JP2009172966A - 画像出力装置及び異常検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像出力装置の画質検査によって装置稼働率を低減することなく、高画質を維持し、その画質を維持する為に無駄とする損紙を減らす。
【解決手段】記録媒体14の搬送路上にインライン検出部26が設けられている。印字部22によって記録媒体14に画像が出力されると、インライン検査部26によって出力画像が読み取られ、読取データが蓄積される。また、その読取結果に基づいて濃度ムラや不吐出による画像異常が判断され、画像異常が発生している場合には、更に、吐出データの補正によって当該画像異常が解消可能であるか否かが判断され、補正が可能である場合には吐出データの補正が行われる。吐出データを補正する動作モードに切り換えられると、インライン検出部26の読取解像度が通常印字時の標準解像度よりも高い解像度に切り換えられてインライン検査が行われる。定期メンテナンス処理では、搬送を低速にして更に高解像度に読み取る。
【選択図】図1

Description

本発明は画像出力装置及び異常検出方法に係り、特にインクジェット画像記録装置などの画像出力装置におけるインライン検査及び異常検査技術に関する。
従来、オフセット印刷機などの連続して印刷を行う印刷機においては、2048画素程度の画素数を有するCCDを2式または3式並列に配置して、オフセット印刷におけるプロセス上の不良であるインキのだれ、ヒッキー(印刷物に生じる環状(ドーナツ状)の白抜けの斑点)、ごみ付着などを検査して、不良印刷を取り除いている。これら印刷物の仕上り品質を検査する装置のほとんどのものは、一定(固定)の分解能で紙面を評価する方式である。
このようなオフセット印刷の検査装置の一例として、特許文献1に記載された印刷物の品質検査装置が挙げられる。即ち、特許文献1に記載された検査装置は、印刷物の搬送速度を検出し、NDフィルタの濃度に変換して受光素子の受光量を一定として印刷物の品質を検査するものである。搬送速度に対応して検出濃度を安定する方法であるが、検出の解像度は一定のままである。
また、インクジェット方式による画像形成装置の一例として、特許文献2に記載されたインクジェット記録装置が挙げられる。特許文献2に記載された記録装置は、記録手段によってテスト用被記録部材に記録するテスト記録部と、記録した画像の状態を読み取る手段と、読み取った画像情報に基づいて前記記録手段の駆動を制御する駆動制御手段とを有し、前記テスト用被記録部材に記録した画像の記録状態に応じて記録手段の駆動制御を行なう構成とすることにより、高画質画像の記録やカラー画像の記録に際して常に安定した高品位の画像を出力させることができるインクジェット記録装置が提案されている。テスト記録の画像パターンとして、濃度100%、75%、50%および25%の各画像部と単列吐出口チェックパターンとを配列した例が示されている。
更に、特許文献3には、メンテナンス効率向上を目的として、シート部材の上下に発光器、受光器を配置してサンプル印字画像を読み取る手段を備えたインクジェット記録装置が記載されている。特許文献3に記載されたインクジェット記録装置では、予定のパターンと一致するか否かによって、複数のインク噴射ノズルから不良ノズルを特定する画像判別する手段を有し、不良と判定された噴射ノズルだけを選択的にメンテナンスする構成が開示されている。
更にまた、特許文献4には、記録ヘッドの解像度より低い解像度で読み取ることで高速読み取りを実現し、その読み取りデータを補間処理し、補間処理後の読み取りデータに基づいてノズルの異常を判定する印刷装置が記載されている。特許文献4に記載された印刷装置では、所定間隔おきに1ドット幅のラインを配列した列パターンを、印刷用紙の幅方向に1ドットずつずらしながら複数記録したいわゆる1onNoff型テストパターンを作成し、1列に配した複数の撮像素子が、同一ラインのパターン読み取り、データを平均化することで検査精度を向上している。
特許第3044713号 特開平6−340063号公報 特開平9−240017号公報 特開2007−54970号公報
インクジェット画像記録装置は、通常の画像出力時(印刷時)において、印字後の画像に異常が発生しているか否かを判断するために出力画像の検査を行うインライン検査装置(インラインセンサ)を備えるものがある。また、インクジェット画像記録装置では、画像品質を維持するためにヘッド等の定期的なメンテナンスが行われる。通常画像出力時におけるインライン検査では、通常画像出力時の搬送速度で用紙が高速搬送されるので、高速搬送される当該用紙上の画像を読み取る必要があり、一方、定期的なメンテナンスを行う場合におけるインライン検査装置による読み取りでは、用紙(テストパターンを形成した用紙)の搬送速度は通常画像出力時に比べて低速でよいものの、通常画像出力時よりも高解像度の検査解像度が求められる。
ヘッドの定期的メンテナンス以外の状態においても常に画像を高解像度で測定すると、ラインCCDなどの検出素子の発熱を回避するためにラインCCDの転送速度を低速にしなければならず、用紙搬送方向の読取解像度が低下してしまう。したがって、不吐出ノズルを特定するためのパターン(例えば、図16(b)の1onNoff型テストパターン)が用紙搬送方向に長くなり、無駄となるいわゆる、損紙が増えてしまう。
また、通常画像出力中において発生した不吐出ノズルを特定するには、検出解像度をラインCCDの1画素が1ドット(1ノズルの出力)を検出する程度の解像度(標準解像度よりも高い解像度)とすれば十分ではあるが、常に低解像度で測定すると、打滴ドットのサイズの変動、打滴位置の変動を詳細に解析する高精度の画質補正技術を適用できなくなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、装置の動作モードや検査条件によらず好ましい異常検出を実現する画像出力装置及び異常検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像出力装置は、画像データに基づいて記録媒体にインクを吐出するヘッドと、前記記録媒体を所定の搬送方向に搬送する搬送手段と、前記記録媒体の搬送路上に設けられ、前記搬送手段によって搬送される記録媒体上の画像を読み取る画像読取手段と、前記読取手段によって得られた読取データを蓄積する読取データ蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された読取データに基づいて前記記録媒体上の画像の品質を判断する判断手段と、前記判断手段によって判断された画像の品質に応じて前記読取手段の読取解像度を変更する解像度変更手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、読み取られた画像の品質に応じてシステム側から画像読取手段の読取解像度を変更することで、記録媒体の搬送方向における読取解像度をより高解像度とした測定(画像読取)が可能であるとともに、記録媒体の搬送方向と直交する記録媒体の幅方向の読取解像度をより高解像度とした測定が可能となり、変更後の読取解像度による最適な画像の読み取りが行われる。
画像出力装置には、記録媒体上にインクを吐出して所望の画像を記録するインクジェット記録装置が含まれる。複数色のインクを用いてカラー画像を記録する場合には、複数色に対応する画像読取手段を備え、色ごとに読取データを蓄積するとよい。
ヘッドの一態様として、記録媒体搬送方向と直交する方向に記録媒体の当該方向の長さに対応する長さにわたって複数のノズルが並べられたフルライン型ヘッドが挙げられる。
読み取り対象の画像は、画像データに基づいて印字された実画像に印字されたテストパターンでもよいし、実画像でもよい。また、テストパターンに所定濃度(基準となる濃度)を有するベタ画像を含むとよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の画像出力装置の一態様に係り、前記記録媒体の余白部分に前記読取手段による読取専用パターンを形成することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、通常画像出力時におけるインライン検査では、標準解像度による読み取りに適した読み取り専用パターンを読み取るように構成することで、標準解像度(低解像度)による読み取りにおいても確実に画像品質を判断することができるデータを取得可能である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の画像出力装置の一態様に係り、前記画像データに基づいて出力された画像を含む記録媒体を標準読取解像度で常時読み取ることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、標準解像度で出力画像を常時読み取るので、所定の搬送速度で搬送される出力画像の画像品質を常時監視することができ、画像品質の変化をリアルタイムで検出可能である。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3記載の画像出力装置の一態様に係り、前記画像データを補正する画像データ補正手段を備え、前記判断手段は、前記読取データ蓄積手段に蓄積された読取データに基づいて、前記記録媒体上の画像の異常の有無を判断し、前記判断手段によって前記記録媒体上の画像に異常があると判断された場合には、前記解像度変更手段は前記読取手段の読取解像度を通常の画像出力時の標準解像度よりも高い解像度に変更するとともに、前記ヘッドは記録媒体に所定の画像を形成し、前記読取手段は変更後の解像度で前記所定の画像の読み取りを行い、前記画像データ補正手段は、前記所定の画像の読取結果に基づいて画像データの補正を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、通常は記録媒体の搬送路上に設けられたインラインの画像読取手段によって出力画像における不吐出(吐出異常)の有無を常時監視し、所定のしきい値(判断基準)を超えた画像異常(スジムラ等)が発生すると、読取解像度を標準解像度よりも高解像度に変更して再検査を行い、再検査における読取結果に基づいて画像データの補正が行われる。したがって、画像異常が発生したとしても直ちに画像データが補正されるので、常に高品質の出力画像を得ることができる。
