JP2009175707A - 微細構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸構造とこの上に重畳された微小な凸部を有する微細構造体を良好に製造し得る製造技術を提供すること。
【解決手段】(a)一面側に複数の凸部を有する基板上に当該複数の凸部を覆う感光膜を形成し、(b)感光膜上に液体を配置し、(c)液体を挟んで、透明な平行平板を基板と対向配置し、(d)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を平行平板及び液体を介して感光膜に照射し、(e)液体及び平行平板を排した後に、感光膜を現像し、(f)感光膜を現像して得られた感光膜パターンをマスクとして用いて基板をエッチングし、(g)感光膜パターンを除去すること、を含み、上記(b)における液体の屈折率が、1より大きく感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、微細構造体の製造方法である。
【選択図】図6

Description

本発明は、微細な構造を有する素子(例えば、光学素子)の製造技術に関する。
表面に設けられた凹凸構造により入射光に対して回折作用を与える回折光学素子が知られている。本願出願人は、このような回折光学素子に対し、前述の凹凸構造よりも更に微小な凸部を形成することによって、回折光学素子に入射光の反射を防止する機能を付加することを検討している。また、本願出願人は、前述の回折光学素子に対し、前述の凹凸よりも更に微小なストライプ状の凸部(ワイヤーグリッド)を形成することによって、回折光学素子に偏光分離機能を付加することも検討している。このように、回折機能のための凹凸構造と、反射防止機能又は偏光分離機能のための微小な凸部とを重畳した回折光学素子が実現されると、その応用範囲は大きく広がる。
上述した反射防止機能又は偏光分離機能を担う微小な凸部の形成には、多くの場合、感光膜を用いたフォトリソグラフィ技術が採用される。この場合、基板上の凹凸構造を覆う感光膜が設けられ、この感光膜を露光、現像することによって微小なパターンのマスクが形成される。そして、このマスクを用いてエッチングを行うことにより、微小な凸部が形成される。しかしながら、従来から周知の手法(例えば、スピンコート、スプレーコート)を採用して感光膜を形成した場合、下部の凹凸構造に影響され、感光膜の表面が平坦にならない場合が多い。これは、凹凸構造の凹部に感光膜の材料液が溜まってしまうことが主な要因と考えられる。このため、凹凸構造とこの上に重畳された微小な凸部を有する微細構造体を良好に形成することは難しかった。このような課題は、回折光学素子の製造時に限られるものではなく、同様な構造を有する微細構造体の製造一般に共通するものでもある。また、何らかの機能を意図した凹凸構造上に更なる微小凸部を形成する場合に限らず、単に平坦性の低い基板上へ微小な凸部を形成したい場合においても同様の技術的課題を生じ得る。
なお、本願に関連する先行技術文献としては、例えば特表2002−520677号公報(特許文献1)が挙げられる。しかし、この特許文献1には、凹凸構造に重畳して微小な凸部を有する微細構造体の一例が開示されているがその製造方法については十分な開示ないしは示唆がなく、上記した技術的課題を解決するには至っていない。
特表2002−520677号公報
本発明に係る具体的態様は、平坦性の低い面に微小な凸部が形成されてなる微細構造体を良好に製造し得る製造技術を提供することを一つの目的とする。
本発明に係る第1の態様の微細構造体の製造方法は、少なくとも一面に複数の凸部を有する基板と、当該基板の一面に設けられた、前記複数の凸部の各々よりも小さい複数の微小凸部と、を備える微細構造体の製造方法であって、(a)前記基板上に前記複数の凸部を覆う感光膜を形成すること、(b)前記基板上に前記感光膜を覆う液体を配置すること、(c)前記液体を挟んで、透明な平行平板を前記基板と対向配置すること、(d)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を前記平行平板及び前記液体を介して前記感光膜に照射すること、(e)前記液体及び前記平行平板を
排した後に、前記感光膜を現像すること、(f)前記(e)によって形成された感光膜パターンをマスクとして用いて、前記基板をエッチングすること、を含み、前記(b)における前記液体の屈折率が、1より大きく前記感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、ことを特徴とする。
上述した第1の態様の製造方法における(d)において、複数のレーザービームを交叉させることによって干渉光を発生させることができる。また、(c)において、回折格子を備えた平行平板を用い、(d)において、単数のレーザービームを回折格子に入射させることによって干渉光を発生させてもよい。
また、上述した第1の態様の製造方法における(c)において、平行平板に開口部を有する遮光層を形成することができる。このとき、(c)において、開口部を複数形成し、(d)において、平行平板の上に開口部を個々に露出させる遮蔽板を順次配置して複数の領域に干渉光を照射することができる。また、(c)において、開口部を単数形成し、(d)において、平行平板を移動させて複数の領域に干渉光を照射してもよい。
本発明に係る第2の態様の微細構造体の製造方法は、少なくとも一面に複数の凸部を有する基板と、当該基板の一面に設けられた、前記複数の凸部の各々よりも小さい複数の微小凸部と、を備える微細構造体の製造方法であって、(a)前記基板上に前記複数の凸部を覆う感光膜を形成すること、(b)前記基板上に前記感光膜を覆う水溶性膜を形成すること、(c)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を前記水溶性膜を介して前記感光膜に照射すること、(d)前記感光膜を現像すること、(e)前記(d)によって形成された感光膜パターンをマスクとして用いて、前記基板をエッチングすること、を含み、前記(b)における前記水溶性膜の屈折率が、1より大きく前記感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、ことを特徴とする。
また、上述した第1の態様の製造方法における(c)において、複数のレーザービームを交叉させることによって干渉光を発生させることができる。
本発明に係る製造方法においては、感光膜の上に、空気に比して高屈折率の液体或いはこれと同等な水溶性膜を配置し、この状態でレーザー干渉露光を行う。液体又は水溶性膜を配置することにより、感光膜に直接に干渉光を入射させる場合(すなわち空気と感光膜とが接した状態で露光する場合)に比較して、感光膜とこれに接した媒体(液体及び平行平板)との屈折率差が小さくなる。それにより、感光膜の表面の凹凸による干渉光の回折が抑制され、感光膜内における干渉光の強度分布が乱れることを回避できる。従って、本発明に係る製造方法によれば、平坦性の低い面においても良好な露光を実現し、良質な微細構造体を製造することが可能となる。
上述した第2の態様の製造方法における上記(d)においては、前記水溶性膜を排した後に前記感光膜を現像することができる。また、水溶性膜を排することなく、感光膜を現像することもできる。すなわち、感光膜の現像以前に水溶性膜を除去することは必須ではない。水溶性膜を設けたままで現像を行った場合には、感光膜にパターンが形成され、水溶性膜も同時に溶解させることができる。
好ましくは、前記(a)に先立って、前記基板の一面側に前記複数の凸部を形成すること、を更に含む。ここで、「複数の凸部」とは、例えば入射光に対する回折機能を奏するためのものである。それにより、何らかの凸部を形成した後、更にこれら凸部よりも微小な凸部を形成する場合において良好な露光を実現することができる。
好ましくは、前記基板がエッチングされた後に、前記感光膜パターンを除去すること、を更に含む。なお、感光膜パターンを残留させる場合には本工程を行わなくてよい。感光膜パターンが最終的に不要な場合にこれを取り除くことができる。
