JP2009162063A - 噴流式蒸気エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】液体と蒸気とを噴出し、その反動でロータを回転させる蒸気エンジンにおいて、ロータをバランスの優れた簡素な構成とする。
【解決手段】液体を充満させた密閉容器1内に、複数の屈曲した流路53A〜53Dを等間隔に配置したロータ5を、密閉容器1のボス部11に嵌め込んで回転可能に支持する。ボス部11には、蒸気供給口を備えた摺接部11Aと凹部11Bとが交互に形成されており、蒸気供給口から屈曲した流路53内に供給される蒸気によって流路内の液体を外方に噴出して、ロータ5を回転させる。ロータ5は、断面において点対称の形状をなしているので不平衡重量が存在せず、また、可動部品等がない簡素な構造となっている。屈曲した流路53が凹部11Bと連通したときは、流路内の残留蒸気が冷却されて消滅し、流路内が液体で満たされるようになる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱エネルギを回転エネルギ等の機械的エネルギに変換するための蒸気エンジン、殊に、機械的エネルギへの効率的な変換が可能で、車両に搭載するエンジンとしても好適な蒸気エンジンに関するものである。
熱エネルギを機械的エネルギに変換するエンジン(熱機関)には、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのような内燃機関と、いわゆるランキンサイクルを行わせる蒸気エンジンなどの外燃機関とが存在する。内燃機関では、作動流体である空気の中で燃料を間欠的に燃焼させ、発生した熱を機械的エネルギに変換するのに対し、外燃機関である蒸気エンジンでは、連続燃焼によって生じた熱を作動流体に熱伝達させるから、燃料の燃焼状態の制御が容易で、NOx、CO等、燃焼による排気有害成分の生成量が少ないという利点がある。また、外燃機関においては、燃焼による熱に限らず内燃機関の排熱など各種の熱源を利用することができるため、省エネルギ、環境対策の面でも優れた特性を有するエンジンである。
蒸気エンジンのこのような特性を活かし、車両用のエンジンとして蒸気エンジンを用いる研究開発が進められており、例えば、特開2002−115506号公報には、内燃機関の排熱を熱源として蒸気エンジンを作動させ、排熱を機械的エネルギとして回収するランキンサイクル装置が開示されている。ランキンサイクルを実行するための蒸気エンジン装置は、水等の作動流体を加熱するボイラ(蒸発器)、加熱されて高温高圧となった作動流体を膨張させ動力を発生する膨張機(蒸気エンジン)、膨張後の作動流体を冷却して液化するコンデンサ(凝縮器)、及び液化した作動流体をボイラに送る循環ポンプから構成され、膨張機としては、通常、タービンが用いられる。
蒸気エンジンであるタービンは、作動流体の速度エネルギを利用するいわゆる速度型機関であり、高速の蒸気が作用する多数のブレードを備えている。タービンを効率的に作動させるには、タービンの回転数を上昇させブレードの周速を蒸気の速度に匹敵するような値まで増大させる必要があるため、タービンは高速で作動する複雑な機関となる。また、蒸気エンジン装置には、ボイラ、凝縮器等が付属することから、蒸気エンジン装置は、設備として規模の大きなものとなり易い。
こうした事情から、本出願人は、低速でも効率よく作動するコンパクトな蒸気エンジン装置として、特開2006−329036号公報に示されるエンジンを開発している。この蒸気エンジン装置は、図4に示されるように、液体状態の作動流体を充満させた密閉容器101内に屈曲した噴出管102を有するロータ103を回転可能に支持したものである。ロータ103には吸入管104が設けられるとともに、ロータ中心部の中心円筒には加熱部105が挿入され、ここがボイラを構成する。吸入管104から吸入された液体状態の作動流体は、加熱部105において蒸発して蒸気となり、その蒸気は、液体との混合状態で噴出管102から噴出されて、ロータ105を時計方向に回転させる。噴出された蒸気は、密閉容器101の上方に設置されたコンデンサ106に導かれ、ここで凝縮して密閉容器101に還流する。作動流体の噴出及び吸入を制御するため、噴出管102と吸入管104の先端部には、噴出用逆止弁107と吸入用逆止弁108とがそれぞれ配置されている。
