JP2009171908A - シアノフィシンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シアノフィシンを効率よく、さらに低コストで合成する方法の提供。
【解決手段】シアノフィシン合成酵素を用いたイン・ビトロでの合成方法においては、反応開始において必要とされる(α-Asp-Arg)2以上の短鎖のプライマー(短鎖のシアノフィシン)を添加しない条件においてシアノフィシンを合成する方法。サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来のシアノフィシン合成酵素を用いることにより、プライマー無添加の条件でシアノフィシンがイン・ビトロでシアノフィシンを合成する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、アスパラギン酸とアルギニンから構成されるシアノフィシンの製造方法に関する。具体的には、微生物由来のシアノフィシン合成酵素(CphA)、特にサーモシネココッカス・エロンガタスBP−1(Thermosynechococcus elongatus BP-1)}由来のシアノフィシン合成酵素を用い、プライマー物質非存在下において、遊離アスパラギン酸及び遊離アルギニンを原料としてシアノフィシンを製造する方法に関する。
現在、吸水性高分子素材としてポリアクリル酸が、おむつや生理用品といった衛生材料として利用されている。しかしポリアクリル酸は、生分解されることはない。従って、廃棄物として環境中に分散された場合、あるいは焼却処理された場合、種々の環境問題を引き起こすことが予想される。これらの問題を解決するため、様々な研究がなされている。その1つが生分解性ポリアミド(ポリアミノ酸)である。
ポリアミドは、周知のとおりカルボキシル基とアミノ基の反応によって生ずるアミド結合-CONH-を有する高分子化合物のグループをいう。このアミド結合はタンパク質の主要な分子構造であることから、ポリアミドには、ナイロン等の人口高分子物質の他、天然物由来のタンパク質やポリアミノ酸なども含まれる。アミノ酸は、1つの分子の中にカルボキシル基とアミノ基を有し、この2つの官能基を反応させることによりポリアミド(ポリアミノ酸)をつくることができる。
ポリアミノ酸は、自然界においても、ポリ−γ−グルタミン酸、ポリ−ε−リジン、及びアスパラギン酸とアルギニンからなるシアノフィシン(マルチ−アルギニル−ポリ−アスパラギン酸)が見出されている。
生分解性ポリアミノ酸であるポリアミノ酸は、例えば、タンパク質が加水分解することによって生ずるα-アミノ酸(グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、リジンなど)を用いて合成することも可能であり、既に医療用材料として利用されている。これらの素材は生体内で容易に加水分解されるので、縫合糸や薬物徐放システム用のカプセルとして有用である。最近注目されているポリアミノ酸の1つはポリアスパラギン酸である。生分解性ポリアスパラギン酸は、フリーのカルボン酸を持っていることから水に可溶な高分子電解質であり、アスパラギン酸の重縮合によって得られるポリスクシンイミドを加水分解することにより合成することが可能である。ポリアスパラギン酸は、架橋反応によって吸水性ゲルとして紙おむつや生理用品といった生分解性吸水性衛生材料として、あるいは医療、化粧品、繊維等として用いられており、また、生分解の吸収性ポリマーや洗剤のビルダーとして期待されている。また、同じくポリアミノ酸の1つであるポリグルタミン酸やポリリジンも、生分解性の水溶性ゲル素材として興味が持たれている。
上記ポリアミノ酸のうちシアノフィシン(Cyanophycin)は、スピルリナ・プラテンシス(Spirulina platensis)、アファノカプサ(Aphanocapsa)PCC6308、またはアナベナ・シリンドリカ(Anabena cylindrica)のようなシアノバクテリア(藍藻類)が菌体内に生産するポリアミノ酸(分子量:25〜100kDa)である。シアノフィシンの構成要素は、アスパラギン酸とアルギニンであり、より詳しくは、アスパラギン酸がα-ペブチド結合をした骨格に、アルギニンがアスパラギン酸のβ-カルボキシル基においてペプチド結合した構造を有している。
このようにシアノフィシンは、酸性アミノ酸であるアスパラギン酸と塩基性アミノ酸であるアルギニンから構成されているため、その物理化学的特性や構造から工業的利用価値の高い化合物であるといえる。またシアノフィシンは、分子内にアスパラギン酸を有するため、精製後にアルギニンを化学的に脱離することによって、ポリアスパラギン酸を得ることができる。このポリアスパラギン酸は生分解性を有することから、ポリアクリル酸の代替化合物としての利用や医薬分野での利用が見込まれる有用な高分子化合物である。
