JP2009173043A - 水性ボールペン - Google Patents
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Abstract
【課題】 初期の書き出しに優れ、軽い筆記感で濃い筆跡が得られると共に、筆跡の乾燥性も満足する筆記性能に優れた水性ボールペンを提供する。
【解決手段】 先端部にボールを抱持したボールペンチップを備えたインキ収容管内に、直接水性インキとインキ逆流防止体とを充填してなる水性ボールペンであって、前記インキは20℃でE型回転粘度計における100rpmでの粘度が3〜160mPa・sの範囲にあり、且つ、剪断減粘性指数が0.9〜0.99の範囲にある剪断減粘性水性インキであり、前記インキ逆流防止体は、基油と増粘剤とから少なくともなり、粘弾性測定におけるtanδが1を越える点(ω)が20rad/s≦ω≦450rad/sの範囲にある水性ボールペン。
【選択図】 なし
【解決手段】 先端部にボールを抱持したボールペンチップを備えたインキ収容管内に、直接水性インキとインキ逆流防止体とを充填してなる水性ボールペンであって、前記インキは20℃でE型回転粘度計における100rpmでの粘度が3〜160mPa・sの範囲にあり、且つ、剪断減粘性指数が0.9〜0.99の範囲にある剪断減粘性水性インキであり、前記インキ逆流防止体は、基油と増粘剤とから少なくともなり、粘弾性測定におけるtanδが1を越える点(ω)が20rad/s≦ω≦450rad/sの範囲にある水性ボールペン。
【選択図】 なし
Description
本発明は水性ボールペンに関する。更に詳細には、インキ収容管内に直接水性インキとインキ逆流防止体を充填してなり、インキの消費と共にインキ逆流防止体が追従し、且つ、インキ逆流防止体はインキ収容管後部からのインキ漏れだしを防止するタイプの水性ボールペンに関する。
従来より、先端にボールを抱持するボールペンチップを一端に嵌着しているインキ収容管内に直接油性インキを充填した油性ボールペンが開示されている。
前記油性ボールペンは部品点数が少なく、安価であるが、前記構造故にボールペンがペン先下向きの状態にある場合のボールとチップ先端との間隙からのインキ垂れを抑制するために、前記間隙を非常に小さくし、且つ、インキを常温で約10乃至20Pa・sの程度の高粘度としている。このため、筆記感が重く、且つ、筆跡は薄い傾向にある。
また、低粘度水性インキを充填した水性ボールペンは、筆記感が軽く、しかも濃い筆跡が得られる反面、インキの流出を制御する機構が必要になり、構造が複雑でコスト高になる欠点を有する。
更に、近年、前記構造の油性ボールペン機構に剪断減粘性水性インキとインキ逆流防止体を充填した剪断減粘性ボールペンが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記剪断減粘性ボールペンは、前述の油性ボールペンと同様に安価で構造が簡便であり、収容されたインキは剪断応力が加わらない静置時にあっては高粘度であり、ボールペン機構内において安定的に保持されており、筆記時にあっては高速回転するボールによる高剪断力によって、ボール近傍のインキのみが低粘度化し、その結果、インキはボールとボール収容部の間隙を毛管力によって円滑に通過して紙面にインキが転移される機能を有する。
従って、濃い筆跡が得られると共に、油性ボールペンよりも筆記感を軽くすることは可能であるとしても、前記剪断減粘性インキは、筆記先端部からのインキ漏れ出しを防止するためにインキの剪断減粘指数を0.1〜0.6程度に調整しており、剪断力が付与された筆記時におけるインキ粘度は油性インキ程高くないものの、その筆記感は水性ボールペンと比較すると劣ると共に、初期の書き出し時にはインキがボールに転移し難いものであった。
更に、前記剪断減粘性インキによる筆跡は乾き難く、指触や紙同士の擦過によって被筆記面の空白部分に転移して汚染しがちであった。
前記油性ボールペンは部品点数が少なく、安価であるが、前記構造故にボールペンがペン先下向きの状態にある場合のボールとチップ先端との間隙からのインキ垂れを抑制するために、前記間隙を非常に小さくし、且つ、インキを常温で約10乃至20Pa・sの程度の高粘度としている。このため、筆記感が重く、且つ、筆跡は薄い傾向にある。
また、低粘度水性インキを充填した水性ボールペンは、筆記感が軽く、しかも濃い筆跡が得られる反面、インキの流出を制御する機構が必要になり、構造が複雑でコスト高になる欠点を有する。
更に、近年、前記構造の油性ボールペン機構に剪断減粘性水性インキとインキ逆流防止体を充填した剪断減粘性ボールペンが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記剪断減粘性ボールペンは、前述の油性ボールペンと同様に安価で構造が簡便であり、収容されたインキは剪断応力が加わらない静置時にあっては高粘度であり、ボールペン機構内において安定的に保持されており、筆記時にあっては高速回転するボールによる高剪断力によって、ボール近傍のインキのみが低粘度化し、その結果、インキはボールとボール収容部の間隙を毛管力によって円滑に通過して紙面にインキが転移される機能を有する。
従って、濃い筆跡が得られると共に、油性ボールペンよりも筆記感を軽くすることは可能であるとしても、前記剪断減粘性インキは、筆記先端部からのインキ漏れ出しを防止するためにインキの剪断減粘指数を0.1〜0.6程度に調整しており、剪断力が付与された筆記時におけるインキ粘度は油性インキ程高くないものの、その筆記感は水性ボールペンと比較すると劣ると共に、初期の書き出し時にはインキがボールに転移し難いものであった。