図4の蒸気エンジンでは、液体を充満させた密閉容器内に噴出管を有するロータを設け、ロータ中心部の加熱部において蒸発させた高圧の蒸気を、液体と蒸気が混合した状態で噴出管から噴出させ、このときの反動によって回転力を得る。噴出する混合体には液体が多く含まれており、その質量は蒸気に比べはるかに大きいから、ロータの回転トルクは蒸気のみを噴出する場合よりも非常に大きくなる。そのため、ロータが低速で回転する際にも大きなトルクを得ることができ、この蒸気エンジンは、低速でも効率よく作動させることが可能である。また、ボイラ及びコンデンサが密閉容器と一体化されており、蒸気エンジン装置全体がコンパクトな構成となっている。
特開2002−115506号公報 特開2006−329036号公報
本出願人が開発した図4の蒸気エンジンは、低回転数でも効率が優れ、かつ、コンパクトに構成されたエンジンである。しかし、ロータに取り付けられた噴出管と吸入管とは機能の異なるものであって、その先端部には、噴出用逆止弁と吸入用逆止弁とがそれぞれ装着されている。ロータが回転する際には、ロータに静的あるいは動的なアンバランスが存在すると振動が生じることとなるが、機能の異なる噴出管と吸入管では、重量等を同一として回転体のバランスを図ることは困難である。そして、噴出管と吸入管に設けられた噴出用逆止弁と吸入用逆止弁とは、可動部分を含んでいるため故障や不具合を生じ易く、保守整備等の労力や経費を必要とする。
蒸気エンジン装置では、ボイラにおいて液体状態の作動流体を加熱して蒸気に変換し、これを膨張機に作用させて動力を発生させる。そのため、一般的に、始動のための時間が長くなり、負荷変動に対する追従性も内燃機関と比べると劣ることとなる。車両に搭載するエンジンには、始動性や負荷追従性の良好なものが要求されるので、蒸気エンジン装置を車両用に利用するときは、始動性等を向上させることが望ましい。
本発明は、蒸気エンジン装置の膨張機として使用される蒸気エンジン本体のロータを、回転体としてバランスの優れた極力簡素な構成とし、かつ、蒸気エンジン装置の始動性等を向上させることを課題とする。
上記の課題に鑑み、本発明の蒸気エンジン装置は、複数の屈曲した流路を等間隔に配置した、簡素な構造でしかも不平衡重量のないロータを用い、このロータを、液体を充満した密閉容器に収容しボイラで発生した蒸気により回転させるよう構成するとともに、ロータの流路内に液体が円滑に供給されるようにロータを支持するようにしたものである。すなわち、本発明は、
「液体を充満した密閉容器と、前記密閉容器内の液体に浸漬され回転可能に支持されたロータと、前記密閉容器内の液体を加熱して蒸気を発生させるボイラとを設置した蒸気エンジン装置であって、
前記ロータは、断面円形に形成された内周面と、前記内周面から外周面に延びる複数の屈曲した流路とを備え、前記複数の屈曲した流路は、前記ロータの周方向に均等に配置されており、さらに、
前記密閉容器は、その側壁に固定され前記密閉容器内に突出するボス部を備え、前記ロータの内周面が前記ボス部と嵌合して前記ロータが回転可能に支持され、かつ、
前記ボス部の外周には、前記ロータの内周面が接触して摺動する摺接部と、前記ロータの内周面が離れる凹部とが交互に形成されており、前記摺接部には、前記ボイラで発生した蒸気を前記ロータに導入する蒸気供給口が設けられている」
ことを特徴とする蒸気エンジン装置となっている。
請求項2に記載のように、前記密閉容器内の液体を前記ボイラに給送する循環ポンプを設置するとともに、前記ボイラ内には噴射ノズルを設置し、前記密閉容器内の液体が霧状でボイラ内に噴射されるように構成することが好ましい。
また、請求項3に記載のように、前記密閉容器に連通し蒸気を凝縮するコンデンサを設置することが好ましい。
本発明の蒸気エンジン装置は、液体を充満した密閉容器内に回転可能に支持されたロータを備えており、ロータに形成された複数の屈曲した流路内に入り込んだ液体を、ボイラで発生させた蒸気により、液体と蒸気との混合状態で流路から噴出させ、その反動によってロータを回転させるものである。噴出する混合体には液体が多く含まれており、その質量は蒸気に比べはるかに大きい。したがって、図4に示す蒸気エンジンと同様に、ロータが低速で回転する際にも大きなトルクを得ることができ、本発明における蒸気エンジン本体は、低速でも効率よく作動させることが可能である。