画像データの補正の一例として、濃度ムラ等の画像異常が発生している箇所の近傍のインク吐出量を変更して当該画像異常の視認性を低下させる態様や、ドット配置の変更を含めたデータの補正を行う態様などが挙げられる。また、これらの補正方法を組み合わせて、画像異常の程度に応じて補正方法を切り換える態様も好ましい。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の画像出力装置の一態様に係り、前記画像の異常は、当該画像の濃度ムラ及び当該画像を形成する際の吐出異常による画像異常のうち少なくとも何れか一方を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、ヘッド吐出状態に起因する濃度ムラや吐出異常による画像異常(例えば、記録媒体の搬送方向に沿う方向のスジムラ)を発見し、当該画像異常の補正を行うことで、常に高品質の画像が出力される。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5記載の画像出力装置の一態様に係り、前記所定の画像は、吐出異常ノズルを特定するためのテストパターンを含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、吐出異常ノズルを特定するとともに、吐出異常ノズルに対応する画像データを補正することで、常に高品質の画像が出力される。
即ち、読取解像度に切り換ええられた後の再検査では、ヘッドに設けられた各ノズルからの打滴量及び打滴位置を測定し、吐出異常ノズルが特定される。
吐出異常とは、ノズルからインクが吐出されない不吐出や、インクの吐出量異常、インクの吐出方向異常などを含んでいる。吐出異常が発生すると、出力画像にスジムラなどの画像異常が生じてしまう。
請求項7に記載の発明は、請求項4、5又は6記載の画像出力装置の一態様に係り、前記判断手段は、前記記録媒体上の画像に異常があると判断した場合には、更に、当該画像異常が画像データの補正によって修正可能であるか否かを判断し、前記判断手段によって前記画像異常が画像データの補正によって修正可能であると判断された場合には、前記画像データ補正手段は画像データの補正を行うことを特徴とする。
画像データの補正には、吐出異常ノズルに対応するドットの周辺のドットのサイズを大きくしたり濃度を濃くしたりする態様が挙げられる。言い換えると、吐出異常ノズルの周辺ノズルから吐出されるインクの吐出量を変更する(大きくする)態様が好ましい。
請求項8に記載の発明は、請求項7記載の画像出力装置の一態様に係り、前記ヘッドの回復処理を行う回復処理手段を備え、前記判断手段によって当該画像異常が画像データの補正によって修正不可能であると判断された場合には、前記回復処理手段によって前記ヘッドに回復処理が施されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、画像データの補正によって当該画像異常の修正ができないと判断された場合には、ヘッドの回復動作を実行するように構成される。したがって、ヘッドの回復処理後に出力された画像は異常のない好ましい画像である。
ヘッドの回復動作には、フラッシング、ワイピングなどが挙げられる。
請求項9に記載の発明は、請求項8記載の画像出力装置の一態様に係り、前通常の画像出力を行う画像出力モードと、前記読取手段の読取解像度の変更を行うとともに変更後の解像度により前記所定の画像を読み取り、前記読取手段の読取結果に基づいて画像データの補正を行うか或いは前記ヘッドの回復処理を行う補正モードと、当該装置の定期メンテナンスを行う定期メンテナンスモードと、を含む当該装置の動作モードの変更を行う動作モード変更手段と、前記読取データ蓄積手段に蓄積された読取データに基づいて画像異常の発生頻度のデータを生成する画像異常発生頻度データ生成手段と、画像異常発生頻度データ生成手段によって生成された画像異常の発生頻度のデータを蓄積する画像異常発生頻度データ蓄積手段と、を備え、前記判断手段は、前記読取データ蓄積手段に蓄積された前記画像異常の発生頻度のデータに基づいて前記画像異常が発生する可能性を判断するとともに、前記判断手段によって前記記録媒体上の画像に前記画像異常が発生する可能性が高まったと判断された場合には、前記動作モード変更手段は当該装置の動作モードを補正モードに変更することを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、インライン検出よって蓄積された読取データから画像異常発生頻度のデータを生成し、画像異常発生頻度のデータに基づいて画像異常が発生する可能性が高まった時点で当該装置の動作モードを補正モードに切り換えるので、画像異常が発生する前に画像データの補正やヘッドのメンテナンス処理が施され、異常が発生した画像が出力されることを防止できるとともに、装置の稼働率の低下が抑制される。
即ち、インライン検出における読取データに統計的処理を施すことで読取データの変化(劣化)の傾向が把握され、画像異常が発生するタイミング(現時点から画像異常が発生するまでの時間)を予測することが可能である。
また、使用するインク、記録媒体の種類、装置ごとの違いによる画像品質の差を統計的に集積する態様が好ましい。
また、画像出力ごとに読取データを読み取り、これらの画像データを統計的に処理することで、画像異常の発生頻度を把握することが可能となる。更に、発生頻度の情報から画像異常の発生を予測することが可能であり、画像異常が発生する直前に画像の補正を行うことで
請求項10に記載の発明は、請求項9記載の画像出力装置の一態様に係り、前記ヘッドの校正処理及び前記読取手段の校正処理のうち少なくとも何れかの処理を含むメンテナンス処理を行うメンテナンス処理手段を備え、前記動作モード変更手段によって当該装置の動作モードが定期メンテナンスモードに変更されると、前記読取解像度変更手段は前記画像読取手段の読取解像度を画像補正モードにおける読取解像度よりも更に高い解像度に変更し、前記読取手段は変更後の読取解像度で読取対象の読み取りを行い、前記メンテナンス処理手段は前記読取手段の読取結果に基づいて前記メンテナンス処理手段による校正処理のための情報を取得し、当該校正処理のための情報を用いた前記メンテナンス処理手段によるメンテナンス処理を行うことを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、定期メンテナンスモードにおいて、ヘッドの校正や画像読取手段の校正を行うことで、ヘッドの特性を維持することができ、画像読取手段の読取精度の低下を防止することができる。特に、複数の画像読取手段を組み合わせて1つの画像読取手段として機能させる場合には、読取手段の間の感度のバラつきや距離のバラつきなどを揃えることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のうち何れか1項に記載の画像出力装置の一態様に係り、前記読取手段は、少なくとも3種類の解像度を選択的に切り換え可能な構造を有することを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、標準解像度(第1の解像度)、画像データの補正やヘッドのメンテナンスのための高解像度(第2の解像度>第1の解像度)、定期メンテナンスのための最高解像度(第3の解像度>第2の解像度)を選択的に切換可能に構成することで、目的に応じた好ましい読取解像度での読み取りが可能になる。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のうち何れか1項に記載の画像出力装置の一態様に係り、前記画像読取手段は、前記搬送手段による記録媒体搬送方向と直交する方向に沿って複数の受光素子が並べられた受光素子列を記録媒体搬送方向に沿って2列以上並べた構造を有する撮像素子を含むとともに、当該撮像素子を記録媒体搬送方向と直交する方向に沿って2つ以上並べて、前記記録媒体の記録媒体搬送方向と直交する方向の全域にわたって前記記録媒体に出力された画像の読み取りを行うことを特徴とする。
受光素子に入射する光を集光する光学系を備える態様が好ましい。
請求項13に記載の発明は、請求項12記載の画像出力装置の一態様に係り、前記画像読取手段は、前記受光素子列をN(ただし、Nは2以上の整数)列有するとともに、各受光素子列のそれぞれは記録媒体搬送方向と直交する方向の位置が受光素子の配置ピッチの1/Nだけずらして配置されている構造を有し、各受光素子列から選択的に蓄積電荷を読み出し可能な構造を有することを特徴とする。
例えば、受光素子列を4列備える場合には、4列のうち1列の受光素子列のみから蓄積電荷を読み出すときを基準の解像度とすると、2列の受光素子列から蓄積電荷を読み出すと基準の解像度の2倍の解像度となり、4列すべての受光素子列から蓄積電荷を読み出すと基準の解像度の4倍となる。
なお、1列の受光素子列の中で2素子ずつ蓄積電荷を読み出すと基準の解像度の1/2となり、この解像度を標準解像度とすると2倍、4倍、8倍の解像度を選択することができる。
また、上記目的を達成するための方法発明を提供する。即ち、請求項14に記載の発明に係る異常検査方法は、画像データに基づいて記録媒体にインクを吐出して画像を出力し、
前記記録媒体を所定の搬送方向に搬送する搬送路上において前記記録媒体上の画像を読み取るとともに、読取データを蓄積し、前記読取データに基づいて読取画像の品質を判断し、前記読取画像の品質に応じて画像読み取りにおける読取解像度を変更して再検査を行うことを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、請求項14記載の異常検査方法の一態様に係り、画像データに基づいて出力された画像を含む記録媒体を標準読取解像度で常時読み取ることを特徴とする。
更に、請求項16に記載の発明は、請求項14又は15記載の異常検査方法の一態様に係り、前記読取データに基づいて、前記記録媒体上の画像の異常の有無を判断し、前記記録媒体上の画像に異常があると判断されると、前記読取解像度を通常の画像出力時の標準解像度よりも高い解像度に変更するとともに、記録媒体に所定の画像を形成し、変更後の解像度で前記所定の画像の読み取りを行い、前記所定の画像の読取結果に基づいて画像データの補正を行うことを特徴とする。
更にまた、請求項17に記載の発明は、請求項16記載の異常検査方法の一態様に係り、前記記録媒体上の画像に異常があると判断されると、更に、当該画像異常が画像データの補正によって修正可能であるか否かを判断し、前記画像異常が画像データの補正によって修正可能であると判断された場合には、前記画像データの補正を行うことを特徴とする。