更に、前記剪断減粘性インキによる筆跡は乾き難く、指触や紙同士の擦過によって被筆記面の空白部分に転移して汚染しがちであった。
本発明は、前記した従来のボールペンの不具合を解消しようとするものであって、即ち、比較的構造が簡便で安価であり、濃い筆跡を軽い筆記感で形成できると共に、初期書き出しや筆跡の乾燥性を満足させる筆記性能に優れたボールペンを提供しようとするものである。
本発明は、先端部にボールを抱持したボールペンチップを備えたインキ収容管内に、直接水性インキとインキ逆流防止体とを充填してなる水性ボールペンであって、前記インキは20℃でE型回転粘度計における100rpmでの粘度が3〜160mPa・sの範囲にあり、且つ、剪断減粘性指数が0.9〜0.99の範囲にある剪断減粘性水性インキであり、前記インキ逆流防止体は、基油と増粘剤とから少なくともなり、粘弾性測定におけるtanδが1を越える点(ω)が20rad/s≦ω≦450rad/sの範囲にある水性ボールペンを要件とする。
更には、前記インキ逆流防止体の基油がポリブテン又はシリコーン油から選ばれ、増粘剤が脂肪酸アマイド又はシリカから選ばれること、ボールの後端を前方に弾発する弾発部材を配してなり、非筆記時にはチップ先端の内縁にボールを押圧させて密接状態とし、筆記時には筆圧によりボールを後退させてインキを流出可能に構成してなること、前記インキ逆流防止体中に固形状のインキ逆流防止体を併用してなること等を要件とする。
更には、前記インキ逆流防止体の基油がポリブテン又はシリコーン油から選ばれ、増粘剤が脂肪酸アマイド又はシリカから選ばれること、ボールの後端を前方に弾発する弾発部材を配してなり、非筆記時にはチップ先端の内縁にボールを押圧させて密接状態とし、筆記時には筆圧によりボールを後退させてインキを流出可能に構成してなること、前記インキ逆流防止体中に固形状のインキ逆流防止体を併用してなること等を要件とする。
本発明は、初期の書き出しに優れ、軽い筆記感で濃い筆跡が得られると共に、筆跡の乾燥性も満足する筆記性能に優れた水性ボールペンを提供するものである。
前記ボールペンチップは、従来より汎用のチップ機構、例えば、金属を切削加工して内部にボール受け座とインキ導出部を形成したもの、金属製パイプの先端近傍の内面に複数の内方突出部を外面からの押圧変形により設け、前記内方突出部の相互間に、中心部から径方向外方に放射状に延びるインキ流出間隙を形成したもの等を適用でき、特に押圧変形によるチップは、ボール後端との接触面積が比較的小であり、低筆記圧でのスムーズな筆記感を与えることができる。
前記ボールペンチップに抱持されるボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等の外径0.3〜1.5mmのボールが有効であり、前記チップのボール抱持部の内径とボールとの径方向の可動距離は10〜50μm、ボールの軸方向の可動距離は10〜30μmの範囲であることが好ましい。
なお、前記ボールペンチップには、チップ内にボールの後端を前方に弾発する弾発部材を配して、非筆記時にはチップ先端の内縁にボールを押圧させて密接状態とし、筆記時には筆圧によりボールを後退させてインキを流出可能に構成することが好ましく、不使用時のインキ漏れを抑制できる。
前記弾発部材は、金属細線のスプリング、前記スプリングの一端にストレート部(ロッド部)を備えたもの、線状プラスチック加工体等を例示でき、15〜45gの弾発力により、押圧可能に構成して適用される。
前記ボールペンチップに抱持されるボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等の外径0.3〜1.5mmのボールが有効であり、前記チップのボール抱持部の内径とボールとの径方向の可動距離は10〜50μm、ボールの軸方向の可動距離は10〜30μmの範囲であることが好ましい。
なお、前記ボールペンチップには、チップ内にボールの後端を前方に弾発する弾発部材を配して、非筆記時にはチップ先端の内縁にボールを押圧させて密接状態とし、筆記時には筆圧によりボールを後退させてインキを流出可能に構成することが好ましく、不使用時のインキ漏れを抑制できる。
前記弾発部材は、金属細線のスプリング、前記スプリングの一端にストレート部(ロッド部)を備えたもの、線状プラスチック加工体等を例示でき、15〜45gの弾発力により、押圧可能に構成して適用される。
前記ボールペンチップと直接、或いは、接続部材を介して連結されるインキ収容管は、汎用の筒状成形部材、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂による成形部材が適用され、インキの低蒸発性、生産性の面で好適に用いられる。
又、前記インキ収容管は、2.5〜10mmの内径を有するものが好適に用いられる。
更に、前記インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。
前記インキ収容管はレフィルの形態として軸筒内に収容したり、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容管として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
レフィルを軸筒内に収容するタイプのボールペンは、キャップを装着する構成のボールペンの他、キャップを要しない前記レフィルを出没可能に構成したノック式のボールペンであってもよい。
又、前記インキ収容管は、2.5〜10mmの内径を有するものが好適に用いられる。
