JP2009172731A - 歯切り用回転切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】カッタブレードをより確実に固定することのできる歯切り用回転切削工具を提供する。
【解決手段】第一シム50と、第二シム60とを設け、第二シム60を、固定部材80により加えられた押圧力を第一シム50に伝達する第二傾斜面61と、スロット23の第二側壁23bと当接する第二当接面62とを有する形状とし、第一シム50を、第二傾斜面61と当接する第一傾斜面51と、カッタブレード30の内側面30cおよび後側面30aを押圧する押圧力伝達部とを有する形状とし、第一傾斜面51と第二傾斜面61とを、カッタブレード30の後側面30aと内側面30cとで形成される頂角θの二等分線と略直交する方向に延びる形状とし、押圧力伝達部を、カッタブレード30の外側面30dに当接する外側押圧力伝達面55と、カッタブレード30の前側面30bに当接しする前側押圧力伝達面54とで構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車のファイナルギヤセットにおけるハイポイドギヤ等の歯車を歯切り加工するために所定の軸周りに回転する歯切り用回転切削工具に関するものである。
従来、前記歯切り用回転切削工具として、複数のカッタブレードと、これらカッタブレードが挿入される複数のスロットが形成されたカッタ取付け治具とを備えるものが知られている。
例えば、特許文献1には、図7に示すように、カッタ取付け治具520の複数のスロット522内にそれぞれカッタブレード530とテーパシム540とが固定された歯切り用回転切削工具510が開示されている。図8に示すように、前記スロット522は、回転方向後側の第一側壁522aと、回転方向前側の第二側壁522bと、これら第一側壁522aと第二側壁522bとの間を連結する内壁522cとを有している。前記カッタブレード530は、略矩形の断面であって、その二側面530a,530cが前記スロット522の第一側壁522aおよび内壁522cとそれぞれ接触する形状を有している。また、このカッタブレード530の回転方向前側の側面530bは、前記スロット522の第二側壁522bとの間の隙間が、スロット522の内壁522cに向かうに従って小さくなるように設定されている。前記テーパシム540は、前記隙間と嵌め合い可能なくさび形状を有しており、ボルト550によりスロット522の内壁522c側に押圧されて前記隙間に嵌め込まれる。そして、この歯切り用回転切削工具510では、このテーパシム540の嵌め込みにより、前記カッタブレード530が押圧保持されている。
特開2006−75974号公報
前記従来の工具では、前記テーパシム540により前記スロット522の第一側壁522aに前記カッタブレード530が圧接されているので、カッタブレード530のこの第一側壁522aと直交する方向への移動すなわち回転方向への移動は規制される。しかしながら、前記カッタブレード530の前記第一側壁522aに沿う方向の移動すなわち径方向外側への移動は十分に規制されないおそれがある。そして、このようにカッタブレードの移動が十分に規制されていない、すなわち、カッタブレードがスロット内において十分に固定されていないと、歯切り加工時にカッタブレード530がぶれて加工精度の低下やカッタブレードの寿命低下を招く可能性が高くなる。
本発明は、このような事情に鑑み、カッタブレードをより確実に固定して前記加工精度の低下等を抑制することのできる歯切り用回転切削工具の提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、複数のカッタブレードを有し、所定の軸周りに回転して被加工物を切削する歯切り用回転切削工具であって、前記複数のカッタブレードをそれぞれ固定するための複数のスロットが回転方向に所定の間隔をおいて形成されたカッタ取付け治具と、前記各スロット内において前記カッタブレードよりも径方向外側にそれぞれ配置される第一シムと、前記各スロット内において前