JP2009161229A - 隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明基材フィルムの表面に、少なくとも無機蒸着層、絵柄印刷層、遮蔽層、情報表示層、ヒートシール層が、この順序に積層されたことを特徴とする隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料である。
【選択図】図1
Description
特許文献1によって開示された包装容器は、ユニークナンバー等を印字した包装容器であり、その特徴とするところは、少なくとも最外フィルム層、透明バリア層、ヒートシール層を順次に積層した積層材からなる包装容器であって、前記最外フィルム層の裏面にインキ層からなる隠蔽層、白色インキ層、インクジェット記録方式で印字した隠蔽情報層を設け、前記ヒートシール層が向き合うように重ね合わせてシールすることを特徴とする隠蔽層付き包装容器である。この発明によると、透明バリア層として、基材フィルムの上に酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素からなる無機蒸着膜を形成したバリアフィルムを使用しているため、合計3層のフィルムをラミネートした構造となっており、全体の厚さが厚くなってしまうという問題があった。また、包装容器の形態や表面の印刷絵柄によっては、インクジェットで記録された情報が、容器の反対側や側面の絵柄のない透明な窓の部分から視認できる場合があるという問題があった。
図1は、本発明に係る包装材料の基本的な実施形態を示した断面模式図である。透明基材フィルム1としては、通常軟包装材料として使用される一般的な合成樹脂フィルムを含む下記の合成樹脂フィルムが使用できる。具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリオレフィン系エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、セロハン、三酢酸セルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂(EVA)、アイオノマー樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアクリロニト
リル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂(PS)、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)、ポリカーボネート樹脂(PC)、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂等の合成樹脂フィルムを、目的とする用途に応じて使用することができる。
遮蔽層4は、情報表示層5の情報が透明基材フィルム1を通して、包装容器の外側から視認できないように隠蔽するために設けられるものであって、全体の絵柄との関係により、黒色、白色、その他の色調の隠蔽性の高いインキを用いて形成される。遮蔽層4の形状は、通常目的とする情報表示層の形よりも一回り大きい形状にするのが、印刷のしやすさの観点から見て一般的であるが、絵柄の種類によっては、全面に渡るべた印刷である場合もある。
これらの装置を用いて、グラビア印刷とは別に印字を行うことにより、例えば当たりと外れを任意の比率で印字することや、同じ番号が二つとないユニークな情報を印字すること
等が可能となる。これらの方法によって、情報表示層5を形成するが、この工程は、印刷機に組み込んだ印字装置を用いて印刷工程と同時に実施してもよく、また印刷工程とは別に、印字工程を設けて実施しても良い。
この印字によって表現される情報の内容は、必ずしも番号や記号に限定されず、例えばおみくじのように、文章で表現されるものであってもよいし、バーコードのようなものでもよい。
このようなインキ層としては、用いるレーザー光源の種類によって、例えば炭酸ガスレーザーであれば10640nm、YAGレーザーであれば1064nm、Nd:YVO4レーザーであれば、1064nmに吸収を持つ材料を添加したインキを用いることができる。
ヒートシール層6は、包装材料を製袋機によって包装容器に成形する工程において、内面同志を熱圧着するために設けるものであるが、印刷面の保護の役割や、内容物に直接触れるものであることから生ずる種々の役割も担っている。
ヒートシール層6の材質としては、目的とする包装容器の種類に応じて、公知の熱可塑性樹脂が選択される。一般的に使用される材料としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂(EVA)、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)などが挙げられる。
粗面加工されたヒートシール層表面7の粗面の程度については、10点平均粗さRzにおいて、0.5〜10.0μmであることがより好ましく、ヒートシール層の表面の粗さがこの範囲であると、印刷絵柄のない窓部分から内容物を視認することはできるが、情報表示層の情報を側面から透かして見ることは困難となる。この値が、0.5μmより小さい場合には、情報表示層の情報を側面から透かして見ることができる場合がある。また10.0μmよりも大きい場合には、透明窓からの内容物の視認性に問題が生ずるばかりか、情報表示層の情報そのものも見にくくなってしまう場合がある。
なおこの粗さの程度については、目的とする包装容器の用途やデザインによって選択されるべきものであるが、一般的に最も好ましい範囲は、2.5〜7.0μmである。
ヒートシール層表面に粗面を形成する方法としては、粗面加工されたフィルムを貼り合わせるか、または押出機で貼り合わせる際に、溶融した樹脂が接触して固化する冷却ロールの表面に粗面加工を施しておくことによってなし得るものである。
次に本発明について、実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
得られた包装材料をスリット加工し、製袋機にかけて包装容器を作成する直前の段階で、レーザーマーキング装置を用い、7桁の英数字からなるユニーク情報をヒートシール層6を通して情報表示層5上に印字した。無色のレーザーマーカーインキは、レーザーマーキング装置によって印字された部分だけ黒色に変色した。次いで内容物を封入し、ヒートシールをして目的とする包装製品を得た。
包装容器の一部分に設けられた情報表示層5の情報は、包装製品の外部からは視認できず、容器の裏側や透明窓部分から透かして見ても、情報内容は視認することができなかった。
得られた包装材料をスリット加工し、製袋機にかけて包装容器を作成する直前の段階で、レーザーマーキング装置を用い、7桁の英数字からなるユニーク情報をヒートシール層を通して情報表示層5上に印字した。印字された部分のレーザーマーカー用インキは、茶色に変色した。次いで内容物を封入し、ヒートシールをして目的とする包装製品を得た。
包装容器の一部分に設けられた情報表示層の情報は、包装製品の外部からは視認できず、容器の裏側や透明窓部分から透かして見ても、情報内容は視認することができなかった。
2・・・無機蒸着層
2a・・バリアコート層
3・・・絵柄印刷層
4・・・遮蔽層
5・・・情報表示層
5a・・下地層
6・・・ヒートシール層
7・・・粗面加工されたヒートシール層の表面
Claims (6)
- 透明基材フィルムの表面に、少なくとも無機蒸着層、絵柄印刷層、遮蔽層、情報表示層、ヒートシール層が、この順序に積層されたことを特徴とする隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料。
- 前記ヒートシール層の表面が粗面加工されていることを特徴とする請求項1に記載の隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料。
- 前記粗面加工されたヒートシール層の表面の10点平均粗さRzが0.5〜10.0μmであることを特徴とする請求項2に記載の隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料。
- 情報表示層が印字によって設けられたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料。
- 情報表示層がレーザー光によって変色するインキ層にレーザーマーキング法によって印字されたものであることを特徴とする請求項4に記載の隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料。
- 遮蔽層と情報表示層との間に下地層が設けられており、情報表示層と下地層の色が黒と白、赤と白、あるいは茶色と黄色の組合せであることを特徴とする請求項5に記載の隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料。
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JP2008001159A JP2009161229A (ja) | 2008-01-08 | 2008-01-08 | 隠蔽情報を有するガスバリア性包装材料 |
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