JP2009174730A - 冷却装置及びオープンショーケース - Google Patents

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Abstract

【課題】現在温度が設定温度付近にて安定した場合に、効果的に省エネを実現できる冷却装置及びオープンショーケースを提供する。
【解決手段】本発明は、冷凍サイクルを構成する圧縮機26を制御する制御装置Cを備えた冷却装置Rにおいて、制御装置Cは、設定温度と現在温度との偏差eに基づいてPID演算を実行し、所定の最低回転数と最高回転数の間で圧縮機26の運転を制御することにより、現在温度を設定温度に近づけ、現在温度が、設定温度より低い所定の下限温度まで低下した場合、圧縮機26を停止させると共に、PID演算による演算値が、圧縮機26の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下した場合、現在温度にかかわらず、圧縮機26を停止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、低温ショーケースや低温貯蔵庫、空気調和機などに設置される冷却装置、特に、目標温度と現在温度との偏差eに基づき圧縮機モータの回転数をPID制御する冷却装置及びこれを備えたオープンショーケースに関するものである。
従来より、例えば低温ショーケースに採用される冷却装置は、圧縮機、凝縮器、減圧装置及び蒸発器などを配管により順次環状に接続して所定の冷媒回路を構成すると共に、この冷媒回路内には所定量の冷媒が封入されている。そして、圧縮機が運転されると、冷媒は圧縮されて高温高圧のガス状態となり、凝縮器に流入する。凝縮器において冷媒は放熱し、凝縮液化した後、減圧装置にて減圧され、蒸発器に供給される。蒸発器内では減圧された後の液冷媒が蒸発し、そのときに周囲から吸熱することにより冷却作用を発揮する(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−232994号公報
ところで、前記圧縮機は、制御装置により通常は最低回転数と最高回転数の間で回転数が制御される。即ち、ショーケースの被冷却空間である庫内の温度が上限温度に達した場合、制御装置は圧縮機を起動する。そして、制御装置は、冷媒の温度や庫内温度を検出するための各種センサ等の出力に基づいて予め設定された最低回転数と最高回転数の範囲内で圧縮機の回転数を制御する。そして、ショーケースの庫内温度が下限温度まで低下した場合に圧縮機を停止する。これにより、ショーケースの庫内を所定の冷却温度に維持していた。
ここで、圧縮機の最高回転数及び最低回転数は前述した如く予め設定されており、当該最高回転数は電源投入時や除霜運転終了後などのプルダウン時に必要な冷却能力を得るために高く設定され、これにより、プルダウン時の冷却効率の向上を図っていた。
しかしながら、前記プルダウン以外の通常運転時は、高く設定された最高回転数により、圧縮機のON/OFFが頻繁に生じるため、消費電力が増大し、また、庫内温度を目標温度に精度良く維持することが困難となる問題があった。
そこで、圧縮機モータをインバータ装置によって、運転周波数をPID制御し、庫内温度をより円滑に精度良く目標温度に近づける制御を行っている。当該PID制御は、制御装置内部に設けられるPID演算処理部によって実行される。具体的には、目標温度と実際の庫内温度との偏差eから比例(P)と、積分(I)と、微分(D)の演算を実行し、当該偏差eに比例してそれを減らす方向の制御量を算出する比例動作と、偏差eの積分値(目標温度との偏差eを時間軸方向に積分した値)を減らす方向の制御量を算出する積分動作と、偏差eの変化の傾き(微分値)を減らす方向の制御量を算出する微分動作を行い、これらの制御量を加算した制御量から圧縮機モータの運転周波数を決定する。以下に演算式を示す。
演算式 操作量=比例量+積分量+微分量+固定量
比例量=(現在温度−目標温度)×Kp
積分量=((前回温度−目標温度)+(現在温度−目標温度))×Ki
