JP2000321962A - マスタホログラム及びこれを用いたホログラムフィルタの製造方法 - Google Patents

マスタホログラム及びこれを用いたホログラムフィルタの製造方法

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JP2000321962A
JP2000321962A JP11164199A JP16419999A JP2000321962A JP 2000321962 A JP2000321962 A JP 2000321962A JP 11164199 A JP11164199 A JP 11164199A JP 16419999 A JP16419999 A JP 16419999A JP 2000321962 A JP2000321962 A JP 2000321962A
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light
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Akihiro Yamazaki
哲広 山崎
久典 ▲吉▼水
Hisanori Yoshimizu
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投射型液晶表示装置に用いるホログラムフィ
ルタの作製に適したマスタホログラムを提供する。 【解決手段】 振幅変調型のマスタホログラムを通して
得られる1次回折光と0次回折光との干渉光でホログラ
ム感光材を露光する干渉露光法を用いたホログラムフィ
ルタの製造方法に使用する該マスタホログラムにおい
て、表面にアレイ状に形成された複数のホログラムレン
ズパターンと、各レンズパターン領域間を埋める非レン
ズ領域とを有し、前記非レンズ領域に透過直進光の透過
率が、上記パターン領域を透過直進する光の透過率と略
同一の透過率を有する薄膜を形成するか、0次回折光の
みを透過する回折格子を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、干渉露光法を用い
てホログラムフィルタを製造する際に使用するマスタホ
ログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、本願出願人等はホログラムレ
ンズアレイをカラーフィルタとして用いた投射型カラー
液晶表示装置の開発を行ってきた。このホログラムカラ
ーフィルタは、ホログラムの回折分光機能を利用して白
色光からRGBの各色光を所定方向に取り出すことがで
きるものである。色素や顔料を用いた通常のカラーフィ
ルタのように吸収による光の損失がほとんどないため、
原理的に高い光利用効率を得ることができる。よって、
明るさの改善が特に求められている投射型カラー液晶表
示装置において有効である。
【0003】図10は、本願出願人による先願の公開公
報(特開平9−189809)に開示された投射型カラ
ー液晶表示装置に用いられる空間光変調素子の構造を模
式的に表した装置断面図である。
【0004】液晶パネル111は、シリコン基板121
と、そのシリコン基板121上に形成されたアクティブ
マトリクス駆動回路122と、そのアクティブマトリク
ス駆動回路122によって選択的に制御駆動される画素
電極123r、123g、123bを規則的に配列せし
めた画素電極層123と、誘電体ミラー膜124と、配
向膜125と、スペーサで液晶を封止した光変調層12
6と、配向膜127と、透明な共通電極層128とを順
に積層させた構造を有している。
【0005】ホログラムカラーフィルタ113は、単位
ホログラムレンズを規則的に配列したいわゆるホログラ
ムレンズアレイで構成されており、R、G、Bの三原色
を含んだ読み出し光(白色光)を各色光毎に回折分光
し、液晶パネル111内のR、G、Bに対応する画素電
極123r、123g、123bの位置へ略垂直に集光
する機能を有する。即ち、光束の主光線を画素電極12
3r、123g、123bに対して略垂直に入射させ、
且つそのレンズ作用によって光束を画素電極123r、
123g、123bに集束させることができる。従っ
て、入射光を無駄なく利用した投射型カラー液晶表示装
置を提供することができる。なお、同図に示すように、
画素電極123上に誘電体ミラー膜124を備える場合
は、集光先は誘電体ミラー膜124となる。
【0006】上述する投射型カラー液晶表示装置におい
て用いられるホログラムフィルタとしては、屈折率の異
なる層を交互に入射光に対しやや斜め向きに積層配置し
た、いわゆる「体積ホログラム」を用いている。体積ホ
ログラムは、入射光の進行方向に対し厚みを有するた
め、ホログラム基材表面層のみに形成される「表面ホロ
グラム」に対し、所定条件で高い回折効率を得ることが
できる。
【0007】このホログラムフィルタの作製に際して
は、図11(a)に示すようなマスタホログラム213
を用いた干渉露光法を従来より用いてきた。マスタホロ
グラム213には、ガラス基板212上にクロム膜21
4で微細なレンズパターンが形成されている。台形プリ
ズム210を介してマスタホログラム213に入射され
る露光光は、レンズパターンに応じた所定回折角で回折
される1次回折光とそのまま透過直進する0次回折光と
なる。この0次回折光と1次回折光の2光束の干渉光が
記録材であるホログラム感光材218を露光する。この
後、ホログラム感光材218を現像すれば、所望のホロ
