JP2009164380A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱処理時における基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる熱処理装置を提供する。
【解決手段】保持部2に保持された基板Wに向けて、第1光照射部3から光を照射して予備加熱処理を行い、第2光照射部4から閃光を照射してフラッシュ加熱処理を行う。吐出供給部6は、光照射部3,4と保持部2との間の空間(熱空間V)に窒素ガスを吐出供給する。吐出供給部6の備える気体吐出ノズル61の姿勢は、吐出方向変更機構67によって変更可能とされており、これにより気体の吐出方向を調整することができる。例えば、基板Wの特定の位置に高温領域(ホットスポット)が生じている場合、当該領域に向けて気体を吐出することによって、この温度不均一領域を消滅させることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体ウェハーや液晶表示装置用ガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に光を照射することにより該基板を熱処理する熱処理装置、特に閃光を照射して基板を瞬間的に加熱する熱処理装置に関する。
従来より、イオン注入後の基板のイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置が一般的に使用されていた。このようなランプアニール装置においては、基板を、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、基板のイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
一方、近年、半導体デバイスの高集積化が進展し、ゲート長が短くなるにつれて接合深さも浅くすることが望まれている。しかしながら、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する上記ランプアニール装置を使用して基板のイオン活性化を実行した場合においても、基板に打ち込まれたボロンやリン等のイオンが熱によって深く拡散するという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、接合深さが要求よりも深くなり過ぎ、良好なデバイス形成に支障が生じることが懸念される。
このため、キセノンフラッシュランプ等を使用して基板の表面に閃光を照射することにより、イオンが注入された基板の表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている。キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの基板の基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから基板に閃光を照射したときには、透過光が少なく基板を急速に昇温することが可能である。また、数ミリセカンド以下の極めて短時間の閃光照射であれば、基板の表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンを深く拡散させることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。このようなキセノンフラッシュランプを使用した熱処理装置の構成例は、例えば特許文献1に記載されている。
特開2004−140318号公報
キセノンフラッシュランプを使用した熱処理装置において、複数のキセノンフラッシュランプを列設した領域は、基板の面積よりもかなり大きいのであるが、それにもかかわらず基板の周縁部における照度はそれよりも内側部における照度と比較すると多少低下することとなっていた。特に、φ300mmの大径基板では、ウェハー周縁部における照度低下の程度が大きく、面内照度分布は良くなかった。また、ウェハーの径方向に沿った温度分布の不均一のみならず、同一半径の周方向に沿った温度分布の不均一も存在することが判明している。具体的には、基板の周縁部の一部のみにコールドスポットと称される低温領域が生じることがあった。
また、キセノンフラッシュランプによるフラッシュ加熱を行う前には、ホットプレートやハロゲンランプ等を使用して基板の予備加熱が行われる。ホットプレートは、安全かつある程度は均一に基板を昇温できるという利点があるものの、昇温可能な温度に限界があるため、適用範囲に限界がある。一方、ハロゲンランプを使用すれば600度以上の昇温が実現可能である。フラッシュ加熱前に、基板を予備的に600度以上の高温領域まで昇温させておくことができれば、フラッシュ加熱に求められる昇温幅をその分小さくすることができる。すなわち、キセノンフラッシュランプによって基板に与えるべきエネルギーを小さくすることができる。これによって、フラッシュ加熱において基板に生じる熱応力を小さくすることが可能となり、フラッシュ加熱における基板の割れの発生を防止することができる。しかしながら、ハロゲンランプを用いる構成では、基板を均一に昇温させることが非常に困難であり、予備昇温においても基板の表面領域の一部のみにホットスポットと称される高温領域やコールドスポットが生じてしまう。
