JP2009164405A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の表面のデバイス形成領域に影響を与えることなく、基板の周縁部から汚染物質を良好に除去することができる基板処理装置および基板処理方法を提供すること。
【解決手段】基板処理装置は、スピンチャックと、スポンジ部材11と、ブラシ22とを備えている。スピンチャックは、ウエハWを保持して回転させることができる。スポンジ部材11は、処理液を含浸可能な吸液性を有する材料からなり、スピンチャックによって回転されるウエハWの周縁部に当接した状態で、処理液を染み出させて当該周縁部の所定範囲に処理液を供給することができる。ブラシ22は、スポンジ部材11とは異なる位置で、スピンチャックによって回転されるウエハWの周縁部に当接して、当該周縁部を洗浄することができる。
【選択図】図8

Description

この発明は、基板をブラシで洗浄処理する基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
半導体装置の製造工程において、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の周縁部の汚染が、ウエハの処理品質に対して無視できない影響を与える場合がある。たとえば、いわゆるバッチ処理工程では、複数枚のウエハが鉛直姿勢で処理液中に浸漬される。そのため、ウエハの周縁部に汚染物質が付着していると、その汚染物質が、処理液中を浮上して、ウエハの表面のデバイス形成領域に付着することにより、デバイス形成領域の汚染が生じるおそれがある。
そのため、最近では、ウエハの周縁部の洗浄に対する要求が高まっている。とくに、表面が疎水性を示すウエハや、表面に銅配線などが形成されたウエハに対しては、デバイス形成領域に処理液(純水)が供給されることなく、周縁部のみを選択的に洗浄することが望まれている。
ウエハの周縁部の洗浄に関する先行技術として、たとえば、ウエハを回転させつつ、ウエハの周縁部に円筒状のブラシの外周面を接触させるとともに、ブラシに対してウエハの回転半径方向の内側に配置された処理液ノズルから、ウエハの周縁部とブラシとの接触部分に向けて純水などの処理液を吐出させることにより、ウエハの周縁部に付着している汚染物質を除去する構成が提案されている(たとえば、特許文献1および特許文献2参照)。
特開平6−45302号公報 特開2003−197592号公報
ところが、この提案にかかる装置では、処理液ノズルからの処理液が、ブラシの接触面および/またはウエハの周縁部に当たってその周囲に飛散し、ウエハのデバイス形成領域に付着するおそれがある。
このような問題を回避するため、ウエハの周縁部とブラシの接触部分に処理液を供給しないことも考えられるが、そうすると、ブラシによりウエハの周縁部から掻き取られた汚染物質が周縁部上に残り、その汚染物質が残存したままウエハが乾燥されることにより、汚染物質のウエハへのこびりつきが発生するおそれがある。
そこで、この発明の目的は、基板(ウエハ)の表面のデバイス形成領域に影響を与えることなく、基板の周縁部から汚染物質を良好に除去することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板(W)を保持して回転させる基板回転機構(3)と、処理液を含浸可能な吸液性を有する材料からなり、前記基板回転機構によって回転される基板の周縁部に当接して、当該周縁部の所定範囲に処理液を供給するための吸液性部材(11,111)と、この吸液性部材とは異なる位置で、前記基板回転機構によって回転される基板の周縁部に当接して、当該周縁部を洗浄するブラシ(22)とを含む、基板処理装置(1,100)である。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すものとする。
この発明によれば、基板回転機構によって回転される基板の周縁部の互いに異なる位置に、処理液が含浸された吸液性部材と、基板の周縁部を洗浄するためのブラシとが当接される。これにより、吸液性部材から処理液が染み出て、染み出した処理液が基板の周縁部の所定範囲に供給される。基板が回転しているので、処理液は、基板の周縁部の所定範囲の全周にわたって供給される。その一方で、ブラシが基板の周縁部に摺接する。その結果、基板の周縁部に付着している汚染物質は、ブラシによって掻き取られる。そして、ブラシによって掻き取られた汚染物質は、吸液性部材から基板の周縁部に供給された処理液とともに基板上から除去される。
前述のように、基板の周縁部の所定範囲には、吸液性部材から染み出た処理液が供給される。すなわち、基板の周縁部に対して離れた位置から処理液が吐出されるのではなく、吸液性部材を基板に当接させた状態で当該吸液性部材から処理液を染み出させることにより、基板の周縁部の所定範囲に処理液が供給される。したがって、前記所定範囲外に処理液が飛散して、基板の表面のデバイス形成領域に処理液が付着することを抑制または防止することができる。これにより、基板の表面のデバイス形成領域に影響を与えることなく、当該基板の周縁部から汚染物質を良好に除去することができる。
請求項2記載の発明は、前記吸液性部材に処理液を供給する処理液供給機構(47)をさらに含む、請求項1記載の基板処理装置である。
この発明によれば、処理液供給機構から吸液性部材に処理液を供給して、当該吸液性部材に処理液を含浸させることができる。
処理液供給機構から吸液性部材への処理液の供給は、当該吸液性部材が基板に当接されず、基板の周縁部に処理液が供給されていないときに行われてもよい。
また、処理液供給機構から吸液性部材への処理液の供給は、当該吸液性部材が基板の周縁部に当接されて、当該吸液性部材から基板の周縁部に処理液が供給されているときに行われてもよい。すなわち、処理液供給機構は、吸液性部材から基板の周縁部に処理液が供給されているときに当該吸液性部材に処理液を供給できるものであってもよい。吸液性部材から基板の周縁部に処理液が供給されているときに、処理液供給機構から吸液性部材に処理液を供給することにより、吸液性部材に処理液を補充して、吸液性部材に処理液が含浸された状態を維持することができる。これにより、基板の周縁部に対し、処理に必要かつ十分な量の処理液を供給し続けることができる。
請求項3記載の発明は、前記基板回転機構に保持された基板と前記吸液性部材とを当該基板の一方表面に垂直な垂線方向に相対移動させる第1相対移動機構(15)をさらに含み、前記吸液性部材は、吸液性を有し、かつ、弾性変形可能な材料を用いて形成され、前記垂線方向の一方側に向けて狭まる形状の第1当接面(45)、および、この第1当接面の前記一方側の端縁から前記垂線方向の前記一方側に向けて拡がる形状の第2当接面(46)を有するものである、請求項1または2記載の基板処理装置である。
この発明によれば、第1相対移動機構により基板と吸液性部材とが基板の一方表面に垂直な垂線方向に相対的に移動される。この相対移動により、基板の一方表面および周端面に、第1および第2当接面のうちの一方の当接面を押し付けて、当該基板の一方表面の周縁領域および周端面に処理液を供給することができる。また、前記一方表面と反対側の他方表面および基板の周端面に前記一方の当接面と異なる他方の当接面を押し付けて、当該他方表面の周縁領域および周端面に処理液を供給することができる。よって、基板と吸液性部材とを垂線方向に相対移動させるという簡易な構成により、基板の一方表面および他方表面の各周縁領域ならびに周端面に対する処理液の供給を達成することができる。
請求項4記載の発明は、前記吸液性部材は、前記基板回転機構に保持された基板の周縁部に当接される当該基板の一方表面に平行な平行当接面(68)を有する、請求項1または2記載の基板処理装置である。
