JP2009180293A - フロントフォーク用アウタチューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】 FRPパイプを用いたフロントフォーク用アウタチューブにおいて、長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で簡易に変化させること。
【解決手段】 ブレイダー装置を用いてブレイディング処理されてなるFRPパイプ製本体部20を有してなるフロントフォーク用アウタチューブ11であって、前記FRPパイプ30が、パイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸31、32と、パイプ中心軸に対する角度が0度の縦糸33とを組合せ、パイプ周方向の各位置に配設される複数本の各縦糸33の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させ、FRPパイプ30の長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で変化させてなるもの。
【選択図】 図4

Description

本発明は繊維強化プラスチック(以下、FRPという)パイプを用いたフロントフォーク用アウタチューブに関する。
自動二輪車の倒立型フロントフォークでは、車体側アウタチューブに車軸側インナチューブを摺動自在に挿入しており、アウタチューブの径がインナチューブの径よりも大きいため、アウタチューブの剛性がインナチューブの剛性より大きい。
特許文献1に記載のアウタチューブは、車体取付部の下方部分の車体前後方向における曲げ剛性を大きくして変形しにくくし、車体左右方向における曲げ剛性を小さくして変形し易くすることにより、ブレーキ時にフロントフォークに作用する車体前後方向の荷重に対するしっかり感の確保と、コーナリング時にフロントフォークに作用する車幅方向の荷重に対する衝撃吸収性の向上を図っている。
尚、特許文献2に記載のアウタチューブは、車体取付部の下方部分の車体前後方向から角度45度の位置における曲げ剛性を大きくし、ブレーキ時にフロントフォークに作用する車体前後方向の荷重に対するしっかり感の確保と、コーナリング時にフロントフォークに作用する車幅方向の荷重に対する衝撃吸収性の向上を図るものである。
特開2000-18303 特開2006-347386
特許文献1に記載のフロントフォーク用アウタチューブは、その外周面を切削加工することにより車体左右方向における曲げ剛性を小さくするものであり、煩雑である。
特許文献2に記載のフロントフォーク用アウタチューブは、その外周面に別の部材を接着することにより車体前後方向から角度45度の位置における曲げ剛性を大きくするものであり、煩雑である。
尚、アウタチューブがFRPパイプからなるとき、FRP材のプリプレグシート(樹脂を含浸した繊維シート)の積層数をパイプ周方向で調整し、FRPパイプの厚さをパイプ周方向で変化させれば、車体前後方向や車体左右方向等におけるアウタチューブの曲げ剛性を変化させることができる。但し、FRP材のプリプレグシートの積層数をパイプ周方向で調整することは複雑でコストになる。
本発明の課題は、FRPパイプを用いたフロントフォーク用アウタチューブにおいて、長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で簡易に変化させることにある。
請求項1の発明は、ブレイダー装置を用いてブレイディング処理されてなるFRPパイプ製本体部を有してなるフロントフォーク用アウタチューブであって、前記FRPパイプが、パイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸と、パイプ中心軸に対する角度が0度の縦糸とを組合せ、パイプ周方向の各位置に配設される複数本の各縦糸の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で変化させてなるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記FRPパイプが、ブレイディング処理期間中の組糸の組角度±θ度の値を変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性を長手位置でも変化させてなるようにしたものである。
