JP2007165251A - レバー式コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】レバーの係止力を高める。
【解決手段】雌ハウジング10の収容溝14内に、係合部52と操作部63を両端に設けたレバー50が軸17Aを中心に回動可能に支持され、係合部52を相手の雄ハウジング30の被係合面38に係合してレバー50を回動操作した場合のてこ作用により、両ハウジング10,30が嵌合される。レバー30は、収容溝14内に設けられた一対の仮保持片25の係止突起26により係合部52が弾性的に係止されることで、操作部63側が持ち上がった斜めをなす始端姿勢に仮保持される。操作部63とは回動中心を挟んで最も離間した位置で係止するから、当たりやすい操作部63側に異物が当たった場合にも有効に回動を係止でき、すなわち高い係止力が得られる。両ハウジング10,30の嵌合に伴い、解除部42が両仮保持片25を強制的に開き変形させて、仮保持が自動解除される。
【選択図】図9

Description

本発明は、レバー式コネクタに関する。
従来レバー式コネクタの一例として、特許文献1に開示されたものが知られている。これは、図18及び図19に示すように、レバー1の形状が、先端に突部2を備えた一対のレバー板3が間隔を開けて配されてその他端同士が操作部4により連結された二股状となっており、このレバー1が雌ハウジング5の両側面を跨ぐようにして回動可能に軸6で支持されている。一方、相手の雄ハウジング7のフード部7Aの側壁には、レバー板3の突部2が係止される係止孔8が開口されている。
そして、突部2を係止孔8に係止した状態で操作部4を押してレバー1を回動操作すると、突部2が支点、操作部4が力点となったてこ作用を呈して、小さな嵌合力で両ハウジング5,7を嵌合できるようになっている。
特開平11−297409号公報
しかるに従来のものは、操作の際のバランスを取る等の理由から、レバー1が二股状に形成されて各レバー板3が雌ハウジング5の左右の両側面の外側に配されているため、それだけレバー1を含んだ雌ハウジング5の横幅が大きくなり、またそれを嵌合する雄ハウジング7のフード部7Aも幅広とする必要があって、コネクタが大型化するという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、小型化を実現したレバー式コネクタを提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、一方のハウジングに設けられた収容溝内には、係合部と操作部とが両端に設けられたレバーの長さ方向の途中位置が回動可能に軸支され、前記係合部を他方のハウジングの被係合部に係合しつつ前記操作部により前記レバーを回動操作した場合のてこ作用によって、前記両ハウジングが嵌合されるようにしたレバー式コネクタであって、前記レバーはこのレバーを軸支した前記一方のハウジングが前記他方のハウジングに所定量嵌合されたのち回動操作されるようになっているとともに、前記レバーが、前記一方のハウジングが前記他方のハウジングに初めに所定量嵌合される間は前記係合部が前記被係合部とは干渉せず、回動操作されて初めて前記係合部が前記被係合部と係合される所定姿勢を取って前記一方のハウジングに対して仮保持される仮保持手段が設けられており、この仮保持手段は、前記収容溝内に、前記レバーの係合部に係止する係止部を設けることにより構成されている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記係止部が、前記レバーの前記係合部に弾性的に係止可能な弾性係止片により構成されているとともに、前記他方のハウジングには、前記両ハウジングが所定量嵌合された場合に前記弾性係止片と係合してこれを強制的に弾性変位させることにより前記レバーの係合部に対する係止を解除する解除部が設けられているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記他方のハウジングには、所定姿勢に仮保持された前記レバーを当てて前記一方のハウジングが前記所定量嵌合された位置に仮止めする仮止め手段を備えているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記レバーは、前記一方のハウジングの収容溝内に、回動方向が互いに逆となる対称姿勢で装着可能となっているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
1枚板のレバーが一方のハウジングの内部の収容溝に収められる構造であるから、レバーが二股となってハウジングの両面に跨って配されるものと比較すると、レバーの厚み、すなわちレバーを含んだハウジングの幅が減少でき、コネクタの小型化が図られる。