また、前記平行平板は、前記複数のレーザービームが入射する側の面上に反射防止膜を有することも好ましい。それにより、空気層と平行平板との界面で生じる反射光が抑制され、露光むらをより一層低減することが可能となる。
本発明に係る第3の態様の微細構造体の製造方法は、少なくとも一面に複数の凸部を有する基板と、当該基板の一面に設けられた、前記複数の凸部の各々よりも小さい複数の微小凸部と、を備える微細構造体の製造方法であって、(a)前記基板上に前記複数の凸部を覆う金属膜を形成すること、(b)前記基板上に前記金属膜を覆う第1の反射防止膜を形成すること、(c)前記基板上に前記第1の反射防止膜を覆う感光膜を形成すること、(d)前記基板上に前記感光膜を覆う液体を配置すること、(e)前記液体を挟んで、透明な平行平板を前記基板と対向配置すること、(f)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を前記平行平板及び前記液体を介して前記感光膜に照射すること、(g)前記液体及び前記平行平板を排除した後に、前記感光膜を現像すること、(h)前記(g)によって形成された感光膜パターンをマスクとして用いて、前記金属膜及び前記第1の反射防止膜をエッチングすること、を含み、前記(d)における前記液体の屈折率が、1より大きく前記感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、ことを特徴とする。
上述した第3の態様の製造方法における(f)において、複数のレーザービームを交叉させることによって干渉光を発生させることができる。また、(e)において、回折格子を備えた平行平板を用い、(f)において、単数のレーザービームを回折格子に入射させることによって干渉光を発生させてもよい。
また、上述した第3の態様の製造方法における(e)において、平行平板に開口部を有する遮光層を形成することができる。このとき、(e)において、開口部を複数形成し、(f)において、平行平板の上に開口部を個々に露出させる遮蔽板を順次配置して複数の領域に前記干渉光を照射することができる。また、(e)において、開口部を単数形成し、(f)において、平行平板を移動させて複数の領域に干渉光を照射してもよい。
本発明に係る第4の態様の微細構造体の製造方法は、少なくとも一面に複数の凸部を有する基板と、当該基板の一面に設けられた、前記複数の凸部の各々よりも小さい複数の微小凸部と、を備える微細構造体の製造方法であって、(a)前記基板上に前記複数の凸部を覆う金属膜を形成すること、(b)前記基板上に前記金属膜を覆う第1の反射防止膜を形成すること、(c)前記基板上に前記第1の反射防止膜を覆う感光膜を形成すること、(d)前記基板上に前記感光膜を覆う水溶性膜を形成すること、(e)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を前記水溶性膜を介して前記感光膜に照射すること、(f)前記感光膜を現像すること、(g)前記(f)によって形成された感光膜パターンをマスクとして用いて、前記金属膜及び前記第1の反射防止膜をエッチングすること、を含み、前記(d)における前記水溶性膜の屈折率が、1より大きく前記感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、ことを特徴とする。
また、上述した第4の態様の製造方法における(e)において、複数のレーザービームを交叉させることによって干渉光を発生させることができる。
本発明に係る製造方法においては、感光膜の上に、空気に比して高屈折率の液体或いはこれと同等な水溶性膜を配置し、この状態でレーザー干渉露光を行う。液体又は水溶性膜を配置することにより、感光膜に直接に干渉光を入射させる場合(すなわち空気と感光膜とが接した状態で露光する場合)に比較して、感光膜とこれに接した媒体(液体及び平行平板)との屈折率差が小さくなる。それにより、感光膜の表面の凹凸による干渉光の回折が抑制され、感光膜内における干渉光の強度分布が乱れることを回避できる。従って、本発明に係る製造方法によれば、平坦性の低い面においても良好な露光を実現し、良質な微細構造体を製造することが可能となる。
上述した第4の態様の製造方法における上記(f)においては、前記水溶性膜を排した後に前記感光膜を現像することができる。また、水溶性膜を排することなく、感光膜を現像することもできる。すなわち、感光膜の現像以前に水溶性膜を除去することは必須ではない。水溶性膜を設けたままで現像を行った場合には、感光膜にパターンが形成され、水溶性膜も同時に溶解させることができる。
好ましくは、前記(a)に先立って、前記基板の一面側に前記複数の凸部を形成すること、を更に含む。ここで、「複数の凸部」とは、例えば入射光に対する回折機能を奏するためのものである。それにより、何らかの凸部を形成した後、更にこれら凸部よりも微小な凸部を形成する場合において良好な露光を実現することができる。
好ましくは、前記金属膜及び前記第1の反射防止膜がエッチングされた後に、前記感光膜パターンを除去すること、を更に含む。なお、感光膜パターンを残留させる場合には本工程を行わなくてよい。感光膜パターンが最終的に不要な場合にこれを取り除くことができる。
好ましくは、前記感光膜パターンが除去された後に、前記第1の反射防止膜を除去すること、を更に含む。第1の反射防止膜が最終的に不要な場合にこれを取り除くことができる。
なお、第1の反射防止膜を残留させる場合には本工程を行わなくてよい。それにより、工程の簡素化を図ることができる。
また、前記平行平板は、前記複数のレーザービームが入射する側の面上に第2の反射防止膜を有することも好ましい。それにより、空気層と平行平板との界面で生じる反射光が抑制され、露光むらをより一層低減することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図においては、各構成要素を図面上で認識し得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜に異ならせてある。
(第1の実施形態)
図1は、第1の本実施形態に係る微細構造体の一例である回折光学素子の断面構造を示す模式図である。図1に示す本実施形態の回折光学素子(光学素子)1は、基板2と、回折構造部3と、グリッド部(非回折構造部)4と、を備える。
基板2は、入射光の波長に対して透明な基板である。基板2としては、例えばガラス基板(石英ガラス基板)などの無機材料からなる基板が用いられる。基板2の厚さは、例えば1.2mm程度である。この基板2の一面側に回折構造部3が設けられている。また、基板2の他面は図示のように平面である。
回折構造部3は、基板2の一面側に設けられている。この回折構造部3は、交互に配列された複数の凹部3a及び凸部3bを含む。なお、図中では便宜上、各1つずつの凹部3aおよび凸部3bについて符号を付している。これらの凹部3aおよび凸部3bからなる回折構造部3は図示のようにその断面形状が矩形である。なお、多少のテーパを有する形状であってもよい。本実施形態では、回折構造部3は、基板2の一面側を加工することによって形成されている。すなわち、基板2と回折構造部3とは一体に構成されている。
グリッド部4は、基板2の一面であって回折構造部3の上面に沿って設けられている。本実施形態のグリッド部4は、上記の基板2、回折構造部3と一体に形成されている。このグリッド部4は、上述した回折構造部3における複数の凸部3bの各々よりもサイズが小さい複数の微小凸部4aを含む。各微小凸部4aは、誘電体材料によって構成される。本実施形態では、各微小凸部4aの構成材料は石英ガラスである。
図2は、グリッド部4の一部を拡大して示した模式的な斜視図である。グリッド部4の各微小凸部4aは、例えば図2(A)に示すように、一方向(図示のY方向)に延在するストライプ形状の構造体である。これらの微小凸部4aは、例えばX方向に沿って周期的に配列されている。また、各微小凸部4aは図2(A)に示したような一次元グリッドに限定されず、例えば図2(B)に示すようにマトリクス状に配列されたもの(二次元グリッド)であってもよい。この場合における各微小凸部4aの相互間隔は一定であってもよいし、一定でなくてもよい。なお、図2(B)では、微小凸部4aの一例として円錐形状のものを示しているが、微小凸部4aの形状はこれに限定されない。微小凸部4aの形状は、半球状、角錐状、柱状などいずれの形状であってもよい。