更に、前記インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。
前記インキ収容管はレフィルの形態として軸筒内に収容したり、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容管として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
レフィルを軸筒内に収容するタイプのボールペンは、キャップを装着する構成のボールペンの他、キャップを要しない前記レフィルを出没可能に構成したノック式のボールペンであってもよい。
インキ収容管内に直接収容されるインキは、EM型回転粘度計の100rpmにおける測定粘度(20℃)が、3〜160mPa・sの範囲にあり、且つ剪断減粘性指数〔粘度計による剪断応力値(T)及び剪断速度(j)値の流動学的測定により導かれる、実験式(T=Kjn:但し、K及びnは計算された定数である)を適用して計算されるn値〕が、0.9〜0.99の範囲から選ばれる任意の剪断減粘性水性インキである。
前記剪断減粘性水性インキは、従来より公知の剪断減粘性付与剤、例えば、水に可溶乃至分散性の、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グリコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド等のHLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニルスルホコハク酸の塩類等を例示でき、単独或いは混合して使用することができる。
更に、N−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤の混合物、ポリビニルアルコールとアクリル系樹脂の混合物を用いることもできる。
前記剪断減粘性付与剤は、前記剪断減粘性指数を示す範疇で適宜量を添加することができる。
インキの剪断減粘性とは静止状態あるいは応力の低い時は高粘度で流動し難い性質を有し、応力が増大すると低粘度化して良流動性を示すレオロジー特性を言うものであり、チクソトロピー性あるいは擬似可塑性とも呼ばれる液性を意味している。よって、インキ組成物は筆記時の高剪断応力下においては三次元構造が一時的に破壊されインキの粘度が低下し、筆記先端部のインキは筆記に適した低粘度インキとなり、紙面に転移される。非筆記時にはインキの粘度が高くなり、インキの漏出を防止したり、インキの分離、逆流を防ぐことができる。又、インキ物性を経時的に安定に保つことができる。
更に、N−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤の混合物、ポリビニルアルコールとアクリル系樹脂の混合物を用いることもできる。
前記剪断減粘性付与剤は、前記剪断減粘性指数を示す範疇で適宜量を添加することができる。
インキの剪断減粘性とは静止状態あるいは応力の低い時は高粘度で流動し難い性質を有し、応力が増大すると低粘度化して良流動性を示すレオロジー特性を言うものであり、チクソトロピー性あるいは擬似可塑性とも呼ばれる液性を意味している。よって、インキ組成物は筆記時の高剪断応力下においては三次元構造が一時的に破壊されインキの粘度が低下し、筆記先端部のインキは筆記に適した低粘度インキとなり、紙面に転移される。非筆記時にはインキの粘度が高くなり、インキの漏出を防止したり、インキの分離、逆流を防ぐことができる。又、インキ物性を経時的に安定に保つことができる。
インキ中に含まれる着色剤としては、水性系媒体に溶解もしくは分散可能な染料及び顔料がすべて使用可能であり、その具体例を以下に例示する。
前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができる。
酸性染料としては、
ニューコクシン(C.I.16255)、
タートラジン(C.I.19140)、
アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、
ギニアグリーン(C.I.42085)、
ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、
アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、
ソルブルブルー(C.I.42755)、
ナフタレングリーン(C.I.44025)、
エオシン(C.I.45380)、
フロキシン(C.I.45410)、
エリスロシン(C.I.45430)、
ニグロシン(C.I.50420)、
アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
前記染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができる。
酸性染料としては、
ニューコクシン(C.I.16255)、
タートラジン(C.I.19140)、
アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、
ギニアグリーン(C.I.42085)、
ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、
アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、
ソルブルブルー(C.I.42755)、
ナフタレングリーン(C.I.44025)、
エオシン(C.I.45380)、
フロキシン(C.I.45410)、
エリスロシン(C.I.45430)、
