JP2010185302A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、負圧アクチュエータを必要なタイミングで作動させながら、負圧の消費を出来るだけ抑制することを目的とする。
【解決手段】内燃機関10は、過給機38をバイパスして流れる排気ガスの流量を調整するためのウェイストゲートバルブ46と、タンク50から供給される負圧に応じてウェイストゲートバルブ46のバルブ開度を変化させる負圧アクチュエータ48とを備える。ウェイストゲートバルブ制御は、燃費及び応答性に対してバルブ開度が最適となるように、運転状態に応じて負圧アクチュエータ48に供給される負圧を制御する。一方、負圧消費抑制制御は、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が小さい運転領域において、ウェイストゲートバルブ制御の実行を抑制し、タンク50内の負圧消費量を減少させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関の制御に用いられる制御装置に関し、特に、ウェイストゲートバルブを負圧アクチュエータにより駆動する構成とした内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開平9−228848号公報)に開示されているように、ウェイストゲートバルブを負圧アクチュエータにより駆動する構成とした内燃機関の制御装置が知られている。従来技術の制御装置は、内燃機関の吸気負圧を蓄えるタンクを備えており、このタンクに蓄えた負圧を負圧アクチュエータに供給することにより、ウェイストゲートバルブの開度を制御する。
また、他の従来技術として、例えば特許文献2(特開平5−222941号公報)に開示されているように、負圧アクチュエータにより吸気制御弁を駆動する構成とした内燃機関の制御装置も知られている。この従来技術では、タンク内の負圧が所定値以下となったときに、吸気制御弁の制御を禁止する構成としている。
特開平9−228848号公報 特開平5−222941号公報
ところで、上述した特許文献2の従来技術では、タンク内の負圧が所定値以下となったときに、バルブ制御を禁止する構成としている。しかしながら、この構成では、例えば吸気負圧をタンクに蓄えられないような運転状態が続いたときに、バルブ制御が禁止されることになり、制御の効果を十分に発揮することができないという問題がある。この問題は、特許文献1の従来技術でも、タンク内の負圧が不足した場合に生じ得るものである。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、負圧アクチュエータを必要なタイミングで作動させながら、負圧の消費を出来るだけ抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関の排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
前記過給機をバイパスして排気ガスを流通させるバイパス通路に設けられ、前記バイパス通路を開,閉するウェイストゲートバルブと、
負圧源から負圧が供給されることにより作動し、前記負圧に応じて前記ウェイストゲートバルブのバルブ開度を変化させる負圧アクチュエータと、
内燃機関の燃費及び応答性に対して前記バルブ開度が最適となるように、運転状態に応じて前記負圧アクチュエータに供給される負圧を制御するバルブ制御手段と、
前記燃費及び応答性に対する前記バルブ開度の影響度に応じて、前記バルブ制御手段の作動を抑制する制御抑制手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、前記制御抑制手段は、前記燃費及び応答性に対する前記バルブ開度の影響度が大きい運転領域では前記バルブ制御手段の作動を許し、前記バルブ開度の影響度が小さい運転領域では前記バルブ制御手段の作動を抑制する構成としている。
第3の発明によると、前記制御抑制手段は、
前記ウェイストゲートバルブの実際の開度または当該開度に対応するパラメータを開度パラメータとして取得する実開度取得手段と、
内燃機関の運転状態に応じて前記開度パラメータの目標値を設定する目標設定手段と、
前記バルブ制御手段を作動させるか否かを判定するための可変判定値を、前記バルブ開度の影響度に応じて算出する判定値可変手段と、
前記開度パラメータと前記目標値との差分が前記可変判定値よりも小さいときに、前記バルブ制御手段の作動を停止させる制御停止手段と、
を備える構成としている。
第4の発明によると、前記判定値可変手段は、前記燃費及び応答性に対する前記バルブ開度の影響度が大きい運転領域では前記可変判定値を減少させ、前記バルブ開度の影響度が小さい運転領域では前記可変判定値を増大させる構成としている。
