JP2009174292A - ラッチ装置および建具 - Google Patents

ラッチ装置および建具 Download PDF

Info

Publication number
JP2009174292A
JP2009174292A JP2008091581A JP2008091581A JP2009174292A JP 2009174292 A JP2009174292 A JP 2009174292A JP 2008091581 A JP2008091581 A JP 2008091581A JP 2008091581 A JP2008091581 A JP 2008091581A JP 2009174292 A JP2009174292 A JP 2009174292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latch
latch member
base
protruding
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008091581A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4988639B2 (ja
Inventor
Yoshitaka Hiraki
芳隆 平木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK AP Inc
Original Assignee
YKK AP Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK AP Inc filed Critical YKK AP Inc
Priority to JP2008091581A priority Critical patent/JP4988639B2/ja
Publication of JP2009174292A publication Critical patent/JP2009174292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4988639B2 publication Critical patent/JP4988639B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wing Frames And Configurations (AREA)

Abstract

【課題】ラッチ部材の突出量の変更状態によらずラッチ力を一定にすることが可能なラッチ装置およびドアを提供すること。
【解決手段】ドア1の扉体20に設けるラッチ装置30のラッチ本体35として、調節手段90をラッチ部材60とコイルばね80との間に設ける構成を適用しているので、コイルばね80の縮み量を変化させることなくラッチ部材60の突出量を変更できる。したがって、ラッチ部材60の突出量が異なっていてもラッチ部材60が掛け寸法だけ押し込まれたときのコイルばね80の縮み量を同一にすることができ、ラッチ力を一定にすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラッチ装置およびラッチ装置を備えた建具に関する。
従来、浴室のドア等に用いられるラッチ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、ハウジングとこのハウジングの前後壁に枢支させたノッチ軸とこのノッチ軸の後端部に枢着してノッチ部の突出長さを調整するストッパとノッチ部をハウジングの前方へ出没自在にするコイルばねとを備えている。
そして、特許文献1に記載のラッチ装置は、以下の手順で各部材が組み立てられる。すなわち、ハウジング後壁の貫通孔の後方からストッパの鞘管を嵌込んでから、ノッチ軸の後端部にコイルばねを挿入し、これをハウジング前壁の貫通孔の前面側から挿入し、ノッチ軸の雄ねじをストッパの鞘管に挿入する。そして、コイルばねを鞘管の外周面に嵌合させて後方へ押し込み雄ねじ部をストッパのねじ孔に合致させてストッパを回転させることで、コイルばねがハウジング後壁の後面とノッチ軸の前端部の後面に圧接した状態に組み立てられる。
さらに、ラッチ装置は、ドライバなどでノッチ部をハウジング内に押し込みノッチ軸を左右に回転させ、雄ねじをストッパの前後方向に移動させることで、ハウジングからのノッチ部の突出長さが調節可能に構成されている。
実公昭57−60622号公報
しかしながら、特許文献1に記載のようなラッチ装置では、ノッチ部(ラッチ部材)の突出量を変更するとコイルばねの縮み量も変化してしまう。このため、ラッチ部材の押し込み量が一定であってもコイルばねの縮み量が異なってしまい、コイルばねの反発力つまりラッチ部材に対する付勢力が異なってしまい、操作性が変動するという問題点がある。
本発明の目的は、ラッチ部材の突出量の変更状態によらずラッチ部材に対する付勢力を一定にすることが可能なラッチ装置およびラッチ装置を備えた建具に関する。
本発明のラッチ装置は、枠体および前記枠体に開閉自在に支持された面材のうち、一方に設けられたラッチ本体と、他方に設けられた受部とを備え、前記ラッチ本体が前記受部に係合することで前記面材を閉鎖位置に位置規制するラッチ装置であって、前記ラッチ本体は、前記一方に固定されるとともにベース孔を有したベース部材と、前記ベース孔から突没自在に前記ベース部材に支持されるラッチ部材と、このラッチ部材を前記ベース孔から突出させる方向へ付勢する付勢手段と、前記ラッチ部材の前記ベース孔からの突出量を変更して前記受部との掛け寸法を調節可能な調節手段とを備えて構成され、前記調節手段は、前記ラッチ部材と前記付勢手段との間に設けられていることを特徴とする。
ここで、ベース部材としては、全面が閉塞された略箱状のもの、ベース孔以外の開口が設けられた略筒状のものなどを適用できる。また、ラッチ部材としては、外形が球状、半球状、多角柱状、ローラ状のものなどを適用できる。さらに、付勢手段としては、コイルばね、板ばね、ゴムなどを適用できる。
以上の本発明によれば、調節手段をラッチ部材と付勢手段との間に設けているので、付勢手段の付勢状態を変化させることなくラッチ部材の突出量を変更して掛け寸法を調節することができる。したがって、ラッチ部材の突出量が異なっていてもラッチ部材の押し込み量が一定であれば、付勢手段の付勢状態を同一にすることができるので、ラッチ部材に対する付勢力を一定にすることができ、操作性も一定にすることができる。
また、本発明のラッチ装置では、前記調節手段は、前記ラッチ部材を突没方向を回転軸として回転させることで前記突出量を変更可能に設けられている構成が好ましい。
ここで、上述の機能を有する調節手段としては、ベース部材およびラッチ部材のうち一方に固定されたナットと、他方に固定されたボルトとを螺合させる構成が例示できる。
このような構成によれば、ラッチ装置を分解したり面材や枠体から取り外したりしなくても、ベース部材を固定したままで突没方向外側からラッチ部材を回転させるだけの簡単な操作で突出量を変更できる。