ニグロシン(C.I.50420)、
アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、
クリソイジン(C.I.11270)、
メチルバイオレットFN(C.I.42535)、
クリスタルバイオレット(C.I.42555)、
マラカイトグリーン(C.I.42000)、
ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、
ローダミンB(C.I.45170)、
アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、
メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
クリソイジン(C.I.11270)、
メチルバイオレットFN(C.I.42535)、
クリスタルバイオレット(C.I.42555)、
マラカイトグリーン(C.I.42000)、
ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、
ローダミンB(C.I.45170)、
アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、
メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、
コンゴーレッド(C.I.22120)、
ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、
バイオレットBB(C.I.27905)、
ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、
カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、
ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、
フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
コンゴーレッド(C.I.22120)、
ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、
バイオレットBB(C.I.27905)、
ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、
カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、
ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、
フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
前記顔料としては、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤や樹脂を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等が用いられ、例えば、 C.I.Pigment Blue 15:3B〔品名:Sandye Super Blue GLL、顔料分24%、山陽色素株式会社製〕、
C.I. Pigment Red 146〔品名:Sandye Super Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red 220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
なお、前記顔料を分散する樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル酸樹脂、マレイン酸樹脂、アラビアゴム、セルロース、デキストラン、ガゼイン等、およびそれらの誘導体、前記した樹脂の共重合体等が挙げられる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
また、二酸化チタン等の白色顔料、アルミニウム等の金属粉、天然雲母、合成雲母、アルミナ、ガラス片から選ばれる芯物質の表面を二酸化チタン等の金属酸化物で被覆したパール顔料、コレステリック液晶型光輝性顔料等を使用することもできる。
C.I. Pigment Red 146〔品名:Sandye Super Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red 220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
なお、前記顔料を分散する樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル酸樹脂、マレイン酸樹脂、アラビアゴム、セルロース、デキストラン、ガゼイン等、およびそれらの誘導体、前記した樹脂の共重合体等が挙げられる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
また、二酸化チタン等の白色顔料、アルミニウム等の金属粉、天然雲母、合成雲母、アルミナ、ガラス片から選ばれる芯物質の表面を二酸化チタン等の金属酸化物で被覆したパール顔料、コレステリック液晶型光輝性顔料等を使用することもできる。
