原稿8の枚数を特定することができる。そして第2検出部28bは、その取得した情報を原稿付加情報検出処理部55に対して出力する。
原稿付加情報検出処理部55は、第2検出部28bにおいて原稿付加情報9の検出が終了するまで待機し(ステップS302)、第2検出部28bから検出結果を受信すると、第2検出部28bによって検出された原稿付加情報9の検出数から原稿挿入部21に残っている原稿8の枚数をカウントし、そのカウント値を変数mに代入する(ステップS303)。そしてステップS304〜S306のループ処理を変数mが0になるまで繰り返すことにより、原稿挿入部21に残っている全ての原稿について、各原稿の元画像データの保存場所を示す保存場所情報をメモリ60のパラメータ記憶部62に保存する。尚、原稿挿入部21に複数枚の原稿8が残っている場合、第2検出部28bは全ての原稿8から原稿付加情報9を読み取ることができるが、第2検出部28bが読み取った原稿付加情報9からはその原稿付加情報9が何枚目の原稿8に付加されている情報であるかを特定することができない。そのため、ステップS304〜S306のループ処理においては、原稿挿入部21に残っている各原稿の元画像データの保存場所情報が順不同に保存されることになる。そしてメモリ60への保存処理が終了すると、第2の原稿付加情報検出処理は終了する。そしてこれに伴い、原稿付加情報検出処理部55の機能は停止する。
尚、上述したように第1検出部28aおよび第2検出部28bによって原稿付加情報9の検出動作が行われた場合には、原稿付加情報検出処理部55がその機能を停止する際に、メモリ60のパラメータ記憶部62に記憶されていた原稿付加情報検出要求信号を削除しておくことが好ましい。
図5に戻り、第1および第2の原稿付加情報検出処理(ステップS14,S15)が終了すると、次に主制御部51において元画像データ取得制御部56が機能し、元画像データ転送要求処理(ステップS16)が実行される。元画像データ転送要求処理の詳細は、図10に示すフローチャートである。この処理において元画像データ取得制御部56は、まずメモリ60のパラメータ記憶部62を参照し、原稿元画像データ転送要求信号が出力されているか否かを判断する(ステップS400)。その結果、転送要求信号が出力されていなかった場合には、元画像データ転送要求処理(ステップS16)を抜ける。
それに対し、元画像データ転送要求信号が出力されていた場合には、元画像データ取得制御部56は、メモリ60のパラメータ記憶部62を参照し、原稿の読取値nに対応するゴミ有無情報を読み出す(ステップS401)。元画像データ取得制御部56は、このゴミ有無情報から、n枚目の原稿を読み取る際にゴミが検出されていたか否かを判断し(ステップS402)、ゴミが検出されていなければ元画像データを取得する必要がないので、元画像データ転送要求処理を抜ける。
ステップS402においてゴミが検出されていると判断した場合、元画像データ取得制御部56は、原稿の読取値nに対応する原稿付加情報9の検出結果情報をメモリ60から読み出す(ステップS403)。そして原稿付加情報9が検出されているか否かを判断する(ステップS404)。原稿付加情報9が検出されていなければ、原稿の元画像データを取得することはできないので、元画像データ転送要求処理を抜ける。これに対し、原稿付加情報9が検出されていれば、さらにスキャナ部12にガラス微動機構部38が設けられているか否かを判断する(ステップS405)。
そしてガラス微動機構部38が設けられている場合には、第1検出部28aによって検出された読取値nに対応する元画像データの保存場所情報をメモリ60から読み出し(ステップS406)、メモリ60の元画像データ記憶部65に1ページ分の元画像データの保存領域を確保する(ステップS407)。そして元画像データ取得制御部56は、通信処理部53に対し、ステップS406で読み出した保存場所情報に基づいてn枚目の元画像データの転送要求信号を出力する(ステップS408)。これにより、通信処理部53は、主制御部51のバックグランドで作動し、ネットワーク2を介して保存場所情報が示す情報処理装置3にアクセスし、読取値nに対応する元画像データを取得すると共に、その取得した元画像データを元画像データ記憶部65に格納する。このようにガラス微動機構部38が設けられている場合には、自動原稿読取装置10において1枚の原稿が読み取られる度にゴミの位置が移動するため、読み取った原稿の元画像データを1枚ずつ取得するように構成されている。またこのような元画像データの取得は、原稿8の流し撮り動作と並行して行われるため、処理全体のスループットを低下させることがない。そして元画像データ取得制御部56は、通信処理部53に対して元画像データの転送要求信号を出力すると、元画像データ転送要求処理を終了する。
