JP2009174457A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、内燃機関の制御装置に関し、ブローダウンガス流入気筒とブローダウンガス発生気筒とが存在する内燃機関において、運転領域が移行する過渡運転時においても、ノッキングの発生を確実に抑制することを目的とする。
【解決手段】内部EGR領域から掃気領域へ移行する際、ブローダウンガス流入気筒(#1,#3,#2,#6)の排気行程と重ならない可変動弁装置作動許可期間において、バイパス側排気可変動弁装置を作動させて、バイパス側排気弁のリフト量を小リフト量から大リフト量に拡大させる。これにより、内部EGR量の多くなり易いブローダウンガス流入気筒を優先して掃気することができる。よって、ブローダウンガス流入気筒の内部EGR量を十分に低減でき、点火時期進角に伴うノックの発生を確実に抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
一般に、V型8気筒エンジンでは、左右の各バンク内において、燃焼間隔が不等間隔(90°、180°、270°)となる。同一バンク内の各気筒の排気通路は、排気マニホールドによって連通している。このため、各バンク内において、他気筒のブローダウンガスの影響を受けて残留ガス量が多くなり易いブローダウンガス流入気筒と、ブローダウンガス流入気筒に影響を与えるブローダウンガスを発生させるブローダウンガス発生気筒とがそれぞれ発生する。
具体的には、同一バンク内の他の気筒より位相が180°早い気筒がブローダウンガス流入気筒となる。例えば、爆発順序が1→8→7→3→6→5→4→2である場合には、1番、2番、3番および6番がブローダウンガス流入気筒となり、4番、5番、7番および8番気筒がブローダウンガス発生気筒となる。すなわち、ブローダウンガス流入気筒においては、排気弁と吸気弁とが共に開いたバルブオーバーラップ状態のときに、位相が180°後の気筒(つまりブローダウンガス発生気筒)の排気弁が開く。このため、ブローダウンガス発生気筒から排出された高圧のブローダウンガスが排気マニホールドを伝ってブローダウンガス流入気筒内に逆流し、ブローダウンガス流入気筒の残留ガス量を増加せしめる。
以上のようにして、V型8気筒エンジンでは、一般に、気筒間で残留ガス量(内部EGR量)の不均衡が生じ易い。その結果、燃焼変動やノッキングが発生し易い。
特開2006−161749号公報には、ブローダウンガス発生気筒の点火時期をブローダウンガス流入気筒の点火時期よりも進角側に制御することにより、燃焼変動やノッキングを抑制しようとする技術が開示されている。
特開2006−161749号公報 特開2004−251183号公報 特開2003−56374号公報
しかしながら、上記従来の技術では、運転領域が移行する過渡運転時の点火時期について考慮されていない。過渡運転時には、残留ガス量の不均衡によるノッキングが起こるおそれが大きくなる場合がある。このため、上記従来の技術では、ノッキングを十分に防止できない場合がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ブローダウンガス流入気筒とブローダウンガス発生気筒とが存在する内燃機関において、運転領域が移行する過渡運転時においても、ノッキングの発生を確実に抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
同一バンク内の複数の気筒の燃焼間隔が不等間隔であることにより、他気筒のブローダウンガスの影響を受けて残留ガス量が多くなり易いブローダウンガス流入気筒と、前記ブローダウンガス流入気筒に影響を与えるブローダウンガスを発生させるブローダウンガス発生気筒とが存在する内燃機関を制御する装置であって、
ターボ過給機と、
各気筒に設けられ、前記ターボ過給機のタービン入口に通じる排気ポートを開閉するターボ側排気弁と、
各気筒に設けられ、前記タービン入口に通じない排気ポートを開閉するバイパス側排気弁と、
前記内燃機関の運転状態を、内部EGRが行われる内部EGR領域から、筒内に流入する新気によって残留ガスを掃気して前記バイパス側排気弁から排出させる掃気領域へ移行させることを求める要求を検知する移行要求検知手段と、
前記要求が検知された場合に、前記バイパス側排気弁の開弁特性を変更する開弁特性変更手段と、
を備え、