インキ中に含まれる溶剤は、水の他に従来汎用の水溶性有機溶剤を添加することもでき、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオプレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は1種又は2種以上を併用することもでき、2〜60重量%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は1種又は2種以上を併用することもでき、2〜60重量%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
その他、必要に応じてpH調整剤、防腐剤或いは防黴剤を添加することができる。
前記pH調整剤としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、トリエタノールアミンやジエタノールアミン等の水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等が挙げられる。
前記防腐剤或いは防黴剤としては、石炭酸、1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等が挙げられる。
その他、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサン等の消泡剤を添加することもできる。
前記pH調整剤としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、トリエタノールアミンやジエタノールアミン等の水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等が挙げられる。
前記防腐剤或いは防黴剤としては、石炭酸、1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等が挙げられる。
その他、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサン等の消泡剤を添加することもできる。
又、耐乾燥性を妨げない範疇でアルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルローズ誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等の水溶性樹脂を1種又は2種以上添加したり、尿素、ノニオン系界面活性剤、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤を1種又は2種以上添加することもできる。
その他、必要に応じて防錆剤、潤滑剤等を添加することができる。
前記防錆剤としては、ベンゾトリアゾール及びその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、サポニン、ジアルキルチオ尿素等が挙げられる。
前記潤滑剤としては、金属石鹸、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、リン酸エステル系活性剤、チオカルバミン酸塩、ジメチルジチオカルバミン酸塩等が挙げられる。
前記防錆剤としては、ベンゾトリアゾール及びその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、サポニン、ジアルキルチオ尿素等が挙げられる。
前記潤滑剤としては、金属石鹸、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、リン酸エステル系活性剤、チオカルバミン酸塩、ジメチルジチオカルバミン酸塩等が挙げられる。
なお、好適に用いられる潤滑剤としては、下記一般式(1)又は特公平1−13508号公報に記載の燐酸エステル系界面活性剤が挙げられる。
前記インキ収容管に収容したインキの後端にはインキ逆流防止体が充填される。
前記インキ逆流防止体は、ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、シリコーン油、精製鉱油等の従来より公知の不揮発性液体或いは難揮発性液体からなる基油に、シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、脂肪酸アマイド等の増粘剤を添加したものが適用される。
前記インキ逆流防止体の基油としては、ポリブテン又はシリコーン油が好適に用いられ、増粘剤としては脂肪酸アマイド又はシリカが好適に用いられる。
本発明に用いられるインキ逆流防止体は、粘弾性測定におけるtanδが1を越える点(ω)が20rad/s≦ω≦450rad/sの範囲にある。
これを詳しく説明すると、収容されるインキは、20℃でE型回転粘度計における100rpmでの粘度が3〜160mPa・sの範囲にあり、且つ、剪断減粘性指数が0.9〜0.99の範囲にある剪断減粘性水性インキであり、静置状態での粘度が低く、剪断減粘指数を0.1〜0.6程度に調整した従来の剪断減粘性水性インキと比べて耐衝撃性に劣る。よって、インキ収容管後部からインキの漏れ出しを生じ易く、筆記不能になったり、商品価値を損なう虞がある。
本発明においては、インキの後端に配置されるインキ逆流防止体に耐衝撃性を付与して前述した不具合を解消しようとするものである。
前記インキ逆流防止体は粘弾性を示し、弾性応答と粘性応答の中間的な性質を示す。
粘弾性測定は、レオメーターの振動法により測定し、tanδとは損失弾性率の値を貯蔵弾性率の値で割ったものであり、この値が低い(tanδ<1)と、弾性特性が高く、且つ、粘性特性が低くなる。一方、この値が高い(tanδ>1)と、弾性特性が低く、且つ、粘性特性が高くなる。
本発明においては、前述の粘弾性測定において、角周波数(rad/s)が20以上の領域は筆記具に落下等の衝撃を加えた状態に近い領域となる。