第5の発明によると、前記判定値可変手段は、内燃機関の吸入空気量が増大するにつれて、前記可変判定値を減少させる構成としている。
第6の発明は、前記負圧源を構成するタンクと、
前記タンクに蓄えられた負圧が所定の基準値よりも大きいときに、前記制御抑制手段の作動を禁止する抑制止手段と、
を備える構成としている。
第1の発明によれば、制御抑制手段は、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度に応じて、バルブ制御手段の作動を抑制することができる。よって、例えば負圧アクチュエータに供給する負圧を制御しても、燃費及び応答性に対する影響度が小さい運転領域では、バルブ制御手段の作動頻度を抑制し、その分だけ負圧の消費量を減少させることができる。従って、負圧アクチュエータを必要なタイミングで作動させながら、負圧を節約することができ、負圧不足が生じるのを回避することができる。
第2の発明によれば、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が小さい運転領域では、バルブ制御手段の作動頻度を抑制し、負圧を節約することができる。また、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が大きい運転領域では、バルブ制御手段を抑制無しに作動させることができ、これにより最適なバルブ開度を実現することができる。
第3の発明によれば、判定値可変手段は、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度に応じて、可変判定値を算出することができる。また、制御停止手段は、開度パラメータと目標値との差分が可変判定値よりも小さいときに、バルブ制御手段の作動を停止させることができる。従って、判定値可変手段によれば、可変判定値の大きさ、即ち、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度に応じて、バルブ制御手段が作動する運転領域を制限することができる。
第4の発明によれば、判定値可変手段は、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が大きい運転領域では、可変判定値を減少させることにより、バルブ制御手段を比較的高い頻度で作動させることができる。これにより、目標値に対する開度パラメータの追従性を高め、高精度の制御を行うことができる。一方、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が小さい運転領域では、可変判定値を増大させることにより、バルブ制御の実行頻度を抑制することができる。これにより、高精度の制御を行っても効果が薄い運転領域では、目標値に対する開度パラメータの追従性を適度に低下させつつ、負圧の消費量を抑えることができる。
第5の発明によれば、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度は、吸入空気量が増大するにつれて大きくなる。判定値可変手段によれば、吸入空気量が増大するにつれて可変判定値を減少させ、バルブ制御手段をより作動し易くすることができる。
第6の発明によれば、タンク内に十分な負圧が蓄えられている場合には、ある程度の負圧を消費しても負圧不足が生じないので、あえてバルブ制御手段の作動を抑制する必要がない。抑制禁止手段によれば、タンク内の負圧が基準値よりも大きいときに、制御抑制手段の作動を禁止することができる。従って、より広い運転領域でバルブ制御手段を作動させることができ、タンク内の負圧が必要以上に温存されるのを回避することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 内燃機関に搭載された過給システムの構成を説明するための構成図である。 内燃機関の機関回転数及び負荷率と、ウェイストゲートバルブ46の開度との関係を示す特性線図である。 ウェイストゲートバルブの開度と、背圧及び燃料消費率との関係を示す特性線図である。 可変判定値Aと吸入空気量との関係を示す特性線図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実現される制御の状態を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実現される制御の状態を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図7を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、例えばガソリンエンジンからなる内燃機関10を備えている。内燃機関10の各気筒12には、ピストン14の往復動作により拡大,縮小する燃焼室16が設けられている。また、ピストン14は、内燃機関10の出力軸であるクランク軸18に連結されている。
