JP2009162164A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排気浄化装置は、エンジン1の排気管4に設けられ、排気空燃比をリーンにしたときに、排気中のNOxを吸着もしくは吸蔵し、排気空燃比をリッチにしたときに、吸着もしくは吸蔵したNOxを還元するNOx浄化触媒33と、排気管4のうちNOx浄化触媒33よりも上流側に設けられ、排気中のPMを捕集するDPF32と、排気管4とは別に設けられ、燃料を改質して水素及び一酸化炭素を含む還元ガスを製造し、この還元ガスを、排気管4のうちDPF32とNOx浄化触媒33との間に設けられた導入口14から、排気管4内に供給する燃料改質器50と、を備える。
【選択図】図1
Description
また、例えば特許文献3には、上述の排気噴射の代わりにポスト噴射を行うことで、特許文献1の排気浄化装置と同様に、燃料を触媒コンバータで燃焼させて排気を昇温し、DPFに堆積したPMを燃焼する排気浄化装置が示されている。
そこで、例えば特許文献4には、DPFの下流にNOx浄化触媒を設け、さらにDPFに流入する酸素濃度を制御することにより、DPFのDPF再生処理とNOx浄化触媒のSOx再生処理とを同時に実行する排気浄化装置が提案されている。
上述の特許文献4に示された排気浄化装置は、DPFに流入する酸素濃度を制御することにより、NOx浄化触媒に流入する排気の酸素濃度を調整し、DPF再生処理とSOx再生処理とを同時に実行することをねらったものである。しかしながら、特許文献4の排気浄化装置では、DPFに流入する排気の酸素濃度が高くなると、NOx浄化触媒に流入する排気空燃比が大きくなってしまい、DPF再生処理とSOx再生処理とを同時に高い効率で実行することは困難である。結果として、この同時再生にかかる時間が長くなってしまい、燃費が悪化したり、触媒が劣化したりするおそれがある。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記燃料改質器により供給される還元性気体の温度は、前記排気通路のうち前記導入口を流通する排気の温度よりも高いことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記燃料改質器により還元性気体を前記排気通路内に導入する際において、当該排気通路を流通する排気には酸素が含まれることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記パティキュレートフィルタを昇温し当該パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを燃焼させる通常再生運転と、前記通常再生運転を実行しながら前記燃料改質器により還元性気体を前記排気通路内に供給し前記NOx浄化触媒に吸着したSOxを浄化する同時再生運転と、を所定の条件に応じて選択的に実行する再生手段(40)をさらに備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記排気通路のうち前記パティキュレートフィルタの上流側には、酸化機能を有する触媒コンバータ(31)が設けられ、前記再生手段は、前記通常再生運転を実行する際には、ポスト噴射を実行することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5又は6に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記パティキュレートフィルタには酸化機能を有する触媒が担持され、前記再生手段は、前記通常再生運転を実行する際には、ポスト噴射を実行することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項5から8の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記パティキュレートフィルタのパティキュレート堆積量(QPM)を推定又は検出するパティキュレート堆積量推定手段(40,27)をさらに備え、前記再生手段は、前記パティキュレート堆積量推定手段により推定又は検出されたパティキュレート堆積量(QPM)が所定の第1堆積判定値(QPMATH)以上となったことに応じて前記通常再生運転又は前記同時再生運転を実行することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記再生手段は、前記SOx被毒量推定手段により推定又は検出されたSOx被毒量(QSO)が所定の第2被毒判定値(QSOBTH)より小さくなったことに応じて前記同時再生運転の実行を終了し、前記通常再生運転を実行することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1から11の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記排気通路のうち前記NOx浄化触媒の近傍の排気の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段(23)と、当該酸素濃度検出手段により検出された酸素濃度に応じて前記燃料改質器により前記排気通路内に供給される還元性気体の供給量を制御する供給量制御手段(40)と、をさらに備えることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1から12の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記燃料改質器は、炭化水素燃料と空気との部分酸化反応により還元性気体を製造することを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1から13の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記内燃機関は、軽油を燃料として用い、この燃料を圧縮着火により燃焼することを特徴とする。