グラムフィルタを得ることができる。
【0008】このようなマスタホログラム213を用い
た干渉露光法は、通常のレンズを用いて干渉露光を行う
場合に較べ、0次回折光と1次回折光の角度や位置のア
ライメントが不要であり、マイクロレンズアレイに相当
するパターンをマスタホログラム面内に必要な分だけ形
成しておけば、一回の露光でレンズアレイを感光材上に
転写できるため、精度、量産性ともにすぐれている。
【0009】ところで、マスタホログラムとして用いる
表面ホログラムには、その記録方式により「位相変調型
ホログラム」と「振幅変調型ホログラム」と呼ばれるも
のがある。このうち「位相変調型ホログラム」は、ホロ
グラム基材となる透明基板の表面層に凹凸を形成し、凹
凸の段差で0次回折光と1次回折光の比を制御するもの
である。全体が透明材質であるため、入射光の殆どを透
過光、即ち露光記録に用いることができる。
【0010】しかし、良好な干渉露光を行うためには干
渉しあう1次回折光と0次回折光とがほぼ同じ光強度を
有していることが望ましいのに対し、凹凸のピッチ(グ
レーティングピッチ)が干渉露光を行う際の露光波長よ
り短くなると1次回折効率が低下するため、相対的にマ
スタホログラムを透過直進する0次回折光が大きくな
り、両者の比がアンバランスとなって良好な干渉露光が
できない。
【0011】一方、「振幅変調型ホログラム」は、ホロ
グラム基材表面に金属薄膜パターン等で光遮光部と光透
過部をもつ周期的なスリットからなるレンズパターンを
形成し、回折光を発生させるものである。そもそも0次
回折光(透過直進光)の透過が遮光部の存在により抑制
されるため、露光波長以下のグレーティングピッチでも
0次回折光と1次回折光の比が大幅にずれることがなく
上述するような位相変調型ホログラムにおける問題がな
い。そこで、図11(a)に示すように、従来、ホログ
ラムフィルタを干渉露光法で作製する際は、マスタホロ
グラムとして主にこの「振幅変調型ホログラム」が用い
られてきた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述するように、投射
型カラー液晶表示装置に用いられるホログラムフィルタ
を干渉露光法で作製する際には、「振幅変調型ホログラ
ム」をマスタホログラムとして用いてきた。しかし、こ
の場合においても以下のような問題が指摘されている。
【0013】投射型カラー液晶表示装置で用いられるホ
ログラムフィルタは、図10を参照してあきらかなよう
に、斜めより入射された光を一定距離離れた位置に置か
れた画素電極上に略垂直に集光する収束レンズ機能が必
要である。また、高い光利用効率を得るため、ホログラ
ムフィルタ上にはホログラムレンズアレイが隙間なく配
置されることが望ましい。
【0014】そこで、上述のようなホログラムフィルタ
の設計値にあわせてマスタホログラム上のレンズパター
ンとレンズピッチを定めていた。なお、作製するホログ
ラムフィルタは凸レンズ(収束レンズ)機能を有する必
要があるため、転写元となるマスタホログラムはその逆
に凹レンズ機能を有するものとなる。
【0015】マスタホログラムを干渉露光法によりホロ
グラム感光材上に転写する際、マスタホログラムとホロ
グラム感光材とが完全に密着している場合であれば、マ
スタホログラム上には、最終的にホログラムフィルタ上
に形成されるレンズパターンとほぼ同一サイズのレンズ
パターンを隙間なく配置すればよい。
【0016】しかし、図11(a)、図11(b)に示
すように、ホログラム感光材218上には、PVA膜2
16やインデックスマッチングオイル(図示せず)等が
存在し、それらの厚みはホログラムフィルタ上に形成す
るレンズの焦点距離の1割以上にもなるため、これらに
よるマスタホログラム213とホログラム感光材218
との距離を考慮しなくてはならない。
【0017】そこで、この距離の存在を考慮にいれ、図
11(b)のように、マスタホログラム上には、相対向
するホログラムフィルタ上のレンズ幅より小さいレンズ
幅の単位レンズパターン領域Lbを一定間隔で形成し、
各レンズパターン領域Lbの間の非レンズ領域Sbに遮
光層を形成していた。なお、図中レンズパターンは抽象
化して示した。
【0018】しかし、図11(b)のように、遮光層で
非レンズ領域Sbを覆ってしまうと透過直進光(0次回
折光)が透過されないため、図11(b)上のb1〜b
3に示すホログラム感光材上に、0次回折光が照射され
ない領域ができてしまう。ここには0次回折光と1次回
折光との干渉露光を行うことができず、結果として部分
的に体積ホログラムの形成ができないこととなる。
【0019】なお、図面上には、説明の便宜上さらにマ
スタホログラム213とホログラム感光材218との距
離を離して示している。また、便宜的に台形プリズム2
10を小さく、レンズパターンを大きく示しているた
め、入射光はマスタホログラムの一部にしか照射されな
いように描かれているが、入射光は同一条件でマスタホ
ログラムのほぼ全面に照射される。
【0020】一方、上述する非レンズ領域Sbを全く遮
光しない場合は、透過直進する0次回折光の強度が強す
ぎて、1次回折光と0次回折光との間で適切な強度比を
得ることができず、やはり良好な記録を行うことはでき
ない。
【0021】そこで、上述の構成に替え、図11(a)
に示すように、マスタホログラム213とホログラム感
光材218の距離に対しレンズ焦点距離の変更で対応さ