また、内燃機関10は、各気筒12に吸入空気を吸込む吸気通路20と、各気筒12から排気ガスを排出する排気通路22とを備えている。吸気通路20には、吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段としてのエアフロメータ24と、電子制御式のスロットルバルブ26とが設けられている。スロットルバルブ26は、アクセル開度等に基いてスロットルモータ28により駆動され、吸入空気量を増減させる。また、内燃機関の各気筒12には、燃料を噴射する燃料噴射弁30と、混合気に点火する点火プラグ32と、吸気通路20を燃焼室16に対して開,閉する吸気バルブ34と、排気通路22を燃焼室16に対して開,閉する排気バルブ36とが設けられている。
次に、図2を参照して、内燃機関10に搭載された過給システムについて説明する。図2は、過給システムの構成を説明するための構成図である。この図に示すように、内燃機関10は、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機(ターボチャージャ)38を備えている。過給機38は、排気通路22に配置された排気タービン40と、吸気通路20に配置されたコンプレッサ42とを有している。そして、過給機38は、排気圧を受けて回転する排気タービン40と共にコンプレッサ42が回転することにより、吸入空気を圧縮しつつ燃焼室16に供給する。
また、内燃機関10は、排気タービン40をバイパスして排気ガスを流通させるためのバイパス通路44と、バイパス通路44を開,閉するウェイストゲートバルブ46と、ウェイストゲートバルブ46を駆動する負圧アクチュエータ48とを備えている。ここで、負圧アクチュエータ48は、例えば特開平5−222941号公報に記載された公知の技術により構成されている。即ち、負圧アクチュエータ48は、負圧源としてのタンク50から負圧が供給される負圧室(図示せず)と、前記負圧室内の負圧に応じて変位するダイヤフラム部と、ダイヤフラム部の変位をウェイストゲートバルブ46に伝達する可動部とを備えている。
そして、負圧アクチュエータ48は、タンク50から供給される負圧に応じてウェイストゲートバルブ46の開度(バルブ開度)を変化させ、このバルブ開度に応じてバイパス通路44を流れる排気ガスの流量が調整される。また、負圧アクチュエータ48の負圧室とタンク50との間には、後述のECU70により制御される負圧制御弁52が設けられている。負圧制御弁52は、ECU70から入力される制御信号に応じて、タンク50から前記負圧室に供給される負圧の大きさを制御する。一方、タンク50は、吸気通路20からタンク50内に吸気負圧を導入する負圧導入通路54を備えており、この負圧導入通路54には、タンク50内に負圧を蓄えるための逆止弁56が設けられている。
また、上述した過給システムは、例えば一般的な圧力センサ等により構成されたタンク圧センサ58と作動圧センサ60とを備えている。ここで、タンク圧センサ58は、タンク50内に蓄えられた負圧の大きさを検出するものである。また、作動圧センサ60は、本実施の形態の実開度取得手段を構成している。即ち、作動圧センサ60は、負圧アクチュエータ48の負圧室内に供給されている負圧の大きさ(後述の圧力Pcrt)を、ウェイストゲートバルブ46の実際のバルブ開度に対応する開度パラメータとして検出するものである。
さらに、本実施の形態のシステムは、図1に示すように、上述のセンサ58,60と共にクランク角センサ62等を含むセンサ系統と、内燃機関10の運転状態を制御するためのECU(Electronic Control Unit)70とを備えている。クランク角センサ62は、クランク軸18の回転に同期した信号を出力するもので、ECU70は、クランク角センサ62の出力に基いて機関回転数を検出することができる。また、センサ系統には、前述した前記エアフロメータ24とセンサ58,60,62に加えて、内燃機関10の冷却水温度を検出する水温センサ、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ、排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ等が含まれており、これらはECU70の入力側に接続されている。
また、ECU70の出力側には、スロットルモータ28、燃料噴射弁30、点火プラグ32、負圧制御弁52等を含む各種のアクチュエータが接続されている。そして、ECU70は、内燃機関の運転状態をセンサ系統により検出しつつ、各アクチュエータを駆動することにより運転制御を行う。この運転制御には、以下に述べるウェイストゲートバルブ制御と、負圧消費抑制制御とが含まれている。