図3は、回折構造部3の一部を拡大して示した模式的な斜視図である。図3(A)に示すように、回折構造部3は、一方向(図示のY方向)に延在する複数の凹部3aおよび凸部3bを有する。これらの凹部3aおよび凸部3bは、図示のようにストライプ形状となっており、X方向に沿って周期的に配列されている。なお、各凹部3aおよび凸部3bは図3(A)に示したような一次元状の配列(一次元グリッド)に限定されず、例えば図3(B)に示すように各凹部3aおよび凸部3bが二次元状の配列(二次元グリッド)であってもよい。
図4は、回折構造部3とグリッド部4を部分的に拡大して示す模式斜視図である。この図に基づき、グリッド部4の各微小凸部4aが一次元グリッドである場合における回折構造部3とグリッド部4との配置関係の好適な態様について説明する。回折構造部3とグリッド部4との相互の配置関係は、例えば図4(A)に示すような態様とすることができる。具体的には、図4(A)に示す例では、回折構造部3の各凹部3aおよび各凸部3bはそれぞれ図示のY方向に沿って延在しており、かつこれらの凹部3aおよび凸部3bはX方向に沿って交互に配置されている。同様に、グリッド部4の各微小凸部4aはそれぞれ図示のY方向に沿って延在しており、かつこれらの微小凸部4aはX方向に沿って交互に配置されている。すなわち、各凹部3aおよび各凸部3bの延在方向と微小凸部4aの延在方向とが平行である。
また、回折構造部3とグリッド部4との相互の配置関係は、図4(B)や図4(C)に示すように、各凹部3aおよび各凸部3bの延在方向と各微小凸部4aの延在方向とがある角度で交差するようになっていることも好ましい。具体的には、図4(B)に示す例では、回折構造部3の各凹部3aおよび各凸部3bはそれぞれ図示のY方向に沿って延在しており、かつこれらの凹部3aおよび凸部3bはX方向に沿って交互に配置されている。これに対して、グリッド部4の各微小凸部4aはそれぞれ図示のY方向に対してほぼ45°の角度で交差した方向に沿って延在しており、かつこれらの微小凸部4aは当該交差方向と直交する方向に沿って交互に配置されている。
図4(C)に示す例では、回折構造部3の各凹部3aおよび各凸部3bはそれぞれ図示のY方向に沿って延在しており、かつこれらの凹部3aおよび凸部3bはX方向に沿って交互に配置されている。これに対して、グリッド部4の各微小凸部4aはそれぞれ図示のY方向に対してほぼ90°の角度で交差した方向(すなわちX方向)に沿って延在しており、かつこれらの微小凸部4aは当該交差方向と直交する方向(すなわちY方向)に沿って交互に配置されている。このように、各凹部3aおよび凸部3bと各微小凸部4aとの間を交差させることにより、各凹部3aと各凸部3bとの段差の近傍における微小凸部4aの形成がより容易となる。各凹部3aおよび各凸部3bの延在方向と各微小凸部4aの延在方向との交差角度は適宜設定すればよい。上記の一例とした交差角度である45°および90°は、光学系一般においてよく用いられる角度であるために好ましい。
図5は、回折構造部3およびグリッド部4の一部を拡大して示した模式断面図である。なお、説明の便宜上、ハッチングが省略されている。この図5に基づいて回折構造部3およびグリッド部4の構造を更に詳細に説明する。図示のように、回折構造部3の各凸部3bの相互間隔(凹凸構造の周期)をδ(nm)、グリッド部4の各微小凸部4aの相互間隔(グリッド周期)をd(nm)、入射光の波長をλ(nm)とする。本実施形態の回折光学素子1においては、この入射光の波長λと回折構造およびグリッド構造との間には以下の(1)式の関係がある。
d<λ かつ λ<δ (1)
回折光学素子1が可視光に対して用いられる場合を考えると、上記のδ、dはそれぞれ、例えばd=300nm、δ=5.0μmと定めることができる。すなわち、グリッド周期dは、入射光の波長λの半分程度かそれより小さい値であればよい。また、凹凸構造の周期δは、入射光の波長λの数倍〜10倍程度であればよい。これらの関係を満たすことにより、凸部3bよりもサイズの小さい微小凸部4aを実現できる。
また、グリッド部4の周期dと深さhを、入射光の波長λとの関係で例えば以下の(2)式のように定めることができる。
d=0.550λ , h=0.207λ (2)
このような条件でグリッド部4を形成すれば、グリッド部4によって反射光をほぼゼロとすることができる。例えば、λ=532nmとすると、d=293nm、h=110nmとなる。
他方、回折構造部3の凹凸構造の深さg(凹部3aと凸部3bとの段差)についての好適な条件は以下の(3)式によって定めることができる。
g=λ/2(n−1) (3)
ただし、回折構造部3の素材の屈折率をnとする。(3)式は、波長λに対する適正な深さが存在することを意味する。例えば、λ=532nm、n=1.46とすると、g=578nmとなる。
本実施形態の回折光学素子1は以上のような構成を有しており、次にこの回折光学素子1の製造方法について説明する。
図6及び図7は、回折光学素子(微細構造体)の製造方法の一例を示す模式工程図である。回折光学素子1の断面の一部が拡大して示されている。
まず、基板2の一面に凹部3aおよび凸部3bからなる回折構造部3が形成される(図6(A))。本工程は、例えば周知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて実現できる。具体的には、基板2の一面上に感光膜(レジスト膜等;図示せず)を形成しておき、各凹部3aおよび凸部3bに対応した露光パターンを有する露光マスクを用いてこの感光膜を露光し、現像する。その後、この現像後の感光膜をエッチングマスクとして用いて、ドライエッチングまたはウェットエッチングを行う。それにより、露光マスクのパターンが基板2の一面に所定の凹凸形状が形成される。ここで、基板2は、例えば上記のように石英ガラス基板であり、その板厚は例えば1.2mmである。また、凹部3aと凸部3bとの段差(すなわち回折構造部3の深さ)は、例えば上記のように578nmである。この深さgは、エッチング時間等によって制御する。
次に、基板2の一面上に、回折構造部3を覆う感光膜9が形成される(図6(B))。感光膜9は、例えばネガ型またはポジ型のレジスト膜である。感光膜9は、例えばスピンコート法を用いて形成することができる。この感光膜9の膜厚は適宜設定すればよいが、少なくとも各凹部3aおよび凸部3bに重畳する領域を全て覆い、かつ膜表面がほぼ平坦となるようにすることが望ましい。しかし、感光膜9の下側の凹部3a及び凸部3bの影響により、図示のように感光膜9の表面の平坦性が低い場合がある。
次に、感光膜9を覆う高屈折率の液体(液状の膜)10を形成し、この液体10を挟んで、透明な平行平板(基板)11を基板2と対向配置する(図6(B))。平行平板11と基板2によって挟まれることにより、図示のように液体10が感光膜9上に保持される。平行平板11の少なくとも液体10と接する面は、高い平坦性(例えば、数nmレベル)を有することが望まれる。平行平板11は、例えば石英ガラス基板からなる。また、図示のように、平行平板11は、後述する複数のレーザービームが入射する側の面上に反射防止膜13を有することも好ましい。反射防止膜13とは、例えば誘電体多層膜などである。
ここで、液体10は、その屈折率が1より大きく(すなわち、空気の屈折率より大きく)、かつ感光膜9の屈折率と同等(同程度)かそれより低い値であるものが用いられる。液体10としては、例えば、半導体装置の製造時における液浸リソグラフィで使われている高屈折率液体を用いることができる。この場合における液体10の屈折率は、例えば1.53程度の値である。また、感光膜9の屈折率は、例えば1.70程度であり、平行平板11の屈折率は、例えば1.50程度である。液体10の屈折率は、感光膜9の屈折率に近いほど望ましい。なお、例示した各屈折率は後述するレーザーの波長(266nm)における値である。