また、燃料改質器を排気通路とは別に設けることにより、NOx浄化触媒の上流の熱容量を増加することなく、還元性気体を供給することができる。これにより、エンジン始動直後などの低温時におけるNOx浄化性能を低下することなくSOx再生処理を実行できる。
また、還元性気体を製造する燃料改質器を排気通路とは別に設けることにより、SOx再生処理の実行時期を、内燃機関の状態と独立して決めることができる。したがって、内燃機関を常に最適な状態で制御しつつ、必要に応じてSOx再生処理を適宜実行することができる。また、燃料改質器を排気通路とは別に設けることにより、内燃機関の運転状態や、排気の酸素濃度及び水蒸気濃度などによらず、常に最適な効率で還元性気体を製造できるとともに、この還元性気体を排気通路内に供給することができる。
一方、燃料改質器を排気通路内に設けた場合には、排気の成分、温度、流速に影響することなく運転できるように、燃料改質器を大型にする必要があるが、この発明によれば、燃料改質器を排気通路とは別に設けることで、装置を大型にすることなく安定した運転を行うことができる。また、燃料改質器を排気通路とは別に設けることにより、内燃機関の制御とは別系統の制御を行うことで、燃料改質器が備える触媒を早期に活性化することも可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、排気通路のうち導入口を流通する排気の温度よりも高い温度の還元性気体を供給する。これにより、NOx浄化触媒を速やかに昇温し、SOx再生処理におけるSOxの浄化を促進することができる。
請求項6に記載の発明によれば、通常再生運転を実行する際には、吸入空気量及び過給圧のうち少なくとも1つを調整することで排気の温度を制御する。これにより、排気の温度を、パティキュレートを燃焼させるために必要な温度に制御し、効率的にパティキュレートフィルタの再生処理を行うことができる。
請求項7に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの上流側に酸化機能を有する触媒コンバータを設けた上で、通常再生運転を実行する際にはポスト噴射を実行する。これにより、通常再生運転を実行する際には、ポスト噴射により供給された燃料を触媒コンバータで燃焼させることで、パティキュレートフィルタに流入する排気の温度を上昇させ、パティキュレートフィルタの再生処理を高効率で行うことができる。
請求項9に記載の発明によれば、パティキュレート堆積量が第1堆積判定値以上となった場合には、通常再生運転又は同時再生運転を実行する。これにより、パティキュレートの堆積量が限界になる前の適切な時機にパティキュレートフィルタの再生処理を実行できる。
請求項10に記載の発明によれば、NOx浄化触媒の温度が所定の温度判定値以上であり、かつ、NOx浄化触媒のSOx被毒量が所定の第1被毒判定値以上となったことに応じて、同時再生運転を実行する。これにより、NOx浄化触媒のNOx浄化性能が大幅に低下する前の適切な時機にSOx再生処理を行うことができる。また、NOx浄化触媒の温度が所定の温度判定値以上である場合に同時再生運転を実行することにより、NOx浄化触媒から脱離したSOxを効率よく浄化できる。
請求項12に記載の発明によれば、NOx浄化触媒の近傍の酸素濃度に応じて還元性気体の供給量を制御する。これにより、NOx浄化触媒に流入する排気の排気空燃比を適切に調整し、SOx再生処理の効率をさらに向上できる。
請求項13に記載の発明によれば、部分酸化反応により還元性気体を製造することにより、この燃料改質器を小型なものにできる。つまり、上述のように部分酸化反応は発熱反応であり、一旦反応が開始すれば自発的に反応が進行するため、外部から余分なエネルギーを供給する装置を設ける必要がないためである。また、シフト反応などの水素を濃縮するためのコンバータやシステムも設ける必要もない。また、このように燃料改質器を小型にすることで、燃料改質器のライトオフ時間を短縮できる。したがって、必要に応じて速やかに還元性気体を排気通路内に供給することができる。
また、この部分酸化反応において副次的に生成される軽質の炭化水素も一酸化炭素や水素とともにNOx浄化触媒に導入して、SOxの浄化に使用することもできる。
本実施形態では、触媒コンバータ31として、白金(Pt)を2.4(g/L)と、ロジウムを1.2(g/L)と、パラジウム(Pd)を6.0(g/L)と、セリアを50(g/L)と、アルミナ(Al2O3)を150(g/L)と、バインダーを10と、を水系媒体とともにボールミルで攪拌・混合することでスラリーを製造し、このスラリーをFe−Cr−Al合金製担体にコーティングした後、これを600℃で2時間に亘り乾燥・焼成して調製されたものを用いる。