上記シアノフィシンは、シアノバクテリア内においてリボソーム翻訳系やNRPSを介することなく、ただ一種類の酵素、即ちシアノフィシン合成酵素(CphA)によって合成される。CphAは基質となるアスパラギン酸、アルギニンに加えて、ATP(アデノシン三リン酸)、Mg2+を要し、さらに合成の基点となるプライマーとして短鎖のシアノフィシンを必要とする。したがって、本酵素は、遊離の2種類のアミノ酸からポリマーを合成するのではなく、比較的短鎖のシアノフィシンに対してアスパラギン酸とアルギニンを縮合する伸張反応を行う酵素とされている。
これまでにCphAは、アナバエナ・バリアビリス(Anabaena variabilis)ATCC 29413, アナバエナ・スピーシーズ(Anabaena sp.) strain PCC120, シネコシスティス・スピーシーズ(Synechocystis sp.) strain PCC6803, シネコシスティス・スピーシーズ(Synechocystis sp.) strain PCC6308, サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1(Thermosynechococcus elongatus BP-1)、シネココッカス・スピーシーズ(Synechococcus sp.)strain MA19など幾つかの微生物から見出されており、当該遺伝子もクローニングされている(非特許文献1〜5参照)。また、最近ではゲノム情報を活用したin silico解析によって、シアノバクテリア以外の微生物にもCphAホモログの存在が報告されている(非特許文献6参照)。
シアノフィシンの合成方法については既に詳細な検討がなされている。イン・ビトロでの検討においては、反応開始において
(α-Asp-Arg)2以上の比較的短鎖のプライマー(短鎖のシアノフィシン)、例えば(α-Asp-Arg)3が必要とされ、プライマーを添加しない条件においてシアノフィシンは全く合成されないことが多数報告されている。また、プライマーを添加しない条件においてイン・ビトロでのシアノフィシン合成を達成した報告は未だない。さらに、こうしたプライマーとなる物質がどのような経路で供給されているのかについても不明とされている。次に伸張反応においては、プライマーに対してアスパラギン酸とアルギニンが交互に結合しstep-by-stepによって伸張反応が進行することが報告されている。
シアノフィシンを工業スケールで生産するための試みも幾つかなされている。シアノバクテリアについては、培養条件の検討や、基質となるアミノ酸の生合成を強化した株の創製といった例が挙げられる。さらに、エシェリヒア・コリ(Escherichia
coli)やシュードモナス・プチダ(Pseudomonas
putida)、ラルストニア・ユウトロファ(Ralstonia eutropha)、バシラス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)などの異種発現系を用いた検討も報告されている(非特許文献7参照)。しかしこれらは全てバクテリア内でシアノフィシンを合成させる試みであり、イン・ビトロにおける合成方法に関するものではない。
また、産業上有用とされる耐熱性を有したシアノフィン合成酵素としては、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1およびシネココッカス・スピーシーズstrain MA19由来のシアノフィシン合成酵素が挙げられる。シネココッカス・スピーシーズstrain MA19においては元株からの酵素精製(非特許文献3参照)、組換え酵素を用いた諸性質の検討(非特許文献8参照)ならびに工業スケールを目指したシアノフィシン合成の検討(非特許文献9参照)など、非常に多岐に渡っての研究が行われている。一方で、 サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来のシアノフィシン合成酵素においては、遺伝子クローニング(非特許文献2参照)および植物を宿主としたシアノフィシン合成の検討がなされ(非特許文献10参照)、また、耐熱性酵素としての報告もある(特許文献1参照)。
例えば、植物を宿主としたシアノフィシン合成の検討(非特許文献10参照)においては、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来のシアノフィシン合成酵素の遺伝子を、タバコ及びジャガイモで発現させたことが報告されている。本酵素を遺伝子導入した植物からは、シアノフィシン様特性を有するポリマーを乾燥重量で最高1.1%生産することが見出された。抗シアノフィシン抗体を用いて酵素の局在を調べたところ、遺伝子導入植物の細胞質と核の中に見出されたことが報告されている。しかしこれらは全て遺伝子導入した植物によるシアノフィシンの合成方法であって、イン・ビトロにおける合成方法ではない。