請求項3の発明は、車体側アウタチューブに車軸側インナチューブを摺動自在に挿入した倒立型フロントフォークにおいて、前記アウタチューブがブレイダー装置を用いてブレイディング処理されてなるFRPパイプ製本体部を有して構成され、前記FRPパイプが、パイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸と、パイプ中心軸に対する角度が0度の複数本の縦糸とを組合せ、各縦糸の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で変化させてなるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項3の発明において更に、前記FRPパイプが、ブレイディング処理期間中の組糸の組角度±θ度の値を変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性を長手位置でも変化させてなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)フロントフォーク用アウタチューブを構成するFRPパイプがパイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸と、パイプ中心軸に対する角度が0度の縦糸とを組合せ、パイプ周方向の各位置に配設される複数本の各縦糸の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で任意に変化させる。FRPパイプを構成する各縦糸の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させるだけの簡易な手法により低コストで、アウタチューブの長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で変化させることができる。
(請求項2)
(b)上述(a)のFRPパイプが、パイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸を組合せ、ブレイディング処理期間中の組糸の組角度±θ度の値を変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性を長手位置で任意に変化させる。ブレイディング処理期間中の組糸の組角度±θ度の値を変化させるだけの簡易な手法により低コストで、アウタチューブの長手方向の曲げ剛性を長手位置で変化させることができる。
(請求項3)
(c)倒立型フロントフォークにおいて、上述(a)のアウタチューブを用いることができる。これにより、フロントフォークの車体前後方向における曲げ剛性を向上させるとともに、車幅方向の曲げ剛性を低下させ、ブレーキ時にフロントフォークに作用する車体前後方向の荷重に対するしっかり感の確保と、コーナリング時にフロントフォークに作用する車幅方向の荷重に対する衝撃吸収性の向上を図ることができる。
(請求項4)
(d)上述(c)の倒立型フロントフォークにおいて、上述(b)のアウタチューブを用いることができる。これにより、アウタチューブの車体取付部近傍部分の剛性を十分高くしながら、アウタチューブのインナチューブを挿入支持する下端部(遊端)側の剛性を低くしてしなり易くし、走行中の路面変動に対するフロントフォークの追従性の向上を図ることができる。
図1はフロントフォークを示し、(A)は模式側面図、(B)は模式正面図、図2はアウタチューブを示す断面図、図3はFRPパイプの組紐組織体を示す模式斜視図、図4はFRPパイプの組紐組織体の縦糸配置を示す模式端面図、図5はアウタチューブを示し、(A)は模式側面図、(B)は模式前面図、図6はFRPパイプの組紐組織体を示し、(A)は高剛性組織体を示す模式平面図、(B)は中剛性組織体を示す模式平面図、(C)は低剛性組織体を示す模式平面図である。
図1に示す左右の倒立型フロントフォーク10は、車体側アウタチューブ11に車軸側インナチューブ12を摺動自在に挿入し、減衰機構を内蔵している。左右のアウタチューブ11は上車体取付ブラケット13と下車体取付ブラケット14で連結され、上車体取付ブラケット13と下車体取付ブラケット14をつなぐ不図示のハンドル回転軸が車体フレームのヘッドパイプに枢支され、上車体取付ブラケット13にはバーハンドル15が固定されている。左右のインナチューブ12の下端部に設けた車軸ブラケット16は、車輪17の車軸を枢支している。
アウタチューブ11は、図2に示す如く、FRPパイプ製本体部20を有し、本体部20の上端部に上車体取付ブラケット13が結合される上カラー21を嵌着し、本体部20の中間部に下車体取付ブラケット14が結合される下カラー22を嵌着し、本体部20の下端部にインナチューブ12を挿入支持するためのシールケース23を嵌着して備える。上カラー21、下カラー22、シールケース23は例えばアルミ合金等の金属にて構成される。本体部20の内周部には、本体部20の真円度を確保し、インナチューブ12の摺動性を向上するためのアルミ合金、鉄等の金属薄肉管24が嵌合されている。本発明において金属薄肉管24を備えることは必須でない。本体部20に嵌合された金属薄肉管24は上下のカラー21、22の内周段差部に衝合して抜け止めされる。
