JP2009172129A - 超伝導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

超伝導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】長期間かけての室温変化に対しても磁性材の温度変化は小さく抑えられて磁場均一度の変化が少なく、一方、磁性材の温度を短時間で変更することも可能な超伝導磁石装置を提供する。
【解決手段】磁場を発生させる環状の超伝導コイル11a、11bと、超伝導コイル11a、11bを冷媒14と共に収納するコイル容器9と、コイル容器9を包囲し内部が真空に保持された真空容器3と、真空容器3の内側に設置されコイル容器9から断熱支持され磁場を補正する磁性材12a、12b、13a、13bとを有する超伝導磁石装置2において、真空容器3の外側に設けられ真空容器3に熱的に接続され熱を供給または吸収する第1熱供給吸収部44と、真空容器3の内側に設置され真空容器3と磁性材12a、12b、13a、13bとに熱的に接続する第1熱伝導材25、27とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、超伝導磁石装置および、それを用いた磁気共鳴イメージング(以下、MRIと称す)装置に係り、特に被検体に閉塞感を与えない開放型のMRI分析に適した超伝導磁石装置及びそれを用いたMRI装置に関する。
MRI装置は、核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance、以下NMRと称す)現象により水素原子核スピンが放出する電磁波を計測し、その電磁波を信号として演算処理することで、被検体を水素原子核密度によって断層像化するものである。
水素原子核スピンが放出する電磁波による電磁場の強度は、計測領域の静磁場の強度に比例するため、断層像の分解能を向上させるには静磁場の強度を上げる必要がある。そこで、高強度の静磁場を発生させるために超伝導磁石装置が用いられている。また、断層像を高画質・高解像度で歪みを無くすために、計測領域の磁場均一度を高める必要もある。このために、超伝導磁石装置内に磁性材が設けられている。こうして、計測領域には、高強度で、高い静磁場均一度を有する均一磁場領域を生成されている。
磁性材は、一般的に常温の大気中に配置されていたが、超伝導コイルを冷却する極低温の液体ヘリウムが満たされたコイル容器内に設置されたMRI装置も提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、磁性材が、極低温のコイル容器を覆い真空容器からの輻射熱をシールドする中低温の熱シールドに設置されたMRI装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−224571号公報 特開平10−97917号公報 特開2005−144132号公報
常温の大気中に磁性材を配置する場合には、磁性材の温度が室温の変化に応じて変化して磁性材の寸法が変位し、磁場均一度が変化すると考えられた。そして、コイル容器内に磁性材を配置する場合には、磁性材の温度は室温の変化に応じて変化することはないが、磁性材がコイル容器内に置かれることで、必然的に均一磁場領域から、磁性材は遠ざかることになり、磁性材による均一磁場領域への影響感度が落ち、磁性材の体積を増加させる必要が生じると考えられた。また、熱シールド板に磁性材を配置する場合には、熱シールドの熱容量が実質的に増加するので、冷却時に時間がかかると考えられた。
そこで、磁性材を常温の真空容器内に配置することが考えられる。これによれば、磁性材は真空中に置かれるので、室温の変化に応じた磁性材の温度変化を抑えることができる。また、均一磁場領域が真空容器の表側に形成されるところ、その真空容器のすぐ裏側に磁性材を配置できるので、磁性材による均一磁場領域への影響感度を高くすることができる。そして、磁性材をコイル容器に断熱支持することで、熱シールドへの配置を避けることができる。
しかしながら、磁性材を常温の真空容器内に配置する場合には、以下の2つの問題が発生すると考えられた。
(1)磁性材が真空中にあるため、磁性材の温度が、短期間に変化することはないが、季節変動のような長期間かけての室温の変化を受けて穏やかに変化する。この変化により、磁性材の寸法が変位し、磁場均一度が変化する。
(2)磁性材の温度は緩やかにしか変化しないので、超伝導磁石装置を運搬して別の地で立ち上げようとすると運搬中の外気温によって磁性材の温度が上昇している場合がある。このように、何らかの理由で磁性材の温度が変動してしまうと、その後、磁性材の温度はなかなか一定にならず、磁場均一度が一定になるまで長い時間がかかり、短時間で磁性材の温度を戻すことができない。