また、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1は、別府温泉で分離された至適生育温度が約55℃の好熱性藍色細菌サーモシネココッカス・エロンガタスであってそれ自体は既によく知られており、財団法人かずさディー・エヌ・エー研究所によってその全ゲノム解読も完了している。具体的には、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1は、好熱性ラン藻類に属するサーモシネココッカス属細菌であり、ゲノムサイズは2,593,857塩基対、推定遺伝子数は2,743個である。サーモシネココッカス・エロンガタス由来のタンパク質は熱安定性が高いので、生化学的解析やX線結晶構造解析に適している。また、全ゲノム塩基配列が決定されているため、ゲノム情報が利用可能である。しかし、本酵素をイン・ビトロで、かつプライマー非存在の条件で、シアノフィシンの合成に用いたという報告はない。
Arch. Microbiol.174,297・306(2000) Eur. J. Biochem.267, 5561・5570(2000) FEMS. Microbio. Lett.181,229-236(1999) Eur. J. Biochem.254,154-159(1998) ApplEnviron Microbiol.67(5),2176・2182(2001) Macromol Biosci.7(3),278-296(2007) Biomacromolecules. 5(4),1588-1595(2004) Appl Environ Microbiol.68(1),93・101(2002) Appl Environ Microbiol.68(7),3377・3384(2002) Plant Biotechnol J.3(2),249・258(2005) US2002115141 (WO0212459)号公報
上記のような状況下、シアノフィシンを効率よく、さらに低コストで合成する方法が強く望まれていた。中でも、シアノフィシン合成酵素を用いたイン・ビトロでの合成方法においては、反応開始において(α-Asp-Arg)2以上の比較的短鎖のプライマー(短鎖のシアノフィシン)、例えば(α-Asp-Arg)3が必要とされ、プライマーを添加しない条件においてシアノフィシンを合成することは全く知られていなかった。合成反応ごとにプライマーが必要とされるため、特に工業的規模でシアノフィシンを合成しようとする場合には、設備や生産コストが大きな問題となる。
さらには、大腸菌組換えによるシアノフィシン合成酵素を用いたイン・ビトロの検討では、プライマーが必須というだけでなく、シアノフィシンの伸張反応が25〜30kDaで終結してしまうという問題があり、30kDa以上の高分子量のシアノフィシンを合成することは不可能であったため、高分子量のシアノフィシンを合成することができる方法が強く望まれていた。
本発明者等は、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来のシアノフィシン合成酵素ならびにその酵素を用いたポリペプチドの製造法について鋭意研究を行った結果、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来のシアノフィシン合成酵素を用いた場合、プライマー無添加の条件でもシアノフィシンがイン・ビトロで合成可能であり、しかもその鎖長は反応温度依存的であり、温度が高くなるに従ってその鎖長が長くなることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明においては、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来シアノフィシン合成酵素は、C末端に6つのヒスチジン(Histidine)を融合させたHis x 6 tag融合酵素として、大腸菌を宿主として生産した。酵素の調製方法としては、培養した大腸菌を超音波破砕後、遠心分離(15,000rpm、4℃、30
min)した上清を、Ni-アフィニティーカラムで精製し、PD・10カラム(GEヘルスケア)でバッファー交換を行い脱塩したものを精製酵素とした。得られた精製酵素を用いて、イン・ビトロでのシアノフィシン合成について検討を行った。その結果、驚くべきことに、プライマーとなる物質を添加しない条件において、遊離の2種類のアミノ酸(アスパラギン酸、アルギニン)から、シアノフィシンを合成することに成功したのである。