また、レバーが所定姿勢を取って一方のハウジングに仮保持されるから、レバーの係合部が相手の被係合部と干渉することなく一方のハウジングが他方のハウジングに向けて嵌合され、所定量嵌合されると、係合部が被係合部の近傍に正規に位置し、引き続いてレバーの回動操作を行った場合に、係合部が被係合部に正確に係合しててこ作用が呈せられる。もって、コネクタの嵌合操作をスムーズに行うことができる。
特に、レバーを所定姿勢に仮保持する手段として、レバーの一端に設けられた係合部に対して、収容溝内に設けられた係止部を係止した構造としており、言い換えると、操作部とは回動中心を挟んで最も離間した位置で係止するのであるから、当たりやすい操作部側に異物が当たった場合にも有効に回動を係止でき、すなわち高い係止力を得ることができる。
<請求項2の発明>
一方のハウジングが他方のハウジングに対して所定量嵌合されると、他方のハウジングに設けられた解除部が、弾性係止片を強制的に撓み変形させてレバーに対する係止が解除され、引き続いてレバーを回動操作することができる。
<請求項3の発明>
一方のハウジングが他方のハウジングに向けて所定量嵌合されると、レバーが他方のハウジングに設けられた仮止め手段に当たって、一方のハウジングが一旦仮止めされる。一方のハウジングを、レバーの回動操作を開始する位置にスムーズにかつ確実に持ち来すことができる。
<請求項4の発明>
レバーが対称姿勢で選択的に装着できるようになっているから、操作スペース等の条件を考慮した場合に、設置個所等の使用範囲を広げることができる。
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図17に基づいて説明する。
この実施形態では、いわゆるてこ式のレバー式コネクタを例示しており、図9に示すように、互い嵌合される一対の雌側のハウジング10(以下、雌ハウジング10という)と、雄側のハウジング30(以下、雄ハウジング30という)と、上記の雌ハウジング10に装着されるレバー50とから構成されている。本コネクタはまた、ハイブリッド式である。
雌ハウジング10は、合成樹脂材により角柱を横臥させたような形状に形成され、その内部には、複数ずつの大きさを異にする3種類のキャビティ11A,11B,11Cが、上下方向を向いた姿勢で、同雌ハウジング10の長さ方向の両側縁に沿うようにして2列に並んで形成されている。各キャビティ11A,11B,11C内には、対応した大きさの3種類の雌端子(図示せず)が上方から挿入され、抜け止めされて収容されるようになっている。
なお、雌ハウジング10における図1の左端面には、手前側と奥側の端縁に沿って、誤嵌合防止用のリブ12が立てられている。
雄ハウジング30は例えば機器一体型であって、図7にも示すように、合成樹脂製の機器のケーシングの外壁31から、上記の雌ハウジング10を嵌合可能なフード部32を設けた形状となっている。フード部32における同図の左側の内壁には、手前側と奥側の隅部において、上記のリブ12が嵌合される嵌合溝33が形成されている。
フード部32の底面からは、大小3種類の雄端子35A,35B,35Cが、手前側と奥側の側縁に沿い、かつ上記の雌ハウジング10側のキャビティ11A,11B,11Cと対応した位置ごとに突出して装着されている。
雌ハウジング10には、レバー50を収容するための収容溝14が形成されている。この収容溝14は、雌ハウジング10の幅方向の中央部において、全幅の1/7程度の幅を持って長さ方向に貫通して形成されている。収容溝14の内部構造は、図3における左右方向の対称に形成され、左右方向(長さ方向)の中央部には、底板15が両側の壁面にわたって張られている。また、左右方向の両端よりもそれぞれ少し内方に入った位置で、かつ中央高さよりも少し上方位置には、底板15の半分弱の長さの受け板16が、同じく両側の壁面の間に水平姿勢で張られている。
また、収容溝14内の上縁に寄った位置における長さ方向の中心を挟んだ両側、詳細には上記した左右の受け板16よりも内側に入った位置には、左右一対の軸17A,17Bが設けられている。ただし両軸17A,17Bは、図1に示すように、収容溝14の幅のほぼ半分の高さ寸法に留められ、右側の軸17Aは手前側の壁面から、左側の軸17Bは奥側の壁面からそれぞれ突出形成されている。
レバー50は合成樹脂製であって、図4にも示すように、収容溝14の幅よりも若干小さい厚さで、かつ雌ハウジング10の全長よりも少し長い細長形状に形成されている。より詳細には、図3に示すように、長さ方向の中央部分が、収容溝14の深さよりも若干小さい縦幅を持った本体部51となっており、本体部51の前縁の下部側から係合部52が突出形成されている。係合部52の先端縁52Aは、その上面が緩い上り勾配に形成され、この先端縁52Aの上端が、詳しくは後記する雄ハウジング30の被係合面38(図9参照)に係合可能となっている。