本発明によれば、読み取られた画像の品質に応じてシステム側から画像読取手段の読取解像度を変更することで、記録媒体の搬送方向における読取解像度をより高解像度とした測定(画像読取)が可能であるとともに、記録媒体の搬送方向と直交する記録媒体の幅方向の読取解像度をより高解像度とした測定が可能となり、変更後の読取解像度による最適な画像の読み取りが行われる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔装置構成〕
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット画像記録装置の全体構成を示す概略構成図である。本実施形態に示すインクジェット画像記録装置10は、画像データに応じてインクを吐出して記録媒体14に所望の画像を形成するオンデマンド(版なし)画像記録装置である。
同図に示すように、インクジェット画像記録装置10は、複数の搬送ドラム16(16−1〜16−7)の表面に記録媒体14を巻きつけて固定し、各搬送ドラム16−1〜16−7間を順次受け渡しながら記録媒体14を搬送するドラム搬送方式が適用される。各ドラム16−1〜16−7は、当該装置において使用される記録媒体14の最大幅に対応する幅を有し、不図示の駆動源(モータ)から与えられる駆動力によって所定に回動方向(各ドラム16の回動方向を矢印線で図示)に回動するように構成されている。また、各ドラムの外周面には記録媒体14が固定される構造を有している。
記録媒体14を固定する構造(方式)には、各ドラム16の外周面を帯電させ、静電気によって記録媒体14を吸着する静電吸着方式や、各ドラム16の外周面に吸引口を設け、内部から吸引して記録媒体14を吸着するエア吸着方式、各ドラム16の外周面に設けられたニップ機構によって記録媒体14の両端部をニップするニップ方式などが挙げられる。なお、記録媒体14の固定方式は上述した方式に限定されず他の方式を適用することはできる。
また、各ドラム16間における記録媒体14の受け渡し部分には、記録媒体14の先端を受け側のドラムに呼び込むガイド等の受渡機構や、記録媒体14の有無を検出するセンサ、ドラムの回転位置を検出するセンサ等の検出機構が適宜設けられている。
記録媒体14が給紙ドラム16−1の給紙位置にセットされると、給紙ドラム16−1を図1における時計回り方向に回動させて、記録媒体14を次段の処理液付与処理ドラム16−2に搬送する。記録媒体14が処理液付与処理ドラム16−2に受け渡されると処理液付与処理ドラム16−2の外周面に固定される。処理付与処理ドラム16−2の記録媒体搬送路上(処理液付与処理ドラム16−2の外周面と対向する位置)には、記録媒体14にインクを凝集(増粘)させる機能を有する処理液を打滴する処理液ヘッド18と、処理液が付与された記録媒体14を乾燥させるヒータ20が設けられている。処理液付与処理ドラム16−2の外周面に固定された記録媒体14は、処理液付与処理ドラム16−2を図1における反時計回り方向に回動させることで所定の搬送方向に搬送され、処理液ヘッド18の直下の処理液付与領域において処理液ヘッド18から処理液が打滴された後に、印字部22の記録媒体搬送方向下流側に設けられたヒータ20によって加熱される。即ち、処理液付与処理ドラム16−2によって搬送される記録媒体14には。処理液付与処理及び処理液乾燥処理が施される。
処理液付与処理及び処理液乾燥処理が施された記録媒体14は、図1における時計回り方向に回動する中間搬送ドラム16−3を介して印字ドラム16−4に受け渡され、印字ドラム16−4の外周面に固定される。印字ドラム16−4の記録媒体搬送路上(印字ドラム16−4の外周面と対向する位置)には、K(黒)、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)各色に対応し、記録媒体14の搬送方向に沿って搬送方向上流側からKCMYの順に並べられた記録ヘッド22K,22C,22M,22Yを含む印字部22と、印字部22によってKCMY各色のインクが付与された記録媒体14上の余分な溶媒を乾燥させる溶媒乾燥部24が設けられている。
印字ドラム16−4の外周面に固定された記録媒体14は、印字ドラム16−4を図1における反時計周りに回動させることで所定の搬送方向に搬送され、印字部22の直下の画像形成領域において印字部22からインクが打滴され所望の画像が形成される。また、印字後の記録媒体14は印字部22の記録媒体搬送方向下流側に設けられた溶媒乾燥部24によって余剰溶媒除去処理が施される。その後、記録媒体14は図1における時計回り方向に回動する中間搬送ドラム16−5を介して検査ドラム16−6に受け渡される。
検査ドラム16−6の記録媒体搬送路上(検査ドラム16−6の外周面と対向する位置)にはインライン検出部26が設けられている。検査ドラム16−6の外周面に固定された記録媒体14は、検査ドラム16−6を図1における反時計回りに回動させることで所定の搬送方向に搬送され、インライン検出部26の直下の検査領域においてインライン検出部26によって読み取られる。
インライン検出部26は、記録媒体14の幅方向(記録媒体14の搬送方向と直交する方向)に沿って多数のフォトセル(図11に符号201で図示)が並べられたフォトセル列(図10に符号202で図示)を複数列有し、更に複数のフォトセル列が記録媒体搬送方向に沿って並べられた構造を有し、装置の動作モードに応じてシステムの制御系の指令信号により読取解像度が変更できるように構成されている。また、インクジェット画像記録装置10は、インライン検出部26の読取結果に基づいて画像異常の有無を判断し、画像異常が発生している場合には画像データの補正、ヘッドの回復処理(メンテナンス処理)等の処理が施されるように構成されている。なお、インライン検出部26の構造及び異常検査方法の詳細は後述する。
インライン検出部26による画像読み取りが終了した記録媒体14は、図1における時計回り方向に回動する排紙ドラム16−7を介して装置外部に排出される。図1には図示しないが、インクジェット画像記録装置10には、給紙ドラム16−1に記録媒体14を供給する給紙部が設けられている。複数種類の記録紙(記録媒体14)を利用可能な構成にした場合(記録媒体14が収容されるマガジンを複数備える場合)、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体を各マガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出及び処理液付与を実現するようにインク吐出制御及び処理液付与制御を行うことが好ましい。
本例に適用可能な記録媒体14の具体例を挙げると、普通紙、インクジェット専用紙などの浸透性媒体、コート紙などの非浸透性又は低浸透性の媒体、裏面に粘着剤と剥離ラベルの付いたシール用紙、OHPシートなどの樹脂フィルム、金属シート、布、木など様々な媒体がある。なお、ロール状に巻かれた長尺の記録媒体14(連続用紙等)を用いる場合には、給紙ドラム16−1の前段に記録媒体14を所定の長さにカットするカッターが設けられている。裁断用のカッターの構成例を挙げると、記録媒体14の幅以上の長さを有する固定刃と、該固定刃に沿って移動する丸刃とから構成され、印字裏面側に固定刃が設けられ、記録媒体14の搬送路を挟んで印字面側に丸刃が配置される構成が挙げられる。
また、本例に示すインクジェット画像記録装置10では、通常の画像形成プロセス(通常画像出力モード)において記録媒体14の移動速度が一定になるように制御される。また、装置の動作モードに応じて記録媒体14の搬送速度(即ち、各ドラム16−1〜16−7の回動速度)を適宜変更可能に構成されている。
図1には、記録媒体14の搬送機構の一態様としてドラム搬送形式を例示したが、ベルト搬送方式等の他の搬送方式を適用可能である。また、記録媒体14に処理液を付与する一態様としてインクジェット方式を例示したが、塗布ローラを用いた塗布やスプレー方式による付与などの他の付与方式を適用可能である。
図示は省略するが、インクジェット画像記録装置10には、印字部22の各ヘッド22K,22C,22M,22Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部を備えている。インク貯蔵/装填部は、各ヘッド22K,22C,22M,22Yに対応する色のインクを貯蔵するインク供給タンク(図6に符号60で図示)を有し、各色のインクは所要のインク流路を介して各ヘッド22K,22C,22M,22Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有する部材が用いられる。
印字部22の記録媒体搬送方向下流側に設けられるヒータ20には、平板状の赤外線ヒータが好適に用いられる。ヒータ20の設定温度及び加熱時間は記録媒体14の種類や処理液の付与量、記録媒体14の搬送速度に応じて適宜設定される。なお、本例のヒータ20には、記録媒体14の表面に熱風を吹きつける方式を適用してもよいし、処理液付与処理ドラム16−2にヒータ20を内蔵してもよい。
印字部22の後段に設けられる溶媒乾燥部24には、平板状の赤外線ヒータが好適に用いられる。ヒータを用いて印字後の記録媒体14を加熱することで、記録媒体14の表面に存在する余分な溶媒成分を蒸発させることができる。なお、溶媒乾燥部24には記録媒体14の溶媒に吸収部材を接触させて当該を接触除去する方式を適用してもよい。
また、図示は省略するが、各ドラム16−1〜16−7に対応して(例えば、各ドラム16−1〜16−7の図1における下側に)、各ドラム16−1〜16−7の外周面(記録媒体14が固定される面)をクリーニングするクリーニング処理部が設けられている。記録媒体14を次のドラムに受け渡した後に、次の記録媒体14が搬送されてくる前に各ドラム16のクリーニング処理が実行される。クリーニング処理部の構成として、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアを吹き掛けるエアーブロー方式、粘着ロール方式或いはこれらの組み合わせなどが挙げられる。
〔印字部の説明〕
次に、印字部22について詳説する。図2に示すように、印字部22の各ヘッド22K,22C,22M,22Yは、記録媒体14における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有し、そのインク吐出面には画像形成領域の全幅にわたりインク吐出用のノズル(図3に符号51で図示)が複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている。
ヘッド22K,22C,22M,22Yは、記録媒体14の搬送方向(副走査方向;符号Aで図示)に沿って上流側から黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド22K,22C,22M,22Yが記録媒体搬送方向と直交する方向(主走査方向)に延在するように固定設置される。