前記開弁特性変更手段は、前記ブローダウンガス流入気筒の排気行程と重ならない期間が到来しているときに、前記バイパス側排気弁の開弁特性の変更を実施することを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記掃気領域での点火時期を前記内部EGR領域での点火時期よりも早くする点火時期制御手段を備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記開弁特性変更手段は、前記開弁特性の変更が前記期間内に完了しない場合には、前記期間が再度到来するのを待って、前記開弁特性の変更の続きを実施することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
前記開弁特性変更手段は、前記内部EGR領域から前記掃気領域へ移行する場合に、前記バイパス側排気弁の開弁時期を早くすることと、前記バイパス側排気弁のリフト量を大きくすることとの一方または両方を実施することを特徴とする。
第1の発明によれば、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際に、ブローダウンガス流入気筒の排気行程と重ならない期間が到来しているときに、バイパス側排気弁の開弁特性の変更を実施することができる。このため、内部EGR量の多くなり易いブローダウンガス流入気筒の掃気を優先して行うことができるので、ブローダウンガス流入気筒の内部EGR量を十分に低減することができる。このため、掃気領域への移行に伴って点火時期が進角されたときにも、ブローダウンガス流入気筒でノックが発生することを確実に抑制することができる。
第2の発明によれば、掃気領域での点火時期を内部EGR領域での点火時期よりも早くすることにより、何れの領域においても、点火時期の適正化が図れ、良好な燃焼状態が得られる。
第3の発明によれば、バイパス側排気弁の開弁特性の変更が1回の可変動弁装置作動許可期間内に完了しない場合には、複数回の可変動弁装置作動許可期間に分割して、バイパス側排気弁の開弁特性の変更を実施することができる。このため、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際に、エンジン回転数が高く、可変動弁装置作動許可期間の絶対的な時間が短いような場合であっても、ブローダウンガス流入気筒においてノックが発生することをより確実に抑制することができる。
第4の発明によれば、内部EGR領域から掃気領域へ移行する場合に、バイパス側排気弁の開弁時期を早くすることと、バイパス側排気弁のリフト量を大きくすることとの一方または両方を実施することができる。これにより、筒内の残留ガスを効率良く掃気してバイパス側排気弁から排出することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のシステムが備えるV型8気筒式の内燃機関の模式的な平面図である。なお、図1中では、吸気系については図示を省略している。また、図面および以下の説明において、#のついた数字は、気筒番号を表す。
図1に示すV型8気筒エンジン(以下単に「エンジン」という)10は、左バンク(左気筒列)12Lと右バンク(右気筒列)12Rとを有している。左バンク12Lは、#1、#3、#5および#7気筒で構成され、右バンク12Rは、#2、#4、#6および#8気筒で構成されている。
エンジン10には、ターボ過給機14L,14Rが備えられている。本実施形態では、左バンク12Lに対してのターボ過給機14Lと、右バンク14Rに対してのターボ過給機14Rとが別々に設けられている。ターボ過給機14L,14Rは、タービン14aとコンプレッサ14bとを有している。ターボ過給機14L,14Rのタービン14aは、排気ガスによって作動する。このタービン14aによってコンプレッサ14bが駆動されることにより、吸入空気を圧縮することができる。
エンジン10の各気筒には、二つの排気弁、すなわちターボ側排気弁EX1およびバイパス側排気弁EX2がそれぞれ設けられている。また、エンジン10には、ターボ側排気弁EX1が開閉する排気ポートに連通するターボ側排気マニホールド16L,16Rと、バイパス側排気弁EX2が開閉するバイパス側排気マニホールド18L,18Rとが備えられている。ターボ側排気マニホールド16L,16Rの下流側は、ターボ過給機14L,14Rのタービン14aの入口にそれぞれ接続されている。ターボ過給機14L,14Rのタービン14aから出た排気ガスは、排気浄化用の触媒20L,20Rにそれぞれ流入する。一方、バイパス側排気マニホールド18L,18Rの下流側は、ターボ過給機14L,14Rを介さずに、触媒20L,20Rに直接に接続されている。
すなわち、エンジン10では、各気筒のターボ側排気弁EX1から排出された排気ガスは、ターボ過給機14L,14Rのタービン14aを通って触媒20L,20Rに流入するのに対し、各気筒のバイパス側排気弁EX2から排出された排気ガスは、ターボ過給機14L,14Rのタービン14aを通らずに、そのまま触媒20L,20Rに流入する。