この発明によれば、基板の一方表面の周縁領域に、吸液性部材の平行当接面を当接(たとえば、当該周縁領域に軽く触れる程度で当接)させる。これにより、吸液性部材から処理液が染み出て、基板の一方表面の周縁領域に処理液が供給される。また、吸液性部材から余分な処理液が殆ど染み出てこないので、基板における吸液性部材に当接する部分以外に処理液が供給されることを防止することができる。したがって、基板における処理液が供給される範囲を精度よく管理することができる。
請求項5記載の発明は、前記基板回転機構に保持された基板と前記ブラシとを当該基板の一方表面に垂直な垂線方向に相対移動させる第2相対移動機構(23)をさらに含み、前記ブラシは、弾性変形可能な材料を用いて形成され、前記垂線方向の一方側に向けて狭まる形状の第1洗浄面(63)、および、この第1洗浄面の前記一方側の端縁から前記垂線方向の前記一方側に向けて拡がる形状の第2洗浄面(64)を有するものである、請求項1〜4の何れか1項に記載の基板処理装置である。
この発明によれば、第2相対移動機構により基板とブラシとが基板の一方表面に垂直な垂線方向に相対的に移動される。この相対移動により、基板の一方表面および周端面に、第1および第2洗浄面のうちの一方の洗浄面を押し付けて、当該一方表面の周縁領域および周端面を洗浄することができる。また、前記一方表面と反対側の他方表面および基板の周端面に前記一方の洗浄面と異なる他方の洗浄面を押し付けて、当該他方表面の周縁領域および周端面を洗浄することができる。すなわち、1つのブラシで、一方表面の周縁領域、他方表面の周縁領域および基板の周端面を洗浄することができる。
請求項6記載の発明は、基板を保持して回転させる基板回転工程(S2,S102)と、この基板回転工程と並行して行われ、回転中の基板の周縁部に処理液を含浸可能な吸液性部材を当接させて、当該周縁部の所定範囲に処理液を供給する処理液供給工程(S3,S7,S106)と、前記基板回転工程と並行して行われ、前記吸液性部材とは異なる位置で、回転中の基板の周縁部にブラシを当接させて、当該周縁部を洗浄する洗浄工程(S6,S8,S108)とを含む、基板処理方法である。
この発明によれば、請求項1に関連して述べた作用効果と同様な作用効果を達成することができる。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の概略構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示す基板処理装置1の内部の図解的な側面図である。
この基板処理装置1は、基板の一例としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)を1枚ずつ処理する枚葉型の装置である。基板処理装置1は、隔壁で区画された処理室2内に、ウエハWをほぼ水平に保持して回転させるスピンチャック3(基板回転機構)と、ウエハWに処理液を供給するための供給機構4と、ウエハWを洗浄するためのブラシ機構5とを備えている。
以下では、周端面を除くウエハWの外表面において、デバイスが形成される側の面を「ウエハWの表面」といい、デバイスが形成される側の面と反対の面を「ウエハWの裏面」という。
スピンチャック3は、たとえば、真空吸着式のチャックが用いられている。このスピンチャック3は、ほぼ鉛直な方向に延びたスピン軸6と、このスピン軸6の上端に取り付けられて、ウエハWをほぼ水平な姿勢でその下面を吸着して保持する吸着ベース7と、スピン軸6と同軸に結合された回転軸を有するスピンモータ8とを備えている。ウエハWは、たとえば、その表面を上方に向けて吸着ベース7に保持されている。ウエハWが吸着ベース7に吸着保持された状態で、スピンモータ8が駆動されると、ウエハWがスピン軸6の中心軸線まわりに回転する。
供給機構4は、スピンチャック3によるウエハWの保持位置よりも上方で略水平に延びる第1揺動アーム9と、ウエハWの回転範囲外に設定されて、第1揺動アーム9を支持する第1アーム支持軸10と、第1揺動アーム9の先端に保持されて、ウエハWの周縁部に処理液を供給するためのスポンジ部材11(吸液性部材)とを備えている。
ウエハWの周縁部とは、ウエハWの表面の周縁領域12、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14を含む部分をいう。また、周縁領域12,13とは、たとえば、ウエハWの周端縁から幅2〜3mmの環状の領域をいう。
第1アーム支持軸10は、鉛直方向に延びている。第1アーム支持軸10の上端部は、第1揺動アーム9の一端部(基端部)の下面に結合されている。第1アーム支持軸10には、第1昇降駆動機構15(第1相対移動機構)が結合されている。第1アーム支持軸10には、第1昇降駆動機構15の駆動力が入力される。第1昇降駆動機構15により、第1アーム支持軸10を上下動させて、この第1アーム支持軸10と一体的に第1揺動アーム9を鉛直方向に上下動させることができる。
また、第1アーム支持軸10には、第1揺動駆動機構16が結合されている。第1アーム支持軸10には、第1揺動駆動機構16の駆動力が入力される。第1揺動駆動機構16の駆動力を第1アーム支持軸10に入力して、第1アーム支持軸10を往復回転させることにより、第1アーム支持軸10を支点に第1揺動アーム9を揺動させることができる。
具体的には、スポンジ部材11が、ウエハWの周縁部に当接して当該ウエハWに処理液を供給する供給位置と、前記供給位置から退避して待機するときの待機位置との間で移動するように、第1揺動アーム9を揺動させることができる。図1に、スポンジ部材11が供給位置にあるときの第1揺動アーム9の位置を二点鎖線で示し、スポンジ部材11が待機位置にあるときの第1揺動アーム9の位置を実線で示す。
第1揺動アーム9の先端部には、図2に示すように、鉛直方向に延びる第1シャフト17が設けられている。第1シャフト17の下端部には、第1ホルダ取付部18を介して、第1ホルダ19が取り付けられている。スポンジ部材11は、第1ホルダ19に取り付けられている。
ブラシ機構5は、スピンチャック3によるウエハWの保持位置よりも上方で略水平に延びる第2揺動アーム20と、ウエハWの回転範囲外に設定されて、第2揺動アーム20を支持する第2アーム支持軸21と、第2揺動アーム20の先端に保持されて、ウエハWの周縁部を洗浄するためのブラシ22とを備えている。
第2アーム支持軸21は、鉛直方向に延びている。第2アーム支持軸21の上端部は、第2揺動アーム20の一端部(基端部)の下面に結合されている。第2アーム支持軸21には、第2昇降駆動機構23(第2相対移動機構)が結合されている。第2アーム支持軸21には、第2昇降駆動機構23の駆動力が入力される。第2昇降駆動機構23により、第2アーム支持軸21を上下動させて、この第2アーム支持軸21と一体的に第2揺動アーム20を鉛直方向に上下動させることができる。
また、第2アーム支持軸21には、第2揺動駆動機構24が結合されている。第2アーム支持軸21には、第2揺動駆動機構24の駆動力が入力される。第2揺動駆動機構24の駆動力を第2アーム支持軸21に入力して、第2アーム支持軸21を往復回転させることにより、第2アーム支持軸21を支点に第2揺動アーム20を揺動させることができる。
具体的には、ブラシ22が、ウエハWの周縁部に当接して当該ウエハWを洗浄する基板処理位置と、前記基板処理位置から退避して待機するときの待機位置との間で移動するように、第2揺動アーム20を揺動させることができる。図1に、ブラシ22が基板処理位置にあるときの第2揺動アーム20の位置を二点鎖線で示し、ブラシ22が待機位置にあるときの第2揺動アーム20の位置を実線で示す。図1に示すように、基板処理位置は、スポンジ部材11の供給位置と異なる位置に設定されている。たとえば、スピンチャック3の回転中心に対して前記供給位置と点対称をなす位置に基板処理位置が設定されている。
また、図示はしないが、ブラシ22の待機位置には、有底筒状の待機ポッドが設けられている。ブラシ22は、この待機ポッド内に収容され、当該待機ポッド内においてその外表面にブラシ洗浄液が供給される。これにより、ブラシ22の外表面に付着している汚染物質が洗い流され、当該ブラシ22が洗浄される。