記録媒体14の全幅をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッドを各色インクに対してそれぞれ設ける構成によれば、記録媒体搬送方向について、記録媒体14と印字部22の各ヘッド22K,22C,22M,22Yとを相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち、1回の副走査で)、記録媒体14の画像形成領域に画像を形成することができる。これにより、ヘッド22K,22C,22M,22Yが記録媒体搬送方向と直交する主走査方向に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッド22K,22C,22M,22Yの構造について詳説する。ヘッド22K,22C,22M,22Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示す。
図3(a)はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b)はその一部の拡大図である。また、図3(c)はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4はインク室ユニットの立体的構成を示す断面図(図3(a),(b)中の4−4線に沿う断面図)である。
記録媒体14上に形成されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図3(a),(b)に示すように、インク滴の吐出孔であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(副走査方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
主走査方向に記録媒体14の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図3(a)の構成に代えて、図3(c)に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体14の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。また、図示は省略するが、短尺のヘッドモジュールを一列に並べてラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル51と供給口54が設けられている。図4に示すように、各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインク供給タンク(図4中不図示、図6に符号60で図示)と連通しており、該インク供給タンクから供給されるインクは図4の共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧力室52の天面を構成し共通電極と兼用される振動板56には個別電極57を備えた圧電素子58が接合されており、個別電極57に駆動電圧を印加することによって圧電素子58が変形してノズル51からインクが吐出される。インクが吐出されると、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
かかる構造を有するインク室ユニット53を図5に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
即ち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd×cosθとなり、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、記録媒体14の幅方向(記録媒体14の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるラインまたは複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図3(a),(b)に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。即ち、ノズル51-11、51-12、51-13、51-14、51-15、51-16を1つのブロックとし(他にはノズル51-21、…、51-26を1つのブロック、ノズル51-31、…、51-36を1つのブロック、…として)、記録媒体14の搬送速度に応じてノズル51-11、51-12、…、51-16を順次駆動することで記録媒体14の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと記録媒体14とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるラインまたは複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。即ち、本実施形態では、中間転写ベルト12の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する記録媒体14の幅方向が主走査方向ということになる。なお、本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。
また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表される圧電素子58の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
本発明の適用範囲はライン型ヘッドによる印字方式に限定されず、記録媒体14の幅方向の長さに満たない短尺のヘッドを記録媒体14の幅方向に走査させて当該幅方向の印字を行い、1回の幅方向の印字が終わると記録媒体14を幅方向と直交する方向に所定量だけ移動させて、次の印字領域の記録媒体14の幅方向の印字を行い、この動作を繰り返して記録媒体14の印字領域の全面にわたって印字を行うシリアル方式を適用してもよい。
〔供給系の構成〕
図6はインクジェット画像記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インク供給タンク60はヘッド50にインクを供給する基タンクであり、先に説明したインク貯蔵/装填部に含まれる。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
図6に示すように、インク供給タンク60とヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図6には示さないが、ヘッド50の近傍又はヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット画像記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ヘッド50のインク吐出面の清掃手段としてクリーニングブレード66が設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニット(メンテナンス手段)は、不図示の移動機構によってヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置からヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によってヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、ヘッド50に密着させることにより、ノズル面をキャップ64で覆う。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、ある時間以上インクが吐出されない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してインク粘度が高くなってしまう。このような状態になると、圧電素子58が動作してもノズル51からインクを吐出できなくなってしまう。
このような状態になる前に(圧電素子58の動作により吐出が可能な粘度の範囲内で)圧電素子58を動作させ、その劣化インク(粘度が上昇したノズル近傍のインク)を排出すべくキャップ64(インク受け)に向かって予備吐出(パージ、空吐出、つば吐き、ダミー吐出)が行われる。
また、ヘッド50内のインク(圧力室52内)に気泡が混入した場合、圧電素子58が動作してもノズルからインクを吐出させることができなくなる。このような場合にはヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。
この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。なお、吸引動作は圧力室52内のインク全体に対して行われるので、インク消費量が大きくなる。したがって、インクの粘度上昇が小さい場合には予備吐出を行う態様が好ましい。
クリーニングブレード66はゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構によりヘッド50のインク吐出面に摺動可能である。インク吐出面にインク液滴または異物が付着した場合、クリーニングブレード66をインク吐出面に摺動させることでインク吐出面を拭き取り、インク吐出面を清掃する。
〔制御系の説明〕
図7は、インクジェット画像記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット画像記録装置10は、通信インターフェース70、システム制御部72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ(不図示)、ヘッドドライバ84、処理液ヘッドドライバ85、メンテナンス制御部90、画像処理部94等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット画像記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。
