JP2009162683A - プローブカード - Google Patents

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眞司 村田
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Abstract

【課題】導通検査を精密に実施することができ、かつ、プローブピンの耐久性を向上させることができるプローブカードを提供する。
【解決手段】本発明のプローブカード1においては、等間隔に円状配置された4個の垂直型カンチレバー4を有する複数のプローブピン3が配線板2の表面2aにグリッド配置されている。垂直型カンチレバー4は、外側に変形する形状に形成されているとともに、プローブピン3の中央方向に突出する突条部5をその内周面4aに有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、プローブカードに係り、特に、BGA型IC(ボール・グリッド・アレイ型集積回路)のボール型電極やバンプに接触させて導通検査を行なう際に好適に利用できるプローブカードに関する。
従来のプローブカード101においては、その一例として、図6に示すように、タングステン等の高剛性金属を用いて形成された複数の垂直型カンチレバー104を等間隔に円状配置した複数のプローブピン103がアレイ状(正方格子の格子点上)に配置されている。図示しないBGA型IC(ボール・グリッド・アレイ型集積回路)の突出電極(ボール型電極、バンプ、その他の突出した電極のすべてを含む)20がプローブピン103の中央付近に押下されると、垂直型カンチレバー104が外側に湾曲変形することによりプローブピン103が突出電極20を包むように外側に広がって変形するので、突出電極20の先端を傷つけることなくICの導通検査を行なうことができる。
特開平8−17500号公報
しかしながら、突出電極20の表面には絶縁体の酸化膜21が形成されていることが多く、そのような突出電極20にプローブピン103を接触させても導通検査を精密に実施することができないおそれがあった。
また、図7に示すように、同一のプローブカード101を使用して何回か導通検査を実施すると、剥離した突出電極20の破片や破壊された酸化膜21の破片などの導電性を低下させるゴミ130が垂直型カンチレバー104の表面に付着するので、一定の回数またはそれらの付着を確認してプローブピン103を交換しなければならないという耐久性の問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、導通検査を精密に実施することができ、かつ、プローブピンの耐久性を向上させることができるプローブカードを提供することを本発明の目的としている。
前述した目的を達成するため、本発明のプローブカードは、その第1の態様として、ボール型電極、バンプ、その他の突出電極に接触する3個以上の垂直型カンチレバーを仮想円上に等間隔配置してなる複数のプローブピンを配線板の表面に備えており、垂直型カンチレバーは、仮想円の径方向外側に変形する形状に形成されているとともに、プローブピンの中央方向に突出する突条部をその内周面に有していることを特徴としている。
本発明の第1の態様のプローブカードによれば、垂直型カンチレバーと突出電極との接触面積が小さくなるので、垂直型カンチレバーと突出電極との接触圧が大きくなり、突出電極の表面に形成された酸化膜を容易に破壊することができる。また、垂直型カンチレバーの接触部(突条部の接触端)と突出電極との接触面積が小さくなれば、突出電極や破壊された酸化膜の破片が垂直型カンチレバーの接触部(突条部の接触端)に付着するのを抑制することができる。
本発明の第2の態様のプローブカードは、第1の態様のプローブカードにおいて、突条部は、垂直型カンチレバーの内周面におけるその上下方向に延在していることを特徴としている。
本発明の第2の態様のプローブカードによれば、突条部の延在方向が突出電極による圧縮方向と平行なので、突条部を常に突出電極に接触させることができる。
本発明の第3の態様のプローブカードは、第1または第2の態様のプローブカードにおいて、垂直型カンチレバーは、仮想円の径方向を垂直型カンチレバーの厚さ方向として一定の厚さに形成されており、突条部は、垂直型カンチレバーの内周面の中央において上下方向に延在する三角形の折り目状に形成されていることを特徴としている。
本発明の第3の態様のプローブカードによれば、垂直型カンチレバーの厚さが一定なので、垂直型カンチレバーを容易にめっき形成することができる。また、突条部の接触端が尖出しているので、突出電極の表面の酸化膜を切削することにより容易に破壊することができる。
本発明のプローブカードによれば、突出部が突出電極の酸化膜を破壊するので、酸化膜が形成された突出電極であっても導通検査を精密に実施することができるという効果を奏する。
また、本発明のプローブカードによれば、突出電極や破壊された酸化膜の破片が突出部に付着しづらいので、プローブピンの耐久性が向上するという効果を奏する。
