JP2009170189A - 燃料電池システム及び燃料電池システムにおける凝縮水の回収方法 - Google Patents

燃料電池システム及び燃料電池システムにおける凝縮水の回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池システムの技術において、低温側の冷却で水自立をより確実にすることにより、電気式水処理装置を使う場合においても、排熱の有効活用により省エネ性を向上すると共に、ランニングコストやメンテナンスコストも低減し経済性をも改善する。
【解決手段】熱交換器12は、電池本体2のカソード排ガス或いは燃焼排ガスの少なくとも一方について、その排熱を低温側との温度差により回収するとともに凝縮水を回収するものである。本体部16は、熱交換器12の前記低温側を冷却する低温側冷却源40を供給する冷凍機として、蒸気圧縮式冷凍サイクル部50を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムにおける凝縮水を用いた水自立を改善する技術に関する。
近年、水素などの燃料と酸素などの酸化剤の電気化学反応で電力を得る燃料電池の開発が進み、燃料電池は、その開発段階などに応じ複数の種類が存在する。そのうち、固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜を挟んで燃料極であるアノード電極と酸化剤極であるカソード電極を向い合わせた電池セルをセパレータで挟持した構造物を複数枚積層して構成されている。
同じ固体高分子型燃料電池でも、車載用等では機動性を重視するため、通常、燃料には純水素を使用し、酸化剤には空気を用いたシステムが多い。ところが、定置用や家庭用になると、インフラすなわち社会的供給体制の問題から燃料にはメタン成分の多い都市ガスやプロパンガスを使用するシステムが求められる。この場合は、燃料を水素に改質するために、燃料に水蒸気を混合して水素を生成させる燃料処理器を用いる方法が一般的である。
いずれのシステムでも、アノード電極側に供給された水素がイオン化して固体高分子電解質膜内を流れ、カソード電極側の酸素と反応し、水を生成するとともに、外部に対して電気エネルギが得られる。
ところで、この固体高分子型燃料電池は、電気エネルギの発生とともに、約100℃以下の排熱を生じる。これは、電池効率が100%にならない限り、つまり電池本体温度が周囲温度のままで発電が可能にならない限り、温度の高い電池温度から周囲温度への放熱分が熱として発生するからである。また、燃料を水素に改質するための燃料処理器においても、通常、改質器等の改質反応の加熱に燃焼器を使うため、燃焼排ガスや燃料処理器外部からの排熱が生じる。
これらの排熱を活用すれば、電気エネルギとのハイブリッド運転、すなわちコジェネレーション運転となるため、非常に経済的でエネルギ効率の高い、地球環境に優しい運転が実現できる。近年、このような燃料電池システムを家庭に導入しようとする開発活動が日本を中心に非常に高まっている。これは、地球温暖化を防止する方法として、二酸化炭素の排出量が少ないこのエネルギが脚光を浴び、その省エネ性や経済性に注目が集まっているためである。
一方、このような燃料電池システムにおける改質に必要な水は、カソード排気ガス及び燃焼排気ガスからの回収凝縮水によって得られ、それら排ガスと熱交換する低温側水温度が低ければ、交換熱量、凝縮水量が増加し、改質に必要な前記の水を賄うことが可能となり、いわゆる水自立が成立する。
そして、燃料電池システムとしては、前記のような水自立が出来るように設計するのが一般的ではあるが、夏場の暑い時期は、低温水側水温度が高くなるため、水自立の実現が困難となる。まして、その凝縮水を純水に変えるために電気式水処理装置を使う場合、原理上原水利用率100%は困難なため、その凝縮水の一部は廃棄することとなり、これはさらに水自立の妨げとなる。
このため、水道水等の外部補給水が必要となるが、この場合も、外部補給水を純水に変換するためのデミネライザー交換樹脂等の水処理装置が別途必要となり、メンテナンスも必要となる。
特開2002−246060号
上記のように、燃料電池システムで水自立が出来ない場合は、外部補給水の供給やそれに伴う余計なデミネライザー交換樹脂等の設置やメンテナンスが必要となって、そのコストなどの負担が生じるばかりでなく、水道水に含まれ、デミネライザー交換樹脂では取りきれないコロイダルシリカ等の汚染物の処理もさらなる課題となり、それによる障害や処理のための各種の負担も問題となっていた。これらの問題点やそのコストの点からも、従来の燃料電池システムについては、家庭用を含め、単独でも商品メリットが増大するような改善が求められていた。
