JP2009161065A - 小型船舶沈没防止用浮器 - Google Patents
小型船舶沈没防止用浮器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009161065A JP2009161065A JP2008001317A JP2008001317A JP2009161065A JP 2009161065 A JP2009161065 A JP 2009161065A JP 2008001317 A JP2008001317 A JP 2008001317A JP 2008001317 A JP2008001317 A JP 2008001317A JP 2009161065 A JP2009161065 A JP 2009161065A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- balloon
- ship
- flap
- flaps
- container
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Audible And Visible Signals (AREA)
Abstract
【課題】船舶浸水時に当該船舶に十分な浮力を与え沈没を防止することで、乗員が船体に掴まって救助を待つことを可能にする小型船舶沈没防止用浮器を提供する。
【解決手段】バルーン2は、互いに連通する隔室2A〜2Cからなり、折り畳み可能である。包装部材6は、互いに分裂して展開すること及び一部が集成して容器を形成することが可能なフラップ6A〜6Eからなる。バルーン2は、船舶非有事の際には、収縮し折り畳まれて容器内に収容される。バルーン2は、船舶有事の際には、フラップ6Dに取り付けられたボンベ4からガス供給管5を介してガス導入することにより膨張し、容器を構成するフラップ6A〜6Dを分裂展開させる。フラップ6Eに船体への取り付け手段としての係合孔8が形成されている。フラップ6A〜6Dには、それらの集成状態を一時的に維持するための係止具としてのマジックテープ(登録商標)7A〜7Dが付設されている。
【選択図】図1
【解決手段】バルーン2は、互いに連通する隔室2A〜2Cからなり、折り畳み可能である。包装部材6は、互いに分裂して展開すること及び一部が集成して容器を形成することが可能なフラップ6A〜6Eからなる。バルーン2は、船舶非有事の際には、収縮し折り畳まれて容器内に収容される。バルーン2は、船舶有事の際には、フラップ6Dに取り付けられたボンベ4からガス供給管5を介してガス導入することにより膨張し、容器を構成するフラップ6A〜6Dを分裂展開させる。フラップ6Eに船体への取り付け手段としての係合孔8が形成されている。フラップ6A〜6Dには、それらの集成状態を一時的に維持するための係止具としてのマジックテープ(登録商標)7A〜7Dが付設されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、小型船舶に搭載され、船舶内部への浸水に際して当該船舶の沈没を防止するための安全設備乃至救命設備としての浮器に関する。
船舶には、救命設備の1つとして救命胴衣等の救命具が備えられている。例えば、特開2002−187594号公報(特許文献1)には、通常状態では作業の邪魔になることがなく、落水の際には所要の浮力を発生して良好に救命機能を発揮し得る救命具として、人体装着用ベルトに取り付けられたケースにガスボンベを収容し、また、ケース内にエアバッグを折り畳んで収容し、該エアバッグのガス導入口とガスボンベとを接続しておき、落水時にガスボンベからエアバッグへとガスを導入し、エアバッグを膨張させて所要の浮体となすようにしたものが開示されている。
このように、船舶沈没の有事の際にガス導入により浮体を形成することで所要の作用を得るようにした装置としては、更に、特開平8−198180号公報(特許文献2)に記載されているような遭難沈没船用位置標識装置がある。この装置では、所要長の細紐により船体と折り畳み型浮体とを繋いでおき、船舶沈没の際に、折り畳み型浮体にガスボンベからガスを導入し、浮体を膨らませて海面に浮かばせることで、遭難沈没船の位置の標識としている。
特開2002−187594号公報
特開平8−198180号公報
ところで、船舶沈没の危険性があるときには、当該船舶の乗員は、救命具を着用して船舶から離脱するのが、普通である。しかし、船舶が浸水したとしても、沈没せず浮遊状態を維持できれば、乗員は当該船舶に掴まり係留して救助を待つことができる。従って、有事に際して、船舶を沈没させずに浮遊状態に維持する方が、乗員の安全性は高くなる。この退避か船舶係留かの判断の分岐点は、当該船舶の沈没が確実に防止されるか否かにかかっている。
また、船舶火災に際して、消火により船舶が浸水すると沈没の危険性が高まるため、消火作業を十分迅速に行うことがためらわれる場合がある。しかし、このような場合においても、当該船舶が浸水によって沈没しないことが確保されれば、迅速なる注水を行うことで迅速な消火が可能となり、乗員の安全性も高められる。