微分量=(現在温度−前回温度)×Kd
固定量=Df
この場合、庫内の温度が目標温度に近づき、当該温度にて安定してくると、現在温度と目標温度とから算出される圧縮機モータの運転周波数は、最低回転数よりも低い所定の回転数となる。この場合でも、制御装置は、圧縮機の円滑な運転を実現すべく、圧縮機モータを最低回転数として運転を継続し、現在のショーケースの庫内温度が下限温度まで低下した場合に圧縮機モータを停止していた。
そのため、庫内の温度が所定の下限温度付近で安定している場合であっても、継続して圧縮機を最低回転数にて運転し、庫内を所定の下限温度にまで冷やし込み、庫内温度が所定の下限温度に到達した時点で圧縮機の運転を停止していた。
特に、この現象は、営業終了時においてオープンショーケースの前面開口が所謂ナイトカバーによって閉塞された時に生じる。即ち、営業時では、前面開口が開放されることで当該前面開口に形成されるエアーカーテンが外乱等の影響で、庫内温度と目標温度との差から算出される圧縮機モータの運転周波数は、殆ど最低回転数よりも下回ることがない。これに対し、営業終了時では、前面開口がナイトカバーによって閉塞されることで、外乱の影響が小さくなり、庫内温度が目標温度付近で安定する。そのため、算出される圧縮機運転周波数が最低回転数よりも下回る状況が生じても、庫内温度が目標温度に到達するまでの比較的長い時間圧縮機モータを最低回転数として運転することとなり、ランニングコストの高騰につながっていた。
そこで、本発明は従来の技術的課題を解決するためになされたものであり、現在温度が設定温度付近にて安定した場合に、効果的に省エネを実現できる冷却装置及びオープンショーケースを提供する。
本発明の冷却装置は、冷凍サイクルを構成する圧縮機を制御する制御装置を備えたものであって、この制御装置は、設定温度と現在温度との偏差eに基づいてPID演算を実行し、所定の最低回転数と最高回転数の間で圧縮機の運転を制御することにより、現在温度を設定温度に近づけ、現在温度が、設定温度より低い所定の下限温度まで低下した場合、圧縮機を停止させると共に、PID演算による演算値が、圧縮機の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下した場合、現在温度にかかわらず、圧縮機を停止することを特徴とする。
請求項2の発明のオープンショーケースは、冷凍サイクルに含まれる蒸発器と熱交換した冷気を陳列室内に循環させることにより、該陳列室内において商品を冷却しながら陳列すると共に、該陳列室の開口を閉塞するためのナイトカバーを備えたものであって、冷凍サイクルを構成する圧縮機と、該圧縮機を制御する制御装置を備え、該制御装置は、陳列室の設定温度と現在温度との偏差eに基づいてPID演算を実行し、所定の最低回転数と最高回転数の間で圧縮機の運転を制御することにより、現在温度を設定温度に近づけ、現在温度が、設定温度より低い所定の下限温度まで低下した場合、圧縮機を停止させると共に、PID演算による演算値が、圧縮機の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下した場合、現在温度にかかわらず、圧縮機を停止することを特徴とする。
本発明によれば、冷凍サイクルを構成する圧縮機を制御する制御装置を備えた冷却装置において、制御装置は、設定温度と現在温度との偏差eに基づいてPID演算を実行し、所定の最低回転数と最高回転数の間で圧縮機の運転を制御することにより、現在温度を設定温度に近づけ、現在温度が、設定温度より低い所定の下限温度まで低下した場合、圧縮機を停止させると共に、PID演算による演算値が、圧縮機の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下した場合、現在温度にかかわらず、圧縮機を停止するので、圧縮機を保護しつつ、全体としての消費電力量を低減し、省エネ運転を実現することが可能となる。