また、図2に示すように、第2揺動アーム20の先端部には、鉛直方向に延びる第2シャフト25が回転可能に設けられている。第2シャフト25の下端部には、第2ホルダ取付部26を介して、第2ホルダ27が取り付けられている。ブラシ22は、第2ホルダ27に取り付けられている。第2シャフト25には、第2揺動アーム20の内部において、ブラシ22を回転させるためのブラシ自転機構28が結合されている。ブラシ自転機構28は、ブラシ22の中心軸線を回転軸線としてブラシ22を回転させることができる。
図3は、スポンジ部材11周辺の構成を示す断面図である。また、図4は、図3のホルダを、切断面線IV−IVで切断したときの断面図である。
第1ホルダ取付部18は、円環状をなす板状の上面部29と、この上面部29の周縁から下方に向けて延びる円筒状の側面部30と、この側面部30の下端縁に固定された円環状をなす板状の下面部31とを一体的に備えている。第1シャフト17は、上面部29を挿通しており、当該上面部29に固定されている。また、下面部31の内周面には、雌ねじ部32aが一体的に形成されている。
第1ホルダ19は、略円柱形状のブロック体33と、ブロック体33の上方において、その中心軸線に沿って配置された支持軸34と、ブロック体33の下方において、その中心軸線に沿って配置された芯材35と、この芯材35の下端に取り付けられたプレート36とを備えている。
ブロック体33は、たとえば樹脂により形成されている。ブロック体33は、スポンジ部材11の上端面に接するように配置されている。ブロック体33の上面には、液を溜めることのできる貯留溝37が形成されている。貯留溝37は、ブロック体33の中心軸線を中心とする円環状に形成されている。貯留溝37の底面は、ブロック体33の上下方向の途中部に位置している。
また、ブロック体33には、ブロック体33を貫通して、貯留溝37の底面とスポンジ部材11の上端面とを接続する接続路38が、複数(たとえば、4個)形成されている。各接続路38は、貯留溝37の底面において、その外周寄りに位置する上開口39として開口している。また、各接続路38は、ブロック体33の下面において、上開口39よりもその中心軸線側に位置する下開口40として開口している。各接続路38は、鉛直方向に対し、下方に向かうにつれて中心軸線に近づくように約30度傾斜している。複数の接続路38の上開口39は、図4に示すように、貯留溝37の底面に、ブロック体33の回転軸線を中心とする円周上にほぼ等角度間隔で形成されている。
また、支持軸34は、ブロック体33と一体的に形成されている。支持軸34の上端部には、周面にねじが切られた雄ねじ部32bが一体的に形成されている。この雄ねじ部32bを、第1ホルダ取付部18の雌ねじ部32aに螺合させることにより、第1ホルダ19が第1ホルダ取付部18に取り付けられる。
芯材35は、その上端部がブロック体33の下面から挿入された状態で、当該ブロック体33に固定されている。芯材35の下端部には、ねじ孔が形成されており、このねじ孔にプレート36の中心を貫通するボルト42がねじ込まれることによって、プレート36が芯材35に着脱可能に取り付けられている。
スポンジ部材11は、処理液等の液体を含浸可能な吸液性を有する材料により形成されている。本実施形態では、スポンジ部材11の材料として、たとえば、吸液性を有し、かつ、弾性変形可能な多孔質材料であるPVA(ポリビニルアルコール)が採用されている。スポンジ部材11は、鉛直軸線まわりに回転対称な略鼓状に形成されている。スポンジ部材11は、芯材35に外嵌されて、ブロック体33とプレート36との間に挟持されている。スポンジ部材11は、たとえば、ブラシ22と同種の部材が用いられている。
スポンジ部材11は、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に処理液を供給するための第1当接部43と、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に処理液を供給するための第2当接部44とを上下に一体的に備えている。
第1当接部43は、その上部43aが略円筒状をなし、下部43bが下方に向けて狭まる略倒立円錐台状をなしている。第1当接部43の下部43bの側面は、上端縁が上部43aの側面の下端縁に連続し、その中心軸線に対して45度の傾斜角度を有して、下方ほど中心軸線に近づくように傾斜している。この第1当接部43において、下部43bの側面がウエハWの表面および周端面14に当接する第1当接面45となっている。
また、第2当接部44は、第1当接部43の下端に一体的に結合されて、第1当接部43と中心軸線を共有するように配置されている。この第2当接部44は、上部44aが下方に向けて拡がる略円錐台状をなし、下部44bが略円筒状をなしている。第2当接部44の上部44aの側面は、上端縁が第1当接部43の下部43bの側面の下端縁に連続し、その中心軸線に対して45度の傾斜角度を有して、下方ほど中心軸線から離れるように傾斜している。また、上部44aの側面の下端縁は、下部44bの側面の上端縁に連続している。この第2当接部44において、上部44aの側面がウエハWの裏面および周端面14に当接する第2当接面46となっている。
スポンジ部材11には、第1揺動アーム9に設けられた処理液供給機構47から処理液が供給されるようになっている。処理液供給機構47は、第1揺動アーム9のケーシングの下端縁に固定された処理液供給ブロック48と、この処理液供給ブロック48の内部に埋設された処理液供給管49とを含む。処理液供給機構47からスポンジ部材11に供給される処理液としては、たとえば純水が用いられている。処理液は、純水に限らず、炭酸水、イオン水、オゾン水、還元水(水素水)または磁気水などの機能水であってもよいし、アンモニア水またはアンモニア水と過酸化水素水との混合液などの薬液であってもよい。
処理液供給ブロック48の下面には、貯留溝37の上方に位置する吐出口50が形成されている。処理液供給管49の先端部と吐出口50とは、処理液供給ブロック48の内部に形成された吐出路51によって連通されている。吐出路51は鉛直方向に対し、下方に向かうにつれて鉛直軸線に近づくように約50度傾斜している。
また、処理液供給管49は、処理液供給ブロック48内でほぼ水平に延びている。処理液供給管49には、処理液バルブ52を介して、図示しない処理液供給源からの処理液が供給される。処理液バルブ52が開かれると、処理液供給源からの処理液が、処理液供給管49および吐出路51を介して吐出口50に供給される。そして、吐出口50から貯留溝37の内部に向けて処理液が吐出される。
吐出口50から吐出された処理液は貯留溝37に溜められる。また、吐出口50から吐出された処理液は、スポンジ部材11の上端面に向けて接続路38内を流れる。そして、スポンジ部材11の上端面に達した処理液は、スポンジ部材11の内部に浸透し、スポンジ部材11の内部を通って第1当接面45および第2当接面46に供給される。これにより、スポンジ部材11に処理液が供給され、スポンジ部材11に処理液が含浸される。
図5は、ブラシ22周辺の構成を示す断面図である。
第2ホルダ取付部26は、円環状をなす板状の上面部53と、この上面部53の周縁から下方に向けて延びる円筒状の側面部54とを一体的に備えている。第2シャフト25は、上面部53を挿通しており、当該上面部53に固定されている。また、側面部54の内周面には、ねじが切られた雌ねじ部55aが一体的に形成されている。
第2ホルダ27は、略円柱状の樹脂ブロック56と、樹脂ブロック56の中心軸線上に配置され、上端部が樹脂ブロック56の下面に挿入されて固定された芯材57と、この芯材57の下端に取り付けられたプレート58とを備えている。
樹脂ブロック56の上端部には、周面にねじが切られた雄ねじ部55bが一体的に形成されている。この雄ねじ部55bと第2ホルダ取付部26の雌ねじ部55aとを螺合させることにより、第2ホルダ27が第2ホルダ取付部26に取り付けられている。また、芯材57の下端部には、ねじ孔が形成されている。このねじ孔にプレート58の中心を貫通するボルト59がねじ込まれることによって、プレート58が芯材57に着脱可能に取り付けられている。
