JP2009181972A - 薄膜製造装置 - Google Patents

薄膜製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009181972A
JP2009181972A JP2008017021A JP2008017021A JP2009181972A JP 2009181972 A JP2009181972 A JP 2009181972A JP 2008017021 A JP2008017021 A JP 2008017021A JP 2008017021 A JP2008017021 A JP 2008017021A JP 2009181972 A JP2009181972 A JP 2009181972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
substrate
thin film
reaction vessel
upper lid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008017021A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5196474B2 (ja
Inventor
Toshiaki Tatsuta
利明 立田
Masahito Miyake
雅人 三宅
Shinichi Motoyama
慎一 本山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samco Inc
Original Assignee
Samco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samco Inc filed Critical Samco Inc
Priority to JP2008017021A priority Critical patent/JP5196474B2/ja
Publication of JP2009181972A publication Critical patent/JP2009181972A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5196474B2 publication Critical patent/JP5196474B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】防着板の交換作業を容易に行うことができる薄膜製造装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る薄膜製造装置は、反応容器14内に保持された基板18の表面に化合物半導体薄膜を形成するためのものであって、前記反応容器14内に成膜ガスを導入するガス導入口と、前記反応容器14の上部開口14aを塞ぐ開閉可能な上蓋14bと、前記上蓋14bに着脱可能に設けられた石英板24と、上蓋14bを開閉すると共に基板18に対する上蓋14bの角度を調整する昇降回転装置30とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、反応容器内に保持された基板上に薄膜を形成するための薄膜製造装置に関する。
基板上に薄膜を形成する方法の一つにMOCVD法(有機金属気相成長法:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)がある。MOCVD法はCVD法(化学気相成長法:Chemical Vapor Deposition)の一種で、基板表面近傍に原料ガスを含むガスを導入し、化学反応を利用することによってその基板上にGaAsやGaNなどの化合物半導体を結晶成長させる方法として知られている(特許文献1参照)。
特開2004-200225号公報
MOCVD法を実行するためのMOCVD装置では、基板を保持する反応容器の上面を蓋で塞ぎ、当該反応容器を密閉空間にした後、前記基板上に化合物半導体を成膜する処理が行われる。成膜処理が行われると、反応容器の内部や蓋の下面にパーティクルが形成され、蓋の下面に生成されたパーティクルが基板上に落下すると、製品の信頼性が低下する場合がある。特に、蓋の下面に設けられたシャワー状の導入手段により反応容器内にガスを導入する構成の場合には、成膜の均一性には優れるものの、逆に、ガスの噴出しのために蓋の下面に生成されたパーティクルが落下しやすく製品を汚染する傾向があった。このため、従来のMOCVD装置では、成膜ガスを基板に対して側方から供給したうえで、蓋の下面に防着板をねじ等で取り付け、汚れた防着板をクリーニング済みの防着板に定期的に交換するようにしている。
本発明が解決しようとする課題は、防着板の交換作業を容易に行うことができる薄膜製造装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る薄膜製造装置は、反応容器内に保持された基板の表面に薄膜を形成するためのものであって、
a)前記反応容器内の基板に成膜ガスを導入するガス導入手段と、