さらに、本発明のラッチ装置では、前記ラッチ部材の回転を規制する回転規制手段が前記ベース部材と前記ラッチ部材との間に設けられている構成が好ましい。
ここで、上述の回転規制手段を設けない構成の場合、例えば面材の開閉時の振動によりラッチ部材が回転してしまい利用者の意志に反して突出量が変更されてしまうおそれがある。
これに対して、本発明によれば、振動によりラッチ部材が回転することがなくなるので、利用者の意志に反して突出量が変化して受部と掛け寸法が変わってしまうという不具合を防止できる。
そして、本発明のラッチ装置では、前記ラッチ部材を突没方向と交差する方向へ押圧して前記ベース部材に押し付ける押圧手段が前記ベース部材と前記ラッチ部材との間に設けられている構成が好ましい。
ここで、押圧手段としては、上述の付勢手段の例示と同様のものを適用することができる。
このような構成によれば、押圧手段によりラッチ部材をベース部材に押し付けるので面材の開閉時におけるラッチ部材のがたつきを防止できる。
そして、本発明のラッチ装置では、前記ベース部材における前記ラッチ部材の外周面と対向する内周面および前記ラッチ部材の外周面のうち一方には、他方に向けて突出する突出部が設けられ、他方には、前記突出部と係合しかつ前記突出部が突没方向に摺動可能な溝部が設けられ、前記突出部または前記溝部は、前記突出部の突出方向に略沿った方向に弾性変形可能な弾性部を介して前記ベース部材または前記ラッチ部材に設けられ、前記突出部と前記溝部とは、これらの係合により前記ラッチ部材の回転を規制する回転規制手段を構成し、前記押圧手段は、前記突出部と前記溝部と前記弾性部とで構成され、前記弾性部の弾性変形の反力により前記ラッチ部材が前記ベース部材に押し付けられている構成が好ましい。
この発明によれば、突出部と溝部とを回転規制手段および押圧手段として機能させることでラッチ装置の構成の簡略化を図ることができる。さらには、従来のようにラッチ部材を押し込まなくても、弾性部を弾性変形させて突出部と溝部との係合を外す程度の操作力でラッチ部材を回転させて、突出量を変更することができる。
また、本発明のラッチ装置では、前記ラッチ部材が前記付勢手段で付勢された際に前記ラッチ部材に対して前記付勢手段の付勢力と反対方向への力を作用させるダンパ手段が設けられている構成が好ましい。
ここで、ダンパ手段としては、空気の出入りを調節することで付勢手段の付勢力と反対方向への力(以下、ダンパ力と称す)を作用させるエアダンパ、粘性が高いオイルを利用してダンパ力を作用させるオイルダンパを適用することができる。
この発明によれば、ダンパ手段によりラッチ部材にダンパ力を作用させるので、ラッチ部材が突出して受部に係合するときの速度(以下、突出速度と称す)を遅くすることができラッチ部材と受部との衝突音を低減することができる。
さらに、本発明のラッチ装置では、前記ベース部材には、軸方向の一端面が閉塞された略筒状に形成されて前記ラッチ部材と前記調節手段と前記付勢手段とを収容する収容部が設けられ、前記ラッチ部材の外周面には、前記収容部の内周面に対して進退する方向に弾性変形可能な弾性部を介して前記収容部の内周面に向けて突出する突出部が設けられ、前記収容部の内周面には、前記突出部と係合しかつ前記突出部が突没方向に摺動可能な溝部が設けられ、前記ラッチ部材の外周面および前記収容部の内周面のうち一方には、その周方向に略沿って一連に配置されて他方に摺接するベースラッチ間摺接部材が設けられ、前記突出部と前記溝部とは、これらの係合により前記ラッチ部材の回転を規制する前記回転規制手段を構成し、前記収容部と前記溝部と前記ベースラッチ間摺接部材とは、前記収容部内における前記ベースラッチ間摺接部材よりも閉塞面側の閉塞面側空間の圧力を前記溝部を介した空気の出入りで調整することで、前記ラッチ部材が前記付勢手段で付勢された際に前記ラッチ部材に対して前記付勢手段の付勢力と反対方向への力を作用させるダンパ手段を構成している構成が好ましい。
ここで、ベースラッチ間摺接部材を樹脂材などの弾性変形可能な材料で略リング状に形成すれば、ベースラッチ間摺接部材や収容部あるいはラッチ部材の公差が生じた場合でもベースラッチ間摺接部材を収容部に摺接させることができ、さらにはベースラッチ間摺接部材を弾性変形させることでラッチ部材に容易に取り付けることができる。なお、ベースラッチ間摺接部材は、ラッチ部材に設けられてもよいし、収容部に設けられていてもよい。また、収容部およびラッチ部材を両者間にわずかな隙間が形成されるような形状にして、この隙間にベースラッチ間摺接部材として粘性が高いオイルを塗布してもよい。
この発明によれば、ダンパ手段によりラッチ部材にダンパ力を作用させるので、上述の作用によりラッチ部材と受部との衝突音を低減することができる。また、回転規制手段として機能させている溝部を収容部内における閉塞面側空間の圧力を調整する手段として機能させることにより、圧力調整機能のみを有する孔などを設ける必要がなくラッチ装置の構成の簡略化を図ることができる。
また、本発明のラッチ装置では、前記ベース部材には、前記ラッチ部材と前記調節手段と前記付勢手段とを収容する収容部が設けられ、前記収容部には、前記調節手段に当接して前記ラッチ部材の突出方向側への移動を規制する調節手段移動規制部材が着脱可能に取り付けられている構成が好ましい。
この発明によれば、ラッチ部材に取り付けられた調節手段を付勢手段とともに収容部に収容した後に、調節手段移動規制部材を取り付けて調節手段の移動を規制することでラッチ装置を容易に組み立てることができる。
本発明の建具は、この枠体に開閉自在に支持された面材と、上述のラッチ装置とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の建具では、前記面材は、前記枠体に回動可能に支持されている扉体である構成が好ましい。
これらのような発明によれば、上述のラッチ装置と同様の作用効果を有する建具を提供できる。
以下に本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第1実施形態および後述の第2実施形態では、浴室に設置された建具としてのドアを例示して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るドア1を示す縦断面図である。図2は、ドア1を示す横断面図である。
図1および図2において、建具としてのドア1は、図示しない建物に設けられ、浴室出入口に固定される枠体10と、この枠体10に開閉自在に支持された面材としての扉体20と、を備えている。
枠体10は、上枠11、下枠12および左右の縦枠13を備えている。一方(図2の左側)の縦枠13の複数箇所には、蝶番14が設けられている。
扉体20は、枠体10に蝶番14を介して回動支持されており蝶番14の回動軸を中心にして浴室側に開閉される。また、扉体20は、四周枠組みされた扉上枠21、扉下枠22および左右の扉縦枠23と、これら各枠21〜23で区画される開口部分を閉塞するパネル24とを備えている。
また、ドア1には、枠体10に設けられた受部31と、扉体20に設けられたラッチ本体35とを備え、ラッチ本体35が受部31に係合することで扉体20を閉鎖位置に位置規制するラッチ装置30が設けられている。