これまで、多くのシアノバクテリア由来シアノフィシン合成酵素がクローニングされ、詳細な検討がなされてきたがイン・ビトロにおいてプライマーの非存在下でシアノフィシンの合成に成功した報告はない。また、このようにプライマーとなる物質を添加せずとも2種類の遊離アミノ酸からポリマーが合成できることは、工業的生産プロセスの構築を考えた上でも、コストや設備面において非常に有意なものとなることは想像に易い。
次に、本発明者等は、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来シアノフィシン合成酵素が耐熱性を有する利点を活かして、プライマーの非存在下の条件で、高温での反応を検討した。その結果、30℃、40℃、50℃、60℃と反応温度を高くなるにつれて、合成されるシアノフィシンの分子量が25 kDa、27 kDa、30 kDa、35kDaと増大していくことが判明した。既存の報告では、イン・ビトロで合成可能なシアノフィシンの分子量は30kDa程度までであったが、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来シアノフィシン合成酵素を用いて、60℃で反応を行うことで、35kDaというさらに大きな分子量のポリマーを得ることに成功したのである。したがって、本酵素を用いて反応温度を種々に変更していくことにより、分子量の異なるシアノフィシンを選択的に合成することが可能である。このような温度条件を変化することで、生産するシアノフィシンの分子量を選択的に変更する例も、本研究が初めてとなる。
本発明は、具体的には以下のとおりである。
1.サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1(Thermosynechococcus elongatus BP-1)由来のシアノフィシン合成酵素の存在下に、遊離アスパラギン酸及び遊離アルギニンを原料としてシアノフィシンを合成することを特徴とするシアノフィシンの合成方法。
2.プライマー非存在下に合成することを特徴とする上記1に記載のシアノフィシンの合成方法。
3.マグネシウムイオン又はマンガンイオンの存在下に合成することを特徴とする上記1又は2に記載のシアノフィシンの合成方法。
4.ATPの存在下に合成することを特徴とする上記1乃至3のいずれか1項に記載のシアノフィシンの合成方法。
5.酵素反応温度が20℃乃至60℃である上記1乃至4のいずれか1項に記載のシアノフィシンの合成方法。
上記のとおり、本発明によれば、プライマーとなる物質を添加せずとも2種類の遊離アミノ酸からポリマーが合成できるので、シアノフィシンを簡便かつ安価に生産することが可能となる。特に工業的規模でシアノフィシンを合成する場合には、本発明の方法を用いることにより、設備面、生産コストの面での問題点を解決することができ、非常に有意義である。さらには、反応温度を調整することにより所望の分子量を有するシアノフィシンを合成することが可能となり、従来の方法では調節することが不可能であったシアノフィシンの分子量を必要に応じて簡単に調節することができるようになった。更には、25kDaから35kDa程度の分子量を有するシアノフィシンを選択的に合成可能となったため、吸収性の高い分子を目的に合わせ簡便に合成することができるようになった。
以下、本明細書における用語についてその意味するところを述べる。
本発明において「シアノフィシン合成酵素」とは、シアノバクテリア内において、アスパラギン酸とアルギニンを基質としてシアノフィシンを合成する酵素であれば特に限定されるものではないが、イン・ビトロの反応において、合成の基点となる短鎖のシアノフィシンをプライマーとして必要としないものが好ましい。中でも、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来のシアノフィシン合成酵素が最も好ましく、更には分子量405kDaの4量体が最も好ましい。なお、ここで「イン・ビトロ」とは単に試験管内試験の意味に止まらず、非生体内反応、特に非菌体内反応を意味するものである。
本発明におけるシアノフィシン合成酵素は、シアノバクテリアから抽出したものであってもよいし、大腸菌その他の動植物に、シアノバクテリア由来のシアノフィシン合成酵素遺伝子を導入したものから抽出したものであってもよく、特に限定されるものではない。また、それらは、粗抽出物であってもよいし、カラムその他の方法により精製したものであってもよい。例えば、シアノバクテリア由来のシアノフィシン合成酵素遺伝子にtag配列を付加したものを大腸菌その他の動植物に遺伝子導入し、タンパク発現させたものから、付加したtagを用いて精製を行い、得られたものであってもよい。具体的には、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来シアノフィシン合成酵素のC末端に6つのヒスチジンを融合させた、His x 6 tag融合酵素として、大腸菌を宿主として生産させたもので、生産された酵素はNi-カラムにより簡単に精製することができる。