一方、ステップS405においてガラス微動機構部38が設けられていないと判断した場合、読取ガラス31に付着しているゴミはその後の原稿読み取り時にも同様に検出され、原稿画像に画像ノイズとなって現れる可能性が高いため、その場合にはステップS409に進み、第2検出部28bによって検出された原稿挿入部21に残っている全ての原稿の元画像データの保存場所情報に基づいて、元画像データの一括転送要求処理が行われる。この元画像データ一括転送要求処理の詳細は、図11に示すフローチャートである。ステップS409に進むと、元画像データ取得制御部56は、まず既に元画像データの一括転送要求信号を出力しているか否かを判断する(ステップS410)。これ以前の処理で、既に元画像データの一括転送要求が行われている場合には、既にメモリ60の元画像データ記憶部65に残りの原稿の元画像データが記憶済みであるか、或いは、通信処理部53がその時点でデータ取得中であるため、再度一括転送要求を行う必要はない。そのため、ステップS410でYESと判断される場合は、元画像データ一括転送要求処理を抜ける。これに対し、未だ元画像データの一括転送要求が行われていない場合には、残りの原稿の元画像データを一括して取得すべく、ステップS411に進む。
ステップS411において元画像データ取得制御部56は、それ以前の処理において第2検出部28bが検出した原稿挿入部21に残っている原稿8の枚数をカウントし、そのカウント値を変数mに代入する。そしてステップS412〜S414のループ処理を変数mが0になるまで繰り返すことにより、原稿挿入部21に残っているm枚の原稿全てについて、メモリ60のパラメータ記憶部62に保存された保存場所情報を読み出す(ステップS413)。そしてm枚分の保存場所情報の読み出しが終了すると、元画像データ取得制御部56は、メモリ60の元画像データ記憶部65にmページ分の元画像データの保存領域を確保する(ステップS415)。そして通信処理部53に対し、ステップS412〜S414のループ処理で読み出した保存場所情報に基づいて、m枚分の元画像データの一括転送要求信号を出力する(ステップS416)。これにより、通信処理部53は、主制御部51のバックグランドで作動し、ネットワーク2を介して保存場所情報が示す情報処理装置3にアクセスし、原稿挿入部21に残っている全ての原稿の元画像データを一括して取得すると共に、その取得した元画像データを元画像データ記憶部65に格納する。
このようにガラス微動機構部38が設けられていない場合には、原稿8の流し撮りを行っているときにゴミが検出されると、その時点で原稿挿入部21に残っている読み取り前の全ての原稿8について元画像データを一括して取得するように構成されているため、1枚ずつ元画像データを取得する場合に比べて効率が良く、しかも原稿8の流し撮り動作と並行して元画像データを一括取得することができる。そして元画像データ取得制御部56は、通信処理部53に対して元画像データの一括転送要求信号を出力すると、元画像データ転送要求処理を終了する。
図5に戻り、元画像データ転送要求処理(ステップS16)が終了すると、次に主制御部51において画像編集部57が機能する。画像編集部57は、ユーザによって設定された画像編集モードが、領域単位での編集モードであるか、ページ単位での編集モードであるかを判断し(ステップS17)、領域単位での編集モードが設定されている場合にはステップS18に進み、ページ単位での編集モードが設定されている場合にはステップS19に進む。