インナチューブ12は、アルミ合金、鉄等の金属パイプ、又はFRPパイプにて構成できる。
以下、アウタチューブ11の構成について詳述する。
アウタチューブ11は、ブレーキ時にフロントフォークに作用する車体前後方向の荷重に対するしっかり感を確保し、かつコーナリング時にフロントフォークに作用する車幅方向の荷重に対する衝撃吸収性の向上を図るため、上車体取付ブラケット13(上カラー21)及び下車体取付ブラケット14(下カラー22)に支持される車体取付部の下方部分で、車体前後方向における曲げ剛性を大きくして変形しにくくし、かつ車体左右方向における曲げ剛性を小さくして変形し易くする必要がある(又は車体前後方向から例えば角度45度の斜め位置における曲げ剛性を大きくする必要がある)。従って、アウタチューブ11は、長手方向の曲げ剛性をFRPパイプ製本体部20のパイプ周方向で簡易に変化させるため、本体部20を以下の如くに構成している。
アウタチューブ11のFRPパイプ製本体部20を構成するFRPパイプ30は、例えば特許3760994に記載のブレイダー装置を用いてブレイディング(組紐)処理されてなるFRPブレイディング組紐組織体30Aからなる。FRPパイプ30を製造するには、予め樹脂が含浸された糸(強化繊維)をブレイダー装置にセットし、ブレイディングによって組紐組織体30を製織するブレイディング工程と、組紐組織体30Aのまわりに連続的に熱収縮テープを巻き付けるラッピング工程を含むものからなる。
(1)ブレイディング工程(図3、図4)
ブレイダー装置により、FRPパイプ30となるFRPブレイディング組紐組織体30Aを製織するには、図3に示す如く、パイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸31、32と、パイプ中心軸に対する角度が0度の縦糸33とをマンドレルのまわりで組合せるブレイディング処理により、一層の組物層を構成する。組紐組織体30Aは、少なくとも一層の組物層からなり、通常は複数層の組物層を積層して組成される。
本実施例のFRPブレイディング組紐組織体30Aは、マンドレルのまわりにおける上述したブレイディング処理に際し、図4に示す如く、パイプ周方向の各位置に配設される複数本の各縦糸33の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させる。図4に示した組紐組織体30Aは、パイプ断面のX方向に位置する直径を含むその両側の一定角度範囲に渡る高剛性範囲Hに高剛性縦糸33Aを集中配置し、パイプ断面のX方向に直交するY方向に位置する直径を含むその両側の一定角度範囲に渡る低剛性範囲Lに低剛性縦糸33Bを集中配置し、それらの高剛性範囲Hと低剛性範囲Lに挟まれるX方向とY方向に例えば45度をなして斜交する直径を含むその両側の一定角度範囲に渡る中剛性範囲に高剛性縦糸33A(低剛性範囲Lの低剛性縦糸33Bに隣接する高剛性縦糸33A)と低剛性縦糸33B(高剛性範囲Hの高剛性縦糸33Aに隣接する低剛性縦糸33B)を混在配置する。組紐組織体30A、ひいては上車体取付ブラケット13と下車体取付ブラケット14に支持されるFRPパイプ製本体部20(FRPパイプ30)の長手方向の曲げ剛性は、図5(A)に示す如く、下車体取付ブラケット14の下方部分でパイプ周方向のうちの高剛性範囲Hを含む面内に作用する横力Fに対し高剛性を示し、図5(B)に示す如く、下車体取付ブラケット14の下方部分でパイプ周方向のうちの低剛性部分Lを含む面内に作用する横力Fに対し低剛性を示す。これにより、組紐組織体30Aの長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で変化させる。このとき、高剛性範囲Hと低剛性範囲Lに挟まれる中剛性範囲を含む面内に作用する横力に対する、組紐組織体30Aの長手方向の曲げ剛性は中程度とされ、組紐組織体30Aの長手方向の曲げ剛性のパイプ周方向における変化を緩やかにする。
尚、FRPパイプ30(組紐組織体30A)を構成する組糸31、32、縦糸33の糸は、前述の如く、予め樹脂が含浸された糸からなる。このとき、糸の種類はカーボンファイバー(CF)、グラスファイバー(GF)、アラミドファイバー(AF)、その他の高分子繊維、金属糸等なんでも良い。また、樹脂はエポキシ系、イミド系の他、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を問わず何でも良い。
(2)ラッピング工程
上述(1)により組紐組織体30Aを製織しながら、組紐組織体30Aのまわりに連続的に熱収縮テープを巻き付けてFRPパイプ30を得る。このラッピングによって、樹脂が適度にブローして適度の樹脂含有率を得ることができ、これにより、材料自体の機械的特性が向上する。