本発明の蒸気エンジン本体のロータは、断面円形に形成された内周面を備えており、内周面から外周面に延びる複数の屈曲した流路を、ロータの周方向に均等に配置したものとなっている。ロータには逆止弁等の可動部分が存在しないから、その構造は簡素であって信頼性が高く、回転中の遠心力の影響により不具合が生じることもない。また、複数の屈曲した流路はロータの周方向に均等に配置され、ロータの横断面は点対称の形状をなしているため、不平衡重量が存在せず、本発明のロータは、回転体としての静的あるいは動的なバランスに優れている。
また、本発明のロータは、密閉容器の側壁に固定されたボス部に嵌め込まれて回転可能に支持されており、ボス部の外周には、ロータの内周面が接触して摺動する摺接部と、ロータの内周面が離れる凹部とが交互に形成されている。摺接部にはボイラで発生した蒸気をロータに導入する蒸気供給口が設けられ、ロータの屈曲した流路が蒸気供給口に開口したときに、蒸気が屈曲した流路に流れ込み、流路内の液体とともにロータの外周から噴出してロータに回転トルクを付与する。
ロータが回転して屈曲した流路と蒸気供給口との連通が遮断されると、屈曲した流路には、そのロータ外周側の開口から周囲の液体が逆流して流れ込み、ロータに回転トルクを増強する方向のトルクを作用する。このとき、屈曲した流路内に残留した蒸気は、周囲の低温の液体により冷却されて液化するが、冷却が不十分であると、蒸気が残存したままロータが回転して屈曲した流路が再び蒸気供給口に開口するようになり、噴出する液体が少なくなって発生する回転トルクが減少する。本発明では、ロータが嵌め込まれたボス部の外周には凹部が形成されており、ロータが回転して屈曲した流路と蒸気供給口との連通が遮断された後に、屈曲した流路はこの凹部に開口する。凹部には低温の液体が存在するから、残留した蒸気がこれによって冷却されるとともに一部の蒸気は凹部内に流入して、屈曲した流路内に残存する蒸気は実質上消滅する。その結果、屈曲した流路が再び蒸気供給口に開口したときは、流路内は液体で充満されており、蒸気エンジンは効率よく作動することとなる。
請求項2の発明は、本発明の蒸気エンジン装置において、密閉容器内の液体をボイラに給送する循環ポンプを設置するとともに、ボイラ内には噴射ノズルを設置して、液体が霧状でボイラ内に噴射されるように構成するものである。通常、蒸気エンジン装置のボイラには作動流体が液体状態で連続的に供給され、加熱によって蒸気となるが、連続的に供給される液体を蒸発させるには相当な時間が必要となり、動力を発生するまでの始動時間が長くなる。請求項2の発明では、ボイラ内に設置された噴射ノズルから液体を霧状でボイラ内に噴射しており、液体を蒸発させる時間が大幅に短縮される。したがって、蒸気エンジン装置の始動性が向上するとともに、負荷が増大したとき等においても迅速な応答が可能となり、車両に要求される特性を満足させることができる。
請求項3の発明は、本発明の蒸気エンジン装置において、密閉容器に連通し蒸気を凝縮するコンデンサを設置するものである。本発明の密閉容器は、大気中に置かれ周囲に熱を放散するので、密閉容器自体をいわゆる低熱源とすることができるが、密閉容器に連通するコンデンサを設け、これに密閉容器内の蒸気を導いて冷却するようにしたときは、蒸気の凝縮を効率よく行うことが可能であり、蒸気エンジン装置全体の効率も向上する。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1には、本発明の蒸気エンジン装置の全体図を示す。図1(a)は、蒸気エンジン装置における蒸気エンジン本体の横断面を示すものであり、図1(b)は、ボイラ等を含めた装置全体を示すものであって、図1(a)は、図1(b)のA−A断面図となっている。また、図2は、蒸気エンジン本体における主要部品の分解斜視図である。
蒸気エンジン装置は断面円形の密閉容器1を有し、その内部には、加熱される液体(作動流体)として水が封入されており、水は密閉容器1内にほぼ充満している。この実施例では、密閉容器1の上部には水蒸気を凝縮し復水とするコンデンサ2が設置してあり、コンデンサ2は短管3により密閉容器1に連結される。短管3内には複数の邪魔板4が間隔を開けて取り付けられ、これによって液体状態の水がコンデンサ2に入り込むのを防止するが、コンデンサ2からの復水は密閉容器1に還流することが可能である。
