JP2018145915A - 内燃機関の排気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、自然吸気領域における高負荷運転において、エミッションの悪化を抑制することを目的とする。【解決手段】本発明に係る内燃機関の排気システムは、過給機と、排気浄化触媒と、バイパス通路と、その開度が変化するとバイパス排気の流れ方向が変化するように構成されたWGVと、内燃機関の運転状態が自然吸気領域における所定の高負荷領域に属する場合において、WGVの開度を、略全開状態の開度より小さい所定開度に制御する制御装置と、を備え、バイパス通路は、WGVが略全開にされた状態において、バイパス排気の流れ方向を排気浄化触媒の上流側端面へ指向させ、制御装置によってWGVの開度が所定開度に制御された状態において、バイパス排気の流れ方向が排気通路の壁面を指向することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の排気システムに関する。
過給機と、過給機のタービンを迂回するバイパス通路と、バイパス通路に設けられたウェイストゲートバルブ(以下、「WGV」と称する場合もある。)と、を備えた内燃機関が知られている。
そして、特許文献1には、このような内燃機関において、タービン出口通路に該出口通路を開閉可能なバルブを更に備え、内燃機関の冷間始動時に該バルブを閉じるとともにWGVを開くことによって、バイパス通路を通過した比較的高温の排気を用いて、バイパス通路と排気通路との合流部よりも下流に設けられた排気浄化触媒を昇温させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、内燃機関の冷間始動時において、バイパス通路から排気通路に流出する排気(以下、「バイパス排気」と称する場合もある。)が排気浄化触媒に直接的に当たるようにWGVの開度を制御し、過給運転領域において、バイパス排気が排気浄化触媒に直接的に当たらないようにWGVの開度を制御する技術が開示されている。
特開2003−254051号公報 特開2010−180781号公報
従来技術によれば、比較的高温のバイパス排気を利用することによって、排気浄化触媒を早期に昇温させることが可能となる。この場合、バイパス排気が可及的に多くなるように、WGVは略全開状態に制御される傾向にある。そして、WGVが略全開状態に制御されたときに、バイパス排気が排気浄化触媒の昇温に利用され易くなるように、内燃機関の排気系が構成される傾向にある(例えば、バイパス排気を排気浄化触媒に直接的に当てることができるように、内燃機関の排気系が構成される)。
ところで、内燃機関の運転状態が自然吸気領域における高回転高負荷領域(以下、「NA高回転高負荷領域」と称する場合もある。)に属する場合、内燃機関から排出される排気の流量が比較的多くなる。このとき、内燃機関の背圧を可及的に低くするために、一般的にWGVが略全開状態に制御される。ここで、上述したように内燃機関の排気系が構成された場合において、内燃機関の運転状態がNA高回転高負荷領域に属し、冷間始動時と同様にWGVが略全開状態に制御されると、バイパス排気が排気浄化触媒に滞留する時間が比較的短くなり、エミッションが悪化し易くなるという課題が生じることが新たに見出された。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、自然吸気領域における高負荷運転において、エミッションの悪化を抑制することができる技術の提供にある。
上記課題を解決するために本発明に係る内燃機関の排気システムは、内燃機関の排気通路に設けられたタービンを具備する過給機と、前記タービンより下流の前記排気通路に設けられた排気浄化触媒と、前記タービンより上流の前記排気通路から分岐し、該タービンを迂回して前記排気浄化触媒より上流の該排気通路に合流するバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられ、該バイパス通路を流通する排気の流量を調整するウェイストゲートバルブであって、その開度が変化すると、前記バイパス通路から前記排気通路に流出する排気であるバイパス排気の流れ方向が変化するように構成されたウェイストゲートバルブと、前記内燃機関の運転状態が自然吸気領域における所定の高負荷領域に属する場合において、前記ウェイストゲートバルブの開度を、略全開状態の開度より小さい所定開度に制御する制御装置と、を備え、前記バイパス通路は、前記ウェイストゲートバルブが略全開にされた状態において、前記バイパス排気の流れ方向を前記排気浄化触媒の上流側端面へ指向させ、前記制御装置によって前記ウェイストゲートバルブの開度が前記所定開度に制御された状態において、前記バイパス排気の流れ方向が前記排気通路の壁面を指向することを特徴とする。
