JP2009168007A - 過給機付き内燃機関の制御装置 - Google Patents

過給機付き内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ターボチャージャの個体差、経時劣化等の影響を受けずに、所望の過給圧に対して応答良く吸入空気の過給圧を得ることが可能な可変翼調整機構を有する過給機を備えた内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ターボチャージャのタービンに備えられた可変翼調整機構を制御することで該タービンの翼開度を調整し、過給圧を制御するものにおいて、ターボチャージャの熱力学モデルとタービン特性とを用いてタービンの翼開度を算出する過給機のモデルを備え、該モデルで用いられている効率を、ターボチャージャのタービン入口の排気圧(タービン入口圧)を計測することにより導かれる実際の効率で補正することによりモデルの精度を高め、制御性を向上させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、可変タービン機構を有する過給機を備えた内燃機関の制御装置に関する。
排気動力を用いて吸入空気を過給する過給機としてターボチャージャが知られている。一般的に、ターボチャージャは、吸気通路に設けられたコンプレッサと排気通路に設けられたタービンとを有し、このコンプレッサとタービンとはシャフトにて連結されている。そして、排気通路を流れる排ガスによってタービンが回転すると、その回転力がシャフトを介してコンプレッサに伝達され、吸気通路内を流れる吸入空気量がコンプレッサにより圧縮されて過給が行われる。
また、近年では、ターボチャージャのタービンの動力を調整する可変タービン機構を有する技術が考えられている。可変タービン機構の1つとして、ターボチャージャのタービン側に可変翼開度調整機構を設け、この可変翼開度調整機構によりタービン翼の開度(タービン翼開度)を調整することによって、所望の過給圧を得る過給機付き内燃機関の制御装置が提案されている。より具体的には、可変翼開度調整機構は、タービン翼開度を調整することによって、タービンに流入する排ガスの流入角度を制御することができ、タービン動力、つまりはコンプレッサ動力を可変に制御することができる。
このような可変翼開度調整機構を備えた過給機において、例えば、特許文献1には、所望の過給圧に対して応答良く吸入空気の過給圧を得るために、過給機のモデルを用いてタービン翼開度を求める技術が開示されている。この過給機のモデルでは、コンプレッサ、タービン、およびシャフトなどの摩擦等による損失を考慮して、目標過給圧(所望の過給圧)に基づいてタービン翼開度を算出している。
米国特許6732523号公報
ところで、この過給機のモデルでは、コンプレッサ、タービン、およびシャフトなどの摩擦等による損失を、それぞれコンプレッサ、タービン、およびシャフトの効率とし、特定のターボチャージャで測定された基準の効率が設定されている。
しかしながら、実際には、個々のターボチャージャは、例えばコンプレッサ、またはタービンの回転翼とケーシングとの隙間の違いや、コンプレッサとタービンとをつなぐシャフトの摩擦係数の違いにより、実際の効率が予め設定された基準の効率と異なる場合がある。このように、実際の効率が基準の効率と異なると、モデルの精度に影響を与えるため、所望の過給圧に対して応答良く吸入空気の過給圧を得ることができない。
この対策として、個々にターボチャージャの効率を測定することが考えられる。しかしながら、個々にターボチャージャの効率を測定しても、経時劣化等の影響により実際の効率が変化すると、実際の効率と基準の効率とにずれが生じるため、モデルの精度が悪化し、所望の過給圧に対して応答良く吸入空気の過給圧を得ることができない虞がある。
そこで、本発明は、ターボチャージャの個体差、経時劣化等の影響を受けずに、所望の過給圧に対して応答良く吸入空気の過給圧を得ることが可能な可変タービン機構を有する過給機を備えた内燃機関を提供することを目的とする。
そこで、本発明の請求項1に係る発明は、内燃機関の排気通路に設けられたタービンを排気圧力で駆動することで吸気通路に設けられたコンプレッサを駆動して筒内に空気を過給する過給機と、タービンの動力を調整する可変タービン機構と、コンプレッサより下流の吸気の過給圧と、タービンより上流の排気通路のタービン入口圧とを関連付けるパラメータを記憶する記憶手段と、内燃機関の運転状態に基づいて算出されるコンプレッサより下流の吸気の目標過給圧と、記憶手段に記憶されたパラメータと、タービンの入口圧とタービンの操作量とを関連付ける過給機のモデルに基づいて、目標過給圧からタービンの操作量を算出し、可変タービン機構を制御する制御手段とを備えた過給機付き内燃機関の制御装置において、コンプレッサより下流の吸気の圧力を実過給圧として検出する吸気圧検出手段と、タービンより上流の排気の圧力を実タービン入口圧として検出するタービン入口圧検出手段と、実過給圧と実タービン入口圧とに基づいて、パラメータに相当する実パラメータを算出する算出手段と、実パラメータに基づいて、記憶手段に記憶されたパラメータを学習補正する学習手段とを備える。
このように、予め記憶されたパラメータを、実過給圧と実タービン入口圧とに基づいて算出された実パラメータに基づいて学習補正することで、ターボチャージャの個体差、経時劣化等の影響を少なくすることができ、延いては、所望の過給圧に対して応答良く過給圧を得ることが可能となる。
また、請求項2に係る発明のように、算出手段は、実過給圧に応じて算出されるコンプレッサの実理論コンプレッサ動力と実タービン入口圧に応じて算出されるタービンの実理論タービン動力とに基づいて、実パラメータを算出すると良い。