以下、本発明のプローブカードをその一実施形態により説明する。
図1は本実施形態のプローブカード1を示しており、図2は本実施形態のプローブピン3を示している。これら複数のプローブピン3は、図示はしないが、配線板2の配線、ビア、その他の導通部材に接続されている。本実施形態のプローブカード1においては、図1に示すように、複数のプローブピン3が配線板2の表面2aにアレイ状(矩形格子の格子点上)に配置されている。プローブピンの配設間隔は約50μm〜200μmである。
プローブピン3は、図2に示すように、4個(3個以上)の垂直型カンチレバー4を仮想円VC上に等間隔に配置して形成されている。この仮想円VCの直径は、突出電極(ボール型電極、バンプ、その他の突出した電極を含む。図4を参照。)20の幅(ボール型電極であれば直径)よりも小さく設定されており、約20μm〜100μmである。
垂直型カンチレバー4は、突出電極20に接触する導通部材であり、その高さは約100μm〜200μmである。この垂直型カンチレバー4は、Ni−P、Cu系合金などの良導電性弾性金属を用いて形成されており、矩形平板(突条部5を無視して考える。)を仮想円VCの径方向外側に15〜75度程度湾曲させた形状(すなわち、仮想円VCの径方向外側に変形する形状)になっている。また、垂直型カンチレバー4は、仮想円VCの径方向を垂直型カンチレバー4の厚さ方向として、一定の厚さに形成されており、約10μm〜20μmである。
また、この垂直型カンチレバー4は、プローブピン3の中央C方向に突出する突条部5をその内周面4aに有している。突条部5は、図2に示すように、垂直型カンチレバー4の内周面4aにおけるその上下方向に延在している。突条部5の形成位置については、垂直型カンチレバー4の内周面4aの中央に延在していることが好ましい。また、突条部5の形状については、三角形の折り目状に形成されていることが好ましい。この突条部の突出量は約5μm〜20μmである。
次に、プローブピン3の製造工程について、その一例を説明する。
図3は、プローブピン3の型となるレジストパターン11を示している。プローブピン3は、レジストパターン形成工程、めっき工程、レジスト剥離工程の3つの工程を主として経て、形成される。
レジストパターン形成工程においては、はじめに、図3に示すように、配線板2の表面2aにレジスト膜10を形成する。レジスト膜10の厚さはプローブピン3の高さと同等である。次に、レジスト膜10にプローブピン3の型となるレジストパターン11をパターンニングする。このレジストパターン11は、四角柱の4つの側面12が外側に15〜75度程度湾曲した形状になっている。これらの各側面12の中央においては上下方向に延在する三角突起13が設けられている。また、各側面12の間には各側面12の表面11a上に形成されるめっきを区切る仕切り14が設けられている。
めっき工程においては、はじめに、図3に示したレジストパターン11の表面11aにCu系シード膜(図示せず)をスパッタ形成する。シード膜の形成を望まない部分、例えばレジストパターン11の仕切り14に予めマスキング(図示せず)を施しておく。シード膜の形成後、Ni−P、Cu系合金などのプローブピン3に用いられる金属を用いてそのシード膜の表面にめっきを施し(図示せず)、プローブピン3の垂直型カンチレバー4を形成する(図2を参照。)。レジストパターン11には三角突起13が設けられているため、垂直型カンチレバー4のめっき形成時に、図2に示すような上下方向に延在する三角形の折り目状の突条部5が同時に形成される。
レジスト剥離工程においては、垂直型カンチレバー4のめっき形成後に(図示せず)、図3に示したレジスト膜10をレジスト除去剤により化学除去する。マスキングを行なった場合はあわせて化学的除去を行なう。不要なシード膜が残存している場合はイオンミリングによりそれを除去する。以上の工程を経て、本実施形態のプローブピン3が製造される。
次に、本実施形態のプローブカード1の作用を説明する。
図4は、本実施形態のプローブピン3に突出電極20が接触した状態を示している。本実施形態のプローブカード1のプローブピン3においては、図4に示すように、突出電極20との接触時に外側に湾曲変形する4個の垂直型カンチレバー4が等間隔に円状配置されているとともに、それぞれの内周面4aに突条部5が形成されている。突条部5はプローブピン3の中央C方向に突出しているので、突出電極20がプローブピン3を圧縮すると、突条部5が突出電極20に接触する。
つまり、垂直型カンチレバー4は突出電極20と線接触するため、垂直型カンチレバー4と突出電極20との接触面積が内周面4aによる面接触よりも小さくなり、垂直型カンチレバー4と突出電極20との接触圧を大きくすることができる。突出電極20に対する垂直型カンチレバー4の接触圧が大きくなれば、突出電極20の表面に形成された酸化膜21が容易に破壊されるので、突出電極20の表面に酸化膜21が形成されたとしてもその突出電極20と良好な通電を行なえる。これにより、突出電極20が配設されたBGA型ICの導通検査を精密に実施することができる。