記第一シムよりも径方向外側にそれぞれ配置される第二シムと、前記各第二シムを押圧して、当該第二シムおよび前記第一シムを介して前記各カッタブレードをそれぞれ押圧保持する複数の固定部材とを備え、前記各スロットは、前記回転軸方向に延びる回転方向後側の第一側壁と、当該第一側壁と対向する回転方向前側の第二側壁と、これら第一側壁と第二側壁との間を連結する内壁とで区画されており、前記各カッタブレードの少なくとも一部は、その断面が略矩形であって、前記スロットの第一側壁に沿って延びる後側面と、当該後側面と対向する前側面と、前記スロットの内壁に沿って延びる内側面と、当該内側面と対向する外側面とを有し、前記各固定部材は、前記各第二シムを前記各スロットの内壁側に押圧する形状を有し、前記各第二シムは、前記固定部材により当該第二シムに加えられた押圧力を前記第一シムに伝達する第二傾斜面と、前記スロットの第二側壁と当接する第二当接面とを有し、前記各第一シムは、前記第二傾斜面と当接して前記第二シムから押圧力を受ける第一傾斜面と、前記押圧力を前記カッタブレードに伝達して当該カッタブレードの内側面および後側面をそれぞれ前記スロットの内壁と第一側壁とに押圧する押圧力伝達部とを有し、前記第一傾斜面と前記第二傾斜面とは、前記カッタブレードの後側面と内側面とで形成される頂角の二等分線と略直交する方向に延びる形状を有し、前記各第一シムの押圧力伝達部は、前記カッタブレードの外側面に当接して前記押圧力の一部を当該外側面に伝達する外側押圧力伝達面と、前記カッタブレードの前側面に当接して前記押圧力の一部を当該前側面に伝達する前側押圧力伝達面とからなることを特徴とする歯切り用回転切削工具を提供する(請求項1)。
この歯切り用回転切削工具によれば、前記第一シムおよび第二シムを介して前記固定部材の押圧力が前記カッタブレードに対してこのカッタブレードの後側面と内側面とで形成される頂角を略2分する方向から作用するので、前記カッタブレードの後側面と内側面とのいずれもが前記スロットの第一側壁および内壁とに十分な力で押圧される。このことは、前記カッタブレードの固定を確実にして、カッタブレードの前記第一側壁から離間する方向すなわち回転方向への移動を抑制するとともにカッタブレードの前記内壁から離間する方向すなわち径方向へのずれをも抑制し、カッタブレードの取り付け精度を向上させるとともに加工時のカッタブレードのぶれを抑制して加工精度の向上および工具の高寿命化を実現する。
すなわち、前記固定部材からの押圧力を前記第一シムに伝達する第二シムの第二傾斜面および第二シムからの押圧力を受ける第一シムの第一傾斜面が前記頂角の二等分線と略直交する方向に延びており、第一シムには前記押圧力が前記頂角を略2分する方向に作用する。そして、第一シムには前記外側押圧力伝達面と前側押圧力伝達面とが設けられており、これらの伝達面によって前記押圧力が前記頂角と対向する角度を挟むカッタブレードの前側面と外側面との二側面に伝達されるため、カッタブレードには前記頂角を略2分する方向から前記押圧力が作用する。特に、前記第二シムは前記第二当接面において前記スロットの第二側壁と当接しており、この第二シムの径方向の移動は規制されている。そのため、前記第二シムに加えられた押圧力は安定して前記第一シムひいては前記カッタブレードに加えられる。
また、本発明において、前記各スロット内において前記第二シムよりも径方向外側にそれぞれ配置される第三シムを備え、前記各固定部材は、前記各第三シムを径方向外側から押圧する位置に設けられ、前記各第二シムは、前記第二当接面に対して前記第二傾斜面と逆向きに傾斜する第三傾斜面を有し、前記各第三シムは、前記第三傾斜面と当接して前記固定部材により当該第三シムに加えられた押圧力を前記第二シムに伝達する第四傾斜面と、前記スロットの第一側壁と当接する第三当接面とを有するのが好ましい(請求項2)。