なお、冷房運転時に空調設備より排出される除湿水の一部を、燃料電池システムの生成水回収系へ供給して電池冷却水系への補給水として使用する提案は存在するが(特許文献1、参照)、これは厳密には水自立ではなく、さらに、除湿水は、湿度や空調設備稼動状態などの影響で供給が不安定なうえ、空気や室内機の塵やカビなどの混入で純度に困難性もあり、上記の課題を効果的に解決するものではなかった。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するもので、燃料電池システムの技術において、低温側の冷却で水自立をより確実にすることにより、電気式水処理装置を使う場合においても、排熱の有効活用により省エネ性を向上すると共に、ランニングコストやメンテナンスコストも低減し経済性をも改善することである。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様は、燃料電池本体と、前記燃料電池本体のカソード排ガス或いは燃焼排ガスの少なくとも一方について、その排熱を低温側との温度差により回収するとともに凝縮水を回収する熱交換器と、を有する燃料電池システムにおいて、前記熱交換器の前記低温側を冷却する低温側冷却源を供給する冷凍機を設けたことを特徴とする。
このように、燃料電池システムの技術において、低温側冷却源により間接或いは直接に、熱交換器での低温側を冷却し凝縮温度を下げ、カソード排ガスや燃焼排ガスから排熱を有効に回収利用すると共に凝縮水量を増やして効果的水回収を可能とすることにより、従来より凝縮水の水自立を容易に確立し、省エネ性に優れて経済性が大きく、メンテナンスがほとんど不要でランニングコストが安い水処理装置を使用可能となる。
以上のように、本発明によれば、燃料電池システムの技術において、低温側の冷却で水自立をより確実にすることにより、電気式水処理装置を使う場合においても、排熱の有効活用により省エネ性を向上すると共に、ランニングコストやメンテナンスコストも低減し経済性をも改善することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面にそって説明する。なお、背景技術や課題での説明と共通の前提事項については、適宜省略する。
本実施形態は、本発明の燃料電池システムの一態様である固体高分子型燃料電池システム(以下「全体システム」とも呼ぶ)に関するもので、その中心となる燃料電池システム本体部(以下、単に「本体部」とも呼ぶ)の構成を図1に示す。
〔1.本体部の構成〕
まず、図1において破線で示すように、本体部16の主要な構成要素は、燃料処理系(FPS;Fuel Processing System )1と、燃料電池本体(CSA;Cell Stack Assembly 。単に「電池本体」とも呼ぶ)2である。
このうち、燃料処理系1は、燃料3、脱硫器4、水蒸気発生器5、改質器6、COシフト反応器7、CO選択酸化器8、水蒸気分離器9、改質用燃焼器10、改質用水ポンプ11、回収水タンクを兼ねる排熱熱交換器12などを有する。このうち、燃料3は、炭化水素系燃料、例えば都市ガスやプロパンである。また、電池本体2は、アノード極13、カソード極14を有する。
また、本体部16の排熱熱交換器(以下単に「熱交換器」とも呼ぶ)12は、電池本体2のカソード排ガス或いは改質用燃焼器10の燃焼排ガスの少なくとも一方について、その排熱を低温側との温度差により回収するとともに凝縮水を回収するものである。また、本体部16は、熱交換器12の前記低温側を冷却する低温側冷却源40を供給する冷凍機を兼用する、蒸気圧縮式冷凍サイクル部(「冷凍機」とも呼ぶこととする)50を有する。
また、本体部16は、熱交換器12の凝縮後の排ガス出口温度を検出する検出手段である温度センサ21と、燃料電池システムの発電量及び需要電気負荷を検出する電力検出手段23と、これら温度センサ21及び電力検出手段23の検出結果に基づいて前記冷凍機50の運転を行う制御手段25と、を有する。
また、本体部16は、熱交換器12で凝縮した凝縮水を処理するとともに、その一部を本システムの外部に廃棄する、電気式の水処理装置30を有する。
〔2.全体構成〕
また、本システムは、上記のような本体部16を、凝縮器と蒸発器とを有するヒートポンプ式給湯システムと組み合わせ、低温側冷却源40として、前記ヒートポンプ式給湯システムの蒸発器を兼用することにより、構成を無駄なく簡易化し全体をコンパクト化した全体システムである。
すなわち、本システムでは、図1に示すように、蒸気圧縮式冷凍サイクル部50が貯湯部36とともに、ヒートポンプ式給湯システムを構成し、この蒸気圧縮式冷凍サイクル部50及び貯湯部36を中心とした全体構成を図2に示す。なお、この図2では説明の便宜上、本体部16とは別に熱交換器22を示す。