せたレンズパターンを表面に隙間なく形成したマスタホ
ログラムの構成が採用されている。
【0022】しかし、マスタホログラム上に形成される
レンズは凹レンズに相当するものであるため、1次回折
光は図示するようにホログラム感光材218上に拡大照
射される。この結果、ホログラム感光材218に、隣接
するレンズパターン領域から発散した一次回折光の波面
が重なりあう領域Aができてしまう。この重なりあう領
域Aでは、2つの体積ホログラムレンズが存在すること
になるが、ここでは屈折率差Δnが分散されるため、合
計された回折効率は単一レンズが記録された場合に比べ
低下し、結果的にホログラムフィルタの光利用効率が低
下してしまう。
【0023】さらに、従来のマスタホログラムでは多次
回折光についての問題も指摘されている。図12は、マ
スタホログラムとして振幅変調型ホログラムを用いた場
合の各回折光におけるデューティ(duty)比と回折
効率の関係を示すグラフである。なお、ここでデューテ
ィ比とは、各単位レンズパターン領域内に形成される遮
光部と非遮光部によるスリットパターンのうち非遮光部
幅をパターンピッチで割った値をいう。グラフ上の値は
入射光として波長514.5nmのアルゴンレーザのS
偏光波を用い、ピッチを0.5μmに固定した場合のも
のである。
【0024】同グラフに示すように、本来干渉露光に用
いられる0次回折光と1次回折光のほかに2次回折光も
発生している。0次回折光と1次回折光とは、duty
比50%でほぼ回折効率が一致し、干渉露光の良好な条
件となることがわかるが、2次回折光についてはデュー
ティ比の調整のみでは回折効率の調整は困難である。こ
のような2次回折光の存在は露光記録精度の低下要因と
なる。
【0025】上述した課題に鑑み、本発明の目的はホロ
グラムフィルタをより高い設計精度で作製するために適
したマスタホログラムとこれを用いたホログラムフィル
タの製造方法を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
干渉露光法を用いたホログラムフィルタの製造方法に用
いる振幅変調型マスタホログラムが、アレイ状に形成さ
れた複数のレンズパターン領域と、各レンズパターン領
域間を埋める非レンズ領域とを有し、前記非レンズ領域
を透過直進する露光光の透過率が前記レンズパターン領
域を透過直進する露光光の透過率と略同一であることで
ある。
【0027】上記第1の特徴によれば、非レンズ領域を
有することで、ホログラム感光材上での1次回折光の重
複露光を避けることができるとともに、非レンズ領域を
透過直進する光、即ち0次回折光は、レンズパターン領
域を抜ける0次回折光とほぼ同じ程度に光強度が調整さ
れるので、ホログラム感光材上のほぼ全域に有効な干渉
露光記録を行うことができる。
【0028】本発明の第2の特徴は、上記第1の特徴を
有するマスタホログラムにおいて、前記非レンズ領域
が、該レンズパターンを形成する遮光性材料と同一の遮
光性材料を有し、前記透過直進する露光光の透過率が該
遮光性材料の膜厚で調整されていることである。
【0029】上記第2の特徴によれば、遮光性材料をマ
スタホログラム基材全面に形成し、必要に応じて、パタ
ーン領域では所定のレンズパターンを形成するととも
に、非レンズ領域では、所定膜厚まで該遮光材料をエッ
チングすればよいので、簡易な工程で第1の特徴を有す
るマスタホログラムを作製することができる。
【0030】本発明の第3の特徴は、干渉露光法を用い
たホログラムフィルタの製造方法に使用する振幅変調型
マスタホログラムにおいて、アレイ状に形成された複数
のレンズパターン領域と、各レンズパターン領域間を埋
める非レンズ領域とを有し、前記レンズパターン領域
は、露光光の照射に対し0次回折光と1次回折光を発生
する第1の回折格子を備え、前記非レンズ領域は、露光
光の照射に対し0次回折光のみを発生する第2の回折格
子を備えていることである。なお、0次回折光のみと
は、多次回折光の強度が干渉露光に影響を与えない程度
に弱い場合も含む。
【0031】例えば、前記第1の回折格子が露光光の進
行方向に直交する長軸を持つストライプパターンを有
し、第2の回折格子が前記ストライプパターンの長軸に
略直交する長軸を持つストライプパターンを有するもの
であってもよい。
【0032】上記第3の特徴によれば、干渉露光に必要
な1次回折光はレンズパターン領域のみを介して、ホロ
グラム感光材上に照射されるとともに、透過直進光であ
る0次回折光はレンズパターン領域と非レンズ領域の双
方を介してホログラム感光材上に照射できる。よって、
ホログラム感光材上の1次回折光の重複照射を抑制する
ことができるとともに、ホログラム感光材のほぼ全域に
0次回折光と1次回折光による干渉露光領域を得ること
ができる。また、レンズパターン領域上に形成する回折
格子と、非レンズ領域上に形成する回折格子はともに同
じパターニング工程で形成可能であるため、プロセス上
の負担なしにマスタホログラムの作製ができる。
【0033】本発明の第4の特徴は、マスタホログラム
を通して得られる1次回折光と0次回折光との干渉光で
ホログラム感光材を露光する干渉露光法を用いたホログ
ラムフィルタの製造方法に使用する該マスタホログラム
が、該1次回折光と該0次回折光の入射角に対しては高
い露光光透過率を示し、多次回折光の入射角に対しては
低い露光光透過率を示す干渉フィルタを表面に備えるこ
とである。
【0034】上記第4の特徴によれば、マスタホログラ