断面円形の密閉容器1には、ロータ5が水中に浸漬して設置されている。ロータ5は、断面円形に形成された内周面51と、内周面51から外周面52に延びる4本の屈曲した流路53A〜53Dとを備えており、屈曲した流路53A〜53Dは、90°毎の間隔でロータ5の周方向に均等に配置される。この実施例では、各流路53は外周面52に向けて先細の形状であるけれども、流路53は、全体に亘って同一断面積を備えたものでもよい。密閉容器1は、その側壁に固定され密閉容器1内に突出するボス部11を有し、ロータ5は、内周面51がボス部11に嵌め込まれて、密閉容器1内に回転可能に支持されている。
密閉容器1の側壁に固定されたボス部11の外周には、図1及び図2に示すとおり、ロータ5の内周面51が接触して摺動する摺接部11Aと、内周面51が離れる凹部11Bとが交互に形成され、摺接部11Aは断面円弧状をなしている。ボス部11の内部には蒸気導入路12が設けてあり、蒸気導入路12は、ボイラ6からの蒸気が供給される蒸気入口12Aと、摺接部11Aに開口するロータ5への蒸気供給口12Bを備えている。また、ボス部11の蒸気入口12Aと反対側の端部には、その外周に発電用コイル13が配置してあり、発電用コイル13と対向するロータ5の内周面51には、永久磁石54が埋め込まれている。
密閉容器1の側方には、密閉容器1内の水を加熱して蒸気を発生させるボイラ6と、ボイラ6に密閉容器1内の水を圧送する循環ポンプ7が設置される。ボイラ6は、水をボイラ内壁に噴射する噴射ノズル61を備えており、循環ポンプ7で加圧された密閉容器1内の水は、噴霧状態でボイラ6内に供給される。ボイラ6には、燃料を燃焼させる加熱部62が備えてあるが、ボイラ6を例えば内燃機関の排気ガス通路内に設置し、内燃機関の排熱によって蒸気を発生してもよい。ボイラ6で発生した蒸気は、管路63を介して蒸気導入路12の蒸気入口12Aに送られる。
次いで、本発明の蒸気エンジン装置の作動について、ロータ5の作動説明図である図3をも参照しながら説明する。
密閉容器1内の水は、循環ポンプ7からボイラ6に圧送され、ここで加熱されて蒸気に変換される。発生した蒸気は、管路63を経由してボス部11に形成された蒸気導入路12に供給される。ボス部11にはロータ5が回転可能に嵌め込まれ、その内周面51がボス部11の外周の摺接部11Aに接触しながら摺動する。摺接部11Aには蒸気導入路12の蒸気供給口12Bが開口しており、図3に示すように、ロータ5に形成された屈曲した流路53のうち例えば53Aの内周面側開口部が蒸気供給口12Bと一致すると、蒸気が屈曲した流路53Aに流れ込む。流路53Aには密閉容器1内の水が充満しているので、蒸気は膨張しながら屈曲した流路53Aを通過し、水と混合した状態で、ロータ5の外周面52に開口する流路53Aの先端から密閉容器1内に高速で噴出される。
流路53Aの先端から噴出された混合体の反動によって、ロータ5には回転トルクが作用し、ロータ5は図3において反時計方向に回転する。噴出される混合体には液体である水が大量に含まれており、水の比重は水蒸気に比べ非常に大きいから、混合体の運動量及びロータ5に作用する回転トルクは大きなものとなる。したがって、ロータ5の低速回転時にあっても所要の動力を取り出すことが可能である。ロータ5の回転に伴う回転エネルギ(機械的エネルギ)は、ロータ5と一体に回転する永久磁石54と静止した発電用コイル13との相互電磁作用により、電気的エネルギとして外部に取り出される。
ロータ5が回転し、流路53Aの内周面側開口部と蒸気供給口12Bとの連通が遮断されると、流路53Aへの蒸気の供給が停止する。このときは、流路53Aに外周面52側の開口から密閉容器1内の水が逆流し、また、流路53A内の蒸気は周囲の水により冷却されて凝縮する。ロータ5がさらに回転して流路53Aの内周面側開口部が凹部11Bと連通したときは、凹部11B内には低温の水が存在するから、流路53Aに残留した蒸気の凝縮が凹部11Bの水によって促進されると同時に、一部の蒸気は凹部11B内に流入する。そのため、流路53Aが再び蒸気供給口12B(図3では下側の蒸気供給口)に開口したときは、残存する蒸気が実質上消滅して流路53A内には液体である水が充満している。したがって、流路53Aから噴出する水の量が少なくなり発生する回転トルクが減少することはない。また、凹部11Bに向けて屈曲した流路53Aを逆流する水は、ロータ5に対して回転方向のトルクを作用し、混合体の噴出によるトルクを助勢する。