この構成では、前記スロットの第一側壁と前記第三シムの第三当接面との当接によって径方向の移動が規制された前記第三シムの第三傾斜面と前記スロットの第二側壁との間で前記第二シムが安定して固定されるので、この第二シムを介して前記第一シムひいては前記カッタブレードに安定して前記固定部材からの押圧力を作用させることができる。特に、前記第三傾斜面が前記第二傾斜面と逆向きに傾斜する形状を有しており、前記第二シムは前記第一シムと第三シムとにより安定して挟持される。
ここで、前記第二当接面に対する前記第二傾斜面の傾斜角度と、前記第二当接面に対する前記第三傾斜面の傾斜角度とが逆向きに同一であれば、前記第二シムを介して前記第一シムに効率よく押圧力を伝達することができる(請求項3)。
また、本発明において、先端にネジ部を有するとともに前記各第一シムおよび各第二シムをそれぞれ支持する支持部材を備え、前記各第一シムに、前記支持部材のネジ部と羅合するネジ孔が形成されているとともに、前記各第二シムに、前記支持部材を挿通可能な第二挿通孔が形成されており、前記各支持部材は、前記第二挿通孔に挿通されて前記ネジ部が前記第一シムのネジ孔と羅合した状態で前記第一シムと前記第二シムとを支持するのが好ましい(請求項4)。
このようにすれば、前記支持部材によって前記第一シムおよび第二シムを所定の位置に容易に配置することができる。
また、前記第三シムを有する場合には、前記各第三シムに、前記支持部材が挿通可能な第三挿通孔が形成されており、前記各支持部材が、前記第三挿通孔および前記第二挿通孔に挿通されて前記ネジ部が前記第一シムのネジ孔と羅合した状態で前記第一シム、前記第二シムおよび前記第三シムを支持するのが好ましい(請求項5)。
前記カッタブレードの具体的構成は特に限定されるものではないが、例えば前記複数のカッタブレードが、内刃カッタブレードと、外刃カッタブレードとからなるものが挙げられる(請求項6)。
以上のように、本発明によれば、カッタブレードの安定した固定が可能な歯切り用回転切削工具を提供することができる。
本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、この実施形態に係る歯切り用回転切削工具10を示す。この歯切り用回転切削工具10は、ハイポイドギヤ等の歯車を歯切り加工するためのものである。この歯切り用回転切削工具10には複数のカッタブレード100が略円盤状のカッタ取付け治具20に固定されており、このカッタ取付け治具20がその中心軸(図2の軸O)周りに回転することで前記カッタブレード30による歯切り加工が行なわれる。
ここで、本実施形態では、前記複数のカッタブレード100が内刃カッタブレード30と外刃カッタブレード40とからなるものについて説明する。すなわち、図1に示す歯切り用回転切削工具10では、前記カッタ取り付け治具20に対して回転方向(図1の矢印R方向)に所定の間隔をおいて内刃カッタブレード30と外刃カッタブレード40とが交互に取り付けられている。
前記内刃カッタブレード30は、図3(a)等に示すように、所定の軸方向に延びる棒状部材であり、ブレード本体31とこのブレード本体31の上端に形成された山形の刃部32とからなる。前記ブレード本体31は、その断面が矩形状であって、後側面30aとこの後側面30aと対向する前側面30bと内側面30cとこの内側面30cと対向する外側面30dとを有している。前記後側面30aは、この内刃カッタブレード30が前記カッタ取付け治具20に取付けられた状態で回転方向後側に配置される面である。前記内側面30cは、この内刃カッタブレード30が前記カッタ取り付け治具20に固定された状態で径方向内側に配置される面である。そして、前記内刃カッタブレード30の前側面30bは、内刃カッタブレード30の軸方向全長に亘って前記内側面30cから外側面30dに向かって傾斜するすくい面として構成されている。
前記外刃カッタブレード40も、前記内刃カッタブレード30と同様の構成を有しており、後側面40a(回転方向後側の面)、前側面40b(後側面40aと対向する面)、内側面40c(径方向内側の面)、外側面40d(内側面40cと対向する面)からなる断面が矩形状のブレード本体41と、山形の刃部42とで構成されている。ただし、この外刃カッタブレード40では、前記ブレード本体41の前側面40bは、前記外側面40dから内側面40cに向かって傾斜するすくい面として構成されている。前記内刃カッタブレード30および外刃カッタブレード40の材質としては、例えば、高速度工具鋼、超硬合金、サーメットあるいはセラミックなどが挙げられる。