本発明によれば、自然吸気領域における高負荷運転において、エミッションの悪化を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関とその排気システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るタービンハウジングの断面を示す図であって、WGVが略全開状態に制御されているときを表す図である。 本発明の実施形態に係るタービンハウジングの断面を示す図であって、WGVが略全開状態に対して閉弁側に制御されているときを表す図である。 機関回転速度と機関負荷との相関を表すグラフにおいて、所定の高負荷領域を示す図である。 本発明の実施形態に係る制御フローを示すフローチャートである。 WGVが所定開度に制御されているときの、バイパス通路を流通して排気通路に流出する排気の流れを示す図である。 本発明の実施形態に係るタービンハウジングの断面を示す図であって、排気通路に設けられた突出部を表す図である。 本発明の実施形態に係るタービンハウジングの断面を示す図であって、突出部に設けられた凸部を表す図である。 本発明の実施形態に係るタービンハウジングの断面を示す図であって、突出部に設けられた面取り部を表す図である。 本発明の実施形態に係るタービンハウジングの断面を示す図であって、突出部に設けられた貫通孔を表す図である。 内燃機関の運転状態が所定の高負荷領域に属する場合における、WGV開度と排気浄化触媒の浄化率との関係について示す第一の図である。 内燃機関の運転状態が所定の高負荷領域に属する場合における、WGV開度と排気浄化触媒の浄化率との関係について示す第二の図である。 WGVの駆動部のロック機構について、第一の態様を説明するための図である。 WGVの駆動部のロック機構について、第二の態様を説明するための図である。 WGVの駆動部のロック機構について、第三の態様を説明するための図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、例示的に詳しく説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<内燃機関とその排気システムの構成>
図1は、本実施形態に係る内燃機関とその排気システムの概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を含む気筒群を備えた火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)である。ただし、本発明は、圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)にも適用することができる。内燃機関1には、各吸気ポートへ燃料を噴射する燃料噴射弁3が設けられている。なお、燃料噴射弁3は、各気筒2内へ直接燃料を噴射するように構成されてもよい。また、各気筒2には、筒内の混合気に着火するための図示しない点火プラグが取り付けられている。
内燃機関1は、インテークマニホールド40およびエキゾーストマニホールド50と接続されている。インテークマニホールド40には吸気通路4が接続されている。この吸気通路4の途中には、排気のエネルギを駆動源として作動する過給機6のコンプレッサハウジング61が設けられている。コンプレッサハウジング61には、コンプレッサ61aが回転自在に収容されている。また、コンプレッサハウジング61よりも上流の吸気通路4と下流の吸気通路4との間には、図示しないエアバイパス通路が設けられていて、該エアバイパス通路にはエアバイパスバルブ62が設けられている。これらエアバイパス通路およびエアバイパスバルブ62によって、コンプレッサ61aにより過給された空気を、コンプレッサハウジング61よりも上流の吸気通路4にバイパスさせることができる。つまり、コンプレッサ61aにより過給された空気の圧力を逃がすことができる。
コンプレッサハウジング61よりも下流の吸気通路4には、吸気と外気とで熱交換を行うインタークーラ42が設けられている。そして、インタークーラ42よりも下流の吸気通路4には、スロットル弁41が設けられている。スロットル弁41は、吸気通路4内の通路断面積を変更することで、内燃機関1の吸入空気量を調整する。更に、スロットル弁41よりも下流の吸気通路4に接続されているインテークマニホールド40には、吸気圧センサ11が設けられている。吸気圧センサ11は、インテークマニホールド40内の吸気の圧力に応じた電気信号を出力する。そして、吸気圧センサ11により吸気圧力を検出することによって、過給圧を検出することができる。また、コンプレッサハウジング61よりも上流の吸気通路4には、エアフローメータ43が設けられている。エアフローメータ43は、吸気通路4内を流れる吸気(空気)の量(質量)に応じた電気信号を出力する。