ブラシ22は、たとえば、弾性変形可能な多孔質材料であるPVA(ポリビニルアルコール)などのスポンジ材により形成されている。ブラシ22は、鉛直軸線まわりに回転対称な略鼓状に形成されている。ブラシ22は、芯材57に外嵌されて、樹脂ブロック56とプレート58との間に挟持されている。ブラシ22は、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14を洗浄するための第1洗浄部61と、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14を洗浄するための第2洗浄部62とを上下に一体的に備えている。
第1洗浄部61は、その上部61aが略円筒状をなし、下部61bが下方に向けて狭まる略倒立円錐台状をなしている。第1洗浄部61の下部61bの側面は、上端縁が上部61aの側面の下端縁に連続し、その中心軸線に対して45度の傾斜角度を有して、下方ほど中心軸線に近づくように傾斜している。この第1洗浄部61において、下部61bの側面がウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に当接する第1洗浄面63となっている。
また、第2洗浄部62は、第1洗浄部61の下端に一体的に結合されて、第1洗浄部61と中心軸線を共有するように配置されている。この第2洗浄部62は、上部62aが下方に向けて拡がる略円錐台状をなし、下部62bが略円筒状をなしている。第2洗浄部62の上部62aの側面は、上端縁が第1洗浄部61の下部61bの側面の下端縁に連続し、その中心軸線に対して45度の傾斜角度を有して、下方ほど中心軸線から離れるように傾斜している。また、上部62aの側面の下端縁は、下部62bの側面の上端縁に連続している。この第2洗浄部62において、上部62aの側面がウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に当接する第2洗浄面64となっている。
図6は、基板処理装置1の電気的構成を説明するためのブロック図である。
基板処理装置1は、マイクロコンピュータを含む制御部65(制御手段)を備えている。この制御部65には、使用者によって処理レシピ(ウエハWの処理のための各種条件)を入力するためのレシピ入力キー66が接続されている。制御部65には、スピンモータ8、第1昇降駆動機構15、第1揺動駆動機構16、第2昇降駆動機構23、第2揺動駆動機構24、ブラシ自転機構28、処理液バルブ52などが制御対象として接続されている。
図7は、基板処理装置1によるウエハWの処理を説明するための工程図である。また、図8は、ウエハWの処理中におけるウエハW、スポンジ部材11およびブラシ22の側面図である。
ウエハWの処理に先立ち、使用者によって、レシピ入力キー66が操作されて、ブラシ22の押し付け量が設定されている。ブラシ22の押し付け量とは、ウエハWの周端面14にブラシ22の洗浄面(第1または第2洗浄面63,64)を押し付けたときのブラシ22の弾性変形量である。また、処理対象のウエハWの搬入前は、第1および第2揺動アーム9,20がその搬入の妨げにならないように、スポンジ部材11およびブラシ22がそれぞれの待機位置に配置されている。このとき、スポンジ部材11の貯留溝37には所定の量の処理液が溜められており、スポンジ部材11には処理液が含浸されている。
処理対象のウエハWは、処理室2内に搬入され、スピンチャック3に保持される(ステップS1)。ウエハWがスピンチャック3に保持されると、制御部65によりスピンモータ8が制御されて、スピンチャック3によるウエハWの回転が開始される(ステップS2)。その後、制御部65により第1揺動駆動機構16および第1昇降駆動機構15が制御されて、スポンジ部材11の第2当接面46がウエハWの周縁部に当接される(ステップS3)。
具体的には、まず、第1昇降駆動機構15が制御されて、スポンジ部材11が予め設定された高さの位置に移動され、スポンジ部材11の第2当接面46がウエハWの周端面14に対向する。次に、第1揺動駆動機構16が制御されて、第1揺動アーム9が旋回し、スポンジ部材11が水平移動することにより、スポンジ部材11の第2当接面46がウエハWの周端面14に当接し、押し付けられる。これにより、図8に示すように、スポンジ部材11の第2当接面46にウエハWが食い込み、スポンジ部材11の内部に含浸されている処理液が染み出す。このとき、スポンジ部材11の第2当接面46は、使用者により設定されたブラシ22の押し付け量よりも小さい押し付け量(ブラシ22の押し付け量が3.0mmである場合には、たとえば1.5mm)でウエハWの周端面14に押し付けられている。
スポンジ部材11の第2当接面46がウエハWの周縁部に押し付けられると、ウエハWの裏面および周端面14における第2当接面46に当接する部分に、スポンジ部材11から染み出した処理液が供給される。また、ウエハWの裏面における第2当接面46に当接する部分の内側の所定範囲には、図8に示すように、スポンジ部材11から染み出して当該内側に広がった処理液が供給される。このようにして、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に処理液が供給される。
本実施形態では、ウエハWの周縁部にスポンジ部材11を当接させた状態で、当該スポンジ部材11から処理液を染み出させてウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に処理液を供給するので、当該周縁領域13および周端面14以外の範囲への処理液の飛散が抑制または防止されている。
スポンジ部材11から処理液が染み出してスポンジ部材11に含浸された処理液の量が減少すると、ブロック体33の貯留溝37に溜められている処理液がスポンジ部材11へと供給される。したがって、スポンジ部材11に処理液が補充され、スポンジ部材11に処理液が含浸された状態が維持される。これにより、スポンジ部材11からウエハWの周縁部に対し、処理に必要かつ十分な量の処理液を供給し続けることができる。
スポンジ部材11がウエハWの周縁部に当接してから予め定める時間が経過すると、制御部65により処理液バルブ52が開かれる(ステップS4)。これにより、吐出口50からブロック体33の貯留溝37に向けて処理液が吐出され、ブロック体33の貯留溝37に処理液が溜められる。
スポンジ部材11の第2当接面46がウエハWの周縁部に当接されると、次に、制御部65によりブラシ自転機構28が制御されて、ブラシ22が、たとえば、ウエハWの回転方向と同方向に回転される(ステップS5)。その後、制御部65により第2揺動駆動機構24および第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周縁部に当接される(ステップS6)。
具体的には、まず、第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22が予め設定された高さの位置に移動され、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周端面14に対向する。次に、第2揺動駆動機構24が制御されて、第2揺動アーム20が旋回し、ブラシ22が水平移動することにより、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周端面14に当接し、予め設定された押し付け量で押し付けられる。これにより、図8に示すように、ブラシ22の第2洗浄面64にウエハWの周縁部が食い込み、当該第2洗浄面64が、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に当接する。その結果、回転中のウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14にブラシ22の第2洗浄面64が摺接し、当該周縁領域13および周端面14に付着している汚染物質がブラシ22によって掻き取られる。さらに、ブラシ22によって掻き取られた汚染物質が、スポンジ部材11からウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に供給された処理液とともにウエハW上から除去される。このようにして、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14が洗浄される。
ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に対する裏面側洗浄処理が所定時間にわたって続けられると、制御部65により第1昇降駆動機構15が制御されて、スポンジ部材11が所定の高さまで下降される。これにより、スポンジ部材11の第2当接面46がウエハWから離れ、スポンジ部材11の第1当接面45が、使用者により設定されたブラシ22の押し付け量よりも小さい押し付け量でウエハWの周端面14に押し付けられる(ステップS7)。その結果、スポンジ部材11の第1当接面45にウエハWが食い込み、スポンジ部材11の内部に含浸されている処理液が染み出て、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に処理液が供給される。
このとき、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14には、ウエハWの周縁部にスポンジ部材11が当接された状態で、当該スポンジ部材11から染み出した処理液が供給されるので、当該周縁領域12および周端面14以外の範囲への処理液の飛散が抑制または防止される。したがって、ウエハWに供給された処理液が飛散して、ウエハWの表面のデバイス形成領域に処理液が付着することが抑制または防止されている。
また、スポンジ部材11が降下されるのとほぼ同時に、制御部65により第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22が所定の高さまで下降される。これにより、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWから離れ、ブラシ22の第1洗浄面63が予め設定された押し付け量でウエハWの周端面14に押し付けられる(ステップS8)。そして、ブラシ22の第1洗浄面63にウエハWが食い込み、回転中のウエハWの表面の周縁領域12および周端面14にブラシ22の第1洗浄面63が摺接する。その結果、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に付着している汚染物質がブラシ22によって掻き取られ、さらに、ブラシ22によって掻き取られた汚染物質が、スポンジ部材11からウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に供給された処理液とともにウエハW上から除去される。このようにして、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14が洗浄される。
前述のように、ウエハWの周端面14に対するスポンジ部材11の第1当接面45の押し付け量は、ブラシ22の押し付け量よりも小さくされている。すなわち、スポンジ部材11の押し付け量をブラシ22の押し付け量よりも小さくすることにより、ウエハWの表面における処理液が供給される範囲の幅と、ウエハWの表面におけるブラシ22の第1洗浄面63に当接する部分の幅(洗浄幅)とをほぼ等しくさせている。これにより、スポンジ部材11から染み出した処理液が、ウエハWの表面におけるブラシ22の第1洗浄面63に当接する部分よりも内側に供給され、当該処理液がデバイス形成領域に進入することが防止されている。また、ウエハWの表面における処理に必要かつ十分な範囲に処理液を供給することができるので、ウエハWの表面の周縁領域12に良好な洗浄を行うことができる。
ウエハWの表面および裏面における処理液が供給される範囲の幅とスポンジ部材11の押し付け量との関係は、たとえば、処理液を含浸させたスポンジ部材11の当接面(第1または第2当接面45,46)を所定の押し付け量でウエハWの周端面14に押し付けたときに、ウエハWの表面または裏面における処理液が供給された範囲の幅を測定することにより予め求められている。すなわち、制御部65には、ウエハWの表面および裏面における処理液が供給される範囲の幅とスポンジ部材11の押し付け量との関係が記憶されており、使用者により設定されたブラシ22の押し付け量に対応するスポンジ部材11の押し付け量が制御部65によって選択されるようになっている。
ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に対する表面側洗浄処理が所定時間にわたって続けられると、第1および第2昇降駆動機構15,23ならびに第1および第2揺動駆動機構16,24が制御部65により制御されて、スポンジ部材11およびブラシ22がそれぞれの待機位置に退避される(ステップS9)。また、ブラシ22が待機位置に戻される間に、ブラシ自転機構28が制御されて、ブラシ22の回転が停止される。さらに、制御部65によって処理液バルブ52が閉じられて、吐出口50からの処理液の吐出が停止される(ステップS10)。このとき、貯留溝37には所定の量の処理液が溜められており、この処理液は、次回の洗浄処理に用いられる。そして、その次回の洗浄処理までの間、貯留溝37に溜められた処理液がスポンジ部材11の内部に含浸することによって、スポンジ部材11の乾燥が防止される。
その後は、制御部65によりスピンモータ8が制御されて、ウエハWが高速(たとえば、3000rpm)で回転され(ステップS11)、ウエハWに付着している処理液が振り切られて、ウエハWが乾燥される。ウエハWの高速回転が所定時間にわたって続けられた後、スピンチャック3によるウエハWの回転が停止される(ステップS12)。そして、ウエハWが静止した後、その処理済みのウエハWが処理室2から搬出されていく(ステップS13)。
以上のように本実施形態では、ウエハWの周縁部にスポンジ部材11を当接させて当該周縁部の所定範囲に処理液を供給する。すなわち、ウエハWの周縁部に対して離れた位置から処理液を吐出するのではなく、スポンジ部材11をウエハWに当接させた状態で当該スポンジ部材11から処理液を染み出させてウエハWの周縁部の所定範囲に処理液を供給する。したがって、ウエハWの周縁部の所定範囲外に処理液が飛散して、ウエハWの表面のデバイス形成領域に処理液が付着することを抑制または防止することができる。これにより、ウエハWの表面のデバイス形成領域に影響を与えることなく、当該ウエハWの周縁部から汚染物質を良好に除去することができる。
また本実施形態では、ウエハWの周縁部に処理液を供給するための部材(スポンジ部材11)と、当該周縁部を洗浄するための構成(ブラシ22)とが別々に設けられているので、良好な洗浄をウエハWの周縁部に行うことができる。すなわち、たとえば、スポンジ部材11を用いずに、ブラシ22に処理液を含浸させて、ブラシ22からウエハWの周縁部に処理液を供給しつつ、当該ブラシ22によってウエハWの周縁部を洗浄する場合、ウエハWの周縁部にブラシ22を押し付けることにより当該ブラシ22から処理液が染み出て、ウエハWの表面または裏面におけるブラシ22に当接する部分よりも内側に処理液が供給されてしまう。そのため、ウエハWの表面におけるブラシ22に当接する部分よりも内側に供給された処理液が、デバイス形成領域に進入するおそれがある。
したがって、本実施形態のように、ウエハWの周縁部に処理液を供給するための部材と、当該周縁部を洗浄するための部材とを別々に設けることにより、ウエハWの表面または裏面における処理液が供給される範囲を精度よく管理することができる。これにより、デバイス形成領域に処理液が進入することを抑制または防止することができる。その結果、ウエハWの周縁部に良好な洗浄が行われる。