上述の通り、キセノンフラッシュランプやハロゲンランプ等の光源からの光照射によって基板を熱処理する態様においては、基板上にホットスポットやコールドスポット等の温度不均一領域が生じやすい。特に、光源と基板とが大きく(例えば、100mm以上)離間する装置構成の場合、基板上の温度分布は、光源と基板との間の空間に生じる対流によって大きな影響を受ける。ところが、この空間に生じる対流は非常に不安定なものであり、些細な要因(例えば、基板を搬入する際の僅かな振動等)によってその時々で大きく変化するため、この影響を受けて基板上の温度分布が非常に不安定なものとなってしまう。基板上の温度分布が不安定になると、予期せぬ位置にホットスポットやコールドスポットが発生してしまう。また、熱処理の再現性も悪化してしまう。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、熱処理時における基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる熱処理装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、基板に対して光を照射することによって当該基板を加熱処理する熱処理装置であって、基板を保持する保持手段と、前記保持手段に保持された基板と所定の距離だけ離間した位置から前記基板に向けて光を照射する1以上の光照射手段と、前記1以上の光照射手段のそれぞれと前記保持手段に保持される基板との間に形成される熱空間へ所定の気体を吐出供給する吐出供給手段と、を備え、前記吐出供給手段が、前記所定の気体の吐出方向を変更する吐出方向変更手段と、前記吐出方向変更手段を制御して前記所定の気体の吐出方向を調整する吐出方向制御手段と、を備える。
請求項2の発明は、請求項1に記載の熱処理装置であって、前記吐出方向制御手段が、前記熱空間内に所定の対流が形成されるように、前記吐出方向を調整する。
請求項3の発明は、請求項1に記載の熱処理装置であって、前記吐出方向制御手段が、前記保持手段に保持された基板の所定の表面領域に向けて前記所定の気体が吐出されるように、前記吐出方向を調整する。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記吐出方向制御手段が、前記加熱処理が行われた後において、前記加熱処理後の基板に向けて前記所定の気体が吐出されるように、前記吐出方向を調整する。
請求項5の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記吐出方向制御手段が、前記加熱処理が行われた後において、前記保持手段に向けて前記所定の気体が吐出されるように、前記吐出方向を調整する。
請求項6の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記熱空間に挿入される挿入体、を備え、前記吐出方向制御手段が、前記加熱処理が行われた後において、前記挿入体に向けて前記所定の気体が吐出されるように、前記吐出方向を調整する。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記1以上の光照射手段の1つが、閃光を照射するフラッシュランプ、を備える。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記1以上の光照射手段の少なくとも1つが、ハロゲンランプ、を備える。
請求項1〜8の発明によると、熱空間へ気体を吐出供給する吐出供給手段を備え、この吐出供給手段は、気体の吐出方向を変更する吐出方向変更手段と、この吐出方向変更手段を制御して気体の吐出方向を調整する吐出方向制御手段とを備える。熱空間内に形成される気体の流れは基板の温度分布に影響を及ぼすところ、この構成によると、気体の吐出方向を調整することによって熱空間内の気体の流れを制御することが可能となり、これによって、熱処理時における基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
特に、請求項2の発明によると、気体を吐出供給することによって、熱空間に所定の対流を形成することができる。熱空間に積極的に対流を形成することによって、熱空間内に偶然的に形成される対流に起因して基板に予測不可能な温度不均一領域が生じることを防止することができる。すなわち、基板上の温度分布を安定させて、面内均一性を向上させることができる。
特に、請求項3の発明によると、基板の所定の表面領域に向けて気体を吐出することができる。これによって、基板上の温度不均一領域を消滅させることができる。例えば、基板上にホットスポットが生じている場合、このホットスポットへ向けて気体を吐出供給することによって、ホットスポットを消滅させて基板上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
特に、請求項4の発明によると、加熱処理が行われた後において、加熱処理後の基板に向けて気体を吐出することができる。これによって、加熱処理後の基板を冷却することができる。
特に、請求項5の発明によると、加熱処理が行われた後において、保持手段に向けて気体を吐出することができる。これによって、保持手段に保持された加熱処理後の基板を、保持手段を介して間接的に冷却することができる。
特に、請求項6の発明によると、加熱処理が行われた後において、熱空間に挿入された挿入体に向けて気体を吐出することができる。これによって、加熱処理後の基板を、挿入体を介して間接的に冷却することができる。
この発明の実施の形態に係る熱処理装置について図面を参照しながら説明する。この発明の実施の形態に係る熱処理装置100は、略円形の基板Wに閃光(フラッシュ光)を照射してその基板Wを加熱するフラッシュランプアニール装置である。