また、請求項3に係る発明のように、パラメータは、過給圧に応じて算出されるコンプレッサの実理論コンプレッサ動力からコンプレッサの実コンプレッサ動力を算出するための第1パラメータと、実コンプレッサ動力からタービンの実タービン動力を算出するための第2パラメータと、実タービン動力からタービン入口圧と相関のあるタービンの実理論タービン動力を算出するための第3パラメータとを含み、算出手段は、実過給圧に応じて算出される前記コンプレッサの実理論コンプレッサ動力と、実タービン入口圧に応じて算出されるタービンの実理論タービン動力とに基づいて、第1、第2、および第3パラメータのいずれか1つの実パラメータを算出すると良い。
このように、第1、第2、および第3パラメータのいずれか1つの実パラメータを算出し、該実パラメータに基づいて予め記憶されたパラメータを学習補正することで、ターボチャージャの個体差、経時劣化等の影響を少なくすることができ、延いては、所望の過給圧に対して応答良く過給圧を得ることが可能となる。
また、請求項4に係る発明のように、算出手段は、第1、第2、および第3パラメータのうちいずれか2つのパラメータを一定とし、これらパラメータと実理論コンプレッサ動力と実理論タービン動力とに基づいて、残りの1つのパラメータに相当する実パラメータを算出すると良い。これにより、目標過給圧からタービンの操作量を精度良く算出することができ、延いては、所望の過給圧に対して応答良く過給圧を得ることが可能となる。
[実施形態(1)]
以下、図を用いて内燃機関であるディーゼルエンジンに本発明を適用した実施形態を説明する。まず、図1は、エンジン制御システムの全体概要構成図であり、図2は図1を簡素化した概要構成図である。
図1に示すエンジン10において、シリンダブロック11にはピストン12が収容され、シリンダ内壁とピストン12とシリンダヘッド13とにより燃焼室14が区画形成されている。シリンダヘッド13には電気制御式の燃料噴射弁15が配設されている。この燃料噴射弁15にはコモンレール16から高圧燃料が給送され、燃料噴射弁15の開動作に伴い燃焼室14内に燃料が噴射供給される。なお図示は省略するが、本システムでは、燃料タンク内の燃料をコモンレール16に圧送するための燃料ポンプを備えており、センサ等で検出したコモンレール内圧力(燃料圧)に基づいて燃料ポンプの燃料吐出量が制御されるようになっている。
吸気ポートには吸気弁17が配設され、排気ポートには排気弁18が配設されている。また、吸気ポートには吸気管21が接続されており、吸気管21においてサージタンク22よりも上流側にはインタークーラ37が設けられている。サージタンク22には、吸気管圧力(後述するターボチャージャの過給圧でもある)を実過給圧として検出する吸気圧センサ23が設けられている。排気ポートには排気管24が接続されている。
吸気管21と排気管24との間にはターボチャージャ30が配設されている。ターボチャージャ30は、吸気管21に設けられたコンプレッサインペラ31と、排気管24に設けられたタービンホイール32とを有し、それらがシャフト33にて連結されている。また、タービンホイール32には、タービンホイール32の開度(以下、「タービン翼開度」という)を調整可能な可変翼調整機構53が設けられている。
ターボチャージャ30では、排気管24を流れる排気によってタービンホイール32が回転し、その回転力がシャフト33を介してコンプレッサインペラ31に伝達される。そして、コンプレッサインペラ31により、吸気管21内を流れる吸入空気が圧縮されて過給が行われる。なお、可変翼調整機構53により、タービン翼開度を調整することで、タービンホイール32の回転を調整することができる。つまりは、可変翼調整機構53により、タービン翼開度を調整することで、吸入空気の過給を制御することが可能となる。ターボチャージャ30にて過給された空気は、インタークーラ37によって冷却された後、その下流側に給送される。インタークーラ37によって吸入空気が冷却されることで、吸入空気の充填効率が高められる。また、インタークーラ37の下流には、スロットル弁26が設けられている。
吸気管21の最上流部には図示しないエアクリーナが設けられ、このエアクリーナの下流側には、吸入空気量を検出するエアフロメータ51と、吸入空気量の温度を検出する吸気温センサ52とが設けられている。その他、本制御システムでは、エンジン10の回転に伴い所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角度センサ27、アクセルペダルの踏み込み操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ28、大気圧を検出する大気圧センサ29等の各種センサが設けられている。
また、排気管24において、排気管に設けられたタービンの上流の排気管の圧力を検出するタービン入口圧センサ54と、図示は省略するが、排気管24においてターボチャージャ30のタービン下流側にはNOx吸収剤を内蔵した触媒装置が設けられている。更に、吸気管21においてターボチャージャ30のコンプレッサ下流側と排気管24において触媒装置の上流側との間にはEGR通路42が設けられており、そのEGR通路42の途中には、エンジン冷却水等によりEGRガスを冷却するEGRインタークーラと、EGR制御弁44とが配設されている。