さらに本実施形態では、第1相対移動機構としての第1昇降駆動機構15によりウエハWとスポンジ部材11とを、ウエハWの表面に垂直な方向である鉛直方向に相対移動させることにより、スポンジ部材11の第1当接面45をウエハWの表面および周端面14に押し付けて、当該ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に処理液を供給することができる。また、スポンジ部材11の第2当接面46をウエハWの裏面および周端面14に押し付けて、当該ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に処理液を供給することができる。よって、ウエハWとスポンジ部材11とを相対移動させるという簡易な構成により、ウエハWの表面および裏面の各周縁領域12,13ならびに周端面14に対する処理液の供給を達成することができる。
さらにまた、本実施形態では、スポンジ部材11によってウエハWの裏面の周縁領域13に処理液を供給することができるので、ウエハWの表面のデバイス形成領域に処理液が進入することを抑制または防止することができる。すなわち、たとえば、ノズル等から回転中のウエハWの裏面に向けて処理液を吐出させてウエハWの裏面に処理液を供給しつつ、ブラシ22を当該ウエハWの周縁部に当接させると、ノズル等から供給された処理液が、ウエハWの回転による遠心力によって当該ウエハWの周縁部に広がり、ウエハWの周縁部においてブラシ22に当たって跳ね返るおそれがある。そのため、ブラシ22に当たって跳ね返った処理液が、ウエハWの表面側に回り込み、ウエハWの表面のデバイス形成領域に処理液に進入するおそれがある。
したがって、本実施形態のように、スポンジ部材11をウエハWに当接させた状態で当該スポンジ部材11から処理液を染み出させてウエハWの裏面の周縁領域13に処理液を供給することにより、ブラシ22に処理液が当たって跳ね返り、ウエハWの表面のデバイス形成領域に処理液が進入することを抑制または防止することができる。これにより、ウエハWの表面のデバイス形成領域に影響を与えることなく、当該ウエハWの周縁部から汚染物質を良好に除去することができる。
図9は、本発明の他の実施形態に係る基板処理装置100の概略構成を示す平面図である。また、図10は、スポンジ部材111周辺の構成を示す断面図である。この図9および図10において、前述の図1〜図8に示された各部と同等の構成部分については、図1〜図8と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
この実施形態に係る基板処理装置100と、前述の実施形態に係る基板処理装置1との主要な相違点は、前述の実施形態では、第1および第2当接面45,46を有するスポンジ部材11によってウエハWの周縁部に処理液が供給されていたのに対し、この実施形態では、裏面ノズル67によってウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に処理液が供給され、基板の一方表面(ウエハWの表面)に平行な平行当接面68を有する吸液性部材としてのスポンジ部材111によってウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に処理液が供給されることにある。
図9に示すように、裏面ノズル67には、処理液供給管69が接続されている。処理液供給管69には、処理液バルブ70を介して、図示しない処理液供給源からの処理液が供給される。処理液バルブ70の開閉は、制御部65によって制御されるようになっている(図6参照)。裏面ノズル67に供給される処理液としては、たとえば純水が用いられている。処理液は、純水に限らず、炭酸水、イオン水、オゾン水、還元水(水素水)または磁気水などの機能水であってもよいし、アンモニア水またはアンモニア水と過酸化水素水との混合液などの薬液であってもよい。
また、スポンジ部材111は、処理液等の液体を含浸可能な吸液性を有する材料により形成されている。本実施形態では、スポンジ部材111の材料として、たとえば、吸液性を有し、かつ、弾性変形可能な多孔質材料であるPVAが採用されている。図10に示すように、スポンジ部材111は、たとえば、略円板状の基部71と、基部71の下方において、その中心軸線に沿って配置された柱状(たとえば円柱状や四角柱状)の胴部72とを一体的に備えている。胴部72は、基部71よりも小径であり、平坦面であるその下面がウエハWに当接する平行当接面68となっている。スポンジ部材111は、スピンチャック3に保持された基板の一方表面としてのウエハWの表面と平行当接面68とが平行になるように、第1ホルダ取付部118および第1ホルダ119を介して、第1揺動アーム9から延びる第1シャフト17に取り付けられている。スポンジ部材111は、第1ホルダ119に保持されている。
第1ホルダ取付部118は、円環状をなす板状の上面部129と、この上面部129の周縁から下方に向けて延びる円筒状の側面部130と、この側面部130の下端縁に固定された円環状をなす板状の下面部131とを一体的に備えている。第1シャフト17は、上面部129を挿通しており、当該上面部129に固定されている。また、下面部131の内周面には、雌ねじ部32aが一体的に形成されている。
第1ホルダ119は、略円柱形状のブロック体133と、ブロック体133の上方において、その中心軸線に沿って配置された支持軸134と、ブロック体133にスポンジ部材111を固定するための固定部材73とを備えている。
ブロック体133は、たとえば樹脂により形成されている。ブロック体133は、スポンジ部材111の上端面に接するように配置されている。ブロック体133の上面には、液を溜めることのできる貯留溝137が形成されている。貯留溝137は、ブロック体133の中心軸線を中心とする円環状に形成されている。貯留溝137の底面は、ブロック体133の上下方向の途中部に位置している。
また、ブロック体133には、ブロック体133を貫通して、貯留溝137の底面とスポンジ部材111の上端面とを接続する複数の接続路38が形成されている。各接続路38は、貯留溝137の底面において、その外周寄りに位置する上開口39として開口している。また、各接続路38は、ブロック体133の下面において、上開口39よりもその中心軸線側に位置する下開口40として開口している。
また、支持軸134は、ブロック体133と一体的に形成されている。支持軸134の上端部には、周面にねじが切られた雄ねじ部32bが一体的に形成されている。この雄ねじ部32bを、第1ホルダ取付部118の雌ねじ部32aに螺合させることにより、第1ホルダ119が第1ホルダ取付部118に取り付けられる。
固定部材73は、略円形の外形を有する円板部74と、この円板部74の周縁から上方に延びる略円筒状の円筒部75とを一体的に備えている。円板部74の中央部には、ブラシ22の胴部72を挿通可能な挿通孔76が形成されている。また、円筒部75の内径は、ブラシ22の基部71の外径にほぼ一致している。円筒部75の内周面における上端部には、ねじが切られた雌ねじ部77aが一体的に形成されている。
スポンジ部材111を第1ホルダ119に保持させるには、スポンジ部材111を、固定部材73に対して、胴部72が挿通孔76に挿通され、基部71が円筒部75内に収容されるように装着する。その後、固定部材73の雌ねじ部77aを、ブロック体133の外周面における下端部に一体的に形成された雄ねじ部77bに螺合させる。これにより、スポンジ部材111がブロック体133に固定され、第1ホルダ119にスポンジ部材111が保持される。
また、スポンジ部材111には、第1揺動アーム9に設けられた処理液供給機構47から処理液が供給されるようになっている。具体的には、貯留溝137の上方に位置する吐出口50から当該貯留溝137に向けて処理液が吐出され、貯留溝137に処理液が溜められる。そして、貯留溝137に溜められた処理液は、接続路38を通ってスポンジ部材111の上端面に達する。これにより、スポンジ部材111に処理液が供給され、スポンジ部材111に処理液が含浸される。