係合部52の下面には、根元から二段階に立ち上がった段差面53が形成され、さらに先端縁52Aに向けて上り勾配の傾斜面54が形成されている。
本体部51における係合部52が突設された箇所よりも上方の先端縁は、内側(図3の左側)に向けて上り勾配となった傾斜縁51Aとなっており、この傾斜縁51Aから少し内方に入った位置で、かつ上縁に近い位置には、軸17A(17B)が回動可能に嵌合する軸孔56が形成されている。レバー50の手前側の側面における軸孔56よりも先の領域には、軸孔56の直径に等しい幅を持ち、かつレバー50の厚さの半分弱の深さを持った導入溝57が、軸孔56から傾斜縁51Aに開口して形成されている。
レバー50の本体部51の後側には、下縁が張り出されて収容溝14の深さにほぼ等しい縦幅となった幅広部59が形成されており、この幅広部59には、もう一方の軸17B(17A)を嵌めて摺動可能に案内するガイド溝60が形成されている。このガイド溝60は、上記した軸孔56を中心とした円弧状に形成され、上端が軸孔56と同じ高さ位置で、下端が幅広部59の下縁付近に達している。
幅広部59の後側には、逆に下縁が上げられることで縦幅が狭くなった幅狭部62が形成され、さらにその後側、すなわち係合部52とは反対の基端側には、操作部63が形成されている。
操作部63には、後方に延びたのち垂下されたL字形をなす枠体64が備えられており、この枠体64の上面がレバー50の回動操作用の押圧面64Aとなっている。この枠体64は、弾性変形可能なロック片を兼ねていて、その下縁がロック縁65となっており、このロック縁65側が、枠体64の上端側を中心として、レバー50の板面方向に沿って弾性変形可能となっている。
枠体64には、垂下部分の両枠辺の間に差し渡されるようにして解除操作部66が形成され、この解除操作部66を押圧することによって枠体64を強制的に弾性変形できるようになっている。枠体64の両側には一対の保護壁68が形成され、異物が当たる等で枠体64が誤って弾性変形することから保護するようになっている。
上記のような構造になるレバー50が収容溝14内に装着される。レバー50は、図3の矢線に示すように、収容溝14に設けられた一方の軸17Aを導入溝57を通して軸孔56に嵌め、他方の軸17Bをガイド溝60に嵌めることにより、例えば図9に示すように、軸17Bがガイド溝60の下端に位置しつつ操作部63側が持ち上げられた斜めをなす始端姿勢と、図14に示すように、軸17Bがガイド溝60の上端に位置しつつほぼ水平をなす終端姿勢との間で回動可能に支持されている。レバー50が始端姿勢にあるときには、先端の係合部52が斜め姿勢となって、雌ハウジング10における図9の右側の端面よりも所定寸法内方に退避し、終端位置に向けて回動されるにしたがって、係合部52が水平姿勢に近づいて雌ハウジング10の右端面から突出するようになっている。
なおレバー50は、上記とは左右対称とし、同様に図15に示す始端姿勢と、図17に示す終端姿勢との間で回動可能に支持できるようになっている。
雌ハウジング10には、レバー50を図9または図15に示す始端姿勢に仮保持する仮保持手段が設けられている。図2及び図3に示すように、雌ハウジング10の右端面と左端面とには、それぞれの上部側に、レバー50が終端位置まで回動された場合に、操作部63を納めることが可能な収納凹部19が上面に開口して形成されている。
レバー50が終端位置まで回動された際には、図14に示すように、幅狭部62の下面が一方の受け板16で受けられ、また係合部52の上面の根元側が、他方の受け板16の下面に当てられるようになっている。
雌ハウジング10の右端面と左端面との下部側には、上記した収納凹部19との間に仕切壁20を挟んで係止用凹部23が形成されている。係止用凹部23は下面に開口して形成されているとともに、仕切壁20には、収納凹部19と係止用凹部23とを連通する連通溝21が、収容溝14から続いて形成されている。したがってレバー50が終端位置に回動された場合は、係合部52が連通溝21に嵌ってほぼ水平姿勢を取るようになっている。
仕切壁20に切られた連通溝21の両側縁には、その内方の端部に寄った位置から垂下するようにして、一対の仮保持片25が対向して形成されている。両仮保持片25は、上端部を支点として、下端側が互いに接離する方向に弾性変形可能となっている。この仮保持片25の対向した面の下端部寄りの位置には、レバー50の係合部52の先端側の上面に係止する係止突起26が形成されている。係止突起26の下面側が切り立った係止面26Aとなっており、ただしこの係止面26Aは、始端位置にあるレバー50の係合部52の傾斜にほぼ倣って、内側に向けて上り勾配となった傾斜姿勢となっている。また、係止突起26の上面は、テーパ面26Bとされている。