〈1.熱処理装置の全体構成〉
はじめに、この発明の実施の形態に係る熱処理装置の全体構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、熱処理装置100の構成を示す側断面図である。図2および図3は、熱処理装置100を図1の矢印Q1方向および矢印Q2方向からそれぞれみた縦断面図である。
熱処理装置100は、6枚の反射板11によって6角形の筒状に形成された反射体1を備える。各反射板11は反射率が十分に高い部材(例えば、アルミニウム等)により形成されている。もしくは、内側表面に反射率を高めるコーティング(例えば、金の非拡散コーティング)がなされている。後述する光照射部3,4から照射された光線の一部は、反射板11の内側表面で反射されて後述する保持部2に保持される基板Wに入射する。これによって、光照射部3,4から発生した光エネルギーが無駄なく基板Wの熱処理に用いられることになる。
また、熱処理装置100は、反射体1の筒内部において基板Wを水平に保持する保持部2を備える。保持部2は、光透過性の部材(例えば石英)により形成される保持ステージ21を備える。保持ステージ21には、複数個(例えば3個)の支持ピン22が立設される。保持部2に保持される基板Wは、これら複数の支持ピン22によって裏面側から点で支持される。
また、熱処理装置100は、反射体1の筒内部に配置され、保持部2に保持される基板Wに光を照射することにより基板Wを加熱する2つの光照射部3,4を備える。
第1の光照射部(第1光照射部3)は、保持部2に保持された基板Wの下側であって基板Wと100mm以上離間した位置から、基板Wに向けて光を照射する。そして、その光エネルギーによって基板Wを所定の予備加熱温度まで昇温させる。第1光照射部3は、複数のハロゲンランプ31およびリフレクタ32を有する。複数のハロゲンランプ31は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部2に保持される基板Wの主面に沿って互いに平行となるように平面状に配列されている。リフレクタ32は、複数のハロゲンランプ31の下方にそれら全体を覆うように設けられ、その表面はブラスト処理により粗面化加工が施されて梨地模様を呈する。
ハロゲンランプ31は、ガラス管内部に配設されたフィラメントに通電することでフィラメントを白熱化させて発光させるフィラメント方式の光源である。ガラス管内部には、窒素やアルゴン等の不活性ガスにハロゲン元素(ヨウ素、臭素等)を微量導入したものが封入されている。ハロゲン元素を導入することによって、フィラメントの折損を抑制しつつフィラメントの温度を高温に設定することが可能となる。したがって、ハロゲンランプ31は、通常の白熱電球に比べて寿命が長くかつ強い光を連続的に照射できるという特徴を有する。
第2の光照射部(第2光照射部4)は、保持部2に保持された基板Wの上側であって基板Wと100mm以上離間した位置から、基板W(より具体的には、第1光照射部3により予備加熱された基板W)に向けて閃光を照射する。そして、その光エネルギーによって基板Wの表面を短時間に昇温させる。第2光照射部4は、複数(例えば、30本)のキセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」という)41およびリフレクタ42を有する。複数のフラッシュランプ41は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部2に保持される基板Wの主面に沿って互いに平行となるように平面状に配列されている。リフレクタ42は、複数のフラッシュランプ41の上方にそれら全体を覆うように設けられ、その表面はブラスト処理により粗面化加工が施されて梨地模様を呈する。
キセノンフラッシュランプ41は、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設されたガラス管と、該ガラス管の外周面上に巻回されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのジュール熱でキセノンガスが加熱されて光が放出される。このキセノンフラッシュランプ41においては、予め蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
なお、光照射部3,4と保持部2との間には、光照射部3,4のそれぞれと保持部2に保持された基板Wとを分離された空間におくための雰囲気遮断部材を設けてもよい。ただし、この雰囲気遮断部材は光を透過させる部材(例えば、石英)を用いて形成する必要がある。雰囲気遮断部材を設けることによって、光照射部3,4にて発生したパーティクル等によって保持部2に保持された基板Wが汚染されるのを防止することができる。
また、熱処理装置100は、反射体1を覆う六角筒形状のチャンバー5を備える。チャンバー5は、反射体1を包囲する六角筒状のチャンバー側部51と、チャンバー側部51の上部を覆うチャンバー蓋部52、および、チャンバー側部51の下部を覆うチャンバー底部53によって構成される。チャンバー側部51には、基板Wの搬入および搬出を行うための搬送開口部511が形成されている。搬送開口部511は、軸512を中心に回動するゲートバルブ513により開閉可能とされる。搬送開口部511は、反射体1の側壁面をも貫通して形成されており、ゲートバルブ513が開放位置(図1の仮想線位置)におかれることによって、搬送開口部511を通じて反射体1の筒内部に基板Wを搬出入することが可能となる(矢印AR5)。一方、ゲートバルブ513が閉鎖位置(図1の実線位置)におかれると、チャンバー5の内部が密閉空間とされる。