画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像やインライン検出部26によって読み取られた画像の読取データ、画像処理部94による画像処理後の画像(データ)等を一旦格納する記憶手段であり、システム制御部72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システム制御部72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット画像記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。即ち、システム制御部72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
画像メモリ74には、システム制御部72のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、画像メモリ74は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ74は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。また、システム制御部72等を構成するプロセッサ類に内蔵されるメモリを画像メモリ74として用いてもよい。
モータドライバ76は、システム制御部72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバである。図7には、装置内の各部に配置されるモータ(アクチュエータ)を代表して符号88で図示されている。例えば、図7に示すモータ88には、図1の搬送ドラム16−1〜16−7を駆動するモータが含まれる。
ヒータドライバ78は、システム制御部72からの指示にしたがって、ヒータ89を駆動するドライバである。図7には、インクジェット画像記録装置10に備えられる複数のヒータを代表して符号89で図示されている。例えば、図7に示すヒータ89には、図1のヒータ20や、溶媒乾燥部24のヒータが含まれている。
プリント制御部80は、システム制御部72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ84及び処理液ヘッドドライバ85に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいて、ヘッドドライバ84を介してヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。また、当該画像データに基づいて処理液ヘッドドライバ85を介して処理液ヘッド18の処理液吐出量や吐出タイミングが制御される。
プリント制御部80には不図示の画像バッファメモリが備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリに一時的に格納される。また、プリント制御部80とシステム制御部72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84は、プリント制御部80から与えられる画像データに基づいてヘッド50の圧電素子58に印加される駆動信号を生成するとともに、該駆動信号を圧電素子58に印加して圧電素子58を駆動する駆動回路を含んで構成される。なお、図7に示すヘッドドライバ84には、ヘッド50の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。また、処理液ヘッドドライバ85にもヘッドドライバ84と同様の構成が適用される。なお、処理液のドットにはインクのドットと同程度の解像度は要求されないので、処理液のドット解像度をインクのドット解像度よりも粗くすることも可能である。
即ち、処理液ヘッド18のノズル径をインクのヘッド22K,22C,22M,22Yのノズル径よりも大きくし、処理液ヘッド18のノズル密度をインクのヘッド22K,22C,22M,22Yのノズル密度よりも粗くしてもよい。
印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース70を介して外部から入力され、画像メモリ74に蓄えられる。この段階では、RGBの画像データが画像メモリ74に記憶される。
画像メモリ74に蓄えられた画像データは、システム制御部72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80においてインク色ごとのドットデータに変換される。即ち、プリント制御部80は、入力されたRGBのラスターデータをKCMYの4色のドットデータに変換するRIP処理を行う。プリント制御部80で生成されたドットデータは、不図示の画像バッファメモリに蓄えられる。また、処理液のドットデータも同様に形成することができる。なお、処理液のドットデータをインクのドットデータと異なる専用のドットデータとして形成してもよい。
不図示のプログラム格納部には各種制御プログラムが格納されており、システム制御部72の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。プログラム格納部はROMやEEPROMなどの半導体メモリを用いてもよいし、磁気ディスクなどを用いてもよい。外部インターフェースを備え、メモリカードやPCカードを用いてもよい。もちろん、これらの記録媒体のうち、複数の記録媒体を備えてもよい。なお、プログラム格納部は動作パラメータ等の記憶手段(不図示)と兼用してもよい。
システム制御部72は、装置の動作モードの切換や記録媒体14の搬送速度の変更に応じてインライン検出部26の読取解像度を適宜変更する。即ち、インライン検出部26は、システム制御部72から送られる指令信号に応じて読取解像度が変更される。詳細は後述するが、本例に適用されるインライン検出部26は、読取解像度を4段階に変更することができる。
インライン検出部26によって読み取られた読取画像データは、ノイズ除去や増幅、波形整形などの所定の信号処理が施された後にシステム制御部72を介して画像処理部94に送られる。画像処理部94では、当該読取画像データに対して所定の画像処理を施した後に処理済のデータを画像メモリ74内の所定領域に記憶する。また、システム制御部72ではこの処理済みデータに基づいて当該画像に画像異常が発生しているか否かを判断し、判断結果をシステム制御部72に送出する。
読取画像に画像異常が発生している場合には、システム制御部72において当該画像異常がデータ上の補正で対応可能であるか、ヘッドの回復動作が必要であるかを判断し、その判断結果に基づいて装置各部を制御する。
メンテナンス制御部90は、システム制御部72から送出される指令信号に基づいて、図6に示したキャップ64、クリーニングブレード66、ポンプ67を含むメンテナンス処理ブロックの各部を動作させるメンテナンス駆動部92に制御信号を送出する制御機能ブロックである。即ち、システム制御部72においてヘッドの回復処理が必要であると判断されると、装置の動作モードがヘッドのメンテナンスモード(回復処理モード)に変更されるとともに、システム制御部72からヘッド50の回復処理を実行する旨の指令信号がメンテナンス制御部90に送られる。メンテナンス駆動部92は、システム制御部72から送られた指令信号に基づいてメンテナンス駆動部92を介して、図6のキャップ64を移動させる駆動系や、クリーニングブレード66を移動させる駆動系、ポンプ67等の各部を適宜動作させる。
なお、図7には図示を省略したが、インクジェット画像記録装置10の各部には、搬送系の位置を検出する位置検出センサ、温度を検出する温度センサなど多種、多数のセンサが設けられ、各センサから得られた検出信号はシステム制御部72に送られるとともに、必要に応じて所定のメモリに記憶される。
〔異常検査の説明〕
次に、図1に示すインクジェット画像記録装置10に適用される異常検査について説明する。先に説明したように、インライン検出部26は、少なくとも2種類の読取解像度を選択的に切換可能に構成されている。本例に示す異常検査において、通常画像出力時はインライン検出部26を標準値解像度(本例では、最低解像度)に設定し、出力された画像(実画像の余白部分に形成されたテストパターン;図16(a),(b)参照)のすべてをインライン検出部26で読み取り、読み取り結果から当該出力画像における不吐出や吐出ムラ(画像の濃度ムラ)を検査する。良好な出力画像はそのまま出力し、不吐出や吐出ムラ(吐出異常)のある出力画像には、テープインサーター等を用いて付箋を挟むなど、不良画像の目印となるマークを付与する。
また、同じ原因に起因する不良画像の出力がなされないように、直ちに出力ヘッドに対応する吐出データ(画像データ)の補正を実施する。但し、当該不良が吐出データの補正では補正不能なレベルであると判断された場合には、ヘッドのフラッシング、ワイピング、吸引などのヘッドの回復処理を実行するヘッドのメンテナンスモード(ヘッドの回復処理モード)に移行する。
即ち、インクジェット画像記録装置10は、インライン検出部26によって出力画像の画像品質(濃度ムラの有無、吐出異常による異常の有無などの画像異常の有無)を蓄積するとともに常時監視し、出力画像に何らかの異常が発生した場合には、装置の動作モードを、画像補正を行うか、ヘッドの回復処理を行う補正モードに適宜変更して、異常原因の除去を行うように構成されている。
図8は、インライン検出部26を用いた異常検査の概念図である。図8に示すように、インライン検出部26は、2つのCCDイメージセンサ(第1のイメージセンサ100及び第2のイメージセンサ102)と、第1のイメージセンサ100及び第2のイメージセンサ102と検査ドラム16−2との間に設けられ、記録媒体14上の画像の反射光を第1のイメージセンサ100及び第2のイメージセンサ102に導くレンズ(光学系)110と、を含んで構成されている。なお、図8には図示を省略したが、インライン検出部26には、画像読み取りの際に読取画像に光を照射する光源(蛍光ランプ、LEDアレイ等)が設けられている。
図8に示す態様では、同一機能を有する2つの(複数の)CCDイメージセンサを記録媒体14の幅方向に並べて、記録媒体14(図8には菊半裁用紙を用いた場合を図示)の全幅の読み取りをできるように構成されている。即ち、第1のイメージセンサ100の読取領域120の記録媒体14の幅方向の長さと、第2のイメージセンサ102の読取領域122の記録媒体14の幅方向の長さは、記録媒体14の幅の1/2を超える長さであり、第1のイメージセンサ100の読取領域120と第2のイメージセンサ102の読取領域122には記録媒体14の幅方向の中央部で記録媒体14の幅方向の位置が重なり合う領域が存在している。一方、第1のイメージセンサ100の読取領域120と第2のイメージセンサ102の読取領域122は記録媒体搬送方向の位置がずれている。