従って、20rad/sでtanδが1を越える粘弾性を示すインキ逆流防止体は、粘性応答の強さに依存して耐衝撃性を満足させることができる。
前記tanδが1を越える点は20rad/s以上であるが、450rad/sを越えると弾性応答が強くなってインキ追従性を損ないがちであり、インキ出に乏しくなる。
よって、インキ逆流防止体のtanδが1を越える点(ω)を20rad/s≦ω≦450rad/sの範囲に調整することにより、耐衝撃性と筆記性能を共に満足させることができる。
なお、インキ逆流防止体には、樹脂成形による固体栓を併用することもできる。
前記インキ逆流防止体は、ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、シリコーン油、精製鉱油等の従来より公知の不揮発性液体或いは難揮発性液体からなる基油に、シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、脂肪酸アマイド等の増粘剤を添加したものが適用される。
前記インキ逆流防止体の基油としては、ポリブテン又はシリコーン油が好適に用いられ、増粘剤としては脂肪酸アマイド又はシリカが好適に用いられる。
本発明に用いられるインキ逆流防止体は、粘弾性測定におけるtanδが1を越える点(ω)が20rad/s≦ω≦450rad/sの範囲にある。
これを詳しく説明すると、収容されるインキは、20℃でE型回転粘度計における100rpmでの粘度が3〜160mPa・sの範囲にあり、且つ、剪断減粘性指数が0.9〜0.99の範囲にある剪断減粘性水性インキであり、静置状態での粘度が低く、剪断減粘指数を0.1〜0.6程度に調整した従来の剪断減粘性水性インキと比べて耐衝撃性に劣る。よって、インキ収容管後部からインキの漏れ出しを生じ易く、筆記不能になったり、商品価値を損なう虞がある。
本発明においては、インキの後端に配置されるインキ逆流防止体に耐衝撃性を付与して前述した不具合を解消しようとするものである。
前記インキ逆流防止体は粘弾性を示し、弾性応答と粘性応答の中間的な性質を示す。
粘弾性測定は、レオメーターの振動法により測定し、tanδとは損失弾性率の値を貯蔵弾性率の値で割ったものであり、この値が低い(tanδ<1)と、弾性特性が高く、且つ、粘性特性が低くなる。一方、この値が高い(tanδ>1)と、弾性特性が低く、且つ、粘性特性が高くなる。
本発明においては、前述の粘弾性測定において、角周波数(rad/s)が20以上の領域は筆記具に落下等の衝撃を加えた状態に近い領域となる。
従って、20rad/sでtanδが1を越える粘弾性を示すインキ逆流防止体は、粘性応答の強さに依存して耐衝撃性を満足させることができる。
前記tanδが1を越える点は20rad/s以上であるが、450rad/sを越えると弾性応答が強くなってインキ追従性を損ないがちであり、インキ出に乏しくなる。
よって、インキ逆流防止体のtanδが1を越える点(ω)を20rad/s≦ω≦450rad/sの範囲に調整することにより、耐衝撃性と筆記性能を共に満足させることができる。
なお、インキ逆流防止体には、樹脂成形による固体栓を併用することもできる。
以下に実施例を示すが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部は重量部を示す。
剪断減粘性水性インキの調製
黒色染料 40.0部
〔オリエント化学工業(株)製、C.I.35255、商品名:ウォーターブラック100−L、有効成分20%〕
リン酸エステル系界面活性剤(潤滑剤) 1.0部
〔第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフAL〕
石炭酸(防腐剤) 0.4部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.0部
λカラジーナン(増粘剤) 0.2部
ジエチレングリコール 15.0部
水 42.4部
なお、実施例中の部は重量部を示す。
剪断減粘性水性インキの調製
黒色染料 40.0部
〔オリエント化学工業(株)製、C.I.35255、商品名:ウォーターブラック100−L、有効成分20%〕
リン酸エステル系界面活性剤(潤滑剤) 1.0部
〔第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフAL〕
石炭酸(防腐剤) 0.4部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.0部
λカラジーナン(増粘剤) 0.2部
ジエチレングリコール 15.0部
水 42.4部
前記溶剤の一部に着色剤及び各種添加剤を加えたものと、これとは別に溶剤の一部に増粘剤を加えたものとを混ぜ合わせた後、1時間攪拌して剪断減粘性水性インキAを得た。
なお、前記インキの粘度は20℃でEMD型回転粘度計〔東機産業(株)製、RE−80R、標準ロータ使用)を用いて測定した結果、100rpmで9.0mPa・sであり、剪断減粘性指数は0.97であった。
なお、前記インキの粘度は20℃でEMD型回転粘度計〔東機産業(株)製、RE−80R、標準ロータ使用)を用いて測定した結果、100rpmで9.0mPa・sであり、剪断減粘性指数は0.97であった。
剪断減粘性水性インキの調製
赤色染料 5.0部
〔アイゼン(株)製、C.I.45410、アシッドレッド92〕
リン酸エステル系界面活性剤(潤滑剤) 1.0部
〔第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフAL〕