本発明は前記の問題点を解決しようとするもので、その目的は、長期間かけての室温変化に対しても磁性材の温度変化は小さく抑えられて磁場均一度の変化が少なく、一方、磁性材の温度を短時間で変更することも可能な超伝導磁石装置およびMRI装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の超伝導電磁石およびMRI装置は、前記真空容器の外側に設けられ、前記真空容器に熱的に接続され、熱を供給または吸収する第1熱供給吸収部と、前記真空容器の内側に設置され、前記真空容器と前記磁性材とに熱的に接続する第1熱伝導材とを有することを特徴とする。
このような超伝導電磁石およびMRI装置によれば、長期間かけての室温変化に対しても磁性材の温度変化は小さく抑えられて磁場均一度の変化が少なく、一方、磁性材の温度を短時間で変更することも可能な超伝導磁石装置およびMRI装置を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、MRI(磁気共鳴イメージング)装置1としては、オープン型MRI装置をあげることができる。オープン型MRI装置は、超伝導磁石装置2と、RFコイル5と、被検体をのせるベッド6と、超伝導磁石装置2、RFコイル5とベッド6を制御し被検体の任意の箇所からの核磁気共鳴信号を解析する制御装置7とを有している。超伝導磁石装置2は、内部が真空に保持された真空容器3と、温度制御部24と、温度制御部24によって出力が制御される第1電源28と第2電源29とを有している。真空容器3は、壁面が窪んだ窪み36と窪み41と、上下に配置された一対の第1真空容器3aと第2真空容器3bと、真空連結管3cとを有している。第2真空容器3bの上に2本の真空連結管3cが立てられ、これらの真空連結管3cによって第1真空容器3aが支持されている。真空連結管3cは、第1真空容器3aと第2真空容器3bとに連通しているので、第1真空容器3aと第2真空容器3bの内部の気圧を等しい圧力の減圧状態に設定することができる。
オープン型MRI装置は、真空連結管3cによって離間された第1真空容器3aと第2真空容器3bの間に被検体を入れて診療するものであるため、被検体の視界は閉ざされず解放的であり、被検体に好評である。窪み36の内部にはRFコイル5が配置されている。窪み41の内部には、断熱材46が敷き詰められるように配置されている。第1真空容器3aと第2真空容器3bはそれぞれ、Z軸を共通の中心軸とする円柱形である。また、Z軸を法線とするR面に対して、第1真空容器3aと第2真空容器3bは互いに面対称の形状をしている。
図2は、超伝導磁石装置2の上方からの透視図であり、図3は、図2のA−A方向の断面図であり、図4は、図2のB−B方向の断面の上半分である。
図3に示すように、超伝導磁石装置2は、永久電流を流し均一磁場領域34を発生させ中心軸がZ軸に一致する円環状の2対の超伝導コイル11a、11bと、超伝導コイル11a、11bを冷媒14と共に収納するコイル容器9と、コイル容器9を包囲するように設けられた熱シールド8と、コイル容器9と熱シールド8を包囲し内部が真空に保持された真空容器3と、真空容器3の内側に設置され、熱シールド8の外側に配置され、コイル容器9から断熱支持され、均一磁場領域34の磁場を補正する磁性材12a、12b、13a、13bとを有している。均一磁場領域34に発生する磁場はZ軸に並行であり、この均一磁場領域34に被検体が通されて、断層撮影による診断が行われることになる。
冷媒14は超伝導コイル11a、11bを直接冷却し、液体ヘリウム(He)が用いられている。コイル容器9は、円環状の超伝導コイル11a、11bに沿ってこれを収納するように、Z軸を中心軸にする円環状に形成され、容積をできるだけ小さくしている。同様に、熱シールド8は、円環状のコイル容器9に沿って覆うように、Z軸を中心軸にする円環状に形成され、侵入熱を遮断する関係から表面積をできるだけ小さくしている。
超伝導磁石装置2が、室温の室内に配置されても、真空容器3内が真空になっているので、室内の熱が伝導や対流で、コイル容器9に伝わることはない。また、熱シールド8は、図示していない冷凍機で冷却されることで、真空容器3からの輻射熱を吸収し冷凍機に放出するので、輻射熱でコイル容器9が昇温されることはない。なお、熱シールド8は冷媒14の温度の極低温と室温との間の中低温に設定すればよい。超伝導コイル11a、11bとコイル容器9は冷媒14の極低温に安定して設定することができる。
磁場の補正用の前記磁性材12a、12bは、Z軸を中心軸とする円環状であり、外径は超伝導コイル11a、11bの内径より小さい。磁場の補正用の前記磁性材13a、13bは、Z軸を中心軸とする円柱状であり、直径は磁性材12a、12bの内径より小さい。
前記コイル容器9は、前記超伝導コイル11aを内包する第1コイル容器9aと、前記超伝導コイル11bを内包し第1コイル容器9aから離れた第2コイル容器9bと、第1コイル容器9aと第2コイル容器9bとを連結し冷媒14が通っているコイル連結管9cとを有している。コイル連結管9cは、第1コイル容器9aと第2コイル容器9bの外周部に配置されている。コイル連結管9cは、1本でもよいし、2本以上でもよい。