両仮保持片25の外側の端面には、解除用突起28が形成されている。この解除用突起28は、後記する雄ハウジング30側の解除部42と係合して仮保持片25を相手の仮保持片25から離間する方向に弾性変形させるように機能するものであり、係止突起26とほぼ同じ高さ位置に形成されている。両解除用突起28は、図2に示すように、頂面28Aの上下両側に斜面28Bが形成された台形断面をなし、頂面28Aを対向させた姿勢で形成されている。
雄ハウジング30のフード部32における左右の内壁には、幅方向の中央部でかつ上端よりも少し下方位置から下端にわたって縦溝37が形成されており、この縦溝37内にはレバー50の係合部52の先端側がほぼ緊密に進入可能であって、縦溝37の上面が、係合部52の先端の上面が係合可能な被係合面38とされている。この被係合面38は、奥側(外側)に向けて若干上り勾配に形成されている。
フード部32の底面における左右両端部に寄った位置には、所定高さの突当壁40が形成されている。上記したようにレバー50が始端位置に保持された状態で、雌ハウジング10が雄ハウジング30のフード部32内に嵌合され、所定量嵌合されると、図12に示すように、レバー50の係合部52の下面の傾斜面54が突当壁40に当たることで、雌ハウジング10の嵌合が一旦規制される。これが雌ハウジング10の初期嵌合位置であって、この位置では、レバー50の係合部52の先端が、対応する被係合面38から内方の斜め下方に所定寸法控えて位置するようになっており、後記するようにレバー50が軸17Aを中心に終端位置に向けて回動されると、所定角度回動されたところで、係合部52の先端が被係合面38の内側の端部に引っ掛かるような設定となっている。
フード部32の左右の内壁における縦溝37の両側縁には、その上端に寄った位置において、一対の解除部42が内方に向けて突出形成されている。この解除部42は、図8に示すように、幅広の頂面42Aの上下に傾斜面42Bを設けた台形断面をなし、背中合わせの姿勢で形成されており、その内方突出端側が、雌ハウジング10側の仮保持片25に設けられた解除用突起28と係合可能な位置まで達している。
上記のように雌ハウジング10が初期嵌合位置まで嵌合されたところで、図11に示すように、解除用突起28が解除部42に乗り上げることで両仮保持片25が所定寸法開くように弾性変形し、両係止突起26がレバー50の係合部52から外れて、レバー50の仮保持が解除されるようになっている。
また、フード部32の左右の内壁における中央幅位置の上端には、レバー50の枠体64のロック縁65に係止して、レバー50を終端位置に保持するためのロック突起44が形成されている。ロック突起44は、雌ハウジング10の収納凹部19内に突出し、下面が切り立った係止面44Aに、上面がテーパ状のガイド面44Bとされている。
続いて、本実施形態の作用を説明する。
雌ハウジング10側ではレバー50が先に組み付けられる。図3に示すように、レバー50の先端が収容溝14内に挿入されつつ、一方の軸17Aが導入溝57から軸孔56に嵌められるとともに、他方の軸17Bがガイド溝60に嵌められる。そして、図9に示すように、レバー50の係合部52の先端が、両仮保持片25の係止突起26に係止されることで、レバー50が同図の反時計回り方向に回動することが規制され、また軸17Bがガイド溝60の下端に当たることで、レバー50が時計回り方向に回動することが規制され、これによりレバー50が始端位置に仮保持された状態となる。
この状態で、雌ハウジング10の各キャビティ11A,11B,11Cに雌端子が挿入されて収容される。
雌雄のハウジング10,30の嵌合は、次のような手順で行われる。上記のようにレバー50を仮保持した雌ハウジング10が、図9の矢線に示すように、雄ハウジング30のフード部32内に嵌合される。嵌合が進み、図12に示すように、レバー50の係合部52の傾斜面54が、フード部32の底面の突当壁40に当たったところで一旦嵌合が規制され、すなわち初期嵌合位置に至る。この間に、雄ハウジング30側の解除部42が相対的に上昇し、上側の傾斜面42Bが解除用突起28の下側の傾斜面28Bに当たり、傾斜に倣って両仮保持片25を次第に開くように弾性変形させ、上記のように雌ハウジング10が初期嵌合位置まで嵌合されたところで、図11に示すように、解除用突起28の頂面28Aが解除部42の頂面42Aに乗り上げることにより、仮保持片25が大きく開き、両係止突起26がレバー50の係合部52から外れて、レバー50の仮保持が解除される。