図12は、領域ごとの画像編集処理(ステップS18)の詳細を示すフローチャートである。領域ごとの画像編集処理に進むと、画像編集部57は、まず原稿8の読取値nが2以上にカウントアップされ、読み取りページが更新されたか否かを判断する(ステップS500)。読み取りページが更新されていない場合には、図5の画像読取処理(ステップS13)で指示した1枚の原稿の読み取り動作が未了であり、編集すべき原稿画像がメモリ60の原稿画像記憶部63に格納されていないと判断されるので、画像編集処理を行わずに終了する。これに対し、読み取りページが更新されている場合には、既に前回読み取った原稿画像は原稿画像記憶部63に格納されているので、ステップS501に進む。そして原稿画像記憶部63に格納された(n−1)枚目の原稿画像に対して画像編集を行う必要性を判断し、必要があれば領域ごとの編集処理を実施する。
ステップS501では、画像編集部57は、(n−1)枚目の原稿読み取り時に検出されたゴミ有無情報を読み出す。そしてゴミが検出されているか否かを判断する(ステップS502)。ここでゴミが検出されていなければ、原稿画像を編集する必要はないので、画像編集処理を行わずに終了する。一方、ゴミが検出されていれば、編集処理を行う必要があるので、(n−1)枚目の原稿読み取り時に第1検出部28aによって検出した原稿付加情報9の検出結果情報を読み出す(ステップS503)。そして原稿付加情報9が検出されているか否かを判断し(ステップS504)、検出されていなければ、元画像データを取得できていないため、編集処理を行うことができず、それ以降の処理を行うことなく終了する。これに対し、原稿付加情報9が検出されていれば、(n−1)枚目の原稿8に対応する元画像データを取得できているので、それ以降の処理に進む。
次に画像編集部57はガラス微動機構部38の有無を判断する(ステップS505)。ガラス微動機構部38が設けられていない場合には、上述の元画像データ一括転送要求処理(図11)によって取得した元画像データの中から(n−1)枚目の原稿に対応する元画像データを特定する必要がある。そのため、ステップS506に進み、画像編集部57は、一括転送で取得した元画像データの中から、(n−1)枚目の原稿読み取り時に第1検出部28aが検出した保存場所情報と同じ保存場所から取得した元画像データを選び出し、これを(n−1)枚目の原稿に対応する元画像データであると特定する。そしてステップS507に進む。尚、ガラス微動機構部38が設けられている場合には、第1検出部28aが検出する原稿付加情報9に基づいて1枚ずつ元画像データが取得されているので、ステップS506のような処理は必要でない。
そして画像編集部57は画像編集処理の準備が完了しているか否かを判断し(ステップS507)、完了していない場合には画像編集処理を続行することができないと判断して処理を終了する。これに対し、準備が完了している場合には、ステップS508に進み、画像編集部57は、(n−1)枚目の原稿8を読み取って得られた原稿画像を複製する。すなわち、原稿画像記憶部63に記憶された(n−1)枚目の原稿画像を、複製画像記憶部64にそのままコピーして保存する。
次に画像編集部57は、(n−1)枚目の原稿読み取り時に検出されたゴミ位置情報を読み出す(ステップS509)。そして、そのゴミ位置に対応する領域の画像成分を、(n−1)枚目の原稿に対応する元画像データから切り出し、その切り出したデータを原稿画像記憶部63に記憶された原稿画像の対応する領域に貼り付ける(ステップS510)。例えば、図4に示したように領域R4に対応する位置にゴミWが検出されていた場合には、ステップS510の処理によって、画像記憶部63に記憶された原稿画像全体のうち、領域R4に対応する帯状の画像成分のみが元画像データと置き換えられることになる。そのため、編集後の原稿画像は、ゴミの影響による画像ノイズが消去された画像となる。また領域R4以外の領域については、原稿8を読み取って得られた原稿画像がそのまま編集後の画像に反映されるため、そこに手書きなどの追加情報が含まれる場合にはそれら追加情報を失うことなく保持することができる。以上により、領域ごとの画像編集処理(ステップS18)が終了する。
次に図13は、ページごとの画像編集処理(ステップS19)の詳細を示すフローチャートである。尚、図13のフローチャートにおいてステップS600〜S607の処理は、図12のフローチャートにおけるステップS500〜S507の処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
