JP2009168667A - 液体試薬内蔵型マイクロチップ - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的簡易な構造で、マイクロチップ使用時までの間、液体試薬を確実に密封し、液体試薬の劣化を確実に防止することができるとともに、マイクロチップ使用時においては、液体試薬保持部内に保持されていた液体試薬の全量を確実に排出させることが可能な液体試薬内蔵型マイクロチップを提供する。
【解決手段】基板表面に溝203を有する第1の基板201上に第2の基板を貼り合わせてなる、流体回路を内部に有するマイクロチップであって、第1の基板201は、溝203の底面に形成された、液体試薬205を収容する凹部204と、凹部204の開口全体を覆うように、その一部が溝203底面に貼着されており、その一端がマイクロチップ外部に引き出されている封止フィルム206とを備える液体試薬内蔵型マイクロチップである。
【選択図】図1
【解決手段】基板表面に溝203を有する第1の基板201上に第2の基板を貼り合わせてなる、流体回路を内部に有するマイクロチップであって、第1の基板201は、溝203の底面に形成された、液体試薬205を収容する凹部204と、凹部204の開口全体を覆うように、その一部が溝203底面に貼着されており、その一端がマイクロチップ外部に引き出されている封止フィルム206とを備える液体試薬内蔵型マイクロチップである。
【選択図】図1
Description
本発明は、DNA、タンパク質、細胞、免疫および血液等の生化学検査、化学合成ならびに、環境分析などに好適に使用されるμ−TAS(Micro Total Analysis System)などとして有用なマイクロチップに関し、より詳しくは、検査・分析の対象となる検体と混合するための液体試薬を、あらかじめマイクロチップ内に内蔵する液体試薬内蔵型マイクロチップに関する。
近年、医療や健康、食品、創薬などの分野で、DNA(Deoxyribo Nucleic Acid)や酵素、抗原、抗体、タンパク質、ウィルスおよび細胞などの生体物質、ならびに化学物質を検知、検出あるいは定量する重要性が増してきており、それらを簡便に測定できる様々なバイオチップおよびマイクロ化学チップ(以下、これらを総称してマイクロチップと称する。)が提案されている。
マイクロチップはその内部に流体回路を有しており、検査・分析の対象となる検体(たとえば、血液または血液中に含まれる特定成分等)と混合または反応させるための液体試薬をあらかじめ内蔵する液体試薬内蔵型マイクロチップにあっては、該流体回路は、たとえば液体試薬を保持する液体試薬保持部、検体や液体試薬を計量する計量部、検体と液体試薬とを混合する混合部、混合液について分析・検査を行なうための検出部などの各部と、これら各部を適切に接続する微細な流路とから主に構成することができる。
このような流体回路を有するマイクロチップは、実験室で行なっている一連の実験・分析操作を、数cm角で厚さ数mm〜1cm程度のチップ内で行なえることから、検体および液体試薬が微量で済み、コストが安く、反応速度が速く、ハイスループットな検査ができ、検体を採取した現場で直ちに検査結果を得ることができるなど多くの利点を有し、たとえば血液検査等の生化学検査用として好適に用いられている。
ここで、液体試薬内蔵型マイクロチップにおいて、液体試薬は、通常、当該マイクロチップ製造時にそれが有する液体試薬保持部内に充填され、かかる状態で出荷されて使用に供される。この際、マイクロチップを用いた検体の検査・分析が精度よく行なわれるためには、マイクロチップ製造時から使用時までの間、内蔵された液体試薬の劣化が十分に抑制または防止されている必要がある。
たとえば特許文献1には、マイクロチップ使用時までの間、内蔵された液体試薬が密封されており、液体試薬の劣化を防止し得る液体試薬内蔵型マイクロチップが開示されている。図4は、特許文献1に記載の液体試薬内蔵型マイクロチップの一例を示す平面図である。図4に示されるマイクロチップにおいて、液体試薬を保持するチャンバー96および98は、基板に対してスライド可能な、密封された容器であり、それぞれ開口可能な部分100を有している。また、チャンバー96および98に対向する位置には、スパイクまたは針状の開口手段102が設けられている。かかる構造により、マイクロチップ使用時までは、液体試薬をチャンバー96および98内に密封することができるとともに、マイクロチップ使用時には、マイクロチップに対して、図4におけるF0方向の遠心力を印加することにより、開口手段102によって開口可能な部分100に穴を開け、液体試薬を流出させることを可能にしている。
