JP7346768B1 - 扉ロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】扉ロック装置の操作性と取り付け作業の作業性とのそれぞれを高める。【解決手段】戸棚1の開き戸式の扉2L,2Rに対する扉ロック装置10であって、前後方向に対して交差する面に沿って延在する係合面32を有し、戸棚1の底板1Bに設けられたフック部材30と、扉2L,2Rの下端面2Xに固定されたケース体21と、ケース体21内に左右スライド移動可能に収容され係合面32に先端を向けた姿勢をなすスライド体22と、スライド体22の基端側に設けられ左右方向の他側へ付勢する付勢手段25と、スライド体22の先端で切れ込み状に形成され扉2L,2Rを閉じた状態で係合面32に係合可能な溝部23と、スライド体22に貫設された貫通穴26と、を有するとともに、スライド体22の先端は、溝部23から後方へ向かうほど左右方向の前記一側に位置する第一テーパー面24をなす、スライド機構部20と、を備える。【選択図】図2

Description

本件は、開き戸式の扉を有する戸棚に適用される扉ロック装置に関する。
例えば吊戸棚や食器棚として、開き戸式の扉を有する戸棚が知られる。かかる戸棚では、扉を閉じた状態で保持するために、ローラキャッチや、マグネットキャッチ、スプリングキャッチなどの保持金具が付設されるのが一般的である。この種の保持金具は、閉状態の保持を解除するための解除操作が不要であるため、扉の開閉操作が簡便である。一方で、保持金具だけでは、地震などによって戸棚や扉に強い振動(衝撃)が加わった場合、意図せずに保持状態が解除されてしまう場合がある。
従来、扉の閉状態をより確実に保持するために、解除操作を要するロック装置を設ける技術が知られる。例えば、特許文献1には、扉体側に設けられたロック体の押し爪をキャビネット本体に対して係合係止されて扉体の閉状態でロックする扉ロック装置が開示されている。この技術では、スライド体を摺動することでロック体の押し爪を回動させて、キャビネット本体とロック体の係合係止を解除し、それから扉体を開くものとされる。
例えば、室内の天井付近に配置されることの多い吊戸棚や食器棚では、地震が発生した際に扉が開くと、内部に収容された皿やグラスなどの収容物が落下して、破損してしまう場合がある。また、破損した収容物の欠片によりケガをするおそれもある。
そのため、吊戸棚や食器棚では、地震への備えとして、上記のような扉ロック装置を付設することが、特に望ましい。
実開平7-26557号公報
上記のように、上記特許文献1のような扉ロック装置では、ロックを解除する解除操作と扉の開閉操作とを二つの操作を要するため、操作性(操作しやすさ)に改善の余地がある。
また、扉ロック装置を普及させるうえでは、既存の戸棚に扉ロック装置を取り付ける(後付けする)作業の作業性が良好であることが望ましい。
しかし、特許文献1の技術では、指先でスライド体を摺動してロック体の押し爪を回動させた状態を維持したまま、扉を開く操作をする必要があり、操作性が不十分だった。また、ロック体の押し爪をキャビネット本体に係止係合する構造であるため、キャビネット本体への加工を施す必要があり、扉ロック装置の後付けが困難だった。
本件の扉ロック装置は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、扉ロック装置の操作性と取り付け作業の作業性とのそれぞれを高めることを目的の一つとする。
本件は上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現できる。
(1)本適用例に係る扉ロック装置は、収容空間の前面に設けられた開口を前後方向に開閉操作される開き戸式の扉で閉塞した戸棚に設けられた扉ロック装置であって、前記扉の開閉する前後方向に対して交差する面に沿って延在する係合面を有し、前記収容空間の底面をなす底板の下面側に設けられたフック部材と、前記扉の下端面に固定されたケース体と、前記ケース体内に左右方向に沿うスライド移動可能に収容されるとともに前記扉を閉じた状態で前記フック部材の前記係合面の左右方向の一側に配置され前記係合面に対して先端を向けた姿勢をなすスライド体と、前記スライド体において前記先端とは反対側の基端側に設けられ前記スライド体を左右方向の他側へ付勢する付勢手段と、前記スライド体の前記先端において上下方向及び左右方向に沿う切れ込み状に形成され前記扉を閉じた状態で前記係合面に係合可能な溝部と、前記スライド体の下方を向いた面において上下方向へ貫設された貫通穴と、を有するとともに、前記スライド体の前記先端は、前記溝部よりも後方部分が前記先端へ向かって前後方向の肉厚が薄くなる第一テーパー面をなす、スライド機構部と、を備えている。
(2)また、本適用例に係る扉ロック装置において、前記スライド体の前記先端は、前記溝部よりも前方部分が前記先端へ向かって前後方向の肉厚が薄くなる第二テーパー面をなすことが好ましい。
(3)また、本適用例に係る扉ロック装置において、前記扉は左右一対の観音開き式の扉であり、前記フック部材は左右一対の前記扉どうしが突き合せられた位置に取り付けられ、左右一対の前記扉のそれぞれに一つずつ左右一対の前記スライド機構が前記フック部材を中心に左右対称に配設されていることが好ましい。