次に、基板2の一面上に形成された感光膜9に対して、上述の液体10及び平行平板11を介してレーザー干渉露光が行われる(図6(C))。レーザー干渉露光に用いられる光源としては、例えば波長266nmの連続発振DUV(Deep Ultra Violet)レーザーが挙げられる。このレーザーから出力されるレーザービームを適宜2本のレーザービームL1、L2に分岐し、図示のように所定の角度で交叉させる。それにより、周期的な明暗からなる干渉縞を含む光(干渉光)が発生する。干渉縞のピッチ(明暗の周期)は上記の交叉角度によって決まる。交叉角度を適宜設定することにより、干渉縞のピッチを293nmとすることができる。このような干渉光を感光膜9に照射することにより、感光膜9には干渉縞のピッチに対応した潜像パターンが形成される。上述のように平行平板11に反射防止膜13が設けられている場合には、空気層と平行平板11との界面で生じる反射光が抑制され、露光むらをより一層低減することが可能となる。なお、微細構造体としての回折光学素子1に求められる精度等によってはある程度の露光むらが許容される場合も考えられ、また、平行平板11、液体10、感光膜9のそれぞれの屈折率のバランスによっては空気層と平行平板11との界面における反射光が実用上問題ない程度に抑えられる場合も考えられる。このため、平行平板11に反射防止膜13を設けることは必須ではない。
次に、干渉光を用いて潜像パターンが形成された感光膜9が現像される(図6(D))。それにより、図示のように干渉縞のピッチに対応した周期を有する感光膜パターン9aが形成される。例えば、干渉縞のピッチを293nmとした場合には、この感光膜パターン9aの周期も概ね293nmとなる。
次に、感光膜パターン9aをマスクとしてエッチング(例えば、ドライエッチング)が行われる(図7(A))。それにより、図示のように感光膜パターン9aのパターンが基板2に転写される。その後、感光膜パターン9aが除去される(図7(B))。それにより、図示のように基板2の一面上に、回折構造部3の各凹部3aおよび凸部3bの表面に沿ってグリッド部4(すなわち、各微小凸部4a)が形成される。
なお、上記図6及び図7においては一次元グリッドのグリッド部4を含む回折光学素子を製造する方法について示したが、図6(C)に示したレーザー干渉露光を行う際に、干渉光に対する基板2の一面の相対的位置を90度違えて2度の露光を行うことにより、二次元グリッドのグリッド部4を含む回折光学素子を製造することができる。具体的には、干渉光と基板2の一面との相対的位置を変えて2度のレーザー干渉露光を行うにより、感光膜9に二次元格子状の潜像パターンを形成することができる。このような潜像パターンを用いてエッチングを行うことにより、二次元グリッドのグリッド部4を形成することができる。
次に、上述した製造方法の変形実施例について説明する。上述した製造方法においては、複数のレーザービームを交叉させて干渉光を発生させていたが、回折格子を用いることにより、単数のレーザービームを用いて干渉光を発生させることが可能となる。
図8は、上述した製造方法における図6に相当する本変形実施例に係る回折光学素子(微細構造体)の製造方法の一例を示す模式工程図である。
上述した製造方法と同様に、まず、基板2の一面に凹部3aおよび凸部3bからなる回折構造部3が形成され(図8(A))、次に、基板2の一面上に、回折構造部3を覆う感光膜9が形成される(図8(B))。
次に、上述した製造方法と同様に、感光膜9を覆う高屈折率の液体(液状の膜)10を形成し、この液体10を挟んで、平行平板(基板)11を基板2と対向配置する(図8(B))。ここで、本変形実施例では、平行平板11のレーザービームが入射する側の面上に後述する回折格子14が形成されている。
次に、基板2の一面上に形成された感光膜9に対して、上述の液体10及び平行平板11を介してレーザー干渉露光が行われる(図8(C))。レーザー干渉露光に用いられる光源としては、上述した製造方法と同様のものを用い、このレーザーから出力される1本のレーザービームL1を所定の角度で回折格子14に入射させる。それにより、周期的な明暗からなる干渉縞を含む光(干渉光)が発生する。このような干渉光を感光膜9に照射することにより、上述した製造方法と同様に、感光膜9には干渉縞のピッチに対応した潜像パターンが形成される。
次に、上述した製造方法と同様に、干渉光を用いて潜像パターンが形成された感光膜9が現像される(図8(D))。それにより、図示のように干渉縞のピッチに対応した周期を有する感光膜パターン9aが形成される。
次に、上述した製造方法と同様に、感光膜パターン9aをマスクとしてエッチングが行われ、感光膜パターン9aが除去される(図7参照)。それにより、上述した製造方法と同様に、基板2の一面上に、回折構造部3の各凹部3aおよび凸部3bの表面に沿ってグリッド部4(すなわち、各微小凸部4a)が形成される。
図9は、回折格子14の拡大図である。
回折格子14の凸部14aの形成方法は、例えば石英の平行平板11の一面上に感光膜(レジスト膜等;図示せず)を形成しておき、各凸部14aに対応した露光パターンを有する露光マスクを用いてこの感光膜を露光し、現像する。その後、この現像後の感光膜をエッチングマスクとして用いて、ドライエッチングまたはウェットエッチングを行う。それにより、露光マスクのパターンが平行平板11の一面に所定の凹凸形状が形成される。
図示のように、レーザービームの入射角をθ、回折次数をm、入射光の波長をλ、回折格子14の各凸部14aの相互間隔(凹凸構造の周期)をd1(nm)とする。本変形実施形態の回折格子14においては、この入射光の入射角および波長λと回折構造との間には以下の(4)式の関係がある。
sinθ=mλ/(2d1) (4)
例えば相互間隔d1=140nm、幅W=70nmの回折格子14に対して波長λ=266nmのレーザービームを入射させ、0次と−1次の回折光を用いて露光する場合、回折次数m=−1とすると入射角θ=71.8°となる。このとき、0次の回折光の回折角θ=71.8°、−1次の回折光の回折角θ−1=71.8°となり、0次の回折光と−1次の回折光とで形成される干渉縞のピッチ(明暗の周期)は140nmになる。すなわち、2本のレーザービームを交叉させて得られる干渉縞と同様の干渉縞が形成される。
0次と−1次の回折光の強度は回折格子の深さDにより、調整することができる。
図10は、縦軸を0次と−1次の回折光の回折効率、横軸を回折格子14の深さDとして、回折光の回折効率と回折格子14の深さDとの関係を示すグラフである。
図10に示すように、深さD=約150nmの回折格子14を用いることで、0次と−1次の回折光の強度が略等しくなることが分かる。したがって、回折格子14の深さDを約150nmとすることで、コントラストの高い干渉縞を得ることができる。
図11は、基板2にレーザービームが照射される領域を模式的に表した斜視図である。
基板2は、例えば約40cm×約50cm程度の大きさであり、基板2から複数の液晶パネルが形成される。レーザービームの強度分布は基板2上で正規分布を呈している。そのため、図11に示すように、基板2の中央部にレーザービームを照射すると、レーザービームの強度が比較的均一な領域R1と、強度の変動が大きい領域R2が発生する。したがって、領域R1においてはコントラストの高い干渉縞を得ることができるが、領域R2においては干渉縞のコントラストが低下して意図した感光膜9の潜像パターンが得られない。そのため、領域R2においてレーザービームを遮蔽して領域R1にのみレーザービームを照射する必要がある。
図12(A)は、液体10を挟んで平行平板11を基板2と対向配置させた状態を示す図8(B)の縮尺を小さくし、平行平板11のより広い領域を示す断面図である。
図12(A)に示すように、平行平板11の液体10側の面には、たとえば金属膜等の遮光性を有する材料により遮光層15が形成されている。遮光層15には、一の液晶パネルの寸法に対応した開口部15aが開口形成されている。開口部15aは、遮光層15をフォトリソグラフィ法、エッチング法等によりパターニングすることで形成されている。開口部15aは、図11に示す領域R1よりも小さくなるように形成されている。
平行平板11の寸法が基板2の寸法と同等かそれ以下の場合には、開口部15aを複数形成することが好ましい。また、平行平板11の寸法が基板2の寸法と比較して十分に大きい場合には、開口部15aは単数であってもよい。