続いてレバー50の操作部63を押し込むと、レバー50が軸17Aを中心として図12の反時計回り方向に回動し、所定量回動されると、図13に示すように、係合部52の先端が、フード部32に設けられた被係合面38の内側の端部に引っ掛かる。したがって操作部63の押圧を継続すると、操作部63を力点、被係合面38に係止している係合部52を支点、及び軸孔56を作用点としてレバー50が回動し、軸17Aが押し下げられるようにして雌ハウジング10が雄ハウジング30のフード部32内に次第に嵌合される。
この場合、係合部52が被係合面38に係合した位置(支点)から操作部63(力点)までの長さが、同支点から軸孔56(作用点)までの長さのほぼ4倍となっているから、操作部63に加えた操作力は、軸孔56を介して雌ハウジング10に対してほぼ4倍となって作用する。このようなてこ作用を利用することで、雌雄の端子金具が接触を開始して摩擦抵抗が増大するにも拘わらず、両ハウジング10,30は小さな力でスムーズに嵌合される。
レバー50の回動操作が進み、図14に示すように水平な終端姿勢まで回動されると、雌ハウジング10がフード部32の底面に達する正規位置まで嵌合され、対応した雌雄の端子金具同士が正規に接続される。底面の突当壁40は、レバー50の段差面53に嵌って逃がされる。この間に、操作部63の枠体64が内側に撓み変形しつつ押し込まれ、そののち弾性復帰してロック縁65がロック突起44の下面に係止されることでレバー50がロックされ、ひいては両ハウジング10,30が正規の嵌合状態に保持される。一方、解除部42が、仮保持片25の解除用突起28の上方に通過するため、両仮保持片25は自然状態に復元変形する。係合部52は、両係止突起26の上方位置において両仮保持片25の間に挿通された状態となる。
雌雄のハウジング10,30の嵌合を外す場合は、図14の状態から解除操作部66を押して枠体64を内方に撓み変形させると、ロック突起44に対する係止が解除されるから、その状態から雌ハウジング10の上端を摘んで引き抜くと、レバー50を軸17Aを中心として時計回り方向に回動させつつ、雌ハウジング10を雄ハウジング30のフード部32から抜き取ることができる。
またレバー50は、図15に示すように、雌ハウジング10の収容溝14に対し、上記とは左右逆向きの姿勢により装着して始端位置に仮保持することができる。
この場合も、雌ハウジング10が雄ハウジング30のフード部32内に嵌合されて、図16に示す初期嵌合位置に至るまでの間にレバー50の仮保持が解除される。そして、続いてレバー50の操作部63を押し込むと、レバー50が軸17Bを中心として同図の時計回り方向に回動し、所定量回動されたところで、係合部52の先端が被係合面38の内側の端部に引っ掛かり、さらに押圧を継続すると、同様のてこ作用を呈して雌ハウジング10が雄ハウジング30のフード部32内に次第に嵌合される。
図17に示すように、レバー50が水平な終端姿勢まで回動されると、両ハウジング10,30が正規に嵌合され、枠体64のロック縁65がロック突起44に係止されることで、両ハウジング10,30が正規嵌合状態に保持される。
以上説明したように本実施形態によれば、いわゆるてこ式のレバー式コネクタにおいて、1枚板からなるレバー50を雌ハウジング10の内部の収容溝14に収める構造としたから、従来のようにレバーが二股となってハウジングの両面に跨って配されるものと比較すると、二股のレバーの1枚の板厚分だけ、レバー50を含んだ雌ハウジング10の幅が減少でき、それに伴い相手の雄ハウジング30のフード部32の幅も減少できて、コネクタ全体の小型化を図ることができる。またレバー50が収容溝14の両側面で挟まれた状態となるから、回動操作時に軸支部分等でこじり力が作用した場合にも、レバー50が外れるおそれがない。
レバー50は、所定の始端姿勢を取って雌ハウジング10に仮保持されるから、レバー50の係合部52がフード部32の内面、特にロック突起44と干渉することなく、雌ハウジング10が雄ハウジング30のフード部32内に嵌合され、初期嵌合位置まで嵌合されると、係合部52が被係合面38の近傍に正規に位置し、引き続いてレバー50の回動操作を行った場合に、係合部52が被係合面38に正確に係合しててこ作用が呈せられる。もって、コネクタの嵌合操作をスムーズに行うことができる。
特に、レバー50を所定姿勢に仮保持する手段として、レバー50の先端に設けられた係合部52に対して、収容溝14内に設けられた仮保持片25で弾性的に係止した構造としており、言い換えると、操作部63とは回動中心を挟んで最も離間した位置で係止するのであるから、当たりやすい操作部63側に異物が当たった場合にも有効に回動を係止でき、すなわち高い係止力を得ることができる。