(3)アウタチューブ製作工程
上述(2)のFRPパイプ30を前述のFRPパイプ製本体部20とし、本体部20に上カラー21、下カラー22、シールケース23、金属薄肉管24を組付けてアウタチューブ11とする。
アウタチューブ11を構成するFRPパイプ製本体部20(FRPパイプ30)は、組紐組織体30Aの高剛性範囲Hを車体前後方向に沿う方向に配置し、組紐組織体30Aの低剛性範囲Lを車幅方向に沿う方向に配置すること(尚、FRPパイプ製本体部20(FRPパイプ30)は、組紐組織体30Aの高剛性範囲Hを車体前後方向から例えば角度45度の斜め位置に配置することも考えられる)により、車体前後方向における曲げ剛性を大きくして変形し易くし、かつ車体左右方向における曲げ剛性を小さくして変形し易くするものになる。これにより、ブレーキ時にフロントフォークに作用する車体前後方向の荷重に対するしっかり感を確保し、かつコーナリング時にフロントフォークに作用する車幅方向の荷重に対する衝撃吸収性の向上を図ることができる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)フロントフォーク用アウタチューブ11を構成するFRPパイプ30がパイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸31、32と、パイプ中心軸に対する角度が0度の縦糸33とを組合せ、パイプ周方向の各位置に配設される複数本の各縦糸33の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させ、FRPパイプ30の長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で任意に変化させる。FRPパイプ30を構成する各縦糸33の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させるだけの簡易な手法により低コストで、アウタチューブ11の長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で変化させることができる。
(b)倒立型フロントフォーク10において、上述(a)のアウタチューブ11を用いることができる。これにより、フロントフォーク10の車体前後方向における曲げ剛性を向上させるとともに、車幅方向の曲げ剛性を低下させ、ブレーキ時にフロントフォーク10に作用する車体前後方向の荷重に対するしっかり感の確保と、コーナリング時にフロントフォーク10に作用する車幅方向の荷重に対する衝撃吸収性の向上を図ることができる。
アウタチューブ11は、更に以下の構成を具備することもできる。
アウタチューブ11は、下車体取付ブラケット14(下カラー22)に支持される車体取付部近傍部分の剛性を高く、インナチューブ12を挿入支持する下端部(遊端)では走行中の路面変動に対するフロントフォーク10の追従性を向上するために剛性を低く、しなり易くする必要もある。従って、アウタチューブ11は、長手方向の曲げ剛性を長手位置で簡易に変化させるため、FRPパイプ製本体部20を以下の如くに構成することができる。
即ち、本実施例の組紐組織体30Aは、マンドレルのまわりにおける前述(1)のブレイディング処理期間中の組糸31、32の組角度±θ度の値を、組紐組織体30Aの長手方向に沿って図6(A)、(B)、(C)のθa、θb、θcのいずれかに連続的に変化させる。図6(A)のθaで製織された組紐組織体30Aの長手方向の曲げ剛性は高くなり、図6(B)のθbで製織された組紐組織体30Aの長手方向の曲げ剛性は中程度になり、図6(C)のθcで製織された組紐組織体30Aの長手方向の曲げ剛性は低くなる。組紐組織体30Aを構成する組糸31、32の組角度±θ度を組紐組織体30Aの長手方向に沿って連続的に変化させることで、組紐組織体30AひいてはFRPパイプ30の長手方向の曲げ剛性を長手位置で任意に変化させることができる。