画像編集部57は、ステップS607において画像編集処理の準備が完了していると判断した場合、ステップS608に進んで、(n−1)枚目の原稿8を読み取って得られた原稿画像を複製する。すなわち、原稿画像記憶部63に記憶された(n−1)枚目の原稿画像を、複製画像記憶部64にそのままコピーして保存する。そしてステップS609に進み、画像編集部57は、(n−1)枚目の原稿に対応する元画像データの1ページ全体をコピーし、そのコピーしたデータを原稿画像記憶部63に記憶された原稿画像の全体に貼り付けて上書きする(ステップS609)。これにより、(n−1)枚目の原稿画像読み取り時にゴミが検出されていた場合には、原稿8を読み取って得られた原稿画像の1ページ全体が元画像データと置き換えられ、ゴミの影響による画像ノイズは解消される。以上で、ページごとの画像編集処理(ステップS19)が終了する。
図5に戻り、領域ごとの画像編集処理(ステップS18)およびページごとの画像編集処理(ステップS19)のいずれか一方の処理が終了すると、次に主制御部51において出力制御部58が機能する。出力制御部58は、ユーザによって設定されたプリントモードが、第1のプリントモードであるか、第2のプリントモードであるかを判断する(ステップS20)。第1のプリントモードは、ゴミが検出された場合、上述の画像編集処理によって編集された原稿画像のみをプリント出力するモードである。第2のプリントモードは、ゴミが検出された場合、上述の画像編集処理によって編集された原稿画像と併せて編集前の複製画像をプリント出力するモードである。そして第1のプリントモードが設定されている場合にはステップS21に進み、第2のプリントモードが設定されている場合にはステップS22に進む。
図14は、第1のプリントモード設定時に実行される第1のプリント出力処理(ステップS21)の詳細を示すフローチャートである。出力制御部58は、まず原稿8の読取値nが2以上にカウントアップされ、読み取りページが更新されたか否かを判断する(ステップS700)。読み取りページが更新されていない場合には、図5の画像読取処理(ステップS13)で指示した1枚の原稿の読み取り動作が未了であり、出力すべき原稿画像がメモリ60の原稿画像記憶部63に格納されていないと判断されるので、プリント出力を行わずに終了する。これに対し、読み取りページが更新されている場合には、既に前回読み取った原稿画像は原稿画像記憶部63に格納されていると判断されるのでステップS701に進む。そしてプリンタ部5とデータ通信を行ってプリント動作の準備が完了しているか否かを判断する。プリント動作の準備が完了していない場合には終了し、完了している場合にはステップS702に進む。
そして出力制御部58は、メモリ60の原稿画像記憶部63から(n−1)枚目の原稿画像を読み出す(ステップS702)。(n−1)枚目の原稿読み取り時にゴミが検出されていた場合、ステップS702で読み出される原稿画像は、上述の画像編集処理が行われた後の画像であり、ゴミの影響による画像ノイズが消去された画像となっている。また(n−1)枚目の原稿読み取り時にゴミが検出されていなかった場合には、ステップS702で読み出される原稿画像は、(n−1)枚目の原稿8を読み取って得られた原稿画像である。
そして出力制御部58は、ステップS702で読み出した原稿画像に基づいてプリンタ部5に対してプリント要求を出力する(ステップS703)。これにより、プリンタ部5は、給紙部6から1枚の用紙を搬送し、出力制御部58から受け取った原稿画像に基づいて用紙に画像形成を行いプリント出力する。以上で、第1のプリント出力処理が終了する。
図15は、第2のプリントモード設定時に実行される第2のプリント出力処理(ステップS22)の詳細を示すフローチャートである。ステップS800では、図14のステップS700と同様に、出力制御部58は原稿8の読取値nが2以上にカウントアップされ、読み取りページが更新されたか否かを判断する(ステップS800)。そして読み取りページが更新されていない場合には、プリント出力を行わずに終了する。読み取りページが更新されている場合には、出力制御部58は(n−1)枚目の原稿読み取り時のゴミ有無情報をメモリ60から読み出し(ステップS801)、ゴミが検出されているか否かを判断する(ステップS802)。