前記カッタ取付け治具20は、前記内刃カッタブレード30および外刃カッタブレード40を固定するためのものである。このカッタ取り付け治具20には、カッタブレード30,40が挿入されて固定される複数のスロット22が形成されている。より詳細には、各内刃カッタブレード30を固定するための複数の内刃用スロット23と各外刃カッタブレード40を固定するための複数の外刃用スロット24とが、前記カッタ取付け治具20の外周面20aに沿って所定の間隔をおいて交互に形成されている。これらスロット23,24は、カッタ取付け治具20の底面20bから回転軸O方向に凹む形状を有しており、図5および図6に示すように前記回転軸O方向に延びる回転方向後側の第一側壁23a,24aと、この第一側壁23a,24aと対向する回転方向前側の第二側壁23b,24bと、これら第一側壁23a,24aと第二側壁23b,24bとの間を連結する内壁23c,24cと、この内壁23c、24cと対向する径方向外側の外壁23d、24dとで区画されている。符号23a、23b、23c、23dは前記内刃用スロット23における各壁を表しており、符号24a、24b、24c、24dは前記外刃用スロット24における各壁を表している。
ここで、前記内刃カッタブレード30の後側面30aは前記内刃用スロット23の第一側壁23aに沿ってこの第一側壁23aと密着可能な形状を有しており、前記内刃カッタブレード30の内側面30cは前記内刃用スロット23の内壁23cに沿ってこの内壁23cと密着可能な形状を有している。また、前記外刃カッタブレード40の後側面40aは前記外刃用スロット24の第一側壁24aに沿ってこの第一側壁24aと密着可能な形状を有しており、前記外刃カッタブレード40の内側面40cは前記外刃用スロット24の内壁24cに沿ってこの内壁24cと密着可能な形状を有している。
また、前記カッタ取り付け治具20には、その外周面20aから前記各内刃用スロット23内に貫通する固定用ネジ孔25および各外刃用スロット24内に貫通する固定用ネジ孔26が形成されている。
次に、前記スロット22内における前記カッタブレード100の固定構造について説明する。図5に示すように、前記内刃用スロット23内に挿入された内刃カッタブレード30は、第一シム50、第二シム60、第三シム70、固定部材80および支持部材90を用いて固定される。ここで、前記外刃カッタブレード40も、図6に示すように、前記第一シム50、第二シム60、第三シム70、固定部材80および支持部材90を用いて固定される。この外刃カッタブレード40の固定構造については、内刃カッタブレード30の固定構造と同様であるので詳細を省略する。
前記第一シム50は、内刃用スロット23内において前記内刃カッタブレード30の径方向外側に配置されるものである。この第一シム50は、前記内刃カッタブレード30の前側面30bと外側面30dで形成される頂点Bを囲むような形状を有している。この第一シム50は、前記内刃カッタブレード30の外側面30dに沿って延びる外側押圧力伝達面55と、前記内刃カッタブレード30の前側面30bに沿って延びる前側押圧力伝達面54と、前記内刃用スロット23の第一側壁23aに沿って延びる第一後側面53と、前記内刃用スロット23の第二側壁23bに沿って延びる第一前側面52と、前記第一後側面53と前記第一前側面52とを連結する第一傾斜面51とを有している。
前記第一シム50の前側押圧力伝達面54および外側押圧力伝達面55は、第一シム50が内刃用スロット23内に配置された際にそれぞれ前記内刃カッタブレード30の外側面30dおよび前側面30bに密着する形状を有している。一方、前記第一シム50の第一前側面52および第一後側面53は、前記配置時において、前記内刃用スロット23の第一側壁23aあるいは第二側壁23bとの間に隙間ができるよう設定されており、この第一シム50は、前記内刃カッタブレード30に当接しつつ内刃用スロット23内に容易に挿入することができるよう構成されている。