一方、エキゾーストマニホールド50には排気通路5が接続されている。そして、排気通路5の途中には、排気の流れに従って順に過給機6のタービンハウジング60、触媒ケーシング7、温度センサ51が設けられている。タービンハウジング60には、タービン60aが回転自在に収容されている。また、触媒ケーシング7には、排気浄化触媒70が収容されている。排気浄化触媒70は、例えば三元触媒である。また、温度センサ51は排気の温度に応じた電気信号を出力する。
ここで、タービンハウジング60は、図2Aに示すように、排気通路5からの排気をタービン60aへ導くためのタービンインレット600と、タービン60aを経由した排気を排気浄化触媒70へ向けて排出させるためのタービンアウトレット601と、を備えている。また、タービンハウジング60には、排気通路5からの排気を、タービンインレット600とタービン60aとタービンアウトレット601とを迂回して、排気浄化触媒7
0へ向けて排出させるためのバイパス通路602が設けられる。ここで、バイパス通路602における入口側の部分を、排気通路5から分岐する分岐部602aとし、バイパス通路602における出口側の部分を、排気通路5に合流する合流部602bとすると、バイパス通路602は、タービン60aよりも上流の排気通路5から分岐部602aにおいて分岐し、タービン60aを迂回して、排気浄化触媒70よりも上流の排気通路5に合流部602bにおいて合流することになる。そして、バイパス通路602は、該バイパス通路602の軸線の延長線(図2A中の一点鎖線L1)が排気浄化触媒70の上流側端面70a(以下、「上流側触媒端面70a」と称する)と交差するように配置されている。
また、タービンハウジング60は、バイパス通路602の出口側に取り付けられ、バイパス通路602の開口面積を変更することにより該バイパス通路602を流通する排気の流量を調整するウェイストゲートバルブ603(以下、「WGV603」と称する場合もある。)を備えている。このWGV603は、後述するECU10によって制御される。ここで、図2Aは、WGV603が略全開状態に制御されているときを表していて、バイパス通路602から排気通路5に流出する排気(以下、「バイパス排気」と称する場合もある。)の流れ方向は、バイパス通路602の軸線の方向と略等しくなっている。つまり、バイパス通路602は、WGV603が略全開にされた状態において、バイパス排気の流れ方向を上流側触媒端面70aへ指向させる。一方、図2Bは、WGV603が略全開状態に対して閉弁側に制御されているときを表していて、バイパス排気の流れ方向は、WGV603が略全開状態に制御されているときと比較して、タービンアウトレット601側に向いている。このように、WGV603は、その開度が変化すると、バイパス排気の流れ方向が変化するように構成されている。
ここで、図1に戻ると、内燃機関1には電子制御ユニット(ECU)10が併設されている。ECU10は、内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。ECU10には、上記の吸気圧センサ11、エアフローメータ43、温度センサ51に加え、クランクポジションセンサ8、およびアクセル開度センサ9等の各種センサが電気的に接続されている。クランクポジションセンサ8は、内燃機関1の機関出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力するセンサである。アクセル開度センサ9は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関した電気信号を出力するセンサである。そして、これらのセンサの出力信号がECU10に入力される。ECU10は、クランクポジションセンサ8の出力信号に基づいて内燃機関1の機関回転速度を導出し、アクセル開度センサ9の出力信号に基づいて内燃機関1の機関負荷を導出する。また、ECU10は、エアフローメータ43の出力値に基づいて、内燃機関1から排出される排気の流量(以下、「排気流量」と称する場合もある。)を推定し、温度センサ51の出力値に基づいて排気浄化触媒70の温度を推定する。