ム表面の干渉フィルタが示す光透過率の入射角依存性に
より、2次回折光等の多次回折光の透過量が制限され、
ホログラム感光材に露光されないため露光記録の精度低
下を抑制することができる。
【0035】なお、干渉フィルタとして誘電体多層膜を
用いれば、光学設計が比較的容易に可能となる。
【0036】本発明の第5の特徴は、上記第3の特徴を
有するマスタホログラムが、前記干渉フィルタの片面も
しくは両面に露光光強度を減衰させる吸収層を有するこ
とである。
【0037】上記第5の特徴によれば、該吸収層の存在
によりホログラム感光材を露光する露光光強度が全体的
に減衰するため、ホログラム感光材表面やガラス表面等
で起こる少量の反射光の影響についてはほぼ無視できる
程度までに抑制できる。
【0038】なお、上述する第1〜第5の各特徴を有す
るマスタホログラムを用いたホログラム製造方法によれ
ば、高い設計精度を有するホログラムフィルタを提供で
きる。
【0039】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は、第
1の実施の形態に係る干渉露光法を用いたホログラムフ
ィルタの製造方法における露光時の構成を示す図であ
る。
【0040】当該ホログラムフィルタ製造方法において
は、まずフィルタの支持体となる厚み約1mmのガラス
基板20上に、厚み約3μm〜5μmのフィルム状のホ
ログラム感光材18を貼り付ける。ホログラム感光材1
8としては、例えばデュポン社製オムニデックス(商品
名:OmniDex)を用いることができる。ホログラム感光
材18の上には感光材表面を保護するためPVA膜16
を形成してもよい。
【0041】次に、図1に示すように、ホログラム感光
材18上にマスタホログラム13を配置する。マスタホ
ログラム13は、レンズパターンが形成されるクロムマ
スク14を下面にしてホログラム感光材18とクロムマ
スク14とが近接対向するように配置する。
【0042】露光光としては、例えば波長488nmお
よび波長514.5nmのArレーザを用いる。投射型
カラー液晶表示装置において、ホログラムフィルタに入
射される光と同じ入射角度で斜め上方から下方に向かい
露光光を入射する。尚、ここには図示しないが、マスタ
ホログラム上に台形プリズムを配置し、このプリズムを
介して露光光を照射してもよい。
【0043】第1の実施の形態にかかる干渉露光法で
は、マスタホログラム13として表面に遮光材であるク
ロム層でレンズパターンを形成した振幅変調型ホログラ
ムを用いる。また、マスタホログラム13とホログラム
感光材18との距離を考慮し、図11(b)と同様に、
マスタホログラム表面層には相対応するホログラムフィ
ルタ上のレンズよりレンズ幅(開口幅)を縮小したレン
ズパターンを一定間隔でアレイ状に配置する。但し、従
来の図11(b)に示すマスタホログラムと異なる点
は、従来は完全な遮光部であった非レンズ領域S1を半
遮光層とし、非レンズ領域の0次回折光(透過直進光)
の透過率をレンズパターン領域L1とほぼ同じ値になる
ように調整していることである。
【0044】このように、本実施例ではマスタホログラ
ム上の非レンズ領域S1が、レンズパターン領域L1と
同程度に0次回折光を透過するため、露光時にはホログ
ラム感光材上にまんべんなく0次回折光が照射される。
即ち、非レンズ領域S1を抜ける0次回折光は、レンズ
パターン領域L1を介して発生する0次回折光とほぼ同
じ程度に光強度が調整されているので、ホログラム感光
材上のほぼ全域に有効な干渉露光記録を行うことができ
る。
【0045】また、上述のようなパターンをマスタホロ
グラムに形成する場合は、ホログラム感光材上に1次回
折光が重複露光される領域ができないとともに、マスタ
ホログラムの単位レンズパターン領域幅、即ちレンズ開
口幅が小さくなる。よって、これに伴いレンズを形成す
るグレーティングの最小ピッチが大きくなり、微細加工
精度を緩くすることができプロセス上の負担も軽減でき
る。
【0046】次に、第1の実施の形態にかかる具体的な
マスタホログラムの作製方法について図2を参照しなが
ら説明する。
【0047】まず、図2(a)に示すように、平坦性の
良好な石英やガラス等の透明基板12上にスパッタや蒸
着等で膜厚約1000Åのクロム(Cr)膜14を形成
する。クロム以外でも露光光に対し遮光材となりうるも
のであったら特に限定されない。なおクロム膜表面に
は、通常反射防止のため酸化クロム層を形成する。 図
2(b)に示すように、クロム膜14上に例えば日本ゼ
オン製のZEP520(商品名)等の電子線露光用のレ
ジスト22をコーティングし、電子ビーム描画装置を用
いて各レンズパターン領域L1と非レンズ領域S1に対
応した領域露光を行い、その後現像する。こうして、図
2(c)に示すような非レンズ領域S1のクロム層が露
出するレジストパターンを得る。
【0048】次に、図2(d)に示すように、レジスト
パターンをエッチングマスクとして、非レンズ領域S1
のクロム層を塩素系ガスもしくはエッチング液を用いて
ドライエッチング又はウェットエッチングを行い、膜厚
を約200〜300Åまで薄くする。この後、図2
(e)に示すように、残っているレジスト膜22を剥離
除去する。
【0049】図2(f)に示すように、再度レジスト膜
24をクロム層表面にコーティングし、電子ビーム描画
装置を用いて、各レンズパターン領域に設計値に基づく
詳細なフリンジパターンを描画露光していく。その後、