受部31は、他方(図2の右側)の縦枠13の内側面側に球状に凹む受本体部32を備えている。この受本体部32の深さ寸法つまり掛け寸法は、Kmm(Kミリメートル:以下、「mm」はミリメートルを意味する)に設定されている。
ラッチ本体35は、図2に示すように、ベース部材40とラッチ部材60と付勢手段としてのコイルばね80と調節手段90とを備えている。
次に、ラッチ本体35の構成について、図3〜図5も参照して詳しく説明する。
図3は、ラッチ本体35を示す扉体20の上側から見た横断面図である。図4は、ラッチ本体35を示す浴室側から見た縦断面図であり、図3に矢視IV−IV線で示す断面図である。図5は、ラッチ本体35を示す扉体20の回動中心側から見た縦断面図であり、図4に矢視V−V線で示す断面図である。
調節手段90は、多角板状のナット91と、このナット91に螺合するボルト軸92および多角形板状のボルト頭93を有するボルト94とを備えている。
ベース部材40は、扉縦枠23に取り付けられる略長方形板状のベース取付部41を備えている。このベース取付部41の略中央には、丸形状のベース孔42が開口形成されている。また、ベース取付部41の長手方向の両端側には、図示しない取付部材が挿通される挿通孔43が設けられている。さらに、ベース取付部41における受部31と対向しない面のベース孔42の周縁には、浴室側が開口された断面略U字状のベース外筒部44が設けられている。
このベース外筒部44の脱衣室側の内周面には、ベース取付部41の受部31と対向する面からベース外筒部44の延出方向に沿って延びる断面円弧状の回転規制手段および押圧手段としての溝部45が設けられている。また、ベース外筒部44の延出方向先端には、ばね受板部46がベース孔42と対向するように設けられている。
また、ばね受板部46のベース孔42側の面には、浴室側が開口された断面略C字状のベース内筒部47が設けられている。このベース内筒部47は、ボルト94の回転を規制しつつ、ボルト94をボルト頭93のボルト軸92側の面(軸側当接面)95がベース内筒部47に当接するまで軸方向に移動可能に支持する。また、ボルト94のボルト頭93における軸側当接面95と反対の面(ばね当接面)96とばね受板部46との間には、コイルばね80が配置されている。
ラッチ部材60は、略半球状の半球部分と略円柱状の円柱部分とを備え、その径寸法がベース孔42の径寸法よりも若干小さく設定されており、ベース孔42から突没自在に構成されている。半球部分の頂点には、ドライバ溝61が設けられている。また、ラッチ部材60には、ボルト軸92が挿入されるボルト軸挿入部62が設けられている。このボルト軸挿入部62は、半球部分から円柱部分の平坦面にかけて延びかつ径方向外側に開口する断面略U字の溝状に形成されている。また、ボルト軸挿入部62の一部には、ナット91が回転不可能に嵌合するナット嵌合部63が設けられている。また、ラッチ部材60の平坦面の外周縁の一部から円柱部分にかけての部分には、外側に開口する断面略円弧溝状の円弧溝部64が設けられている。この円弧溝部64は、円弧状の開口とボルト軸挿入部62の略U字の開口とのなす角度が略90°となる位置に設けられている。また、円弧溝部64の内部には、円柱部分からその軸方向に沿って延びる弾性変形可能な押圧手段としての弾性部65が設けられている。この弾性部65の延出方向先端には、円柱部分の径方向外側に向けて略半球状に突出しベース部材40の溝部45に係合する回転規制手段および押圧手段としての突出部66が設けられている。そして、突出部66が溝部45に係合した状態では弾性部65が円柱部分の軸側に弾性変形しており、ラッチ部材60はこの弾性変形の反力により溝部45から離れる方向へ押圧されて、ベース孔42の溝部対向面48に押し付けられている。
また、平坦面における外周縁に沿った略C字状の部分には、略垂直方向に突出する壁部67が設けられている。そして、この壁部67と平坦面とで略区画形成されるボルト軸受部挿入領域68には、ベース部材40のベース内筒部47の先端が挿入される。
次に、ラッチ本体35の組立動作の一例について説明する。
まず、ベース部材40のベース内筒部47内にボルト頭93が位置する状態でボルト94を設置した後、ボルト94のばね当接面96とばね受板部46との間にコイルばね80を設置する。また、ラッチ部材60のナット嵌合部63にナット91を嵌合する。そして、ラッチ部材60をベース部材40のベース孔42内に挿入した後、ドライバ溝61に係合されたドライバの操作によりラッチ部材60を回転させて、ナット91をボルト94のボルト軸92に螺合させる。つまり、調節手段90をラッチ部材60とコイルばね80との間に設ける。この螺合状態を調節することでラッチ部材60がベース孔42に対して進退してラッチ部材60の突出量を変更することができる。また、この螺合の際、ラッチ部材60を1回転させる(360°回転させる)ごとにラッチ部材60の突出部66がベース部材40の溝部45に係合して、この係合によりラッチ部材60の回転が規制される。以上により、ラッチ本体35の組み立てが完了する。
次に、ラッチ装置30の扉体20への取付動作について説明する。
まず、例えば受部31を縦枠13に取り付ける。また、ラッチ本体35のベース部材40のベース外筒部44を扉体20の扉縦枠23内に位置させて、ベース取付部41の挿通孔43に挿通させた取付部材を扉縦枠23に取り付ける。このとき、ラッチ部材60は、図5に示すように弾性部65により溝部対向面48につまり浴室側に押し付けられている。ラッチ本体35を扉体20へ取り付けた後、必要に応じてラッチ部材60の突出量を変更する。以上により、ラッチ装置30の扉体20への取り付けが完了する。
ここで、扉体20を回動させてドア1を閉じるとき、ラッチ装置30は図5に示すような矢印F1の方向(脱衣室側)へ移動する。そして、ラッチ部材60が受部31に当接して摺動するときに、ラッチ部材60には矢印F1と反対の矢印F2の方向(浴室側)への力が作用する。このとき、上述したようにラッチ部材60が弾性部65により浴室側に押し付けられてベース部材40に対して固定されているので、ラッチ部材60をがたつかせることなくドア1を閉じることができる。また、ドア1を開くときラッチ装置30が矢印F2の浴室側へ移動してラッチ部材60には矢印F1の脱衣室側への力が作用するが、弾性部65が変形することでラッチ部材60がベース部材40に対して徐々に移動するので、ラッチ部材60ががたつくことがない。
次に、ラッチ部材60の突出量変更動作について図2、6〜8を参照して詳しく説明する。なお、ドア1が閉じているときの縦枠13と扉縦枠23との間隔を扉枠間隔と称して説明する。
図6は、ラッチ部材60が掛け寸法だけ押し込まれた状態を上から見た横断面図である。図7は、扉枠間隔が図2の状態と比べて小さいときの状態を上から見た横断面図である。図8は、扉枠間隔が図2の状態と比べて大きいときの状態を上から見た横断面図である。