図11は、基板処理装置100によるウエハWの処理を説明するための工程図である。また、図12は、ウエハWの処理中におけるウエハW、スポンジ部材111およびブラシ22の側面図である。
ウエハWの処理に先立ち、使用者によって、レシピ入力キー66が操作されて、ブラシ22の押し付け量が設定されている。また、処理対象のウエハWの搬入前は、第1および第2揺動アーム9,20がその搬入の妨げにならないように、スポンジ部材111およびブラシ22がそれぞれの待機位置に配置されている。このとき、スポンジ部材111の貯留溝137には所定の量の処理液が溜められており、スポンジ部材111には処理液が含浸されている。
処理対象のウエハWは、処理室2内に搬入され、スピンチャック3に保持される(ステップS101)。ウエハWがスピンチャック3に保持されると、制御部65によりスピンモータ8が制御されて、スピンチャック3によるウエハWの回転が開始される(ステップS102)。次いで、制御部65により処理液バルブ70が開かれて、裏面ノズル67からウエハWの裏面への処理液の供給が開始される(ステップS103)。これにより、ウエハWの裏面の周縁領域13に処理液が供給される。また、ウエハWの裏面の周縁領域13に供給された処理液は、ウエハWの回転により遠心力によって外方に広がり、ウエハWを伝って当該ウエハWの周端面14に達する。このようにして、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に処理液が供給される。
その後、制御部65によりブラシ自転機構28が制御されて、ブラシ22が、たとえばウエハWの回転方向と同方向に回転される(ステップS104)。さらに、制御部65により第2揺動駆動機構24および第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周縁部に当接される(ステップS105)。
具体的には、まず、第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22が予め設定された高さの位置に移動され、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周端面14に対向する。次に、第2揺動駆動機構24が制御されて、第2揺動アーム20が旋回し、ブラシ22が水平移動することにより、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周端面14に当接し、使用者により設定された押し付け量で押し付けられる。これにより、ブラシ22の第2洗浄面64にウエハWの周縁部が食い込む。その結果、回転中のウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14にブラシ22の第2洗浄面64が摺接し、当該周縁領域13および周端面14に付着している汚染物質がブラシ22によって掻き取られる。さらに、ブラシ22によって掻き取られた汚染物質が、裏面ノズル67からウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に供給された処理液とともにウエハW上から除去される。このようにして、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14が洗浄される。
ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に対する裏面側洗浄処理が所定時間にわたって続けられると、第1揺動駆動機構16および第1昇降駆動機構15が制御されて、スポンジ部材111がウエハWの上方に配置される。これにより、スポンジ部材111の平行当接面68とウエハWの表面の周縁領域12とが、平面視において、互いに重なり合う。
次に、第1昇降駆動機構15が制御されて、スポンジ部材111が下降し、図12に示すように、スポンジ部材111の平行当接面68がウエハWの表面の周縁領域12に当接される(ステップS106)。具体的には、たとえば、スポンジ部材111の平行当接面68がウエハWの表面の周縁領域12に殆ど押し付けられず、当該周縁領域12に軽く触れる程度で当接される。これにより、スポンジ部材111から処理液が染み出て、ウエハWの表面の周縁領域12に処理液が供給される。本実施形態では、平行当接面68が軽く触れる程度で周縁領域12に当接されるので、スポンジ部材111から余分な処理液が殆ど染み出ず、ウエハWの表面の周縁領域12にのみ処理液が供給される。
ウエハWの表面の周縁領域12に供給された処理液は、ウエハWの回転による遠心力を受けて外方に広がっていく。そして、ウエハWの表面の周縁領域12を伝ってウエハWの周端面14に達する。これにより、ウエハWの周端面14に処理液が供給される。
ウエハWの表面の周縁領域12にスポンジ部材111の平行当接面68が当接されると、制御部65により処理液バルブ70が閉じられて、裏面ノズル67からの処理液の供給が停止される(ステップS107)。またそれとほぼ同時に、制御部65により第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22が所定の高さまで下降される。これにより、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWから離れ、第1洗浄面63がウエハWの周端面14に当接し、押し付けられる(ステップS108)。その結果、図12に示すように、ブラシ22の第1洗浄面63にウエハWの周縁部が食い込み、回転中のウエハWの表面の周縁領域12および周端面14にブラシ22の第1洗浄面63が摺接する。そして、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に付着している汚染物質がブラシ22によって掻き取られる。さらに、ブラシ22によって掻き取られた汚染物質が、スポンジ部材111からウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に供給された処理液とともにウエハW上から除去される。このようにして、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14が洗浄される。
スポンジ部材111から処理液が染み出してスポンジ部材111に含浸された処理液の量が減少すると、ブロック体133の貯留溝137に溜められている処理液がスポンジ部材111へと供給される。したがって、スポンジ部材111に処理液が補充され、スポンジ部材111に処理液が含浸された状態が維持される。これにより、スポンジ部材111からウエハWの周縁部に対し、処理に必要かつ十分な量の処理液を供給し続けることができる。スポンジ部材111がウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に当接してから予め定める時間が経過すると、制御部65により処理液バルブ52が開かれる(ステップS109)。これにより、吐出口50からブロック体133の貯留溝137に向けて処理液が吐出され、ブロック体133の貯留溝137に処理液が溜められる。
ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に対する表面側洗浄処理が所定時間にわたって続けられると、制御部65により第1および第2昇降駆動機構15,23ならびに第1および第2揺動駆動機構16,24が制御されて、スポンジ部材111およびブラシ22がそれぞれの待機位置に退避される(ステップS110)。また、ブラシ22が待機位置に戻される間に、ブラシ自転機構28が制御されて、ブラシ22の回転が停止される。さらに、制御部65によって処理液バルブ52が閉じられて、吐出口50からの処理液の吐出が停止される(ステップS111)。このとき、貯留溝137には所定の量の処理液が溜められており、この処理液は、次回の洗浄処理に用いられる。そして、その次回の洗浄処理までの間、貯留溝137に溜められた処理液がスポンジ部材111の内部に含浸することによって、スポンジ部材111の乾燥が防止される。