大型の船舶についてはさておき、少なくとも小型の船舶(例えば排水量10トン以下)については、浸水による沈没を防止することができれば、乗員の安全性は飛躍的に高められる。
しかるに、浸水に際して船舶の沈没を防止するための、船舶搭載用の簡易な設備は、従来提案されていない。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みて、特に小型の船舶に搭載して、船舶浸水時に当該船舶に十分な浮力を与え沈没を防止することで、乗員が船体に掴まって救助を待つことを可能にする小型船舶沈没防止用浮器を提供することを目的とするものである。
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
バルーンと、該バルーンの内部に送給されるガスを収納せるボンベと、前記バルーン及びボンベに接続され且つこれらの収容が可能な包装部材と、該包装部材に設けられた船体への取り付け手段とを備え、
前記バルーンは折り畳み可能であり、
前記包装部材は、互いに分裂して展開すること及び少なくとも一部が集成して容器を形成することが可能な複数のフラップからなり、
前記バルーンは、船舶非有事の際には、収縮し折り畳まれて前記容器内に収容され、船舶有事の際には、前記ボンベからのガス導入により膨張して、前記容器を構成する複数の前記フラップを分裂展開させることを特徴とする小型船舶沈没防止用浮器、
が提供される。
バルーンと、該バルーンの内部に送給されるガスを収納せるボンベと、前記バルーン及びボンベに接続され且つこれらの収容が可能な包装部材と、該包装部材に設けられた船体への取り付け手段とを備え、
前記バルーンは折り畳み可能であり、
前記包装部材は、互いに分裂して展開すること及び少なくとも一部が集成して容器を形成することが可能な複数のフラップからなり、
前記バルーンは、船舶非有事の際には、収縮し折り畳まれて前記容器内に収容され、船舶有事の際には、前記ボンベからのガス導入により膨張して、前記容器を構成する複数の前記フラップを分裂展開させることを特徴とする小型船舶沈没防止用浮器、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記船体への取り付け手段は、前記包装部材のフラップのうちの1つに形成された係合孔からなる。本発明の一態様においては、前記フラップのうちの一部には、それらの集成状態を一時的に維持するための係止具が付設されている。本発明の一態様においては、前記バルーンは、複数の互いに連通する隔室を有している。
本発明によれば、船舶浸水時に当該船舶に十分な浮力を与え沈没を防止することで、乗員が船体に掴まって救助を待つことを可能にする小型船舶沈没防止用浮器が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施の形態を説明する。
図1は本発明による小型船舶沈没防止用浮器の一実施形態のバルーン膨張及びフラップ分裂展開状態を示す斜視図であり、図2はそのバルーン収縮及びフラップ分裂展開状態を示す断面図である。また、図3〜図8は、バルーン収縮及びフラップ分裂展開の状態から、バルーンを折り畳み且つフラップの一部を集成して容器を形成し該容器内にバルーンを収容した状態とする過程を説明するための斜視図である。
本実施形態の浮器は、バルーン2と、該バルーンの内部にガス供給管5を介して送給されるガスを収納せるボンベ4と、バルーン2及びボンベ4に接続され且つこれらの収容が可能な包装部材6と、該包装部材に設けられた船体への取り付け手段8とを備える。
バルーン2は、ゴム引き防水布などのガス不透過性の布等からなり、折り畳み可能である。バルーン2は、複数の互いに連通する隔室2A,2B,2Cを有している。このように、バルーン2を複数の隔室からなるものとすることで、全体形状の変形の自由度が高まり、後述のようにバルーンが船体内で膨張したときに、船体内部空間の形状に応じた適宜のバルーン形状をとることが容易になる。また、変形の自由度が高まることから、バルーンが船内での乗員の移動の邪魔になりにくいという利点もある。
包装部材6は、互いに分裂して展開すること及び少なくとも一部が集成して容器を形成することが可能な複数のフラップ6A,6B,6C,6D,6Eからなる。フラップ6Aの一端縁とフラップ6Dの一端縁とフラップ6Eの一端縁とは互いに接続されており、これらの一端縁にバルーン2の端縁の一部(具体的には隔室2Bを構成する端縁の一部)が接続されている。但し、図2では、図示の都合上、故意に、フラップ6Aの一端縁及びフラップ6Eの一端縁とバルーン2の端縁との接続位置を、本来の位置からずらして(すなわち、フラップ6Dの一端縁とバルーン2の端縁との接続位置からずらして)示している。
また、フラップ6Aの他の端縁の一部とフラップ6Bの一端縁とが互いに接続されており、フラップ6Aの更に別の端縁の一部とフラップ6Cの一端縁とが互いに接続されている。各フラップは、上記接続端縁の部分において他のフラップに対して屈曲可能であり、また各フラップ自体が適度の屈曲性を有する。フラップ6A,6B,6C,6Dのそれぞれには、他のフラップとの一時的係合により容器を形成するための係止具としてのマジックテープ(登録商標)7A,7B,7C,7Dが付設されている。