前記熱シールド8は、第1コイル容器9aを内包する第1熱シールド8aと、第2コイル容器9bを内包し第1熱シールド8aから離れた第2熱シールド8bと、第1熱シールド8aと第2熱シールド8bとを連結しコイル連結管9cを内包するシールド連結管8cとを有する。シールド連結管8cは、第1熱シールド8aと第2熱シールド8bの外周部に配置されている。シールド連結管8cは、コイル連結管9cの本数に合わせて、1本でもよいし、2本以上でもよい。
前記真空容器3は、第1コイル容器9aと第1熱シールド8aと磁性材12a、13aを内包する第1真空容器3aと、第2コイル容器9bと第2熱シールド8bと磁性材12b、13bを内包し第1真空容器3aから離れた第2真空容器3bと、第1真空容器3aと第2真空容器3bとを連結し前記コイル連結管9cとシールド連結管8cを内包する真空連結管3cとを有する。真空連結管3cは、第1真空容器3aと第2真空容器3bの外周部に配置されている。真空連結管3cは、コイル連結管9cの本数に合わせて、1本でもよいし、2本以上でもよい。
このように、2対、少なくとも1対の超伝導コイル11a、11bが対向するように、1対の第1コイル容器9aと第2コイル容器9bと、1対の第1熱シールド8aと第2熱シールド8bと、1対の第1真空容器3aと第2真空容器3bと、1対の磁性材12a、12bと、1対の磁性材13a、13bとが配置されている。これにより、均一磁場領域34を一対の第1真空容器3aと第2真空容器3bとの間に形成することができる。超伝導磁石装置2は、概ね、Z軸を対称軸とする対称の構造に構成され、また、R面を対称面とする対称の構造に構成されている。
なお、超伝導コイル11a、11bは、コイル容器9に支持され、熱シールド8はコイル容器9に断熱支持されている。総荷重の大きくなるコイル容器9は、基盤となる真空容器3に断熱支持されている。
第1真空容器3aと第2真空容器3bの互いに対向する壁面の窪み36にはそれぞれ、均一磁場領域34側から真空容器3側に向かって順に、RFコイル5と、傾斜磁場コイル31と、均一磁場領域34の磁場を微調整可能なシム板32とが設けられ、RFコイル5と、傾斜磁場コイル31と、シム板32とは、第1真空容器3aと第2真空容器3bとに固定されている。MRI装置1は、NMR現象により水素原子核スピンが放出する核磁気共鳴信号を計測し、その核磁気共鳴信号を演算処理することで、被検体内を水素原子核密度によって断層像化する。その際に、被検体が入る均一磁場領域34には、強度が0.2T以上の高強度であり、高い静磁場均一度を有する静磁場を生成させる。均一磁場領域34の上下1対の傾斜磁場コイル31は、均一磁場領域34内の位置情報を得る目的で、磁場を空間的に変化させた傾斜磁場を均一磁場領域34に印加する。さらに、均一磁場領域34の上下1対のRFコイル5は、NMR現象を引起すための共鳴周波数の電磁波を均一磁場領域34に印加する。これらにより、均一磁場領域34内の微小領域ごとに水素原子核スピンが放出する核磁気共鳴信号を計測し、その核磁気共鳴信号を演算処理することで、被検体体内を水素原子核密度によって断層像化することができる。
また、傾斜磁場を発生させるために傾斜磁場コイル31に通電すると、傾斜磁場コイル31に電磁力が働き、傾斜磁場コイル31や傾斜磁場コイル31を固定している真空容器3を振動させる。この振動は、第1熱伝導材25、27のみを介して接続している磁性材12a、12b、13a、13bには伝わりにくいので、磁性材12a、12b、13a、13bは振動しない。超伝導コイル11a、11bと磁性材12a、12b、13a、13bとの位置関係は変化せず、磁場均一度が変化するおそれはない。
図2、図3、図4に示すように、前記磁性材12aと13aは非磁性で金属性の接続部材17にて結合され一体化されている。また、前記磁性材12bと13bは非磁性で金属性の接続部材17にて結合され一体化されている。一体化された磁性材12aと13aと、一体化された磁性材12bと13bとは、それぞれの荷重をコイル容器9に断熱性の支持体15を介して支持させている。支持体15は、液体ヘリウム温度のコイル容器9から室温の磁性材12a、12b、13a、13bを支持するため、磁性材12a、12b、13a、13bからコイル容器9への熱伝導を減らすような素材で構成されている。例えば、支持体15として低熱伝導率の繊維強化型プラスチック(FRP)パイプを用いる。パイプ形状の替わりに板形状または棒形状をしたFRPを用いてもよい。支持体15は、Z軸と平行な鉛直方向に立てられて設置される。支持体15の一端は、接続部材17に固定されており、もう1つの一端は、非磁性で金属性の接続部材16を介してコイル容器9に固定されている。接続部材16は、支持体15とコイル容器9とを接続している。磁性材12a、12b、13a、13bは、支持体15に支持されている。
前記支持体15は、熱シールド8を貫通して設けられることにより、磁性材12a、12b、13a、13bは、熱シールド8の外側に配置され、熱シールド8には覆われていない。熱シールド8には、接続部材16を覆うために、熱シールド袋18が設けられている。熱シールド袋18には孔23が設けられ、この孔23を支持体15が貫通している。