(4)また、本適用例に係る扉ロック装置において、前記貫通穴は、上下方向から視て、前記ケース体を前記扉の前記下端面に固定するためのネジ穴に重複する位置に設けられていることが好ましい。
(5)また、本適用例に係る扉ロック装置において、前記ネジ穴は左右方向に二つ並設されており、前記貫通穴は、上下方向から視て、前記スライド体が所定の第一状態であるとき前記二つのネジ穴の一方に重複し、前記スライド体が前記第一状態よりも左右方向の一側に位置する第二状態であるとき前記二つのネジ穴の他方に重複する位置に設けられていることが好ましい。
(6)また、本適用例に係る扉ロック装置において、前記貫通穴は、前記スライド体をスライド移動させる際のスライド移動操作と、前記ネジ穴へネジを取り付ける際の取り付け操作との二つの操作に兼用されることが好ましい。
本件によれば、扉ロック装置の操作性と取り付け作業の作業性とのそれぞれを高めることができる。
適用例に係る扉ロック装置と、この扉ロック装置が適用された吊戸棚の斜視図である。 図1の扉ロック装置を左下から視た斜視図である。 スライド機構部の分解斜視図である。 (a)~(c)は右扉を閉じるときの動作を説明するために、右扉の扉ロック装置を下から視た動作説明図である。 右扉を開くときの動作を説明するために、右扉の扉ロック装置を下から視た動作説明図である。 扉ロック装置のロック解除操作と扉の開操作とを説明するために、扉ロック装置を右下から視た説明図である。 スライド機構部のケース体の展開図である。
図面を参照して、本件の実施形態について説明する。以下の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。下記の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、必要に応じて取捨選択でき、あるいは適宜組み合わせられる。
本明細書で用いる方向は、以下のように定める。
戸棚の収容空間の開口が位置する側を「前」(図中「F」)とし、その反対側(つまり背面の位置する側)を「後」(図中「B」)とする。また、収容空間で天面が位置する側を「上(図中「U」)」とし、その反対側(つまり底面の位置する側)を「下(図中「D」)」とする。また、前から後へ向かって左右方向(図中「R」,「L」)を定める。
[1.構成]
図1は、本適用例に係る扉ロック装置10と扉ロック装置10の適用された戸棚1とを前方から視た斜視図である。図2は図1の扉ロック装置10を左下から視た斜視図である。
戸棚1は、前面が開口をなす収容空間(図示せず)と開口を閉塞するために左右一対の扉2L,2Rとを有し、収容空間内に収容物を入れておく立方体状の収納具である。図1の戸棚1の収容空間は、収容空間の上面をなす天板1Tと、収容空間の左右両側面をなす側板1S(図1中右側のみ示す)と、収容空間の底面をなす底板1B(図2参照)と、収容空間の背面をなす背板(図示せず)とで囲まれている。この戸棚1は、例えば吊戸棚として用いられる。この場合、戸棚1は、天板1Tで室内の天井に固定されるか、若しくは、側板1S及び/又は背板で室内の壁面(図示せず)に固定される。
各扉2L,2Rは、戸棚1の収容空間の前面に位置する開口を覆う平板状の板部材である。各扉2L,2Rは、左右対称に設けられている。
図1及び図2に示すように、右側の扉2R(「右扉」とも称する)が収容空間の前面の右半分を覆い、左側の扉2L(「左扉」とも称する)が収容空間の前面の左半分を覆う。右扉2Rの左側縁部と左扉2Lの右側縁部とが、戸棚1の前面において左右方向の中央部で突き合せられている。右扉2Rの右側縁部と左扉2Lの左側縁部とのそれぞれは、収容空間の側板1Sに対して蝶番3(図1中右側の蝶番のみを図示する)を介して前後方向へ回動自在に支持されている。すなわち、各扉2L,2Rは、左右両開き(観音開き式)であり前後方向へ開閉動作する開き戸をなす。
具体的には、右扉2Rを開くときは、その右側部に設けられた蝶番3を中心に前方へ回転し、右扉2Rを閉じるときは、その右側部に設けられた蝶番3を中心に後方へ回転する。
左扉2Lを開くときは、その左側部に設けられた蝶番(図示せず)を中心に前方へ回転し、左扉2Lを閉じるときは、その左側部に設けられた蝶番(図示せず)を中心に後方へ回転する。図2において黒矢印は、左扉2Lを閉じるときの押し込み操作方向を示している。
図1及び図2に示すように、戸棚1には、扉2L,2Rを閉じた閉状態でロック(保持)するための扉ロック装置10が設けられている。
扉ロック装置10には、戸棚1の底板1B下面側に設けられたフック部材30と、各扉2L,2Rの下端面2Xに一つずつ設けられたスライド機構20L,20Rとが含まれている。
戸棚1の底板1Bは前後方向及び左右方向に延在する板状部材であり、フック部材30の取り付け部位をなす。各扉2L,2Rの下端面2Xは、各扉2L,2Rの下端において前後方向及び左右方向に延在した面部であり、スライド機構20L,20Rの取り付け部位をなす。
この実施形態では、底板1Bの下面と、各扉2L,2Rの下端面2Xとが略面一に設けられたものとする。そのため、フック部材30とスライド機構20L,20Rとは、略面一の取り付け部位に取り付けられている。なお、「略面一」とは、底板1Bの下面と、各扉2L,2Rの下端面2Xとの上下方向の高さ位置が同一であることだけでなく、多少相違するが実施的に同一とみなせることを含む。