図12(B)は、図12(A)に示す平行平板11に複数の開口部15aを形成した状態を示す分解斜視図である。
図12(B)に示すように、平行平板11のレーザービームの入射側には、開口部15aの一つを露出させる遮蔽板16が配置されている。図8(c)に示すように、回折格子14を備えた平行平板11にレーザービームL1を照射する際には、図12(B)に示すように、遮蔽板16から露出された開口部15aに、図11に示すレーザービームの強度が均一な領域R1が重なるようにする。これにより、強度の変動が大きい領域R2のレーザービームを遮光層15および遮蔽板16により遮蔽して、コントラストの高い干渉縞を得ることができる。したがって、感光膜9の潜像パターンを均一に形成することができる。
次いで、遮蔽板16を回転させるか、あるいは別の遮蔽板を用いて別の開口部15aを露出させ、同様にレーザービームL1を照射する。このように、個々の開口部15aを順次露出させてレーザービームL1を照射することで、基板2の複数の液晶パネルの形成領域に感光膜9の潜像パターンを均一に形成することができる。
図12(C)は、図12(A)に示す平行平板11に単数の開口部15aを形成した状態を示す分解斜視図である。
図12(C)に示すように、平行平板11は基板2に対して十分に大きく形成されている。すなわち、平行平板11は、基板2の周辺部に開口部15aを移動させた状態で、開口部15aにより露出された部分を除いて基板2が平行平板11に形成された遮光層15によって覆われるように形成されている。
そのため、平行平板11と基板2とを相対的に移動させて開口部15aに複数の液晶パネルの形成領域を順次露出させ、図11に示すレーザービームの強度が均一な領域R1が重なるようにレーザービームL1を照射することができる。これにより、強度の変動が大きい領域R2のレーザービームを遮光層15により遮蔽して、コントラストの高い干渉縞を得ることができる。したがって、基板2の複数の液晶パネルの形成領域に感光膜9の潜像パターンを均一に形成することができる。
次に、上述した製造方法の別の変形実施例について説明する。上述した製造方法においては、平行平板11を用いて高屈折率の液体10を保持していたが、この液体10に代えて高屈折率の水溶性膜を用いることにより、平行平板11の使用を省略することが可能となる。
図13は、変形実施例に係る回折光学素子(微細構造体)の製造方法を示す模式工程図である。なお、上述した図6及び図7に示した製造方法と異なる点のみを示し、共通する部分については図示を省略している。
まず、上記と同様に、基板2の一面に凹部3aおよび凸部3bからなる回折構造部3が形成され(図6(A)参照)、この回折構造部3を覆う感光膜9が形成される(図6(B)参照)。
その後、感光膜9上に水溶性膜12が形成される(図13(A))。水溶性膜12の形成は、例えばスピンコート法によって行われる。水溶性膜12の粘性等を適宜調整することにより、感光膜9の表面の段差を水溶性膜12によって緩和することができる。このような水溶性膜としては、例えば東京応化工業株式会社のTSPシリーズと称される、フォトレジストの表面に塗布するための反射防止膜を利用することができる。水溶性膜12を用いる場合には、上記実施形態のように平行平板11を用いる必要がない。水溶性膜12は、その屈折率が1より大きく、かつ感光膜9の屈折率と同等かそれより低い値であるものが用いられる。例えば、水溶性膜12の屈折率は1.40〜1.50程度である。水溶性膜12の屈折率は、感光膜9の屈折率に近いほど望ましい。
次に、基板2の一面上に形成された感光膜9に対して、上述の水溶性膜12を介してレーザー干渉露光が行われる(図13(B))。レーザー干渉露光の諸条件は上述した通りである。上述のように2度のレーザー干渉露光を行ってもよい。
また、図13(B)に仮想線(二点鎖線)で示すように、水溶性膜12のレーザービームの入射側に図図8〜図12に示す回折格子14を備えた平行平板11を配置して、L1またはL2のいずれか一方のレーザービームを用いてレーザー干渉露光を行ってもよい。
次に、感光膜9が現像される(図6(D)参照)。このとき、水溶性膜12もその水溶性ゆえに容易に除去することができる。具体的には、感光膜9の露光に先立って水溶性膜12を排しておいてもよいし、水溶性膜12を排することなく、感光膜9を現像することもできる。すなわち、感光膜9の現像以前に水溶性膜12を除去することは必須ではない。水溶性膜12を設けたままで現像を行った場合には、感光膜9にパターンが形成され、水溶性膜12も同時に溶解させることができる。これにより得られた感光膜パターン9aをマスクとしてエッチングが行われ(図7(A)参照)、感光膜パターン9aのパターンが基板2に転写される。その後感光膜パターン9aが除去される(図7(B)参照)。それにより、基板2の一面上に、回折構造部3の各凹部3aおよび凸部3bの表面に沿ってグリッド部4(すなわち、各微小凸部4a)が形成される。
このように、第1の実施形態の製造方法においては、感光膜の上に、空気に比して高屈折率の液体或いはこれと同等な水溶性膜を配置し、この状態でレーザー干渉露光を行う。液体又は水溶性膜を配置することにより、感光膜に直接に干渉光を入射させる場合(すなわち空気と感光膜とが接した状態で露光する場合)に比較して、感光膜とこれに接した媒体(液体及び平行平板)との屈折率差が小さくなる。それにより、感光膜の表面の凹凸による干渉光の回折が抑制され、感光膜内における干渉光の強度分布が乱れることを回避できる。従って、本実施形態に係る製造方法によれば、平坦性の低い面においても良好な露光を実現し、良質な微細構造体を製造することが可能となる。
以上の本実施形態に係る製造方法によって製造される回折光学素子は、ガラス基板表面に形成された回折構造体の表面にグリッド構造(サブ波長構造)が重畳されたものであり、例えば入射するレーザービームを複数に分岐する用途や、エネルギー分布を変化させる等のビーム整形を行う用途に用いられる。サブ波長構造によって奏される反射防止機能により、入射光の反射損失を低減し、高い光利用効率を達成することが可能となる。このような回折光学素子は、特に、現時点において適当な反射防止膜の素材が存在しない、紫外線あるいは赤外線領域の光を利用する場合に適している。
なお、第1の実施形態では、微細構造体の一例として回折光学素子を示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、種々の微細構造体を製造する際に適用可能である。また、基板2の一例として石英ガラスを挙げていたが、半導体基板(例えば、シリコン基板)や金属基板(例えば、ニッケル基板)を基板2として用いることも可能である。半導体基板や金属基板に形成された微細構造体は成形型としても利用できる。
(第2の実施形態)
図14は、第2の本実施形態に係る微細構造体の一例である回折光学素子の断面構造を示
す模式図である。図14に示す本実施形態の回折光学素子(光学素子)31は、基板32と、回折構造部33と、グリッド部(非回折構造部)34と、を備える。これらの構成のうち、基板32、回折構造部33はそれぞれ上述した第1の実施形態における基板2、回折構造部3と共通しており、これらについては詳細な説明を省略する。本実施形態における回折光学素子31は、グリッド部34が金属からなる複数の微小凸部34aを含んで構成される点で、上記第1の実施形態の回折光学素子1と相違する。
グリッド部34は、基板32の一面であって回折構造部33の上面に沿って設けられている。本実施形態のグリッド部34は、上述した回折構造部3における複数の凸部3bの各々よりもサイズが小さい複数の微小凸部4aを含む。各微小凸部4aは、金属材料によって構成される。本実施形態では、各微小凸部4aの構成材料は例えばアルミニウムである。グリッド部34の各微小凸部4aは、上述した第1の実施形態における図2(A)に示したものと同様に、一方向(図示のY方向)に延在するストライプ形状の構造体である。これらの微小凸部4aは、例えばX方向に沿って周期的に配列されている。このようなグリッド部34は、偏光分離機能を奏する。すなわち、本実施形態の回折光学素子31は、回折構造部33による回折機能と、グリッド部34による偏光分離機能とを併せ持つものである。