例えば、図2に示すように、扉枠間隔がL1mmの場合、ラッチ部材60の半球部分の先端とボルト94のばね当接面96との距離(ラッチボルト間距離)をM1mmに設定することで、ラッチ部材60が受部31に係合したときにボルト94の軸側当接面95とベース内筒部47とが当接する状態になり、コイルばね80の寸法(ラッチ係合ばね寸法)はBmmになる。この状態から扉体20を浴室側へ回動させてドア1を開けるとき、図6に示すように、ラッチ部材60が受本体部32の内面に沿って移動しつつベース外筒部44内に押し込まれる。そして、ラッチ部材60が受本体部32の外縁まで移動すると、コイルばね80の縮み量は掛け寸法と等しいKmmになる。さらに扉体20が浴室側へ回動してラッチ部材60が受部31の外側へ移動すると、ラッチ部材60はコイルばね80の縮み量に対応した付勢力(ラッチ力)により付勢されて軸側当接面95がベース内筒部47に当接するまで移動する。
また、例えば施工誤差により図7に示すように扉枠間隔がL1mmよりも小さいL2mmの場合、ラッチ部材60の突出量を小さくする変更をしてラッチボルト間距離をM2mm(=M1−(L1−L2))に設定すると、あるいは図8に示すように扉枠間隔がL1mmよりも大きいL3mmの場合、ラッチ部材60の突出量を大きくする変更をしてラッチボルト間距離をM3mm(=M1−(L1−L3))に設定すると、ラッチ係合ばね寸法は扉枠間隔がL1mmのときと同じBmmになる。そして、この図7,8に示す状態からドア1を開けるとき、図2に示す扉枠間隔がL1mmのときと同様にコイルばね80がKmmだけ縮み、ラッチ力は扉枠間隔がL1mmのときと同じになる。
このような第1実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)ラッチ装置30のラッチ本体35として調節手段90をラッチ部材60とコイルばね80との間に設ける構成を適用しているので、コイルばね80の縮み量を変化させることなくラッチ部材60の突出量を変更できる。したがって、図2,7,8に示すように、ラッチ部材60の突出量が異なっていてもラッチ部材60が掛け寸法だけ押し込まれたときのコイルばね80の縮み量を同一にすることができ、ラッチ力つまり操作力を一定にすることができる。
(2)調節手段90をラッチ部材60に回転不可能に嵌合されたナット91と、ベース部材40に回転不可能かつ軸方向に移動可能に設けられたボルト94とで構成しているので、ラッチ装置30を分解したり扉体20や枠体10から取り外したりしなくても、ベース部材40を固定したままで突没方向外側からラッチ部材60を回転させるだけの簡単な操作で突出量を変更できる。
(3)ラッチ部材60の突出部66をベース部材40の溝部45に係合させることで、ラッチ部材60の回転を規制している。このため、例えばドア1の開閉時の振動によりラッチ部材60が回転することがなくなり、利用者の意志に反して突出量が変化してラッチ部材60と受部31との係合状態が変わってしまうという不具合を防止できる。
(4)弾性部65の弾性変形の反力により突出部66を溝部45の方向に付勢することでラッチ部材60をベース部材40の溝部対向面48に押し付けているので、ドア1の開閉時におけるラッチ部材60のがたつきを防止できる。
(5)突出部66と溝部45とに、ラッチ部材60の回転を規制する機能と、ラッチ部材60を溝部対向面48に押し付ける機能とを持たせているので、ラッチ部材60の構成の簡略化を図ることができる。さらには、従来のようにラッチ部材60を押し込まなくても、弾性部65を弾性変形させて突出部66と溝部45との係合を外す程度の操作力でラッチ部材60を回転させて、突出量を変更することができる。
(6)ラッチ部材60を弾性部65により浴室側に押し付けている。つまり、ドア1が閉じられるときの扉体20の移動方向(脱衣室側)と反対方向へラッチ部材60を押し付けている。このため、ドア1を閉じるときにラッチ部材60が受部31に対して摺動してラッチ部材60に浴室側への力が作用したときに、ラッチ部材60をがたつかせることなくドア1を閉じることができる。さらに、ドア1を開けるときにも、ラッチ部材60をがたつかせることがなくなる。
なお、第1実施形態の変形例として、以下のような構成を適用してもよい。
例えば、本発明の調節手段として、例えばベース部材40に設けられた筒状部材内にラッチ部材60に設けられた棒状部材を圧入することで調節する構成を適用してもよい。
さらに、溝部45、弾性部65、突出部66を設けない構成、つまり本発明の回転規制手段および押圧手段を設けない構成としてもよい。このような溝部45、弾性部65、突出部66を設けない構成において、ラッチ部材60の側面とベース部材40との間に板ばねや樹脂材などの弾性部材を挟み込むことでラッチ部材60をベース部材40の溝部45側の側面に押し付けてもよい。
そして、弾性部65を介さずに突出部66をラッチ部材60の側面から突出させて回転規制手段のみを設けてもよい。このような回転規制手段のみを設ける構成において、ラッチ部材60における突出部66と反対側の側面とベース部材40との間に上述の弾性部材を挟み込むことでラッチ部材60をベース部材40の溝部45側の側面に押し付けてもよい。
さらに、回転規制手段としては、樹脂材などの摩擦力を利用する構成としてもよい。また、押圧手段によりラッチ部材60を浴室側ではなく脱衣室側や天井側あるいは床側に押し付ける構成としてもよい。
そして、受部31を扉体20に設け、ラッチ本体35を枠体10に設けてもよい。
そして、図9に示すようなラッチ本体35Aとしてもよい。このラッチ本体35Aを構成するラッチ部材60Aのボルト軸挿入部62には、調節手段90のボルト94のボルト頭93が回転不可能に嵌合されるボルト嵌合部72が設けられている。また、ベース部材40のベース内筒部47内には、調節手段90のナット91が回転不可能に嵌合されている。そして、ナット91に螺合されたボルト94のボルト軸92の先端とベース部材40のばね受板部46との間にコイルばね80が設けられている。
また、図10(A),(B)に示すように、受部31Bと、この受部31Bの受本体部32Bに係合するラッチ本体35Bとでラッチ装置30Bを構成してもよい。ラッチ本体35Bは、一面にベース孔111を有する箱状のベース部材110とラッチ部材120とコイルばね80と調節手段90とを備えている。
ベース部材110のベース孔111と対向する面には、コイルばね80およびボルト94が配置されるベース内筒部47が設けられている。
ラッチ部材120は、断面略台形かつ正面視で略正方形のブロック形状に形成されたラッチ外側部121と、このラッチ外側部121内に回転可能に配設された円柱状のラッチ内側部125とを備えている。ラッチ外側部121には、ラッチ内側部125を外部に露出させるボルト軸挿通孔122とドライバ挿通孔123とが設けられている。ラッチ内側部125内には、ベース部材110に配置されたボルト94が螺合されるナット91が回転不可能に嵌合されている。また、ラッチ内側部125には、ボルト軸92を軸方向に移動可能にするボルト軸挿入部126と、ドライバ挿通孔123を介して露出されたドライバ溝61とが設けられている。また、ラッチ本体35Bには、扉体20を開くときにラッチ外側部121を没入させる機構を備えている。この機構としては、図示しないハンドルと、ハンドル操作に連動してラッチ外側部121を没入させる図示しない連動部とを有する構成が例示できる。
