JP2009164405A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板処理装置は、スピンチャックと、スポンジ部材11と、ブラシ22とを備えている。スピンチャックは、ウエハWを保持して回転させることができる。スポンジ部材11は、処理液を含浸可能な吸液性を有する材料からなり、スピンチャックによって回転されるウエハWの周縁部に当接した状態で、処理液を染み出させて当該周縁部の所定範囲に処理液を供給することができる。ブラシ22は、スポンジ部材11とは異なる位置で、スピンチャックによって回転されるウエハWの周縁部に当接して、当該周縁部を洗浄することができる。
【選択図】図8
Description
ウエハの周縁部の洗浄に関する先行技術として、たとえば、ウエハを回転させつつ、ウエハの周縁部に円筒状のブラシの外周面を接触させるとともに、ブラシに対してウエハの回転半径方向の内側に配置された処理液ノズルから、ウエハの周縁部とブラシとの接触部分に向けて純水などの処理液を吐出させることにより、ウエハの周縁部に付着している汚染物質を除去する構成が提案されている(たとえば、特許文献1および特許文献2参照)。
このような問題を回避するため、ウエハの周縁部とブラシの接触部分に処理液を供給しないことも考えられるが、そうすると、ブラシによりウエハの周縁部から掻き取られた汚染物質が周縁部上に残り、その汚染物質が残存したままウエハが乾燥されることにより、汚染物質のウエハへのこびりつきが発生するおそれがある。
この発明によれば、基板回転機構によって回転される基板の周縁部の互いに異なる位置に、処理液が含浸された吸液性部材と、基板の周縁部を洗浄するためのブラシとが当接される。これにより、吸液性部材から処理液が染み出て、染み出した処理液が基板の周縁部の所定範囲に供給される。基板が回転しているので、処理液は、基板の周縁部の所定範囲の全周にわたって供給される。その一方で、ブラシが基板の周縁部に摺接する。その結果、基板の周縁部に付着している汚染物質は、ブラシによって掻き取られる。そして、ブラシによって掻き取られた汚染物質は、吸液性部材から基板の周縁部に供給された処理液とともに基板上から除去される。
この発明によれば、処理液供給機構から吸液性部材に処理液を供給して、当該吸液性部材に処理液を含浸させることができる。
処理液供給機構から吸液性部材への処理液の供給は、当該吸液性部材が基板に当接されず、基板の周縁部に処理液が供給されていないときに行われてもよい。
この発明によれば、基板の一方表面の周縁領域に、吸液性部材の平行当接面を当接(たとえば、当該周縁領域に軽く触れる程度で当接)させる。これにより、吸液性部材から処理液が染み出て、基板の一方表面の周縁領域に処理液が供給される。また、吸液性部材から余分な処理液が殆ど染み出てこないので、基板における吸液性部材に当接する部分以外に処理液が供給されることを防止することができる。したがって、基板における処理液が供給される範囲を精度よく管理することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の概略構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示す基板処理装置1の内部の図解的な側面図である。
この基板処理装置1は、基板の一例としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)を1枚ずつ処理する枚葉型の装置である。基板処理装置1は、隔壁で区画された処理室2内に、ウエハWをほぼ水平に保持して回転させるスピンチャック3(基板回転機構)と、ウエハWに処理液を供給するための供給機構4と、ウエハWを洗浄するためのブラシ機構5とを備えている。
スピンチャック3は、たとえば、真空吸着式のチャックが用いられている。このスピンチャック3は、ほぼ鉛直な方向に延びたスピン軸6と、このスピン軸6の上端に取り付けられて、ウエハWをほぼ水平な姿勢でその下面を吸着して保持する吸着ベース7と、スピン軸6と同軸に結合された回転軸を有するスピンモータ8とを備えている。ウエハWは、たとえば、その表面を上方に向けて吸着ベース7に保持されている。ウエハWが吸着ベース7に吸着保持された状態で、スピンモータ8が駆動されると、ウエハWがスピン軸6の中心軸線まわりに回転する。