前記第一傾斜面51は前記内刃カッタブレード30の後側面30aと内側面30cとで形成される頂点Aの頂角θの2等分線と略直交する方向に延びている。
また、前記第一シム50には前記第一傾斜面51から径方向内側に凹み、前記支持部材90のネジ部92と羅合するネジ孔58が形成されている。
前記第二シム60は、前記内刃用スロット23内において、前記第一シム50と当接した状態でこの第一シム50の径方向外側に配置されるものである。この第二シム60は、その断面が略三角形状であって、前記第一シム50の第一傾斜面51に沿って延びる第二傾斜面61と、前記内刃用スロット23の第二側壁23bに沿って延びる第二前側面(第二当接面)62と、この第二前側面62に対して前記第二傾斜面61と逆側に傾斜する第三傾斜面63とを有している。
前記第二傾斜面61は、前記第一傾斜面51と同様に、前記頂角θの二等分線と略直交する方向に延びており、この第一傾斜面51と密着する形状を有している。前記第三傾斜面63は、径方向外側に向かうほど内刃用スロット23の第二側壁23bに近づくよう傾斜しているとともに、前記第二傾斜面61に対する角度が、この第二傾斜面61に対する前記第二傾斜面61の角度と逆側に同等となる形状を有している。すなわち、この第二シム60の断面は略二等辺三角形となっている。
この第二シム60は、内刃用スロット23内に配置された際に前記第二前側面62と前記内刃用スロット23の第二側壁23bとが密着する一方、前記内刃用スロット23の第一側壁23aとは離間するような大きさを有しており、内刃用スロット23内に容易に挿入できるよう構成されている。
また、前記第二シム60には前記第三傾斜面63から第二傾斜面61に貫通して、前記支持部材90が挿通される第二挿通孔が形成されている。
前記第三シム70は、前記内刃用スロット23内において、前記第二シム60と当接した状態でこの第二シム60の径方向外側に配置されるものである。この第三シム70は、その断面が略矩形状であって、前記第二シム60の第三傾斜面63に沿って伸びる第四傾斜面73と、前記内刃用スロット23の第一側壁23aに沿って延びる第三後側面(第三当接面)71と、前記内刃用スロット23の第二側壁23bに沿って延びる第三前側面72と、前記第三後側面71と第三前側面72とを連結する第三外側面74とを有している。
この第三シム70は、内刃用スロット23内に配置された際に前記第三後側面71と前記内刃用スロット23の第一側壁23aとが密着する一方、前記内刃用スロット23の第二側壁23bとは離間するような大きさを有しており、内刃用スロット23内に容易に挿入できるよう構成されている。また、前記第四傾斜面73は、前記内刃用スロット23の第一側壁23aおよび第二側壁23bに対して第三傾斜面63と同様の傾斜を有している。そのため、第二シム60の第二前側面62が内刃用スロット23の第二側壁23bと当接し、第三シム70の第三後側面71が内刃用スロット23の第一側壁23aと当接した状態で、前記第三傾斜面63と第四傾斜面73とは密着する。
また、この第三シム70には、前記第三外側面74から前記第四傾斜面73に貫通して、前記支持部材90が挿通される第三挿通孔が形成されている。
前記支持部材90は、前記第一シム50、第二シム60、第三シム70を一体に支持するためのものである。この支持部材90は、その先端にネジ部92が形成された円柱状の部材である。この支持部材90は、前記第三シム70の第三挿通孔78、第二シム60の第二挿通孔68に挿通されて、前記ネジ部92が前記第一シム50のネジ孔58と羅合することで、各シムを一体に支持する。本実施形態では、この支持部材90は、その後端が前記固定部材80の軸方向に形成された挿通孔88内に挿通された状態で取り付けられる。