図2は、図1に示すエンジン10の行程スケジュールを示す図である。同図に示すように、本実施形態のエンジン10の点火順序は、#1→#8→#7→#3→#6→#5→#4→#2である。V型8気筒のエンジン10では、前述したように、左右の各バンク12L,12R内において、燃焼間隔が不等間隔(90°、180°、270°)となる。そして、同一バンク内の他の気筒より位相が180°早い気筒は、残留ガス量(内部EGR量)の多くなり易いブローダウンガス流入気筒となる。
例えば、図2に示すように、#1気筒において排気弁と吸気弁とが共に開いたバルブオーバーラップ状態のときに、位相が180°後の#7気筒の排気弁が開く。このため、#7気筒から排出された高圧のブローダウンガスが排気マニホールド16L,18Lを伝って#1気筒に流入し、#1気筒の残留ガス量を増加せしめる。同様にして、#5気筒のブローダウンガスが#3気筒に流入することによって#3気筒の残留ガス量が増加し、#4気筒のブローダウンガスが#6気筒に流入することによって#6気筒の残留ガス量が増加し、#8気筒のブローダウンガスが#2気筒に流入することによって#2気筒の残留ガス量が増加する(図2参照)。
このようにして、本実施形態のエンジン10では、#1,#2,#3および#6気筒が、残留ガス量(内部EGR量)の多くなり易いブローダウンガス流入気筒となる。そして、#4,#5,#7および#8気筒は、ブローダウンガス流入気筒に影響を与えるブローダウンガス発生気筒となる。
図3は、図1に示すエンジン10を備えたシステムのブロック図である。同図に示すように、本実施形態のシステムは、エンジン10のクランク軸(出力軸)の回転角度を検出するクランク角センサ32、エンジン10を搭載した車両のアクセルペダル位置(アクセル開度)を検出するアクセルポジションセンサ34、エンジン10の吸入空気量を検出するエアフロメータ36、および過給圧を検出する過給圧センサ38等の各種センサと、バイパス側排気可変動弁装置40と、エンジン10の各気筒に点火する点火装置42とを有している。各センサ、バイパス側排気可変動弁装置40および点火装置42は、ECU(Electronic Control Unit)50に電気的に接続されている。
本実施形態のバイパス側排気可変動弁装置40は、バイパス側排気弁EX2の開弁時期およびリフト量(作用角)を連続的に変化させることができるように構成されている。なお、バイパス側排気可変動弁装置40の具体的な構成は、特に限定されるものではなく、公知の各種の機構を用いることができる。
図4は、エンジン10の所定の運転領域における吸気弁、ターボ側排気弁EX1およびバイパス側排気弁EX2の開弁特性を示す図である。同図に示すように、バイパス側排気弁EX2は、ターボ側排気弁EX1よりも小さいリフト量および開弁期間で、排気行程の後半に開く。すなわち、バイパス側排気弁EX2は、ターボ側排気弁EX1より後に開き、ターボ側排気弁EX1の閉じた後(上死点より後)に閉じる。
ところで、ターボ過給機付きエンジンにおいては、一般に、高回転高負荷域において、背圧が高くなるので、筒内の既燃ガスが排出されにくくなるという問題、つまり残留ガス量が多くなり易いという問題がある。残留ガス量が多くなると、燃焼速度が遅くなるとともに筒内温度も高くなるので、ノッキングが発生し易くなる。そして、このノッキングを回避するために点火遅角が必要となり、燃費が悪化するとともに、出力が低下する。また、残留ガス量が多くなると、その分空気量が少なくなるので、高出力化が図りにくい。
これに対し、本実施形態のエンジン10では、排気行程の後半にバイパス側排気弁EX2を開くことにより、残留ガス量を十分に低減することができる。すなわち、排気行程の前半においては、ターボ側排気弁EX1のみが開いているので、高エネルギーの排気ガスをターボ過給機14L,14Rのタービン14aに十分に供給することができる。このため、ターボ過給機14L,14Rを効率良く作動させることができ、高い過給圧が得られる。一方、排気行程の後半では、バイパス側排気弁EX2が開くことにより、残留ガス量を極めて少なくすることができる。すなわち、バイパス側排気弁EX2側は、タービン14aに通じていないので、背圧が低く、筒内の既燃ガスを排出し易い。また、高回転高負荷域においては、吸気圧力は、過給によって高められており、バイパス側排気弁EX2側の背圧よりも高い。このため、バイパス側排気弁EX2側と吸気弁とが共に開いたバルブオーバーラップ状態になると、吸気弁から流入する高圧の新気によって、筒内の既燃ガスを掃気してバイパス側排気マニホールド18L,18Rへ効率良く追い出すことができる。