b)前記反応容器の一部を構成する開閉可能な蓋と、
c)前記蓋の前記反応容器側の面に着脱可能に設けられた防着板と、
d)前記蓋を開閉する開閉手段と、
e)前記基板に対する前記蓋の角度を調整する調整手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る薄膜製造装置において防着板が汚れたときには、開閉手段を用いて蓋を開放させ、さらに、防着板の着脱作業の邪魔にならないように調整手段を用いて蓋の角度を調整する。そうすれば、作業者は防着板の着脱作業を容易に行うことができる。また、容器内のクリーニングを行う場合にも、クリーニングの邪魔にならないように蓋の角度を適宜調整することができる。
以下、本発明をMOCVD装置に適用した一実施例を図面を参照しながら説明する。
図1は本実施例に係る薄膜製造装置の概略構成図である。本実施例の薄膜製造装置10は、前面に扉12aおよび操作部12bを有するグローブボックス12、このグローブボックス12内に配置された反応容器14等を備えている。反応容器14は上部開口14a及びこの上部開口14aを塞ぐ上蓋14bを備えている。反応容器14内には基板台16が設けられており、基板台16上には複数の基板18が炭化ケイ素等のサセプタ2に載せられて水平に載置されている。
図2は上蓋14bの開放状態で示す反応容器14の概略図である。図1および図2に示すように、上蓋14bの下面(反応容器14側の面)には、耐熱性に優れる防着板としての石英板24が複数のボルト26を介して着脱可能に取り付けられている。石英板24と上蓋14bとの間には、当該石英板24の冷却効率を上げるためのカーボン製シート28が設けられている。
グローブボックス12は、反応容器14の周囲を大気圧よりも高い圧力に維持するためのものである。このように反応容器14の周囲を大気圧よりも高い圧力にすることにより、反応容器14の上蓋14bを開放して石英板24を交換したり基板18を搬送したりする際に、大気中の酸素や水分が反応容器14の内部に侵入することを防ぐことができる。大気中の酸素や水分が反応容器14の内部に侵入すると、特に、窒化物半導体などの成膜時に結晶性が悪くなる傾向がある。グローブボックス12の内部は窒素ガスなどで充填され、窒素ガスは図示しない酸素除去フィルタおよび水分除去フィルタを循環して常に微量の酸素と水分が除去されている。また、除去された酸素と水分に相当する窒素ガスが常にグローブボックス12の内部に補充されている。交換された石英板24やサセプタ2に載置された基板18は、グローブボックス12に隣接して設けられた図示しないロードロック室を経由してグローブボックス12の外部に取りだすことができる。
反応容器14の内側面には反応容器14内に成膜ガスを導入するガス導入口20及び基板18の表面を通過した成膜ガスを排出するガス排出口22が形成されている。ガス導入口20から導入された成膜ガスは基板18に対して側方から供給される。
上蓋14bは、反応容器14の上部開口を塞ぐように設けられており、昇降回転装置30によって反応容器14に対して接離可能に構成されている。
昇降回転装置30は、昇降機構32、回転機構34、蓋支持部36等から構成されている。蓋支持部36は上蓋14bに固定された一対の支持軸37及びこれら支持軸37を回転可能に支持する一対の支持板38から構成されており、前記昇降機構32によって昇降される。
図3に示すように、回転機構34は一対の支持板38のうちの一方に配置された一対の軸受39、軸受39に支持された一本の丸ラック40、この丸ラック40を矢印A方向に駆動するエアシリンダ41、丸ラック40の歯と噛み合う歯車42から構成されている。歯車42は支持軸37に固定されており、丸ラック40の矢印A方向の駆動に伴い支持軸37と共に矢印B方向に回転する。
昇降機構32は、例えばコンベアチェーン(図示せず)、駆動モータ32a等から構成されている。
次に、本発明に係る薄膜製造装置10の反応容器14の内部構造について詳しく説明する。図4は、反応容器14内の要部の平面図である。反応容器14内に回転可能なサセプタ2が設けられており、サセプタ2上には複数の基板18が載置されている。反応容器14に対してはガス導入部4が一体的に連接されている。反応容器14の上部開口14aを塞ぐ上蓋14bは、サセプタ2の直上に設けられている。
ガス導入部4は、ガス開口部5とガス入力部6とから成っている。開口部5は反応容器14内のサセプタ2に対して、即ち基板18に対してガスを吐出するための空間である。ガス入力部6はガス開口部5に一体的に連接されており、ガス入力部6の一端に設けられたガス入力口7からガスが基板18、つまりサセプタ2の表面に平行に、且つ、ガス開口部5からのガスの吐出方向(図4においては右方向)に対して垂直に導入される(多少傾斜していても構わない)。なお、本明細書において「ガス開口部5からのガスの吐出方向」とは、ガス開口部5からサセプタ2へ向いた方向のことを指す。
図5は、薄膜製造装置の反応容器14の断面図である。ガス入力口7は図5(A)に示すように、ただ一つだけであってもよいし、図5(B)に示すように、ガス入力口7として、基板の厚み方向に第一ガス入力口7a、第二ガス入力口7bを設けることもできる。また、図5(C)に示すように3個のガス入力口(第一〜第三ガス入力口7a〜7c)又はそれ以上の数のガス入力口を設けることもできる。