また、垂直型カンチレバー4の接触部(突条部5の接触端5a)と突出電極20との接触面積が小さくなれば、突出電極20の破片や破壊された酸化膜21の破片などの垂直型カンチレバー4に対して導電性を低下させるゴミ30が突条部5の接触端5aに付着せずに、内周面4aに優先的に付着する。つまり、垂直型カンチレバー4の接触部(突条部5の接触端5a)に前述のゴミ30が付着するのを抑制することができるので、プローブピン3の耐久性が向上する。
また、この突条部5は、垂直型カンチレバー4の内周面4aにおけるその上下方向に延在している。図4に示すように、突条部5の延在方向は突出電極20による圧縮方向と平行になっているので、突条部5を常に突出電極20に接触させることができる。また、突条部5を上下方向に延在させることにより、図5に示すような、突条部5を上下方向に点在させる場合と比較して、突出電極20に突条部5を滑らかに接触させることができる。
突条部5の形成位置については、突出電極20が四角柱状の電極であれば特に問題にならない。しかし、突出電極20がボール型電極である場合、突条部5の形成位置によっては突条部5が突出電極20と接触しないおそれもある。そのため、本実施形態の突条部5は垂直型カンチレバー4の内周面4aの中央Cにおいて上下方向に延在させている。突条部5が内周面4aの中央Cに位置していれば、プローブピン3から垂直型カンチレバー4までの最短位置に突条部5が位置することになるので、突出電極20に突条部5を確実に接触させることができる。
また、垂直型カンチレバー4の厚さは一定なので、図3に示すように、垂直型カンチレバー4、特にその突条部5をめっきにより容易に形成することができる。また、その突条部5は三角形の折り目状に形成されるので、突条部5の接触端5aを尖出させることができる。突条部5の接触端5aが尖出すれば、突出電極20の表面の酸化膜21を切削することが容易になるので、突出電極20の表面の酸化膜21を容易に破壊することができる。
すなわち、本実施形態のプローブカード1によれば、突条部5が突出電極20の酸化膜21を破壊するので、酸化膜21が形成された突出電極20であっても導通検査を精密に実施することができるという作用を生じる。
また、本実施形態のプローブカード1によれば、突出電極20や破壊された酸化膜21の破片が突条部5に付着しづらいので、プローブピン3の耐久性が向上するという作用を生じる。
なお、本発明は、前述した実施形態などに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態の突条部は尖出しているが、他の実施形態においてはその突出部が半球状に突出した形状に形成されていてもよい。
本実施形態のプローブカードを示す部分斜視図 本実施形態のプローブピンを示す斜視図 本実施形態のプローブピンの型となるレジストパターンを示す斜視図 本実施形態のプローブピンに突出電極が接触した状態を示す縦断面図 本実施形態の垂直型カンチレバーに突条部が点在した場合においてプローブピンに突出電極が接触した状態を示す縦断面図 従来のプローブピンに突出電極が接触する前の状態を示す縦断面図 従来のプローブピンに突出電極が接触した後の状態を示す縦断面図
符号の説明
1 プローブカード
3 プローブピン
4 垂直型カンチレバー
5 突条部

Claims (3)

  1. ボール型電極、バンプ、その他の突出した電極に接触する3個以上の垂直型カンチレバーを仮想円上に等間隔配置してなる複数のプローブピンを配線板の表面に備えており、
    前記垂直型カンチレバーは、前記仮想円の径方向外側に変形する形状に形成されているとともに、前記プローブピンの中央方向に突出する突条部をその内周面に有している
    ことを特徴とするプローブカード。
  2. 前記突条部は、前記垂直型カンチレバーの内周面におけるその上下方向に延在している
    ことを特徴とする請求項1に記載のプローブカード。
  3. 前記垂直型カンチレバーは、前記仮想円の径方向を前記垂直型カンチレバーの厚さ方向として一定の厚さに形成されており、
    前記突条部は、前記垂直型カンチレバーの内周面の中央において上下方向に延在する三角形の折り目状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプローブカード。
JP2008002197A 2008-01-09 2008-01-09 プローブカード Withdrawn JP2009162683A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2770332A1 (en) * 2013-02-20 2014-08-27 Team Nanotec GmbH Contact probe
WO2022196399A1 (ja) * 2021-03-16 2022-09-22 日本電子材料株式会社 プローブカード用プローブおよびその製造方法

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