ステップS802においてゴミが検出されていないと判断した場合には、(n−1)枚目の原稿8を読み取った原稿画像はそのままの状態で原稿画像記憶部63に記憶されているので、その原稿画像を出力すべく、ステップS808にジャンプする。これに対し、ゴミが検出されていた場合には、ステップS803に進む。
そして出力制御部58は、(n−1)枚目の原稿読み取り時に第1検出部28aが検出した検出結果情報をメモリ60から読み出し(ステップS803)、原稿付加情報9を検出している否かを判断する(ステップS804)。原稿付加情報9を検出していない場合には、ゴミが付着していても上述の画像編集処理は行われていないため、原稿画像記憶部63に記憶されている原稿画像を出力すべく、ステップS808にジャンプする。一方、原稿付加情報9を検出している場合には、上述の画像編集処理が行われており、複製画像が生成されているので、ステップS805に進む。そしてプリンタ部5においてプリント動作の準備が完了しているか否かを判断し、完了している場合にはステップS806に進む。
そして出力制御部58は、メモリ60の複製画像記憶部64から、(n−1)枚目の原稿画像を編集する前に複製された複製画像を読み出し(ステップS806)、この複製画像に基づきプリンタ部5に対してプリント要求を出力する(ステップS807)。これにより、プリンタ部5は、給紙部6から1枚の用紙を搬送し、出力制御部58から受け取った複製画像に基づいて用紙に画像形成を行いプリント出力する。
さらにステップS808に進み、出力制御部58はプリンタ部5においてプリント動作の準備が完了しているか否かを判断し、完了している場合にはステップS809に進む。そして出力制御部58は、メモリ60の原稿画像記憶部63から、(n−1)枚目の原稿画像を読み出す(ステップS809)。上記ステップS806,S807が実行された場合、ステップS809で読み出される原稿画像は、上述の画像編集処理が行われた後の画像であり、ゴミの影響による画像ノイズが消去された画像となっている。
そして出力制御部58は、ステップS809で読み出した原稿画像に基づいてプリンタ部5に対してプリント要求を出力する(ステップS810)。これにより、プリンタ部5は、給紙部6から1枚の用紙を搬送し、出力制御部58から受け取った原稿画像に基づいて用紙に画像形成を行いプリント出力する。以上で、第2のプリント出力処理が終了する。
図5に戻り、第1のプリント出力処理(ステップS21)および第2のプリント出力処理(ステップS22)のいずれか一方の処理が終了すると、主制御部51においてその他の処理(ステップS23)が実行される。そしてステップS13に戻り、原稿載置部11aにセットされた全ての原稿8の画像読み取りが行われ、全ての原稿画像に基づくプリント出力が終了するまで上述の処理が繰り返し実行される。
以上のように本実施形態の画像出力装置1は、原稿8に付加された原稿付加情報9を原稿付加情報検出部28によって検出することにより、当該原稿の元画像データの保存場所を特定できるようになっており、原稿8の流し撮り動作と並行して原稿8の各ページに対応する元画像データを取得する。そして原稿8の読取領域内にゴミが付着していることを検出した場合には、原稿の流し撮り動作と並行して取得した元画像データを、スキャナ部12が読み取った原稿画像に置き換えて出力するように構成されている。したがって、原稿8の読取領域内にゴミが付着している場合であっても、原稿8の流し撮り動作が中断することはなく、効率的な原稿読み取りが可能である。また画像出力装置1から出力される出力画像は、原稿8の元画像情報を失うことなく、ゴミによる画像ノイズだけが消去された画像となっているので、高品質な画像出力を行うことができるようになっている。特に原稿8の読取領域内に付着しているゴミが読取ガラス31に付いた傷であっても、本実施形態の場合には、原稿8の元画像情報を失うことなく、傷による画像ノイズを消去した画像が出力されるので、高品質な画像出力を行うことができるようになっている。