また、熱処理装置100は、反射体1の筒内部であって、第1光照射部3と保持部2との間の空間および第2光照射部4と保持部2との間の空間(以下において、「熱空間V」と総称する)に所定の気体(例えば、不活性ガスであり、この実施の形態においては窒素ガスとする)を吐出供給する吐出供給部6を備えている。吐出供給部6の具体的な構成については後に説明する。
また、熱処理装置100は、上記の各構成を制御する制御部91と、ユーザインターフェイスである操作部92および表示部93を備える。操作部92および表示部93はチャンバー5の外部に配置され、ユーザから各種の指示をチャンバー5の外部にて受け付ける。制御部91は、操作部92および表示部93から入力された各種の指示に基づいて熱処理装置100の各構成を制御する。
〈2.吐出供給部の構成〉
次に、吐出供給部6の構成について、図1、図3を参照しながら具体的に説明する。この実施の形態に係る熱処理装置100は、図1に示すように、2個の吐出供給部6を備える。すなわち、保持部2と第1光照射部3との間に設けられ、保持部2と第1光照射部3との間の熱空間Vに所定の気体(窒素ガス)を吐出供給する吐出供給部6(第1の吐出供給部6a)と、保持部2と第2光照射部4との間に設けられ、保持部2と第2光照射部4との間の熱空間Vに所定の気体を吐出供給する吐出供給部6(第2の吐出供給部6b)とを備える。以下においては、第2の吐出供給部6bについて説明するが、第1の吐出供給部6aもこれと同様の構成を有している。また、第1の吐出供給部6aと第2の吐出供給部6bとを特に区別しない場合は、単に「吐出供給部6」と示す。
吐出供給部6bは、チャンバー側部51の内壁面であって、第2光照射部4と保持部2との間の所定位置に形成されたノズル(気体吐出ノズル61)を備えている。気体吐出ノズル61は、反射体1を貫通して設けられ、その吐出口が反射体1の筒内部(熱空間V)に位置するように形成される。
気体吐出ノズル61は、チャンバー側部51の壁面を貫通して形成された気体供給ライン62に接続されている。気体供給ライン62は、バルブ63および流量調整部64を介して所定の気体(この実施の形態においては、窒素ガス)を供給する窒素供給源65に接続されている。また、気体供給ライン62には、当該ラインを流れる窒素ガスを所定の温度に温調する気体温調部66が介挿されている。
制御部91は、所定のタイミングでバルブ63を開閉制御することによって、窒素供給源65から供給される窒素ガスを、気体供給ライン62を介して、気体吐出ノズル61から所定のタイミングで吐出させることができる。また、流量調整部64を制御することによって、気体吐出ノズル61から吐出させる窒素ガスの流量を変更することができる。また、気体温調部66を制御することによって、気体吐出ノズル61から吐出される窒素ガスの温度を変更することができる。すなわち、制御部91は、バルブ63、流量調整部64および気体温調部66の各部を制御することによって、所定のタイミングで、所定の温度に温調された窒素ガスを、所定の流量で、気体吐出ノズル61から熱空間Vに向けて吐出させることができる。
また、吐出供給部6bは、気体吐出ノズル61の姿勢を変更する吐出方向変更機構67を備える。例えば、気体吐出ノズル61の吐出口と固定端(チャンバー側部51の内壁面に固定的に取り付けられた端部)との間に、曲げを可能とする蛇腹構造611を形成しておく。そして、吐出方向変更機構67は、固定端に対する吐出口の位置を変更する構成とする。吐出方向変更機構67が固定端に対する吐出口の位置を変更することによって(すなわち、気体吐出ノズル61の姿勢を変更することによって)、気体吐出ノズル61から吐出される窒素ガスの吐出方向が変更されることになる。すなわち、吐出方向の変更が可能となる。
制御部91は、操作部92および表示部93を介してオペレータから入力された指示に応じて吐出方向変更機構67を駆動制御して、気体吐出ノズル61の姿勢をオペレータが指示した状態に調整する。すなわち、窒素ガスの吐出方向をオペレータが指示した方向に調整する。
オペレータは、例えば、窒素ガスの吐出方向が、熱空間V内の任意の座標位置に向く方向となるように指示することができる。このような方向に窒素ガスが吐出されると、吐出方向に応じた対流が熱空間V内に形成されることになり、これによって、後述するように、熱処理における基板W上の温度分布を安定させて、基板W上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。
また例えば、窒素ガスの吐出方向が、保持部2に保持された基板Wの特定の表面領域に向く方向となるように指示することができる。基板Wの適切な表面領域に窒素ガスを吐出供給することによって、後述するように、熱処理において基板W上に温度不均一領域が生じることを防止することができる。
また例えば、窒素ガスの吐出方向が、保持部2に保持された基板Wの全域に向く方向となるよう指示することができる。吐出方向を基板Wの全域に向けるには、例えば、吐出方向が基板Wの全域をカバーするように気体吐出ノズル61の姿勢を時間とともに順次変更させればよい。このような方向に窒素ガスが吐出されると、後述するように、基板Wを冷却することができる。
また例えば、窒素ガスの吐出方向が、保持部2に向く方向となるように指示することができる。このような方向に窒素ガスが吐出されると、後述するように、保持部2を介して保持部2に保持された基板Wを間接的に冷却することができる。