石炭酸(防腐剤) 0.4部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.0部
キサンタンガム(増粘剤) 0.3部
ジエチレングリコール 15.0部
水 77.3部
赤色染料 5.0部
〔アイゼン(株)製、C.I.45410、アシッドレッド92〕
リン酸エステル系界面活性剤(潤滑剤) 1.0部
〔第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフAL〕
石炭酸(防腐剤) 0.4部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.0部
キサンタンガム(増粘剤) 0.3部
ジエチレングリコール 15.0部
水 77.3部
前記溶剤の一部に着色剤及び各種添加剤を加えたものと、これとは別に溶剤の一部に増粘剤を加えたものとを混ぜ合わせた後、1時間攪拌して剪断減粘性水性インキCを得た。
なお、前記インキの粘度は20℃でEMD型回転粘度計〔東機産業(株)製、RE−80R、標準ロータ使用)を用いて測定した結果、100rpmで41.0mPa・sであり、剪断減粘性指数は0.25であった。
なお、前記インキの粘度は20℃でEMD型回転粘度計〔東機産業(株)製、RE−80R、標準ロータ使用)を用いて測定した結果、100rpmで41.0mPa・sであり、剪断減粘性指数は0.25であった。
インキ逆流防止体の調製
基油としてポリブテン85部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド15部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体1を得た。
なお、前記インキ逆流防止体は、20℃でレオメーター〔Paar Physica社製、DSR4000、2°のコーンプレート(直径25mm)使用〕を用いて測定した結果、100rad/sでtanδが1を越えるものであった。
基油としてポリブテン85部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド15部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体1を得た。
なお、前記インキ逆流防止体は、20℃でレオメーター〔Paar Physica社製、DSR4000、2°のコーンプレート(直径25mm)使用〕を用いて測定した結果、100rad/sでtanδが1を越えるものであった。
インキ逆流防止体の調製
基油としてジメチルシリコーン油95部中に、増粘剤として疎水性シリカ5部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体2を得た。
なお、前記インキ逆流防止体は、20℃でレオメーター〔Paar Physica社製、DSR4000、2°のコーンプレート(直径25mm)使用〕を用いて測定した結果、200rad/sでtanδが1を越えるものであった。
基油としてジメチルシリコーン油95部中に、増粘剤として疎水性シリカ5部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体2を得た。
なお、前記インキ逆流防止体は、20℃でレオメーター〔Paar Physica社製、DSR4000、2°のコーンプレート(直径25mm)使用〕を用いて測定した結果、200rad/sでtanδが1を越えるものであった。
インキ逆流防止体の調製
基油としてポリブテン95部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド5部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体3を得た。
なお、前記インキ逆流防止体は、20℃でレオメーター〔Paar Physica社製、DSR4000、2°のコーンプレート(直径25mm)使用〕を用いて測定した結果、10rad/sでtanδが1を越えるものであった。
基油としてポリブテン95部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド5部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体3を得た。
なお、前記インキ逆流防止体は、20℃でレオメーター〔Paar Physica社製、DSR4000、2°のコーンプレート(直径25mm)使用〕を用いて測定した結果、10rad/sでtanδが1を越えるものであった。
インキ逆流防止体の調製
基油としてポリブテン90部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド5部、及び、疎水性シリカ5部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体4を得た。
なお、前記インキ逆流防止体は、20℃でレオメーター〔Paar Physica社製、DSR4000、2°のコーンプレート(直径25mm)使用〕を用いて測定した結果、500rad/sでtanδが1を越えるものであった。
基油としてポリブテン90部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド5部、及び、疎水性シリカ5部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体4を得た。