本発明におけるシアノフィシン合成反応には、シアノフィシン合成酵素、遊離アスパラギン酸、遊離アルギニン必須であり、短鎖のシアノフィシンをプライマーとして添加しなくてもシアノフィシンを合成することが可能であるが、必要に応じて短鎖シアノフィシンからなるプライマーを添加してもよい。遊離アスパラギン酸と遊離アルギニンは好ましくは等モル量であるが、1:2乃至2:1のモル比であってもより。また、ATPの存在下に反応させることにより、及び/又はMg2+又はMn2+の存在下に反応させることにより更に収率を向上させることができる。ATPの配合比は、特に限定されるものではないが、遊離アスパラギン酸、遊離アルギニンに対して0.2乃至5倍モル量であることが好ましいが、等モル量であることが更に好ましい。また、Mg2+又はMn2+の配合比は、特に限定されるものではないが、マグネシウム塩、マンガン塩として遊離アスパラギン酸、遊離アルギニンに対して0.2乃至5倍モル量であることが好ましいが、等モル量であることが更に好ましい。反応時間は、特に限定されるものではないが、2時間乃至50時間、好ましくは10時間乃至40時間が好ましいが、必要に応じて調節することができる。また反応温度は、所望のシアノフィシン分子の大きさにより、適宜選択することができる。高温の条件では、高分子量のシアノフィシンを合成することができるが、分子の安定性その他の問題から、好ましくは15℃から70℃、さらに好ましくは20℃から60℃の範囲で行う。
以下実施例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことは勿論である。
クローニングおよび発現について
シネコシスティス・スピーシーズ(Synechocystis sp.)PCC6803およびサーモシネココッカス・エロンガタスBP−1(Thermosynechococcus elongatus BP-1)由来シアノフィシン合成酵素の遺伝子をPCR法により増幅し、pET21a(+)ベクターに連結した。得られたプラスミドを大腸菌BL21株に導入した。タンパク質はC末端His x 6 tag融合酵素とした。なお、シネコシスティス・スピーシーズPCC6803およびサーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来Cyanophycin synthetaseの詳細は下表の通りである。Cyanophycin
synthetaseの遺伝子情報は「かずさDNA研究所」が運営する「Cyanobase」等より入手可能であり、これら微生物株のゲノムは同じく「かずさDNA研究所」より分譲可能である。表中の「AC」は、タンパク質データベース「Swiss-Port」のアクセッションナンバーを意味し、「AA」は、タンパク質を構成するアミノ酸数を意味する。
以下、シネコシスティス スピーシーズsp. PCC6803由来シアノフィシン合成酵素(Cyanophycin
synthetase)を「Slr」、サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1由来シアノフィシン合成酵素(Cyanophycin synthetase)を「Tlr」と呼ぶ。表中の記号ACはタンパク質データベース「Swiss-Prot」のAccession Numberを意味し、AAはタンパク質を構成するアミノ酸の数を示す。
Figure 2009171908
クローニングおよび発現条件は下表のようにした。なお、培養に当たっては抗生物質としてAmp(アンピシリン)を使用した。
Figure 2009171908
精製酵素の調製
培養菌体からの精製酵素の調製は、以下の手順に従って行った。
Figure 2009171908
分析方法
1.遊離リン酸測定
遊離リン酸は、 デターミナーL IP(協和メディックス)を使用して常法に従って定量した。
2.HPLC分析
アミノ酸のHPLC分析は、下表のとおりサンプルを調整し、分析装置として「日立L-7000シリーズ)」を用いて以下の手順に従って行った。
Figure 2009171908
Figure 2009171908
Figure 2009171908
3.SDS-PAGE
SDS-PAGE
(SDS