本発明のガス供給手段は、ガス導入口20と、該ガス導入口20に連接され、前記基板表面に平行に且つ該ガス導入口20からのガスの吐出方向に対して垂直にガスを導入するガス入力口7とから成る。
図4及び図5に示すように、ガス開口部5には、ガス入力部6から導入されるガスの流れに対して垂直方向に、複数枚(図4では9枚)の整流板8が設置されている。整流板8を設けることによって、ガス開口部5から基板18に対して吐出されるガスの不均一性を制御することができる。
つまり、整流板8を設けることによって、ガス入力口7に近いガス開口部5側から吐出されるガスの量(流速)と、ガス入力口7から遠いガス開口部5側から吐出されるガスの量(流速)との間に差が生じる。一般的に、整流板8の数が多くなるにつれてガス開口部5から基板18に対して吐出されるガスの流速は均一化され、整流板8の数が少なくなるにつれてガスの流速の不均一性が増す。従って、整流板8の数を調整してガス開口部5から吐出されるガスの濃度や速度にガス開口部5の面内で傾きを生じさせることにより、結果として基板18上に均一性の高い膜を形成させることができる。なお、整流板8は、ガス入力部6から導入されるガスの流れに対して完全に垂直である必要はなく、若干傾斜していても構わない。
また、ガス開口部5から基板18に対して吐出されるガスの不均一性は、ガス入力口7から入力されるガスの速度によっても調節することができる。
なお、本発明に係る薄膜製造装置では、基板18表面を通過したガスは排気口(図4、図5では図示せず)から反応容器14の外部に排気される。排気口は、どのような形態でも構わないが、排気口の設置箇所や排気強度などによって、サセプタ2上におけるガスの流れ方が変化することがある。
また、図4に示す例では、サセプタ2は反時計回りに回転しているが、サセプタ2は時計回りに回転するものであっても構わない。
本発明者らは、薄膜製造装置の反応容器14の構成によって、反応容器14内をガスがどのように流れるのかをシミュレーション計算によって確認した。ここでは、図6に示すような、同じ側面にガス入力口と排気口が設けられた反応容器についてシミュレーション計算を行った。図6にシミュレーション結果を示す。また、図7に、図6のA−A'断面(サセプタの中心を通る断面)における、X方向(図6における左右方向)の流速を表すグラフを示す。
これら図6、図7のシミュレーション結果から、ガス開口部5からサセプタ2に向けて吐出されるガスの流速は、ガス入力口7から近い程高く、ガス入力口7から遠ざかるにつれて低くなっており、ガス開口部5からガスが不均一に(単調増加/減少の傾きをもって)吐出されていることが確認された。サセプタ2の全領域にわたってガスの流速が単調な勾配を有するので、基板18を自転させることなく、サセプタ2を公転させるだけで基板18の表面に均一な膜を形成させることが可能となる。
なお、後述するように、成膜時には、基板18に対して側方から供給された成膜ガスが基板18の上で均一にエピタキシャル成長するように基板18を載置したトレイを毎分10回程度で回転させる。また、例えば窒化ガリウムをエピタキシャル成長させる場合には、基板台16の内部に設けられたヒータ(図示せず)を加熱して基板18の表面温度を1000℃程度まで加熱する。このように基板18の表面を高温に加熱するために、ガス導入口20から導入した成膜ガスは上蓋14bの方向に上昇する傾向があり、エピタキシャル成長を効率的に行えないことがある。そこで、石英板24は成膜ガスの流れを基板18に向けるような傾斜を備えていることが好ましい。これにより、成膜ガスが基板18の方に向かって流れるので、エピタキシャル成長をより均一かつ効率的に行うことができる。また、前述のように基板18の表面温度を1000℃程度に加熱するため、基板18の上方(約10mm程度)に設けられている石英板24の表面温度も1000℃近くに加熱される。したがって、上蓋14bの内部に冷却水を循環させカーボン製シート28を介して石英板24の表面温度が200〜400℃程度になるように冷却することが好ましい。
次に、本発明に係る薄膜製造装置の効果について確認するため、発明者らが行った実験について説明する。以下に説明する実験では図8に示す構成の装置を用いた。この装置では排気口をガス入力口7と同じ側に設けた。更に、排気されるガスの整流を行うことを目的としてガス開口部5に設けられている整流板8と同じ数の整流板を反応容器14の排気側にも配置した。反応容器14及びガス導入部4の高さは10mmであった。また、ガスの入力は、図5(C)に示すように、第一ガス入力口7a、第二ガス入力口7b、第三ガス入力口7cの3つのガス入力口7を基板18に対して垂直方向に設けることによって行った。
[実験例1]
下記の工程でサファイヤ基板のC面にGaNを成長させた。3族原料としてトリメチルガリウム(TMG)を用い、5族原料としてアンモニア(NH3)を用いた。