前記固定部材80は、前記第三シム70を径方向外側から押圧して、この第三シム70、前記第二シム60および第一シム50を介して前記内刃カッタブレード30を押圧保持するためのものである。この固定部材80は、円柱状の部材であって、その先端が前記固定用ネジ孔25を介して前記内刃用スロット23内に挿入されることで、その先端面で前記第三シム70の第三外側面74を押圧する。具体的には、この固定部材80の後端にはネジ部が形成されており、このネジ部が前記固定用ネジ孔25と羅合することによって、前記第三シム70に押圧力が作用する。
次に、前記のようにして固定部材80により第三シム70に加えられた押圧力が前記内刃カッタブレード30に作用する様子について説明する。
まず、固定部材80から前記第三シム70に押圧力が作用すると、第三シム70の前記第四傾斜面73が前記第二シム60の第三傾斜面63に当接する。そして、前記押圧力は、この第四傾斜面73により前記第三傾斜面63すなわち第二シム60に伝達される。前記第四傾斜面73および第三傾斜面63は、径方向外側に向かうほど内刃用スロット23の第二側壁23bに近づくよう傾斜しており、前記第二シム60には前記第二側壁23b方向への力が作用する。
ここで、前記第三シム70は、その第三後側面71が前記内刃用スロット23の第一側壁23aと密着するような形状を有しており、この第三シム70の前記第一側壁23a側へ移動すなわち前記第二側壁23bから離間する方向への移動は規制されている。そのため、前記第二シム60には、安定して前記第二側壁23b方向に押圧力が作用する。
前記第二シム60に前記第二側壁23b方向の押圧力が作用すると、第二シム60の第二前側面62が内刃用スロット23の第二側壁23bに当接し、第二シム60の第二傾斜面61が第一シム50の第一傾斜面51に当接する。そして、前記押圧力は、この第二傾斜面61により前記第一傾斜面51すなわち第一シム50に伝達される。
具体的には、前記第三傾斜面63に加えられた押圧力と、この押圧力を受けて前記第二側壁23bから前記第二前側面62に作用する抗力とによって前記第二傾斜面61に前記第一シム50への押圧力が作用しており、前記第二シム60が、その第二前側面62において前記内刃用スロット23の第二側壁23bと密着することで、前記押圧力が確保される。また、前記第二シム60は略二等辺三角形状を有しており、前記第三傾斜面63に加えられた押圧力は、効率よく前記第二傾斜面61と垂直な方向に伝達される。
ここで、前記第二傾斜面61および第一傾斜面51は、前述のように、前記内刃カッタブレード30の後側面30aと内側面30cとの頂点Aの頂角θの2等分線と略直交する方向に延びる形状を有している。そのため、前記第一シム50には、この2等分線方向に押圧力が作用する。
前記押圧力が第一シム50に作用すると、第一シム50の前側押圧力伝達面54と外側押圧力伝達面55とがそれぞれ内刃カッタブレード30の前側面30bと外側面30dとに押し付けられる。そして、これらの伝達面54,55によって、前記内刃カッタブレード30に前記押圧力が伝達される。前述のように、第一シム50には前記2等分線方向に押圧力が作用しており、この第一シム50によって前記内刃カッタブレード30にもほぼこの2等分線方向の押圧力が作用することになる。具体的には、第一シム50に作用した押圧力は、前記前側押圧力伝達面54と外側押圧力伝達面55とにより前記内刃カッタブレード30の前側面30bと外側面30dとに伝達され、これら伝達された押圧力の合力が内刃カッタブレード30に作用する。
このようにして、前記内刃カッタブレード30の後側面30aと内側面30cとで形成される頂点Aの頂角θの2等分線方向から押圧力が加えられると、この後側面30aと内側面30cとのいずれにも十分な押圧力が作用し、これら後側面30aと内側面30cとは十分な力で前記内刃用スロット23の第一側壁23aおよび内壁23cとに押圧される。そして、2側面30a,30bが押圧されることで、内刃カッタブレード30は内刃用スロット23内に安定して固定される。同様にして、外刃カッタブレード40は外刃用スロット24内に安定して固定される。このように、本固定構造では、カッタブレード30,40の回転方向および径方向のずれが抑制されて、加工精度の向上および工具の高寿命化が実現される。特に、本固定構造では、カッタブレード30,40のブレード本体31,41の断面形状を比較的簡単な矩形状としつつ、スロット23、24内にカッタブレード30,40を安定して固定することができる。