これを現像し、図2(g)に示すレジストパターンを得
たら、このパターンをエッチングマスクとしてパターン
領域L1のエッチングを行う。最後残ったレジストをエ
ッチング除去すれば本実施の形態にかかるマスタホログ
ラム13を得ることができる(図2(h))。
【0050】以上に説明するように、マスタホログラム
の基板全面に予め遮光層を形成し、レンズパターン作製
過程で、非レンズ領域S1の遮光層を一部エッチングし
て膜厚を調整することにより非レンズ領域S1の透過率
を調整すれば、従来の工程にリソグラフィ工程を1回加
えるだけで、本実施の形態にかかるマスタホログラムを
形成することができる。
【0051】なお、上述の例では、非レンズ領域S1の
0次回折光の透過率調整手段としてレンズパターンを形
成する材料と同じクロム層を用いてその膜厚で透過率の
調整を行っているが、非レンズ領域S1に形成する材料
はこれに限られない。例えば露光光を吸収する樹脂でも
よく、また透明樹脂に吸収材となる色素を混入したもの
をコーティングしてもよい。その他露光光透過率を調整
しうるものであったらどのような材料でもよい。また、
上述の例では、非レンズ領域S1に予めクロム膜14を
形成し、これをエッチングにより所望の透過率を有する
膜厚に調整しているが、エッチングせずに所望の膜厚の
みを直接スパッタ等で形成してもよい。
【0052】(第2の実施の形態)図3は、第2の実施
の形態における干渉露光工程の構成を示す断面図であ
る。基本的な構成は、上述する第1の実施の形態と共通
する。即ち、同図に示すように、表面にホログラム感光
材18を貼り付けたガラス基板20上にマスタホログラ
ム13を配置する。マスタホログラム13はクロムマス
ク面とホログラム感光材18面が近接対向できるように
配置する。同図に示すように、ホログラム感光材18上
に表面保護のためPVA膜16を形成してもよい。
【0053】露光時は、ホログラムフィルタに入射され
る光と同じ入射角度で斜め上方から下方に向かい露光光
を入射する。図示していないが、マスタホログラム13
上に台形プリズムを配置し、プリズム斜面を介して露光
光を入射すれば、入光に際する反射ロスを抑制すること
ができる。
【0054】第2の実施の形態にかかるホログラムフィ
ルタの製造方法の主な特徴は、干渉露光工程で用いる振
幅変調型マスタホログラムにおいて、アレイ状に形成さ
れた各レンズパターン領域の間の非レンズ領域に、0次
回折光のみを所定量透過するような回折格子を備えるこ
とである。このマスタホログラムは作製上の負担がない
うえに、ホログラム感光材上のほぼ全域に有効な干渉露
光記録を行うことができる。
【0055】図4は、第2の実施の形態に係るマスタホ
ログラム13のパターン構成を示す平面図および断面図
である。レンズパターン領域L2には遮光材であるクロ
ム膜を用いてストライプパターンを形成する。上述する
第1の実施の形態の場合と同様に、干渉露光時のホログ
ラム感光材18とマスタホログラムとの距離を考慮し
て、各レンズパターン領域は転写先のホログラムフィル
タ上に作られるレンズより小さい幅(開口幅)で、アレ
イ状に形成する。よって、各レンズパターン領域L2の
間は非レンズ領域S2となる。
【0056】第1の実施の形態のマスタホログラムと異
なる点は、非レンズ領域S2にレンズパターン領域L2
とは異なる別の回折格子を形成することである。この非
レンズ領域S2に形成する回折格子は、例えばレンズパ
ターン領域L2に形成されたストライプパターンの長軸
方向にほぼ直交する長軸を持つストライプパターンで構
成する。即ち、非レンズ領域S2には、露光光の進行方
向と直交するストライプパターンが形成される。 非レ
ンズ領域に形成されるストライプパターンの周期(グレ
ーティングピッチ)が露光光の波長域とほぼ近似する場
合は、この回折格子は直交する方向から入射する露光光
に対して1次以上の回折モードをほとんど持たないもの
となる。なお、このような回折格子が1次回折光を生じ
ないことは、後述する回折格子の回折光の関係式(1)
を三次元に拡張した式、あるいはこれに対応する三次元
の伝搬ベクトルダイアグラム等を用いて説明できる。
【0057】従って、この非レンズ領域S2は0次回折
光のみを透過する領域となる。また、0次回折光につい
ては入射光の全部が0次回折光となるわけではなく、ピ
ッチサイズに応じた光量を透過する。このため、干渉露
光工程を適した条件とするため他のレンズパターン領域
を透過する0次回折光とほぼ同じ光量に調整することは
容易である。
【0058】本願発明者等の実験によれば、非レンズ領
域に、例えば、0.4μmピッチ、デューティ比50
%、露光光の進行方向に直交するストライプパターンを
形成し、通常の干渉露光工程の条件と同様に波長488
nmおよび波長514.5nmのArレーザを入射角6
0度でマスタホログラムに照射した場合、非レンズ領域
では1次回折光は発生せず、0次回折光のみが発生し
た。また、その光量は他のレンズパターン領域で発生す
る0次回折光のせいぜい2倍程度の光量であり、十分に
良好な干渉露光条件を満たすものであった。
【0059】図3中の実線に示すように、1次回折光は
各レンズパターン領域L2を介してホログラム感光材1
8上に拡大照射される。各レンズパターン領域L2間に
は適当な間隔で非レンズ領域S2を配置しているため、
1次回折光は重複照射されることなくホログラム感光材
上のほぼ全域に均一に照射できる。
【0060】また、透過直進光である0次回折光は、同