フック部材30は、底板1Bの前方側で左右方向の中央部に配置されており、左右扉2L,2Rの突き合せられた位置(いわゆる「戸先」)に対応して設けられている。
スライド機構20L,20Rは、フック部材30を中心に左右対称に配置されている。右扉2R側の右スライド機構20Rはフック部材30に対して右側に配置されている。左扉2L側の左スライド機構20Lはフック部材30に対して左側に配置されている。
まず、フック部材30の構成を説明する。
図2に示すうように、フック部材30は、左右のスライド機構20L,20Rと係合して各扉2L,2Rが開かない(戸棚1から離隔しない)ように係止する係止部材と言える。
フック部材30には、基部31と、基部31から前方へ延出した延出部33と、延出部33の前端に連設された係合面32とが含まれている。このフック部材30は、例えば、板金をL字型に折り曲げて形成される。
基部31は、底板1Bに沿う平板状の部位であり底板1Bに対する固定部をなす。図2の基部31は、左右方向に並設された二つのネジ34により底板1Bに取り付けられている。
延出部33は、前後方向及び左右方向に延在する面状部位であり、底板1Bの前端よりも前方へ延出している。すなわち、延出部33の一部は、上下方向から視て、各扉2L,2Rの戸先に重複する位置に配置されている。延出部33は、基部31と係合面32とを連結する連結部ともいえる。
なお、延出部33は、各扉2L,2Rの開閉動作に干渉しないように、折り曲げ加工により基部31に対して下方へオフセットして設けられている。
係合面32は、各扉2L,2Rの開閉する前後方向に対して交差する面に沿って延在する面状部位である。この係合面32は、延出部33の前端から下方へ延出するとともに、上下方向及び左右方向に沿って延在している。
係合面32は、延出部33に対して略90°下方へ向けて折り曲げられた姿勢をなす部位ともいえる。
次に、左右のスライド機構20L,20Rの構成を説明する。左右のスライド機構20L,20Rは、左右対称に設けられていることを除き共通に構成される。そのため、以下の説明では、左右のスライド機構20L,20Rを区別する必要のない場合は、「スライド機構20」と称する。
図2及び図3に示すように、スライド機構20には、ケース体21と、ケース体21内に左右方向に沿うスライド移動可能に収容されたスライド体22とが含まれている。
ケース体21は、スライド体22を収容するための立方体状のケーシング部材であり、各扉2L,2Rの下端面2Xに固定されている。ケース体21は、スライド体22の可動範囲を確保する観点から、左右方向へ延びた直方体状に形成されている。
ケース体21は、図3に示すように、下端面2Xへの固定面をなす上面部21Cと、上面部21Cから下方へ延出した前後一対の側面部21A及び端面部21Bとを有する。
このケース体21において上面部21Cと、一対の側面部21Aと、端面部21Bとで囲まれた空間に、スライド体22が収容されている。
このケース体21において、上面部21Cに対向する面には、図2及び図3に示すように、一対の側面部21Aと端面部21Bとのそれぞれの下縁からフランジ状に延出した押さえ片21Hが設けられている。また、端面部21Bに対向する面には、上面部21Cにおいて戸先側の縁部にストッパ片21Sが設けられている。各押さえ片21Hは上面部21Cに対向する面(下方を向いた面)を部分的に覆う。ケース体21の上面部21Cと向かい合う面のうち押さえ片21H以外の部分は開口をなす。この開口により、スライド体22の貫通穴26へのアクセスが確保される。
また、ストッパ片21Sは、端面部21Bに対向する面を部分的に覆う。各押さえ片21Hは、スライド体22がケース体21内から下方へ離脱することを防ぐ切片である。ストッパ片21Sは、スライド体22がケース体21から戸先側へ離脱することを防ぐ切片である。また、上面部21Cに対向する面と端面部21Bに対向する面とにおいて、各押さえ片21H,ストッパ片21Sの配置された部分を除いた部分(覆われていない面)は開口をなす。すなわち、このケース体21は、上面部21Cに対向する面と端面部21Bに対向する面との二面に開口が設けられたケース体と言える。
なお、ケース体21において、端面部21Bの外側には、側面部21Aから延出した補強片21BHが折り重ねられており、端面部21Bの強度が補強されている。
図3に示すように、ケース体21の上面部21Cには、左右方向に並設された二つのネジ穴12が設けられている。ケース体21は、各ネジ穴12に装着されたネジ11により下端面2Xの下方から所定の取り付け位置2Yに固定される。
このケース体21に対してその内部にスライド体22が配置される。
すなわち、各扉2L,2Rに対して上から順にケース体21、スライド体22が配置されている。
スライド体22は、ケース体21に対して相対的に左右方向へ移動可能に設けられた立体状の部材である。スライド体22のうち、ケース体21の端面部21Bの位置する側の端部を「基端」と称し、基端に対して左右方向の反対側に位置する端部、すなわち戸先側の端部を「先端」と称する。