まず、大気圧よりも若干高い圧力の窒素でグローブボックス12中を充填した。反応容器14の上部開口14aを塞ぐように設けられている上蓋14bを昇降機構32により真上に上昇させ、その後、回転機構34により回転させて上蓋14bをほぼ垂直状態に起立させた。この状態でグローブボックス12の前面に設けられた操作部12bのグローブを介して上蓋14bの下面中央のボルト26を取り外し、そのボルト孔に固定治具を挿入した。そして、石英板24が落下するのを防止しつつ、残りのボルト26を順に取り外し、最後にボルト孔から固定治具を抜き、上蓋14bから石英板24を取り外した。次に、グローブボックス12に隣接して設けられたロードロック室を経由して石英板24をグローブボックス12から取り出した。その後、石英板24を取り外すときとは逆の手順で新しい石英板24を上蓋14bの下面に取り付けた。
(1)洗浄した後の2インチφのサファイア基板をサセプタ2の上に載置した。次に、回転機構34により上蓋14bを起立した垂直状態から水平状態に回転させ、昇降回転装置に30よって上蓋14bを元の位置に戻し、反応容器14を密閉した。
(2)ステンレス製の反応容器14内の空気を真空ポンプで排気して、H2ガスを反応容器14内に300Torrとなるまで導入した。同時に、サセプタ2を10rpmの回転速度で回転させ始めた。
(3)次いで、第三ガス入力口7cからH2ガスを2L/minで供給した。反応容器14内の圧力を保持したまま、サセプタ2を1100℃まで昇温した。
(4)この状態を10分間保持してサファイア基板表面のクリーニングを行ない、その後、基板の温度を500℃まで下げて安定させる。
(5)続いて、第三ガス入力口7cより、キャリアガスとしてH2ガスを5L/min、N2ガスを5L/min、アンモニアガスを5L/minの流量で反応容器へ供給した。更に第一ガス入力口7aより、トップガスとしてH2を5L/minの流量で、また、トップガスN2を5L/minの流量で反応容器へ供給し、この状態で、温度、圧力、ガスフローを安定させた。
(6)温度等の安定後、第三ガス入力口7cからTMGガスを供給し始めた。TMGガスの供給量は、149μmol/min(バブリングガスH2 30sccm)とした。この状態を2分間続けて、サファイヤ基板の表面に格子不整合を緩和させるアモルファスのGaNバッファ層を〜20nm成長させた。
(7)次にTMGガスの供給のみを停止して、他のガスを供給しながら、基板18の温度を1050℃まで上昇させた。基板が1000℃まで加熱された後、第三ガス入力口7cからのアンモニア供給量を20L/minに、第三ガス入力口7cからのN2供給量を15L/minに変更した。更に、第一ガス入力口7aからのトップガスN2及びH2をそれぞれ15L/minに変更した。この状態で、基板温度が1050℃に安定するまで待機した。
(8)基板温度が安定した後、TMGガスを456μmol/min(バブリングガスH2 120sccm)の流量で第三ガス入力口7c供給し、60分間GaNを成長させた。
(9)雰囲気を常温、常圧に戻し、上蓋を昇降機構により真上に上昇させ、反応容器14から基板18を取り出し、膜厚の分布を膜厚計により測定した。
この結果、この実験例1で得られた半導体結晶膜は、2インチのサファイア基板全面に成長しており、その表面は鏡面で、膜厚は2インチ基板全面で1.8μm±1%であった。また、CL(カソードルミネッセンス)測定を行った結果を図9に示す。図9に示すように、363.2nmにシャープなGaNバンド端発光が見られた。また、半導体結晶膜の表面を目視したところ上蓋14bから落下したパーティクルは認められなかった。
[実験例2]
下記の工程で、サファイヤ基板のC面にInGaN/GaN多層膜を成長させた。(1)〜(8)の工程は上記実験例1と同一であるため省略する。
(9)基板18の温度をゆっくりと800℃まで下げ、第三ガス入力口7cより導入されているキャリアガスであるH2をN2(5L/min)に変更した。また、第一ガス入力口7aより供給していたトップガスH2を停止し、代わりにN2(15L/min)とした。この状態で、基板温度、圧力、ガスフローを安定させた。
(10)温度等の安定後、第三ガス入力口7cからTMGガスの供給を開始した。TMGガスの流量は、39.6μmol/min(バブリングガスN2 5sccm)とした。この状態を3分間続けることによってGaN層を成長させた。
(11)TMGの供給を継続したまま第三ガス入力口7cからTMI(トリメチルインジウム)ガスを供給し始めた。TMIガスの流量は30.8μmol/min(バブリングガスN2 20sccm)とした。これを90秒間続け、InGaN層を成長させた。
(12)さらに(10)〜(11)を5回繰り返し、GaN、InGaNの量子井戸を作製した。
(13)最後に再度、(10)の工程を行い、20分間GaNを成長した。
以上のようにして得られた薄膜のCL測定結果を図10に示す。この結果からInGaNのメインピークの発光波長(λ=413nm)の発光を得てその標準偏差σを求めると、σ=1.88nmであり、発光波長の面内分布が非常に良好な膜が作製されたことが確認された。また、半導体結晶膜の表面を目視したところ上蓋14bから落下したパーティクルは認められなかった。