また、ECU10には、燃料噴射弁3、スロットル弁41、WGV603、エアバイパスバルブ62等の各種装置が電気的に接続されている。ECU10によって、これら各種装置が制御される。例えば、ECU10は、WGV603の開度(以下、「WGV開度」と称する場合もある。)を制御することによって、バイパス通路602を流通する排気の流量を調整することができる。また、ECU10は、WGV開度を制御することによって、バイパス排気の流れ方向を変化させることができる。
そして、ECU10は、冷間始動時において、WGV603を略全開状態に制御することによって、排気浄化触媒70を早期に昇温させることができる。これについて、以下に説明する。内燃機関1から排出された排気は、分岐部602aにおいて、タービン60a側の通路とバイパス通路602とに分流する。そして、これら通路を通過した排気は合流部602bにおいて合流し、排気浄化触媒70に流入する。このとき、タービン60a側の通路を通過する排気は、熱容量が大きいタービン60aによって熱が奪われ易く、その
温度が低下する傾向にある。一方、バイパス通路602を通過した排気は、その温度が比較的高くなる傾向にある。ここで、バイパス通路602を通過した排気(バイパス排気)について、その流れ方向が上流側触媒端面70aを指向する。したがって、比較的高温のバイパス排気は、排気通路5の壁面に衝突することなく、排気浄化触媒70に直接的に流入する傾向にある。これにより、バイパス排気の熱が排気浄化触媒70の昇温に利用され易くなる。その結果、排気浄化触媒70が早期に昇温することとなる。
<所定の高負荷領域におけるエミッションの悪化>
ECU10は、内燃機関1の運転状態が自然吸気領域における高回転高負荷領域(NA高回転高負荷領域)に属する場合に、WGV603を略全開状態に制御することによって、内燃機関1の背圧を可及的に低くすることもできる。しかしながら、内燃機関1の運転状態がNA高回転高負荷領域に属する場合にWGV603が略全開状態に制御されると、エミッションが悪化するという課題が生じることを、本発明の発明者は見出した。これについて、以下に説明する。
内燃機関1の運転状態がNA高回転高負荷領域に属する場合、排気流量が比較的多くなる。そして、このような場合にWGV603が略全開状態に制御されると、比較的流速が速いバイパス排気が、排気浄化触媒70に直接的に流入し易くなる。このとき、バイパス排気は、上流側触媒端面70aの比較的狭い範囲に集中して当たる傾向にある。そして、バイパス通路602から排気通路5に流出して更に排気浄化触媒70に流入する排気(以下、「バイパス経由触媒流入排気」と称する場合もある。)の一部は、比較的速やかに排気浄化触媒70を通過することとなる。つまり、バイパス経由触媒流入排気の一部について、排気浄化触媒70に滞留する時間(以下、「触媒滞留時間」と称する場合もある。)が比較的短くなる。この場合、当該排気は、その有害成分が十分に浄化される前に排気浄化触媒70を通過し易くなる。その結果、エミッションが悪化する。
ただし、このようにエミッションが悪化する内燃機関1の運転領域は、NA高回転高負荷領域に限られない。内燃機関1の運転状態が自然吸気領域における所定の高負荷領域(以下、単に「所定の高負荷領域」と称する場合もある。)に属する場合には、以下に説明する理由により、内燃機関1の機関回転速度にかかわらず、上述したエミッションの悪化が生じ得る。ここで、内燃機関1の機関負荷が同一の場合、内燃機関1の機関回転速度が低いときは高いときよりも、排気流量は減少する。したがって、内燃機関1の機関回転速度が低いときは、排気の触媒滞留時間が比較的長くなり易く、上述したエミッションの悪化は生じ難くなるとも考えられる。しかしながら、内燃機関1の機関回転速度が低いときであっても内燃機関1の運転状態が所定の高負荷領域に属する場合には、排気脈動が大きくなり、排気通路5において局所的、瞬間的に排気の流量が多くなり得る。この場合には、やはり、バイパス経由触媒流入排気の一部について、触媒滞留時間が比較的短くなる事態が生じ得る。したがって、内燃機関1の機関回転速度にかかわらず、内燃機関1の運転状態が所定の高負荷領域に属する場合には、上述したエミッションの悪化が生じ得ることになる。
以上に説明した所定の高負荷領域について、図3を用いて説明する。図3は、機関回転速度と機関負荷との相関を表すグラフにおいて、所定の高負荷領域を示す図である。図3においてハッチングを付した領域aが、所定の高負荷領域を示している。図3に示すように、内燃機関1の機関回転速度にかかわらず、自然吸気領域における高負荷側が所定の高負荷領域となる。
<NA高負荷時のWGV開度制御>