[ウェイストゲートバルブ制御]
この制御は、内燃機関10の燃費及び出力に対して、ウェイストゲートバルブ46のバルブ開度が最適となるように、負圧アクチュエータ48に供給される負圧を制御するものである。より詳しく述べると、ウェイストゲートバルブ制御では、まず、図3の特性線データに基いてバルブ開度の目標値を算出する。図3は、内燃機関の機関回転数及び負荷率と、ウェイストゲートバルブ46の開度との関係を示す特性線図である。この図に示す特性線データは、機関回転数及び負荷率に応じて定まる任意の運転状態において、燃費及び出力が最適となるようにバルブ開度を設定するものであり、ECU70に予め記憶されている。ECU70は、機関回転数と負荷率とに基いて図3の特性線データを参照することにより、バルブ開度の目標値を決定することができる。なお、負荷率は、吸入空気量と機関回転数とに基いて算出される一般的な制御パラメータである。
このように算出されたバルブ開度の目標値は、負圧アクチュエータ48に供給すべき負圧の目標値(目標圧力Pref)に換算される。ECU70には、例えば負圧アクチュエータ48に供給される負圧とバルブ開度との関係を示す特性線データ(図示せず)が予め記憶されており、前記換算処理はこの特性線データを用いて行われる。一方、ECU70は、負圧アクチュエータ48に供給されている現在の圧力Pcrtを、作動圧センサ60の出力に基いて検出する。そして、実際の圧力Pcrtが目標圧力Prefに近づくように、負圧制御弁52を用いて負圧アクチュエータ48に供給される負圧を制御する。これにより、ウェイストゲートバルブ制御では、内燃機関10の燃費及び出力に対して最適なバルブ開度を実現することができる。
次に、図4を参照して、目標圧力Prefの設定方法について説明する。図4は、ウェイストゲートバルブ46の開度と、背圧及び燃料消費率との関係を示す特性線図である。この図に示すように、例えば燃費が重視される運転領域において、バルブ開度がある程度の開度(図中の○印)以上になると、バルブ開度を大きくしても背圧の低下が生じないので、燃費が一定値を保持するようになる。よって、このような運転領域では、例えば○印を付した開度をバルブ開度の目標値として、実際のバルブ開度が目標値となるように制御を行う。一方、出力が必要な運転領域では、基本的にバルブ開度を小さくして過給圧を上昇させ、吸入空気量が増えるように制御を行う。
上述した制御中において、例えば図4中の△印に示すように、運転状態の変化により背圧が増大した場合には、これに伴って燃費が悪化することになる。また、例えば図4中の×印に示すように、バルブ開度が目標値からずれた場合には、バルブ開度を×印から○印に戻す時間分だけ、制御の応答性が悪化する。従って、ウェイストゲートバルブ制御において、燃費及び応答性を向上させるためには、実際のバルブ開度と目標値との差分、即ち、負圧アクチュエータ48に供給される実際の圧力Pcrtと目標圧力Prefとの圧力差ΔP(=|Pref−Pcrt|)を出来るだけ小さくする必要がある。このため、ウェイストゲートバルブ制御では、両者の圧力差ΔPが比較的小さい状態でも、タンク50内の負圧を用いて圧力Pcrtを速やかに調整する。これにより、目標圧力Prefに対する圧力Pcrtの追従性を高め、燃費及び応答性に対して最適なバルブ開度を実現することができる。
[負圧消費抑制制御]
上述したウェイストゲートバルブ制御では、負圧アクチュエータ48への供給負圧を比較的高い頻度で調整するから、タンク50内の負圧消費量が増えることになる。このため、例えば吸気負圧をタンク50に蓄えられないような運転状態が続いた場合には、負圧によるアクチュエータ制御が困難となる虞れがある。そこで、負圧消費抑制制御は、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度に応じて、ウェイストゲートバルブ制御の実行を抑制し、負圧の消費量を出来るだけ抑える構成としている。
より詳しく述べると、負圧消費抑制制御では、まず、ウェイストゲートバルブ制御を実行するか否かを判定するための可変判定値Aを算出する。そして、前述した圧力Pcrtと目標圧力Prefとの圧力差ΔPが可変判定値Aよりも大きい場合にのみ、ウェイストゲートバルブ制御を実行し、圧力差ΔPが可変判定値A以下の場合には、ウェイストゲートバルブ制御を実行しない。即ち、負圧消費抑制制御では、ウェイストゲートバルブ制御を実行する運転領域を、可変判定値Aの大きさに応じて制限する構成としている。
次に、可変判定値Aの設定方法について説明する。可変判定値Aは、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度に応じて可変に設定される。具体的には、図5に示すように、吸入空気量が増大するにつれて、可変判定値Aが減少するように構成されている。図5は、可変判定値Aと吸入空気量との関係を示す特性線図である。この特性線データは、ECU70に予め記憶されており、ECU70は、吸入空気量に応じて可変判定値Aを決定することができる。