しかし、上記手段の場合、液体試薬の劣化を防止することは可能であるものの、開口手段102によって形成された穴から、全量の液体試薬が流出しない可能性がある。チャンバー96または98内に液体試薬が残存していると、その後の流体処理における遠心力の印加によって、残存していた液体試薬が流出し、検体との混合、反応に悪影響を及ぼしたり、検体と液体試薬との混合液の検査・分析結果に悪影響を及ぼし得る。
また、特許文献1に記載のマイクロチップは、液体試薬保持部の構造が非常に複雑であり、作製が容易でないという問題を有している。すなわち、液体試薬を封止する容器には、窓部を設けた上、当該窓部に、針などで穴を形成することができるフィルムなどを貼り付けなければならないし、また、当該容器を、マイクロチップを構成する基板にスライド可能に設置しなければならない。
さらに、特許文献1に記載のマイクロチップは、稼動部(スライド可能な容器)を有していることから、当該稼動部の動作不良により液体試薬が流出しないなど、動作上の安定性に欠ける。
また、特許文献2には、液体の表面張力を利用して、排出部への液体の排出の制御するバルブを有するマイクロチップが開示されている。バルブを備えることにより、所望する場合にのみ液体を排出部に排出させることが可能となっている。しかし、バルブを備えるマイクロチップを作製するには、少なくとも3枚の基板を要し(たとえば特許文献2の図1参照)、マイクロチップの作製が比較的煩雑となり易い。また、液体が排出部に排出されず保持されている間も、該液体は完全に密封されている訳ではないので、かかるバルブを利用した液体保持を液体試薬の封止に適用した場合、該液体試薬の劣化を完全に防止できない懸念がある。
米国特許第4,883,763号明細書
特開2007−285792号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、比較的簡易な構造で、マイクロチップ使用時までの間、液体試薬を確実に密封することができ、液体試薬の劣化を確実に防止することができるとともに、マイクロチップ使用時においては、液体試薬保持部内に保持されていた液体試薬の全量を確実に排出させることが可能な液体試薬内蔵型マイクロチップを提供することである。
本発明は、基板表面に溝を有する第1の基板上に第2の基板を貼り合わせてなる、該溝と、該第2の基板の該第1の基板側表面とによって構成される流体回路を内部に有するマイクロチップであって、該第1の基板は、該溝の底面に形成された、液体試薬を収容する少なくとも1つの凹部と、該凹部の開口全体を覆うように、その一部が該溝底面に貼着されており、その一端がマイクロチップ外部に引き出されている封止フィルムと、を備える液体試薬内蔵型マイクロチップを提供する。
ここで、封止フィルムは、その溝底面に貼着されている部分のうち、マイクロチップ外部に引き出されている一端とは反対側の端部と対向する部分またはその近傍において、折り返されていることが好ましい。封止フィルムとしては、アルミニウムからなるフィルムを好適に用いることができる。
凹部を構成する少なくとも1つの内壁面は、第1の基板の厚み方向に対して傾斜していることが好ましい。
本発明の液体試薬内蔵型マイクロチップは、その表面に流体回路に連通する開口穴を有しており、封止フィルムの一端は、該開口穴を通して、マイクロチップ外部に引き出されていることが好ましい。
本発明によれば、液体試薬保持部としての凹部に収容された液体試薬は、封止フィルムによって封止されているため、マイクロチップ使用時までの間、液体試薬の劣化を確実に防止することができる。また、マイクロチップ使用時においては、外部に引き出された封止フィルムを引っ張ることにより容易に封止フィルムを剥がすことができるため、操作が容易であるとともに、構造上も簡略化されており、製造も比較的容易である。