制御部91は、さらに、操作部92および表示部93を介してオペレータから入力された指示に応じて所定のタイミングで吐出方向変更機構67を駆動制御して、気体吐出ノズル61の姿勢をオペレータが指示したタイミングで変更することができる。すなわち、窒素ガスの吐出方向を、オペレータが指示したタイミングで変更することができる。
オペレータは、例えば、基板Wに対する熱処理(予備加熱処理およびフラッシュ加熱処理)行われた後に、気体吐出ノズル61の姿勢を変更するように指示することができる。例えば、熱処理の間は、窒素ガスの吐出方向が第1の方向(例えば、基板Wの特定領域(例えば、ホットスポットが生じやすい領域)に向く方向)となるように指示するとともに、熱処理が終了した後は、吐出方向を第2の方向(例えば、保持部2に向く方向)に変更するよう指示することができる。この場合、熱処理の間は、基板Wの特定領域に向けて窒素ガスが吐出される。これによって、後述するように、熱処理において基板W上に温度不均一領域が生じることを防止することができる。一方、熱処理が終了した後は、保持部2に向けて窒素ガスが吐出される。これによって、後述するように、保持部2に保持された基板Wを間接的に冷却することができる。
〈3.熱処理装置の動作〉
次に、熱処理装置100における基板Wの処理手順について図4を参照しながら説明する。図4は、熱処理装置100にて実行される処理の流れを示す図である。ここで処理対象となる基板Wはイオン注入法により不純物が添加された半導体基板であり、添加された不純物の活性化が熱処理装置100による熱処理により行われる。なお、以下の処理動作は、制御部91が所定のタイミングで各構成を制御することによって行われる。
まず、イオン注入後の基板Wを熱処理装置100内に搬入する(ステップS1)。より具体的には、制御部91が駆動手段(図示省略)を制御して、ゲートバルブ513を開放位置におく。これにより搬送開口部511が開放される。続いて、装置外部の搬送ロボットが、イオン注入後の基板Wを搬送開口部511を通じてチャンバー5内に搬入して、保持部2上に載置する。基板Wが保持部2上に載置されると、制御部91が再び駆動手段(図示省略)を制御して、ゲートバルブ513を閉鎖位置におく。これにより搬送開口部511が閉鎖され、チャンバー5内部が密閉空間とされる。
チャンバー5内部が密閉空間とされると、続いて、熱空間Vへの窒素ガスの吐出供給を行う(ステップS2)。より具体的には、制御部91が、吐出供給部6の備えるバルブ63、流量調整部64および気体温調部66の各部を制御することによって、所定の温度に温調された窒素ガスを、所定の流量で、気体吐出ノズル61から熱空間Vに向けて吐出させる。なお、この処理が行われる前に、制御部91が、吐出方向変更機構67を駆動制御して、気体吐出ノズル61の姿勢をオペレータが指示した状態に調整しているものとする。したがってここでは、オペレータが指示した方向に窒素ガスが吐出供給されることになる。熱空間Vの所定方向に向けて窒素ガスを吐出供給することによって、以下に説明する各種の効果を得ることができる。
〈i.温度分布の安定〉
例えば、熱空間V内の任意の座標位置に向く方向に所定の時間(例えば、数秒程度)窒素ガスを吐出することによって、基板Wの温度分布を安定させることができる。熱空間Vの特定の方向に向けて気体を吐出供給すると、たとえ吐出された気体の量がほんの僅かであっても、それをきっかけとして熱空間V内には特定の方向の対流が形成される。基板Wに対する熱処理(後述するステップS3およびステップS4の処理)を熱空間V内に特定の方向の対流が形成された状態にて行えば、偶然的に形成される対流に起因して基板Wに予測不可能な温度不均一領域が生じることを防止することができる。すなわち、熱処理における基板W上の温度分布を安定させて、基板W上の温度分布の面内均一性を向上させることができる。また、複数枚の基板Wのそれぞれに対して、同じ対流の下での熱処理を行うことができるので、熱処理の再現性を高めることができる。
〈ii.温度分布の偏りの解消〉
また例えば、熱空間V内の適切な方向に窒素ガスを吐出して、熱空間Vに適切な方向に流れる対流を形成することによって、基板W上に温度分布の偏りが生じることを防止することができる。例えば、各種の要因(例えば、ハロゲンランプ31やフラッシュランプ41の配光特性(特定の方向について偏った光度分布を与える性格)や保持部2の非対称性等)に起因して、熱処理において基板W上に特定の方向に沿った温度勾配が生じることが判明している場合、適切な方向に向けて気体を吐出供給すれば、当該方向に沿って温度勾配を打ち消す向きの対流を熱空間V内に形成することができる。これによって、基板W上に特定の方向に沿った温度勾配が生じることを未然に防止することができる。
〈iii.温度不均一領域の消滅〉
また例えば、保持部2に保持された基板Wの特定の表面領域に向けて窒素ガスを吐出することによって、基板W上に温度不均一領域が生じることを防止することができる。熱処理を受ける基板Wの特定の表面領域に向けて気体を吐出供給しておくと、当該領域は熱処理において昇温しにくくなる。したがって、熱処理において基板W上の一部領域にホットスポットが生じやすいことが判明している場合、当該領域に向けて気体を吐出供給すれば、当該領域にホットスポットが生じることを未然に防止することができる。なお、この場合、窒素ガスの吐出供給を開始するタイミングは、熱処理(後述するステップS3,ステップS4)を開始した後であってもよい。