即ち、現在温度が設定温度に近づき、PID演算による演算値が、圧縮機の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下した場合には、現在温度が設定温度に到達する以前であっても、十分に現在温度が設定温度付近にまで低下し、安定したものとして、圧縮機を停止する。これにより、現在温度が設定温度付近にまで低下し、PID演算による演算値が圧縮機の最低回転数よりも下回っているにもかかわらず、当該演算値よりも高い圧縮機の最低回転数による運転が継続されることによるランニングコストの高騰を未然に回避することが可能となる。
請求項2の発明によれば、冷凍サイクルに含まれる蒸発器と熱交換した冷気を陳列室内に循環させることにより、該陳列室内において商品を冷却しながら陳列すると共に、該陳列室の開口を閉塞するためのナイトカバーを備えたオープンショーケースにおいて、冷凍サイクルを構成する圧縮機と、該圧縮機を制御する制御装置を備え、該制御装置は、陳列室の設定温度と現在温度との偏差eに基づいてPID演算を実行し、所定の最低回転数と最高回転数の間で圧縮機の運転を制御することにより、現在温度を設定温度に近づけ、現在温度が、設定温度より低い所定の下限温度まで低下した場合、圧縮機を停止させると共に、PID演算による演算値が、圧縮機の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下した場合、現在温度にかかわらず、圧縮機を停止するので、圧縮機を保護しつつ、全体としての消費電力量を低減し、省エネ運転を実現することが可能となる。
例えば、ナイトカバーにて陳列室の開口が閉塞された状態では、外乱による影響が小さいため、現在温度が設定温度に近づくとPID演算による演算値が、圧縮機の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下する場合がある。係る場合は、現在温度が設定温度に到達する以前であっても、十分に現在温度が設定温度付近にまで低下し、安定したものとして、圧縮機を停止する。これにより、現在温度が設定温度付近にまで低下し、PID演算による演算値が圧縮機の最低回転数よりも下回っているにもかかわらず、当該演算値よりも高い圧縮機の最低回転数による運転が継続されることによるランニングコストの高騰を未然に回避することが可能となる。
次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の冷却装置Rを備えた実施例のオープンショーケース1の縦断側面図を示している。実施例のオープンショーケース1は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗に設置される前面に開口を有するショーケースである。
ショーケース1の前面に開口する断面略コ字状の断熱壁3と、その両側に取り付けられる側板4、4によって本体2が構成されている。この断熱壁3の内側には間隔を存して背面及び天面にそれぞれ背面パネル6、天面パネル7が配設され、これら背面パネル6、天面パネル7と断熱壁3間に背方から上方に渡る背面ダクト9が構成されている。
また、背面パネル6の下端には、前方に延在するデッキパン10が設けられており、これら背面パネル6、天面パネル7及びデッキパン10の内側に陳列室11が構成されている。陳列室11内には棚装置12が複数段、本実施例では上下に3段架設されている。そして、デッキパン10の下方には背面ダクト9に連通してその一部を構成する下部ダクト14が構成されている。
背面ダクト9の上端は陳列室11の前面開口上縁に位置する冷気吐出口16に連通し、下部ダクト14の前端は陳列室11の前面開口下縁に位置すると共に、複数のスリットから成る冷気吸込口17に連通している。また、デッキパン10の下方の下部ダクト14内には冷気循環用送風機19が配設され、陳列室11後方の背面ダクト9内には後述する圧縮機26や凝縮器27と共に冷凍サイクルを構成する蒸発器15が縦設されている。
一方、断熱壁3の下側には機械室25が構成されており、この機械室25内には圧縮機26と、凝縮器27と、凝縮器用送風機28等が設置されると共に、電源や制御基板を収納した図示しない電装箱も配設される。