磁性材12a、12b、13a、13bは、真空容器3の中の真空中に設置されているが、熱シールド8の外側に設置されているので、真空容器3からの輻射熱で、磁性材12a、12b、13a、13bの温度がほぼ室温と同等になる。また、磁性材12a、12b、13a、13bは、極低温のコイル容器9から断熱支持されていることでも、磁性材12a、12b、13a、13bの温度を、ほぼ室温に維持することが可能になる。このとき、磁性材12a、12b、13a、13bの熱容量が大きいため室温の短期間での変化による真空容器3の温度の変化に磁性材12a、12b、13a、13bの温度が左右されず、磁性材12a、12b、13a、13bの位置、寸法を変化させることがない。
磁性材12a、12b、13a、13bは、熱シールド8に支持されていないので、熱シールド8から熱は伝導せず、熱シールド8の温度の変化による磁性材12a、12b、13a、13bの温度の変化は生じにくく、磁性材12a、12b、13a、13bの位置、寸法の変化も生じにくいので、磁場均一度が低下するおそれはない。よって、停電による冷凍機停止などによる熱シールド8の温度の上昇の際にも、均一磁場領域34における磁場均一度の変化を抑えられる。また、超伝導コイル11a、11bのクエンチ時などに、熱シールド8に過大な電磁力がかかり、塑性変形し、熱シールド8の位置が変化しても、超伝導コイル11a、11bと磁性材12a、12b、13a、13bとの位置関係は変化しないので、クエンチ後に磁場均一度が変化するおそれはない。
なお、支持体15の長さ方向の中間地点はサーマルアンカになっており、この中間地点からは、熱シールド8へ伝熱フレキ19が接続されている。伝熱フレキ19は、両端にそれぞれ接続された支持体15と熱シールド8の荷重を互いに支持しあうことはできないが、熱を良く伝導し、支持体15の中間地点の温度を、熱シールド8の温度に設定している。このことにより、支持体15の一端から他端までの室温から極低温にいたる温度プロファイルを装置によらず一定にしている。
前記真空容器3には、窪み41が設けられている。窪み41は、円筒状の側壁42と、円盤状の底部43とで構成されている。窪み41は、第1真空容器3aの上面と、第2真空容器3bの底面とにそれぞれ設けられている。窪み41の底部43には、第1熱供給吸収部44が配置されている。第1熱供給吸収部44は、真空容器3の外側である常温大気側に設けられることになり、真空容器3に熱的に接続され、熱を供給または吸収する。1対の第1真空容器3aと第2真空容器3bとに対応して、1対の第1熱供給吸収部44が配置されている。
第1熱供給吸収部44の近傍の真空容器3の外側には、第2熱供給吸収部45を設けることができる。第2熱供給吸収部45も、真空容器3に熱的に接続され、第1熱供給吸収部44で供給または吸収する熱より大きな熱を供給または吸収することができ、真空容器3に対して着脱可能になっている。断熱材46が、第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45とを覆うように、窪み41内に設けられている。
第1熱伝導材25、27は、真空容器3の内側に設置され、真空容器3と磁性材12a、12b、13a、13bとに熱的に接続している。第2熱伝導材26も、真空容器3の内側に設置され、複数の互いに離れた磁性材12aと13aとの間と、磁性材12bと13bとの間を熱的に接続している。第1熱供給吸収部44と第1熱伝導材25、27とは、真空容器3の窪み41の底部43を挟んで対向するように配置されている。
真空容器3と磁性材12aのそれぞれに複数個(4個)の第1熱伝導材27が熱的に接続している。真空容器3と磁性材13aのそれぞれに複数個(4個)の第1熱伝導材25が熱的に接続している。真空容器3と磁性材12bのそれぞれに複数個(4個)の第1熱伝導材27が熱的に接続している。真空容器3と磁性材13bのそれぞれに複数個(4個)の第1熱伝導材25が熱的に接続している。第1熱伝導材25、27は数個から数10個の範囲で構成することができる。
このように、複数個の第1熱伝導材25、27を設けることで、磁性材12a、12b、13a、13bそれぞれの中での温度分布を小さくすることができる。ただし、温度分布をなくして温度を均一にする必要はなく、超伝導磁石装置2の稼動運転中に温度分布が小さくシフトもすることなく一定不変であればよい。温度分布の小ささの程度としては、シム板32を用いた磁性体の補充による均一磁場領域34の磁場均一度の調整可能な程度であればよい。そして、第1熱供給吸収部44から第1熱伝導材25、27を介して熱を供給・吸収することにより、磁性材12a、12b、13a、13bそれぞれの温度分布をシフトすることなく一定不変に設定することができる。
真空容器3(窪み41の底部43)と第1熱伝導材25、27との間には、伝熱板47が設けられている。伝熱板47は、真空容器3(窪み41の底部43)と第1熱伝導材25、27とに熱的に接続する。伝熱板47の熱抵抗は、真空容器3の壁、例えば、窪み41の底部43の熱抵抗より小さい。