その後は、制御部65によりスピンモータ8が制御されて、ウエハWが高速(たとえば、3000rpm)で回転され(ステップS112)、ウエハWに付着している処理液が振り切られて、ウエハWが乾燥される。ウエハWの高速回転が所定時間にわたって続けられた後、スピンチャック3によるウエハWの回転が停止される(ステップS113)。そして、ウエハWが静止した後、その処理済みのウエハWが処理室2から搬出されていく(ステップS114)。
以上のように本実施形態では、ウエハWの表面の周縁領域12にスポンジ部材111の平行当接面68を当接させた状態で、当該スポンジ部材111から処理液を染み出させることにより、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面に処理液を供給することができる。したがって、ウエハWに供給された処理液が飛散して、ウエハWの表面のデバイス形成領域に処理液が付着することを抑制または防止することができる。これにより、ウエハWの表面のデバイス形成領域に影響を与えることなく、当該ウエハWの周縁部から汚染物質を良好に除去することができる。
また、スポンジ部材111の平行当接面68が、ウエハWの表面に軽く触れる程度で当接されるので、スポンジ部材111から余分な処理液が染み出ることが防止されている。そのため、ウエハWの表面におけるスポンジ部材111に当接する部分以外に処理液が供給されることが防止されている。したがって、ウエハWの表面における処理液が供給される範囲を精度よく管理することができる。これにより、ウエハWに供給された処理液が飛散して、ウエハWの表面のデバイス形成領域に処理液が付着することを抑制または防止することができる。
この発明の実施の形態の説明は以上であるが、この発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。たとえば、前述の実施形態では、ウエハWの周縁部の洗浄において、ブラシ自転機構28によってブラシ22を回転させつつ、当該ブラシ22をウエハWの周縁部に当接させる例について説明したが、ブラシ22は回転が固定された状態で、ウエハWの周縁部に当接されてもよい。
また、前述の実施形態では、第1相対移動機構としての第1昇降駆動機構15および第2揺動駆動機構16によってスポンジ部材11を移動させることにより、スピンチャック3に保持されたウエハWと当該スポンジ部材11とを相対移動させて、第1および第2当接面45,45をウエハWの周縁部に当接させる例について説明したが、これに限らず、スピンチャック3に保持されたウエハWを移動させることにより、ウエハWとスポンジ部材11とを相対移動させてもよいし、スピンチャック3に保持されたウエハWおよびスポンジ部材11の両方を移動させることにより、ウエハWとスポンジ部材11とを相対移動させてもよい。
同様に、前述の実施形態では、第2相対移動機構としての第2昇降駆動機構23および第2揺動駆動機構24によってブラシ22を移動させることにより、スピンチャック3に保持されたウエハWと当該ブラシ22とを相対移動させて、第1および第2洗浄面63,64をウエハWの周縁部に当接させる例について説明したが、これに限らず、スピンチャック3に保持されたウエハWを移動させることにより、ウエハWとブラシ22とを相対移動させてもよいし、スピンチャック3に保持されたウエハWおよびブラシ22の両方を移動させることにより、ウエハWとブラシ22とを相対移動させてもよい。
また、前述の実施形態では、処理対象となる基板としてウエハWを取り上げたが、ウエハWに限らず、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などの他の種類の基板が処理対象とされてもよい。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 図1に示す基板処理装置の内部の図解的な側面図である。 スポンジ部材周辺の構成を示す断面図である。 図3のホルダを、切断面線IV−IVで切断したときの断面図である。 ブラシ周辺の構成を示す断面図である。 基板処理装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。 前記一実施形態に係る基板処理装置によるウエハの処理を説明するための工程図である。 ウエハの処理中におけるウエハ、スポンジ部材およびブラシの側面図である。 本発明の他の実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 スポンジ部材周辺の構成を示す断面図である。 前記他の実施形態に係る基板処理装置によるウエハの処理を説明するための工程図である。 ウエハの処理中におけるウエハ、スポンジ部材およびブラシの側面図である。
符号の説明
1 基板処理装置
3 スピンチャック(基板回転機構)
11 スポンジ部材(吸液性部材)
15 第1昇降駆動機構(第1相対移動機構)
22 ブラシ
23 第2昇降駆動機構(第2相対移動機構)
45 第1当接面
46 第2当接面
47 処理液供給機構
63 第1洗浄面
64 第2洗浄面
68 平行当接面
100 基板処理装置
111 スポンジ部材(吸液性部材)
W ウエハ(基板)

Claims (6)

  1. 基板を保持して回転させる基板回転機構と、
    処理液を含浸可能な吸液性を有する材料からなり、前記基板回転機構によって回転される基板の周縁部に当接して、当該周縁部の所定範囲に処理液を供給するための吸液性部材と、
    この吸液性部材とは異なる位置で、前記基板回転機構によって回転される基板の周縁部に当接して、当該周縁部を洗浄するブラシとを含む、基板処理装置。
  2. 前記吸液性部材に処理液を供給する処理液供給機構をさらに含む、請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記基板回転機構に保持された基板と前記吸液性部材とを当該基板の一方表面に垂直な垂線方向に相対移動させる第1相対移動機構をさらに含み、
    前記吸液性部材は、吸液性を有し、かつ、弾性変形可能な材料を用いて形成され、前記垂線方向の一方側に向けて狭まる形状の第1当接面、および、この第1当接面の前記一方側の端縁から前記垂線方向の前記一方側に向けて拡がる形状の第2当接面を有するものである、請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記吸液性部材は、前記基板回転機構に保持された基板の周縁部に当接される当該基板の一方表面に平行な平行当接面を有する、請求項1または2記載の基板処理装置。
  5. 前記基板回転機構に保持された基板と前記ブラシとを当該基板の一方表面に垂直な垂線方向に相対移動させる第2相対移動機構をさらに含み、
    前記ブラシは、弾性変形可能な材料を用いて形成され、前記垂線方向の一方側に向けて狭まる形状の第1洗浄面、および、この第1洗浄面の前記一方側の端縁から前記垂線方向の前記一方側に向けて拡がる形状の第2洗浄面を有するものである、請求項1〜4の何れか1項に記載の基板処理装置。
  6. 基板を保持して回転させる基板回転工程と、
    この基板回転工程と並行して行われ、回転中の基板の周縁部に処理液を含浸可能な吸液性部材を当接させて、当該周縁部の所定範囲に処理液を供給する処理液供給工程と、
    前記基板回転工程と並行して行われ、前記吸液性部材とは異なる位置で、回転中の基板の周縁部にブラシを当接させて、当該周縁部を洗浄する洗浄工程とを含む、基板処理方法。
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