本発明のマイクロチップは、1つの好ましい態様において、基板表面に溝を備える第1の基板と、第2の基板とを貼り合わせてなる。かかるマイクロチップは、その内部に、第1の基板表面に設けられた溝と第2の基板における第1の基板側表面(第2の基板の貼り合わせ面)とから構成される空洞部からなる流体回路を備える。また、本発明のマイクロチップは、別の好ましい態様において、第3の基板と、基板の両面に設けられた溝を備える第1の基板と、第2の基板とをこの順で貼り合わせてなる。かかる3枚の基板からなるマイクロチップは、第3の基板における第1の基板側表面(第3の基板の貼り合わせ面)および第1の基板における第3の基板側表面に設けられた溝から構成される第1の流体回路と、第2の基板における第1の基板側表面(第2の基板の貼り合わせ面)および第1の基板における第2の基板側表面に設けられた溝から構成される第2の流体回路と、の2層の流体回路を備えている。ここで、2層とは、マイクロチップの厚み方向に関して異なる2つの位置に流体回路が設けられていることを意味する。第1の流体回路と第2の流体回路とは、第1の基板に形成された厚み方向に貫通する1または2以上の貫通穴によって連結されていてもよい。マイクロチップの大きさは、特に限定されず、たとえば縦横数cm程度、厚さ数mm〜1cm程度とすることができる。
本発明のマイクロチップを構成する上記各基板の材質は、特に制限されず、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアリレート樹脂(PAR)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリメチルペンテン樹脂(PMP)、ポリブタジエン樹脂(PBD)、生分解性ポリマー(BP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの有機材料;シリコン、ガラス、石英などの無機材料等を用いることができる。
第1の基板表面に、流体回路を構成する溝を形成する方法としては、特に制限されず、転写構造を有する金型を用いた射出成形法、インプリント法などを挙げることができる。無機材料を用いて基板を形成する場合には、エッチング法などを用いることができる。
本発明のマイクロチップにおいて、流体回路(2層の流体回路を備える場合には、第1の流体回路および第2の流体回路)は、流体回路内の流体(特には、液体)に対して適切な様々な処理を行なうことができるよう、流体回路内の適切な位置に配置された種々の部位を備えており、これらの部位は、微細な流路を介して適切に接続されている。
本発明のマイクロチップは、液体試薬をあらかじめチップ内部に保持している液体試薬内蔵型マイクロチップであり、その流体回路は、上記部位の1つとして、液体試薬を保持するための液体試薬保持部を備える。液体試薬保持部は1つのみであってもよいし、2以上あってもよい。「液体試薬」とは、検査・分析の対象となる検体と混合または反応させるための物質(試薬)である。液体試薬は、1つのマイクロチップ内に1種のみ内蔵されていてもよいし、2種以上内蔵されていてもよい。なお、「検体」とは、流体回路内に導入される検査・分析の対象となる物質(たとえば血液)、または、該物質中の特定成分(たとえば血漿成分)を意味する。
本発明において流体回路は、液体試薬保持部以外の部位を備えていてもよく、かかる部位としては、たとえば流体回路内に導入された検体から対象成分を取り出すための分離部、対象成分を計量するための対象成分計量部、液体試薬を計量するための液体試薬計量部、対象成分と液体試薬とを混合するための混合部、得られた混合液についての検査・分析(たとえば、混合液中の特定成分の検出または定量)を行なうための検出部などを挙げることができる。本発明のマイクロチップは、これら例示された部位のすべてを有していてもよく、いずれか1以上を有していなくてもよい。また、これら例示された部位以外の部位を有していてもよい。
対象成分と液体試薬とを混合させることによって最終的に得られた混合液は、特に限定されないが、たとえば、該混合液が収容された部位(たとえば検出部)に光を照射して透過する光の強度(透過率)を検出する方法等の光学測定などに供され、検査・分析が行なわれる。