ウエハWの周縁部とは、ウエハWの表面の周縁領域12、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14を含む部分をいう。また、周縁領域12,13とは、たとえば、ウエハWの周端縁から幅2〜3mmの環状の領域をいう。
具体的には、スポンジ部材11が、ウエハWの周縁部に当接して当該ウエハWに処理液を供給する供給位置と、前記供給位置から退避して待機するときの待機位置との間で移動するように、第1揺動アーム9を揺動させることができる。図1に、スポンジ部材11が供給位置にあるときの第1揺動アーム9の位置を二点鎖線で示し、スポンジ部材11が待機位置にあるときの第1揺動アーム9の位置を実線で示す。
ブラシ機構5は、スピンチャック3によるウエハWの保持位置よりも上方で略水平に延びる第2揺動アーム20と、ウエハWの回転範囲外に設定されて、第2揺動アーム20を支持する第2アーム支持軸21と、第2揺動アーム20の先端に保持されて、ウエハWの周縁部を洗浄するためのブラシ22とを備えている。
また、図2に示すように、第2揺動アーム20の先端部には、鉛直方向に延びる第2シャフト25が回転可能に設けられている。第2シャフト25の下端部には、第2ホルダ取付部26を介して、第2ホルダ27が取り付けられている。ブラシ22は、第2ホルダ27に取り付けられている。第2シャフト25には、第2揺動アーム20の内部において、ブラシ22を回転させるためのブラシ自転機構28が結合されている。ブラシ自転機構28は、ブラシ22の中心軸線を回転軸線としてブラシ22を回転させることができる。
第1ホルダ取付部18は、円環状をなす板状の上面部29と、この上面部29の周縁から下方に向けて延びる円筒状の側面部30と、この側面部30の下端縁に固定された円環状をなす板状の下面部31とを一体的に備えている。第1シャフト17は、上面部29を挿通しており、当該上面部29に固定されている。また、下面部31の内周面には、雌ねじ部32aが一体的に形成されている。
ブロック体33は、たとえば樹脂により形成されている。ブロック体33は、スポンジ部材11の上端面に接するように配置されている。ブロック体33の上面には、液を溜めることのできる貯留溝37が形成されている。貯留溝37は、ブロック体33の中心軸線を中心とする円環状に形成されている。貯留溝37の底面は、ブロック体33の上下方向の途中部に位置している。
芯材35は、その上端部がブロック体33の下面から挿入された状態で、当該ブロック体33に固定されている。芯材35の下端部には、ねじ孔が形成されており、このねじ孔にプレート36の中心を貫通するボルト42がねじ込まれることによって、プレート36が芯材35に着脱可能に取り付けられている。
第1当接部43は、その上部43aが略円筒状をなし、下部43bが下方に向けて狭まる略倒立円錐台状をなしている。第1当接部43の下部43bの側面は、上端縁が上部43aの側面の下端縁に連続し、その中心軸線に対して45度の傾斜角度を有して、下方ほど中心軸線に近づくように傾斜している。この第1当接部43において、下部43bの側面がウエハWの表面および周端面14に当接する第1当接面45となっている。
また、処理液供給管49は、処理液供給ブロック48内でほぼ水平に延びている。処理液供給管49には、処理液バルブ52を介して、図示しない処理液供給源からの処理液が供給される。処理液バルブ52が開かれると、処理液供給源からの処理液が、処理液供給管49および吐出路51を介して吐出口50に供給される。そして、吐出口50から貯留溝37の内部に向けて処理液が吐出される。
第2ホルダ取付部26は、円環状をなす板状の上面部53と、この上面部53の周縁から下方に向けて延びる円筒状の側面部54とを一体的に備えている。第2シャフト25は、上面部53を挿通しており、当該上面部53に固定されている。また、側面部54の内周面には、ねじが切られた雌ねじ部55aが一体的に形成されている。
樹脂ブロック56の上端部には、周面にねじが切られた雄ねじ部55bが一体的に形成されている。この雄ねじ部55bと第2ホルダ取付部26の雌ねじ部55aとを螺合させることにより、第2ホルダ27が第2ホルダ取付部26に取り付けられている。また、芯材57の下端部には、ねじ孔が形成されている。このねじ孔にプレート58の中心を貫通するボルト59がねじ込まれることによって、プレート58が芯材57に着脱可能に取り付けられている。