このようにして、本実施形態のエンジン10では、例えば高回転高負荷域等において、上述したような掃気を行わせることにより、残留ガス量を十分に低減することができる。このような掃気が行われる運転領域を本明細書では「掃気領域」と称する。掃気領域においては、掃気を効果的に生じさせるべく、バイパス側排気弁EX2の開弁時期が比較的早く、且つリフト量が比較的大きくなるように制御される(図4参照)。
また、エンジン10では、内部EGR量(残留ガス量)が多くなるように制御される運転領域も存在する。例えば、部分負荷領域においては、排気エネルギーが小さいため、ターボ過給機14L,14Rが十分に作動せず、過給圧(吸気圧力)が低くなる。このような領域では、掃気作用は得られず、内部EGR量が多くなるように制御される。内部EGR量が多くなる運転領域を本明細書では「内部EGR領域」と称する。内部EGR領域においては、内部EGR量が多くなるように、バイパス側排気弁EX2のリフト量が小さく制御される。
以上のようなことから、本実施形態では、エンジン10の運転状態が内部EGR領域から掃気領域へ移行する際には、バイパス側排気弁EX2の開弁時期が早まり、且つリフト量が拡大するように、バイパス側排気弁EX2の開弁特性がバイパス側排気可変動弁装置40によって変更される(図4参照)。すなわち、掃気領域においては、内部EGR領域と比べて、バイパス側排気弁EX2が、早い時期に、且つ大きいリフト量で開く。このため、筒内の残留ガスを効率良く掃気してバイパス側排気弁EX2から排出することができる。以下の説明では、内部EGR領域用の小さいリフト量を「小リフト量」と称し、掃気領域用の大きいリフト量を「大リフト量」と称する。
また、エンジン10の運転状態が内部EGR領域から掃気領域へ移行する際には、点火時期も変更される。すなわち、掃気によって残留ガス量が低減されている場合における適正点火時期は、内部EGR量が多い場合の適正点火時期よりも早い。このため、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際には、点火時期を進角させる(早くする)制御が実行される。
しかしながら、一般に、内部EGR量が多い状態ほど、ノックが起き易い。このため、点火時期が進角されたときに、掃気が十分でなく、内部EGR量が未だ多い気筒が存在している場合には、その気筒でノックが発生する場合がある。
前述したように、エンジン10においては、ブローダウンガス流入気筒において残留ガス量、つまり内部EGR量が多くなり易いという特性がある。このため、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際には、ブローダウンガス流入気筒の内部EGR量がブローダウンガス発生気筒の内部EGR量に比べて減少しにくい。その結果、ブローダウンガス流入気筒の内部EGR量が十分に低減しないうちに点火時期が進角されるおそれがある。そのような事態が生じた場合には、ブローダウンガス流入気筒においてノックが発生し、ドライバビリティや静粛性を損ねる。
そこで、本実施形態では、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際に、ブローダウンガス流入気筒においてノックが発生することを確実に防止するため、次のような制御を行うこととした。図2中で、クランク角が0°〜90°の期間および360°〜450°の期間は、ブローダウンガス流入気筒である#1,#2,#3および#6の何れの気筒の排気行程とも重なっていない。このような期間を以下「可変動弁装置作動許可期間」と称する。本実施形態では、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際には、この可変動弁装置作動許可期間が到来しているときに、バイパス側排気弁EX2のリフト量を小リフト量から大リフト量に変更(拡大)することとした。
バイパス側排気弁EX2のリフト量が内部EGR領域用の小リフト量から掃気領域用の大リフト量に変更されるのに伴い、点火時期も、内部EGR領域用の点火時期から、それより早い、掃気領域用の点火時期へと変更される。以下の説明では、点火時期が掃気領域用の早い点火時期に変更された最初のサイクルを「初回掃気サイクル」と称する。