この図2に示すように、蒸気圧縮式冷凍サイクル部50は、主に、圧縮機51、四方弁52、凝縮器53、膨張機構54、蒸発器55を有する。この例では、蒸気圧縮式冷凍サイクル部50は逆サイクルも可能で、四方弁52を反転させると凝縮器53が蒸発器、蒸発器55を凝縮器にすることが出来るが、四方弁52の無い、単純な冷凍サイクルであっても構わない。
このような本実施形態では、低温側冷却源40が蒸発器55に相当し(図1)、熱交換器12に供給される低温側循環水、すなわち低温側供給水を冷却し、水温を下げることが出来る。すなわち、熱交換器12は、前記カソード排ガス或いは燃焼排ガスを高温側とし、この低温側供給水との熱交換を行うように構成し、この低温側供給水の冷却を低温側冷却源40で行うように構成することにより、冷却源による低温を低温側供給水を活用し確実容易に伝達可能となり、伝達経路も供給水流路として高い自由度で設計可能となる。
また、このような間接的冷却方法だけでなく、他の実施態様として、低温側冷却源40が熱交換器12で直接、高温側ガスと熱交換する直接的冷却方法としても構わない。また、低温側冷却源40の上流側には貯湯部36に高温水が貯まりきった時に余剰の熱を放出し発電運転を継続するためのクーリングモジュール37を設置するが、蒸発器55の能力がクーリングモジュール37の能力を上回る場合はクーリングモジュール37を省略しても構わない。
また、図2においては、蒸発器55の熱交換が平行流になっているが、流体流れ方向が限定される訳ではなく、例えば対向流や直行流であっても構わない。また、図2の熱交換器12での高温ガス側と低温水側の流れが図1の流れと逆になっているが、どちらでも構わない。
〔3.燃料電池の基本原理〕
ここで、本体部16の動作原理を簡単に説明する。すなわち、燃料に例えば都市ガスを使用する場合、都市ガスから水素ガスへの改質を、燃料処理系1で行う。この場合、都市ガスなどの燃料3については、脱硫器4を通過させることで、例えば活性炭やゼオライト吸着等によって硫黄分を除去したうえ、燃料ガスとして改質器6を通過させる。
一方、改質器6の手前の水蒸気発生器5で水を加熱することでガス化した水蒸気も、改質器6で燃料ガスに合流させる。改質器6では、触媒により都市ガスと水蒸気の反応から、水素と同時にCOを生成するが、この水蒸気改質は吸熱反応のため、改質器6は加熱用の燃焼器10を有する。
また、固体高分子型燃料電池については、電池本体2の電解質膜及び触媒層から構成されるMEA(Membrane Electrode Assembly )でのCO被毒が問題となるため、COはCO2へ酸化させる必要がある。このため、COシフト反応器7ではH2Oによるシフト反応を進め、また、CO選択酸化器8では、触媒によりCO被毒が発生しない程度に、CO選択酸化用空気ブロア18の空気供給により酸化反応を進める。
また、改質器6を含めたこれらの触媒反応温度はそれぞれ異なり、改質器6の数百度からCO選択酸化器8の百数十度と、改質ガスの上流と下流の温度差が大きいため、簡略化のため図示しないが、実際には下流側温度を下げるための水熱交換器を用いる。
ここで、各触媒での主なプロセス反応を以下に示す。例えばメタン成分が主体の都市ガスを改質する場合、水蒸気改質反応は(1)式、COシフト反応は(2)式、CO選択酸化反応は(3)式のようになる。

CH4+2H2O→CO2+4H2…(1)

CO+H2O→CO2+H2…(2)

2CO+O2→2CO2…(3)
次に、CO選択酸化器8を通過した改質ガスは、主に水素、炭酸ガス及び余った水蒸気等が主成分で、これらのガスをアノード極13に送り込むこととなるが、アノード極13に送り込んだ水素ガスは、MEAの触媒層を経てプロトンH+が電解質膜を通過し、カソード極用空気ブロア15によりカソード極14を通過する空気中の酸素及び電子と結びついて水を生成する。
したがって、アノード極13は−極、カソード極14は+極となり、電位を持って直流電圧を発電する。この電位間に電気負荷を持てば電源としての機能を持つことになる。ここで発電に使われずに残ったアノード極13出口ガスは、水蒸気加熱器5及び改質器6の加熱用燃料ガスとして用いる。
〔4.水の回収〕
そして、カソード極14出口中の水蒸気及び燃焼排気ガス中の水蒸気について、熱交換器12により貯湯部36出口の温水循環ポンプ33の運転により循環する低温側供給水すなわち低温水或いは水道水と互いに熱交換させることで、凝縮水を水分として回収し、基本的に水自立を図っている。したがって、熱交換器12の下部は、回収した凝縮水を貯められるタンク構造になっている。