ボンベ4はフラップ6Dに取り付けられている。また、ボンベ4とガス供給管5との間には、開閉弁が介在しており、この開閉弁は操作索10を引くことで開放される。尚、開閉弁操作索10は、一部の図では図示されていない。船体への取り付け手段8は、フラップ6Eに形成された係合孔からなる。
図3に示されるバルーン収縮及びフラップ分裂展開の状態において、水平方向の一点鎖線を中心として、それより下のバルーン部分を上方へと折り返すことで、図4に示される状態となる。
図4に示される状態において、いくつかの垂直方向の一点鎖線を中心として、バルーンを横方向に折り返すことで、図5に示される状態となる。図5の状態では、バルーン2が最終的に折り畳まれている。
図5に示される状態において、包装部材6のフラップ6Aを、バルーン2との接続端縁において折り返すことで、図6に示される状態となる。
図6に示される状態において、包装部材6のフラップ6B,6Cをそれぞれフラップ6Aとの接続端縁において折り返し、更にフラップ6Aの一部をバルーン2を包むように折り返すことで、図7に示される状態となる。図7の状態では、マジックテープ(登録商標)7B,7Cが互いに接合される。
図7に示される状態において、包装部材6のフラップ6Aの一部を更に屈曲させ、フラップ6Dを、バルーン2との接続端縁において折り返すことで、図8に示される状態となる。図8の状態では、マジックテープ(登録商標)7A,7Dが互いに接合される。この状態では、包装部材6のフラップ6A,6B,6C,6Dは、集成して容器を形成しており、該容器内に収縮し折り畳まれたバルーン2及びガスボンベ4が収容され、開閉弁操作索10は容器外に延出している。
通常時すなわち船舶非有事の際には、浮器は、図8に示される状態にて、船体に取り付けられる。この取り付けは、フラップ6Eに設けられた係合孔8に、船体側に設けられた係止部材を挿通させることで行うことができる。この浮器が取り付けられる船体の部位は、特に船体内部であることが好ましい。
船舶内への浸水が引き起こされる船舶有事の際には、図8に示される状態において、乗員が開閉弁操作索10を引くことで、ボンベ4からバルーン2へとガスが導入される。これにより、バルーン2が膨張して、容器を構成するフラップ6A,6B,6C,6Dを分裂展開させる。かくして、図8に示される状態から、図7、図6、図5、図4及び図3に示される状態(但し各隔室2A,2B,2C内は、次第にガスが導入されて膨張する)を経て、図1に示される状態となる。これにより、所要の浮力が得られる。
船体に取り付ける浮器の大きさ及び個数は、当該船体の沈没の防止に要する浮力を勘案して、適宜設定することができる。尚、船内火災の際には、一部の浮器が使用不能となることがあるので、浮器の大きさ及び個数の設定は、その分を見込んで、余裕を持ってなされるのが好ましい。
以上のような本発明実施形態の小型船舶沈没防止用浮器によれば、例えば船内火災などの有事の際にも、火災発生部位が水没するまで迅速に船内に注水して迅速に消火することができる。その際にも、浮器を作動させバルーンを膨張させることで、船舶の沈没を防止できる浮力が得られるので、乗員が消火された船体に掴まって救助を待つことが可能になる。
2 バルーン
2A,2B,2C 隔室
4 ガスボンベ
5 ガス供給管
6 包装部材
6A,6B,6C,6D,6E フラップ
7A,7B,7C,7D マジックテープ(登録商標)
8 船体への取り付けのための係合孔
10 開閉弁操作索
2A,2B,2C 隔室
4 ガスボンベ
5 ガス供給管
6 包装部材
6A,6B,6C,6D,6E フラップ
7A,7B,7C,7D マジックテープ(登録商標)
8 船体への取り付けのための係合孔
10 開閉弁操作索
Claims (4)
- バルーンと、該バルーンの内部に送給されるガスを収納せるボンベと、前記バルーン及びボンベに接続され且つこれらの収容が可能な包装部材と、該包装部材に設けられた船体への取り付け手段とを備え、
前記バルーンは折り畳み可能であり、
前記包装部材は、互いに分裂して展開すること及び少なくとも一部が集成して容器を形成することが可能な複数のフラップからなり、
前記バルーンは、船舶非有事の際には、収縮し折り畳まれて前記容器内に収容され、船舶有事の際には、前記ボンベからのガス導入により膨張して、前記容器を構成する複数の前記フラップを分裂展開させることを特徴とする小型船舶沈没防止用浮器。 - 前記船体への取り付け手段は、前記包装部材のフラップのうちの1つに形成された係合孔からなることを特徴とする、請求項1に記載の小型船舶沈没防止用浮器。
- 前記フラップのうちの一部には、それらの集成状態を一時的に維持するための係止具が付設されていることを特徴とする、請求項1〜2のいずれか一項に記載の小型船舶沈没防止用浮器。