検体からの対象成分の抽出(対象成分と非対象成分との分離)、対象成分および/または液体試薬の計量、対象成分と液体試薬との混合、得られた混合液の検出部への導入などのような流体回路内における流体処理は、マイクロチップに対して、適切な方向の遠心力を順次印加することにより行なうことができる。マイクロチップへの遠心力の印加は、マイクロチップを、遠心力を印加可能な装置(遠心装置)に載置して行なうことができる。
以下、本発明のマイクロチップを実施の形態を示して詳細に説明する。図1は、本発明の液体試薬内蔵型マイクロチップに用いられる第1の基板の一例を示す概略斜視図であり、液体試薬保持部の周辺を拡大して示す図である。また、図2は、図1に示される第1の基板上に第2の基板を貼り合わせてなるマイクロチップを示す概略断面図である。図1に示される第1の基板201は、流体回路を構成する溝203をその表面に有している。この第1の基板201の溝形成側表面に、溶着法や接着剤を用いた接着により、第2の基板202を貼合することにより、内部に流体回路を有するマイクロチップを得る(図2参照)。
図1および2に示されるように、本実施形態のマイクロチップにおいて、第1の基板201の溝203の底面には、液体試薬保持部である凹部204が形成されており、当該凹部204内には、液体試薬205が収容されている。また、凹部204の開口は、その全体が封止フィルム206によって封止されており、これにより、液体試薬205は、凹部204内で密封された状態となっている。
封止フィルムについてより具体的に説明する。本実施形態において、封止フィルム206は、略長方形の形状を有しており、その一部は、凹部204の開口全体を覆うように溝206の底面に貼着されている。封止フィルム206の一端は、手で掴むことができるよう、第1の基板201が有する壁面に形成された切り欠き部207を介してマイクロチップ外部に引き出されている。すなわち、封止フィルム206の一端は、第1の基板201の切り欠き部207と第2の基板202表面によって形成された、流体回路に連通した開口穴を介してマイクロチップ外部に引き出されている。また、封止フィルム206は、溝206の底面に貼着されている部分のうち、マイクロチップ外部に引き出されている一端とは反対側の端部と対向する部分(図1および2におけるA)において折り返されており、これにより、マイクロチップ外部に引き出されている封止フィルム206の一端を手で引っ張ることにより、凹部204の開口を覆う封止フィルムを剥離し、液体試薬205を排出可能となっている。
また、本実施形態において、液体試薬保持部である凹部204を構成する内壁面208は、封止フィルム206の剥離後、マイクロチップへの遠心力の印加により液体試薬205を流体回路内(溝203内)へ流出させることができるよう、第1の基板201の厚み方向に対して傾斜した傾斜面となっている。より具体的には、図2を参照して、封止フィルム206の一端を引っ張り、凹部204を開口した後、マイクロチップに対して、方向Fの遠心力を印加することにより、凹部204内の液体試薬205の全量を、溝203内に確実に排出させることができる。
このように、本実施形態の液体試薬内蔵型マイクロチップによれば、凹部204に収容された液体試薬205は、封止フィルム206によって封止されているため、マイクロチップ使用時までの間、液体試薬205の劣化を確実に防止することができる。また、マイクロチップ使用時においては、外部に引き出された封止フィルム206の一端を引っ張るという簡便な操作により液体試薬保持部の開口させ、液体試薬205を排出させることが可能である。さらに、液体試薬保持部の構造は、上記従来例と比較して大幅に簡略化されており、マイクロチップの製造が容易である。すなわち、上記従来例においては、開口可能な部分を有する容器を作製し、これをスライド可能なように基板に設置する必要があったが、本実施形態においては、基板自体に凹部を設け、これを液体試薬保持部としているため、別途容器を作製するなどの工程を要しない。また、上記従来例のような稼動部を有しないため、確実に液体試薬を排出させることが可能である。
本実施形態の液体試薬内蔵型マイクロチップは、具体的には、次のようにして作製することができる。まず、上記したような材質からなる基板に流体回路を構成する溝および液体試薬保持部となる凹部を、たとえば金型を用いた射出成形法などにより形成し、第1の基板を得る。次に、該凹部に液体試薬を入れた後、該凹部の開口部上に、封止フィルムを熱溶着や超音波溶着により貼着し、液体試薬を封止する。最後に、封止フィルムの一端を第1の基板の外側に引き出した状態で、第1の基板の溝形成側表面上に第2の基板を貼合し、液体試薬内蔵型マイクロチップが完成する。