polyaclylamide gel electophoresis)については、分析用のアクリルアミドゲルとしてATTO製のプレキャストゲル「 e-パジェル E-R12.5L」を使用した。バッファーにはトリス-グリシンバッファーを使用し、分析条件としては標準的なものを使用した。
基質特異性の検証
実施例2にて示した方法に従って調製した精製酵素を用いて、in vitroにおけるプライマーを添加しない条件でのシアノフィシン合成について検討を行った。また、この際に基質の特異性についても幾つか検討を行った。なお、ネガティブコントロールとしてSlrを用いた検証も行った。反応液の組成は以下のとおりである。
Figure 2009171908
基質特異性については、下表のとおり各種基質について、あるいは各種基質組み合わせについて試験を行った。その結果、シアノフィシン合成酵素としてTlrを用いた条件の「Asp + Arg」の試験区においてのみ白色の沈殿物(シアノフィシン)の生成を確認できた。
Figure 2009171908
次に、酵素としてTlr及びSlrを用いた場合の各反応液の遊離リン酸を測定した。その結果を下表に示す。基質無添加をBLKとした。
Figure 2009171908
Figure 2009171908
上記表から明らかなとおり、Tlrにおける「Asp + Arg」を基質とした試験区においてのみ高い遊離リン酸量を検出した。Slrとの比較からもわかるように、「プライマーを添加しない条件」でも、in vitroでシアノフィシン合成が可能なのはTlrに特異的な現象であるといえる。また、他の基質での遊離リン酸量の結果から、Tlrにおいては基質特性が高いことがうかがえる。
ATP濃度を変更しての反応
下記表のとおり反応に使用するATP濃度を0〜12.5mMの範囲で種々に変えて、シアノフィシン合成量に変化が見られるか、について検証を行った。反応条件は以下の通りである。
Figure 2009171908
反応20時間後の沈殿の様子を観察したところ、ATP濃度が0.625mM以上で明確な沈殿が認められ、その沈殿量はATP濃度にしたがって増大した。これら沈殿量は、下表に示す遊離リン酸量の測定結果とも一致した。
Figure 2009171908
遊離リン酸量の結果には、多少の誤差がみられるが、概ね添加したATPが最大限使われた結果となっていた。また、沈殿物の量も、ATPの添加量に応じて変化していることが観察された。
沈殿物の乾燥重量の計測
上記1の条件(ATP:12.5 mM、Total Vol. 600μL)で得られた沈殿物の乾燥重量を測定した。沈殿乾燥物は反応液を遠心分離した後に、減圧乾燥することによって得た。その結果、反応温度が40℃の場合は0.6mgであり、30℃の場合は0.6mgであった。
熱安定性についての検討
Tlr酵素を各種温度(30℃〜90℃)で15分間加熱し、シアノフィシン合成の検討を行った。反応条件はATP濃度を12.5mMとし、反応時間を30℃、3時間とした以外は実施例5の条件と同様とした。
反応3hr後の各反応温度における残存相対活性を図1に示した。Tlrにおいては60℃までは比較的安定であるが、これを超えると大きく活性が減少することが明らかとなった。
反応温度の影響についての検討
Tlrが耐熱性の酵素である点を考慮して、高温での反応を行った。また、耐熱性の酵素ではないが比較のためSlrについても検討を行った。反応条件は、反応温度を30℃、40℃、50℃、60℃とし、反応時間を20時間とした点以外は実施例6と同様とした。
反応終了後の沈殿物の様子を観察した結果、Tlr添加のものについては30℃、40℃、50℃、60℃のそれぞれで沈殿が観察されたが、その沈殿量は40℃で反応を行った際の量が見た目では最も多くなった。また、Slrにおいては全ての温度条件においてシアノフィシン様の沈殿物は生成していなかった。
次に、各所温度で反応を行ったサンプルをSDS-PAGEで分析した。サンプルの各種温度における「沈殿物」、「反応液の遠心分離後の上清」、「反応液そのもの」の関係については下表のとおりである。そして、これら各温度におけるSDS-PAGE分析の結果を図2に示した。
Figure 2009171908
図2から明らかなとおり、反応温度が高くなるにつれて、合成されるシアノフィシンの分子量が大きくなっていることがわかる。これまでの報告ではin vitroでのシアノフィシン合成においては、分子量25〜30kDa程度のポリマーが合成されている報告があるが、Tlrを用いて60℃で反応を行うことで35kDa程度と、既存の報告よりも分子量の大きなシアノフィシンが合成された。この結果から明らかなとおり、本酵素を利用した場合、反応温度を変更することで分子量の大きさの異なるシアノフィシンを選択的に合成することが可能である。
沈殿物の加水分解