第1のイメージセンサ100の読取領域120は、記録媒体14の幅方向の一方の端部から記録媒体14の幅方向の中央を超えた位置にわたっており、同様に、第2のイメージセンサ102の読取領域122は、記録媒体14の幅方向の他方の端部から記録媒体14の幅方向の中央部を超えた位置にわたっている。
なお、図8に示す態様では、第1のイメージセンサ100の読取画像と第2のイメージセンサ102の読取画像との間には時間的なずれが生じてしまうので、図7に示す画像処理部94には、読取信号(画像)に対して所定の信号処理を施す際に時間的なズレを補償する機能ブロックが設けられている。
第1のイメージセンサ100の読取画像と第2のイメージセンサ102の読取画像との間の時間的なズレを補正するには、両者の読取領域の重複部分に対応する位置に格子状のパターンが形成された校正用のシートを用意し、この校正用シートを読み取るとともに、読取データ上で校正用シートの格子状のパターンを再現するようにデータをつなぐ処理を行えばよい。
また、図8には光学系の一構成例としてレンズ110を図示したが、レンズ110に代わり複数の機能を有するレンズ群を備えた光学系を適用してもよい。なお、図8には第1のイメージセンサ100と第2のイメージセンサ102に共通のレンズ110を備える態様を例示したが、図9に示すように第1のイメージセンサ100及び第2のイメージセンサ102のそれぞれに別々のレンズ110、112を備えてもよい。
図8及び図9に示す第1のイメージセンサ100及び第2のイメージセンサ102の具体的な構成例を図10に示す。なお、図8及び図9に示す第1のイメージセンサ100及び第2のイメージセンサ102は同一構成を有するので、これらを代表して第1のイメージセンサ100(以下、単にイメージセンサ100と記載する。)について説明する。
図10は、イメージセンサ100の概略構成を示すブロック図である。イメージセンサ100は、RGB各色のそれぞれに対応したフォトセルアレイ200−1〜200−3を有し、カラー画像の読み取りが可能となっている。なお、各フォトセルアレイ200−1〜200−3はカラーフィルタの色を除けば同一の構造を有している。例えば、青(B)フィルタを備えたフォトセルアレイ200−1は、多数のフォトセル201を1列に並べたフォトセル列202−1〜202−4を有し、各フォトセル列202−1〜202−4は、移送ゲート204−1〜204−4を介して2本のシフトレジスタ206−1,206−2のうち一方のシフトレジスタへ蓄積電荷を移送するように構成されている。
図10に示すフォトセルアレイ200−1において、第1のシフトレジスタ206−1は、第1のフォトセル列202−1と、第2のフォトセル列202−2に共通のシフトレジスタとして機能し、第1のシフトレジスタ206−1は、第1のフォトセル列202−1及び第1の移送ゲート204−1と第2のフォトセル列202−2及び第2の移送ゲート204−2にはさまれて配置されている。同様に、第2のシフトレジスタ206−2は、第3のフォトセル列202−3と第4のフォトセル列202−4に共通のシフトレジスタとして機能し、第2のシフトレジスタ206−2は、第3のフォトセル列202−3及び第3の移送ゲート204−3と、第4のフォトセル列202−4及び第4の移送ゲート204−4にはさまれて配置されている。
第1のシフトレジスタ206−1と第2のシフトレジスタ206−2は電荷転送方向の最下流側において選択部210に接続される。選択部210は、切換信号入力部212に入力される切換信号に応じて第1のシフトレジスタ206−1から転送された電荷信号を出力部214に送出するか、第2のシフトレジスタ206−2から転送された電荷信号を出力部214に送出するか、第1のシフトレジスタ206−1及び第2のシフトレジスタ206−2の両方から転送された電荷信号を出力部214に送出するかを切り換える。
また、フォトセルアレイ200−1は、第1のフォトセル列202−1の不要電荷を排出する第1のドレインゲート208−1と、第2のフォトセル列202−2の不要電荷及び第3のフォトセル列202−3の不要電荷を排出する共通の第2のドレインゲート(図10中不図示、図11に符号208−2で図示)と、第4のフォトセル列202−4の不要電荷を排出する第3のドレインゲート208−3と、を有している。
図11には、フォトセルアレイ200−1の構造を更に詳細に図示する。同図に示すように、各フォトセル列202−1〜200−4のそれぞれは、フォトセルの配列方向にフォトセルの配置ピッチPの1/4だけずらして千鳥状に配置されている。即ち、第1のフォトセル列202−1に対して第2のフォトセル列202−2は図11の左方向にP/4ずらして配置され、第3のフォトセル列202−3は第1のフォトセル列202−1に対して図11の右方向にP/4ずらして配置され、更に、第4のフォトセル列202−4は、第1のフォトセル列202-1に対して図11の右方向にP/2(第3のフォトセル列202-3に対して図11の右方向にP/4)ずらして配置されている。
上述した構造を有するイメージセンサ100は、切換信号に応じて読取分解能を4段階(最低(標準)解像度、最低解像度の2倍、4倍、8倍)に切り換えることが可能である。即ち、図10及び図11に示すイメージセンサ100は、4つのフォトセル列202−1〜202−4ののうち、1列のフォトセル列を使用する場合(1列のすべてのフォトセルを使用する場合、1列の1/2のフォトセルを使用する場合)と、2列のフォトセル列を使用する場合と、4列のフォトセル列を使用する場合と、を切換信号に応じて切換可能に構成されている。
例えば、各フォトセル列202−1〜202−4のフォトセル数を10774(ダミー画素を含む)、各フォトセル201の配置ピッチPを4μmとすると、フォトセル列を1列使用する場合の読取解像度は1200dpi、フォトセル列を2列使用する場合の読取解像度は2400dpi、フォトセル列を4列使用する場合の読取解像度は4800dpiとなる。なお、フォトセル列を1列使用する場合において、1列のフォトセル内のフォトセルのうち半分のフォトセルだけ使用するモードも可能であり、そのときの読取解像度は600dpiである。
本例に適用可能なCCDイメージセンサの具体例として、NECエレクトロニクス社製CCDリニアイメージセンサμPD8884Aが挙げられる。なお、本例に適用可能なイメージセンサは切換信号に応じて少なくとも2種類の読取解像度を切換可能であればよく、その構成は図10及び図11に図示した構成に限定されず、他の構成や他のセンサ素子を適用可能である。
図12は、本例に適用される異常検出制御を含むインクジェット画像記録装置10の全体制御の流れを示すフローチャートである。電源がオン、即ち、装置の動作が開始されると(ステップS10)、所定のイニシャライズ処理が実行され、ステップS12に進む。イニシャライズ処理では、メカ系の原点復帰動作が実行され、パラメータ、カウンタ等のリセットが行われるとともに、ヘッドや各ドラム16−1〜16−7などの装置各部の初期化処理が実行される。
ステップS12では、図7に示すホストコンピュータ86から通信インターフェース70を介して画像データが入力され、プリント制御部80において、当該画像データに対してRIP(Raster Image Processor)処理が施され、RGBラスターデータがKCMYのドットデータに変換される(図12のステップS14)。ステップS14において得られたKCMYのドットデータは、図7に示すヘッドドライバ84において、各色のヘッド(インクジェットヘッド)22K,22C,22M,22Y(図1参照)に入力される駆動信号に変換される。各色のヘッド22K,22C,22M,22Yは入力された駆動信号に基づいてノズル51(図3参照)からインクを吐出し、記録媒体14(図1参照)に画像を出力する(図12のステップS16)。
記録媒体14に入力画像データに基づく画像が出力されると、印字部22(図1参照)の後段に設けられたインライン検出部26によって当該出力画像が読み取られる(図12のステップS18)。
ステップS18における画像読み取りでは、インライン検出部26の解像度は標準解像度(最低解像度)に設定され、記録媒体14は通常速度で搬送される。インライン検出部26から得られた読取データは、図7のシステム制御部72を介して画像処理部94に送られる。画像処理部94において、元画像データ(入力画像データ)を参照して出力画像における吐出異常(不吐出、吐出ムラ)の有無が判断され(図12のステップS20)、ステップS22に進む。
ステップS22において吐出異常がないと判断されると(NO判定)、ステップS12〜ステップS20の各工程が繰り返し実行される。一方、ステップS22において吐出異常があると判断されると(YES判定)、不良出力紙(吐出異常があると判断された画像を記録した記録媒体)を排出し(ステップS24)、図7のシステム制御部72において、ステップS18において取得した情報に基づき当該吐出異常が補正可能であるか否かが判断される(図12のステップS26)。ステップS26において補正可能と判断されると(YES判定)、吐出データの補正が実行される(ステップS28)。
即ち、ステップS18からステップS22では、出力画像の濃度ムラなどの画像異常の発生を常時監視するとともに、インライン検出部26による読取データが蓄積されるインライン検査が行われる。
ステップS28に示す「吐出データ補正」のフローチャートを図13に図示する。同図に示すように、吐出データ補正が開始されると(ステップS100)、通常印刷から低速印刷へ移行し(ステップS102)、低速印刷による画像出力が行われる(ステップS104)。
即ち、吐出データ補正処理モードに移行すると、インライン検出部26の読取解像度が標準解像度の略4倍の中間解像度に変更され、記録媒体の搬送速度が通常印刷モードの略1/2に変更される。
例えば、記録媒体14のサイズを菊半裁用紙(636mm×469mm)の長手方向を記録媒体搬送方向とし、通常印刷時における記録媒体14の搬送速度を469mm/s、図10及び図11に示すイメージセンサ100,102における1列のフォトセル列内の総フォトセル数(画素数)を10774画素(ダミー画素を含む、ダミー画素を含まない有効画素数は10680画素)、画像データ(読取画像)の読出レートを5MHz(通常印刷時、吐出データ補正時とも)とすると、図14(a)に示すように通常印刷時の総読取画素数は5340画素(1列中の2画素分を合成)として、記録媒体搬送方向と直交する方向の読取画像における検出分解能は427(=25.4/{(636/2)/5340})dpi、記録媒体搬送方向の読取画像における検出分解能は34(=25.4/[{(10774/2)/5×10−6+0.00051}×469])dpiである。