エンジンECU(電子制御ユニット)50は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、その都度のエンジン運転状態に応じてエンジン10の各種制御を実施する。すなわち、エンジンECU50には、前述した各種センサから各々検出信号が入力される。そして、エンジンECU50は、随時入力される各種の検出信号に基づいて燃料噴射量、スロットル弁制御量、EGR制御量、燃圧制御量等を演算し、それらに基づいて燃料噴射弁、スロットル弁26、EGR制御弁44、燃料ポンプ等の駆動を制御する。
図3は、エンジンECU50の中に組み込まれた過給圧制御の制御ブロック図である。この制御ブロック図を使って過給圧制御の概要を説明する。エンジンECU50は、例えば、エンジン運転状態に基づいて目標過給圧P1E_trgを算出する。そして、該目標過給圧P1E_trgおよび図3には記載のない他のエンジン運転状態、例えば吸入空気量や吸入空気温に基づき、フィードフォワード制御器B30にてタービン翼開度の基本位置VN_base(以下、「可変翼開度基本位置」という)を算出する。また、目標過給圧P1E_trgとエンジン上で計測された実過給圧P1Eとの差ΔP1Eに基づきフィードバック制御器B20にてフィードバック量P1E_fbを算出する。次に、可変翼開度基本位置VN_baseにフィードバック量P1E_fbを加えて過給圧を目標に制御するためのタービン翼開度VN_trg(以下、「指令可変翼開度位置」という)が算出される。なお、本実施形態では、フィードバック制御器B20に、PID制御器を採用していており、フィードバック制御器B20にて算出されたフィードバック量P1E_fbは、タービン翼開度を制御する制御量である。なお、フィードバック制御器B20は、PID制御器に限定するものではなく、例えば、PD制御、PI制御、最適レギュレータ制御などを利用することができる。
図4は、図3のフィードフォワード制御器B30の中に組み込まれるフィードフォワードモデルの制御ブロック図である。以下、図4を用いて、フィードフォワードモデルの制御を説明する。
まず、目標過給圧P1E_trgを算出する。なお、目標過給圧P1E_trgは、エンジンの運転状態から算出しても良いし、運転者が要求する目標トルクに基づいて算出しても良い。目標トルクを基に目標過給圧P1E_trgを算出する場合、目標トルクから目標燃料噴射量を算出し、該目標燃料噴射量とエンジン回転速度とに基づいて算出すると良い。ここで、目標トルクは、例えば、運転者によって踏み込まれるアクセルペダルのアクセル開度に基づいて算出される。
目標過給圧P1E_trgが算出されると、制御ブロックB31にてエンジンに吸入される目標ガス量Geng_trgが算出される。目標ガス量Geng_trgは、吸気ガス密度とエンジンに吸入する体積効率とに基づいて算出される。
まず、制御ブロックB31において、目標吸気温Teng_trgに基づき吸気ガスの密度ρが算出される。密度ρは、以下の数1によって算出することができる。なお、目標吸気温Teng_trgの算出方法は、例えば、所望の目標過給圧を得るための吸入空気温として、目標過給圧をパラメータとしたマップを用いて設定すると良い。また、吸気温センサによって検出された吸気温を目標吸気温として設定しても良い。なお、本実施形態のようにインタークーラが取り付けられている場合には、吸入空気がインタークーラを通過することにより冷却された吸気温を推定して、この吸気温を目標吸気温として設定すると良い。
Figure 2009168007
続いて、エンジンの運転状態、通常はエンジン回転数Neと噴射量Qに基づきエンジンに吸入するガスの体積効率ηvolを算出する。この体積効率ηvolは、予めエンジン上で測定され保管されたマップから算出する(数2参照)。
Figure 2009168007
次に、エンジンに吸入される目標ガス量Geng_trgは、例えば、4サイクル機関で1シリンダの容積がVhの場合、以下の数3を用いて求めることができる。
Figure 2009168007
続いて、制御ブロックB32では、制御ブロックB31で算出されたエンジンに吸入される目標ガス量Geng_trgと吸入されるEGRガス量Gegrからターボチャージャのコンプレッサが圧縮すべき目標空気量Ga_trgが算出される(数4参照)。なお、EGR装置を備えていない場合には、EGRガス量を考慮する必要はない。
Figure 2009168007
制御ブロックB33では、ターボチャージャのコンプレッサが圧縮すべき目標空気量Ga_trgに基づいて、ターボチャージャの熱力学モデルより目標コンプレッサ動力WC_trgを算出し、機械効率ηmを加味した後、目標タービン動力WT_trgを算出する。そして目標タービン動力WT_trgより目標タービン入口圧P1T_trgを算出する。
以下、図5を用いて、制御ブロックB33において目標タービン入口圧P1T_trgを算出するフローを説明する。
図5において、まず、ステップS101では、目標理論コンプレッサ動力wC_trgを算出する。この目標理論コンプレッサ動力wC_trgは、例えば、数5を用いて算出すると良い。なお、本実施形態では、コンプレッサでの圧縮仕事を等エントロピー仕事として、目標過給圧P1E_trgと目標空気量Ga_trgとから目標理論コンプレッサ動力wC_trgを算出している。数5において、Cpaは吸入空気の定圧比熱、κaは比熱比、T1Cは吸気温センサ52で計測された吸気温度、Paは大気圧センサ29で計測された大気圧をそれぞれ意味している。なお、吸入空気の定圧比熱Cpaと、比熱比κaは、予め設定した値を設定すると良い。
Figure 2009168007
次に、ステップS102では、コンプレッサ効率を算出する。コンプレッサ効率ηCは、目標理論コンプレッサ動力wC_trgに基づいて算出される。この場合、例えば、図6のような、目標理論コンプレッサ動力wC_trgをパラメータとしたコンプレッサ効率特性マップを用いて算出すると良い。