すなわち、本実施形態では、夏場の外気温度や水道水温度が高い条件、或いは、凝縮水をより純水に変えるための水処理装置30が電気式で、凝縮水の一部を濃縮水としてシステム外部に廃棄しなければならない条件においても、熱交換器12の上流に低温側冷却源40を設置し、低温側水温度をより低めに冷却し、高温側となるカソードや燃焼の排ガスとの熱交換量を大きくすることにより、凝縮量を増加させ、常に高水準な水自立を実現可能としている。
より具体的な例として、水処理装置30が電気式の場合、原水の利用率は通常90〜95%程度であり、5〜10%の濃縮水が外部に捨てられることになるため、水自立が夏場に特に困難になるが、その条件でも水自立が出来るように、本実施形態では、蒸気圧縮式冷凍サイクル50を運転しその蒸発器55を低温側冷却源40として、カソード及び燃焼排ガスを冷却する結果、熱交換器12の排気ガス20の温度を低く保つと同時に、水回収量を増加させて必要な量を維持し水自立を図る。
なお、この低温側冷却源40である蒸気圧縮式冷凍サイクル部50の運転は、常時行うものでは無く、凝縮水の回収量が少なくなる所定の基準温度を制御手段25に予め設定する。そして、この制御手段25が、熱交換器12の排気ガス20の温度すなわち温度センサ21の検出温度が前記基準温度以上になったことを判断して冷凍機50の運転を行うことにより、真に必要な状況下における無駄のない冷凍機の運転が実現できる。
また、夜間等に発電量が需要電気負荷を上回り、系統電力に逆潮流する恐れがあるときにも蒸気圧縮式冷凍サイクル部50の運転を行う。この場合は、電力検出手段23の検出結果に基づいて、制御手段25が、発電量が需要電気負荷を上回って外部系統電力に逆潮流するおそれがあるかを判断すると共に、逆潮流のおそれがあるときに冷凍機50の運転を行うことにより、余裕分の発電量を無駄なく有効活用しながら逆潮流も防止可能となる。
なお、本実施形態では、図1では図示しないが、図2に示すように、蒸気圧縮式冷凍サイクル部50の凝縮器53を、貯湯部36への温水循環ラインに配置する。すなわち、低温側供給水からは熱交換器12の手前で蒸発器55により熱を一旦奪うが、その後、熱交換器12での熱交換により暖められた温水には、凝縮器53を経由させる。
この際、凝縮器53の凝縮温度は熱交換器12出口温水温度よりも高いため、効果的な高温貯湯が可能となる。すなわち、蒸発器55で一旦奪った熱を、凝縮器53で温水にさらに戻し与えて加熱し蓄熱させ、貯湯部36に還流・貯湯させて、給湯やお風呂の温水として有効活用する。
これがいわば、ヒートポンプ式給湯システムとの応用組合せにおける利点であり、放熱を有効に活用出来る。したがって、本実施形態のようなヒートポンプ式給湯システムにおいては、排熱を有効に利用し、蓄熱運転が出来る観点から、必ずしも上記のような排ガス熱交換器12の排気ガス温度や逆潮流に関する条件を満たしている場合以外に蒸気圧縮式冷凍サイクル部50を運転することも差し支えない。
〔5.効果〕
以上のように、本実施形態では、燃料電池システムの技術において、蒸気圧縮式冷凍サイクル等の低温側冷却源により間接或いは直接に、熱交換器での低温側を冷却し凝縮温度を下げることにより、カソード排ガス及び燃焼排ガスから排熱を有効に回収し給湯や風呂などの熱利用設備で蓄熱利用すると共に、凝縮水量を増やして効果的水回収が可能となる。
このため、夏場の環境温度が高い条件や、水処理装置を使い回収水の一部を外部に捨てなければいけない条件など、従来では凝縮水の水自立が困難であった条件下においても、従来より凝縮水の水自立を容易に確立し、省エネ性に優れて経済性が大きく、メンテナンスがほとんど不要でランニングコストが安い水処理装置を使用可能となる。
〔6.他の実施形態〕
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するもの及びそれ以外を含む他の実施形態も包含するものである。例えば、本発明は、燃料電池システムという装置だけでなく、燃料電池システムにおける凝縮水の回収方法としても把握可能である。
また、温水循環ラインにおいては、熱交換器12及び凝縮器53の間に別の熱交換器等、加熱源があっても構わない。また、冷凍機は、蒸気圧縮式冷凍サイクルに限らず、低温側冷却源を提供できれば、スターリング冷凍サイクルやペルチェ冷却器、その他の種類でもよい。また、外部電力系統から供給される系統電力だけでなく、電池本体12から供給される電力により、冷凍機50の運転を行うように構成すれば、簡明な構成で無駄なく効果的かつ確実に低温側が冷却できる。
本発明の実施形態における燃料電池システムの本体部を中心とした構成を示す図。 本発明の実施形態において、冷凍機を兼ねるヒートポンプ式蓄熱機すなわち蒸気圧縮式冷凍サイクル部を中心とした構成を示す図。
符号の説明
1…燃料処理系
2…電池本体
3…燃料
4…脱硫器
5…水蒸気発生器
6…改質器
7…COシフト反応器
8…CO選択酸化器
9…水蒸気分離器