一方、吐出データ補正時には、並列フォトセル数は2(即ち、4列のフォトセル列のうち2列から蓄積電荷の読み出しを行い、最高解像度の1/2で画像読取を行う)、総読取画素数は21360画素、記録媒体搬送方向と直交する方向(記録媒体14の幅方向)における読取画像の検出分解能は1076(=25.4/{(636/2)/21360})であり、記録媒体14の搬送速度を235mm/sとすると、図14(b)の「低速印刷2」欄に示すように、記録媒体搬送方向の読取画像における検出分解能は22(=25.4/[{(10774/5×10−6)+0.00051}×235])dpiとなる。
記録媒体14の幅方向の解像度を上げると、CCDの転送は同一クロックで行われるためにデータ転送に時間がかかり、搬送方向の解像度が低下する。しかし、搬送方向における画像異常は搬送方向に沿う長い線となって現れるので、搬送方向の解像度が低下したとしても発見することができる。但し、記録媒体の幅方向の解像度を最高解像度に上げてしまうと搬送方向の分解能の低下するために、搬送方向に長いテストパターンを形成する必要が生じ、記録媒体14を無駄に使用してしまう。したがって、上述したように標準解像度と最高解像度の中間解像度を適用することで、このような問題を回避している。
なお、図10及び図11に示すイメージセンサ100,102は、図14(b)の「低速印刷1」欄に記載された解像度に設定することも可能である。即ち、図14(b)の「低速印刷1」欄に記載されたモードでは、4列のフォトセル列のうち1列から蓄積電荷を読み出し、最高解像度の1/4(最低解像度の2倍)の解像度で画像読取を行うモードである。
即ち、並列フォトセル数は1、総読取画素数は10680画素、記録媒体搬送方向と直交する方向における読取画像の検出分解能は853(=25.4/{(636/2)/10680})であり、記録媒体搬送方向の読取画像における検出分解能は、通常印字時の記録媒体14の搬送速度(469mm/s)をそのまま適用すると、20(=25.4/[{(10774/5×10−6)+0.00051}×469])dpiである。
ステップS104において画像(テストパターン)が出力されると、当該画像が記録された記録媒体14はインライン検出部26(図1参照)の読取領域に搬送され、インライン検出部26によって当該画像の測定(読み取り)が行われる(ステップS106)。
インライン検出部26の測定結果(読取データ)が得られると、当該読取結果に基づいてムラを補正する吐出データの補正が行われる(ステップS108)。
なお、ムラの補正方法には、所定の幅及び所定の配置ピッチで配列されたドット列を読み取り、読取データ上のドット列の幅とドット列の配置ピッチを測定し(各ドットの大きさ、位置を測定し)、理論上の値と比較して画像データと実際の画像との差を把握し補正を行う方法が挙げられる。なお、このような補正方法は、米国特許第7090324号明細書などに記載されている。
ステップS108において吐出データが補正されると、補正された吐出データに基づいて再びテスト画像の出力が行われる(ステップS110)。ステップS110においてテスト画像が出力されると、補正された画像のムラの低減の確認が行われ(ステップS112)、装置の動作モードを通常印刷モードへ復帰させるとともに(ステップS114)、吐出データ補正を終了し(ステップS116)、図12のステップS32に進む。
このようにして、標準解像度で画像読み取りを行った場合には、解像度が粗いためにムラを解消するために補正データを得ることができないので、読取解像度を中間解像度に上げることで補正データの収集を可能とした。
即ち、図13のステップS100〜ステップS116に示す吐出データ補正処理では、インライン検出部26の読取解像度を通常印刷時の略2倍(または4倍)の中間解像度とすることで、視認レベルのムラを補正するための補正データの収集が可能となる。また、収集されたデータに基づいて吐出データを補正することで、ヘッドのインク吐出に起因する画像の濃度ムラを低減させることができ、一定品質が維持された好ましい画像を得ることができる。
一方、図12のステップS26において補正できないと判断されると(NO判定)、装置の動作モードをメンテナンスモード(ヘッド50の回復処理モード)に変更し、図7のメンテナンス制御部90を介してメンテナンス駆動部92を動作させて所定のメンテナンス処理が実行される(図8のステップS30)。ステップS30のメンテナンスモード(回復処理)では、図1に示すインライン検出部26によって検出された画像品質データを蓄積する(一時記憶する)とともにそのデータを分析し、同じ画像データ(読取画像の印字に用いた画像データ)による濃度変動の変動幅や、濃度変動の標準偏差などの統計的演算処理が可能になる。
このようにして生成された画像異常発生頻度データは、所定のメモリに記憶されるとともに通常画像出力時において適宜参照され、画像異常の発生が予測される。即ち、画像出力開始からの経過時間をカウントし、画像異常発生の可能性が高まったタイミングに達すると、画像異常が発生する直前にヘッドの回復処理を実行するので、品質の低い画像が出力されることがない。
ヘッドの回復処理の具体例を挙げると、インク吐出の頻度が低いノズルとインク吐出の頻度が高いノズルのバラつきを一様にするための吐出(フラッシング)や、吐出ノズルのワイプ(ノズル面のワイピング)、ノズルの吸引、またはこれらの処理を併用する処理が挙げられる。
ステップS30のメンテナンスモード(回復処理モード)が終了すると、ステップS32に進む。ステップS32では、次の画像があるか否かが判断され、次の画像が存在する場合には(YES判定)ステップS12に進み、印字を継続する。一方、次の画像が存在しない場合には(NO判定)、当該画像出力制御を終了するとともに電源がオフされる(ステップS34)。
なお、当該画像出力制御を終了する際に、所定の終了処理(メカ系の原点復帰、各設定や各パラメータのリセット等)が実行される。
〔定期的なメンテナンス処理〕
次に、本例に示すインクジェット画像記録装置10における、定期的なメンテナンス処理について説明する。定期的なメンテナンス(定期メンテナンス処理モード)とは、1ヶ月〜数ヶ月の一度の保守点検時に行われるメンテナンスを含む概念であり、具体的には、インライン検出部26の校正(CCDのゲイン調整)、ヘッド22K,22C,22M,22Yの校正(ローカリティの補正、取付位置の修正)などの処理を含んでいる。
図15には、定期メンテナンス処理における制御の流れを示すフローチャートを示す。同図に示すように、予めテストパターンが印刷された出力紙をインクジェット画像記録装置10の最初の給紙位置(図1の給紙ドラム16−1)にセットし、図7に示すシステム制御部72から送られる指令信号に基づいて、記録媒体14の搬送速度は通常印刷時速度(469mm/s)から低速(70mm/s)に切り換えられるとともに、インライン検出部26の解像度は標準解像度(600dpi)から最高解像度(2400dpi)に変更される(ステップS202)。なお、インライン検出部26が取付けられた最終ドラム(排紙ドラム16−7)に用紙を直接投入するために設けられた給紙位置にテストパターンが印刷されたテスト用紙をセットしてもよい。
次に、描画プロセスを停止させた状態で(即ち、ヘッドからのインク吐出をオフとして)、テストパターンが印刷されたテスト用紙をインライン検出部26が取付けられた排紙ドラム16−7まで搬送する(ステップS204)。排紙ドラム16−7にテスト用紙が到達すると、当該テスト用は排紙ドラム16−7のグリッパー(固定機構)によって保持され、低速で搬送されながらインライン検出部26の観察領域を通過すると、テスト用紙に印刷されたパッチは。インライン検出部26によって読み取られる(ステップS206)。
なお、テスト用紙を給紙ドラム16−1に供給して排紙ドラム16−7まで空送りをする場合には、給紙ドラム16−1から中間ドラム16−6までは通常印刷時の搬送速度で搬送してもよく、少なくとも排紙ドラム16−7における搬送速度を低速に切り換えればよい。その後、ステップS208に進み、ノズル位置と吐出量の正確な測定が行われ、メンテナンスモードは終了される(ステップS210)。
定期メンテナンスモードではインライン検出部26の解像度を最高解像度に設定するとともに専用のテストパターンを用いた検査が行われる。即ち、当該テストパターンが印刷されたテスト用紙を低速に搬送し、記録媒体の搬送方向及び記録媒体14の幅方向とも最高解像度でテストパターンを読み取ることで、当該読取結果に基づいて当該テストパターンの位置、幅を正確に測定することができ、各ノズルの打滴液量の変化(打滴液量のバラつき)、打滴位置を正確に把握することが可能となる。したがって、これらの情報に基づいて各ノズルの状態を判断するとともに、各ノズルに対して校正処理を施すことができ、各ノズルの特性のバラつき(ローカリティ)やヘッド全体の配置等に起因する濃度ムラを回避することができる。
濃度ムラを回避するための具体的な処理の一例を挙げると、濃度ムラの空間周波数特性を表すパワースペクトルの低周波成分を低減する補正条件に基づいて記録素子(ノズル)の濃度補正係数を決定し、当該濃度補正係数により目視されやすい低周波成分を低減するように出力濃度を補正する方法が挙げられる。
図14(a)には、定期メンテナンスに適用される図10及び図11に示すイメージセンサ100を用い、テスト用紙に菊半裁用紙を用いて長手方向を搬送方向とした場合の読取解像度の一例を示す。図14(a)の「低速搬送」図示されているように、定期メンテナンスの場合の総読取画素数は42720画素(4列のフォトセル列のすべてから蓄積電荷の読み出しを行う)、記録媒体搬送方向の読取画像における検出分解能は3412(=25.4/{(636/2)/42720}、記録媒体搬送方向と直交する方向の読取画像における検出分解能は40(=25.4/[{(40720/5×10−6)+0.00051}×70])dpiである。
また、テストパターンの読取結果に基づいて、インライン検出部26自身の感度の校正、フォトセル毎の感度バラつきの校正、2つのイメージセンサ100,102間の距離校正などを行う態様も好ましい。
即ち、テストパターン(例えば、濃度検出用の一定濃度のベタパターン)の濃度を検出し、オフセット調整やガンマ補正などの感度校正(出力段のアンプのオフセット、ゲインの調整)が行われる。
以上のように、図10及び図11に図示したイメージセンサ100,102内に存在するフォトセル列の選択をインクジェット印刷システムの状態に対応してシステム側から変更する事で、システムの目的に応じて解像度を変更し、最適のデータ量、読取り解像度を実現することができる。