ここで、図2の冷媒回路図を参照して本実施例における冷却装置Rを構成する冷媒回路40について説明する。圧縮機26の吐出側の配管42には、凝縮器27が接続されている。そして、この凝縮器27の出口側には、配管43を介して減圧装置としての膨張弁44が接続されている。この膨張弁44は蒸発器15に接続され、蒸発器15の出口側は圧縮機26に接続されて環状の冷凍サイクルを構成している。
また、断熱壁3の背方には当該断熱壁3の背面と所定の間隔を存して鋼板製の背面板29が取り付けられており、この背面板29と断熱壁3間には排気用ダクト30が構成されている。この排気用ダクト30の下端は機械室25の後部に開口して連通すると共に、上端はショーケース1上方に開放している。そのため、凝縮器用送風機28が運転されることによって、機械室25内に吸引された外気は、凝縮器27を通過して熱交換した後、圧縮機26に吹き付けられて当該圧縮機26を空冷し、排気用ダクト30を介して外部に排出される。
なお、31は機械室25の前面を開閉自在に閉塞するパネルである。32は機械室25内下部に設けられた蒸発皿であり、図示しないドレンホースを介して蒸発器15からのドレン水(露水や除霜水など)が流入し、貯留されるものである。
一方、断熱壁3の天壁3Aの前端には、キャノピー(庇)33が全幅に渡り前方に突出して取り付けられており、このキャノピー33の内側には、照明灯34が取り付けられている。更に、照明灯34より後方のキャノピー33の下面には、ナイトカバー35が取り付けられた保持具36が取り付けられている。
ナイトカバー35は保持具36に取り付けられた図示しないトーションバーの周囲に巻回されて常時巻き取られる方向に付勢されており、保持具36の下面前端から下方に引き出し可能とされる。引き出された際には、全開と全閉の途中の位置で停止するストッパー機能も備えられている。なお、このストッパー機能は下方に引く所定の操作で解除され、巻き取られるようになる。これにより、ナイトカバー35は、保持具36に引出/巻取自在とされる。
また、ナイトカバー35の横幅は、実施例では、前面開口の幅寸法と略同等とされている。ナイトカバー35の先端(下端)には左右に張る硬質樹脂製の縁部材37が取り付けられている。縁部材37の中央部には、図示しない把手が形成されている。なお、当該把手若しくは、縁部材37に別途形成される図示しない固定部材は、断熱壁3の下部に形成される前壁3B上端に形成される図示しない係止部材に係脱自在に取り付け可能とされている。
これにより、店舗の開店中はナイトカバー35は図1の如く保持具36に巻き取られている。そして、閉店する際には、ナイトカバー35を保持具36から引き出して降ろし、把手等を断熱壁3の前壁3B上端に形成される係止部材に係止させ、冷気エアーカーテンの外側で前面開口を覆う。これにより、閉店中は、前面開口をナイトカバー35にて閉塞することにより、陳列室11内の冷気を当該陳列室11内に滞留させることができ、冷却効率の向上を図ることができる。
次に、図3を参照して本実施例における制御装置Cについて説明する。制御装置Cは、汎用のマイクロコンピュータにより構成されており、冷却装置Rの制御を司るものであり、時限手段としてのタイマ50、PID演算処理部56、記憶部57を内蔵している。更に、各種設定スイッチや表示部などを備えたコントロールパネル47が接続されている。各種設定スイッチには、詳細は後述する如く陳列室11内の設定温度を任意に設定可能とするLCDパネル(設定手段)8も含まれる。また、当該制御装置Cの入力側には、庫内温度を検出する庫内温度センサ48、蒸発器15の冷媒入口側の冷媒温度を検出するための冷媒入口側温度センサ54、蒸発器15の冷媒出口側の冷媒温度を検出するための冷媒出口側温度センサ55等が接続されている。ここで、庫内温度センサ48は、例えば、ショーケース1の陳列室11内天井部に設けられており、陳列室11内の温度である庫内温度を検出するものである。