さらに、図11(A),(B)に示すように、受部31Cと、この受部31Cの受本体部32Cに係合するラッチ本体35Cとでラッチ装置30Cを構成してもよい。ラッチ本体35Cは、ベース部材110とラッチ部材140とコイルばね80と調節手段150とを備えている。
ベース部材110におけるベース孔111の近傍には、互いに対向し、ラッチ部材140を受部31Cに対して進退する方向へガイドする一対のガイド部112が設けられている。
ラッチ部材140は、ローラ141と、このローラ141を回転可能に軸支する一対のローラ軸支部142とを備えている。
調節手段150は、ベース内筒部47内に移動可能に設けられたラック部151と、このラック部151と係合するラック係合部155と、ラック部151の移動を規制するラック移動規制部158とを備えている。ラック部151は、ベース内筒部47内でコイルばね80に当接して付勢される略板状のラック基部152と、このラック基部152の一面から突出する棒状に形成されその側面に複数のラック歯153が設けられたラック軸部154とを備えている。ラック係合部155は、ローラ軸支部142から棒状に延び弾性変形可能な係合軸部156と、この係合軸部156の先端から突出しラック歯153と係合する係合突部157とを備えている。ラック移動規制部158は、ローラ軸支部142にラック係合部155と対向するように設けられている。また、ラック係合部155とガイド部112の間には、ベース孔111から出入自在に設けられたラッチ規制部材160が設けられている。
そして、図9に示すラッチ本体35Aにおいてラッチ部材60Aの突出量を調節する場合にはラッチ部材60Aを回転させて、図10に示すラッチ装置30Bにおいてラッチ部材120の突出量を調整する場合にはラッチ外側部121に対してラッチ内側部125を回転させて、ナット91とボルト94との螺合状態を調節する。
また、図11に示すラッチ装置30Cにおいてラッチ部材140の突出量を調節する場合には、ラッチ規制部材160を取り外した後に、ラッチ部材140を移動させつつ係合軸部156を弾性変形させて係合突部157とラック歯153との係合位置を変える。そして、調節後にラッチ規制部材160を挿入することでラッチ部材140をベース部材110に対して位置規制する。
このような図9〜図11に示すラッチ本体35Aやラッチ装置30B,30Cにおいても、調節手段90,150をラッチ部材60A,120,140とコイルばね80との間に設けているので上記実施形態と同様の作用効果を期待できる。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を適宜省略する。図12は、本発明の第2実施形態に係るドア1Dを示す横断面図である。
図12において、建具としてのドア1Dには、枠体10に設けられた受部31と、扉体20に設けられたラッチ本体35Dとを備えたラッチ装置30Dが設けられている。ラッチ本体35Dは、ベース部材200とラッチ部材220とコイルばね80と調節手段90とを備えている。
次に、ラッチ本体35Dの構成について、図13〜図16も参照して詳しく説明する。
図13は、ラッチ本体35Dを示す扉体20の上側から見た横断面図である。図14は、ラッチ本体35Dを示す浴室側から見た縦断面図であり、図13に矢視XIV−XIV線で示す断面図である。図15は、ラッチ本体35Dを示す扉体20の回動中心側から見た縦断面図であり、図14に矢視XV−XV線で示す断面図である。図16は、ラッチ本体35Dを示す扉体20の回動中心側から見た縦断面図であり、図14に矢視XVI−XVI線で示す断面図である。
ベース部材200は、図13および図14に示すように、ベース孔42および挿通孔43を有するベース取付部41を備えている。さらに、ベース取付部41における受部31と対向しない面のベース孔42の周縁には、略筒状の収容部201が設けられている。この収容部201は、ベース孔42の周縁に一連に設けられた円筒状の円筒収容部202とこの円筒収容部202に一連に設けられた六角筒状の六角筒収容部203とこの六角筒収容部203の開口部を閉塞するばね受板部204とにより、軸方向の一端面が閉塞された略筒状に形成されている。円筒収容部202の内径寸法は、ベース孔42の内径寸法と等しい値に設定されている。六角筒収容部203の内面形状は、調節手段90のナット91の外周面形状よりも若干大きい六角形状に形成されている。
また、円筒収容部202と六角筒収容部203との連結部分には、調節手段移動規制部材としてのナット移動規制部材210が浴室側から着脱可能に差し込まれる差込部205が設けられている。ナット移動規制部材210は、図15にも示すように、略コ字板状の移動規制本体部211とこの移動規制本体部211の一対の板状部分を連結する連結部から移動規制本体部211の面方向と略直交する方向に延びる移動規制つまみ部212とを有している。移動規制本体部211の略コ字状の内部には、ボルト軸92が挿通される。
また、円筒収容部202の脱衣室側の内周面には、ベース取付部41の受部31と対向する面から円筒収容部202の延出方向に沿って延びる断面円弧状の溝部206が設けられている。六角筒収容部203の内周面には、図示しないダンピンググリスが塗布されている。そして、六角筒収容部203は、ナット91の回転を規制しつつ、ナット91の一面がナット移動規制部材210に当接するまで軸方向に移動可能に支持する。また、ナット91の他面とばね受板部204との間には、コイルばね80が配置されている。
ラッチ部材220は、図13、図14、図16に示すように、ドライバ溝61を有する略半球状の半球部分221と略円柱状の円柱部分222とを備え、ベース孔42から突没自在に構成されている。また、円柱部分222には、ボルト頭93が回転不可能に嵌合されるボルト嵌合部223が設けられている。このボルト嵌合部223は、径方向外側に開口する断面略U字の溝状に形成されている。また、ボルト嵌合部223内には、変形可能なボルト圧入突部224が突出している。さらに、円柱部分222には、周方向に沿って一連に形成されたOリング溝225が設けられている。そして、このOリング溝225には、ベースラッチ間摺接部材としてのOリング230が嵌め込まれている。Oリング230の外径寸法は、円柱部分222の外径寸法よりも若干大きく、かつ、ベース孔42および円筒収容部202の内径寸法と略等しく設定されている。このため、Oリング230の外周縁は、Oリング溝225に嵌め込まれたときに、円柱部分222から外側にはみ出し、かつ、ベース孔42および円筒収容部202の内周面に摺接する。
また、円柱部分222における平坦面の外周縁の一部からOリング溝225近傍にかけての部分には、円弧溝部226が設けられている。この円弧溝部226は、円弧状の開口とボルト嵌合部223の略U字の開口とのなす角度が略90°となる位置に設けられている。また、円弧溝部226の内部には、弾性部227が設けられている。この弾性部227の延出方向先端には、突出部228が設けられている。