本発明に係る薄膜製造装置では、パーティクルが付着する等により汚れた石英板24は上蓋14bから取り外して新しい石英板24に取り替えることができる。石英板24を交換する際の作業は次の通りである。
まず、グローブボックス12の内部が大気圧よりも高い圧力に窒素ガスで充填されていることを確認する。続いて、昇降回転装置30の昇降機構32により上蓋14bを真上に上昇させ、その後、回転機構34により回転させて上蓋14bをほぼ垂直状態に起立させる。この状態で、グローブボックス12の前面に設けられた操作部12bのグローブを介て上蓋14bの下面中央のボルト26を取り外し、そのボルト孔に固定治具(いずれも図示せず)を挿入する。これにより、石英板24が落下することが防止される。続いて、残りのボルト26を順に取り外し、最後にボルト孔から固定治具を抜き、上蓋14bから石英板24を取り外す。そして、グローブボックス12に隣接して設けられたロードロック室を経由して石英板24をグローブボックス12から取り出す。次に、石英板24を取り外すときとは逆の手順で新しい石英板24を上蓋14bの下面に取り付け、昇降回転装置30によって上蓋14bを元の位置に戻し、反応容器14を密閉する。
このように、本実施例の薄膜製造装置10は、反応容器14から持ち上げた上蓋14bを垂直状態に起立させることができるため、ボルト26の着脱を目で確認しながら作業することができる。このため、反応容器14内にボルト26を誤って落としてしまうことを極力防止でき、容易に石英板24の交換作業を行うことができる。また、上蓋14bを垂直状態に起立させることができることにより、石英板24の汚れ具合を確認しやすくなる。石英板24自身が上蓋14bから落下しにくくなるため、石英板24の交換作業が容易になる。
さらに、昇降回転装置30によって上蓋14bの角度を適宜調整することにより反応容器14内のクリーニング作業も容易に行うことができる。さらにまた、反応容器14内から基板18を取り出したり反応容器14内に基板18を入れたりする際に上蓋14bが少しでも傾いていると、作業し易いという効果もある。
なお、上蓋14bを垂直状態、すなわち90度回転させる例を説明したが、上蓋14bの回転角度は90度に限定されない。例えば、上蓋14bを90度よりも大きく回転させることにより、上蓋14bから石英板24を取り外す際に石英板24に付着したパーティクルが反応容器14内に落下することを一層、防止できる。
また、本発明に係る薄膜製造装置では、ガス開口部5に連接されたガス入力部6において、基板18表面に平行に且つガス開口部5からのガスの吐出方向に対して垂直にガスが導入される。これによって、ガス開口部5から吐出されるガスの濃度や速度にガス開口部5の面内で傾きが生じ、結果としてサセプタ2上に載置された基板18上に均一性の高い膜が形成される。
さらに、本発明に係る薄膜製造装置では、ガス開口部5及びガス入力部6における構造上の工夫だけで、基板18上に導入されるガスの流れが自然に傾斜する。従って、ガスの流れを制御するための特殊な機構を用意する必要がなく、コスト的に非常に有利である。またサセプタ2上で基板18を自転をさせる必要が無いため、反応容器14内にパーティクルが混入する問題を回避することができる。
また、ガス開口部5に整流板8を適宜に設けることによって、サセプタ2(つまり基板18)に対して吐出されるガスの流れの不均一性制御を簡便な方法で以て行うことができる。
以上、本発明に係る薄膜製造装置について説明を行ったが、上記は例に過ぎず、本発明の精神内において適宜に改良や変更を行うことが可能である。
本発明の一実施例に係る薄膜製造装置の概略構成図。 上蓋を開放した状態で示す反応容器の概略図。 回転機構を拡大して示す図。 本発明に係る薄膜製造装置の一実施例の要部の平面図。 本発明に係る薄膜製造装置の一実施例の要部の断面図。 本発明に係る薄膜製造装置における流速シミュレーション結果を示す図。 図3のA−A'断面における流速を示すグラフ。 発明者らが実験を行った薄膜製造装置の平面図。 本発明に係る薄膜製造装置を用いてGaNの成膜を行った基板表面のCL測定結果を示すグラフ。 本発明に係る薄膜製造装置を用いてInGaNの成膜を行った基板表面のCL測定結果を示すグラフ。
符号の説明
2・・・・サセプタ
4・・・・ガス導入部
5・・・・ガス開口部
6・・・・ガス入力部
7・・・・ガス入力口
8・・・・整流板
10・・・薄膜製造装置
12・・・グローブボックス
14・・・反応容器
14b・・・上蓋
16・・・基板台
18・・・基板
20・・・ガス導入口(ガス供給手段)
22・・・ガス排出口
24・・・石英板(防着板)
26・・・ボルト
30・・・昇降回転装置
32・・・昇降機構
34・・・回転機構
36・・・蓋支持部

Claims (2)

  1. 反応容器内に保持された基板の表面に薄膜を形成するための薄膜製造装置において、
    a)前記反応容器内の基板に成膜ガスを供給するガス供給手段と、
    b)前記反応容器を塞ぐ開閉可能な蓋と、
    c)前記蓋の前記反応容器側の面に着脱可能に設けられた防着板と、
    d)前記蓋を開閉する開閉手段と、
    e)前記基板に対する前記蓋の角度を調整する調整手段と、