右側のスライド機構20Rにおいて、スライド体22は、扉2Rを閉じた状態でフック部材30の係合面32に対して右側(左右方向の一側)に配置されるとともに、係合面32に対して先端を向けた姿勢をなす。ケース体21において、スライド体22の先端側の面(端面部21Bに対向する面)には開口が設けられているので、スライド体22の先端は、ケース体21よりも左側(左右方向の他側)へ突出し得る。
左側のスライド機構20Lでは、スライド体22は、扉2Lを閉じた状態でフック部材30の係合面32に対して左側(左右方向の一側)に配置されるとともに、係合面32に対して先端を向けた姿勢をなす。ケース体21において、スライド体22の先端側の面(端面部21Bに対向する面)には開口が設けられているので、スライド体22の先端は、ケース体21よりも右側(左右方向の他側)へ突出し得る。
すなわち、右側のスライド機構20Rと左側のスライド機構20Lとは、係合面32を挟んで互いの先端を対向させた姿勢で配置されている。
スライド体22の基端とケース体21の端面部21Bとの間にはコイルバネ25が配設されている。コイルバネ25は、その軸が左右方向に沿う姿勢で配置されており、スライド体22の基端側(左右方向の一側)へ向かう圧縮変形に対して、スライド体22の先端側(左右方向の他側)へ反発力を生じる圧縮バネ(押しバネ)である。
右側のスライド機構20Rにおいて、コイルバネ25は、スライド体22の基端に対して右側に配置され、圧縮変形した際の反発力によりスライド体22を左側(左右方向の他側)へ付勢する付勢手段となる。
左側のスライド機構20Lにおいて、コイルバネ25は、スライド体22の基端に対して左側に配置され、圧縮変形した際の反発力によりスライド体22を右側(左右方向の他側)へ付勢する付勢手段となる。
スライド体22は、基端側へスライド移動させる外力(スライド方向への外力)が加えられていないときは、コイルバネ25の反発力により先端側に付勢され、あるいは、コイルバネ25が伸びきって自然長の状態で、その先端がケース体21から突出するように設けられている。ここで、スライド体22の先端側への移動は、ストッパ片21Sにより規制される。そのため、スライド方向への外力が加えられていないとき、スライド体22は、先端が所定量だけケース体21から突出した状態である突出状態で保持される。
図2に示すように、右側のスライド機構20Rにおいて、スライド体22は、突出状態では、その先端がケース体21から左側へ突出している。また、左側のスライド機構20Lにおいて、スライド体22は、突出状態では、その先端がケース体21から右側へ突出している。
スライド体22は、基端側へスライド移動させる外力(スライド方向への外力)が加えられたとき、コイルバネ25の反発力に抗して基端側へ移動される。スライド方向への外力は、例えば、使用者がスライド体22を手指で移動させる操作力である。
基端側へスライド移動されたとき、スライド体22は、その先端がケース体21内に押し込まれる(引っ込む)ようになっている。
すなわち、ケース体21の左右方向の寸法は、スライド方向への外力により圧縮されていないコイルバネ25の左右方向の寸法とスライド体22の左右方向の寸法との合計よりも小さく設定され、スライド体22の先端がケース体21内に押し込まれたときのコイルバネ25の左右方向の寸法とスライド体22の左右方向の寸法との合計よりも大きく設定されたものと言える。
スライド体22の先端には、扉2L,2Rを閉じた状態で係合面32に係合可能な溝部23が設けられている。溝部23は、上下方向及び左右方向に沿う切れ込み状に形成されている。
図2において右側のスライド機構20Rについて示すように、溝部23において前方に位置する前壁23F(図3参照)と後方に位置する後壁23B(図3参照)との間に係合面32が挿入された状態が、溝部23が係合面32に係合した状態であり、扉2Rが閉状態でロックされた状態である。
図2において左側のスライド機構20Lについて示すように、溝部23の前壁23Fと後壁23Bとの間に係合面32が挿入されていない状態は、溝部23が係合面32に係合していない状態であり、扉2Lは開閉動作可能な状態(アンロック状態)である。
溝部23の前壁23Fと後壁23Bとの間の寸法(溝部23の前後方向の寸法)は、前壁23Fと後壁23Bとの間に係合面32が挿入し得るように係合面32の厚さよりも大きく設定されている。
溝部23の左右方向の寸法は、溝部23が係合面32に係合した状態が適切に維持され得るように適宜の寸法に設定されてよい。溝部23の左右方向の寸法が短すぎると、溝部23から係合面32が離脱しやすくなり、係合した状態が適切に維持されにくい。溝部23の左右方向の寸法が長すぎると、溝部23から係合面32が離脱しにくくなり、ロック状態の解除をしにくくなる傾向がある。
スライド体22の先端には、溝部23に対して前後対称をなすテーパー面24が設けられている。溝部23よりも後方部分に位置するテーパー面24を第一テーパー面24Bと称する。溝部23よりも前方部分に位置するテーパー面24を第二テーパー面24Fと称する。
第一テーパー面24Bとは、溝部23よりも後方部分が先端へ向かって前後方向の肉厚が薄くなる傾斜面であり、第二テーパー面24Fとは、溝部23よりも前方部分が先端へ向かって前後方向の肉厚が薄くなる傾斜面である。すなわち、第一テーパー面24Bと第二テーパー面24Fとは溝部23に中心に前後対称に形成されたものであり、前後方向に対する傾斜の向きを除き、共通に構成されている。