そして、突出部228と溝部206とは、互いに係合することでラッチ部材220の回転を規制する回転規制手段を構成している。また、収容部201と溝部206とOリング230とは、収容部201内におけるOリング230よりもばね受板部204側の閉塞面側空間208とその外部(空間外部)との間で溝部206を介して空気を出入りさせ、閉塞面側空間208の圧力を調整することでラッチ部材220にラッチ力と反対方向の力(ダンパ力)を作用させるダンパ手段としてのエアダンパを構成している。
次に、ラッチ本体35Dの組立動作の一例について説明する。なお、ラッチ装置30Dの扉体20への取付動作については第1実施形態と同様なので説明を省略する。
まず、ボルト94にナット91を螺合させてボルト軸92の先端をかしめた後に、ボルト頭93をラッチ部材220のボルト圧入突部224を変形させつつボルト嵌合部223に圧入する。次に、Oリング溝225にOリング230を嵌め込む。そして、六角筒収容部203の開口周縁にダンピンググリスを塗布して、六角筒収容部203内にコイルばね80を配置する。この後、ラッチ部材220に取り付けられたナット91でコイルばね80を縮めつつナット91を六角筒収容部203内に収容して、ナット91を差込部205よりもばね受板部204側に位置させるとともにナット91の側面にダンピンググリスを塗りつける。そして、差込部205にナット移動規制部材210を差し込みボルト軸92を挿通させることにより、移動規制本体部211でナット91がベース孔42側へ移動することを規制する。そして、ナット91とボルト94との螺合状態を調節することでラッチ部材220の突出量を変更することができ、ラッチ部材220を1回転させるごとに突出部228が溝部206に係合してラッチ部材220の回転が規制される。以上により、ラッチ本体35Dの組み立てが完了する。
次に、ドア1Dを閉じるときのラッチ装置30Dの動作について説明する。
ドア1Dを閉じるために扉体20を回動させるとき、ラッチ装置30Dのラッチ部材220は、受部31に当接して移動しつつ円筒収容部202内に押し込まれる。このとき、ナット91がばね受板部204に近づくため閉塞面側空間208が狭くなり閉塞面側空間208の圧力が一時的に高くなるが、溝部206を介して閉塞面側空間208内の空気を少しずつ空間外部に出すことで閉塞面側空間208の圧力が徐々に低くなり、やがて空間外部との圧力差がなくなる。このため、ラッチ部材220が円筒収容部202内にスムーズに押し込まれる。
さらに、扉体20を回動させるとラッチ部材220が円筒収容部202から突出して、ラッチ部材220が受本体部32に係合することでドア1Dが閉じられる。このとき、ナット91がコイルばね80のラッチ力でばね受板部204から離れる方向に付勢されるが、空間外部の空気が溝部206を介して少しずつ閉塞面側空間208内に取り込まれるため、ラッチ部材220にダンパ力が作用する。また、ナット91の側面に塗布されているダンピンググリスによっても、ラッチ部材220にダンパ力が作用する。このため、ダンパ力が作用しない構成と比べてラッチ部材220の突出速度が遅くなり、ラッチ部材220と受本体部32との衝突音が低減する。
このような第2実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(3)と同様の効果に加えて以下のような効果がある。
(7)収容部201と溝部206とOリング230とで構成されるエアダンパによりラッチ部材220にダンパ力を作用させているため、ラッチ部材220の突出速度を遅くすることができラッチ部材220と受本体部32との衝突音を低減することができる。特に、ナット91にダンピンググリスを塗布しているため、大きなダンパ力を作用させることができ、衝突音をより低減できる。
(8)回転規制手段として機能させている溝部206を閉塞面側空間208内の圧力を調整する手段として機能させているため、圧力調整機能のみを有する孔などを設ける必要がなくラッチ装置30Dの構成の簡略化を図ることができる。
(9)ナット91のベース孔42側への移動を規制するナット移動規制部材210を収容部201に着脱可能に設けているため、ラッチ部材220に取り付けられたナット91とボルト94とを収容部201に収容した後に、ナット移動規制部材210を取り付けてナット91の移動を規制することでラッチ装置30Dを容易に組み立てることができる。
なお、第2実施形態の変形例として、以下のような構成を適用してもよい。
例えば、Oリング230を設けずにダンピンググリスのみでダンパ力を作用させてもよいし、ダンピンググリスを塗布せずにエアダンパのみでダンパ力を作用させてもよい。
また、Oリング230を円筒収容部202の内周面に設けてもよい。そして、Oリング230の代わりに、ラッチ部材220または円筒収容部202にその周方向に沿って断続的に樹脂製のベースラッチ間摺接部材を設けてもよい。さらに、円筒収容部202とラッチ部材220とを両者間にわずかな隙間が形成されるような形状にして、この隙間にダンピンググリスを塗布してダンパ力を作用させてもよい。このような構成では、断面略C字状のベース内筒部47と同様の構成でナット91の移動を規制してもよい。
そして、上述した第1実施形態の変形例を第2実施形態の変形として適宜適用してもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係るドアを示す縦断面図である。 前記ドアを示す横断面図である。 ラッチ本体を示す扉体の上側から見た横断面図である。 ラッチ本体を示す浴室側から見た縦断面図である。 ラッチ本体を示す扉体の回動中心側から見た縦断面図である。 ラッチ部材が掛け寸法だけ押し込まれた状態を上から見た横断面図である。 扉枠間隔が図2の状態と比べて小さいときの状態を上から見た横断面図である。 扉枠間隔が図2の状態と比べて大きいときの状態を上から見た横断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係るラッチ本体の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の他の変形例に係るラッチ装置の横断面図である。 本発明の第1実施形態のさらに他の変形例に係るラッチ装置の横断面図である。 本発明の第2実施形態に係るドアを示す縦断面図である。 ラッチ本体を示す扉体の上側から見た横断面図である。 ラッチ本体を示す浴室側から見た縦断面図である。 ラッチ本体を示す扉体の回動中心側から見た縦断面図である。 ラッチ本体を示す扉体の回動中心側から見た縦断面図である。
符号の説明
1,1D…ドア(建具)、10…枠体、20…扉体(面材)、30,30B,30C,30D…ラッチ装置、31,31B,31C…受部、35,35A,35B,35C,35D…ラッチ本体、40,110,200…ベース部材、42,111…ベース孔、45…溝部(回転規制手段、押圧手段)、60,60A,120,220…ラッチ部材、65…弾性部(押圧手段)、66…突出部(回転規制手段、押圧手段)、201…収容部、210…ナット移動規制部材(調節手段移動規制部材)、230…Oリング(ベースラッチ間摺接部材、ダンパ手段)、206…溝部(回転規制手段、ダンパ手段)、227…弾性部、228…突出部(回転規制手段、ダンパ手段)。