    を備えることを特徴とする薄膜製造装置。
  2. 化学反応により成膜するCVD装置であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜製造装置。
JP2008017021A 2008-01-29 2008-01-29 薄膜製造装置 Active JP5196474B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008017021A JP5196474B2 (ja) 2008-01-29 2008-01-29 薄膜製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008017021A JP5196474B2 (ja) 2008-01-29 2008-01-29 薄膜製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009181972A true JP2009181972A (ja) 2009-08-13
JP5196474B2 JP5196474B2 (ja) 2013-05-15

Family

ID=41035746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008017021A Active JP5196474B2 (ja) 2008-01-29 2008-01-29 薄膜製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5196474B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011100783A (ja) * 2009-11-04 2011-05-19 Mitsubishi Electric Corp 気相成長装置
JP2013503464A (ja) * 2009-08-25 2013-01-31 アイクストロン、エスイー Cvd方法およびcvd反応炉
WO2013191201A1 (ja) * 2012-06-19 2013-12-27 昭和電工株式会社 SiCエピタキシャルウェハ及びその製造方法
CN103765557A (zh) * 2011-08-09 2014-04-30 三星电子株式会社 气相沉积设备
JP2015138897A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 信越半導体株式会社 気相成長装置の清掃又は点検方法
US9127355B2 (en) 2011-12-22 2015-09-08 Canon Anelva Corporation Substrate processing apparatus
CN113136564A (zh) * 2020-12-31 2021-07-20 拓荆科技股份有限公司 单腔镀膜系统
KR20220146859A (ko) * 2021-04-26 2022-11-02 (주)에스티아이 챔버 장치

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03120367A (ja) * 1989-10-03 1991-05-22 Hitachi Electron Eng Co Ltd Cvd反応炉の覆い蓋
JP2004200225A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Sharp Corp 気相成長装置
JP2006122825A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Shimadzu Corp 真空処理装置
JP2007250568A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Tokyo Electron Ltd 処理装置および蓋体の開閉機構

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03120367A (ja) * 1989-10-03 1991-05-22 Hitachi Electron Eng Co Ltd Cvd反応炉の覆い蓋
JP2004200225A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Sharp Corp 気相成長装置
JP2006122825A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Shimadzu Corp 真空処理装置
JP2007250568A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Tokyo Electron Ltd 処理装置および蓋体の開閉機構

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013503464A (ja) * 2009-08-25 2013-01-31 アイクストロン、エスイー Cvd方法およびcvd反応炉