続いて、ステップS103では、目標コンプレッサ動力WC_trgを算出する。なお、本実施形態では、目標理論コンプレッサ動力wC_trgとコンプレッサ効率ηCとから実際の目標コンプレッサ動力WC_trgを算出している(数6参照)。
Figure 2009168007
また、ステップS104では、機械効率を算出する。この機械効率ηmは、目標コンプレッサ動力WC_trgに基づいて算出される。この場合、例えば、図7のように、目標コンプレッサ動力WC_trgをパラメータとした機械効率特性マップを用いて算出すると良い。
次に、ステップS105にて、目標タービン動力を算出する。この目標タービン動力WT_trgは、目標コンプレッサ動力WC_trgと機械効率ηmとに基づいて算出することができ、以下の数7を用いて算出される。
Figure 2009168007
次に、ステップS106では、タービン効率を算出する。このタービン効率ηTは、目標タービン動力WT_trgに基づいて算出される。タービン効率ηTは、例えば、図8に記載のタービン効率特性マップを用いて算出すると良い。
また、ステップS107では、目標タービン入口圧を算出する。この目標タービン入口圧P1T_trgは、エンジンから排出された排ガスで目標タービン動力WT_trgを達成するためのタービン入口の目標圧力である。
ここで、目標タービン動力WT_trgは以下の数8で算出することができる。数8において、Cpexは予め決められた排ガスの定圧比熱、κexは比熱比、T1Tは現在のエンジン運転状態から推定もしくは排気温度センサで測定されたタービン入口温、Gexはタービンを通過する排ガス流量、P2Tは推定されたタービン出口圧を表している。なお、本実施形態では、タービン出口圧は、大気圧センサによって検出された大気圧を採用しているが、タービン出口に圧力センサを設け、その圧力センサによって直接圧力を検出しても良い。
Figure 2009168007
上記数8を変形すると目標タービン入口圧は以下の数9ように表すことができる。
Figure 2009168007
このように、目標タービン入口圧は、目標タービン動力WT_trgとタービン効率ηTとに基づいて算出することができる。なお、本実施形態(1)では、タービン効率特性マップを逐次学習することにより、最適な目標タービン入口圧を算出している。
また、本実施形態では、ステップS107で目標タービン入口圧を算出するために、目標タービン動力WT_trgとタービン入口圧との関係を示す数9を用いて算出したが、数10の式を用いて、目標理論タービン動力wT_trgを算出し、数11を変形して、目標タービン入口圧を算出しても良い。
より具体的には、ステップS107において、数10を用いて、目標タービン動力WT_trgから目標理論タービン動力wT_trgを算出する。なお、タービン効率ηTは、ステップS106で算出した値を用いる。
Figure 2009168007
次に、目標理論タービン動力wT_trgとタービン入口圧との関係は、数11のように表すことができる。
Figure 2009168007
上記数11を変形すると目標タービン入口圧は以下の数12ように算出される。
Figure 2009168007
このように、目標理論タービン動力を算出して、目標タービン入口圧を算出しても良い。
以上説明した制御ブロックB33では、目標過給圧P1E_trgと目標空気量Ga_trgとから目標タービン入口圧P1T_trgが算出される。
続いて、図4の制御ブロックB35では、制御ブロックB33で算出された目標タービン入口圧P1T_trgを達成するための可変翼開度基本位置VN_baseを算出する。この計算には図9示すタービン特性が用いられる。図9において、各タービン特性は、可変翼開度を一定としたときの膨張比(タービン入口圧÷タービン出口圧)と基準温度、圧力に修正した修正排ガス流量Gexとの関係を示したものである。
以下、図10を用いて、制御ブロックB35の演算フローを説明する。
まず、ステップS301で、タービン入口圧センサ54で測定されたタービン入口圧P1Tと現在のエンジン運転状態から推定もしくは排気温度センサで測定されたタービン入口温をT1T、排ガス流量Gexから修正排ガス流量Gexを算出する(数13参照)。なお、基準温度288K、基準圧力101.325kPaとしている。
Figure 2009168007
続いてステップS302では、目標タービン入口圧P1T_trgとタービン出口圧P2Tとから数14を用いて目標膨張比πT_trgを算出する。なお、タービン出口圧P2Tは、圧力センサを設け、圧力センサの出力に基づいて直接設定しても良いし、排ガス流量Gexに基づいて推定しても良い。また、大気圧を用いても良い。
Figure 2009168007
ステップS303で、修正排ガス流量Gexと目標膨張比πT_trgにて、ECU50内に組み込まれた、図9のタービン特性図を用いて可変翼開度基本位置VN_baseを算出する。
このように、可変翼開度基本位置VN_baseを図3の制御ブロックのフィードフォワード値として使用することにより、より精度の高い制御が可能となる。
次に、本実施形態の特徴部分である、制御ブロックB33で使用されるタービン効率ηTを学習補正する制御ブロック(フロー)について説明する。なお、本実施形態の図4の制御ブロックB34では、実際のターボチャージャの運転状態からコンプレッサ動力とタービン動力を算出することによりタービン効率を学習補正するものである。
ここで、コンプレッサの圧縮仕事を等エントロピー仕事とみなした場合に実過給圧に基づき算出されるコンプレッサ動力を実理論コンプレッサ動力wCとし、同じくタービンの膨張仕事を等エントロピー仕事とみなした場合に実タービン入口圧より算出されるタービン動力を実理論タービン動力wTとし、コンプレッサ、タービン、およびシャフトなどの摩擦等による損失を、それぞれコンプレッサ効率ηC、機械効率ηm、タービン効率ηTとして定義すると以下の数15が成立つ。