基板処理装置1は、マイクロコンピュータを含む制御部65(制御手段)を備えている。この制御部65には、使用者によって処理レシピ(ウエハWの処理のための各種条件)を入力するためのレシピ入力キー66が接続されている。制御部65には、スピンモータ8、第1昇降駆動機構15、第1揺動駆動機構16、第2昇降駆動機構23、第2揺動駆動機構24、ブラシ自転機構28、処理液バルブ52などが制御対象として接続されている。
ウエハWの処理に先立ち、使用者によって、レシピ入力キー66が操作されて、ブラシ22の押し付け量が設定されている。ブラシ22の押し付け量とは、ウエハWの周端面14にブラシ22の洗浄面(第1または第2洗浄面63,64)を押し付けたときのブラシ22の弾性変形量である。また、処理対象のウエハWの搬入前は、第1および第2揺動アーム9,20がその搬入の妨げにならないように、スポンジ部材11およびブラシ22がそれぞれの待機位置に配置されている。このとき、スポンジ部材11の貯留溝37には所定の量の処理液が溜められており、スポンジ部材11には処理液が含浸されている。
スポンジ部材11から処理液が染み出してスポンジ部材11に含浸された処理液の量が減少すると、ブロック体33の貯留溝37に溜められている処理液がスポンジ部材11へと供給される。したがって、スポンジ部材11に処理液が補充され、スポンジ部材11に処理液が含浸された状態が維持される。これにより、スポンジ部材11からウエハWの周縁部に対し、処理に必要かつ十分な量の処理液を供給し続けることができる。
スポンジ部材11の第2当接面46がウエハWの周縁部に当接されると、次に、制御部65によりブラシ自転機構28が制御されて、ブラシ22が、たとえば、ウエハWの回転方向と同方向に回転される(ステップS5)。その後、制御部65により第2揺動駆動機構24および第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周縁部に当接される(ステップS6)。
この実施形態に係る基板処理装置100と、前述の実施形態に係る基板処理装置1との主要な相違点は、前述の実施形態では、第1および第2当接面45,46を有するスポンジ部材11によってウエハWの周縁部に処理液が供給されていたのに対し、この実施形態では、裏面ノズル67によってウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に処理液が供給され、基板の一方表面(ウエハWの表面)に平行な平行当接面68を有する吸液性部材としてのスポンジ部材111によってウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に処理液が供給されることにある。
ブロック体133は、たとえば樹脂により形成されている。ブロック体133は、スポンジ部材111の上端面に接するように配置されている。ブロック体133の上面には、液を溜めることのできる貯留溝137が形成されている。貯留溝137は、ブロック体133の中心軸線を中心とする円環状に形成されている。貯留溝137の底面は、ブロック体133の上下方向の途中部に位置している。
固定部材73は、略円形の外形を有する円板部74と、この円板部74の周縁から上方に延びる略円筒状の円筒部75とを一体的に備えている。円板部74の中央部には、ブラシ22の胴部72を挿通可能な挿通孔76が形成されている。また、円筒部75の内径は、ブラシ22の基部71の外径にほぼ一致している。円筒部75の内周面における上端部には、ねじが切られた雌ねじ部77aが一体的に形成されている。
ウエハWの処理に先立ち、使用者によって、レシピ入力キー66が操作されて、ブラシ22の押し付け量が設定されている。また、処理対象のウエハWの搬入前は、第1および第2揺動アーム9,20がその搬入の妨げにならないように、スポンジ部材111およびブラシ22がそれぞれの待機位置に配置されている。このとき、スポンジ部材111の貯留溝137には所定の量の処理液が溜められており、スポンジ部材111には処理液が含浸されている。