実施例7のTlrを用いて40℃で反応させたサンプルとその沈殿物を酸加水分解(6N塩酸に溶解して、24hr加熱)し、HPLCにてその組成を分析した。その結果を図3に示す。
なお、単純にAspとArgのリテンションタイム(HPLC分析)を知るために、市販のAspとArgを混合して分析した結果を図4に示した。これらのことから、得られた沈殿物はAspおよびArgから構成されていることがわかり、Tlrの反応によって生成した沈殿物はシアノフィシンであることが確認された。
Tlrによるシアノフィシン合成の経時推移
Tlrにおけるシアノフィシン合成の経時推移について検討を行った。反応条件はATPを12.5mM、反応温度を30℃、総量300μLとし、反応時間を0〜20時間とした点以外は実施例5と同様とした。
遊離リン酸の測定結果は図5に示すとおりであった。反応後7時間でほぼ平衡状態に達していることがわかる。
また、反応30分間隔でサンプリングを行い、SDS-PAGEにて解析を行った結果を図6に示した。反応1時間半あたりから、ある程度の分子量を持ったシアノフィシンが合成されていることがわかる。また、経時的にシアノフィシンの合成量が徐々に増加していることがわかる。
プライマーを添加しての反応
これまでの検討で、「Tlrがプライマーとなる物質を添加せずとも、2種類の遊離アミノ酸からシアノフィシンを合成可能であること」を、「Slrでは不可能であること」と比較する形で示した。ここでプライマーを添加した条件について検討を行い、Slrはプライマーが存在しなければイン・ビトロでシアノフィシン合成が不可能であることを検討した。
プライマーの準備
Tlrのイン・ビトロでの反応液上清においては低分子量のシアノフィシンが含まれていることが示唆されている。そこで、この溶液をプライマー溶液として反応系に添加し、シアノフィシン合成の検討を行うこととした。なお、ここでは30〜60℃で反応を行ったサンプルを用いた。30〜60℃でのプライマー溶液のSDS-PAGE結果は図7のとおりであった。ここで、横軸の1〜4は、それぞれ30℃、40℃、50℃、60℃におけるTlr上清溶液を意味する。また、解析プライマーの準備は下表のスキームに従って行った。プライマー溶液はTlr酵素が残存していると反応に問題が生じるため、煮沸によって失活を行った。
Figure 2009171908
反応条件
酵素はTlrおよびSlr両者について検討を行った。以下に反応液組成を示したが、プライマーとしては上記Tlr上清溶液を50μL(Total vol. 300μL)添加した。プライマー濃度の詳細は未測定である。反応時間は30℃で20時間である。
Figure 2009171908
反応20時間後のサンプルの状態;
Tlr酵素及びSlr酵素について、プライマーを添加した場合、添加しなかった場合について下表のとおり9試験区について、それぞれ30℃、40℃、50℃、60℃で試験を行った。なお、使用した各プライマーは下記表のとおりである。表中の「30℃反応上清」とは「30℃で反応を行ったサンプルの遠心上清をプライマー溶液として使用した」ことを示している。
Figure 2009171908
沈殿形成を観察したところ、Tlrを用いた場合は、プライマーなし(試験区1)でも明確な沈殿形成が認められたが、プライマー(上清)を添加した試験区の方が、添加しなかった試験区(コントロール)よりも沈殿物の蓄積量が多いように観察された。しかもプライマーを添加した40℃、50℃、60℃で顕著な沈殿形成が認められた。しかし酵素を添加しない場合は、沈殿の形成は認められなかった。一方、Slr場合は、プライマー(上清)を添加した40℃、50℃、60℃では沈殿形成が認められたものの、プライマーなし(試験区1)では沈殿は認められなかった。しかも、沈殿量はTlrの場合に比べて小さかった。
このように、プライマーの添加によって、Slrを使用した場合でも沈殿物の形成を確認することができた。また、酵素を添加していない試験区(No. 6〜8)では沈殿の形成はなかったことから、プライマー溶液中のTlr酵素の混入はないようである。当然のことではあるが、Tlrについてもプライマー添加の試験区において、沈殿物の形成が確認されており、プライマーを添加した試験区の方が、添加しなかった試験区(コントロール)よりも沈殿物の蓄積量が多いように観察された。結果は、図8、図9に示すとおりである。
Slr反応物のSDS-PAGE解析
Slrの反応によって生じた沈殿物についてSDS-PAGEで解析を行った。なお、図10は得られた反応液をそのまま分析した(特に遠心分離などによる沈殿と上清の分離はなし)。
使用した各プライマーは下表のとおりである。この試験によれば、Slrにおいてもプライマーが存在する場合は、25kDa程度のシアノフィシンが合成されていることがわかった。
Figure 2009171908