図中破線で示すように、レンズパターン領域L2および
非レンズ領域S2の両方を介してホログラム感光材18
のほぼ全域に照射される。その結果、ホログラム感光材
上のほぼ全域で0次回折光と1次回折光による有効な干
渉露光記録を行うことができる。
【0061】このように、上述のようなパターンをマス
タホログラムに形成する場合は、ホログラム感光材上に
1次回折光が重複露光される領域ができないとともに、
マスタホログラムの単位レンズパターン領域幅、即ちレ
ンズ開口幅が小さいため、レンズを形成するグレーティ
ングの最小ピッチが大きくなり、微細加工精度を緩くで
きるというメリットをあわせ持つ。
【0062】次に、第2の実施の形態にかかるマスタホ
ログラムの作製方法について図5を参照しながら説明す
る。
【0063】まず、図5(a)に示すように、平坦性の
良好な石英やガラス等の透明基板12上にスパッタや蒸
着等で膜厚約1000Åのクロム(Cr)膜14を形成
する。なお、クロム以外でも露光光に対し遮光材となり
うるものであったら特に限定されない。また、クロム膜
表面には、通常反射防止のため酸化クロム層を形成す
る。 次に、図5(b)に示すように、クロム膜14上
に例えば日本ゼオン製のZEP520(商品名)等の電
子線露光用のレジスト26をコーティングし、電子ビー
ム描画装置を用いて露光を行い、この後現像する。図5
(c)に示すように、レンズパターン領域L2および非
レンズ領域S2にそれぞれの領域に応じたレジストパタ
ーンが形成される。
【0064】レジストパターンをエッチングマスクとし
て、クロム膜14を塩素系ガスもしくはエッチング液を
用いてドライエッチング又はウェットエッチングを行
い、その後不要なレジストを除去する。こうしてレンズ
パターン領域L2および非レンズ領域S2に所定の回折
格子パターンが形成できる。
【0065】このように、第2の実施の形態に係るマス
タホログラムは、レンズパターン領域と非レンズ領域に
異なるストライプパターンを形成するだけですむため、
従来の工程数を増やす必要がない。よって、第1の実施
の形態以上にプロセス上のメリットは大きい。
【0066】なお、上述する第2の実施の形態におい
て、非レンズ領域に形成するストライプパターンは、必
ずしもレンズパターン領域に形成するストライプパター
ンに対し直交するものだけでなく、傾いたものであって
も露光光の1次回折光の発生をほぼ阻止できるパターン
であればあればよい。
【0067】また、上述するように、非レンズ領域S2
に0次回折光のみを透過する回折格子を形成した表面ホ
ログラムの構成は、ホログラムフィルタの作製のみなら
ず、0次回折光と1次回折光を用いた干渉露光方法で感
光材上のパターニングを行うものに対しても広く利用す
ることができる。例えば、作製するパターン中に孤立パ
ターンが含まれており、マスタパターン上にレンズ領域
と非レンズ領域が存在する場合は、露光の際にマスター
パターンと転写先の感光材面が離れており、露光光が斜
めから照射される場合は、ホログラムフィルタの作製の
場合と同じように1次回折光と0次回折光との照射位置
ずれにより所望のパターンを干渉露光できず、孤立パタ
ーンの抜けという問題が発生する。この場合に上述する
第2の実施の形態と同様に非レンズ領域に0次回折光の
みを透過する回折格子を備えるマスターパターンを作製
すれば、所望の孤立パターンを設計通り作製することが
可能となる。
【0068】(第3の実施の形態)図6(a)を参照し
ながら、第3の実施の形態にかかるマスタホログラムに
ついて説明する。本実施の形態においても第1の実施の
形態と基本的に同様な構成の干渉露光法を用いてホログ
ラムフィルタの作製を行う。
【0069】第3の実施の形態にかかるマスタホログラ
ムは、第1の実施の形態と同様、振幅変調型ホログラム
で構成される。なお、図6(a)は、マスタホログラム
のレンズパターン領域を拡大図示したものである。
【0070】第3の実施の形態にかかるマスタホログラ
ムの特徴は、クロムマスクパターン上に誘電体多層膜3
0で形成した干渉フィルタを備えたことである。なお、
誘電体多層膜30の層数は図示した層数に限定されな
い。
【0071】干渉フィルタは、材料の屈折率や膜厚、層
数等を制御することにより、入射光の入射角度に対する
透過率(反射率)を調整するものである。本実施の形態
にかかる干渉フィルタでは、従来の干渉露光法において
問題となった2次回折光の透過率を反射により低減さ
せ、不要な2次回折光がホログラム感光材に露光される
のを抑制する効果を持つ。
【0072】以下、より具体的な干渉フィルタの構成を
説明する。まず、干渉フィルタを設計するためには、ど
のような光透過特性が必要であるかを明らかにする必要
がある。例えば、図7に示す投射型カラー液晶表示装置
中に用いるホログラムフィルタを作製する際、設計上の
ホログラムフィルタの単位レンズが、レンズ幅30μ
m、屈折率1.52の媒質中において焦点距離85μm
であるとき、マスタホログラムもこれに応じた設計値を
備えることとなる。このときの干渉露光工程で発生する
各回折光の出射角度は次式で計算できる。
【0073】 θout=sin−1(m・λ/(n・d)−sin(θin))・・・(1) ここで、 m:回折次数 λ:露光波長 n:媒質屈折率 d:グレーティングピッチ θin:入射角 θout:射出角度 上式より、図7に示すように、露光光の入射角θinを6
0度、波長λを543nmとするとき、マスタホログラ