第1熱伝導材25、27は、両端にそれぞれ接続された伝熱板47と磁性材12a、12b、13a、13bの荷重を互いに支持しあうことはできないが、熱を良く伝導する。これにより、第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45を熱源とする真空容器3(窪み41の底部43)に伝導した熱は、輻射により磁性材12a、12b、13a、13bに伝わるだけでなく、第1熱伝導材25、27を伝導することによっても磁性材12a、12b、13a、13bに伝わるので、磁性材12a、12b、13a、13bの温度を、より早く真空容器3(窪み41の底部43)の温度すなわち第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45の温度とほぼ同一にすることができる。
第2熱伝導材26は、両端にそれぞれ接続された磁性材12a、12bと磁性材13a、13bの荷重を互いに支持しあうことはできないが、熱を良く伝導する。これにより、第1熱伝導材25、27を伝導して磁性材12a、12bと磁性材13a、13bに達した熱は、接続部材17を介して相互に伝導するだけでなく、第2熱伝導材26を伝導することによっても磁性材12a、12bと磁性材13a、13bとの間を相互に伝わるので、磁性材12a、12b、13a、13bの温度を、より早く真空容器3(窪み41の底部43)の温度すなわち第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45の温度とほぼ同一にすることができる。
なお、第1熱伝導材25、27と第2熱伝導材26には、弾性係数が小さい可とう性のある金属を用いることができる。磁性材12a、12b、13a、13bはコイル容器9から断熱支持されているので、超伝導磁石装置2の製造組み立てを行う常温時と稼動運転を行う低温時では熱収縮により、磁性材12a、12b、13a、13bの真空容器3に対する相対的な位置が変化する。よって、第1熱伝導材25、27と第2熱伝導材26には、熱収縮による変位を吸収する可とう性が必要となる。また、第1熱伝導材25、27と第2熱伝導材26に可とう性をもたせることで、外界に面した真空容器3の振動による影響を受けて磁性材12a、12b、13a、13bが振動し、均一磁場領域34における磁場均一度が変化することを避けることができる。第1熱伝導材25、27と第2熱伝導材26の例としては銅(Cu)やアルミニウム(Al)製の配線や編線、薄板積層板を用いることができる。
なお、前記底部43は伝熱板47と一体構造となっていることが望ましく、伝熱板47で真空と大気とを隔てて仕切る、つまり、第1熱供給吸収部44と第1熱伝導材25、27が広い面積にわたり直接接していることが望ましい。しかし、伝熱板47は熱伝導率の高い熱伝導材であることが望ましく、強い剛性が必要な真空容器3と同一の金属材料で構成できない場合がある。その場合、真空容器3と伝熱板47とが溶接可能な金属であれば、真空容器3と伝熱板47とを溶接して積層形状の一体構造にすればよい。真空容器3がステンレス鋼であり、伝熱板47がアルミニウムである場合は、溶接により接合することは難しいが、HIPや爆着により接合し一体構造にすることができる。
なお、伝熱板47が接する底部43には、大気圧を支えるのに最小限必要な板厚のステンレス鋼を使うことで、第1熱供給吸収部44と伝熱板47との間の熱抵抗を低減することができる。このために、窪み41における真空容器3の厚さ、すなわち、側壁42と底部43の厚さは、窪み41以外における真空容器3を構成する壁の厚さより薄くなっている。また、窪み41の側壁42の厚さも、窪み41以外における真空容器3を構成する壁の厚さより薄くなっている。側壁42の厚さを薄くすることで、底部43から窪み41以外の真空容器3への熱伝導に対する熱抵抗を高めることができる。これらにより、第1熱供給吸収部44から底部43を介して流れる熱を、窪み41以外の真空容器3へは流れにくくし、伝熱板47へは流れやすくしている。このように、真空容器3に窪み41を設けて窪み41の中に第1熱供給吸収部44を設置したのは第1熱供給吸収部44で供給・吸収する熱をできるだけ真空容器3に伝えず、底部43を介して伝熱板47に伝えたいからである。このためには、窪み41の底部43の深さは深いほど良く、窪み41の側壁42と底部43の板厚は強度上必要な最小限の板厚であることが望ましい。
なお、底部43と伝熱板47とは、一体構造ではなくても、底部43と伝熱板47とを密着させることで熱を伝えてもよい。密着させる方法としては、底部43と伝熱板47との間に銅、アルミニウム、インジウムなどの高い熱伝導率を有するやわらかい金属をはさんで、ボルトなどにて面圧をかける方法、接着剤で密着かつ一体化させる方法、高熱伝導率を有するグリースを間に挿入し面圧をかける方法などが採用できる。これらの密着させる方法は、一体構造を採用する場合と比較して安価に製作することが可能である。もちろん、真空容器3がアルミニウムや銅などの高い熱伝導率を有する材料で構成させている場合は、真空容器3が伝熱板47を兼ねるので、伝熱板47を省くことができる。