即ち、図1に示すように記録媒体14に画像を形成する印字部22の後段にインライン検出部26を備える構成において、通常印刷時にはインライン検出部26の読取解像度を最も低く設定し、一方、定期メンテナンス時にはインライン検出部26の読取解像度を最も高く設定し、装置の動作モードに応じて制御系からインライン検出部26の読取解像度が適宜変更される。したがって、各動作モードに適した読取結果を得ることができる。
更に、不吐出の発生、ムラの発生の頻度をデータとしてシステム制御系の蓄積し、不吐出、ムラの発生可能性が高まった時点で、中間的搬送速度に移行し補正データを収集する、または、メンテナンスモードに移行するシステムとすることができる。
なお、「不吐出、ムラの発生可能性が高まった時点」とは、図1に示すインライン検出部26による画像検査によって、濃度の低い領域へ近傍からのインク飛散による濃度変動が認められることを言う。同じ濃度データによるインク吐出にも関わらず、実際の計測された濃度にバラつきが発生する状況を言う。このような状況に際して、インライン検出部26の解像度を調整し、不良印刷物が出力されることを回避する事が可能になる。
図16に示すテストパターン300を通常画像の前後の何れか一方に出力し、図1示すインライン検出部26を用いて当該テストパターン300を読み取り、その読取結果から濃度ムラや吐出異常の有無を判断するように構成してもよい。なお、図16に示すテストパターンを色ごとに備え、色ごと(ヘッドごと)に異常の有無の判断を行うように構成するとよい。
本例では、インクジェット画像記録装置10内に組み込まれたインライン検出部26について説明したが、インライン検出部26を含む検査装置をインクジェット画像記録装置10とは独立に構成し、インクジェット画像記録装置10から当該インライン検査装置を制御してもよい。即ち、図1の画像記録済みの記録媒体14を排紙する排紙ドラム16−8の後段に、図10及び図11に図示するイメージセンサ100(102)を含むインライン検出装置を備え、図7に示すシステム制御部72の指令信号に応じて当該インライン検出装置の分解能を変更するように構成してもよい。
本発明の実施形態に係るインクジェット画像記録装置の全体構成図 図1に示すインクジェット画像記録装置の印字部周辺の要部平面図 図1に示すヘッドの構成例を示す平面透視図 図3中4−4線に沿う断面図 図3に示すヘッドのノズル配列を示す拡大図 図1に示すインクジェット画像記録装置におけるインク供給系の構成を示す概要図 図1に示すインクジェット画像記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本実施形態の画像読取の概念図 図8に示す画像読取の他の態様を示す概念図 図1のインライン検出部に適用されるイメージセンサの構造例を示すブロック図 図10に示すイメージセンサの拡大図 本発明の異常検査制御の流れを示すフローチャート 図12の吐出データ補正のフローチャート 図10のイメージセンサの分解能を説明する表 定期的なメンテナンスの制御の流れを示すフローチャート テストパターンの一例を示す概念図
符号の説明
10…インクジェット画像記録装置、14…記録媒体、22…印字部、26…インライン検出部、72…システム制御部、74…画像メモリ、80…プリント制御部、90…メンテナンス制御部、92…メンテナンス駆動部、94…画像処理部、300…テストパターン

Claims (17)

  1. 画像データに基づいて記録媒体にインクを吐出するヘッドと、
    前記記録媒体を所定の搬送方向に搬送する搬送手段と、
    前記記録媒体の搬送路上に設けられ、前記搬送手段によって搬送される記録媒体上の画像を読み取る画像読取手段と、
    前記読取手段によって得られた読取データを蓄積する読取データ蓄積手段と、
    前記蓄積手段に蓄積された読取データに基づいて前記記録媒体上の画像の品質を判断する判断手段と、
    前記判断手段によって判断された画像の品質に応じて前記読取手段の読取解像度を変更する解像度変更手段と、
    を備えたことを特徴とする画像出力装置。
  2. 前記記録媒体の余白部分に前記読取手段による読取専用パターンを形成することを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
  3. 前記画像データに基づいて出力された画像を含む記録媒体を標準読取解像度で常時読み取ることを特徴とする請求項1又は2記載の画像出力装置。
  4. 前記画像データを補正する画像データ補正手段を備え、
    前記判断手段は、前記読取データ蓄積手段に蓄積された読取データに基づいて、前記記録媒体上の画像の異常の有無を判断し、
    前記判断手段によって前記記録媒体上の画像に異常があると判断された場合には、前記解像度変更手段は前記読取手段の読取解像度を通常の画像出力時の標準解像度よりも高い解像度に変更するとともに、
    前記ヘッドは記録媒体に所定の画像を形成し、
    前記読取手段は変更後の解像度で前記所定の画像の読み取りを行い、
    前記画像データ補正手段は、前記所定の画像の読取結果に基づいて画像データの補正を行うことを特徴とする請求項1、2又は3記載の画像出力装置。
  5. 前記画像の異常は、当該画像の濃度ムラ及び当該画像を形成する際の吐出異常による画像異常のうち少なくとも何れか一方を含むことを特徴とする請求項4記載の画像出力装置。
  6. 前記所定の画像は、吐出異常ノズルを特定するためのテストパターンを含むことを特徴とする請求項4又は5記載の画像出力装置。
  7. 前記判断手段は、前記記録媒体上の画像に異常があると判断した場合には、更に、当該画像異常が画像データの補正によって修正可能であるか否かを判断し、
    前記判断手段によって前記画像異常が画像データの補正によって修正可能であると判断された場合には、前記画像データ補正手段は画像データの補正を行うことを特徴とする請求項4、5又は6記載の画像出力装置。
  8. 前記ヘッドの回復処理を行う回復処理手段を備え、
    前記判断手段によって当該画像異常が画像データの補正によって修正不可能であると判断された場合には、前記回復処理手段によって前記ヘッドに回復処理が施されることを特徴とする請求項7記載の画像出力装置。
  9. 通常の画像出力を行う画像出力モードと、前記読取手段の読取解像度の変更を行うとともに変更後の解像度により前記所定の画像を読み取り、前記読取手段の読取結果に基づいて画像データの補正を行うか或いは前記ヘッドの回復処理を行う補正モードと、当該装置の定期メンテナンスを行う定期メンテナンスモードと、を含む当該装置の動作モードの変更を行う動作モード変更手段と、
    前記読取データ蓄積手段に蓄積された読取データに基づいて画像異常の発生頻度のデータを生成する画像異常発生頻度データ生成手段と、
    画像異常発生頻度データ生成手段によって生成された画像異常の発生頻度のデータを蓄積する画像異常発生頻度データ蓄積手段と、
    を備え、
    前記判断手段は、前記読取データ蓄積手段に蓄積された前記画像異常の発生頻度のデータに基づいて前記画像異常が発生する可能性を判断するとともに、
    前記判断手段によって前記記録媒体上の画像に前記画像異常が発生する可能性が高まったと判断された場合には、前記動作モード変更手段は当該装置の動作モードを補正モードに変更することを特徴とする請求項8記載の画像出力装置。
  10. 前記ヘッドの校正処理及び前記読取手段の校正処理のうち少なくとも何れかの処理を含むメンテナンス処理を行うメンテナンス処理手段を備え、
    前記動作モード変更手段によって当該装置の動作モードが定期メンテナンスモードに変更されると、前記読取解像度変更手段は前記画像読取手段の読取解像度を画像補正モードにおける読取解像度よりも更に高い解像度に変更し、前記読取手段は変更後の読取解像度で読取対象の読み取りを行い、前記メンテナンス処理手段は前記読取手段の読取結果に基づいて前記メンテナンス処理手段による校正処理のための情報を取得し、当該校正処理のための情報を用いた前記メンテナンス処理手段によるメンテナンス処理を行うことを特徴とする請求項9記載の画像出力装置。
  11. 前記読取手段は、少なくとも3種類の解像度を選択的に切り換え可能な構造を有することを特徴とする請求項1乃至10のうち何れか1項に記載の画像出力装置。
  12. 前記画像読取手段は、前記搬送手段による記録媒体搬送方向と直交する方向に沿って複数の受光素子が並べられた受光素子列を記録媒体搬送方向に沿って2列以上並べた構造を有する撮像素子を含むとともに、当該撮像素子を記録媒体搬送方向と直交する方向に沿って2つ以上並べて、前記記録媒体の記録媒体搬送方向と直交する方向の全域にわたって前記記録媒体に出力された画像の読み取りを行うことを特徴とする請求項1乃至11のうち何れか1項に記載の画像出力装置。
  13. 前記画像読取手段は、前記受光素子列をN(ただし、Nは2以上の整数)列有するとともに、各受光素子列のそれぞれは記録媒体搬送方向と直交する方向の位置が受光素子の配置ピッチの1/Nだけずらして配置されている構造を有し、各受光素子列から選択的に蓄積電荷を読み出し可能な構造を有することを特徴とする請求項12記載の画像出力装置。
  14. 画像データに基づいて記録媒体にインクを吐出して画像を出力し、
    前記記録媒体を所定の搬送方向に搬送する搬送路上において前記記録媒体上の画像を読み取るとともに、読取データを蓄積し、
    前記読取データに基づいて読取画像の品質を判断し、
    前記読取画像の品質に応じて画像読み取りにおける読取解像度を変更して再検査を行うことを特徴とする異常検査方法。
  15. 画像データに基づいて出力された画像を含む記録媒体を標準読取解像度で常時読み取ることを特徴とする請求項14記載の異常検査方法。
  16. 前記読取データに基づいて、前記記録媒体上の画像の異常の有無を判断し、
    前記記録媒体上の画像に異常があると判断されると、前記読取解像度を通常の画像出力時の標準解像度よりも高い解像度に変更するとともに、記録媒体に所定の画像を形成し、変更後の解像度で前記所定の画像の読み取りを行い、前記所定の画像の読取結果に基づいて画像データの補正を行うことを特徴とする請求項14又は15記載の異常検査方法。
  17. 前記記録媒体上の画像に異常があると判断されると、更に、当該画像異常が画像データの補正によって修正可能であるか否かを判断し、前記画像異常が画像データの補正によって修正可能であると判断された場合には、前記画像データの補正を行うことを特徴とする請求項16記載の異常検査方法。
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