可変動弁装置作動許可期間は、上述したように、何れのブローダウンガス流入気筒の排気行程とも重なっていない期間である。このため、可変動弁装置作動許可期間においてバイパス側排気弁EX2のリフト量を小リフト量から大リフト量に拡大させれば、すべてのブローダウンガス流入気筒が、バイパス側排気弁EX2が大リフト量となった状態で、初回掃気サイクルを迎えることができる。バイパス側排気弁EX2が大リフト量となっていれば、掃気が十分に行われ、内部EGR量を十分に低減することができる。このため、本実施形態の制御によれば、すべてのブローダウンガス流入気筒が、内部EGR量が十分に低減された状態で、初回掃気サイクルを迎えることができる。よって、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際に、ブローダウンガス流入気筒においてノックが発生することを確実に防止することができる。
これに対し、本実施形態と異なり、可変動弁装置作動許可期間以外の期間においてバイパス側排気弁EX2のリフト量を小リフト量から大リフト量に拡大させた場合には、上述したような効果は得られない。その理由は、次のとおりである。可変動弁装置作動許可期間以外の期間は、何れかのブローダウンガス流入気筒の排気行程と重なっている。このため、バイパス側排気弁EX2のリフト量変更時と排気行程が重なっていたブローダウンガス流入気筒では、バイパス側排気弁EX2が小リフト量から大リフト量に拡大する途中の状態、つまり掃気が十分に行われない状態で、その排気行程が終了して、初回掃気サイクルを迎えることとなる。このため、そのブローダウンガス流入気筒の初回掃気サイクルでは、内部EGR量が十分に低減されないまま、早い点火時期で点火されることとなるので、ノックが起き易くなる。
以上のようなことから、本実施形態では、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際、可変動弁装置作動許可期間においてバイパス側排気可変動弁装置40を作動させて、バイパス側排気弁EX2のリフト量を小リフト量から大リフト量に拡大させることとした。
[実施の形態1における具体的処理]
図5は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。本ルーチンによれば、まず、エンジン10の現在の運転状態が内部EGR領域であるか否かが判別される(ステップ100)。このステップ100の判断は、各センサによって検出されるエンジン回転数、吸入空気量、過給圧等に基づいて行われる。ステップ100において、現在の運転状態が内部EGR領域ではないと判別された場合には、本ルーチンの制御を実行する必要はないため、今回のルーチンの実行がそのまま終了される。
一方、ステップ100において、現在の運転状態が内部EGR領域であると判別された場合には、次に、掃気領域への移行が求められているか否かが判別される(ステップ102)。このステップ102の判断は、アクセルポジションセンサ34によって検出されるアクセル開度等に基づいて行われる。ステップ102において、掃気領域への移行要求がないと判別された場合には、本ルーチンの制御を実行する必要はないため、今回のルーチンの実行がそのまま終了される。
これに対し、ステップ102において、掃気領域への移行要求があると判別された場合には、次に、現在が可変動弁装置作動許可期間が到来しているか否かが、クランク角センサ32の信号に基づいて判別される(ステップ104)。このステップ104において、可変動弁装置作動許可期間が到来していると判別された場合には、バイパス側排気可変動弁装置40が作動され、バイパス側排気弁EX2のリフト量が、内部EGR領域用の小リフト量から、掃気領域用の大リフト量へと拡大される(ステップ106)。一方、ステップ104において、可変動弁装置作動許可期間が到来していないと判別された場合には、可変動弁装置作動許可期間が到来するのを待って、上記ステップ106の処理が実行される。
以上説明したような図5に示すルーチンの処理によれば、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際に、何れのブローダウンガス流入気筒の排気行程とも重ならない期間である可変動弁装置作動許可期間において、バイパス側排気弁EX2のリフト量を小リフト量から大リフト量に変更することができる。従って、すべてのブローダウンガス流入気筒が、バイパス側排気弁EX2が大リフト量となった状態で、初回掃気サイクルを迎えることができる。このため、エンジン10が備える8個の気筒のうち、内部EGR量が多くなり易いブローダウンガス流入気筒(#1,#2,#3,#6)の掃気を優先して行うことができるので、ブローダウンガス流入気筒の内部EGR量を十分に低減することができる。