再び図4の説明に戻る。ステップS2の処理に続いて、保持部2に保持された基板Wを予備加熱する(ステップS3)。より具体的には、制御部91が第1光照射部3を制御して、保持部2に保持された基板Wに向けて光を照射させる。この光エネルギーによって基板Wが所定の予備加熱温度(例えば、600度)まで昇温される。このとき、第1光照射部3のハロゲンランプ31から放射される光の一部は直接に保持部2に保持された基板Wへと向かい、他の一部は一旦反射板11やリフレクタ32により反射されてから基板Wへと向かう。これらの光照射により基板Wの予備加熱が行われる。
予備加熱が完了すると、続いて、保持部2に保持された基板Wをフラッシュ加熱する(ステップS4)。より具体的には、制御部91が第2光照射部4を制御して、保持部2に保持された基板Wに向けて閃光(フラッシュ光)を照射させる。この光エネルギーによって基板Wが所定の処理加熱温度まで昇温される。このとき、第2光照射部4のフラッシュランプ41から放射される光の一部は直接に保持部2に保持された基板Wへと向かい、他の一部は一旦反射板11やリフレクタ42により反射されてから基板Wへと向かう。これらの閃光照射により基板Wのフラッシュ加熱が行われる。
なお、フラッシュ加熱は、フラッシュランプ41からの閃光照射により行われるため、基板Wの表面温度を短時間で上昇することができる。すなわち、第2光照射部4のフラッシュランプ41から照射される閃光は、予め蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリ秒ないし10ミリ秒程度の極めて短く強い閃光である。そして、フラッシュランプ41からの閃光照射によりフラッシュ加熱される基板Wの表面温度は、瞬間的に所定の処理温度(例えば、1000℃ないし1100℃程度)まで上昇し、基板Wに添加された不純物が活性化された後、表面温度が急速に下降する。このように、熱処理装置100では、基板Wの表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、基板Wに添加された不純物の熱による拡散(この拡散現象を、基板W中の不純物のプロファイルがなまる、ともいう)を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。なお、添加不純物の活性化に必要な時間はその熱拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であっても活性化は完了する。
また、フラッシュ加熱の前に第1光照射部3により基板Wを予備加熱しておくことにより、フラッシュランプ41からの閃光照射によって基板Wの表面温度を処理温度まで容易に上昇させることができる。特に、この実施の形態においては、ハロゲンランプ31を用いて予備加熱を行うので、ホットプレート等を用いた場合に比べて高温(例えば、600度以上)領域まで基板Wを予備昇温させておくことができる。これにより、フラッシュ加熱における昇温幅を小さくすることが可能となり、フラッシュ加熱における基板の割れの発生を防止することができる。
フラッシュ加熱が終了すると、続いて、熱空間V内の所定位置に向けて窒素ガスを吐出供給することによって、熱処理後の基板Wを冷却する(ステップS5)。より具体的には、制御部91が、吐出方向変更機構67を駆動制御して、気体吐出ノズル61の姿勢をオペレータが指示した状態に調整する。オペレータが熱処理の前後において気体吐出ノズル61の姿勢を変更するように指示している場合は、ここで気体吐出ノズル61の姿勢を変更する。さらに、吐出供給部6の備えるバルブ63、流量調整部64および気体温調部66の各部を制御することによって、所定の温度に温調された窒素ガスを、所定の流量で、気体吐出ノズル61から熱空間Vに向けて吐出させる。これによって、オペレータが指示した方向に窒素ガスが吐出供給されることになる。
例えばここで、保持部2に保持された基板Wに向けて窒素ガスを吐出供給することによって基板Wを冷却することができる。また例えば、保持部2(より具体的には、保持ステージ21)に向けて窒素ガスを吐出供給することによって、保持部2を介して、保持部2に保持された(すなわち、保持ステージ21に立設された支持ピン22に支持された)基板Wを間接的に冷却することができる。
熱処理装置100から搬出する前に、基板Wを粗く冷却しておくことによって、熱処理後の基板Wを保持して搬送する搬送アームのダメージを低減することができる(熱処理直後の基板Wは600度以上の高温状態となっており、特に耐熱性の高い材質(例えば石英)で形成された部材以外では把持することすら難しい)。また、基板Wは、高温状態で酸素を含有する雰囲気下におかれるとたちまちに酸化してしまうが、ある程度冷却しておけば酸化しにくくなる。つまり、基板Wを粗く冷却しておくことによって、熱処理装置100から搬出された基板Wが酸化されにくくなる。また、一般に、熱処理後の基板Wは、熱処理装置100から搬出された後にコールドプレート等を用いて所定の温度まで冷却されることになるが、熱処理装置100にて基板Wをある程度冷却しておけば、コールドプレート等において基板Wを所定の温度まで冷却するのに要する時間を短縮することができる。すなわち、スループットを上げることが可能となる。
なお、基板Wや保持ステージ21等を冷却する目的で気体の吐出供給を行う場合には、気体吐出ノズル61から気体を吐出させつつ、吐出方向変更機構67によって気体吐出ノズル61の吐出口の位置を所定速度で移動させてもよい。これによると、広範な領域にわたって気体を吐出することができるので、被冷却物の表面領域の全体を均一に冷却することができる。