そして、前述(3)のアウタチューブ製作工程において、アウタチューブ11を構成するFRPパイプ製本体部20(FRPパイプ30)は、図2に示す如く、下車体取付ブラケット14(下カラー22)に支持される車体取付部近傍部分20Aを構成する組紐組織体30Aが、組糸31、32の組角度を前述図6(A)のθaとする高剛性組織体からなるものとする。また、インナチューブ12を挿入支持する下端部(遊端)20Bを構成する組紐組織体30Aは、組糸31、32の組角度を前述図6(C)のθcとする低剛性組織体からなるものとする。また、上車体取付ブラケット13(上カラー21)と下車体取付ブラケット14(下カラー22)に支持される部分に挟まれる中間部20Cを構成する組紐組織体30Aは、車種、必要とされる操縦安定性の程度等に応ずる適宜の剛性組織体、例えば組糸31、32の組角度を前述図6(B)のθbとする中剛性組織体、又は前述図6(C)のθcとする低剛性組織体からなるものとする。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)フロントフォーク用アウタチューブ11を構成するFRPパイプ30が、パイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸31、32を組合せ、ブレイディング処理期間中の組糸31、32の組角度±θ度の値を変化させ、FRPパイプ30の長手方向の曲げ剛性を長手位置で任意に変化させる。ブレイディング処理期間中の組糸31、32の組角度±θ度の値を変化させるだけの簡易な手法により低コストで、アウタチューブ11の長手方向の曲げ剛性を長手位置で変化させることができる。
(b)倒立型フロントフォーク10において、上述(a)のアウタチューブ11を用いることができる。これにより、アウタチューブ11の車体取付部近傍部分の剛性を十分高くしながら、アウタチューブ11のインナチューブ12を挿入支持する下端部(遊端)側の剛性を低くしてしなり易くし、走行中の路面変動に対するフロントフォーク10の追従性の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。本発明のアウタチューブは、本発明によってパイプ周方向の特定部分に得られる高剛性部分又は低剛性部分を車体前後方向に対する所望の方向に配置して用いることができる。また、本発明のアウタチューブは、本発明によって長手方向の特定部分に得られる高剛性部分又は低剛性部分を所望の長手位置に配置して用いることができる。
また、本発明の実施において、FRPパイプを構成する縦糸33は高剛性縦糸33Aと低剛性縦糸33Bの2種の他に、3種以上の各種材質、各種剛性の縦糸を採用できる。
図1はフロントフォークを示し、(A)は模式側面図、(B)は模式正面図である。 図2はアウタチューブを示す断面図である。 図3はFRPパイプの組紐組織体を示す模式斜視図である。 図4はFRPパイプの組紐組織体の縦糸配置を示す模式端面図である。 図5はアウタチューブを示し、(A)は模式則面図、(B)は模式前面図である。 図6はFRPパイプの組紐組織体を示し、(A)は高剛性組織体を示す模式平面図、(B)は中剛性組織体を示す模式平面図、(C)は低剛性組織体を示す模式平面図である。
符号の説明
10 フロントフォーク
11 アウタチューブ
12 インナチューブ
20 FRPパイプ製本体部
30 FRPパイプ
30A 組紐組織体
31、32 組糸
33 縦糸
33A 高剛性縦糸
33B 低剛性縦糸

Claims (4)

  1. ブレイダー装置を用いてブレイディング処理されてなるFRPパイプ製本体部を有してなるフロントフォーク用アウタチューブであって、
    前記FRPパイプが、パイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸と、パイプ中心軸に対する角度が0度の縦糸とを組合せ、パイプ周方向の各位置に配設される複数本の各縦糸の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で変化させてなることを特徴とするフロントフォーク用アウタチューブ。
  2. 前記FRPパイプが、ブレイディング処理期間中の組糸の組角度±θ度の値を変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性を長手位置でも変化させてなる請求項1に記載のフロントフォーク用アウタチューブ。
  3. 車体側アウタチューブに車軸側インナチューブを摺動自在に挿入した倒立型フロントフォークにおいて、
    前記アウタチューブがブレイダー装置を用いてブレイディング処理されてなるFRPパイプ製本体部を有して構成され、
    前記FRPパイプが、パイプ中心軸に対する組角度が±θ度で互いに交絡する組糸と、パイプ中心軸に対する角度が0度の複数本の縦糸とを組合せ、各縦糸の剛性をパイプ周方向の位置によって変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性をパイプ周方向で変化させてなることを特徴とする倒立型フロントフォーク。
  4. 前記FRPパイプが、ブレイディング処理期間中の組糸の組角度±θ度の値を変化させ、FRPパイプの長手方向の曲げ剛性を長手位置でも変化させてなる請求項3に記載の倒立型フロントフォーク。
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