窪み41では、大気における空気の対流により伝熱するのを避けるために、断熱材46を設けている。なお、真空容器3の板厚が十分薄い場合は、壁面方向の伝熱が少なくなるので、窪み41を設ける必要はない。ただし、その場合でも空気の対流による伝熱を避けるため断熱材46は必要である。対流による伝熱を避けるために真空断熱するという方法もあるが、真空管通のための電流リードや配管を設置する必要があり、コスト上のメリットは少ない。
磁性材13a、13bの温度を計測する温度センサ30が、磁性材13a、13bに設けられている。なお、温度センサ30は、磁性材13a、13bの温度を計測することで、磁性材12a、12bの温度も間接的に計測していると考えられる。
計測された磁性材12a、12b、13a、13bの温度により、第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45における熱の供給または吸収を制御する温度制御部24が、真空容器3の外側に設けられている。温度制御部24は2つ設けられ、1つは、第1真空容器3aに設けられた磁性材12a、13aの温度により、第1真空容器3aに設けられた第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45における熱の供給または吸収を制御する。もう1つは、第2真空容器3bに設けられた磁性材12b、13bの温度により、第2真空容器3bに設けられた第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45における熱の供給または吸収を制御する。
また、温度制御部24によって出力が制御される第1電源28と第2電源29とが、真空容器3の外側に設けられている。第1電源28と第2電源29とはそれぞれ2つずつ設けられ、一方の第1電源28と第2電源29は、第1真空容器3aに設けられ、第1真空容器3aに設けられた温度制御部24によって出力を制御することで、第1真空容器3aに設けられた第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45における熱の供給または吸収を制御することができる。他方の第1電源28と第2電源29は、第2真空容器3bに設けられ、第2真空容器3bに設けられた温度制御部24によって出力を制御することで、第2真空容器3bに設けられた第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45における熱の供給または吸収を制御することができる。
第1熱供給吸収部44で熱を発生させたりして供給される熱は、窪み41の底部43を介して底部43の真空側に設置された伝熱板47に伝わり、伝熱板47から真空中に設置された第1熱伝導材25、27を伝わり、磁性材12a、12b、13a、13bに伝わり、磁性材12a、12b、13a、13bの温度が上昇する。第1熱供給吸収部44が熱を排出したりして熱を吸収すると、磁性材12a、12b、13a、13bの熱が前記伝導経路とは逆の伝導経路をたどって排出され、磁性材12a、12b、13a、13bの温度は降下する。
第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45は、真空容器3の常温大気側に設置されているので、メンテナンス時などで第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45を交換する必要がある場合でも真空を破ることなく交換することができる。
次に、磁性材12a、12b、13a、13bの温度制御について説明する。
図5に示すように、磁性材12a、12b、13a、13bに設けられた温度センサ30により、磁性材12a、12b、13a、13bの温度を計測し、計測した温度の温度信号を温度制御部24に送信する。温度制御部24には、予め、磁性材12a、12b、13a、13bの温度の目標値となる温度制御目標値48を入力し記憶しておく。温度制御部24では、入力した温度信号に相当する温度と、温度制御目標値48とを比較し、それらの大小関係に応じて制御信号を、第1電源28と第2電源29とに送信する。第1電源28は、制御信号を受信すると、制御信号に応じて、第1熱供給吸収部44に対して通電をオン・オフする通電制御を行う。第2電源29は、制御信号を受信すると、制御信号に応じて、第2熱供給吸収部45に対して通電をオン・オフする通電制御を行う。第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45は、通電されることにより、熱の供給・吸収を行い、真空容器3(窪み41の底部43)あるいは伝熱板47との間で熱を流す。
この熱の流れにより、真空容器3(窪み41の底部43)あるいは伝熱板47と、第1熱伝導材25、27との間に熱が流れる。この熱の流れにより、第1熱伝導材25、27と、磁性材12a、12b、13a、13bとの間に熱が流れる。こうして、磁性材12a、12b、13a、13bの温度が変化する。変化した温度は前記のように温度センサ30により計測される。このような一連のループが構成されることで、磁性材12a、12b、13a、13bの温度を、温度制御目標値48の近傍で時間的に一定に維持するという温度制御が可能になる。なお、温度制御の制御方法としては、PID制御方法によってもよい。