DPF32の捕集能力の限界、すなわち堆積限界までPMを捕集すると、排気管4の圧損が大きくなるので、捕集したPMを燃焼させるDPF再生処理を行う必要がある。より具体的には、後に図2を参照して詳述する再生処理により、DPF32に流入する排気の温度を、DPF32に捕集されたPMの燃焼温度まで上昇することで行われる。
NOx還元触媒の下層は、白金を4.5(g/L)と、セリアを60(g/L)と、アルミナを30(g/L)と、Ce−Pr−La−Oxを60(g/L)と、Zr−Oxを20(g/L)と、で構成される材料を水系媒体とともにボールミルに投入して攪拌、混合することでスラリーを製造し、このスラリーを触媒担体にコーティングして形成される。
また、NOx還元触媒の上層は、β型のゼオライトに鉄(Fe)及びセリウム(Ce)をイオン交換したものを75(g/L)と、アルミナを7(g/L)と、バインダーを8(g/L)と、で構成される材料を、水系媒体とともにボールミルに投入して攪拌、混合することでスラリーを製造し、このスラリーを上述の下層にコーティングして形成される。
先ず、エンジン空燃比を化学量論比よりリーン側に設定し、いわゆるリーンバーン運転を行うと、NOx浄化触媒33へ流入する排気中の還元剤濃度が、酸素濃度より低くなる。その結果、排気中の一酸化窒素(NO)と酸素(O2)とが触媒の作用で反応し、NO2としてセリアもしくはセリア系複合酸化物に吸着される。また、酸素と反応していない一酸化炭素(CO)も、セリアもしくはセリア系複合酸化物に吸着される。
図2は、ECUによる再生処理の手順を示すフローチャートである。図2に示すように、本実施形態の再生処理は、吸入空気量の低減とポスト噴射を実行することでDPFを昇温しDPFに捕集されたPMを燃焼させるDPF再生処理を行う通常再生運転(ステップS2〜S9)と、この通常再生運転を実行しながら還元ガスを供給することでNOx浄化触媒に吸着したSOxを浄化するSOx再生処理を行う同時再生運転(ステップS5〜S7)とを、所定の条件に応じて選択的に実行可能となっている。
エンジンを継続して運転するとPM堆積量QPMは増加する。そこで、PM堆積量QPMが第1閾値QPMATH以上となったことに応じて、通常再生運転の実行を要求する通常再生実行要求フラグFDPFRPを「1」にする。
次に、通常再生運転を実行するとPM堆積量QPMは減少する。そこで、PM堆積量QPMが第2閾値QPMBTHを下回ったことに応じて、通常再生運転の終了を要求する通常再生終了要求フラグFDPFREを「1」にする。
なお、本実施形態では、差圧センサにより検出されたDPFの上流側と下流側の差圧ΔPに基づいてPM堆積量QPMを推定する。
エンジンを継続して運転するとSOx被毒量QSOは増加する。そこで、SOx被毒量QSOが第1閾値QSOATH以上となったことに応じて、同時再生運転の実行を要求する同時再生実行要求フラグFSIMRPを「1」にする。
次に、同時再生運転を実行するとSOx被毒量QSOは減少する。そこで、SOx被毒量QSOが第2閾値QSOBTHを下回ったことに応じて、同時再生運転の終了を要求する同時再生終了要求フラグFSIMREを「1」にする。
なお、本実施形態では、NOxセンサにより検出されたNOx浄化触媒の下流側の排気のNOx濃度DNDに基づいて、NOx浄化触媒のSOx被毒量を推定する。
ステップS2では、吸入空気量低減制御及びポスト噴射制御を実行し、ステップS3に移る。この、吸入空気量低減制御では、吸入空気量を調整することで排気の温度を制御する。より具体的には、スロットル弁を制御し吸入空気量GAを所定の設定量まで低減し、排気温度を上昇させる。また、ポスト噴射制御では、ポスト噴射を実行するとともに、このポスト噴射量を所定の設定量に調整する。
ステップS4では、排気温度センサにより検出された排気温度TEに基づいてNOx浄化触媒の温度TLNCを推定し、この触媒温度TLNCが所定の温度判定値TLNCTH以上であるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS5に移り、NOの場合にはステップS6に移る。
ステップS5では、還元ガス供給制御を実行、すなわち、同時再生運転を実行し、ステップS6に移る。具体的には、燃料改質器により製造された還元ガスの排気管内への供給を開始するとともに、UEGOセンサにより検出された排気空燃比AFに応じて還元ガスの供給量を制御する。
またここで、還元ガスを排気管内に供給する際において、この排気管を流通する排気には酸素が含まれていることが好ましい。
ステップS7では、還元ガス供給制御を終了、すなわち同時再生運転を終了し、同時再生実行要求フラグFSIMRP及び同時再生終了要求フラグFSIMREを「0」に戻し、ステップS8に移る。
ステップS8では、通常再生終了要求フラグFDPFREが「1」であるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS9に移り、NOの場合にはこの処理を終了する。
ステップS9では、吸入空気量低減制御及びポスト噴射制御を終了し、通常再生実行要求フラグFDPFRP及び通常再生終了要求フラグFDPFREを「0」に戻す。