JP2011100783A (ja) * 2009-11-04 2011-05-19 Mitsubishi Electric Corp 気相成長装置
CN103765557A (zh) * 2011-08-09 2014-04-30 三星电子株式会社 气相沉积设备
US9127355B2 (en) 2011-12-22 2015-09-08 Canon Anelva Corporation Substrate processing apparatus
JP2014001108A (ja) * 2012-06-19 2014-01-09 Showa Denko Kk SiCエピタキシャルウェハ及びその製造方法
WO2013191201A1 (ja) * 2012-06-19 2013-12-27 昭和電工株式会社 SiCエピタキシャルウェハ及びその製造方法
US9679767B2 (en) 2012-06-19 2017-06-13 Showa Denko K.K. SiC epitaxial wafer and method for manufacturing the same
US10176987B2 (en) 2012-06-19 2019-01-08 Showa Denko K.K. SiC epitaxial wafer and method for manufacturing the same
JP2015138897A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 信越半導体株式会社 気相成長装置の清掃又は点検方法
CN113136564A (zh) * 2020-12-31 2021-07-20 拓荆科技股份有限公司 单腔镀膜系统
CN113136564B (zh) * 2020-12-31 2023-02-24 拓荆科技股份有限公司 单腔镀膜系统
KR20220146859A (ko) * 2021-04-26 2022-11-02 (주)에스티아이 챔버 장치
KR102474232B1 (ko) * 2021-04-26 2022-12-05 (주)에스티아이 챔버 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP5196474B2 (ja) 2013-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5196474B2 (ja) 薄膜製造装置
JP5844919B2 (ja) 補助ガス供給ポートを含む基板処理装置
KR100703214B1 (ko) 유성형 화학 기상 증착 장치
JP3913723B2 (ja) 基板処理装置及び半導体デバイスの製造方法
JP6586150B2 (ja) 基板処理装置
KR20180073466A (ko) 기상 성장 장치의 제어 방법
JP6499493B2 (ja) 気相成長方法
WO2020100554A1 (ja) 半導体製造装置部品の洗浄装置、半導体製造装置部品の洗浄方法、及び半導体製造装置部品の洗浄システム
US20130074876A1 (en) Cleaning apparatus and cleaning method for components of metal organic chemical vapor deposition device
JP2013038196A (ja) 気相成長装置
JPWO2019188037A1 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびプログラム
WO2016080450A1 (ja) 気相成長方法
JP2009010279A (ja) 薄膜製造装置
JP2009004642A (ja) 基板処理装置
TWI550144B (zh) 氣相成長裝置
JP2012138530A (ja) 基板の製造方法、半導体デイバスの製造方法及び基板処理装置
JP7180984B2 (ja) 気相成長方法
JP2008243948A (ja) エピタキシャル基板の製造方法
JP4415005B2 (ja) 基板処理装置
WO2012077680A1 (ja) 基板の製造方法、半導体デバイスの製造方法及び基板処理装置
JP2023113015A (ja) 気相成長装置
JP2017135170A (ja) 気相成長装置及び気相成長方法
JP2014086468A (ja) 気相成長装置および成膜方法
JP2008198857A (ja) 半導体製造装置
JP2016096177A (ja) ハイドライド気相成長装置および成膜方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100902

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130131

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5196474

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250