このため、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際に、ブローダウンガス流入気筒においてノックが発生することを確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、点火順序が#1→#8→#7→#3→#6→#5→#4→#2のV型8気筒エンジンの場合について説明したが、V型8気筒エンジンの点火順序はこれに限定されるものではない。点火順序が異なる場合には、ブローダウンガス流入気筒とブローダウンガス発生気筒との区分けは、本実施形態とは異なる。また、本発明における内燃機関の気筒数および気筒配置は、V型8気筒に限定されるものではない。本発明は、同一バンク内の複数気筒の燃焼間隔が不等間隔となるエンジンであれば、これ以外の気筒数および気筒配置のエンジンにも適用可能である。
また、上述した実施の形態1においては、ECU50が、上記ステップ100および102の処理を実行することにより前記第1の発明における「移行要求検知手段」が、上記ステップ104および106の処理を実行することにより前記第1の発明における「開弁特性変更手段」が、掃気領域での点火時期が内部EGR領域での点火時期よりも早くなるように点火装置42を作動させることにより前記第2の発明における「点火時期制御手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。本実施形態のシステムは、図1および図3に示すハードウェア構成を用いて、ECU50に、後述する図6に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
本実施形態においても、実施の形態1と同様に、内部EGR領域から掃気領域へと移行する際、可変動弁装置作動許可期間においてバイパス側排気可変動弁装置40を作動させて、バイパス側排気弁EX2のリフト量を小リフト量から大リフト量へ変更する。
しかしながら、可変動弁装置作動許可期間は、エンジン回転数が高い場合ほど、絶対的な時間としては短くなる。その一方で、バイパス側排気可変動弁装置40の作動速度には限界がある。このため、エンジン回転数によっては、要求されるリフト変化量の分だけバイパス側排気可変動弁装置40を作動させることを、可変動弁装置作動許可期間内に完了できない場合もある。そこで、そのような場合に、本実施形態では、バイパス側排気可変動弁装置40の1回の作動量を、可変動弁装置作動許可期間内に実行可能な量に制限するとともに、可変動弁装置作動許可期間が再度到来するのを待って、バイパス側排気可変動弁装置40の作動の続きを行うこととした。
[実施の形態2における具体的処理]
図6は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。本ルーチンによれば、まず、ノックが発生し易い回転/負荷領域であるか否かが判別される(ステップ110)。このステップ110の判断は、内部EGR領域から掃気領域への移行要求があるか否かの判断に相当する。
上記ステップ110において、ノックが発生し易い回転/負荷領域であると判別された場合には、次に、バイパス側排気弁EX2の目標リフト量と、現状のリフト量の差ΔVが算出される(ステップ112)。なお、バイパス側排気弁EX2の現状のリフト量は、バイパス側排気可変動弁装置40に設けられたセンサ(図示せず)により検出される。
次いで、可変動弁装置作動許可期間内に制御可能なバイパス側排気弁EX2のリフト変化量がΔVガードとして算出される(ステップ114)。エンジン回転数が高い場合ほど、可変動弁装置作動許可期間の絶対的な時間は短くなる。このため、可変動弁装置作動許可期間内に制御可能なバイパス側排気弁EX2のリフト変化量は、エンジン回転数が高い場合ほど、小さくなる。よって、ステップ114では、図6中の枠内のグラフに示すように、エンジン回転数が高い場合ほど、ΔVガードが小さく算出される。
続いて、上記ステップ112で算出されたΔVが、上記ステップ114で算出されたΔVガード以下であるか否かが判別される(ステップ116)。ΔVがΔVガード以下である場合には、バイパス側排気弁EX2のリフト量を可変動弁装置作動許可期間内にΔVだけ拡大させることが可能である。そこで、この場合には、バイパス側排気弁EX2のリフト量の現状値にΔVを加算した値が、次回のリフト量指令値ΔV1として算出される(ステップ118)。これに対し、ΔVがΔVガードより大きい場合には、バイパス側排気弁EX2のリフト量を可変動弁装置作動許可期間内にΔVだけ拡大させることはできない。そこで、この場合には、バイパス側排気弁EX2のリフト量の現状値にΔVガードを加算した値が、次回のリフト量指令値ΔV1として算出される(ステップ120)。