また、燃料改質器50を排気管4とは別に設けることにより、NOx浄化触媒33の上流の熱容量を増加することなく、還元ガスを供給することができる。これにより、エンジン1始動直後などの低温時におけるNOx浄化性能を低下することなくSOx再生処理を実行できる。
また、還元ガスを製造する燃料改質器を排気通路とは別に設けることにより、SOx再生処理の実行時期を、内燃機関の状態と独立して決めることができる。したがって、エンジン1を常に最適な状態で制御しつつ、必要に応じてSOx再生処理を適宜実行することができる。また、燃料改質器50を排気管4とは別に設けることにより、エンジン1の運転状態や、排気の酸素濃度及び水蒸気濃度などによらず、常に最適な効率で還元ガスを製造できるとともに、この還元ガスを排気管4内に供給することができる。
一方、燃料改質器50を排気管4内に設けた場合には、排気の成分、温度、流速に影響することなく運転できるように、燃料改質器50を大型にする必要があるが、本実施形態によれば、燃料改質器50を排気管4とは別に設けることで、装置を大型にすることなく安定した運転を行うことができる。また、燃料改質器50を排気管4とは別に設けることにより、エンジン1の制御とは別系統の制御を行うことで、改質触媒53を早期に活性化することも可能となる。
また、本実施形態によれば、排気管4のうち導入口14を流通する排気の温度よりも高い温度の還元ガスを供給する。これにより、NOx浄化触媒33を速やかに昇温し、SOx再生処理におけるSOxの浄化を促進することができる。
また、本実施形態によれば、通常再生運転を実行する際には、吸入空気量を調整することで排気の温度を制御する。これにより、排気の温度を、PMを燃焼させるために必要な温度に制御し、効率的にDPF再生処理を行うことができる。
また、本実施形態によれば、DPF32の上流側に酸化機能を有する触媒コンバータ31を設けた上で、通常再生運転を実行する際にはポスト噴射を実行する。これにより、通常再生運転を実行する際には、ポスト噴射により供給された燃料を触媒コンバータ31で燃焼させることで、DPF32に流入する排気の温度を上昇させ、DPF再生処理を高効率で行うことができる。
また、本実施形態によれば、NOx浄化触媒33の温度TLNCが所定の温度判定値TLNCTH以上であり、かつ、NOx浄化触媒33のSOx被毒量QSOが第1閾値QSOATH以上となったことに応じて、同時再生実行要求フラグFSIMRPを1にし、同時再生運転を実行する。これにより、NOx浄化触媒33のNOx浄化性能が大幅に低下する前の適切な時機にSOx再生処理を行うことができる。また、NOx浄化触媒33の温度TLNCが所定の温度判定値TLNCTH以上である場合に同時再生運転を実行することにより、NOx浄化触媒33から脱離したSOxを効率よく浄化できる。
また、本実施形態によれば、NOx浄化触媒33の近傍の排気空燃比AFに応じて還元ガスの供給量を制御する。これにより、NOx浄化触媒33に流入する排気の排気空燃比を適切に調整し、SOx再生処理の効率をさらに向上できる。
また、本実施形態によれば、部分酸化反応により還元ガスを製造することにより、燃料改質器50を小型なものにできる。つまり、上述のように部分酸化反応は発熱反応であり、一旦反応が開始すれば自発的に反応が進行するため、外部から余分なエネルギーを供給する装置を設ける必要がないためである。また、シフト反応などの水素を濃縮するためのコンバータやシステムも設ける必要もない。また、このように燃料改質器50を小型にすることで、燃料改質器50のライトオフ時間を短縮できる。したがって、必要に応じて速やかに還元ガスを排気管4内に供給することができる。
また、この部分酸化反応において副次的に生成される軽質の炭化水素も一酸化炭素や水素とともにNOx浄化触媒33に導入して、SOxの浄化に使用することもできる。
例えば、上記実施形態では、排気管4のうちDPF32の上流側に、還元ガスを連続的に酸化する酸化機能を有する触媒コンバータ31を設けたがこれに限らない。例えば、触媒コンバータをDPFと別体で設けることなく、同様の酸化機能を有する触媒をDPFに担持してもよい。これにより、上記実施形態と同様の効果に加えて、排気浄化装置をコンパクトにできるとともに、PMの燃焼反応を促進することができる。したがって、DPF再生処理の効率をさらに向上できる。
また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進用エンジンなどの排気浄化装置にも適用が可能である。
4…排気管(排気通路)
5…排気マニホールド(排気通路)
14…導入口
23…UEGOセンサ(酸素濃度検出手段)
26…排気温度センサ(触媒温度推定手段)
27…差圧センサ(堆積量推定手段)
28…NOxセンサ(SOx被毒量推定手段)
31…触媒コンバータ
32…DPF
33…NOx浄化触媒
40…電子制御ユニット(再生手段、排気温度制御手段、堆積量推定手段、SOx被毒量推定手段、触媒温度推定手段、供給量制御手段)
50…燃料改質器
Claims (14)
- 内燃機関の排気通路に設けられ、当該排気通路を流通する排気の空燃比を排気空燃比として、当該排気空燃比をリーンにしたときに、排気中のNOxを吸着もしくは吸蔵し、前記排気空燃比をリッチにしたときに、前記吸着もしくは吸蔵したNOxを還元するNOx浄化触媒と、
前記排気通路のうち前記NOx浄化触媒よりも上流側に設けられ、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、を備える内燃機関の排気浄化装置において、