具体的には、まず、第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22が予め設定された高さの位置に移動され、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周端面14に対向する。次に、第2揺動駆動機構24が制御されて、第2揺動アーム20が旋回し、ブラシ22が水平移動することにより、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWの周端面14に当接し、使用者により設定された押し付け量で押し付けられる。これにより、ブラシ22の第2洗浄面64にウエハWの周縁部が食い込む。その結果、回転中のウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14にブラシ22の第2洗浄面64が摺接し、当該周縁領域13および周端面14に付着している汚染物質がブラシ22によって掻き取られる。さらに、ブラシ22によって掻き取られた汚染物質が、裏面ノズル67からウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14に供給された処理液とともにウエハW上から除去される。このようにして、ウエハWの裏面の周縁領域13および周端面14が洗浄される。
ウエハWの表面の周縁領域12にスポンジ部材111の平行当接面68が当接されると、制御部65により処理液バルブ70が閉じられて、裏面ノズル67からの処理液の供給が停止される(ステップS107)。またそれとほぼ同時に、制御部65により第2昇降駆動機構23が制御されて、ブラシ22が所定の高さまで下降される。これにより、ブラシ22の第2洗浄面64がウエハWから離れ、第1洗浄面63がウエハWの周端面14に当接し、押し付けられる(ステップS108)。その結果、図12に示すように、ブラシ22の第1洗浄面63にウエハWの周縁部が食い込み、回転中のウエハWの表面の周縁領域12および周端面14にブラシ22の第1洗浄面63が摺接する。そして、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に付着している汚染物質がブラシ22によって掻き取られる。さらに、ブラシ22によって掻き取られた汚染物質が、スポンジ部材111からウエハWの表面の周縁領域12および周端面14に供給された処理液とともにウエハW上から除去される。このようにして、ウエハWの表面の周縁領域12および周端面14が洗浄される。
3 スピンチャック(基板回転機構)
11 スポンジ部材(吸液性部材)
15 第1昇降駆動機構(第1相対移動機構)
22 ブラシ
23 第2昇降駆動機構(第2相対移動機構)
45 第1当接面
46 第2当接面
47 処理液供給機構
63 第1洗浄面
64 第2洗浄面
68 平行当接面
100 基板処理装置
111 スポンジ部材(吸液性部材)
W ウエハ(基板)
Claims (6)
- 基板を保持して回転させる基板回転機構と、
処理液を含浸可能な吸液性を有する材料からなり、前記基板回転機構によって回転される基板の周縁部に当接して、当該周縁部の所定範囲に処理液を供給するための吸液性部材と、
この吸液性部材とは異なる位置で、前記基板回転機構によって回転される基板の周縁部に当接して、当該周縁部を洗浄するブラシとを含む、基板処理装置。 - 前記吸液性部材に処理液を供給する処理液供給機構をさらに含む、請求項1記載の基板処理装置。
- 前記基板回転機構に保持された基板と前記吸液性部材とを当該基板の一方表面に垂直な垂線方向に相対移動させる第1相対移動機構をさらに含み、
前記吸液性部材は、吸液性を有し、かつ、弾性変形可能な材料を用いて形成され、前記垂線方向の一方側に向けて狭まる形状の第1当接面、および、この第1当接面の前記一方側の端縁から前記垂線方向の前記一方側に向けて拡がる形状の第2当接面を有するものである、請求項1または2記載の基板処理装置。 - 前記吸液性部材は、前記基板回転機構に保持された基板の周縁部に当接される当該基板の一方表面に平行な平行当接面を有する、請求項1または2記載の基板処理装置。
- 前記基板回転機構に保持された基板と前記ブラシとを当該基板の一方表面に垂直な垂線方向に相対移動させる第2相対移動機構をさらに含み、
前記ブラシは、弾性変形可能な材料を用いて形成され、前記垂線方向の一方側に向けて狭まる形状の第1洗浄面、および、この第1洗浄面の前記一方側の端縁から前記垂線方向の前記一方側に向けて拡がる形状の第2洗浄面を有するものである、請求項1〜4の何れか1項に記載の基板処理装置。 - 基板を保持して回転させる基板回転工程と、
この基板回転工程と並行して行われ、回転中の基板の周縁部に処理液を含浸可能な吸液性部材を当接させて、当該周縁部の所定範囲に処理液を供給する処理液供給工程と、
前記基板回転工程と並行して行われ、前記吸液性部材とは異なる位置で、回転中の基板の周縁部にブラシを当接させて、当該周縁部を洗浄する洗浄工程とを含む、基板処理方法。
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