また、画像出力装置1が元画像データを取得する動作は、原稿8の流し撮り動作と並行して行われるので、原稿8の画像読み取りを開始してから原稿8に基づく全ての画像出力を完了するまでのスループットを低下させることがない。特に、原稿8の読取領域内にゴミが付着していることが検出された場合には、それ以後に読み取る原稿8の元画像データを一括して取得することができるので、その都度1枚ずつ元画像データを取得する場合に比べて処理効率が向上するという利点がある。
以上、本発明にかかる画像出力装置1の一実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記実施形態では、ICタグ9aに原稿付加情報9を記録しておき、原稿8の各ページの所定位置にそのICタグ9aを貼付しておくことを例示した。しかし、本発明において原稿8に付加される原稿付加情報9は、ICタグ9aに記録される形態に限定されるものではなく、例えば、原稿8の各ページに印刷したバーコード、地紋、電子透かしなどを原稿付加情報9としても良い。ただし、この場合、第2検出部28bは複数枚の原稿8から一括して原稿付加情報9を読み取ることができなくなるため、原稿8の画像読み取りを開始する前に、バーコードを読み取って原稿付加情報9を検出するための流し撮り動作(いわゆるプレスキャン)が必要になる。
また上記実施形態では、主として画像出力がプリント出力である場合を例示したが、これに限られるものではなく、例えばFAX機能による画像送信出力や、スキャナ機能による画像データ出力であっても構わない。また上記実施形態では、画像出力装置として、コピー機能、スキャン機能、及び、FAX機能を備えた多機能複合機を例示したが、これらのうち1つの機能のみを有する単機能機であっても構わない。また画像データの送信機能としては、FAX送信に限られず、電子メールによる送信やFTPによる送信等であっても構わない。
画像出力装置を備えた全体システムの概略構成を示す図である。 自動原稿読取装置の内部構成を示す断面図である。 画像出力装置の内部機能の一例を示す概略ブロック図である。 領域単位での編集処理の概念を示す図である。 画像出力装置における処理手順を示すフローチャートである。 画像読取処理(図5のステップS13)の詳細を示すフローチャートである。 ゴミ検出処理(図6のステップS106)の詳細を示すフローチャートである。 第1の原稿付加情報検出処理(図5のステップS14)の詳細を示すフローチャートである。 第2の原稿付加情報検出処理(図5のステップS15)の詳細を示すフローチャートである。 元画像データ転送要求処理(図5のステップS16)の詳細を示すフローチャートである。 元画像データ一括転送要求処理(図10のステップS409)の詳細を示すフローチャートである。 領域ごとの画像編集処理(図5のステップS18)の詳細を示すフローチャートである。 ページごとの画像編集処理(図5のステップS19)の詳細を示すフローチャートである。 第1のプリント出力処理(図5のステップS21)の詳細を示すフローチャートである。 第2のプリント出力処理(図5のステップS22)の詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
1 画像出力装置
2 ネットワーク
5 プリンタ部(出力手段)
8 原稿
9 原稿付加情報
10 自動原稿読取装置
11 自動原稿搬送部(搬送手段)
12 スキャナ部
28 原稿付加情報検出部
28a 第1検出部(原稿付加情報検出手段)
28b 第2検出部(原稿付加情報検出手段)
31 読取ガラス
37 読取センサ(画像読取手段)
42 ゴミ検出部(ゴミ検出手段)
50 CPU(コンピュータ)
51 主制御部
52 原稿画像記録処理部
53 通信処理部(元画像データ取得手段)
54 画像読取制御部
55 原稿付加情報検出処理部
56 元画像データ取得制御部(元画像データ取得手段)
57 画像編集部(画像編集手段)
58 出力制御部(出力手段)
R1〜R10 領域
W ゴミ

Claims (7)

  1. 原稿を1枚ずつ搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される原稿が所定位置を通過する際に原稿画像を読み取る画像読取手段と、
    前記画像読取手段の読取領域に付着するゴミを検出するゴミ検出手段と、
    原稿に付加された該原稿の元画像データの保存場所を示す原稿付加情報を検出する原稿付加情報検出手段と、