他方、制御装置Cの出力側には、圧縮機26を駆動させる圧縮機モータ(DCモータ)26Mと、冷気循環用送風機19を駆動させる送風機モータ19M、凝縮器用送風機28を駆動させる送風機モータ28M、膨張弁44等が接続されている。ここで、圧縮機モータ26Mは、インバータ装置41を介して接続されており、これによって、電源の周波数を変化させ、圧縮機モータ26Mの回転速度を変化させることにより圧縮機26における冷媒の圧縮量を変化可能とされている。また、送風機モータ19M、28Mは、それぞれチョッパ回路などの駆動回路52、53を介して接続されており、これによって、回転数を任意に変更可能とされている。そして、前述した各出力に基づいて、制御装置Cは、膨張弁44の開度を制御し、各モータ26M、19M、28Mの回転数を制御している。
ここで、本実施例における制御装置Cは、圧縮機モータ26Mの運転周波数をPID制御する。このPID制御は、制御装置Cの内部に設けられるPID演算処理部56によって実行されるものであり、当該PID演算処理部56は、庫内温度センサ48により検出された温度(被冷却空間である陳列室11内の温度、以下現在温度とする)と、コントロールパネル47のLCDパネル8により設定された冷却目標温度との偏差eから、比例(P)、積分(I)、微分(D)の演算を実行するものである。詳しくは、PID演算処理部56は、現在温度と目標温度との偏差eに比例してそれを減らす方向の制御量を算出する比例動作と、偏差eの積分値(冷却目標温度との偏差eを時間軸方向に積分した値)を減らす方向の制御量を算出する積分動作と、偏差eの変化の傾き(微分量)を減らす方向の制御量を算出する微分動作を行い、これらの制御量を加算した制御量から圧縮機26のモータ26Mの運転周波数を決定する。以下に、演算式を示す。
演算式 制御量=比例量+積分量+微分量+固定量
比例量=(現在温度−目標温度)×Kp
積分量=((前回温度−目標温度)+(現在温度−目標温度))×Ki
微分量=(現在温度−前回温度)×Kd
固定量=Df
当該算出された制御量に基づきインバータ装置41により圧縮機モータ26Mの運転周波数を制御する。ここで、上述の演算式におけるKpは、比例量の算出に用いられる比例係数であり、Kiは、積分量の算出に用いられる積分係数、Kdは微分量の算出に用いられる微分係数、Dfは固定量である。各係数は、制御装置Cの記憶部57に記憶されている。
以上の構成で、ショーケース1の冷却制御について説明する。制御装置Cは、庫内温度センサ48により陳列室(被冷却空間)11内の温度、即ち現在温度を検出し、当該現在温度と予め設定された目標温度に基づき、冷却運転を実行する。即ち、圧縮機26の運転が開始されると、圧縮機26の吐出側の配管42から吐出された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器27に流出する。ここで、十分に凝縮液化された冷媒は、制御装置Cにより膨張弁44が開閉制御されることから、当該膨張弁44により減圧された後、蒸発器15に流入する。そして、背面ダクト9内に配設された蒸発器15に流入した冷媒は、蒸発し、周囲から熱を奪って冷却作用を発揮した後、圧縮機26に帰還する。
この蒸発器15と熱交換した冷気は、背面ダクト9と連通する下部ダクト14内に配設された冷気循環用送風機19により冷気吐出口16から吐出され、冷気は陳列室11内を循環して所定の冷却温度に冷却した後、陳列室11の前面開口下縁に位置する冷気吸込口17を介して下部ダクト14内に帰還する。これにより、陳列室11の前面開口には、冷気によるエアーカーテンが形成され、陳列室11内の冷気漏出や外気侵入を抑制している。
ここで、具体的な圧縮機モータ26Mの周波数制御について説明する。本実施例では、上記の如く現在温度と目標温度との偏差eに基づいてPID演算を実行し、当該PID演算により算出された制御量に基づき圧縮機26のモータ26Mの運転周波数を決定して予め設定された最低回転数(本実施例では、30Hz)と最高回転数(本実施例では、80Hz)の間で圧縮機26の運転を行う。これにより、陳列室11内の温度を精度良く目標温度に近づけることが可能となり、オーバーシュートやアンダーシュート、これに伴うハンチング現象の発生を抑制することができるようになる。高精度に温度制御を実現することが可能となる。