Figure 2009168007
なお、本実施形態では、実理論コンプレッサ動力wCと実理論タービン動力wTとの比は3つの効率に影響するため学習補正する場合は2つの効率を固定して残りの効率を学習補正している。なお、本実施形態(1)では、タービン効率の学習補正について説明する。
以下、図11を用いて、タービン効率ηTを学習補正するフローチャートを説明する。
ステップS201にて、実理論コンプレッサ動力wCを算出する。この実理論コンプレッサ動力wCは、以下の数16を用いて算出することができる。数16において、Cpaは吸入空気の定圧比熱、κaは比熱比、T1Cは吸気温センサ52で計測された吸気温度、Paは大気圧センサで計測された大気圧、P1Eは吸気圧センサ23で計測された実過給圧、Gaはエアフロメータ51で計測されたエアフロー量をそれぞれ表している。
Figure 2009168007
ステップS202にて、実理論タービン動力wTを算出する。この実理論タービン動力wTは、以下の数17を用いて算出することができる。数17において、Cpexは予め決められた排ガスの定圧比熱、κexは比熱比、T1Tは現在のエンジン運転状態から推定もしくは排気温度センサで測定されたタービン入口温、P1Tはタービン入口圧センサ54で計測されるタービン入口圧、Gexは吸入空気量Gaと噴射量の和として表されるタービンを通過する排ガス流量、P2Tは排ガス流量Gexから推定されたタービン出口圧をそれぞれ表している。また、タービン出口圧は、大気圧を設定しても良い。
Figure 2009168007
ステップS203にて、コンプレッサ効率ηCを算出する。コンプレッサ効率ηCは、実理論コンプレッサ動力wCに基づいて算出すると良い。コンプレッサ効率ηCは、例えば図6のコンプレッサ効率特性マップを用いて算出される。
次に、ステップS204にて、実コンプレッサ動力WCを算出する。実コンプレッサ動力WCは、実理論コンプレッサ動力wCとコンプレッサ効率ηCから、例えば、以下の数18を用いて算出する。
Figure 2009168007
また、ステップS205では、機械効率ηmを算出する。機械効率ηmは、実コンプレッサ動力WCに基づいて、例えば、図7の機械効率特性マップより算出する。
ステップS206にて、実タービン効率ηT_actを算出する。実タービン効率ηT_actは、例えば、以下の数19を用いて算出する。
Figure 2009168007
ステップS207にて学習補正するタービン効率の補正点を判定する。
ここで、図8は目標(実)タービン動力とタービン効率との関係を示すタービン効率特性マップ、図12は目標(実)理論タービン動力とタービン効率との関係を示すタービン効率特性マップである。図8、12のタービン効率特性マップは、それぞれ図13、14のようにデータ配列としてECU50の中に格納されている。
ステップS202で算出された実理論タービン動力wTから図12のタービン効率特性マップ、すなわち図14のデータ配列を使って仮のタービン効率ηT´を求める。
次に、仮のタービン効率ηT´から仮の実タービン動力WT´を求める(数20参照)。
Figure 2009168007
次に、図13のデータ配列から、仮の実タービン動力WT´に対応する実タービン動力WTiを求める(数21参照)。
Figure 2009168007
また、図13のデータ配列から対応するタービン効率ηTiを求める。
次に、ステップS208にて、ステップS206で算出された実タービン効率ηT_actと、ステップS207で算出されたタービン効率ηTiとに基づいて、図13のデータ配列に格納されたタービン効率ηTiを学習する。タービン効率ηTiは、以下の数22を用いて学習される。なお、Kは補正値反映ゲインであり、所定の値が設定されている。
Figure 2009168007
次に、学習補正されたタービン効率ηTiを、図13、14に格納する。図14のデータ配列に格納する際には、S208により学習されたタービン効率ηTiと実タービン動力WTiとに基づいて、数23を用いて実理論タービン動力wTiを算出し、図14のデータ配列に格納されている該実理論タービン動力wTiに対応するタービン効率を補正するようにする。
Figure 2009168007
以上、制御ブロックB34では、予め格納されたタービン効率が、実際のターボチャージャの運転状態に基づき算出されたタービン効率により学習補正される。このように、タービン効率が学習補正されることにより、制御ブロックB33において、適切なタービン入口圧が算出されるようになり、制御性が向上する。つまり、フィードフォワードモデルの精度が向上するため、目標に対する応答性が向上する。
[実施形態(2)]
次に、制御ブロックB33で使用される機械効率ηmの学習補正について説明する。なお、実施形態(2)において、図4の制御ブロックB34では、実際のターボチャージャの運転状態からコンプレッサ動力とタービン動力を算出することにより機械効率を学習補正するものである。
実施形態(2)の学習補正は、先行する実施形態の学習補正に代えて、または加えて実施される。実施形態(2)では先行する実施形態の構成を基礎として以下に述べる学習補正が実施される。
コンプレッサの圧縮仕事を等エントロピー仕事とみなした場合に実過給圧に基づき算出されるコンプレッサ動力を実理論コンプレッサ動力wCとし、同じくタービンの膨張仕事を等エントロピー仕事とみなした場合に実タービン入口圧より算出されるタービン動力を実理論タービン動力wTとして、コンプレッサ、タービン、およびシャフトなどの摩擦等による損失を、それぞれコンプレッサ効率ηC、機械効率ηm、タービン効率ηTとして定義すると以下の数24が成立つ。