雌ハウジング10が雄ハウジング30のフード部32内において初期嵌合位置に至るまでに、仮保持片25によるレバー50の仮保持が自動的に解除されて、引き続きレバー50を回動操作することができ、一連の嵌合操作をスムーズに行うことができる。
また、レバー50が左右対称姿勢で選択的に装着できるようになっているから、回動操作のスペース等の条件を考慮した場合に、設置個所等の使用範囲を広げることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、レバーを雌ハウジングの収容溝に対して左右対称姿勢で装着できる場合を例示したが、一姿勢のみで装着できる形式のものにも同様に適用することができる。
(2)コネクタの形式としては、機器一体型に限らず、ワイヤ−ワイヤ形式のコネクタにも同様に適用できる。
(3)またハイブリッド式に限らず、1種類の端子金具を収容した形式のコネクタにも適用可能である。
本発明の一実施形態に係る雌ハウジングの平面図 同側面図 レバーの装着動作を示す縦断面図 レバーの平面図 同右側面図 同左側面図 雄ハウジングの平面図 同横断面図 雌雄のハウジングの嵌合前の状態を示す縦断面図 嵌合し初めの状態の横断面図 レバーの仮保持の解除動作を示す横断面図 雌ハウジングが初期嵌合位置に至った状態の縦断面図 レバーの回動操作に伴う雌雄のハウジングの嵌合動作を示す縦断面図 雌雄のハウジングが正規嵌合した状態の縦断面図 レバーを左右逆向きに装着した場合における始端姿勢に保持した状態の縦断面図 その雌ハウジングが初期嵌合位置に至った状態の縦断面図 その雌雄のハウジングが正規嵌合した状態の縦断面図 従来例の斜視図 その断面図
符号の説明
10…雌ハウジング(一方のハウジング)
14…収容溝
17A,17B…軸
25…仮保持片(弾性係止片;係止部;仮保持手段)
26…係止突起
28…解除用突起
30…雄ハウジング(他方のハウジング)
32…フード部
37…縦溝
38…被係合面
40…突当壁(仮止め手段)
42…解除部
50…レバー
52…係合部
54…傾斜面
56…軸孔
63…操作部

Claims (4)

  1. 一方のハウジングに設けられた収容溝内には、係合部と操作部とが両端に設けられたレバーの長さ方向の途中位置が回動可能に軸支され、前記係合部を他方のハウジングの被係合部に係合しつつ前記操作部により前記レバーを回動操作した場合のてこ作用によって、前記両ハウジングが嵌合されるようにしたレバー式コネクタであって、
    前記レバーはこのレバーを軸支した前記一方のハウジングが前記他方のハウジングに所定量嵌合されたのち回動操作されるようになっているとともに、
    前記レバーが、前記一方のハウジングが前記他方のハウジングに初めに所定量嵌合される間は前記係合部が前記被係合部とは干渉せず、回動操作されて初めて前記係合部が前記被係合部と係合される所定姿勢を取って前記一方のハウジングに対して仮保持される仮保持手段が設けられており、
    この仮保持手段は、前記収容溝内に、前記レバーの係合部に係止する係止部を設けることにより構成されていることを特徴とするレバー式コネクタ。
  2. 前記係止部が、前記レバーの前記係合部に弾性的に係止可能な弾性係止片により構成されているとともに、前記他方のハウジングには、前記両ハウジングが所定量嵌合された場合に前記弾性係止片と係合してこれを強制的に弾性変位させることにより前記レバーの係合部に対する係止を解除する解除部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のレバー式コネクタ。
  3. 前記他方のハウジングには、所定姿勢に仮保持された前記レバーを当てて前記一方のハウジングが前記所定量嵌合された位置に仮止めする仮止め手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のレバー式コネクタ。
  4. 前記レバーは、前記一方のハウジングの収容溝内に、回動方向が互いに逆となる対称姿勢で装着可能となっていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレバー式コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009026580A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Sumitomo Wiring Syst Ltd レバー式コネクタ
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