この際、制御装置Cは、効果的な省エネ運転を実行するため、OFF−Hz制御を実行する。以下、当該OFF−Hz制御について、図4のフローチャートを参照して説明する。このOFF−Hz設定値では、制御装置Cは、先ずステップS1において、現在の圧縮機モータ26Mの運転周波数が最低回転数(下限値)であるか否かを判断する。当該運転周波数が最低回転数でない場合、即ち、最高回転数、若しくは、最低回転数と最高回転数との間の運転周波数にて圧縮機モータ26Mを運転している場合には、ステップS5に進み、継続してPID演算により算出された制御量に基づき上記当該圧縮機モータ26Mの制御を実行する。
一方、ステップS1において、現在の圧縮機モータ26Mの運転周波数が最低回転数(ここでは、30Hz)である場合には、ステップS2に進む。ステップS2において制御装置Cは、現在PID演算により算出された制御量に基づく運転周波数が最低回転数よりも低いか否かを判断する。即ち、算出された制御量に基づく運転周波数が最低回転数である場合には、上記と同様にステップS5に進み、継続してPID演算により算出された制御量に基づき上記当該圧縮機モータ26Mの制御を実行する。
ステップS2において、現在PID演算により算出された制御量に基づく運転周波数が最低回転数よりも低い場合(最低回転数を下回っている場合)には、制御装置Cは、ステップS3に進み、当該算出された制御量に基づく運転周波数が所定のOFF−Hz設定値より低いか否かを判断する。ここで、OFF−Hz設定値とは、圧縮機モータ26Mの予め定められた最低回転数よりも所定値だけ低い値(本実施例では、25Hz)である。
当該算出された制御量に基づく運転周波数がOFF−Hz設定値以上である場合には、ステップS5に進み、上記と同様に、継続してPID演算により算出された制御量に基づき上記当該圧縮機モータ26Mの制御を実行する。
一方、制御装置Cは、当該算出された制御量に基づく運転周波数がOFF−Hz設定値より低い場合には、ステップS4に進み、現在温度が冷却目標温度に達していない場合であっても、圧縮機26の運転を停止する。その後、ステップS5に進み、PID演算により算出された制御量に基づく圧縮機モータ26Mの制御を実行する。
ただし、圧縮機26を停止した後は、ショートサイクルを防止するため、所定の保護期間(例えば5分程度)だけ圧縮機26の起動が禁止される。そのため、当該ステップS5における算出制御量に基づく圧縮機モータ26Mの制御は、保護期間の経過後に行われることとなる。この場合、当該保護期間の経過によって、庫内温度は外気温に影響されて自然に上昇していく。そして、制御装置Cは、庫内温度センサ48により検出される庫内温度が所定の圧縮機ON点にまで上昇した場合には、PID演算により算出された制御量に基づく圧縮機モータ26Mの制御を実行する。
このように、本発明による圧縮機モータ26Mの運転周波数の制御では、庫内温度センサ48が検出する現在温度が設定温度に近づき、PID演算による演算値が、圧縮機モータ26Mの最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値(ここでは、OFF−Hz設定値)まで低下した場合には、現在温度が設定温度に到達する以前であっても、十分に現在温度が設定温度付近にまで低下し、安定したものとして、圧縮機モータ26Mを停止する。
これにより、現在温度が設定温度付近にまで低下し、PID演算による演算値が圧縮機モータ26Mの最低回転数よりも十分に下回っているにもかかわらず、当該演算値よりも高い圧縮機モータ26Mの最低回転数による運転が継続されることによるランニングコストの高騰を未然に回避することが可能となる。従って、圧縮機26を適切に保護しつつ、設定温度付近にて庫内温度が安定した場合に、圧縮機モータ26Mを停止することで、全体としての消費電力量を低減することができ、省エネ運転を実現することが可能となる。