Claims (10)

  1. 枠体および前記枠体に開閉自在に支持された面材のうち、一方に設けられたラッチ本体と、他方に設けられた受部とを備え、前記ラッチ本体が前記受部に係合することで前記面材を閉鎖位置に位置規制するラッチ装置であって、
    前記ラッチ本体は、
    前記一方に固定されるとともにベース孔を有したベース部材と、
    前記ベース孔から突没自在に前記ベース部材に支持されるラッチ部材と、
    このラッチ部材を前記ベース孔から突出させる方向へ付勢する付勢手段と、
    前記ラッチ部材の前記ベース孔からの突出量を変更して前記受部との掛け寸法を調節可能な調節手段とを備えて構成され、
    前記調節手段は、前記ラッチ部材と前記付勢手段との間に設けられているラッチ装置。
  2. 前記調節手段は、前記ラッチ部材を突没方向を回転軸として回転させることで前記突出量を変更可能に設けられている請求項1に記載のラッチ装置。
  3. 前記ラッチ部材の回転を規制する回転規制手段が前記ベース部材と前記ラッチ部材との間に設けられている請求項2に記載のラッチ装置。
  4. 前記ラッチ部材を突没方向と交差する方向へ押圧して前記ベース部材に押し付ける押圧手段が前記ベース部材と前記ラッチ部材との間に設けられている請求項2または請求項3に記載のラッチ装置。
  5. 前記ベース部材における前記ラッチ部材の外周面と対向する内周面および前記ラッチ部材の外周面のうち一方には、他方に向けて突出する突出部が設けられ、他方には、前記突出部と係合しかつ前記突出部が突没方向に摺動可能な溝部が設けられ、
    前記突出部または前記溝部は、前記突出部の突出方向に略沿った方向に弾性変形可能な弾性部を介して前記ベース部材または前記ラッチ部材に設けられ、
    前記突出部と前記溝部とは、これらの係合により前記ラッチ部材の回転を規制する回転規制手段を構成し、
    前記押圧手段は、前記突出部と前記溝部と前記弾性部とで構成され、前記弾性部の弾性変形の反力により前記ラッチ部材が前記ベース部材に押し付けられている請求項4に記載のラッチ装置。
  6. 前記ラッチ部材が前記付勢手段で付勢された際に前記ラッチ部材に対して前記付勢手段の付勢力と反対方向への力を作用させるダンパ手段が設けられている請求項1から請求項5のいずれかに記載のラッチ装置。
  7. 前記ベース部材には、軸方向の一端面が閉塞された略筒状に形成されて前記ラッチ部材と前記調節手段と前記付勢手段とを収容する収容部が設けられ、
    前記ラッチ部材の外周面には、前記収容部の内周面に対して進退する方向に弾性変形可能な弾性部を介して前記収容部の内周面に向けて突出する突出部が設けられ、
    前記収容部の内周面には、前記突出部と係合しかつ前記突出部が突没方向に摺動可能な溝部が設けられ、
    前記ラッチ部材の外周面および前記収容部の内周面のうち一方には、その周方向に略沿って一連に配置されて他方に摺接するベースラッチ間摺接部材が設けられ、
    前記突出部と前記溝部とは、これらの係合により前記ラッチ部材の回転を規制する前記回転規制手段を構成し、
    前記収容部と前記溝部と前記ベースラッチ間摺接部材とは、前記収容部内における前記ベースラッチ間摺接部材よりも閉塞面側の閉塞面側空間の圧力を前記溝部を介した空気の出入りで調整することで、前記ラッチ部材が前記付勢手段で付勢された際に前記ラッチ部材に対して前記付勢手段の付勢力と反対方向への力を作用させるダンパ手段を構成している請求項3に記載のラッチ装置。
  8. 前記ベース部材には、前記ラッチ部材と前記調節手段と前記付勢手段とを収容する収容部が設けられ、
    前記収容部には、前記調節手段に当接して前記ラッチ部材の突出方向側への移動を規制する調節手段移動規制部材が着脱可能に取り付けられている請求項1から請求項7のいずれかに記載のラッチ装置。
  9. 建物に固定された枠体と、
    この枠体に開閉自在に支持された面材と、
    請求項1から請求項8のいずれかに記載のラッチ装置とを備えた建具。
  10. 前記面材は、前記枠体に回動可能に支持された扉体である請求項9に記載の建具。
JP2008091581A 2007-12-27 2008-03-31 ラッチ装置および建具 Active JP4988639B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008091581A JP4988639B2 (ja) 2007-12-27 2008-03-31 ラッチ装置および建具