再び図4の説明に戻る。基板Wがある程度(例えば、200度以下程度)まで冷却されると、基板Wを熱処理装置100内から搬出する(ステップS6)。より具体的には、制御部91が駆動手段(図示省略)を制御してゲートバルブ513を開放位置におく。続いて、装置外部の搬送ロボットが、基板Wを搬送開口部511を通じてチャンバー6内から搬出する。以上で、熱処理装置100における基板Wの処理が終了する。
〈4.効果〉
上記の実施の形態に係る熱処理装置100は、熱空間Vに所定の気体(窒素ガス)を吐出供給する吐出供給部6を備えており、この吐出供給部6は、気体吐出ノズル61の姿勢を変更することによって気体の吐出方向を変更する吐出方向変更機構67を備えている。すなわち、熱処理装置100においては、気体の吐出方向をオペレータが所望する任意の方向へ調整することができる。適切な方向に向けて気体を吐出供給することによって、上述の通り、基板Wの温度分布を安定させること、温度分布の偏りを解消させること、および温度不均一領域を消滅させることが可能となる。また、熱処理後の基板Wを冷却することも可能となる。
〈5.変形例〉
上記の実施の形態に係る熱処理装置100において、熱空間V内であって保持部2に保持された基板Wと気体吐出ノズル61との間に、所定の挿入体を挿入する構成としてもよい。気体吐出ノズル61からこの挿入体へ向けて気体を吐出供給することによって、挿入体を冷却することができる。これによって、保持部2に保持された基板Wを、熱空間Vを介して間接的に冷却することができる。ただし、挿入体は光透過性の部材(例えば石英)により形成する必要がある。
図5は、この変形例に係る熱処理装置100の構成を示す側断面図である。例えば図5に示すように、保持部2に保持された基板Wと気体吐出ノズル61(例えば、第2の吐出供給部6bの備える気体吐出ノズル61)との間に、石英により形成された板状部材(挿入体7)を挿入する。オペレータは、窒素ガスの吐出方向が、挿入体に向く方向となるように指示することができる。制御部91が、当該指示に応じて吐出方向変更機構67を駆動制御して、気体吐出ノズル61の姿勢に調整すると、挿入体7に向けて気体が吐出供給される。これによって挿入体7が冷却され、挿入体7を介して間接的に基板Wを冷却することができる。
なお、挿入体7の挿入位置は、任意に設定することができる。また、挿入体7の挿入位置(例えば高さ位置)を変更可能とする機構を設けてもよい。保持部2に保持された基板Wと挿入体7との離間距離を適宜変更することによって、基板Wの冷却速度を調整することも可能である。
また、挿入体7の形状も任意のものを採用することができる。例えば、挿入体7を、反射体1の筒断面と同一のサイズに成型し、当該挿入体7により熱空間Vを完全に分離する構成としてもよい。また例えば、反射体1の筒断面よりも小さなサイズの各種形状(例えば、円板形状、円環板形状、筒断面と相似の形状等)に成型し、当該挿入体7を所定の位置に配置する構成としてもよい。さらに、当該挿入体7の姿勢や、水平面内における位置を変更可能とする機構を設けてもよい。挿入体7の挿入位置を、温度不均一領域の発生位置に応じて適宜変更することによって、基板Wの表面に発生している温度不均一領域を適切に消滅させることも可能となる。
また、上記の実施の形態に係る熱処理装置100においては、吐出供給部6は1個の気体吐出ノズル61を備える構成としたが、1以上の気体吐出ノズル61を備える構成としてもよい。複数の気体吐出ノズル61それぞれの姿勢を適切に調整するとともに、各気体吐出ノズル61から同時に(もしくは所定の時間差をつけて)気体を吐出させることによって、熱空間Vに多様な対流を形成することが可能となる。例えば、互いに対向する位置に設けられ、それぞれが共通の円周の接線に対して同じ角度をなす方向に向くような姿勢におかれた複数の気体吐出ノズル61のそれぞれから、同時に気体を吐出させることによって、熱空間Vにトルネード状の対流を形成することができる。
また、上記の実施の形態においては、制御部91によって電気的に制御される吐出方向変更機構67によって気体吐出ノズル61の姿勢を変更するものとしたが、気体吐出ノズル61の姿勢を変更する機構は必ずしも電気的制御によるものでなくてもよい。例えば、気体吐出ノズル61の吐出口と接続され、吐出口の位置を規定する軸(支持軸)をチャンバー5を貫通させて形成し、当該支持軸の位置を、チャンバー5の外部からオペレータに直接に調整させることによって気体吐出ノズル61の姿勢を調整する構成としてもよい。この構成によると、オペレータは、チャンバー5の外部から、支持軸の位置を変更することによって、気体吐出ノズル61の姿勢を所望通りに調整することができる。
また、上記の実施の形態においては、例えば、吐出供給部6における気体の吐出方向を適切に調整することによって、第1光照射部3(より具体的にはハロゲンランプ31)や第2光照射部4(より具体的にはフラッシュランプ41)に向けて気体を吐出させることも可能である。これによって、ハロゲンランプ31やフラッシュランプ41を冷却することができる。
また、上記の実施の形態においては、熱処理後の基板を冷却する工程を設けているが(図4のステップS5)、この工程は必ずしも必須ではない。
また、上記の実施の形態においては、反射体1は6枚の反射板11によって6角形の筒状に形成されているが、反射体1の形状はこれに限らず、n枚(ただし、nは3以上の整数)の反射板11によって任意の多角形の筒状に形成することができる。また、1枚の反射板11によって円筒状に形成することもできる。