ムで発生する1次回折光の射出角度は10度以内、2次
回折光の射出角度は30度以上となる。また、露光光の
入射角θinを60度、波長λを514.5nmとすると
きの1次回折光の射出角度は13度以内、2次回折光の
射出角度は26度以上となる。なお、ホログラムからの
射出角度は、干渉フィルタに対しては入射角度となる。
【0074】良好な干渉露光を行うためには、干渉露光
に用いる0次回折光と1次回折光については透過する
が、不要な2次回折光については透過しない干渉フィル
タが望まれる。
【0075】即ち、1次回折光を透過して2次回折光を
低減するには入射角0度〜20度の透過率が高く、入射
角20度〜90度の透過率が低い干渉フィルタを形成す
れば良い。ただし、このままでは0次回折光は入射角6
0度で直進するため透過できない。したがって、60度
付近のみ透過させる設計を行う必要がある。
【0076】図8は、誘電体多層膜を用いて設計した干
渉フィルタの透過率データを示す。酸化チタン(TiO
)、酸化シリコン(SiO)、酸化ジルコニウム
(ZrO)の3種の誘電体膜を11層積層することで
得られる干渉フィルタである。横軸に入射角(θ)、縦
軸に透過率(%)を示す。約25度〜55度の入射角範
囲で透過率はほぼ0%に低減されている。このような透
過特性を有する干渉フィルタをマスタホログラム上に形
成すれば、マスタホログラムで発生する2次回折光のみ
が、ホログラム感光材に達する前に干渉フィルタで選択
的に反射されるので良好な干渉露光特性を得ることがで
きる。
【0077】次に、図6(b)は、第3の実施の形態に
かかる別の構成例を示すマスタホログラムである。ここ
では、マスタホログラム13表面に誘電体多層膜30だ
けでなくその上下両側に吸収層32を備えていることを
特徴とする。
【0078】図9(a)に示すように、干渉露光工程に
おいて、プリズム10を介して入射される光には、マス
タホログラム13に入射される前にプリズム端面で反射
し、さらにプリズム内で反射を繰り返した後に入射する
光や、一旦マスタホログラムを出射した後にホログラム
感光材18もしくはその上に形成されるPVA膜(図示
せず)表面で反射され、さらに多層誘電体膜30表面で
再度反射され、ホログラム感光材18に再入射する光が
ある。これらの各種反射光は、本来予定される干渉露光
に寄与する光の強度に較べると、決して多くはないが無
視できないものである。
【0079】そこで、図6(b)に示すように、誘電体
多層膜30の上下両側に例えば露光光を約20%〜40
%吸収する有機ポリイミド樹脂を吸収層32として備え
れば、全体的な露光光量の減衰により、各種反射光の強
度をホログラム感光材上の露光記録に影響しない程度に
減衰させ、必要な回折光による露光記録のみを残すこと
ができ、露光記録精度をよりあげることが可能となる。
【0080】なお、第3の実施の形態においても第1、
第2の実施の形態で説明したようにマスタホログラム表
面にレンズパターン領域とほぼ同じ0次回折光透過率を
示す非レンズ領域を備えてもよい。
【0081】以上、各実施の形態に沿って本発明につい
て説明したが、本発明の内容はこれらの実施の形態に限
定されるものではない。
【0082】
【発明の効果】上述するように、干渉露光法を用いてホ
ログラムフィルタを作製する際に用いる振幅変調型のマ
スタホログラムにおいて、レンズパターン領域を一定間
隔でアレイ状に形成し、非レンズ領域については、露光
光の透過率をレンズパターン領域と略同一とすれば、干
渉露光法においてホログラム感光材上のほぼ全域に有効
な干渉露光記録を行うことができる。
【0083】また、非レンズ領域に干渉露光時に露光光
の0次回折光のみを発生するようなレンズパターン領域
の回折格子とは異なる回折格子を備えてもよい。この2
種の回折格子は、同一工程で形成できるので、このマス
タホログラムを用いれば、作製工程に新たな負担をかけ
ないで、上述と同様の効果を得ることができる。
【0084】なお、非レンズ領域を備えたマスタホログ
ラムは、微細なレンズパターン作製に際するプロセス上
の負荷を低減することもできる。
【0085】さらに、1次回折光と0次回折光が入射す
る入射角に対しては露光光を透過し、多次回折光が入射
する入射角に対しては露光光を反射し、相対的な透過率
を低減させた透過特性を有する干渉フィルタをマスタホ
ログラム上に備えることにより、2次回折光等の多次回
折光による露光記録の精度低下を抑制できる。
【0086】また、これらの特徴を有するマスタホログ
ラムを用いた干渉露光法を用いることにより、より高い
設計精度を有するホログラムフィルタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る干渉露光法を
用いたホログラムフィルタの製造方法における露光工程
の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るマスタホログ
ラムの製造方法を示す工程図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る干渉露光法を
用いたホログラムフィルタの製造方法における露光工程
の構成を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るマスタホログ
ラムのストライプパターンを示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るマスタホログ