前記排気通路とは別に設けられ、燃料を改質して水素及び一酸化炭素を含む還元性気体を製造し、この還元性気体を、前記排気通路のうち前記パティキュレートフィルタと前記NOx浄化触媒との間に設けられた導入口から、当該排気通路内に供給する燃料改質器を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記燃料改質器により製造された還元性気体は、大気圧よりも高い圧力であり、かつ、体積比で水素よりも一酸化炭素を多く含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記燃料改質器により供給される還元性気体の温度は、前記排気通路のうち前記導入口を流通する排気の温度よりも高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記燃料改質器により還元性気体を前記排気通路内に導入する際において、当該排気通路を流通する排気には酸素が含まれることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記パティキュレートフィルタを昇温し当該パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを燃焼させる通常再生運転と、
前記通常再生運転を実行しながら前記燃料改質器により還元性気体を前記排気通路内に供給し前記NOx浄化触媒に吸着したSOxを浄化する同時再生運転と、を所定の条件に応じて選択的に実行する再生手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記通常再生運転を実行する際には、吸入空気量及び過給圧のうち少なくとも1つを調整することで排気の温度を制御する排気温度制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気通路のうち前記パティキュレートフィルタの上流側には、酸化機能を有する触媒コンバータが設けられ、
前記再生手段は、前記通常再生運転を実行する際には、ポスト噴射を実行することを特徴とする請求項5又は6に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記パティキュレートフィルタには酸化機能を有する触媒が担持され、
前記再生手段は、前記通常再生運転を実行する際には、ポスト噴射を実行することを特徴とする請求項5又は6に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記パティキュレートフィルタのパティキュレート堆積量を推定又は検出するパティキュレート堆積量推定手段をさらに備え、
前記再生手段は、
前記パティキュレート堆積量推定手段により推定又は検出されたパティキュレート堆積量が所定の第1堆積判定値以上となったことに応じて前記通常再生運転又は前記同時再生運転を実行することを特徴とする請求項5から8の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記NOx浄化触媒の温度を推定又は検出する触媒温度推定手段と、
前記NOx浄化触媒のSOx被毒量を推定又は検出するSOx被毒量推定手段と、をさらに備え、
前記再生手段は、前記触媒温度推定手段により推定又は検出された温度が所定の温度判定値以上であり、かつ、前記SOx被毒量推定手段により推定又は検出されたSOx被毒量が所定の第1被毒判定値以上となったことに応じて前記同時再生運転を実行することを特徴とする請求項5から9の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記再生手段は、前記SOx被毒量推定手段により推定又は検出されたSOx被毒量が所定の第2被毒判定値より小さくなったことに応じて前記同時再生運転の実行を終了するし、前記通常再生運転を実行することを特徴とする請求項10に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気通路のうち前記NOx浄化触媒の近傍の排気の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
当該酸素濃度検出手段により検出された酸素濃度に応じて前記燃料改質器により前記排気通路内に供給される還元性気体の供給量を制御する供給量制御手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1から11の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記燃料改質器は、炭化水素燃料と空気との部分酸化反応により還元性気体を製造することを特徴とする請求項1から12の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記内燃機関は、軽油を燃料として用い、この燃料を圧縮着火により燃焼することを特徴とする請求項1から13の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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