ここで、前記カッタブレード30,40に対して前記頂点Aの頂角θの2等分線方向から押圧力を加える構造としては、例えば、スロット23,24の形状をこの二等分線に沿って延びる形状とし、この二等分線に沿って所定の押圧部材でカッタブレード30,40を押圧する構造も挙げられるが、この構造では、スロット23,24の径方向に対する傾きが大きくなってしまい、隣接するスロット23,24間に比較的大きなスペースを確保する必要が生じる。そして、このスペースを確保せねばならない結果、カッタブレード30,40の数が十分に確保できなくなるおそれがある。これに対して、本構造では、前記スロット23,24の径方向に対する傾きを小さく維持し、カッタブレード30,40の数を保った状態で前記固定力を確保することができる。
また、前記第三シム70は省略可能である。ただし、第三シム70を設けておけば、第二シム60の位置ずれが抑制されてカッタブレード30,40に安定して押圧力を伝達することができる。
また、前記支持部材90は省略可能である。ただし、この支持部材90によって前記第一シム50、第二シム60、第三シム70を一体に支持すれば、これらシム50,60,70の位置決めが容易になり取り付け性が向上する。
また、前記第一シム50、第二シム60、第三シム70の数は前記に限らない。
また、前記カッタブレード30,40やスロット22の具体的形状は前記に限らない。
本発明の実施の形態に係る歯切り用回転切削工具の概略断面図である。 図1に示す歯切り用回転切削工具の概略断面図である。 (a)図1に示す内刃カッタブレードの概略正面図である。(b)(a)の左側面図である。(c)(a)の右側面図である。(d)(a)の平面図である。 (a)図1に示す外刃カッタブレードの概略正面図である。(b)(a)の左側面図である。(c)(a)の右側面図である。(d)(a)の平面図である。 内刃カッタブレードの固定構造を説明するための説明図である。 外刃カッタブレードの固定構造を説明するための説明図である。 従来の歯切り用回転切削工具の概略傾斜図である。 図7の概略断面図である。
符号の説明
10 歯切り用回転切削工具
20 カッタ取付け治具
23 内刃用スロット(スロット)
24 外刃用スロット(スロット)
30 内刃カッタブレード(カッタブレード)
40 外刃カッタブレード(カッタブレード)
50 第一シム
60 第二シム
70 第三シム
80 固定部材
90 支持部材
55 外側押圧力伝達面
54 前側押圧力伝達面

Claims (6)

  1. 複数のカッタブレードを有し、所定の軸周りに回転して被加工物を切削する歯切り用回転切削工具であって、
    前記複数のカッタブレードをそれぞれ固定するための複数のスロットが回転方向に所定の間隔をおいて形成されたカッタ取付け治具と、
    前記各スロット内において前記カッタブレードよりも径方向外側にそれぞれ配置される第一シムと、
    前記各スロット内において前記第一シムよりも径方向外側にそれぞれ配置される第二シムと、
    前記各第二シムを押圧して、当該第二シムおよび前記第一シムを介して前記各カッタブレードをそれぞれ押圧保持する複数の固定部材とを備え、
    前記各スロットは、前記回転軸方向に延びる回転方向後側の第一側壁と、当該第一側壁と対向する回転方向前側の第二側壁と、これら第一側壁と第二側壁との間を連結する内壁とで区画されており、
    前記各カッタブレードの少なくとも一部は、その断面が略矩形であって、前記スロットの第一側壁に沿って延びる後側面と、当該後側面と対向する前側面と、前記スロットの内壁に沿って延びる内側面と、当該内側面と対向する外側面とを有し、
    前記各固定部材は、前記各第二シムを前記各スロットの内壁側に押圧する形状を有し、