図15は、回折構造部33とグリッド部34を部分的に拡大して示す模式斜視図である。一次元グリッドであるグリッド部34の各微小凸部4aと回折構造部3との配置関係の好適な態様については、上述した第1の実施形態と同様である。すなわち、回折構造部33とグリッド部34との相互の配置関係は、例えば図15(A)に示すような態様とすることができる。具体的には、図15(A)に示す例では、回折構造部33の各凹部33aおよび各凸部33bはそれぞれ図示のY方向に沿って延在しており、かつこれらの凹部33aおよび凸部33bはX方向に沿って交互に配置されている。同様に、グリッド部34の各微小凸部34aはそれぞれ図示のY方向に沿って延在しており、かつこれらの微小凸部34aはX方向に沿って交互に配置されている。すなわち、各凹部33aおよび各凸部33bの延在方向と微小凸部34aの延在方向とが平行である。
また、回折構造部33とグリッド部34との相互の配置関係は、図15(B)や図15(C)に示すように、各凹部33aおよび各凸部33bの延在方向と各微小凸部34aの延在方向とがある角度で交差するようになっていることも好ましい。具体的には、図15(B)に示す例では、回折構造部33の各凹部33aおよび各凸部33bはそれぞれ図示のY方向に沿って延在しており、かつこれらの凹部33aおよび凸部33bはX方向に沿って交互に配置されている。これに対して、グリッド部34の各微小凸部34aはそれぞれ図示のY方向に対してほぼ45°の角度で交差した方向に沿って延在しており、かつこれらの微小凸部34aは当該交差方向と直交する方向に沿って交互に配置されている。
図15(C)に示す例では、回折構造部33の各凹部33aおよび各凸部33bはそれぞれ図示のY方向に沿って延在しており、かつこれらの凹部33aおよび凸部33bはX方向に沿って交互に配置されている。これに対して、グリッド部34の各微小凸部34aはそれぞれ図示のY方向に対してほぼ90°の角度で交差した方向(すなわちX方向)に沿って延在しており、かつこれらの微小凸部34aは当該交差方向と直交する方向(すなわちY方向)に沿って交互に配置されている。このように、各凹部33aおよび凸部33bと各微小凸部34aとの間を交差させることにより、各凹部33aと各凸部33bとの段差の近傍における微小凸部34aの形成がより容易となる。各凹部33aおよび各凸部33bの延在方向と各微小凸部34aの延在方向との交差角度は適宜設定すればよい。上記の一例とした交差角度である45°および90°は、光学系一般においてよく用いられる角度であるために好ましい。
本実施形態の回折光学素子31は以上のような構成を有しており、次にこの回折光学素子31の製造方法について説明する。
図16及び図17は、回折光学素子(微細構造体)の製造方法の一例を示す模式工程図である。回折光学素子31の断面の一部が拡大して示されている。なお、第1の実施形態と共通する事項については説明を省略する。
まず、基板32の一面に凹部33aおよび凸部33bからなる回折構造部33が形成される(図16(A))。本工程は、例えば周知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて実現できる。次に、この回折構造部33を覆う金属膜43が形成され、更にこの金属膜43を覆う反射防止膜(第1の反射防止膜)44が形成される(図16(A))。金属膜43とは、上述したように、例えば膜厚120nm程度のアルミニウム膜が適しており、例えばスパッタリング法などの物理気相堆積法を用いて成膜される。また、反射防止膜44とは、例えば膜厚90nm程度のSnO2膜が適している。反射防止膜44としてSiON膜を用いることもできる。
次に、基板2の一面上に、回折構造部33上の金属膜43及び反射防止膜44を覆う感光膜39が形成される(図16(B))。本工程の詳細は上記した第1の実施形態の場合と同様である。
次に、感光膜39の上に高屈折率の液体(液状の膜)40を配置し、この液体40を挟んで、透明な平行平板41を基板32と対向配置する(図16(C))。本工程の詳細は上記した第1の実施形態の場合と同様である。すなわち、図示のように、平行平板41は、後述する複数のレーザービームが入射する側の面上に反射防止膜(第2の反射防止膜)45を有することも好ましい。ここでの反射防止膜45とは、例えば誘電体多層膜などである。
次に、基板32の一面上に形成された感光膜39に対して、上述の液体40及び平行平板41を介してレーザー干渉露光が行われる(図16(D))。本工程の詳細は上記した第1の実施形態の場合と同様である。本工程により、感光膜39には干渉縞のピッチに対応した潜像パターンが形成される。上述のように平行平板41に反射防止膜45が設けられている場合には、空気層と平行平板41との界面で生じる反射光が抑制され、露光むらをより一層低減することが可能となる。なお、微細構造体としての回折構造体31に求められる精度等によってはある程度の露光むらが許容される場合も考えられ、また、平行平板41、液体40、感光膜39のそれぞれの屈折率のバランスによっては空気層と平行平板41との界面における反射光が実用上問題ない程度に抑えられる場合も考えられる。このため、平行平板41に反射防止膜45を設けることは必須ではない。
次に、干渉光を用いて潜像パターンが形成された感光膜39が現像される(図17(A))。それにより、図示のように干渉縞のピッチに対応した周期を有する感光膜パターン39aが形成される。
次に、感光膜パターン39aをマスクとしてエッチング(例えば、ドライエッチング)が行われる(図17(B))。それにより、図示のように感光膜パターン39aのパターンが反射防止膜44及び金属膜43に転写される。その後、感光膜パターン39aが除去される(図17(B))。それにより、図示のように基板32の一面上に、回折構造部33の各凹部33aおよび凸部33bの表面に沿ってグリッド部34(すなわち、各微小凸部34a)が形成される。なお、反射防止膜44に感光膜パターン39aのパターンが転写されて得られた膜パターン44aについては、必要に応じて除去され(図17(C)参照)、またはそのまま残される。
次に、上述した製造方法の変形実施例について説明する。
まず、上述した製造方法と同様に、基板32の一面に凹部33aおよび凸部33bからなる回折構造部33が形成され、回折構造部33を覆う金属膜43が形成され、更にこの金属膜43を覆う反射防止膜(第1の反射防止膜)44が形成される(図18(A))。
次に、上述した製造方法と同様に、回折構造部33上の金属膜43及び反射防止膜44を覆う感光膜39が形成される(図18(B))。
次に、感光膜39の上に高屈折率の液体(液状の膜)40を配置し、この液体40を挟んで、透明な平行平板41を基板32と対向配置する(図18(C))。ここで、本変形実施例では、平行平板41のレーザービームが入射する側の面上に第1の実施形態の変形実施例と同様の回折格子46が形成されている。
次に、基板2の一面上に形成された感光膜39に対して、上述の液体10及び平行平板11を介してレーザー干渉露光が行われる(図18(D))。レーザー干渉露光に用いられる光源としては、上述した製造方法と同様のものを用い、このレーザーから出力される1本のレーザービームL1を所定の角度で回折格子46に入射させる。それにより、周期的な明暗からなる干渉縞を含む光(干渉光)が発生する。このような干渉光を感光膜39に照射することにより、上述した製造方法と同様に、感光膜39には干渉縞のピッチに対応した潜像パターンが形成される。
次に、上述した製造方法と同様に、感光膜39が現像され、感光膜パターン39aをマスクとしてエッチングが行われ、感光膜パターン39aが除去される(図17参照)。それにより、図示のように基板32の一面上に、回折構造部33の各凹部33aおよび凸部33bの表面に沿ってグリッド部34(すなわち、各微小凸部34a)が形成される。
次に、上述した製造方法の別の変形実施例について説明する。上述した製造方法においては、平行平板41を用いて高屈折率の液体40を保持していたが、この液体40に代えて水溶性膜を用いることにより、平行平板41の使用を省略することが可能となる。