そこで、ECU10は、内燃機関1の運転状態が所定の高負荷領域に属する場合において、WGV開度を、略全開状態の開度より小さい所定開度に制御する。ECU10が行う
このような制御を「NA高負荷時のWGV開度制御」と称する。なお、WGV開度が所定開度にされるのに応じてコンプレッサ61aにより過給される空気は、エアバイパス通路およびエアバイパスバルブ62によって、コンプレッサハウジング61よりも下流の吸気通路4から上流の吸気通路4にバイパスされ得る。また、ECU10がNA高負荷時のWGV開度制御を実行することで、本発明に係る制御装置として機能する。
ここで、ECU10が実行する制御フローについて、図4に基づいて説明する。図4は、本実施形態に係る制御フローを示すフローチャートである。本実施形態では、ECU10によって、本フローが内燃機関1の運転中に所定の演算周期で繰り返し実行される。
本フローでは、先ず、S101において、アクセル開度センサ9の出力信号に基づいて、内燃機関1の機関負荷KLが取得される。
次に、S102において、S101で取得した機関負荷KLの値が、第一閾値KLth1よりも大きくて第二閾値KLth2よりも小さいか否かが判別される。ここで、第一閾値KLth1は、内燃機関1の運転状態が自然吸気領域に属していて且つWGV603が略全開状態に制御される場合に、上述したエミッションの悪化が生じ難くなる機関負荷のうちの最大負荷であって、ECU10のROMに予め記憶されている。また、第二閾値KLth2は、内燃機関1の運転状態が過給領域に属するときの機関負荷のうちの最小負荷であって、ECU10のROMに予め記憶されている。そして、S102において肯定判定された場合、この場合は内燃機関1の運転状態が所定の高負荷領域に属する場合であって、ECU10はS103の処理へ進む。一方、S102において否定判定された場合、本フローの実行が終了される。ここで、S102において否定判定される場合とは、例えば、内燃機関1の運転状態が過給領域に属する場合である。なお、内燃機関1の運転状態が過給領域に属する場合には、本フローとは異なる周知のフローに従って、要求過給圧に応じてWGV開度が制御される。
S102において肯定判定された場合、次に、S103において、NA高負荷時のWGV開度制御が実行される。S103では、WGV開度が所定開度に制御される。そして、S103の処理の後、本フローの実行が終了される。ここで、所定開度とは、WGV603の略全開状態の開度より小さい開度である。そして、WGV開度が所定開度に制御されると、バイパス排気の流れ方向が排気通路5の壁面を指向する。これについて、図5を用いて説明する。図5は、WGV603が所定開度に制御されているときの、バイパス通路602を流通して排気通路5に流出する排気の流れを示す図である。図5において領域bが、当該排気の流れを示している。図5に示すように、バイパス排気は、WGV603によってその流れ方向が規定され、その流れ方向が排気通路5の壁面を指向する。
ECU10がこのような制御フローを実行すると、内燃機関1の運転状態が所定の高負荷領域に属する場合のバイパス排気は、排気通路5の壁面に衝突してから排気浄化触媒70に流入する。ここで、バイパス排気が排気通路5の壁面に衝突すると、その流れが妨げられ拡散する。そして、拡散したバイパス排気は、上流側触媒端面70aの比較的広い範囲に流入することになる。
ここで、排気通路5の壁面に衝突したバイパス排気が、より拡散し、より均一に排気浄化触媒70に流入するように、排気通路5の壁面に図6Aに示すような突出部5aを設けることができる。そして、この突出部5aには、図6Bに示すような凸部501を設けることができる。または、図6Cに示すような面取り部502や、図6Dに示すような貫通孔503を設けることもできる。これらは、組み合わせて設けられてもよいし、排気通路5の壁面に衝突したバイパス排気がより拡散するような構成であれば、周知の構成が設けられてもよい。
そして、バイパス排気が排気通路5の壁面に衝突してから排気浄化触媒70に流入する場合(このとき、内燃機関1の運転状態が所定の高負荷領域に属していて、且つWGV開度が所定開度に制御される)には、上流側触媒端面70aにおけるバイパス排気の速度分布が均一になり易い。そして、バイパス排気がこのように排気浄化触媒70に流入すると、該排気は全体的に緩やかに排気浄化触媒70を通過することとなる。つまり、バイパス経由触媒流入排気の一部について触媒滞留時間が比較的短くなるという事態が生じ難くなる。したがって、エミッションの悪化を抑制することができる。