Figure 2009168007
なお、実理論コンプレッサ動力wCと実理論タービン動力wTの比は3つの効率に影響するため学習補正する場合は2つの効率を固定(一定)して残りの効率を学習補正している。以下、図15を用いて、機械効率ηmを学習補正するフローチャートを説明する。
ステップS211にて、実理論コンプレッサ動力wCを算出する。この実理論コンプレッサ動力wCは、以下の数25を用いて算出することができる。数25において、Cpaは吸入空気の定圧比熱、κaは比熱比、T1Cは吸気温センサ52で計測された吸気温度、Paは大気圧センサで計測された大気圧、P1Eは吸気圧センサ23で計測された実過給圧、Gaはエアフロメータ51で計測されたエアフロー量をそれぞれ表している。
Figure 2009168007
ステップS212にて、実理論タービン動力wTを算出する。この実理論タービン動力wTは、以下の数26を用いて算出することができる。数26において、Cpexは予め決められた排ガスの定圧比熱、κexは比熱比、T1Tは、現在のエンジン運転状態から推定もしくは排気温度センサで測定されたタービン入口温、P1Tは、タービン入口圧センサ54で計測されるタービン入口圧、Gexは吸入空気量Gaと噴射量の和として表されるタービンを通過する排ガス流量、P2Tは排ガス流量Gexから推定されたタービン出口圧をそれぞれ表している。また、タービン出口圧は、大気圧を設定しても良い。
Figure 2009168007
ステップS213にて、コンプレッサ効率ηCを算出する。コンプレッサ効率ηCは、実理論コンプレッサ動力wCに基づいて算出すると良い。コンプレッサ効率ηCは、例えば図6のコンプレッサ効率特性マップを用いて算出される。
次に、ステップS214にて、実コンプレッサ動力WCを算出する。実コンプレッサ動力WCは、実理論コンプレッサ動力wCとコンプレッサ効率ηCから、例えば、以下の数27を用いて算出する。
Figure 2009168007
ステップS215にて、タービン効率ηTを算出する。タービン効率ηTは、実理論タービン動力wTから例えば、図12のタービン効率特性マップを用いて算出する。
ステップS216にて、実機械効率ηm_actを算出する(数28参照)。
Figure 2009168007
ステップS217では、学習補正する機械効率の補正点を判定する。
図7の機械効率特性マップは、図16のデータ−配列としてECU50の中に格納されている。ステップS217では、図16のデータ配列から実コンプレッサ動力WCに対応するコンプレッサ動力WCiを求める(数29参照)。
Figure 2009168007
また、図16のデータ配列から実コンプレッサ動力WCiに対応する機械効率ηmiを求める。
ステップS218にて、ステップS216で算出された実機械効率ηm_actと、ステップS217で算出された機械効率ηmiに基づいて図16のデータ配列にて格納されている機械効率ηmiを学習する。なお、タービン効率ηmiの学習は、以下の数30を用いて学習される。なお、Kは補正値反映ゲインであり、予め設定された値である。
Figure 2009168007
次に、学習補正された機械効率ηmiを、図16のデータ配列に格納する。以上、制御ブロックB34では、予め格納された機械効率が、実際のターボチャージャの運転状態に基づき算出された機械効率により学習補正される。このように、機械効率が学習補正されることにより、制御ブロックB33において、適切なタービン入口圧が算出されるようになり、制御性が向上する。つまり、フィードフォワードモデルの精度が向上するため、目標に対する応答性が向上する。
[実施形態(3)]
次に、制御ブロックB33で使用されるコンプレッサ効率ηCを学習補正する制御ブロック(フロー)について説明する。なお、実施形態(3)の図4の制御ブロックB34では、実際のターボチャージャの運転状態からコンプレッサ動力とタービン動力を算出することによりコンプレッサ効率を学習補正するものである。
実施形態(3)の学習補正は、先行する実施形態の学習補正に代えて、または加えて実施される。実施形態(3)では先行する実施形態の構成を基礎として以下に述べる学習補正が実施される。
コンプレッサの圧縮仕事を等エントロピー仕事とみなした場合に実過給圧に基づき算出されるコンプレッサ動力を実理論コンプレッサ動力wCとし、同じくタービンの膨張仕事を等エントロピー仕事とみなした場合に実タービン入口圧より算出されるタービン動力を実理論タービン動力wTとし、コンプレッサ、タービン、およびシャフトなどの摩擦等による損失を、それぞれコンプレッサ効率ηC、機械効率ηm、タービン効率ηTとして定義すると以下の数31が成立つ。
Figure 2009168007
なお、実理論コンプレッサ動力wCと理論タービン動力wTの比は3つの効率に影響するため学習補正する場合は2つの効率を固定して残りの効率を学習補正している。以下、図17を用いて、コンプレッサ効率ηCを学習補正するフローチャートを説明する。
ステップS221にて、実理論コンプレッサ動力wCを算出する。このコンプレッサ動力wCは、以下の数32を用いて算出することができる。数32において、Cpaは吸入空気の定圧比熱、κaは比熱比、T1Cは吸気温センサ52で計測された吸気温度、Paは大気圧センサで計測された大気圧、P1Eは吸気圧センサ23で計測された実過給圧、Gaはエアフロメータ51で計測されたエアフロー量をそれぞれ表している。
Figure 2009168007