10…改質用燃焼器
11…改質用水ポンプ
12…排熱熱交換器
13…アノード極
14…カソード極
15…カソード極用空気ブロア
16…燃料電池システム
18…CO選択酸化用空気ブロア
20…排気ガス
21…温度センサ
23…電力検出手段
25…制御手段
33…温水循環ポンプ
36…貯湯部
37…放熱器
40…低温側冷却源
50…蒸気圧縮式冷凍サイクル部
51…圧縮機
52…四方弁
53…凝縮器
54…膨張機構
55…蒸発器

Claims (10)

  1. 燃料電池本体と、
    前記燃料電池本体のカソード排ガス或いは燃焼排ガスの少なくとも一方について、その排熱を低温側との温度差により回収するとともに凝縮水を回収する熱交換器と、
    を有する燃料電池システムにおいて、
    前記熱交換器の前記低温側を冷却する低温側冷却源を供給する冷凍機を設けた
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記冷凍機として、蒸気圧縮式冷凍サイクル、スターリング冷凍サイクル、或いはペルチェ冷却器を用いると共に、
    外部電力系統から供給される系統電力或いは前記燃料電池本体から供給される電力により、前記冷凍機の運転を行うように構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記熱交換器は、前記カソード排ガス或いは燃焼排ガスを高温側とし、低温側供給水との熱交換を行うように構成し、
    前記低温側供給水の冷却を前記低温側冷却源で行うように構成した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池システム。
  4. 前記熱交換器の凝縮後の排ガス出口温度を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出温度が所定の基準温度以上になったことを判断することにより、前記冷凍機の運転を行う、制御手段を有する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 凝縮器と蒸発器とを有するヒートポンプ式給湯システムと組み合わせた請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記低温側冷却源として、前記ヒートポンプ式給湯システムの前記蒸発器を兼用することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  6. 前記熱交換器で凝縮した凝縮水を処理するとともに、その一部を燃料電池システムの外部に廃棄する、水処理装置を有する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  7. 燃料電池システムの発電量及び需要電気負荷を検出する電力検出手段と、
    前記電力検出手段の検出結果に基づいて、前記発電量が需要電気負荷を上回って前記系統電力に逆潮流するおそれがあるかを判断すると共に、逆潮流のおそれがあるときに前記冷凍機の運転を行う、制御手段を有する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  8. 燃料電池本体と、
    前記燃料電池本体のカソード排ガス或いは燃焼排ガスの少なくとも一方について、その排熱を低温側との温度差により回収するとともに凝縮水を回収する熱交換器と、
    を有する燃料電池システムにおける凝縮水の回収方法において、
    前記燃料電池システムに冷凍機を設け、
    前記冷凍機により、前記熱交換器の前記低温側を冷却する低温側冷却源を供給する
    ことを特徴とする燃料電池システムにおける凝縮水の回収方法。
  9. 前記燃料電池システムに、前記熱交換器の凝縮後の排ガス出口温度を検出する検出手段と、冷凍機の制御手段と、を設け、
    前記制御手段で、前記検出手段の検出温度が所定の基準温度以上になったことを判断することにより、前記冷凍機の運転を行う
    ことを特徴とする請求項8記載の燃料電池システムにおける凝縮水の回収方法。
  10. 前記燃料電池システムに、その燃料電池システムの発電量及び需要電気負荷を検出する電力検出手段と、冷凍機の制御手段と、を設け、
    前記制御手段で、前記電力検出手段の検出結果に基づいて、前記発電量が需要電気負荷を上回って前記系統電力に逆潮流するおそれがあるかを判断すると共に、逆潮流のおそれがあるときに前記冷凍機の運転を行う
    ことを特徴とする請求項8又は9記載の燃料電池システムにおける凝縮水の回収方法。
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