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007336159 2007-12-27
JP2007336159 2007-12-27
JP2008091581A JP4988639B2 (ja) 2007-12-27 2008-03-31 ラッチ装置および建具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009174292A true JP2009174292A (ja) 2009-08-06
JP4988639B2 JP4988639B2 (ja) 2012-08-01

Family

ID=41029659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008091581A Active JP4988639B2 (ja) 2007-12-27 2008-03-31 ラッチ装置および建具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4988639B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016121583A1 (ja) * 2015-01-26 2016-08-04 株式会社パイオラックス ストッパ装置
JP2020090873A (ja) * 2018-12-07 2020-06-11 中西金属工業株式会社 ドアキャッチャー、及び開き戸

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7346768B1 (ja) 2023-07-31 2023-09-19 操 清水 扉ロック装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0281892U (ja) * 1988-12-13 1990-06-25

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0281892U (ja) * 1988-12-13 1990-06-25

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016121583A1 (ja) * 2015-01-26 2016-08-04 株式会社パイオラックス ストッパ装置
JPWO2016121583A1 (ja) * 2015-01-26 2017-10-19 株式会社パイオラックス ストッパ装置
GB2550715A (en) * 2015-01-26 2017-11-29 Piolax Inc Stopper device
US10570655B2 (en) 2015-01-26 2020-02-25 Piolax, Inc. Stopper device
GB2550715B (en) * 2015-01-26 2020-10-14 Piolax Inc Stopper device
JP2020090873A (ja) * 2018-12-07 2020-06-11 中西金属工業株式会社 ドアキャッチャー、及び開き戸
JP7167678B2 (ja) 2018-12-07 2022-11-09 中西金属工業株式会社 ドアキャッチャー、及び開き戸

Also Published As

Publication number Publication date
JP4988639B2 (ja) 2012-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100667879B1 (ko) 망상체용 회전롤의 권회속도 조절장치
JP5364107B2 (ja) ダンパ位置調節装置
JP6743164B2 (ja) 作動アーム駆動装置
US8752248B2 (en) Hinge device including pressure contact surfaces
US20140137477A1 (en) Vehicle door opening and closing apparatus
KR101453945B1 (ko) 멀티타입 래치볼트
JP6520379B2 (ja) 抵抗発生装置
CN112840094B (zh) 门限止器
JP5294007B2 (ja) ラック軸支持装置および車両用操舵装置
JP6146909B2 (ja) 給電装置及び給電装置の組立方法
JP4988639B2 (ja) ラッチ装置および建具
JP5305092B2 (ja) ラック軸支持装置および車両用操舵装置
US20220059981A1 (en) Crimping hand tool
CN108316767B (zh) 传动器及门窗结构
EP1475504A1 (en) Screw with sleeve
JP2011235822A (ja) アシストグリップ
JP6501301B2 (ja) トルクヒンジ及びこれを備えた各種機器
JP2006291548A (ja) 自閉式スライド扉のフリーストップ機構
JP2005054971A (ja) ヒンジ装置
CN215565273U (zh) 闭门辅助装置
KR101758890B1 (ko) 슬라이딩 도어용 하부 롤러 지지구조
JP3742639B2 (ja) ドア枠材取付装置
JP2008163554A (ja) 引戸の減速装置
CN211736787U (zh) 传动器及门窗结构
JP2012116337A (ja) ステアリング装置の伸縮軸機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4988639

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250