ラムの製造方法を示す工程図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るマスタホログ
ラムの構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るマスタホログ
ラムからの各回折光の出射領域を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るマスタホログ
ラムの透過率依存性を示すグラフである。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るマスタホログ
ラムの効果を説明する図である。
【図10】ホログラムカラーフィルタを用いた投射型カ
ラー液晶表示装置の構成を示す装置断面図である。
【図11】従来のマスタホログラムを用いた干渉露光工
程の構成を示す図である。
【図12】従来のマスタホログラムにおける、各回折光
の回折効率のデューティ比に対する依存性を示すグラフ
である。
【符号の説明】
10 プリズム 12 ガラス基板 13 マスタホログラム 14 クロムマスク 16 PVA膜 18 ホログラム感光材 20 ガラス基板 30 誘電体多層膜 32 吸収層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 AA26 AA34 AA37 CA01 CA05 CA08 CA15 CA17 CA22 2K008 BB04 EE01 GG05 HH06 HH19 HH20 HH25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 干渉露光法を用いたホログラムフィルタ
    の製造方法に使用する振幅変調型マスタホログラムにお
    いて、 アレイ状に形成された複数のレンズパターン領域と、 各レンズパターン領域間を埋める非レンズ領域とを有
    し、 前記非レンズ領域を透過直進する露光光の透過率が、前
    記レンズパターン領域を透過直進する露光光の透過率と
    略同一であることを特徴とするマスタホログラム。
  2. 【請求項2】 前記非レンズ領域が、 該レンズパターンを形成する遮光性材料と同一の遮光性
    材料を有し、 前記透過直進する露光光の透過率が、該遮光性材料の膜
    厚で調整されていることを特徴とする請求項1に記載の
    マスタホログラム。
  3. 【請求項3】 干渉露光法を用いたホログラムフィルタ
    の製造方法に使用する振幅変調型マスタホログラムにお
    いて、 アレイ状に形成された複数のレンズパターン領域と、 各レンズパターン領域間を埋める非レンズ領域とを有
    し、 前記レンズパターン領域は、露光光の照射に対し0次回
    折光と1次回折光を発生する第1の回折格子を備え、 前記非レンズ領域は、露光光の照射に対し0次回折光の
    みを発生する第2の回折格子を備えていることを特徴と
    するマスタホログラム。
  4. 【請求項4】 前記第1の回折格子は、該露光光の進行
    方向に直交する方向に長軸を有するストライプパターン
    であり、 前記第2の回折格子は、前記ストライプパターンの長軸
    と略直交方向に長軸を有するストライプパターンである
    ことを特徴とする請求項3に記載のマスタホログラム。
  5. 【請求項5】 マスタホログラムを通して得られる1次
    回折光と0次回折光との干渉光でホログラム感光材を露
    光する干渉露光法を用いたホログラムフィルタの製造方
    法に使用する該マスタホログラムにおいて、 該1次回折光と該0次回折光の入射角に対しては高い露
    光光透過率を示し、多次回折光の入射角に対しては低い
    露光光透過率を示す干渉フィルタを表面に有することを
    特徴とするマスタホログラム。
  6. 【請求項6】 さらに、前記干渉フィルタの片面もしく
    は両面に、露光光強度を減衰させる吸収層を有すること
    を特徴とする請求項5に記載のマスタホログラム。
  7. 【請求項7】 マスタホログラムを通して得られる1次
    回折光と0次回折光との干渉光でホログラム感光材を露
    光する干渉露光法を用いたホログラムフィルタの製造方
    法において、 前記マスタホログラムとして請求項1に記載のマスタホ
    ログラムを用いることを特徴とするホログラムフィルタ
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 マスタホログラムを通して得られる1次
    回折光と0次回折光との干渉光でホログラム感光材を露
    光する干渉露光法を用いたホログラムフィルタの製造方
    法において、 前記マスタホログラムとして請求項3に記載のマスタホ
    ログラムを用いることを特徴とするホログラムフィルタ
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 マスタホログラムを通して得られる1次
    回折光と0次回折光との干渉光でホログラム感光材を露
    光する干渉露光法を用いたホログラムフィルタの製造方
    法において、 前記マスタホログラムとして請求項5に記載のマスタホ
    ログラムをもちいたことを特徴とするホログラムフィル
    タの製造方法。
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