第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45としては、電気式ヒータを採用することができる。電気式ヒータでは暖め熱を供給することはできるが、冷却し熱を吸収することはできない。そこで、電気式ヒータに併用して、ペルチェ素子などの電子冷却を使ってもよい。ただ、磁性材12a、12b、13a、13bは、熱シールド8とコイル容器9との近傍に対向して配置される場合には、熱シールド8とコイル容器9からの吸熱で磁性材12a、12b、13a、13bの温度が室温より低下する。このため、温度制御目標値48を室温より高く設定することにより、電気式ヒータのみでも温度制御をすることができる。
磁性材12a、12b、13a、13bは、真空容器3内の真空中にあるため、断熱され、磁性材12a、12b、13a、13bの温度が、短期間の室温の変化に応じて、短期間に変化することはない。
しかし、磁性材12a、12b、13a、13bは、断熱されているとはいえ、真空容器3からの輻射熱が多少あるので、この輻射熱により、季節変動のような長期間かけての室温の変化に対しては、追随して温度を穏やかに変化させることになる。しかし、前記温度制御を行うことにより、磁性材12a、12b、13a、13bの温度を季節等によらず一定に保持することができる。そして、長期間かけての室温変化に対して磁性材12a、12b、13a、13bの温度変化を小さく抑えることができ、均一磁場領域34での磁場均一度の変化を小さく抑えることができる。
超伝導磁石装置2を運搬して別の地で立ち上げ稼動しようとすると、運搬中の外気温によって磁性材12a、12b、13a、13bの温度が稼動地の室温より上昇または降下している場合がある。このように、何らかの理由で磁性材12a、12b、13a、13bの温度が室温から離れてしまうと、立ち上げに際して、磁性材12a、12b、13a、13bの温度は緩やかにしか変化しないので、磁性材12a、12b、13a、13bの温度はなかなか一定にならず、立ち上げに長い時間がかかることになる。しかし、前記温度制御を行うことにより、磁性材12a、12b、13a、13bの温度を室温に一致させようと、磁性材12a、12b、13a、13bに対して熱を供給したり、吸収したりすることができる。そして、短期間に磁性材12a、12b、13a、13bの温度を室温に設定することができる。
逆に、超伝導磁石装置2の運搬中に磁性材12a、12b、13a、13bの温度が室温から離れてしまわないように、運搬中にも前記温度制御を行い、磁性材12a、12b、13a、13bの温度を運搬先の室温に設定しておいてもよい。このことによれば、立ち上げに際して、時間をかけることなく磁性材12a、12b、13a、13bの温度を室温に設定することができる。
なお、超伝導磁石装置2の稼動時には磁性材12a、12b、13a、13bの温度は、前記温度制御により温度制御目標値48と大きく違わないため、第1熱供給吸収部44で供給・吸収すべき熱量は多くない。このため、第1熱供給吸収部44のみを働かせればよく、第2熱供給吸収部45は働かせる必要はない。
しかし、立ち上げの際には、磁性材12a、12b、13a、13bの温度が温度制御目標値48から大きく異なっている場合がある。このような場合には、第1熱供給吸収部44だけでなく、第2熱供給吸収部45にも熱を供給・吸収させることで、より多くの熱を供給・吸収させ、より短時間で温度制御目標値48に近づけることができる。
このような第2熱供給吸収部45にあっては、立ち上げ時のみ装着して働かせ、超伝導磁石装置2の稼動時には分離できるように、着脱可能にしておく。第2熱供給吸収部45は、真空容器3の外側に設置されているので容易に着脱することができる。
磁性材12a、12b、13a、13bを真空容器3中でコイル容器9から断熱支持し、磁性材13a、13bに設置された温度センサ30を用いて、真空容器3の大気側に設置した第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45から熱を、磁性材12a、12b、13a、13bに供給・吸収するような制御をすることで、室温変化に対しても磁性材12a、12b、13a、13bの温度を一定に維持でき、均一磁場領域34における磁場均一度の変化を非常に小さくすることができる。そして、このことにより、高性能なMRI装置1を提供することができる。
また、第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45を、常温大気側に設置したことで、第1熱供給吸収部44と第2熱供給吸収部45の不良により交換が必要となった場合でも、超伝導磁石装置2を昇温や消磁の必要なく交換することができる。