ステップS222にて、実理論タービン動力wTを算出する。この実理論タービン動力wTは、以下の数33を用いて算出することができる。数33において、Cpexは予め決められた排ガスの定圧比熱、κexは比熱比、T1Tは、現在のエンジン運転状態から推定もしくは排気温度センサで測定されたタービン入口温、P1Tは、タービン入口圧センサ54で計測されるタービン入口圧、Gexは吸入空気量Gaと噴射量の和として表されるタービンを通過する排ガス流量、P2Tは排ガス流量Gexから推定されたタービン出口圧をそれぞれ表している。また、タービン出口圧は、大気圧を設定しても良い。
Figure 2009168007
ステップS223にて、機械効率ηmを求める。機械効率ηmは、実コンプレッサ動力WC基づいて算出すると良い。機械効率ηmは、例えば、図7の機械効率特性マップを用いて算出する。
ステップS224にて、タービン効率ηTを算出する。タービン効率ηTは、例えば図12のタービン効率特性マップを用いて実理論タービン動力wTに基づいて算出する。
ステップS225にて、実コンプレッサ効率ηC_actを算出する(数34参照)。
Figure 2009168007
ステップS226にて、学習補正するコンプレッサ効率の補正点を判定する。
図6のコンプレッサ効率特性マップは、図18のデータ−配列としてECU50の中に格納されている。ステップS221で算出された実理論コンプレッサ動力wCより図18のデータ配列から、以下の数35を用いて理論コンプレッサ動力wCiを算出する。
Figure 2009168007
また、図18のデータ配列から理論コンプレッサ動力wCiに対応するコンプレッサ効率ηCiを求める。ステップS227にて、ステップS225で算出された実コンプレッサ効率ηC_actと、ステップS226で算出されたコンプレッサ効率ηCiに基づいて、図18のデータ配列に格納されているコンプレッサ効率ηCiを学習する(数36参照)。なお、Kは補正値反映ゲインであり、予め設定された値である。
Figure 2009168007
次に、学習補正されたコンプレッサ効率ηCiを、図18のデータ配列に格納する。以上、制御ブロックB34では、予め格納されたコンプレッサ効率が、実際のターボチャージャの運転状態に基づき算出されたコンプレッサ効率により学習補正される。このように、コンプレッサ効率が学習補正されることにより、制御ブロックB33において、適切なタービン入口圧が算出されるようになり、制御性が向上する。つまり、フィードフォワードモデルの精度が向上するため、目標に対する応答性が向上する。
[実施形態(4)]
次に、実施形態(4)では、コンプレッサ効率、タービン効率、機械効率を1つの効率(以下、「過給機効率」という)として、目標過給圧P1E_trg、目標空気量Ga_trgから目標タービン入口圧P1T_trgを算出する。
実施形態(4)の学習補正は、先行する実施形態の学習補正に代えて実施される。実施形態(4)では先行する実施形態の構成を基礎として以下に述べる学習補正が実施される。
より具体的には、目標過給圧P1E_trg、目標空気量Ga_trgから目標理論コンプレッサ動力wC_trgを算出し、該目標理論コンプレッサwC_trgから過給機効率を、例えばマップを用いて算出する。続いて、目標理論コンプレッサ動力wC_trgと過給機効率ηcmTとから、数37を用いて目標理論タービン動力wT_trgを算出し、目標過給圧P1E_trgを求める。
Figure 2009168007
なお、過給効率の学習は、まず、実理論コンプレッサ動力wCと実理論タービン動力wTとをそれぞれ算出し、数38により、過給機効率ηcmT_actを算出する。
Figure 2009168007
次に、実理論コンプレッサ動力wCと過給機効率とのマップから、今回学習補正する実理論コンプレッサ動力wCに対する過給機効率ηcmTを算出する。そして、過給機効率ηcmT_actに基づいて、過給機効率ηcmTを学習補正する。
このように、予め格納された過給機効率が実際のターボチャージャの運転状態に基づき算出された過給機効率となるように補正されるため、ターボチャージャの個体差、経時劣化等の影響を受けずに、所望の過給圧を得ることが可能となる。
以上に述べたように、パラメータとしての効率は、過給圧とタービン入口圧とを関連付けている。このパラメータは、過給圧とタービン入口圧との間の換算を可能としている。よって、このパラメータを用いて、目標過給圧に基づいて目標タービン入口圧を算出することができる。ひとつの態様においては、パラメータは、コンプレッサ動力とタービン動力との間の換算を可能とする。ひとつの態様においては、パラメータは、実理論コンプレッサ動力wCと実コンプレッサ動力WCとを関連付け、それらの間の換算を可能とするコンプレッサ効率ηCである。ひとつの態様においては、パラメータは、実理論コンプレッサ動力wCと実理論タービン動力WTとを関連付け、それらの間の換算を可能とする機械効率ηmである。ひとつの態様においては、パラメータは、実理論タービン動力wTと実タービン動力WTとを関連付け、それらの間の換算を可能とするタービン効率ηTである。
以上説明した実施形態(1)乃至(4)では、吸気圧センサ23で測定した過給圧を用いて、理論コンプレッサ動力を算出したが、過給機下流にスロットルがある場合,スロットル開度に基づいて、吸気圧センサ23で測定した過給圧を補正し,それを用いて理論コンプレッサ動力を算出するとより精度よく求めることが出来る。より具体的には、例えば、スロットルバルブの開度と吸気流速(または、吸気量)とに基づいて、スロットルバルブ前後の圧力損失を予め測定したマップを備え、そのマップに基づいて吸気圧センサ23で測定した過給圧を補正すると良い。