スライド体22において下方を向いた面には、上下方向に沿う貫通穴26が貫設されている。貫通穴26は、使用者の手指よりも大きな穴の形状をしており、貫通穴26に該手指を挿入して、スライド体22をスライド移動させる際の「とっかかり」として用いられる。例えば、使用者は、貫通穴26に手指を挿入してスライド体22を基端側(左右方向の一側)へスライド移動させることができる。スライド移動操作用に貫通穴26を貫設した構造は、例えばスライド移動操作用のレバーをスライド体22から突設する構造に比べて、簡素であり加工成形が容易である点で有利である。
また、図3に示すように、スライド体22の貫通穴26は、上下方向から視て、ケース体21の上面部21Cに設けられたネジ穴12に重複する位置に設けられている。
この場合、スライド体22の貫通穴26は、ネジ穴12にネジ11を取り付けるための取り付け口としても機能する。すなわち、貫通穴26は、スライド体22をスライド移動させる際のスライド移動操作とネジ穴12へネジ11を取り付ける際の取り付け操作との二つの操作に兼用される。
具体的には、右側のスライド機構20Rでは、スライド体22の貫通穴26は、スライド体22が所定の第一状態のとき、左右方向に並設された二つのネジ穴12のうち左側のものに重複し、スライド体22が第二状態のとき、二つのネジ穴12のうち右側のものに重複する位置に設けられている。ここで、第一状態は、スライド体22の先端がケース体21よりも左側へ突出した突出状態であり、第二状態は、スライド体22が第一状態よりも右側(基端側)へ移動した状態である。
左側のスライド機構20Lでは、スライド体22の貫通穴26は、スライド体22が所定の第一状態のとき、左右方向に並設された二つのネジ穴12のうち右側のものに重複し、スライド体22が第二状態のとき、二つのネジ穴12のうち左側のものに重複する位置に設けられている。ここで、第一状態は、スライド体22の先端がケース体21よりも右側へ突出した突出状態であり、第二状態は、スライド体22が第一状態よりも左側(基端側)へ移動した状態である。
上記のように、スライド体22の突出状態において、スライド体22の先端側(左右方向の他方)への移動はストッパ片21Sにより規制されている。ここで、ストッパ片21Sによりスライド体22の移動を規制する構造の一例を説明する。
右側のスライド機構20Rにおいて、ストッパ片21Sは、上面部21Cの左端を下方へ略90°折り曲げた切片からなる。左側のスライド機構20Lにおいて、ストッパ片21Sは、上面部21Cの右端を下方へ折り曲げた切片からなる。すなわち、ストッパ片21Sは上面部21Cから下方へ延出した壁面をなす。
スライド体22には、ケース体21の上面部21Cと向かい合う面(スライド体22において上側を向いた面)に足部27が突設されている。足部27は、スライド体22の前後方向の両側において左右方向に沿って延設されている。スライド体22の突出状態において、足部27の先端がストッパ片21Sに当接し、スライド体22の移動が規制される。
また、上記のように、ケース体21において、各側面部21Aや端面部21Bの縁部には、ケース体21に収容されたスライド体22が下方へ離脱することを防ぐ押さえ片21Hが設けられている。これら押さえ片21Hは、ケース体21の上面部21Cと向かい合う面(下方を向いた面)を部分的に覆うもので、ケース体21の上面部21Cと向かい合う面のうち押さえ片21H以外の部分は開口をなす。この開口により、スライド体22の貫通穴26へのアクセスが確保される。
また、ケース体21において、端面部21Bの外側には、側面部21Aから延出した補強片21BHが折り重ねられており、端面部21Bの強度が補強されている。
次に、図4(a)~(c)を参照して、右扉2Rを閉じるときの扉ロック装置10の動作を説明する。図4(a)~(c)は、扉ロック装置10を下方から視た図である。
図4(a)は、右扉2Rが閉状態に至る直前の状態である。コイルバネ25が圧縮されておらず、スライド体22の先端はケース体21から左側へ突出している。なお、ストッパ片21S(図中破線で示す)によりスライド体22の移動が規制されており、スライド体22の先端は、これ以上左側へ突出しない。
この状態で、スライド体22の先端に設けられた第一テーパー面24Bはフック部材30の係合面32の右縁部に当接している。
図4(a)に示す状態から、使用者が扉2Rを閉じる方向(白抜き矢印方向)へ押し込むと、扉2Rが後方へ押し込まれる。その結果、図4(b)に示すように、係合面32の右縁部に対して第一テーパー面24Bが摺接し、スライド体22がコイルバネ25の反発力に抗して右側へ押し込まれる(移動する)。
図4(b)に示すように、右扉2Rが閉状態まで押し込まれ、スライド体22の溝部23が係合面32に向かい合う位置に配置されると、コイルバネ25の反発力によりスライド体22が左方向へ移動する。その結果、溝部23が係合面32に自動的に係合する。溝部23と係合面32との係合はコイルバネ25の反発力により保持される。また、右扉2Rの前方への移動は、溝部23の後壁23Bにより規制される。よって、右扉2Rは閉状態でロックされる。