ここで、封止フィルム206としては、第1の基板の溝底面と密着可能に貼合させることができ、その一端を引っ張ることにより剥離可能なものであれば、材質に特に制限はないが、たとえば、アルミニウム製のフィルムを好適に用いることができる。アルミニウムフィルムを用いることにより、第2の基板が透明基板であり、光により変色または劣化しやすい液体試薬を封入する場合であっても、効果的に液体試薬の変色・劣化を防止することが可能である。また、アルミニウムフィルムを含む積層フィルムを用いることも好ましい。かかる積層フィルムとしては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)/ナイロン/アルミニウム/低密度ポリエチレンからなる積層フィルムを挙げることができる。アルミニウムフィルムは透湿防止機能、ナイロンフィルムおよびPETフィルムは穴あき防止機能、低密度ポリエチレンフィルムは、基板との接着機能を果たし得る。各層の厚みは、たとえば5〜50μm程度とすることができる。
なお、本実施形態の液体試薬内蔵型マイクロチップは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施すことができる。たとえば、封止フィルムをマイクロチップ外部に引き出すための開口穴は、マイクロチップ側面に設ける必要はなく、図3に示されるように、第2の基板表面に設けられてもよい。図3のマイクロチップにおいては、第2の基板202の厚み方向に貫通する貫通穴308が封止フィルム206の一端を引き出すための開口となっている。
また、封止フィルム206は、本実施形態のように、溝203の底面との貼着領域の末端(マイクロチップ外部に引き出されている一端とは反対側の端部と対向する部分)で折り返すことができるが、これに限定されるものではなく、当該貼着領域の末端近傍で折り返されていてもよいし、貼着されていない部分で折り返されていてもよい。さらに、凹部204を構成する内壁面208以外の内壁面は、傾斜構造を有していてもよく、有していなくてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
201 第1の基板、202 第2の基板、203 溝、204 凹部、205 液体試薬、206 封止フィルム、207 切り欠き部、208 内壁面、308 貫通穴。
Claims (5)
- 基板表面に溝を有する第1の基板上に第2の基板を貼り合わせてなる、前記溝と、前記第2の基板の前記第1の基板側表面とによって構成される流体回路を内部に有するマイクロチップであって、
前記第1の基板は、前記溝の底面に形成された、液体試薬を収容する少なくとも1つの凹部と、
前記凹部の開口全体を覆うように、その一部が前記溝底面に貼着されており、その一端がマイクロチップ外部に引き出されている封止フィルムと、
を備える液体試薬内蔵型マイクロチップ。 - 前記封止フィルムは、その前記溝底面に貼着されている部分のうち、前記マイクロチップ外部に引き出されている一端とは反対側の端部と対向する部分またはその近傍において、折り返されている請求項1に記載の液体試薬内蔵型マイクロチップ。
- 前記封止フィルムは、アルミニウムからなるフィルムである請求項1または2に記載の液体試薬内蔵型マイクロチップ。
- 前記凹部を構成する少なくとも1つの内壁面は、前記第1の基板の厚み方向に対して傾斜している請求項1〜3のいずれかに記載の液体試薬内蔵型マイクロチップ。
- 前記マイクロチップは、その表面に前記流体回路に連通する開口穴を有しており、
前記封止フィルムの前記一端は、前記開口穴を通して、マイクロチップ外部に引き出されている請求項1〜4のいずれかに記載の液体試薬内蔵型マイクロチップ。
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JP2014048209A (ja) * | 2012-08-31 | 2014-03-17 | Brother Ind Ltd | 試薬容器および検査チップ |
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