次に、実施形態の変形例に係る超伝導磁石装置2の磁性材12a、12b、13a、13bの温度制御について説明する。図6に示すように、実施形態の変形例では、第1熱供給吸収部44の換わりに、熱交換器50を用いている点が異なっている。このことにより、第1電源28が水温制御装置49に変更されている。熱交換器50では、水等の流体の温度コントロールとなる。流体の温度コントロールでは、暖めるだけではなく、冷却することも容易にできるというメリットがある。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の斜視図である。 実施形態に係る超伝導磁石装置の上方からの透視図である。 図2のA−A方向の断面図である。 図2のB−B方向の断面図の上半分である。 実施形態に係る超伝導磁石装置の磁性材の温度の制御ブロック図である。 実施形態の変形例に係る超伝導磁石装置の磁性材の温度の制御ブロック図である。
符号の説明
1 磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)
2 超伝導磁石装置
3 真空容器
8 熱シールド
9 コイル容器
11 超伝導コイル
12a、12b、13a、13b 磁性材
14 冷媒
24 温度制御部
25、26、27 熱伝導材
28 第1電源
29 第2電源
34 均一磁場領域
41 窪み
42 窪み側壁
43 窪み底部
44 第1熱供給吸収部
45 第2熱供給吸収部
46 断熱材
47 伝熱板

Claims (13)

  1. 磁場を発生させる環状の超伝導コイルと、
    前記超伝導コイルを冷媒と共に収納するコイル容器と、
    前記コイル容器を包囲し、内部が真空に保持された真空容器と、
    前記真空容器の内側に設置され、前記コイル容器から断熱支持され、前記磁場を補正する磁性材とを有する超伝導磁石装置において、
    前記真空容器の外側に設けられ、前記真空容器に熱的に接続され、熱を供給または吸収する第1熱供給吸収部と、
    前記真空容器の内側に設置され、前記真空容器と前記磁性材とに熱的に接続する第1熱伝導材とを有することを特徴とする超伝導磁石装置。
  2. 前記磁性材の温度を計測する温度センサと、
    計測された前記温度により、前記第1熱供給吸収部における熱の供給または吸収を制御する温度制御部とを有することを特徴とする請求項1に記載の超伝導磁石装置。
  3. 前記第1熱供給吸収部と前記第1熱伝導材とは、前記真空容器を挟んで対向するように配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超伝導磁石装置。
  4. 前記第1熱伝導材は、可とう性を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  5. 前記真空容器と前記磁性材のそれぞれに複数個の前記第1熱伝導材が熱的に接続することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  6. 前記真空容器の内側に設置され、複数の互いに離れた前記磁性材の間を熱的に接続する第2熱伝導材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  7. 前記真空容器と前記第1熱伝導材との間に設けられ、前記真空容器と前記第1熱伝導材とに熱的に接続し、熱抵抗が前記真空容器より小さい伝熱板を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  8. 前記真空容器は、窪みを有し、
    前記窪みの底部に、前記第1熱供給吸収部が配置され、
    前記窪みにおける前記真空容器の厚さは、前記窪み以外における前記真空容器の厚さより、薄いことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  9. 前記第1熱供給吸収部を覆う断熱材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  10. 前記第1熱供給吸収部の近傍の前記真空容器の外側に設けられ、前記真空容器に熱的に接続され、前記第1熱供給吸収部で供給または吸収する熱より大きな熱を供給または吸収する第2熱供給吸収部を着脱可能に有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  11. 一対の前記超伝導コイルが対向するように、一対の前記コイル容器と、一対の前記真空容器と、一対の前記磁性材と、一対の前記第1熱供給吸収部とを配置し、前記磁場を一対の前記真空容器の間に形成することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  12. 前記コイル容器を包囲するように設けられた熱シールドを有し、
    前記磁性材は、前記熱シールドの外側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の超伝導磁石装置を用いたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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