その他に、実施形態(1)乃至(4)では、ターボチャージャ(コンプレッサ)より下流にスロットルバルブを備えた構成について説明したが、ターボチャージャ(コンプレッサ)より上流にスロットルバルブを備えた構成についても適用しても良い。また、内燃機関であるディーゼルエンジンに本発明を適用した例を説明したが、ガソリンエンジンに本発明を適用してもよいことは言うまでもない。また、タービンの動力を調整する可変タービン機構の一例として、可変翼調整機構を例に挙げたが、これに限定されるものでなく、例えばタービンの動力の負荷を調整するような機構を備えたものに適用しても良い。
本発明を適用した実施形態(1)の全体構成図である。 実施形態(1)の簡素化した全体構成図である。 実施形態(1)の過給圧制御の制御ブロック図である。 実施形態(1)のフィードフォワード制御器内の制御ブロック図である。 フィードフォワード制御器の目標吸気量に基づいてタービン入口圧を算出するフローチャートである。 目標理論コンプレッサ動力または実理論コンプレッサ動力とコンプレッサ効率の関係図である。 目標コンプレッサ動力または実コンプレッサ動力と機械効率の関係図である。 目標タービン動力または実タービン動力とタービン効率の関係図である。 実施形態(1)のタービン特性図である。 可変翼開度基本位置を算出するフローチャートである。 実施形態(1)のタービン効率を学習するフローチャートである。 目標理論タービン動力または実理論タービン動力とタービン効率の関係図である。 目標コンプレッサ動力または実コンプレッサ動力と機械効率のマップである。 目標理論タービン動力または実理論タービン動力とタービン効率のマップである。 実施形態(2)の機械効率を学習するフローチャートである。 目標コンプレッサ動力または実コンプレッサ動力と機械効率のマップである。 実施形態(3)のコンプレッサ効率を学習するフローチャートである。 目標理論コンプレッサ動力または実理論コンプレッサ動力とコンプレッサ効率のマップである。
符号の説明
10 エンジン
30 ターボチャージャ
31 コンプレッサインペラ
32 タービンホイール
33 シャフト
51 エアフロメータ
52 吸気温センサ
53 可変翼調整機構
B20 フィードバック制御器
B30 フィードフォワード制御器

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられたタービンを排気圧力で駆動することで吸気通路に設けられたコンプレッサを駆動して筒内に空気を過給する過給機と、
    前記タービンの動力を調整する可変タービン機構と、
    前記コンプレッサより下流の吸気の過給圧と、前記タービンより上流の排気通路のタービン入口圧とを関連付けるパラメータを記憶する記憶手段と、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて算出される前記コンプレッサより下流の吸気の目標過給圧と、前記記憶手段に記憶されたパラメータと、前記タービンの入口圧と前記タービンの操作量とを関連付ける過給機のモデルに基づいて、前記目標過給圧から前記タービンの操作量を算出し、前記可変タービン機構を制御する制御手段と
    を備えた過給機付き内燃機関の制御装置において、
    前記コンプレッサより下流の吸気の圧力を実過給圧として検出する吸気圧検出手段と、
    前記タービンより上流の排気の圧力を実タービン入口圧として検出するタービン入口圧検出手段と、
    前記実過給圧と前記実タービン入口圧とに基づいて、前記パラメータに相当する実パラメータを算出する算出手段と、
    前記実パラメータに基づいて、前記記憶手段に記憶された前記パラメータを学習補正する学習手段とを備えることを特徴とする過給機付き内燃機関の制御装置。
  2. 前記算出手段は、前記実過給圧に応じて算出される前記コンプレッサの実理論コンプレッサ動力と前記実タービン入口圧に応じて算出される前記タービンの実理論タービン動力とに基づいて、前記実パラメータを算出することを特徴とする請求項1に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
  3. 前記パラメータは、
    前記過給圧に応じて算出される前記コンプレッサの実理論コンプレッサ動力から前記コンプレッサの実コンプレッサ動力を算出するための第1パラメータと、
    前記実コンプレッサ動力から前記タービンの実タービン動力を算出するための第2パラメータと、
    前記実タービン動力から前記タービン入口圧と相関のある前記タービンの実理論タービン動力を算出するための第3パラメータとを含み、
    前記算出手段は、
    前記実過給圧に応じて算出される前記コンプレッサの実理論コンプレッサ動力と
    前記実タービン入口圧に応じて算出される前記タービンの実理論タービン動力とに基づいて、
    前記第1、第2、および第3パラメータのいずれか1つの実パラメータを算出することを特徴とする請求項1に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
  4. 前記算出手段は、前記第1、第2、および第3パラメータのうちいずれか2つのパラメータを一定とし、これらパラメータと前記実理論コンプレッサ動力と前記実理論タービン動力とに基づいて、残りの1つの前記パラメータに相当する前記実パラメータを算出することを特徴とする請求項3に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
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