一般に、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度は、吸入空気量が増大するにつれて大きくなる。このため、可変判定値Aは、吸入空気量が多い領域、即ち、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が大きい運転領域において、小さな値に設定される。従って、この運転領域では、前記圧力差ΔPが比較的小さくても可変判定値Aを越え易くなり、ウェイストゲートバルブ制御が高い頻度で実行される。これにより、ウェイストゲートバルブ制御の実行を促進し、目標圧力Prefに対する圧力Pcrtの追従性を高めることができ、前述したように最適なバルブ開度を実現することができる。
一方、可変判定値Aは、吸入空気量が少ない領域、即ち、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が小さい運転領域において、大きな値に設定される。従って、この運転領域では、前記圧力差ΔPが十分に増大しない限りは可変判定値Aを超えないことになり、ウェイストゲートバルブ制御の実行頻度が減少する。つまり、この運転領域では、高精度のバルブ制御を行っても効果が薄いので、バルブ制御の実行頻度を抑制し、タンク50内の負圧消費量を減らすことができる。
図6は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実現される制御の状態を示すタイムチャートである。この図の上段に示す「印可負圧」とは、前述した負圧アクチュエータ48の圧力Pcrtを表している。また、図6は、例えば内燃機関の出力が徐々に増大し、これに伴って吸入空気量が増えていく状態を示している。
図6において、吸入空気量が少なく、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が小さい運転領域(図中の領域a)では、可変判定値Aが増大するから、ウェイストゲートバルブ制御は殆ど実行されない。この結果、運転領域aでは、実線で示すように、負圧アクチュエータ48の圧力Pcrtがほぼ一定値に保持され、タンク50内の負圧が温存される。これに対し、従来技術では、点線で示すように、圧力Pcrtが比較的高い頻度で制御され、タンク50内の負圧が消費されていくことが判る。
一方、吸入空気量が多く、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が大きい運転領域(図6中の領域b)では、可変判定値Aが減少するから、ウェイストゲートバルブ制御が実行される。この結果、運転領域bでは、負圧アクチュエータ48の圧力Pcrtが目標圧力Prefに追従するように高い精度で制御される。これにより、タンク50内の負圧は、従来技術の場合と同様に徐々に消費される。しかし、本実施の形態では、負圧の消費量を出来るだけ抑えているから、従来技術のようにタンク50内の負圧が許容限度よりも消費される状況を回避することができる。なお、許容限度とは、例えば負圧アクチュエータ48を作動させるために最低限必要な負圧の大きさを表している。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
図7は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。なお、図7に示すルーチンは、内燃機関の運転中に繰返し実行されるものとする。図7に示すルーチンでは、まず、機関回転数と負荷率とに基いて図3の特性線データを参照することにより、目標圧力Prefを算出する(ステップ100)。また、作動圧センサ60の出力に基いて現在の圧力Pcrtを検出する(ステップ102)。ここで、圧力Pcrtは、本実施の形態において、ウェイストゲートバルブ46の実際の開度に対応するパラメータとして取得される。
次に、エアフロメータ24により検出した吸入空気量に基いて、図5の特性線データを参照することにより、可変判定値Aを算出する(ステップ104)。そして、目標圧力Prefと実際の圧力Pcrtとの差分の絶対値である圧力差ΔPを算出し、この圧力差ΔPが可変判定値Aよりも小さいか否かを判定する(ステップ106)。この判定が成立したときには、前述したように、ウェイストゲートバルブ制御を実行しないので、目標圧力Prefを実際の圧力Pcrtと等しい圧力値に書換える(ステップ108)。そして、目標圧力Prefと圧力Pcrtとに基いてアクチュエータ制御を実行する(ステップ110)。
