JP2009163998A - レバー式コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レバー60には、第1ハウジング20のピン軸26と係合することにより、第1ハウジング20に押し込み力を付与する第1カム溝76が形成されているとともに、第2ハウジング40のフォロアピン43と係合することにより、第1ハウジング20に押し込む力を付与して両ハウジング20,40の嵌合動作を進める第2カム溝71が形成されている。第2カム溝71のカム面にフォロアピン43が摺動して両ハウジング20,40の嵌合動作が完了した後、第1カム溝76のカム面にピン軸26が摺動してピン軸26に対して第1ハウジング20の浮きを矯正する向きの押し込み力が与えられる。
【選択図】図3
Description
第2箇所が第2ハウジングの第2係合受け部と係合して第1ハウジングに押し込み力を付与し、さらに第1箇所が第2箇所に遅れて第1ハウジングの第1係合受け部と係合して第1ハウジングにその浮きを矯正する向きの押し込み力を付与するから、第1ハウジングにバランスのよい押し込み力が付与されて第1ハウジングの浮きが防止される。その結果、両ハウジングに収容された端子金具間の接触代が不足するのが防止される。
両ハウジングの嵌合完了時以降に、第1箇所が第1係合受け部に押し込み力を付与するから、第1箇所の動作中に両ハウジングの嵌合力が加味されることがなく、操作力を低減できる。
第1カム溝の溝面にピン軸が摺動することによるカム作用によって押し込み力が発揮されるから、第1ハウジングに急激な押し込み力が付与されるのが防止される。
フォロアピンが空回りする遊び領域に進入したとき、またはその後、第1箇所が第1係合受け部と係合し始めるから、第1箇所による押し込み作用と第2箇所による押し込み作用が別々に発揮されることとなり、設計の自由度が高められる。
第1箇所と第1係合受け部の係合位置が第1ハウジングにおける第2ハウジングとの嵌合領域のうち嵌合方向と直交する長さ方向の中心に設定されているから、第1ハウジングが長さ方向のいずれの側に浮いていてもその浮きを矯正することができる。また、例えば、第1ハウジングにレバーを長さ方向に反転して取り付ける設定にすることも可能となる。
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。本実施形態のコネクタ10は、互いに嵌合可能な第1ハウジング20及び第2ハウジング40と、第1ハウジング20に回動可能に装着されるレバー60とを備えている。なお、以下の説明において、前後方向については両ハウジング20,40の嵌合面側を前方とし、上下方向については図1の向かって左側を上方とする。
そして、フード部41の両側壁の内面には、第1ハウジング20との嵌合領域の長さ方向Lの中心より一側(下側)へ偏った位置に、フォロアピン43が内向きに突出して形成されている。フォロアピン43は円柱状のカム軸44とその先端の全周に亘って張り出すフランジ45とからなる。
一方、第1箇所は、第2カム溝71より狭い溝幅をもった第1カム溝76として構成されている。この第1カム溝76は、両アーム部62の内面に凹み形成される有底溝であって、弧状に延びるとともにアーム部62の前側のストレート縁64に開口する形態とされる。詳しくは、第1カム溝76は、レバー60の回動に伴ってピン軸26を受け入れるよう、レバー60の回動中心を中心とする円弧に沿った円弧面を有するピン軸導入溝77と、ピン軸導入溝77の終端からレバー60が回動完了位置にあるときに前後方向について支持受け部67と同じ位置まで延び、レバー60の回動に伴ってピン軸26に第2ハウジング40側への押し込み力を付与するカム面を有する第1カム溝本体78とから構成されている(図3を参照)。ピン軸導入溝77はフォロアピン導入溝72及び第2カム溝本体73と対応しており、フォロアピン43がフォロアピン導入溝72及び第2カム溝本体73を移動する間、ピン軸26はピン軸導入溝77内を遊嵌状態で移動するようになっている。また、第1カム溝本体78は遊び領域74と対応しており、フォロアピン43が遊び領域74内に進入した後、ピン軸26が第1カム溝本体78内に進入して第1カム溝76と係合し始めるようになっている。