    前記原稿付加情報に基づいて原稿の元画像データを取得する元画像データ取得手段と、
    前記ゴミ検出手段によりゴミが検出された場合、前記元画像データ取得手段が取得した元画像データを、前記画像読取手段が読み取った原稿画像に置き換える画像編集手段と、
    前記画像編集手段で編集された原稿画像を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする画像出力装置。
  2. 前記画像編集手段は、前記元画像データ取得手段が取得した元画像データを、1ページ単位で前記画像読取手段が読み取った原稿画像と置き換えることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
  3. 前記ゴミ検出手段は、前記画像読取手段の読取領域におけるゴミの付着位置を検出し、
    前記画像編集手段は、前記元画像データ取得手段が取得した元画像データから前記ゴミの付着位置に対応する領域のデータを切り出し、前記画像読取手段が読み取った原稿画像の対応する領域と置き換えることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
  4. 前記原稿付加情報検出手段は、前記搬送手段によって搬送される前の複数の原稿から前記原稿付加情報を検出するように構成され、
    前記元画像データ取得手段は、前記ゴミ検出手段によりゴミが検出された場合、前記複数の原稿の元画像データを一括して取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像出力装置。
  5. 前記出力手段は、前記画像編集手段で編集された原稿画像と併せて、前記画像読取手段が読み取った原稿画像を出力することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像出力装置。
  6. 原稿を1枚ずつ搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿が所定位置を通過する際に原稿画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段の読取領域に付着するゴミを検出するゴミ検出手段と、原稿に付加された該原稿の元画像データの保存場所を示す原稿付加情報を検出する原稿付加情報検出手段と、を備えた画像出力装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記原稿付加情報検出手段に対して検出要求信号を送出することにより得られる前記原稿付加情報に基づいて、原稿の元画像データを取得する元画像データ取得手段、
    前記ゴミ検出手段に検出要求信号を送出することによりゴミが検出された場合、前記元画像データ取得手段において取得した元画像データを、前記画像読取手段が原稿を読み取って得られた原稿画像に置き換える画像編集手段、
    前記画像編集手段で編集された原稿画像を出力する出力手段、
    として機能させることを特徴とする画像出力装置用プログラム。
  7. 原稿を1枚ずつ搬送し、原稿が所定位置を通過する際に原稿画像を読み取る画像読取工程と、
    原稿画像を読み取る読取領域に付着するゴミを検出するゴミ検出工程と、
    原稿に付加された該原稿の元画像データの保存場所を示す原稿付加情報を検出する原稿付加情報検出工程と、
    前記原稿付加情報に基づいて原稿の元画像データを取得する元画像データ取得工程と、
    前記ゴミ検出工程においてゴミが検出された場合、前記元画像データ取得工程で取得した元画像データを、前記画像読取工程において読み取った原稿画像に置き換える画像編集工程と、
    前記画像編集工程で編集された原稿画像を出力する出力工程と、
    を有することを特徴とする画像出力方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013236177A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Canon Inc 画像形成装置

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