    前記各第二シムは、前記固定部材により当該第二シムに加えられた押圧力を前記第一シムに伝達する第二傾斜面と、前記スロットの第二側壁と当接する第二当接面とを有し、
    前記各第一シムは、前記第二傾斜面と当接して前記第二シムから押圧力を受ける第一傾斜面と、前記押圧力を前記カッタブレードに伝達して当該カッタブレードの内側面および後側面をそれぞれ前記スロットの内壁と第一側壁とに押圧する押圧力伝達部とを有し、
    前記第一傾斜面と前記第二傾斜面とは、前記カッタブレードの後側面と内側面とで形成される頂角の二等分線と略直交する方向に延びる形状を有し、
    前記各第一シムの押圧力伝達部は、前記カッタブレードの外側面に当接して前記押圧力の一部を当該外側面に伝達する外側押圧力伝達面と、前記カッタブレードの前側面に当接して前記押圧力の一部を当該前側面に伝達する前側押圧力伝達面とからなることを特徴とする歯切り用回転切削工具。
  2. 請求項1に記載の歯切り用回転切削工具であって、
    前記各スロット内において前記第二シムよりも径方向外側にそれぞれ配置される第三シムを備え、
    前記各固定部材は、前記各第三シムを径方向外側から押圧する位置に設けられ、
    前記各第二シムは、前記第二当接面に対して前記第二傾斜面と逆向きに傾斜する第三傾斜面を有し、
    前記各第三シムは、前記第三傾斜面と当接して前記固定部材により当該第三シムに加えられた押圧力を前記第二シムに伝達する第四傾斜面と、前記スロットの第一側壁と当接する第三当接面とを有することを特徴とする歯切り用回転切削工具。
  3. 請求項2に記載の歯切り用回転切削工具であって、
    前記第二当接面に対する前記第二傾斜面の傾斜角度と、前記第二当接面に対する前記第三傾斜面の傾斜角度とが逆向きに同一であることを特徴とする歯切り用回転切削工具。
  4. 請求項1に記載の歯切り用回転切削工具であって、
    先端にネジ部を有するとともに前記各第一シムおよび各第二シムをそれぞれ支持する支持部材を備え、
    前記各第一シムに、前記支持部材のネジ部と羅合するネジ孔が形成されているとともに、
    前記各第二シムに、前記支持部材を挿通可能な第二挿通孔が形成されており、
    前記各支持部材は、前記第二挿通孔に挿通されて前記ネジ部が前記第一シムのネジ孔と羅合した状態で前記第一シムと前記第二シムとを支持することを特徴とする歯切り用回転切削工具。
  5. 請求項2または3に記載の歯切り用回転切削工具であって、
    先端にネジ部を有するとともに前記各第一シムおよび各第二シムをそれぞれ支持する支持部材を備え、
    前記各第一シムに、前記支持部材のネジ部と羅合するネジ孔が形成されているとともに、
    前記各第二シムに、前記支持部材を挿通可能な第二挿通孔が形成されており、
    前記各第三シムに、前記支持部材が挿通可能な第三挿通孔が形成されており、
    前記各支持部材は、前記第三挿通孔および前記第二挿通孔に挿通されて前記ネジ部が前記第一シムのネジ孔と羅合した状態で前記第一シム、前記第二シムおよび前記第三シムを支持することを特徴とする歯切り用回転切削工具。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の歯切り用回転切削工具であって、
    前記複数のカッタブレードは、内刃カッタブレードと、外刃カッタブレードとからなることを特徴とする歯切り用回転切削工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009178792A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Ebisuya Kogu Seisakusho:Kk 歯切り用回転切削工具
JP2017056505A (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 富士重工業株式会社 ブレード固定構造

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