ここで、NA高負荷時のWGV開度制御によるエミッションの悪化の抑制について、図7Aおよび図7Bに基づいて詳しく説明する。図7Aおよび図7Bは、内燃機関1の運転状態が所定の高負荷領域に属する場合における、WGV開度と排気浄化触媒70の浄化率との関係について示す図である。図7Aおよび図7BのWGV開度において、D1は全閉状態の開度、D2は全開状態の開度を表している。また、図7Aおよび図7Bの浄化率において、R1はWGV開度がD1のときの排気浄化触媒70の浄化率、R2はWGV開度がD2のときの排気浄化触媒70の浄化率を表している。
上述したように、所定開度は、WGV603の略全開状態の開度より小さい開度であって、バイパス排気の流れ方向が排気通路5の壁面を指向するWGV開度である。そして、この所定開度は、図7Aにおいて、D1からD3の間のWGV開度として表される。図7Aに示すように、WGV開度が所定開度となるときは、WGV開度が全開状態のD2となるときよりも、排気浄化触媒70の浄化率が高くなる。例えば、WGV開度がD3のときの浄化率R3は、WGV開度がD2のときの浄化率R2よりも高くなっている。このように、ECU10が、内燃機関1の運転状態が所定の高負荷領域に属している場合に、WGV開度を所定開度に制御することによって、エミッションの悪化を抑制することができる。
そして、所定開度は、エミッションの観点と内燃機関1の背圧の観点とから、設定され得る。例えば、エミッションの悪化を抑制しつつ内燃機関1の背圧を可及的に低くしたい場合には、ECU10は、WGV開度を所定開度D3に制御することができる。また、エミッションの悪化を可及的に抑制したい場合には、ECU10は、WGV開度をD3よりも閉弁側の所定開度に設定することができる。そして、エミッションの悪化を可及的に抑制したい場合に、ECU10が、WGV開度を、例えば図7BにおけるD4により表される所定開度に制御することによって、WGV開度が全閉状態のD1に制御されるときの浄化率R1とほぼ同じ浄化率を維持したまま、WGV開度が全閉状態のD1に制御されるときよりも内燃機関1の背圧を下げることができる。
ここで、ECU10がWGV開度を所定開度に制御する際に、排気圧力の影響を受けて、WGV開度を一定の開度に制御することが困難になることがある。そして、仮に、WGV603の実際の開度が、ECU10から指令された所定開度に制御されなくなると、目標とするエミッションや目標とする内燃機関1の背圧を満足できなくなる虞がある。また、WGV開度を図7BにおけるD4により表される開度のように比較的小さな開度に制御しようとする場合、実際のWGV開度が排気圧力の影響を受けて変動してしまうと、WGV603が、その変動に応じてタービンハウジング60に設けられた着座面に衝突する虞がある。そして、WGV603が、このように着座面に衝突すると、騒音や振動が発生し易くなる。
そこで、本実施形態に係るWGV603において、その駆動部にロック機構が設けられてもよい。これについて、図8Aから図8Cに基づいて説明する。なお、図8Aから図8Cは、WGV603の駆動部のロック機構について説明するための概略図であって、その
詳細については、適宜設計され得る。
図8Aは、WGV603の駆動部のロック機構について、第一の態様を説明するための図である。図8Aを用いて、先ず、WGV603の駆動部の構成について説明する。
図8Aに示すWGV駆動部604は、負圧を駆動源として、ダイヤフラム606、ロッド611、およびリンク板612を介してWGV603を駆動させるものである。ダイヤフラム606は、ケース605に収容される。そして、ケース605の内部の空間は、ダイヤフラム606によって気密的に2つに分離される。このように分離された空間のうちの一方の空間(該空間を負圧室610aとする)には負圧口609が設けられ、図示しない負圧ポンプによって、該負圧口609を介して該負圧室610aの空気が吸引される。そうすると、負圧室610aの圧力が他方の空間(該空間を室610bとする)の圧力よりも低下し、その圧力差によってダイヤフラム606が駆動される。なお、ダイヤフラム606は、保持板607を介して第一バネ608によって付勢されていて、該第一バネ608による付勢力と前記圧力差との影響により、その位置が決まる。そして、ダイヤフラム606にはロッド611が結合されていて、ロッド611はダイヤフラム606の動きに応じて駆動される。そして、ロッド611には、ダイヤフラム606が結合された側とは反対側に、リンク板612が結合される。リンク板612にはWGV603が結合されていて、負圧を駆動源としてダイヤフラム606およびロッド611が駆動されると、リンク板612を介してWGV603が駆動される。