図19は、変形実施例に係る回折光学素子(微細構造体)の製造方法を示す模式工程図である。なお、上述した図16及び図17に示した製造方法と異なる点のみを示し、共通する部分については図示を省略している。
まず、上記と同様に、基板32の一面に凹部33aおよび凸部33bからなる回折構造部3、金属膜43及び反射防止膜44が形成され(図16(A)参照)この反射防止膜44を覆う感光膜39が形成される(図16(B)参照)。
その後、感光膜39上に水溶性膜42が形成される(図19(A))。水溶性膜42の詳細については、上述した第1の実施形態における水溶性膜12と同様である。
次に、基板32の一面上に形成された感光膜39に対して、上述の水溶性膜42を介してレーザー干渉露光が行われる(図19(B))。レーザー干渉露光の諸条件は上述した通りである。
また、図19(B)に仮想線(二点鎖線)で示すように、水溶性膜42のレーザービームの入射側に図18に示す回折格子46を備えた平行平板41を配置して、L1またはL2のいずれか一方のレーザービームを用いてレーザー干渉露光を行ってもよい。
次に、感光膜39が現像される(図17(A)参照)。このとき、水溶性膜42もその水溶性ゆえに容易に除去することができる。具体的には、感光膜39の露光に先立って水溶性膜42を排しておいてもよいし、水溶性膜42を排することなく、感光膜39を現像することもできる。すなわち、感光膜39の現像以前に水溶性膜42を除去することは必須ではない。水溶性膜42を設けたままで現像を行った場合には、感光膜39にパターンが形成され、水溶性膜42も同時に溶解させることができる。これにより得られた感光膜パターン39aをマスクとしてエッチングが行われ(図17(B)参照)、感光膜パターン39aのパターンが金属膜43及び反射防止膜44に転写される。その後感光膜パターン39aが除去される(図17(B)参照)。それにより、基板32の一面上に、回折構造部33の各凹部33aおよび凸部33bの表面に沿ってグリッド部34(すなわち、各微小凸部34a)が形成される。
このように、第2の実施形態の製造方法においても、感光膜の上に、空気に比して高屈折率の液体或いはこれと同等な水溶性膜を配置し、この状態でレーザー干渉露光を行う。液体又は水溶性膜を配置することにより、感光膜に直接に干渉光を入射させる場合(すなわち空気と感光膜とが接した状態で露光する場合)に比較して、感光膜とこれに接した媒体(液体及び平行平板)との屈折率差が小さくなる。それにより、感光膜の表面の凹凸による干渉光の回折が抑制され、感光膜内における干渉光の強度分布が乱れることを回避できる。従って、本実施形態に係る製造方法によれば、平坦性の低い面においても良好な露光を実現し、良質な微細構造体を製造することが可能となる。
以上の本実施形態に係る製造方法によって製造される回折光学素子は、ガラス基板表面に形成された回折構造体の表面に、金属膜からなる一次元グリッド構造(サブ波長構造)が重畳されたものであり、例えば入射するレーザービームを拡散させる用途や、エネルギー分布を変化させる等のビーム整形を行う用途に用いられる。サブ波長構造によって奏される偏光分離機能により、入射光の一方の偏光成分のみを高い光利用効率で拡散反射させることが可能となる。このような偏光分離機能を備える回折光学素子は、例えば、携帯電話機等の携帯型機器の表示部を構成する部品として、或いは液晶プロジェクタの光変調部を構成する部品として好適に利用される。
なお、第2の実施形態では、微細構造体の一例として回折光学素子を示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、種々の微細構造体を製造する際に適用可能である。
(変形実施の態様)
以下に、上述した各実施形態についての変形実施の態様を説明する。
上述した各実施形態では、基板の一面側に対してエッチング等の加工を行うことによって回折構造部を形成していたが、他の製造方法を採用することも可能である。具体的には、基板の一面上に、使用する光波長に対して透明なポリマー(高分子樹脂)膜を形成し、その後このポリマー膜に対してフォトマスク露光およびウェットエッチングを行うことによって、上記と同様な回折光学素子を形成することも可能である。この方法によって形成した光学素子の構造例を図20に示す。図20に示す回折光学素子201は、上述した第1の実施形態に対応するものであり、ガラス等の基板202の一面側に、ポリマー膜を用いて形成された回折構造部203及びグリッド部204が配置されている。回折構造部203は凹部203aおよび凸部203bを含み、これらの凹部203aおよび凸部203bの表面に沿って、複数の微小凸部204aからなるグリッド部204が配置されている。なお、説明及び図示を省略するが第2の実施形態においても同様である。
また、上記以外にも、型成形が可能であり、使用する光波長に対して透明な高屈折率ガラス(n=2.0程度)を用いて、回折構造部を有する基板を一体成形してもよい。この場合、屈折率が高いことにより、回折構造部の深さgをより小さくすることが可能となるので、グリッド部を形成する上で好ましい。また、基板上に他の膜(例えば、SiO2などの無機膜)を形成し、この膜を選択的にエッチングすることにより回折構造部を形成することもできる。この方法によって形成された光学素子の構造例を図21に示す。図21に示す光学素子301は、上述した第1の実施形態に対応するものであり、ガラス等の基板302の一面側に、SiO2などの膜を用いて形成された回折構造部303が配置されている。回折構造部303は凹部303aおよび凸部303bを含み、これらの凹部303aおよび凸部303bの表面に沿って、複数の微小凸部304aからなるグリッド部304が配置されている。なお、説明及び図示を省略するが第2の実施形態においても同様である。
また、基板の一面側における凹凸構造は、上記実施形態における回折構造部のように何らかの機能を発揮するものである場合のほか、単に基板の表面の平坦性が低い場合など、基板が元から凹凸構造を有するであっても本発明を適用することが可能である。
第1の実施形態に係る光学素子の断面構造を示す模式図である。 グリッド部の一部を拡大して示した模式的な斜視図である。 回折構造部の一部を拡大して示した模式的な斜視図である。 回折構造部とグリッド部を部分的に拡大して示す模式斜視図である。 回折構造部とグリッド部の一部を拡大して示した模式断面図である。 回折光学素子(微細構造体)の製造方法を示す模式断面図である。 回折光学素子(微細構造体)の製造方法を示す模式断面図である。 変形実施例に係る回折光学素子(微細構造体)の製造方法を示す模式断面図である。 平行平板の拡大図である。 回折光の回折効率と回折格子の深さとの関係を示すグラフである。 基板にレーザービームが照射される領域を模式的に表した斜視図である。 (A)は変形実施例に係る回折光学素子(微細構造体)の製造方法を示す図であり、(A)は模式断面図、(B)および(C)は模式斜視図である。 変形実施例に係る回折光学素子の製造方法を示す模式工程図である。 第2の実施形態に係る光学素子の断面構造を示す模式図である。 回折構造部とグリッド部を部分的に拡大して示す模式斜視図である。 回折光学素子(微細構造体)の製造方法を示す模式断面図である。 回折光学素子(微細構造体)の製造方法を示す模式断面図である。 変形実施例に係る回折光学素子の製造方法を示す模式工程図である。 変形実施例に係る回折光学素子の製造方法を示す模式工程図である。 他の実施形態の回折光学素子の断面構造を示す模式図である。 他の実施形態の回折光学素子の断面構造を示す模式図である。
符号の説明
1…回折光学素子(微細構造体)、2…基板、3…回折構造部、3a…凹部、3b…凸部、4…グリッド部、4a…微小凸部、9…感光膜、9a…感光膜パターン、10…液体、11…平行平板、12…水溶性膜、13…反射防止膜、14…回折格子、15…遮光層、15a…開口部、16…遮蔽板

Claims (25)

  1. 少なくとも一面に複数の凸部を有する基板と、当該基板の一面に設けられた、前記複数の凸部の各々よりも小さい複数の微小凸部と、を備える微細構造体の製造方法であって、(a)前記基板上に前記複数の凸部を覆う感光膜を形成すること、