図5は、右扉2Rを開くときの扉ロック装置10の動作を説明する。図5は、扉ロック装置10を下方から視た図である。
右扉2Rのロックを解除する場合は、図5に示すように、使用者が、手指を貫通穴26に添えて(または挿入して)スライド体22を右側へスライド移動させる。これにより、溝部23と係合面32との係合が解除される。使用者が、右扉2Rを前方へ引くことで、右扉2Rを開くことができる。なお、右扉2Rのロックを解除して右扉2Rを開く操作の一例として、使用者は、スライド体22を右側へスライド移動して溝部23と係合面32との係合した後、手を放してもよい。この場合、コイルバネ25の反発力によりスライド体22が左方向へ移動すると係合面32の右縁部に第一テーパー面24Bが摺接し、右扉2Rが半自動的に前方へ開く。また、このとき、蝶番3の反発力も右扉2Rを開く方向へ作用する。
左扉2Lを閉状態でロックするとき及び左扉2Lのロック状態を解除して開くときは、左右対称になる点を除き上記の右扉2Rと同様に扉ロック装置10が動作する。
なお、ケース体21の構成例として、平板状の板金部材を折り曲げて立体状のケース体21を成形してもよい。
図7は、ケース体21を平板状に広げた様子を説明する展開図である。この場合、ケース体21をなす平板状の板金部材には、上面部21Cと、上面部21Cに連設された一対の側面部21A,端面部21B,側面部21A及び端面部21Bから延出した押さえ片21H,側面部21Aから延出した補強片21BH,上面部21Cから延出したストッパ片21Sのそれぞれに対応する領域が設けられている。また、上面部21Cに対応する領域にはネジ穴12が設けられている。
かかる板金部材を用いてスライド機構20を製造する製造方法は、板金部材を手作業で折り曲げて立体状のケース体21を成形し、スライド体22とコイルバネ25とを収容する方法である。製造方法の一例は下記の工程を備える。すなわち、
ケース体21をなす平板状の板金部材に対してスライド体22とコイルバネ25とを配置する配置工程と、
スライド体22とコイルバネ25とが配置された板金部材を折り曲げてケース体21を成形し、スライド機構20を組み立てる組み立て工程と、を備える製造方法。
この場合、板金部材を折り曲げるだけの簡単な加工でスライド機構20を組み立てることできる。上記のようにスライド機構20を組み立てた後、使用者は、スライド機構20を扉2L、2Rの下端面2Xにネジ止め(固定)することができる。また、本実施例では、上記蝶番3よりも前側に、使用者の指を挿入する貫通穴26が位置するので、使用者が指を入れて扉2L,2Rを開閉する際にはモーメントの関係でスムースに開閉できる。
[2.作用効果]
以上説明した本実施形態は以下のような作用効果を奏する。
(1)本適用例に係る扉ロック装置10は、扉2L,2Rの下端面2Xに取り付けられたスライド機構20においてスライド体22の先端に溝部23が設けられており、この溝部23が底板1B側に固定されたフック部材30の係合面32に係合する。係合面32が扉2L,2Rの開く方向(前後方向)に交差する面に延在しているので、溝部23が係合面32に係合することで扉2L,2Rの開動作(及び開動作)が規制される。そのため、扉2L,2Rが閉状態でロックされる。
スライド体22の先端には第一テーパー面24Bが設けられているので、扉2L,2Rを閉方向へ押し込むだけで、第一テーパー面24Bがフック部材30の係合面32に摺接してスライド体22が左右方向の一側へ押し込まれる。そのため、扉2L,2Rの閉状態で溝部23が係合面32に自動的に係合しうる。そのため、扉2L,2Rを閉方向へ押し込む閉操作の他には、ロック操作が不要である。
扉2L,2Rを開くときには、図6に示すように、左右各スライド機構20L,20Rにおいて、スライド体22を左右方向の一側へスライド移動させて溝部23と係合面32との係合を解除(アンロック)し、扉2L,2Rを前方へ開く(図6中白抜き矢印で示す)だけでよい。
よって、本適用例に係る扉ロック装置10は、ロック/アンロック操作がシンプルであり、操作性が良好である。
また、扉ロック装置10は、扉2L,2Rの下端面2Xにスライド機構20を取り付けるとともに、底板1B側にフック部材30を固定するだけで、戸棚1に取り付けることができる。例えば、スライド機構20とフック部材30とのいずれも簡単なネジ止めだけで取り付けることができる。そのため、戸棚の本体側に係止係合のための加工を要する従来技術に比べて、既存の戸棚に扉ロック装置を取り付ける作業性が良好である。
すなわち、本適用例に係る扉ロック装置10は、スライド機構20とフック部材30とを用いたシンプルな構造により、扉ロック装置10の操作性と扉ロック装置の取り付け作業の作業性とのそれぞれを高めることができる。
本適用例に係る扉ロック装置10は、取り付け作業が簡易であるため、既存の戸棚に対する取り付けを普及させやすい。このことは、地震災害時の損害を軽減することに寄与する。
(2)また、本適用例に係る扉ロック装置10において、スライド体22の先端において、第一テーパー面24Bとは反対側の前方部分が、第二テーパー面24Fをなす。このため、スライド機構20L,20Rは、右扉用,左扉用の区別なく左右どちらの扉2L,2Rにも使用できる。例えば、図1~5において、右扉2Rに取り付けられたスライド機構20Rの左右を入れ替えて左扉2Lに適用した場合、右扉2Rで用いたとき溝部23よりも前方に位置していた第二テーパー面24Fが溝部23よりも後方に位置する第一テーパー面24Bとして機能することになる。