Tlr酵素と全く同じ工程で調製したSlr酵素において、in vitroの合成ではプライマーを添加しない条件ではシアノフィシン合成は不可能であり、反応系にプライマーとなる物質を添加することで初めてシアノフィシンが合成可能となることが確認できた。実施例2の手順で酵素を調製することで、菌体由来の何らかのプライマーとなるような化合物はほぼ完全に除去されており、Tlrの精製酵素中にはプライマーのコンタミネーションはなかったものと推測される。また、詳細なデータは示していないが、実施例10にて検討した内容では、実施例2に示した手順で調製した酵素をさらにゲルろ過カラムで精製を行い、より精製度の高い酵素でもって、プライマーを添加しない条件でもシアノフィシン合成が可能であることを確認している。したがって、Tlrはプライマーを必要とはせず、遊離のアスパラギン酸およびアルギニンからシアノフィシンを合成可能であり、従来のシアノフィシン合成酵素とは大きく異なる特徴を持った酵素であるといえる。
至適pHの検討
緩衝液として100 mM Tris-HCl Buf pH7.0〜10.0および100 mM Borate-NaOH Buf pH9.5〜11.0を使用し、至適pHについて検討を行った。なお、反応は30℃、3hrで行い、遊離リン酸量を測定することにより活性の比較を行った。反応液の組成は下表のとおりである。結果を図11に示した。
Figure 2009171908
図11からも明らかなとおり至適pHは9.0であった。これまでに至適pHの検討が行われた例としては、シネコシスティス・スピーシーズ strain PCC 6308由来のシアノフィシン合成酵素があるが、ここではpH8.2が至適とされており、この結果からも、既存のシアノフィシン合成酵素とは異なっていることが示唆される。
多くのシアノバクテリア由来シアノフィシン合成酵素がクローニングされ、詳細な検討がなされてきたが、イン・ビトロにおいてプライマーを添加しない条件でのシアノフィシン合成に成功した報告は無い。本発明の方法を用いることにより、プライマーとなる物質を添加せずに、2種類の遊離アミノ酸からシアノフィシンが合成できることから、設備費や生産コストを下げることが可能であり、工業的生産が可能となる。また合成の際の反応温度を調節することにより、必要な分子量のシアノフィシンを合成することが可能であることから、製品等のニーズに合わせた生産が可能となり、応用範囲が広くなる。
Tlr酵素を各種温度で15分間加熱したシアノフィシン合成の反応3hr後の各反応温度における残存相対活性示す図である。(実施例6) 各温度におけるSDS-PAGE分析の結果を示す図である。(実施例7) Tlr、40℃反応サンプルの沈殿物を酸加水分解処理してHPLC分析した結果を示す図である。(実施例8) Tlrを用いて40℃で反応させた標準サンプルの沈殿物を酸加水分解処理してHPLC分析した結果を示す図である。(実施例8) Tlrにおけるシアノフィシン合成の経時推移を遊離リン酸濃度で示した図である。(実施例9) Tlrにおけるシアノフィシン合成の経時推移をSDS-PAGEにて解析した図である。(実施例9) 30〜60℃でのプライマー溶液のSDS-PAGE結果を示す図である。(実施例10) プライマーを添加した場合のTlr反応結果を示す図である。(実施例10) プライマーを添加した場合のSlr反応結果を示す図である。(実施例10) Slrの反応によって生じた沈殿物についてのSDS-PAGE解析結果を示す図である。(実施例10) 至適pHが9.0であることを示す図である。(実施例11)

Claims (5)

  1. サーモシネココッカス・エロンガタスBP−1(Thermosynechococcus elongatus
    BP-1)由来のシアノフィシン合成酵素の存在下に、遊離アスパラギン酸及び遊離アルギニンを原料としてシアノフィシンを合成することを特徴とするシアノフィシンの合成方法。
  2. プライマー非存在下に合成することを特徴とする請求項1に記載のシアノフィシンの合成方法。
  3. マグネシウムイオン又はマンガンイオンの存在下に合成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシアノフィシンの合成方法。
  4. ATPの存在下に合成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシアノフィシンの合成方法。
  5. 酵素反応温度が20℃乃至60℃である請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のシアノフィシンの合成方法。
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