    (b)前記基板上に前記感光膜を覆う液体を配置すること、
    (c)前記液体を挟んで、透明な平行平板を前記基板と対向配置すること、
    (d)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を前記平行平板及び前記液体を介して前記感光膜に照射すること、
    (e)前記液体及び前記平行平板を排した後に、前記感光膜を現像すること、
    (f)前記(e)によって形成された感光膜パターンをマスクとして用いて、前記基板をエッチングすること、
    を含み、
    前記(b)における前記液体の屈折率が、1より大きく前記感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、
    微細構造体の製造方法。
  2. 前記(d)において、複数の前記レーザービームを交叉させることによって前記干渉光を発生させる、請求項1に記載の微細構造体の製造方法。
  3. 前記(c)において、回折格子を備えた前記平行平板を用い、
    前記(d)において、単数の前記レーザービームを前記回折格子に入射させることによって前記干渉光を発生させる、請求項1に記載の微細構造体の製造方法。
  4. 前記(c)において、前記平行平板に開口部を有する遮光層を形成する、請求項3に記載の微細構造体の製造方法。
  5. 前記(c)において、前記開口部を複数形成し、
    前記(d)において、前記平行平板の上に前記開口部を個々に露出させる遮蔽板を順次配置して複数の領域に前記干渉光を照射する、請求項4に記載の微細構造体の製造方法。
  6. 前記(c)において、前記開口部を単数形成し、
    前記(d)において、前記平行平板を移動させて複数の領域に前記干渉光を照射する、請求項4に記載の微細構造体の製造方法。
  7. 少なくとも一面に複数の凸部を有する基板と、当該基板の一面に設けられた、前記複数の凸部の各々よりも小さい複数の微小凸部と、を備える微細構造体の製造方法であって、(a)前記基板上に前記複数の凸部を覆う感光膜を形成すること、
    (b)前記基板上に前記感光膜を覆う水溶性膜を形成すること、
    (c)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を前記水溶性膜を介して前記感光膜に照射すること、
    (d)前記感光膜を現像すること、
    (e)前記(d)によって形成された感光膜パターンをマスクとして用いて、前記基板をエッチングすること、
    を含み、
    前記(b)における前記水溶性膜の屈折率が、1より大きく前記感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、
    微細構造体の製造方法。
  8. 前記(c)において、複数の前記レーザービームを交叉させることによって前記干渉光を発生させる、請求項1に記載の微細構造体の製造方法。
  9. 前記(d)は、前記水溶性膜を排した後に前記感光膜を現像する、請求項7または請求項8に記載の微細構造体の製造方法。
  10. 前記(a)に先立って、前記基板の一面側に前記複数の凸部を形成すること、を更に含む、請求項1又は7又は8に記載の微細構造体の製造方法。
  11. 前記基板がエッチングされた後に、前記感光膜パターンを除去すること、を更に含む、請求項1又は7又は8に記載の微細構造体の製造方法。
  12. 前記平行平板は、前記複数のレーザービームが入射する側の面上に反射防止膜を有する、請求項1に記載の微細構造体の製造方法。
  13. 少なくとも一面に複数の凸部を有する基板と、当該基板の一面に設けられた、前記複数の凸部の各々よりも小さい複数の微小凸部と、を備える微細構造体の製造方法であって、(a)前記基板上に前記複数の凸部を覆う金属膜を形成すること、
    (b)前記基板上に前記金属膜を覆う第1の反射防止膜を形成すること、
    (c)前記基板上に前記第1の反射防止膜を覆う感光膜を形成すること、
    (d)前記基板上に前記感光膜を覆う液体を配置すること、
    (e)前記液体を挟んで、透明な平行平板を前記基板と対向配置すること、
    (f)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を前記平行平板及び前記液体を介して前記感光膜に照射すること、
    (g)前記液体及び前記平行平板を排した後に、前記感光膜を現像すること、
    (h)前記(g)によって形成された感光膜パターンをマスクとして用いて、前記金属膜及び前記第1の反射防止膜をエッチングすること、
    を含み、
    前記(d)における前記液体の屈折率が、1より大きく前記感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、
    微細構造体の製造方法。
  14. 前記(f)において、複数の前記レーザービームを交叉させることによって前記干渉光を発生させる、請求項13に記載の微細構造体の製造方法。
  15. 前記(e)において、回折格子を備えた前記平行平板を用い、
    前記(f)において、単数の前記レーザービームを前記回折格子に入射させることによって前記干渉光を発生させる、請求項13に記載の微細構造体の製造方法。
  16. 前記(e)において、前記平行平板に開口部を有する遮光層を形成する、請求項15に記載の微細構造体の製造方法。
  17. 前記(e)において、前記開口部を複数形成し、
    前記(f)において、前記平行平板の上に前記開口部を個々に露出させる遮蔽板を順次配置して複数の領域に前記干渉光を照射する、請求項16に記載の微細構造体の製造方法。
  18. 前記(e)において、前記開口部を単数形成し、
    前記(f)において、前記平行平板を移動させて複数の領域に前記干渉光を照射する、請求項16に記載の微細構造体の製造方法。
  19. 少なくとも一面に複数の凸部を有する基板と、当該基板の一面に設けられた、前記複数の凸部の各々よりも小さい複数の微小凸部と、を備える微細構造体の製造方法であって、(a)前記基板上に前記複数の凸部を覆う金属膜を形成すること、
    (b)前記基板上に前記金属膜を覆う第1の反射防止膜を形成すること、
    (c)前記基板上に前記第1の反射防止膜を覆う感光膜を形成すること、
    (d)前記基板上に前記感光膜を覆う水溶性膜を形成すること、
    (e)レーザービームを用いて干渉光を発生させ、当該干渉光を前記水溶性膜を介して前記感光膜に照射すること、
    (f)前記感光膜を現像すること、
    (g)前記(f)によって形成された感光膜パターンをマスクとして用いて、前記金属膜及び前記第1の反射防止膜をエッチングすること、
    を含み、
    前記(d)における前記水溶性膜の屈折率が、1より大きく前記感光膜の屈折率と同等かそれより低い値である、
    微細構造体の製造方法。
  20. 前記(e)において、複数の前記レーザービームを交叉させることによって前記干渉光を発生させる、請求項1に記載の微細構造体の製造方法。
  21. 前記(f)は、前記水溶性膜を排した後に前記感光膜を現像する、請求項19に記載の微細構造体の製造方法。
  22. 前記(a)に先立って、前記基板の一面側に前記複数の凸部を形成すること、を更に含む、請求項13又は19に記載の微細構造体の製造方法。
  23. 前記金属膜及び前記第1の反射防止膜がエッチングされた後に、前記感光膜パターンを除去すること、を更に含む、請求項13又は19に記載の微細構造体の製造方法。
  24. 前記感光膜パターンが除去された後に、前記第1の反射防止膜を除去すること、を更に含む、請求項23に記載の微細構造体の製造方法。
  25. 前記平行平板は、前記複数のレーザービームが入射する側の面上に第2の反射防止膜を有する、請求項13に記載の微細構造体の製造方法。
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