なお、前記インキ逆流防止体は、20℃でレオメーター〔Paar Physica社製、DSR4000、2°のコーンプレート(直径25mm)使用〕を用いて測定した結果、500rad/sでtanδが1を越えるものであった。
水性ボールペンの作製
前記インキ及びインキ逆流防止体を以下の表に示す組み合わせで直径0.5mmのボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプ(内径3.8mm)の一端に嵌着されたボールペンレフィルに充填した後、前記ボールペンレフィルを軸筒に組み込み、水性ボールペンを作製した。
前記インキ及びインキ逆流防止体を以下の表に示す組み合わせで直径0.5mmのボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプ(内径3.8mm)の一端に嵌着されたボールペンレフィルに充填した後、前記ボールペンレフィルを軸筒に組み込み、水性ボールペンを作製した。
前記のようにして得た各水性ボールペンを用いて以下の試験を行った。
筆記試験
各水性ボールペンを用いて筆記用紙A(JIS P3201)に手書きで筆記し、筆記感を調べた。
擦過試験
各水性ボールペンを用いて筆記用紙A(JIS P3201)に手書きで筆記して5秒間放置した後、指で筆跡を擦過して汚れ具合を調べた。
追従試験
各水性ボールペンを用いて直径2cmの円を連続して一行に10個筆記する動作を1分間で17行繰り返し、筆跡の状態を目視により観察した。
耐衝撃試験
各水性ボールペンをインキ逆流防止体側を下向きにして120cmの高さから厚さ30mmの杉板上に落下させ、これを3回繰り返して逆流の有無を調べた。
筆記試験
各水性ボールペンを用いて筆記用紙A(JIS P3201)に手書きで筆記し、筆記感を調べた。
擦過試験
各水性ボールペンを用いて筆記用紙A(JIS P3201)に手書きで筆記して5秒間放置した後、指で筆跡を擦過して汚れ具合を調べた。
追従試験
各水性ボールペンを用いて直径2cmの円を連続して一行に10個筆記する動作を1分間で17行繰り返し、筆跡の状態を目視により観察した。
耐衝撃試験
各水性ボールペンをインキ逆流防止体側を下向きにして120cmの高さから厚さ30mmの杉板上に落下させ、これを3回繰り返して逆流の有無を調べた。
インキとインキ逆流防止体の組み合わせ、及び、各試験結果を以下の表に示す。
なお、表中の各試験結果の評価は以下のとおりである。
筆記試験
○:インキ出に優れ、軽い筆圧で滑らかに筆記できる。
△:インキ出に優れ、比較的軽い筆圧で滑らかに筆記できる。
×:インキ出がやや乏しく、滑らかな筆記感にやや欠ける。
擦過試験
○:擦過による紙面の汚染は見られない。
×:擦過により紙面が汚染される。
追従試験
○:初期からインキ出が良好であり、最後まで良好な筆跡が形成される。
△:初期のインキ出にやや乏しく、筆跡にかすれが見られる。
×:初期のインキ出に乏しく、しかも、筆跡の途切れが見られる。
耐衝撃試験
○:変化は見られない。
×:インキとインキ逆流防止体の界面が大きくみだれて、インキが逆流する。
筆記試験
○:インキ出に優れ、軽い筆圧で滑らかに筆記できる。
△:インキ出に優れ、比較的軽い筆圧で滑らかに筆記できる。
×:インキ出がやや乏しく、滑らかな筆記感にやや欠ける。
擦過試験
○:擦過による紙面の汚染は見られない。
×:擦過により紙面が汚染される。
追従試験
○:初期からインキ出が良好であり、最後まで良好な筆跡が形成される。
△:初期のインキ出にやや乏しく、筆跡にかすれが見られる。
×:初期のインキ出に乏しく、しかも、筆跡の途切れが見られる。
耐衝撃試験
○:変化は見られない。
×:インキとインキ逆流防止体の界面が大きくみだれて、インキが逆流する。
Claims (4)
- 先端部にボールを抱持したボールペンチップを備えたインキ収容管内に、直接水性インキとインキ逆流防止体とを充填してなる水性ボールペンであって、前記インキは20℃でE型回転粘度計における100rpmでの粘度が3〜160mPa・sの範囲にあり、且つ、剪断減粘性指数が0.9〜0.99の範囲にある剪断減粘性水性インキであり、前記インキ逆流防止体は、基油と増粘剤とから少なくともなり、粘弾性測定におけるtanδが1を越える点(ω)が20rad/s≦ω≦450rad/sの範囲にあることを特徴とする水性ボールペン。
- 前記インキ逆流防止体の基油がポリブテン又はシリコーン油から選ばれ、増粘剤が脂肪酸アマイド又はシリカから選ばれる請求項1記載の水性ボールペン。
- ボールの後端を前方に弾発する弾発部材を配してなり、非筆記時にはチップ先端の内縁にボールを押圧させて密接状態とし、筆記時には筆圧によりボールを後退させてインキを流出可能に構成してなる請求項1又は2記載の水性ボールペン。
- 前記インキ逆流防止体中に固形状のインキ逆流防止体を併用してなる請求項1乃至3のいずれかに記載の水性ボールペン。
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Citations (2)
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JP2001353993A (ja) * | 2000-06-12 | 2001-12-25 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | インキ追従体およびこれを備えた水性ボールペン |
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2009
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