このアクチュエータ制御は、圧力Pcrtが目標圧力Prefと等しくなるように、負圧制御弁52を駆動するものであり、前述したウェイストゲートバルブ制御に相当している。ステップ108の処理を実行した場合には、目標圧力Prefと実際の圧力Pcrtとが等しくなるから、ステップ110の処理を実行しても、ウェイストゲートバルブ制御は実質的に停止された状態となる。一方、ステップ106の判定が不成立のときには、ステップ108の処理を実行せずに、ステップ110でウェイストゲートバルブ制御を実行する。
上述したように、本実施の形態によれば、負圧アクチュエータ48に供給する負圧を制御しても、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が小さい運転領域では、ウェイストゲートバルブ制御の実行頻度を抑制し、その分だけ負圧の消費量を減少させることができる。即ち、高精度のバルブ制御を行っても効果が薄い運転領域では、可変判定値Aを増大させることにより、目標圧力Prefに対する圧力Pcrtの追従性を適度に低下させつつ、負圧の消費量を抑えることができる。
一方、燃費及び応答性に対するバルブ開度の影響度が大きい運転領域では、可変判定値Aを減少させることにより、ウェイストゲートバルブ制御を抑制無しに高い頻度で作動させることができる。これにより、目標圧力Prefに対する圧力Pcrtの追従性を高め、高精度のバルブ制御を行うことができる。従って、本実施の形態によれば、負圧アクチュエータ48を必要なタイミングで作動させながら、負圧を節約することができ、負圧不足が生じるのを回避することができる。
実施の形態2.
次に、図8及び図9を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態のシステムは、前記実施の形態1と同様の構成(図1,図2)を採用している。しかし、本実施の形態では、タンク内に十分な負圧が蓄えられている場合に、負圧消費抑制制御の実行を規制する構成としており、この点で実施の形態1と構成が異なっている。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
負圧消費抑制制御では、タンク50内の負圧消費量を減らすために、ウェイストゲートバルブ制御の実行を出来るだけ抑制する構成としている。しかしながら、タンク50内に十分な負圧が蓄えられている場合には、ある程度の負圧を消費しても負圧不足が生じないので、あえてバルブ制御を抑制する必要がない。そこで、本実施の形態では、タンク50内の負圧が所定の基準値よりも大きいときに、負圧消費抑制制御の実行を禁止し、任意の運転領域でウェイストゲートバルブ制御を抑制無しに実行する構成としている。
図8は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実現される制御の状態を示すタイムチャートである。この図に示すように、本実施の形態では、タンク50内の負圧が所定の基準値Bを超えていれば、吸入空気量が少ない運転領域aでも、ウェイストゲートバルブ制御を実行する。この構成によれば、実施の形態1の作用効果に加えて、より広い運転領域でバルブ開度を最適化することができる。従って、図8に示すように、吸入空気量が少ない領域a′でも燃費を改善することができる。また、この運転領域において、タンク50内の負圧が必要以上に温存されるのを回避することができる。
[実施の形態2を実現するための具体的な処理]
図9は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。なお、図9に示すルーチンは、内燃機関の運転中に繰返し実行されるものとする。図9に示すルーチンでは、まず、タンク圧センサ58の出力に基いてタンク50内の負圧値を検出する(ステップ200)。また、実施の形態1のステップ100,102と同様の処理を行うことにより、目標圧力Prefと実際の圧力Pcrtとを取得する(ステップ202,204)。
次に、タンク50内の負圧値が所定の基準値B以下であるか否かを判定する(ステップ206)。ここで、基準値Bは、任意の運転領域でウェイストゲートバルブ制御を実行しても、負圧不足が生じないと判断される負圧の大きさであり、ECU70に予め記憶されている。そして、ステップ206の判定成立時には、実施の形態1のステップ104〜110と同様の処理を行う(ステップ208〜214)。即ち、ステップ208〜214では、前述した負圧消費抑制制御を行うことにより、ステップ210の判定成立時にウェイストゲートバルブ制御を実行しない。一方、ステップ206,210の何れかで判定が不成立のときには、ステップ214でウェイストゲートバルブ制御を実行する。