スライド機構20について右扉用,左扉用の区別がなくなることで、扉ロック装置を取り付ける作業の作業性がより高まる。
(3)また、本適用例に係る扉ロック装置10の適用された戸棚1は、左右一対の観音開き式の扉2L,2Rを有し、フック部材30が左右一対の扉2L,2Rどうしが突き合せられた位置に取り付けられ、左右一対の扉2L、2Rのそれぞれに一つずつの一対のスライド機構20L,20Rが、フック部材30を中心に左右対称に配設されている。この場合、スライド体22の先端に第一テーパー面24Bと第二テーパー面24Fとが設けられているので、スライド機構20を右扉用,左扉用の区別なく、扉2L,2Rに使用することができる。そのため、観音開き式の扉2L,2Rを有する戸棚1に対する上記の作業性がより高まる。
(4)スライド体22でスライド操作用に設けられた貫通穴26が、ケース体21の固定用のネジ穴12に重複する位置に設けられているので、スライド体22をスライド操作するのに用いる貫通穴26がネジ取り付け用の開口としても機能する。貫通穴26からネジ11をネジ穴12に取り付けることができるので、上記の作業性がより高まる。
(5)更に、左右方向に二つ並設されたネジ穴12に対し、貫通穴26は、上下方向から視てスライド体22が所定の第一状態であるとき二つのネジ穴12の一方に重複し、スライド体22が第一状態よりも左右方向の一側に位置する第二状態であるときに二つのネジ穴12の他方に重複する位置に設けられている。
この場合、使用者は、スライド体22が第一状態を位置させた状態で二つのネジ穴12の一方にネジ11を取り付けて、スライド体22が第一状態から第二状態へ移動させた状態でネジ穴12の一方にネジ11を取り付ける。
この構造により、上記(4)の効果に加えて、二つのネジ穴12どうしの間隔を小さくできるので、スライド機構20のコンパクト化と取り付け強度の確保とを図ることができる。
(6)また、貫通穴26は、スライド体22をスライド移動させる際のスライド移動操作と、ネジ穴12へネジ11を取り付ける際の取り付け操作との二つの操作に兼用される。このように、スライド移動操作の構造と取り付け操作用の構造とが一つの貫通穴26で兼用(集約)されるため、スライド移動操作の構造と取り付け操作用の構造とをそれぞれ設ける構造に比べて、スライド機構20(扉ロック装置10)を小型化及び簡素化することができる。
[3.その他]
上記の扉ロック装置10は、扉2L又は2Rの一方にだけ設けられていてもよい。
また。扉ロック装置10が適用される戸棚1は、扉2L又は2Rのみが設けられたものでもよい。
スライド体22は、第一テーパー面24Bと第二テーパー面24Fとの両方を有するものに限らず、第一テーパー面24Bだけが設けられていてもよい。この場合も、上記の(1)で述べた扉ロック装置10の操作性と扉ロック装置の取り付け作業の作業性とのそれぞれを高める効果が得られる。また、スライド体22の先端は、上述したテーパー面に限らず、円弧状の曲面にしてもよい。
ケース体21は、板金部材の折り曲げ加工したものに限らず、立体状の成形型で金属や樹脂を成形した部材や、樹脂を射出成形したものなど、どのようなものであってもよい。
貫通穴26は、上下方向から視たとき二つのネジ穴12の両方に重複するように設けられていてもよい。
上記の実施形態では、フック部材30が戸棚1の底板1Bに固定される場合を例に挙げた。しかし、戸棚1の形状や使用形態によっては、底板1Bの前端付近から上下方向及び左右方向に延在する立壁面が設けられており、図2等に示す形状のフック部材30が適用できない場合が考えられる。その場合、フック部材30の基部31と延出部33との形状を変形するとよい。具体的には、フック部材30の基部31が立壁面に沿って配置され、基部31の上端又は下端から延出部33が前方へ延出し、延出部33の前端に係合面32が設けられる。かかるフック部材30の形状の一例として、コの字型断面を有する形状が挙げられる。
以下に、本実施形態の付記を開示する。
[付記1]
収容空間の前面に設けられた開口を前後方向に開閉操作される開き戸式の扉で閉塞した戸棚に設けられた扉ロック装置であって、
前記扉の開閉する前後方向に対して交差する面に沿って延在する係合面を有し、前記収容空間の底面をなす底板の下面側に設けられたフック部材と、
前記扉の下端面に固定されたケース体と、前記ケース体内に左右方向に沿うスライド移動可能に収容されるとともに前記扉を閉じた状態で前記フック部材の前記係合面の左右方向の一側に配置され前記係合面に対して先端を向けた姿勢をなすスライド体と、前記スライド体において前記先端とは反対側の基端側に設けられ前記スライド体を左右方向の他側へ付勢する付勢手段と、前記スライド体の前記先端において上下方向及び左右方向に沿う切れ込み状に形成され前記扉を閉じた状態で前記係合面に係合可能な溝部と、前記スライド体の下方を向いた面において上下方向へ貫設された貫通穴と、を有するとともに、前記スライド体の前記先端は、前記溝部よりも後方部分が前記先端へ向かって前後方向の肉厚が薄くなる第一テーパー面をなす、スライド機構部と、を備えた