特に、本実施例の如き前面に大きく開口するオープンショーケース1では、店舗の開店時などでは、顧客の往来等による外乱の影響によって、PID演算により算出される圧縮機モータ26Mの運転周波数は、殆ど最低回転数を下回ることはない。しかし、閉店時などにおいて、前面開口が上述した如きナイトカバー35によって閉塞された場合には、上記外乱の影響が少なく、また、店舗内の空調による影響も少なくなる。係る場合には、開店時等とは異なり、庫内温度センサ48により検出される現在温度が設定温度に近づくとPID演算による演算値が、圧縮機モータ26Mの最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値(OFF−Hz設定値)まで低下する場合がある。
係る場合は、現在温度が設定温度(圧縮機OFF点)に到達する以前であっても、十分に現在温度が設定温度付近にまで低下し、安定したものとして、圧縮機26を停止する。これにより、現在温度が設定温度付近にまで低下し、PID演算による演算値が圧縮機26の最低回転数よりも下回っているにもかかわらず、当該演算値よりも高い圧縮機モータ26Mの最低回転数による運転が継続されることによるランニングコストの高騰を未然に回避することが可能となる。
従って、圧縮機26を適切に保護しつつ、設定温度付近にて庫内温度が安定した場合に、圧縮機モータ26Mを停止することで、全体としての消費電力量を低減することができ、省エネ運転を実現することが可能となる。
なお、本実施例では、当該制御を行う冷却装置Rをオープンショーケース1に備えた場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、前面開口を扉にて開閉自在に閉塞するショーケースなどに備えた場合であっても有効である。
本発明の冷却装置を備えた実施例のオープンショーケースの縦断側面である。 冷媒回路図である。 制御装置の電気ブロック図である。 OFF−Hz制御のフローチャートである。
符号の説明
R 冷却装置
C 制御装置
1 オープンショーケース
11 陳列室
15 蒸発器
16 冷気吐出口
17 冷気吸込口
19 冷気循環用送風機
25 機械室
26 圧縮機
26M 圧縮機モータ
27 凝縮器
44 膨張弁
47 コントロールパネル
48 庫内温度センサ
56 PID演算処理部
57 記憶部

Claims (2)

  1. 冷凍サイクルを構成する圧縮機を制御する制御装置を備えた冷却装置において、
    前記制御装置は、設定温度と現在温度との偏差eに基づいてPID演算を実行し、所定の最低回転数と最高回転数の間で前記圧縮機の運転を制御することにより、前記現在温度を前記設定温度に近づけ、前記現在温度が、前記設定温度より低い所定の下限温度まで低下した場合、前記圧縮機を停止させると共に、
    前記PID演算による演算値が、前記圧縮機の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下した場合、前記現在温度にかかわらず、前記圧縮機を停止することを特徴とする冷却装置。
  2. 冷凍サイクルに含まれる蒸発器と熱交換した冷気を陳列室内に循環させることにより、該陳列室内において商品を冷却しながら陳列すると共に、該陳列室の開口を閉塞するためのナイトカバーを備えたオープンショーケースにおいて、
    前記冷凍サイクルを構成する圧縮機と、
    該圧縮機を制御する制御装置を備え、
    該制御装置は、前記陳列室の設定温度と現在温度との偏差eに基づいてPID演算を実行し、所定の最低回転数と最高回転数の間で前記圧縮機の運転を制御することにより、前記現在温度を前記設定温度に近づけ、前記現在温度が、前記設定温度より低い所定の下限温度まで低下した場合、前記圧縮機を停止させると共に、
    前記PID演算による演算値が、前記圧縮機の最低回転数よりも低い所定の回転数に相当する値まで低下した場合、前記現在温度にかかわらず、前記圧縮機を停止することを特徴とするオープンショーケース。
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