上記ステップ118あるいはステップ120でリフト量指令値ΔV1が算出されたら、可変動弁装置作動許可期間が到来したときに、そのリフト量指令値ΔV1に基づいてバイパス側排気可変動弁装置40が作動される(ステップ122)。これにより、可変動弁装置作動許可期間において、バイパス側排気可変動弁装置40が作動し、バイパス側排気弁EX2のリフト量が指令値ΔV1となるように制御される。
なお、ΔVがΔVガードより大きかった場合には、上述したルーチンが繰り返し実行されることにより、可変動弁装置作動許可期間が到来する毎にバイパス側排気可変動弁装置40が間欠的に作動し、バイパス側排気弁EX2のリフト量が最終的な目標リフト量にまで拡大される。
本実施形態によれば、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際に、バイパス側排気弁EX2のリフト量の変更が1回の可変動弁装置作動許可期間内に完了しない場合には、複数回の可変動弁装置作動許可期間に分割して、バイパス側排気弁EX2のリフト量の変更を実施することができる。このため、内部EGR領域から掃気領域へ移行する際に、エンジン回転数が高く、可変動弁装置作動許可期間の絶対的な時間が短いような場合であっても、ブローダウンガス流入気筒においてノックが発生することをより確実に防止することができる。
なお、上述した実施の形態2においては、ECU50が図6に示すルーチンの処理を実行することにより前記第3の発明における「開弁特性変更手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1のシステムが備えるV型8気筒エンジンの模式的な平面図である。 図1に示すエンジンの行程スケジュールを示す図である。 図1に示すエンジンを備えたシステムのブロック図である。 図1に示すエンジンの所定の運転領域における吸気弁、ターボ側排気弁およびバイパス側排気弁の開弁特性を示す図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
12L 左バンク
12R 右バンク
14L,14R ターボ過給機
14a タービン
14b コンプレッサ
16L,16R ターボ側排気マニホールド
18L,18R バイパス側排気通路
20L,20R 触媒
22L,22R シリンダヘッド
50 ECU(Electronic Control Unit)
EX1 ターボ側排気弁
EX2 バイパス側排気弁

Claims (4)

  1. 同一バンク内の複数の気筒の燃焼間隔が不等間隔であることにより、他気筒のブローダウンガスの影響を受けて残留ガス量が多くなり易いブローダウンガス流入気筒と、前記ブローダウンガス流入気筒に影響を与えるブローダウンガスを発生させるブローダウンガス発生気筒とが存在する内燃機関を制御する装置であって、
    ターボ過給機と、
    各気筒に設けられ、前記ターボ過給機のタービン入口に通じる排気ポートを開閉するターボ側排気弁と、
    各気筒に設けられ、前記タービン入口に通じない排気ポートを開閉するバイパス側排気弁と、
    前記内燃機関の運転状態を、内部EGRが行われる内部EGR領域から、筒内に流入する新気によって残留ガスを掃気して前記バイパス側排気弁から排出させる掃気領域へ移行させることを求める要求を検知する移行要求検知手段と、
    前記要求が検知された場合に、前記バイパス側排気弁の開弁特性を変更する開弁特性変更手段と、
    を備え、
    前記開弁特性変更手段は、前記ブローダウンガス流入気筒の排気行程と重ならない期間が到来しているときに、前記バイパス側排気弁の開弁特性の変更を実施することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記掃気領域での点火時期を前記内部EGR領域での点火時期よりも早くする点火時期制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記開弁特性変更手段は、前記開弁特性の変更が前記期間内に完了しない場合には、前記期間が再度到来するのを待って、前記開弁特性の変更の続きを実施することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記開弁特性変更手段は、前記内部EGR領域から前記掃気領域へ移行する場合に、前記バイパス側排気弁の開弁時期を早くすることと、前記バイパス側排気弁のリフト量を大きくすることととの一方または両方を実施することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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