ことを特徴とする扉ロック装置。
[付記2]
前記スライド体の前記先端は、前記溝部よりも前方部分が前記先端へ向かって前後方向の肉厚が薄くなる第二テーパー面をなす
ことを特徴とする付記1に記載の扉ロック装置。
[付記3]
前記扉は左右一対の観音開き式の扉であり、
前記フック部材は左右一対の前記扉どうしが突き合せられた位置に取り付けられ、
左右一対の前記扉のそれぞれに一つずつ左右一対の前記スライド機構が前記フック部材を中心に左右対称に配設されている
ことを特徴とする付記1又は2に記載の扉ロック装置。
[付記4]
前記貫通穴は、上下方向から視て、前記ケース体を前記扉の前記下端面に固定するためのネジ穴に重複する位置に設けられている
ことを特徴とする付記1~3のいずれか1つに記載の扉ロック装置。
[付記5]
前記ネジ穴は左右方向に二つ並設されており、
前記貫通穴は、上下方向から視て、前記スライド体が所定の第一状態であるとき前記二つのネジ穴の一方に重複し、前記スライド体が前記第一状態よりも左右方向の一側に位置する第二状態であるとき前記二つのネジ穴の他方に重複する位置に設けられている
ことを特徴とする付記1~4のいずれか1つに記載の扉ロック装置。
[付記6]
前記貫通穴は、前記スライド体をスライド移動させる際のスライド移動操作と、前記ネジ穴へネジを取り付ける際の取り付け操作との二つの操作に兼用される
ことを特徴とする付記1~5のいずれか1つに記載の扉ロック装置。
1 戸棚
1B 底板
1S 側板
1T 天板
2L 左扉(扉)
2R 右扉(扉)
2X 下端面
3 蝶番
10 扉ロック装置
11 ネジ
12 ネジ穴
20,20L 左スライド機構(スライド機構)
20,20R 右スライド機構(スライド機構)
21 ケース体
21A 側面部
21B 端面部
21BH 補強片
21C 上面部
21H 押さえ片
21S ストッパ片
22 スライド体
23 溝部
23B 後壁
23F 前壁
24,24B 第一テーパー面(テーパー面)
24,24F 第二テーパー面(テーパー面)
25 コイルバネ(付勢手段)
26 貫通穴
27 足部
30 フック部材
31 基部
32 係合面
33 延出部
34 ネジ

Claims (6)

  1. 収容空間の前面に設けられた開口を前後方向に開閉操作される開き戸式の扉で閉塞した戸棚に設けられた扉ロック装置であって、
    前記扉の開閉する前後方向に対して交差する面に沿って延在する係合面を有し、前記収容空間の底面をなす底板の下面側に設けられたフック部材と、
    前記扉の下端面に固定されたケース体と、前記ケース体内に左右方向に沿うスライド移動可能に収容されるとともに前記扉を閉じた状態で前記フック部材の前記係合面の左右方向の一側に配置され前記係合面に対して先端を向けた姿勢をなすスライド体と、前記スライド体において前記先端とは反対側の基端側に設けられ前記スライド体を左右方向の他側へ付勢する付勢手段と、前記スライド体の前記先端において上下方向及び左右方向に沿う切れ込み状に形成され前記扉を閉じた状態で前記係合面に係合可能な溝部と、前記スライド体の下方を向いた面において上下方向へ貫設された貫通穴と、を有するとともに、前記スライド体の前記先端は、前記溝部よりも後方部分が前記先端へ向かって前後方向の肉厚が薄くなる第一テーパー面をなす、スライド機構と、を備えた
    ことを特徴とする扉ロック装置。
  2. 前記スライド体の前記先端は、前記溝部よりも前方部分が前記先端へ向かって前後方向の肉厚が薄くなる第二テーパー面をなす
    ことを特徴とする請求項1に記載の扉ロック装置。
  3. 前記扉は左右一対の観音開き式の扉であり、
    前記フック部材は左右一対の前記扉どうしが突き合せられた位置に取り付けられ、
    左右一対の前記扉のそれぞれに一つずつ左右一対の前記スライド機構が前記フック部材を中心に左右対称に配設されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の扉ロック装置。
  4. 前記貫通穴は、上下方向から視て、前記ケース体を前記扉の前記下端面に固定するためのネジ穴に重複する位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の扉ロック装置。
  5. 前記ネジ穴は左右方向に二つ並設されており、
    前記貫通穴は、上下方向から視て、前記スライド体が所定の第一状態であるとき前記二つのネジ穴の一方に重複し、前記スライド体が前記第一状態よりも左右方向の一側に位置する第二状態であるとき前記二つのネジ穴の他方に重複する位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項4に記載の扉ロック装置。
  6. 前記貫通穴は、前記スライド体をスライド移動させる際のスライド移動操作と、前記ネジ穴へネジを取り付ける際の取り付け操作との二つの操作に兼用される
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の扉ロック装置。
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