なお、前記実施の形態1では、図7中のステップ100,102,110が「バルブ制御手段」の具体例を示し、ステップ100〜108が「制御抑制手段」の具体例を示している。また、ステップ100は「目標設定手段」の具体例、ステップ104は「判定値可変手段」の具体例、ステップ106,108は「制御停止手段」の具体例をそれぞれ示している。また、実施の形態2では、図9中のステップ202,204,214が「バルブ制御手段」の具体例を示し、ステップ202,204,208〜212が「制御抑制手段」の具体例を示している。また、ステップ202は「目標設定手段」の具体例、ステップ208は「判定値可変手段」の具体例、ステップ210,212は「制御停止手段」の具体例をそれぞれ示している。さらに、ステップ200,206は、「抑制禁止手段」の具体例を示している。
また、実施の形態では、負圧消費抑制制御に用いる開度パラメータとして、負圧アクチュエータ48に供給される負圧(圧力Pcrt)を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、開度パラメータとして、ウェイストゲートバルブ46の開度に対応する他のパラメータを用いる構成としてもよい。具体例を挙げれば、開度センサ等により検出したウェイストゲートバルブ46の実開度を開度パラメータとして使用し、この実開度と目標開度との差分を可変判定値と比較する構成としてもよい。
10 内燃機関
20 吸気通路
22 排気通路
24 エアフロメータ
26 スロットルバルブ
38 過給機
40 排気タービン
42 コンプレッサ
44 バイパス通路
46 ウェイストゲートバルブ
48 負圧アクチュエータ
50 タンク(負圧源)
52 負圧制御弁
54 負圧導入通路
56 逆止弁
58 タンク圧センサ
60 作動圧センサ(実開度取得手段)
62 クランク角センサ
70 ECU
Pcrt 圧力(開度パラメータ)
Pref 目標圧力(目標値)

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
    前記過給機をバイパスして排気ガスを流通させるバイパス通路に設けられ、前記バイパス通路を開,閉するウェイストゲートバルブと、
    負圧源から負圧が供給されることにより作動し、前記負圧に応じて前記ウェイストゲートバルブのバルブ開度を変化させる負圧アクチュエータと、
    内燃機関の燃費及び応答性に対して前記バルブ開度が最適となるように、運転状態に応じて前記負圧アクチュエータに供給される負圧を制御するバルブ制御手段と、
    前記燃費及び応答性に対する前記バルブ開度の影響度に応じて、前記バルブ制御手段の作動を抑制する制御抑制手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御抑制手段は、前記燃費及び応答性に対する前記バルブ開度の影響度が大きい運転領域では前記バルブ制御手段の作動を許し、前記バルブ開度の影響度が小さい運転領域では前記バルブ制御手段の作動を抑制する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御抑制手段は、
    前記ウェイストゲートバルブの実際の開度または当該開度に対応するパラメータを開度パラメータとして取得する実開度取得手段と、
    内燃機関の運転状態に応じて前記開度パラメータの目標値を設定する目標設定手段と、
    前記バルブ制御手段を作動させるか否かを判定するための可変判定値を、前記バルブ開度の影響度に応じて算出する判定値可変手段と、
    前記開度パラメータと前記目標値との差分が前記可変判定値よりも小さいときに、前記バルブ制御手段の作動を停止させる制御停止手段と、
    を備えてなる請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記判定値可変手段は、前記燃費及び応答性に対する前記バルブ開度の影響度が大きい運転領域では前記可変判定値を減少させ、前記バルブ開度の影響度が小さい運転領域では前記可変判定値を増大させる構成としてなる請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記判定値可変手段は、内燃機関の吸入空気量が増大するにつれて、前記可変判定値を減少させる構成としてなる請求項3または4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記負圧源を構成するタンクと、
    前記タンクに蓄えられた負圧が所定の基準値よりも大きいときに、前記制御抑制手段の作動を禁止する抑制禁止手段と、
    を備えてなる請求項1乃至5のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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