そして、図8Aに示すロック機構の第一の態様では、ケース605の内部の室610bに、第一ロック機構613が設けられる。第一ロック機構613は、係止部613aと第二バネ613bとを含み、第二バネ613bにより係止部613aがロッド611に向かって付勢される。また、ロッド611には、凹状の被係止部611aが係止部613aと係合可能に設けられる。そして、第一ロック機構613の係止部613aとロッド611の被係止部611aとが係合することによって、ロッド611の動きがロックされる。つまり、係止部613aと被係止部611aとが係合した位置にロッド611が固定され、以て、WGV開度が固定される。なお、ダイヤフラム606によって、ロッド611に所定力以上の駆動力が与えられると、上述した係合状態は解除される。
また、ロッド611には、その軸方向に複数の被係止部611aが設けられてもよい。これにより、ロッド611を複数の位置で固定することができ、以て、WGV開度を複数の開度で固定することが可能となる。また、ロッド611の軸方向への移動をロックする手法は上記に限られず、周知の構成を用いてロッド611の軸方向への移動をロックすることができる。
図8Bは、WGV603の駆動部のロック機構について、第二の態様を説明するための図である。図8Bに示すロック機構の第二の態様では、リンク板612の動きをロックする第二ロック機構614が設けられる。そして、第二ロック機構614に設けられた係止部が、リンク板612に設けられた凹状の被係止部612aと係合することによって、リンク板612の動きがロックされる。これにより、WGV開度が固定される。
図8Cは、WGV603の駆動部のロック機構について、第三の態様を説明するための図である。図8Cに示すロック機構の第三の態様では、ダイヤフラム606の動きをロックする第三ロック機構615が設けられる。第三ロック機構615は、第三バネ615aとストッパー615bとを含む。そして、負圧によって、ストッパー615bが設けられた位置までダイヤフラム606が駆動されると、ダイヤフラム606の保持板607とストッパー615bとが接触する。そうすると、負圧によるダイヤフラム606に対する駆動力が、第一バネ608と第三バネ615aとによる付勢力を上回るまでは、ダイヤフラ
ム606の動きがロックされる。これにより、WGV開度が固定される。
以上に説明したロック機構が設けられることによって、WGV開度が一定の開度に制御され易くなる。これにより、上述したエミッションの悪化を好適に抑制することが可能となる。また、これにより、エミッションの悪化を可及的に抑制しつつ内燃機関1の背圧を下げられるように、例えば、WGV開度が上記の図7BにおけるD4により表される開度のように比較的小さな開度に制御される場合における、上述した騒音や振動の発生を抑制することができる。
1・・・・内燃機関
4・・・・吸気通路
5・・・・排気通路
6・・・・過給機
10・・・ECU
60・・・タービンハウジング
60a・・タービン
61・・・コンプレッサハウジング
61a・・コンプレッサ
70・・・排気浄化触媒
70a・・上流側触媒端面
602・・バイパス通路
603・・ウェイストゲートバルブ

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられたタービンを具備する過給機と、
    前記タービンより下流の前記排気通路に設けられた排気浄化触媒と、
    前記タービンより上流の前記排気通路から分岐し、該タービンを迂回して前記排気浄化触媒より上流の該排気通路に合流するバイパス通路と、
    前記バイパス通路に設けられ、該バイパス通路を流通する排気の流量を調整するウェイストゲートバルブであって、その開度が変化すると、前記バイパス通路から前記排気通路に流出する排気であるバイパス排気の流れ方向が変化するように構成されたウェイストゲートバルブと、
    前記内燃機関の運転状態が自然吸気領域における所定の高負荷領域に属する場合において、前記ウェイストゲートバルブの開度を、略全開状態の開度より小さい所定開度に制御する制御装置と、を備え、
    前記バイパス通路は、前記ウェイストゲートバルブが略全開にされた状態において、前記バイパス排気の流れ方向を前記排気浄化触媒の上流側端面へ指向させ、
    前記制御装置によって前記ウェイストゲートバルブの開度が前記所定開度に制御された状態において、前記バイパス排気の流れ方向が前記排気通路の壁面を指向することを特徴とする内燃機関の排気システム。
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