レバー60を第1ハウジング20に装着するにあたり、第1ハウジング20に対してレバー60を直立姿勢の状態とし、その状態で支持受け部67に支軸24を通し入れ、次いでレバー60を回動初期位置まで回動する。レバー60を回動初期位置に留め置くと、第1カム溝76のピン軸導入溝77の開口がピン軸26に後方から臨むとともに第2カム溝71のフォロアピン導入溝72の開口が第1ハウジング20の前端に臨むように配置される(図1を参照)。
また、第1カム溝76のカム面にピン軸26が摺動することによるカム作用によって押し込み力が発揮されるから、第1ハウジング20に急激な押し込み力が付与されるのが防止される。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)第2箇所は、第2カム溝ではなく、第2ハウジングとの間にラック・ピニオンまたはてこを利用した倍力機構によって構成されてもよい。
(2)第1箇所は、レバーの回動に伴ってピン軸を押圧して第1ハウジングに押し込み力を付与するものであれば特にその形状を限定するものではなく、例えば、凹溝の溝奥でピン軸を押圧するものであってもよく、あるいは単にアーム部のストレート縁でピン軸を押圧するものであってもよい。
(3)フォロアピンが第2カム溝の遊び領域内に進入したと同時にピン軸が第1カム溝本体内に進入して第1カム溝と係合するものであってもよい。
(4)第1カム溝からピン軸導入溝を省略し、第1カム溝全体を第1カム溝本体として、両ハウジングの嵌合過程でも第1カム溝から第1ハウジングに押し込み力が付与されるものであってもよい。
(5)レバーは一枚板状で構成されてもよい。
20…第1ハウジング
24…支軸
26…ピン軸(第1係合受け部)
40…第2ハウジング
43…フォロアピン(第2係合受け部)
60…レバー
71…第2カム溝(第2箇所)
74…遊び領域
76…第1カム溝(第1箇所)
Claims (5)
- 互いに嵌合可能な第1ハウジング及び第2ハウジングと、前記第1ハウジングに回動可能に装着されるレバーとを備えたコネクタであって、
前記レバーには、前記第1ハウジングの第1係合受け部と係合することにより、前記第1ハウジングに押し込み力を付与する第1箇所が形成されているとともに、前記第2ハウジングの第2係合受け部と係合することにより、前記第1ハウジングに押し込み力を付与して両ハウジングの嵌合動作を進める第2箇所が形成されており、
前記第1箇所は、前記第2箇所が前記第2係合受け部と係合した後、遅れて前記第1係合受け部と係合し始め、この第1係合受け部に対して前記第1ハウジングの浮きを矯正する向きに前記押し込み力を付与することを特徴とするレバー式コネクタ。 - 前記第1箇所は、前記両ハウジングの嵌合完了時以降に、前記第1係合受け部に前記押し込み力を付与することを特徴とする請求項1に記載のレバー式コネクタ。
- 前記第1箇所は第1カム溝として構成され、前記第1係合受け部はピン軸として構成されており、前記レバーの回動に伴って前記第1カム溝の溝面に前記ピン軸が摺動することによるカム作用によって前記押し込み力が発揮されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレバー式コネクタ。
- 前記第2箇所は第2カム溝として構成され、前記第2係合受け部はフォロアピンとして構成されており、前記レバーの回動に伴って前記第2カム溝の溝面に前記フォロアピンが摺動することによるカム作用によって前記押し込み力が発揮され、かつ、前記第2カム溝の終端部には前記フォロアピンが空回りする遊び領域が形成されており、前記フォロアピンが前記遊び領域内に進入したとき、またはその後、前記第1箇所が前記第1係合受け部と係合し始めることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
- 前記第1箇所と前記第1係合受け部の係合位置は、前記第1ハウジングにおける前記第2ハウジングとの嵌合領域のうち嵌合方向と直交する長さ方向の中心に設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
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