また、上記の実施の形態においては、2つの光照射部3,4の両方が、保持部2に保持された基板Wから100mm以上離間した位置に配置されるとしたが、必ずしも両方の光照射部3,4を基板Wから100mm以上離間させなくともよい。少なくとも一方の光照射部3,4が100mm以上離間している構成を有する熱処理装置においては、上記の発明は有効に作用する。というのも、被加熱物である基板Wと光照射部との距離が大きくなるほど、基板Wを均一に加熱することが難しくなるからである。
また、上記の実施の形態においては、第2光照射部4は、光源としてキセノンフラッシュランプを備える構成としたが、この光源としてハロゲンランプが用いられてもよい。
また、上記の実施の形態においては、第1光照射部3および第2光照射部4のそれぞれは、複数の棒状光源(ハロゲンランプ31、フラッシュランプ41)を備える構成としたが、光源は必ずしも棒状でなくともよい。例えば、渦巻き形状の光源を用いてもよい。また、複数個の点光源を規則的に配置してもよい。また、互いに異なる直径を有する複数個の円環状の光源を同心円に配置してもよい。
また、上記の実施の形態においては、保持部2は、保持ステージ21に設けた複数個の支持ピン22により基板Wを支持(点支持)する構成としたが、基板Wを保持する態様はこれに限らない。例えば、保持ステージ21上に基板Wを直接載置して保持ステージ21に基板Wを支持(面支持)させる構成としてもよい。また、基板Wの直径よりも若干大きな直径を有するリング状の部材により基板Wを支持する構成としてもよい。この場合、例えばリングの内側端面に、基板Wの裏面を点で支持する支持部材を複数個(例えば4個)形成しておき、これら複数個の支持部材によって基板Wを裏面側から支持する構成とすることができる。さらにまた、各種形状のハンドにより支持する構成としてもよい。
熱処理装置の構成を示す側断面図である。 熱処理装置の構成を示す縦断面図である。 熱処理装置の構成を示す縦断面図である。 熱処理装置にて実行される処理の流れを示す図である。 変形例に係る熱処理装置の構成を示す側断面図である。
符号の説明
1 反射体
2 保持部
3 第1光照射部
4 第2光照射部
5 チャンバー
6 吐出供給部
61 気体吐出ノズル
62 気体供給ライン
63 バルブ
64 流量調整部
65 窒素供給源
66 気体温調部
67 吐出方向変更機構
7 挿入体
100 熱処理装置
W 基板

Claims (8)

  1. 基板に対して光を照射することによって当該基板を加熱処理する熱処理装置であって、
    基板を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された基板と所定の距離だけ離間した位置から前記基板に向けて光を照射する1以上の光照射手段と、
    前記1以上の光照射手段のそれぞれと前記保持手段に保持される基板との間に形成される熱空間へ所定の気体を吐出供給する吐出供給手段と、
    を備え、
    前記吐出供給手段が、
    前記所定の気体の吐出方向を変更する吐出方向変更手段と、
    前記吐出方向変更手段を制御して前記所定の気体の吐出方向を調整する吐出方向制御手段と、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の熱処理装置であって、
    前記吐出方向制御手段が、
    前記熱空間内に所定の対流が形成されるように、前記吐出方向を調整することを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項1に記載の熱処理装置であって、
    前記吐出方向制御手段が、
    前記保持手段に保持された基板の所定の表面領域に向けて前記所定の気体が吐出されるように、前記吐出方向を調整することを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記吐出方向制御手段が、
    前記加熱処理が行われた後において、前記加熱処理後の基板に向けて前記所定の気体が吐出されるように、前記吐出方向を調整することを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記吐出方向制御手段が、
    前記加熱処理が行われた後において、前記保持手段に向けて前記所定の気体が吐出されるように、前記吐出方向を調整することを特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項1から3のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記熱空間に挿入される挿入体、
    を備え、
    前記吐出方向制御手段が、
    前記加熱処理が行われた後において、前記挿入体に向けて前記所定の気体が吐出されるように、前記吐出方向を調整することを特徴とする熱処理装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記1以上の光照射手段の1つが、
    閃光を照射するフラッシュランプ、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記1以上の光照射手段の少なくとも1つが、
    ハロゲンランプ、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
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