蒸気エンジン本体のロータ5は、断面円形に形成された内周面51から外周面52に延びる複数の屈曲した流路53A〜Dを、ロータ5の周方向に均等に配置したものとなっており、上述の流路53Aの作動は、他の流路についても同様に周期的に実行される。ロータ5には逆止弁等の可動部分が存在しないから、その構造は簡素であって信頼性が高く、ロータ回転中の遠心力の影響により不具合が生じることもない。複数の屈曲した流路53は、ロータ5の周方向に均等に配置され、ロータ5の横断面は点対称の形状をなしているため、ロータ5に不平衡重量が存在することはなく、回転体としての静的あるいは動的なバランスに優れている。
ロータ5から噴出した蒸気は、水中を上昇して短管3からコンデンサ2に送られ、ここで冷却されて凝縮し密閉容器1に還流する。コンデンサ2には放熱フィン21が設置されるとともに、空気等を排出するために逆止弁22、真空ポンプ23が接続されており、これによりコンデンサ2及び密閉容器1の内部の圧力は低下して飽和水蒸気圧に保持されている。コンデンサ2の外面にも、図1(b)の2点鎖線に示すように、放熱フィンを設けることができる。この実施例では、コンデンサ2を別体として密閉容器1に連通させているが、密閉容器1の外面に放熱フィンを設け、密閉容器1自体にコンデンサとしての機能を兼ねさせることもできる。
コンデンサ2により凝縮して液化し密閉容器1に還流した水は、密閉容器1の底部から循環ポンプ7によりボイラ6に圧送される。圧送された水は、ボイラ6内に設置された噴射ノズル61から霧状でボイラ内に噴射され、加熱によって迅速な蒸発が行わる。したがって、水を蒸発させる時間が大幅に短縮され、蒸気エンジン装置の始動性が向上するとともに、負荷が増大したとき等においても迅速な応答が可能となる。
以上詳述したように、本発明の蒸気エンジン装置は、複数の屈曲した流路を等間隔に配置した不平衡重量のないロータを用い、液体を充満した密閉容器にこのロータを収容し、ボイラで発生した蒸気と液体との混合体を屈曲した流路から噴出してロータを回転させるとともに、ロータの流路内に液体が円滑に供給されるようにロータを支持するように構成したものである。上記の実施例では、加熱部により加えられた熱を、回転エネルギに変えさらに電気エネルギに変換して取り出すようにしているが、ロータに歯車装置等を連結し回転エネルギとして取り出すことができるのは言うまでもない。また、作動流体となる液体として、水に代えて例えばフロン等の冷媒を用いる、ボス部における凹部の断面形状を適宜変更するなど、実施例に対して種々の変更が可能であるのは明らかである。
本発明の蒸気エンジン装置の全体図及び断面図である。 本発明の蒸気エンジン本体部の主要部品を示す斜視図である。 本発明の蒸気エンジン本体部の作動を説明する図である。 従来の蒸気エンジンの一例を示す図である。
符号の説明
1 密閉容器
11 ボス部
12 蒸気導入路
12B 蒸気供給口
2 コンデンサ
5 ロータ
51 内周面
52 外周面
53(A〜D) 屈曲した流路
6 ボイラ
61 噴射ノズル
7 循環ポンプ

Claims (3)

  1. 液体を充満した密閉容器と、前記密閉容器内の液体に浸漬され回転可能に支持されたロータと、前記密閉容器内の液体を加熱して蒸気を発生させるボイラとを設置した蒸気エンジン装置であって、
    前記ロータは、断面円形に形成された内周面と、前記内周面から外周面に延びる複数の屈曲した流路とを備え、前記複数の屈曲した流路は、前記ロータの周方向に均等に配置されており、さらに、
    前記密閉容器は、その側壁に固定され前記密閉容器内に突出するボス部を備え、前記ロータの内周面が前記ボス部と嵌合して前記ロータが回転可能に支持され、かつ、
    前記ボス部の外周には、前記ロータの内周面が接触して摺動する摺接部と、前記ロータの内周面が離れる凹部とが交互に形成されており、前記摺接部には、前記ボイラで発生した蒸気を前記ロータに導入する蒸気供給口が設けられていることを特徴とする蒸気エンジン装置。
  2. 前記密閉容器内の液体を前記ボイラに給送する循環ポンプが設置されるとともに、前記ボイラ内には噴射ノズルが設置されており、前記密閉容器内の液体が霧状でボイラ内に噴射される請求項1に記載の蒸気エンジン装置。
  3. 前記密閉容器に連通し蒸気を凝縮するコンデンサが設置された請求項1又は請求項2に記載の蒸気エンジン装置。
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