- 前記バルーンは、複数の互いに連通する隔室を有していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の小型船舶沈没防止用浮器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008001317A JP2009161065A (ja) | 2008-01-08 | 2008-01-08 | 小型船舶沈没防止用浮器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008001317A JP2009161065A (ja) | 2008-01-08 | 2008-01-08 | 小型船舶沈没防止用浮器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009161065A true JP2009161065A (ja) | 2009-07-23 |
Family
ID=40964174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008001317A Pending JP2009161065A (ja) | 2008-01-08 | 2008-01-08 | 小型船舶沈没防止用浮器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009161065A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116749690A (zh) * | 2023-08-17 | 2023-09-15 | 四川万博合创科技有限公司 | 增浮器、增浮器用作救生筏的方法及两栖行驶装置 |
-
2008
- 2008-01-08 JP JP2008001317A patent/JP2009161065A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116749690A (zh) * | 2023-08-17 | 2023-09-15 | 四川万博合创科技有限公司 | 增浮器、增浮器用作救生筏的方法及两栖行驶装置 |
CN116749690B (zh) * | 2023-08-17 | 2023-10-27 | 四川万博合创科技有限公司 | 增浮器、增浮器用作救生筏的方法及两栖行驶装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6165788B2 (ja) | 制御可能な浮力システム | |
JP3068849B2 (ja) | 水難救命器具 | |
JP2012519114A (ja) | 制御可能な浮力システム | |
KR20110117611A (ko) | 선박용 조난신호 발생장치 | |
KR101630737B1 (ko) | 선박 침몰 방지용 에어백 | |
JP6163538B2 (ja) | 船舶の復原装置 | |
KR20080094009A (ko) | 선박의 선체 보호장치 | |
JP2002529318A (ja) | 浸水の際に船舶を浮揚させ続けるシステム | |
JP2009161065A (ja) | 小型船舶沈没防止用浮器 | |
KR20160030738A (ko) | 구명보트용 진수 장치 | |
WO2010020823A3 (en) | Vessel sinking prevention device | |
IT201700010263A1 (it) | Dispositivo salvagente estensibile | |
FR2762285A1 (fr) | Dispositif anti-naufrage par effet de flotteurs et de ballons gonflables ou a expansion | |
KR101444851B1 (ko) | 비상 부력 장치 | |
KR101737767B1 (ko) | 운송체 침수 대비용 안전장치 | |
KR101649802B1 (ko) | 선박의 부력증강 및 침몰방지 장치 | |
US7069873B2 (en) | Watercraft with inflatable stabilization ring | |
GB2369803A (en) | A vessel having emergency inflatable buoyancy means | |
KR20110128012A (ko) | 선박의 자동 부력 공급 장치 | |
JP2005319858A (ja) | 救命浮き輪 | |
KR20020048139A (ko) | 비행기용 추락방지장치 | |
RU2582589C1 (ru) | Эвакуационное устройство для спасения людей с аварийного судна | |
KR20100069882A (ko) | 가열 유닛을 구비하는 구명 장치 | |
KR101917890B1 (ko) | 자유낙하 방식의 구명정 대빗 장치 | |
KR101954822B1 (ko) | 구명벌 |